JP3972352B2 - 整流子およびそれを用いた燃料ポンプ - Google Patents

整流子およびそれを用いた燃料ポンプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシと接触する接触部材をカーボンで形成している整流子およびそれを用いた燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、米国特許番号第5175463号に開示されているように、ブラシと摺動する接触部材をカーボンで形成することにより、接触部の耐腐食性および耐摩耗性を向上する整流子が知られている。整流子は複数のセグメントから例えば円板状に構成されており、隣接するセグメントの間は溝により互いに電気的に絶縁されている。各セグメントは、接触部材と、ろう材等の接続材により接触部材と電気的に接続される金属製の端子部材とにより構成されている。カーボンは接続材とのぬれ性が悪いので、端子部材との接続面に予め金属めっきを施しておく。端子部材に形成した爪に電機子のコイルの端部をフュージング等により電気的に接続することにより、ブラシから接触部材、端子部材を経て電機子のコイルに電力を供給する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接触部材と端子部材とは平面で対向しているので、接触部材と端子部材との対向面全体が接続材でろう付けされる。したがって、各セグメントの端子部材とコイルとを電気的に接続する位置と接続材との位置が近いので、フュージング等の熱を発生する方法で各セグメントの端子部材とコイルとを電気的に接続すると接続材が溶出することがある。各セグメントを絶縁している溝に溶出した接続材が流れ込むとセグメント同士が電気的に導通する恐れがある。
本発明の目的は、セグメント同士の電気的絶縁を確保し、寿命の長い整流子およびそれを用いた燃料ポンプを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の整流子によると、セグメントを構成する接触部材および端子部材の少なくともいずれか一方の部材は他方の部材との対向側に突出する突部を有し、突部において両部材は接続材により電気的に接続されている。整流子を取付ける電機子のコイルと端子部材とを電気的に接続する接続位置から突部の位置を離すことにより、電機子のコイルと端子部材とをフュージング等で電気的に接続する際に発生する熱により接続材が溶けることを抑制できる。これにより、溶けた接続材がセグメント間に形成されセグメントを電気的に絶縁している溝に流れ込むことを防止し各セグメントの絶縁を確保することができるので、整流子の歩留りが向上し、製造コストを低減できる。
また、接触部材がカーボンで形成されているので、接触部材の耐腐食性および耐摩耗性が向上する。したがって、整流子の寿命が長くなる。
【0005】
本発明の請求項2記載の整流子によると、接触部材の突部が端子部材の貫通孔に嵌挿され、突部と貫通孔を形成する端子部材の内周部とが接続材により電気的に接続されている。したがって、接続材がセグメント間に形成されている溝に面していないので、接続材が溶けたとしても溶けた接続材が溝に流れ込むことを防止できる。
【0006】
本発明の請求項3記載の整流子によると、円板状に配設されている複数のセグメントの中心軸から成形時に変形し易いカーボンで形成された各突部の側面迄の距離が等しくなるように加工している。金属製の端子部材は貫通孔を高精度に加工できるので、貫通孔を形成する端子部材の内周部と突部の側面との間を接続する接続材の厚みを均一にし、接触部材と端子部材とを接続材により確実に電気的に接続することができる。
【0007】
カーボンで形成された接触部材は接続材とのぬれ性が悪いので、端子部材との対向面全体にめっき処理を施しておくことが一般的である。したがって、接触部材と端子部材とが互いに接触していると、電機子のコイルと端子部材とを電気的に接続する際に発生する熱が端子部材から接触部材に伝わり接触部材に形成されているめっき層が溶け、溝に流れだす恐れがある。
【0008】
これに対し本発明の請求項4記載の整流子によると、対向している接触部材と端子部材との間が離隔し互いに接触していないので、電機子のコイルと端子部材とをフュージング等で電気的に接続する際に発生する熱が端子部材から接触部材に伝わりにくい。したがって、接触部材に形成しているめっき層が溶けることを抑制する。
【0009】
さらに、めっき材および接続材とのぬれ性が悪い樹脂が接続材を覆うように接触部材と端子部材との間に充填されているので、めっき材または接続材が溶けても溶けためっき材または接続材が周囲に広がることを防止できる。
【0010】
本発明の請求項5記載の整流子によると、対向している接触部材と端子部材との間に支持部材を挟持しているので、製造工程において治具を用いることなく接触部材と端子部材との間を離隔させることができる。したがって、電機子のコイルと端子部材とをフュージング等で電気的に接続する際に発生する熱により接触部材に形成しためっき層が溶けることを抑制する。さらに、支持部材を取り出す必要がないので整流子の製造工数が減少する。
【0011】
さらに、接触部材と端子部材との間に支持部材を挟持しているので、接触部材と端子部材とを固定するために樹脂を充填しても、充填する樹脂の圧力により基材または部材が変形することを防止できる。
【0012】
本発明の請求項6記載の整流子によると、接触部材と端子部材との間に挟持する支持部材を樹脂で形成している。樹脂は接続材とのぬれ性が悪いので、例え接続材が溶けても溶けた接続材が周囲に広がることを支持部材が防止する。
【0013】
本発明の請求項7記載の整流子によると、接触部材と端子部材とは、端子部材の接続部と電機子のコイルとを電気的に接続するときに接続材が融点未満になる整流子の内周側において接続材により電気的に接続されているので、端子部材とコイルとを例えばフュージング等により電気的に接続する場合、接続材が融点に達しない。これにより、セグメント間に形成されセグメントを電気的に絶縁している溝に接続材が流れ込まないので、各セグメントの絶縁を確保することができる。したがって、整流子の歩留りが向上し、製造コストを低減できる。
【0014】
本発明の請求項8記載の整流子によると、接触部材と端子部材とを電気的に接続するときに突起の外周側に接続材が溶出しないので、端子部材の接続部とコイルとをフュージング等で電気的に接続する場合接続材が溶融することを確実に防止できる。
【0015】
本発明の請求項9記載の整流子によると、端子部材または接触部材の少なくとも一方の対向面において、接続材により電気的に接続する箇所にフラックスを塗布し、接続材により電気的に接続しない箇所にフラックスを塗布しない。これにより、接触部材と端子部材とを電気的に接続するときにフラックスを塗布していない領域に接続材が溶出しにくいので、端子部材の接続部とコイルとをフュージング等で電気的に接続する場合接続材が溶融することを防止できる。
【0016】
本発明の請求項10記載の整流子によると、端子部材と整流子の回転軸方向で対向する接触部材の対向面において、接続材により電気的に接続する箇所にめっきを施し、接続材により電気的に接続しない箇所にめっきを施さない。これにより、接触部材と端子部材とを電気的に接続するときにめっきの施されていない領域に接続材が溶出しにくいので、端子部材の接続部とコイルとをフュージング等で電気的に接続する場合接続材が溶融することを防止できる。
【0019】
本発明の請求項11記載の燃料ポンプによると、整流子の接触部材がカーボンで形成されているので、燃料中の水分、酸または硫黄等に対する耐腐食性が向上するともに耐摩耗性も向上する。したがって、燃料ポンプの寿命が長くなるさらに、整流子の歩留りが向上するので、燃料ポンプの製造コストを低減できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例による燃料ポンプを図3に示す。図3に示す燃料ポンプ10は、例えば電子式燃料噴射システムの燃料供給システムにおいて車両等の燃料タンク内に収容されており、燃料タンクから吸入した燃料をエンジン側に供給するものである。
【0021】
燃料ポンプ10はポンプ部20とこのポンプ部20を駆動する電磁駆動部としてのモータ部30とから構成されている。モータ部30はブラシ付の直流モータであり、円筒状のハウジング11内に永久磁石を環状に配置し、この永久磁石の内周側に同心円上に電機子32を配置した構成となっている。
【0022】
ポンプ部20は、ケーシング本体21、ケーシングカバー22およびインペラ23等から構成されている。ケーシング本体21およびケーシングカバー22により一つのケーシング部材が構成され、その内部に回転体としてのインペラ23が回転自在に収容されている。ケーシング本体21およびケーシングカバー22は、例えばアルミのダイカスト成形により形成されている。ケーシング本体21はハウジング11の一方の端部内側に圧入固定されており、その中心に軸受25が嵌着されている。ケーシングカバー22は、ケーシング本体21に被せられた状態でハウジング11の一端にかしめ等により固定されている。ケーシングカバー22の中心にはスラスト軸受26が圧入固定されている。電機子32の回転シャフト35の一方の端部は、軸受25により回転自在に径方向に支持されているとともに、スラスト軸受26によりスラスト方向の荷重を支持されている。回転シャフト35の他方の端部は軸受27により回転自在に径方向に支持されている。
【0023】
ケーシングカバー22に燃料吸入口40が形成されており、周縁部に羽根片を形成したインペラ23が回転することにより図示しない燃料タンク内の燃料が燃料吸入口40からポンプ流路41に吸入される。ポンプ流路41は、インペラ23の外周に沿いケーシング本体21とケーシングカバー22との間にC字状に形成されている。ポンプ流路41に吸入された燃料はインペラ23の回転により加圧され、モータ部30の燃料室31に圧送される。
【0024】
電機子32はモータ部30内に回転自在に収容され、コイルがコア32aの外周に巻回されている。整流子50は円板状に形成されており、電機子32の図3の上部に配設されている。図示しない電源から、コネクタ45に埋設されたターミナル46、図示しないブラシ、整流子50を介してコイルに電力が供給される。供給された電力により電機子32が回転すると、電機子32の回転シャフト35とともにインペラ23が回転する。インペラ23が回転すると、燃料吸入口40からポンプ流路41に燃料が吸入され、この燃料がインペラ23の各羽根片から運動エネルギーを受けてポンプ流路41から燃料室31に圧送される。燃料室31に圧送された燃料は、電機子32の周囲を通過し燃料吐出口43から燃料ポンプ外に吐出される。燃料吐出口43には逆止弁44が収容されており、この逆止弁44が燃料吐出口43から吐出された燃料の逆流を防止している。
【0025】
次に整流子50の構成を詳細に説明する。
図1および図2に示すように、整流子50は、等角度間隔に形成された8個のセグメント60、およびセグメント60を固定する固定部56を有している。各セグメント60は接触部材51および端子部材53を有し、放射状の溝61により互いに電気的に絶縁されている。図2は接続材57を含み整流子50の軸と直交する平面で整流子50を切断した断面を示している。
【0026】
接触部材51はカーボンで形成されており、ブラシと接触する部分である。端子部材53は黄銅等の導電性の良い金属で形成されており、外周側に突出する爪55を有している。この爪55に電機子32のコイルがフュージングにより電気的に接続される。このとき、フュージングの主電極はコイルを挟んだ爪55の外周側から整流子50の軸中心に向かって爪55を押さえ、かつ副電極は爪55から離れた部分で端子部材53と接触し、主電極と副電極との間に流れるジュール熱によりコイルの被膜を溶かして爪55とコイルの芯線とを接続する。固定部56は熱硬化性樹脂で形成されており、対向する接触部材51と端子部材53との間に入り込み接触部材51および端子部材53を固定している。溝61は接触部材51から端子部材53を通過し固定部56にまで達しているので、各セグメント60は互いに電気的に絶縁されている。図1において、51a、53aおよび56aは、溝61に面する接触部材51、端子部材53および固定部56の端面を表している。
【0027】
各セグメントを構成する接触部材51は端子部材53との対向側に突出する断面扇状の突部52を設けている。円板状に配設された8個のセグメントの中心軸に面する複数の突部52の内周側面52aは、中心軸からの距離が等しくなるように形成されている。突部52と対応する端子部材53の位置に突部を嵌挿する貫通孔54が形成されている。貫通孔54を形成する端子部材53の内周部と突部52の内周側面52aとははんだ等のろう材からなる接続材57により電気的に接続されている。接続材57は固定部56に周囲を覆われているので、溝61に面していない。
【0028】
次に、整流子50の製造工程について説明する。
(1) 円板状に形成し突部52を設けた接触部材51のカーボン基材において、カーボン基材の中心軸から円状に配設された複数の突部52の内周側面52a迄の距離が等しくなるように突部52を切削加工し、カーボン基材の突部52側の面全体にめっき処理を施す。一方、円板状に形成した端子部材53の黄銅製の金属基材に貫通孔54を形成しておく。
【0029】
(2) カーボン基材と金属基材との間に治具を挟み込み、カーボン基材と金属基材との間に隙間を確保する。
(3) 突部52の内周側面52aと貫通孔54を形成する金属基材の内周部とを例えばはんだによりろう付けする。カーボン基材と金属基材との間に挟み込んだ治具を取外し、樹脂を充填して固定部56を形成する。カーボン基材側から金属基材を通過し固定部56に達するまで溝61を形成し、等間隔に8個のセグメント60を形成することにより、図1および図2に示す整流子50を形成する。
【0030】
このように形成した整流子50を電機子32の上部に組付け、各爪55に電機子32のコイルの端部を引っかけてフュージングする。フュージングの熱により端子部材53が加熱されるが、接続材57は爪55から離れているので、融点温度まで接続材57の温度が上昇しにくい。さらに、整流子50の軸方向に対向している接触部材51と端子部材53とが離隔しておりフュージングの熱が端子部材53から接触部材51に伝わりにくいので、接触部材51に施してあるめっき層が溶けにくい。さらに、接触部材51と端子部材53との間に接続材57の周囲を覆うように固定部56が充填されているので、めっき層または接続材57が溶けたとしても固定部56に阻まれて溝61にまで達しない。したがって、セグメント60同士の絶縁を確実に確保できる。
【0031】
第1実施例では、樹脂を充填してから溝61を形成し各セグメント60に分割したが、予め接触部材51および端子部材53を形成しておき、接続材により電気的に接続してから溝61が形成されるようにセグメント60を円板状に配設し、溝61が埋まらないように樹脂を充填してもよい。
【0032】
また、端子部材53が黄銅であるから、燃料内の不純物の硫黄と端子部材53とが反応して導電性の化合物を生成することを防止する。したがって、導電性の化合物が溝61を埋めることを防止し、セグメント同士の絶縁を確保することができる。
【0033】
(第2実施例)
本発明の第2実施例を図4に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
支持部材としての樹脂製の支持板71は接触部材51と端子部材53との間に挟持されており、突部52を嵌挿する貫通孔72が突部52の断面形状に合わせ扇状に支持板71に形成されているので、支持板71は突部52の周囲を覆っている。図4に示す71aは溝61に面する支持板71の端面を表している。
【0034】
固定部56の樹脂を充填する前にカーボン基材と金属基材との間に支持基材を挟持し、突部52の内周側面52aと貫通孔54を形成する端子部材53の内周部とを接続材57でろう付けする。そして支持基材を挟持した状態で樹脂を充填し、溝61を形成することにより等間隔に8個のセグメントに分割する。
【0035】
第2実施例では、カーボン基材と金属基材との間に支持基材を挟持してから樹脂を充填するので、充填する樹脂の圧力により両基材が変形することを防止する。また、突部52の周囲に樹脂が入り込まないので、充填樹脂が固化する際に収縮しても突部52の周囲に隙間が形成されない。したがって、接続材57が溶けても隙間を通って接続材57が溶出することを防止できる。
【0036】
また接続材57とのぬれ性が悪い樹脂製の支持板71が突部52の周囲を覆っているので、接続材57が溶けても接続材57が周囲に溶出することを防止できる。樹脂以外の金属等の材質で支持板を形成してもよい。
【0037】
カーボン基材と金属基材との間に隙間を確保するために支持板71を用いず治具を挟み込む方法では、接続材でカーボン基材と金属基材とを電気的に接続してから挟持していた治具を取り去る必要があるので、整流子70の製造工数が増加する。これに対し第2実施例では、カーボン基材と金属基材との間に支持基材を挟持した状態で樹脂を充填するので、整流子70の製造工数が減少する。
【0038】
(第3実施例)
本発明の第3実施例を図5および図6に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。図6は接続材57を含み整流子80の軸と直交する平面で整流子80を切断した断面を示している。図5において81aおよび83aは、溝61に面する接触部材81および端子部材83の端面を表している。
【0039】
各セグメントを構成する接触部材81は内周縁部に端子部材83に向けて突出する扇状の突部82を設けている。複数の突部82の外周側面82aは整流子80の中心軸から等しい距離に位置している。
【0040】
複数の端子部材83の内径は外周側面82aの径よりも大きく、外周側面82aと端子部材83の内周部とが接続材57により電気的に接続されている。接続材57は溝61に面しているが、フュージングを行う爪55から離れているので、フュージングの熱により接続材57が溶けることを抑制できる。したがって、溶けた接続材57が溝61に流れ込むことを防止しセグメントの絶縁を確保できる。
【0041】
以上説明した本発明の実施の形態を示す第1実施例、第2実施例および第3実施例では、対向する接触部材と端子部材との間を離隔することによりフュージングの際に発生する熱によりカーボン製の接触部材に形成しためっき層が溶けることを抑制したが、突部にだけめっき層を施すのであれば、対向する接触部材と端子部材との間を離隔せず接触させてもよい。
【0042】
上記複数の実施例では、接触部材に突部を設けたが、端子部材に突部を設けてもよいし、両部材に突部を設けてもよい。また上記複数の実施例では整流子を円板状に形成したが、整流子を円筒状に形成してもよい。また、セグメントの数は8個以外でもよい。
【0043】
(第4実施例)
本発明の第4実施例を図7および図8に示す。
図7に示すように、整流子90の各セグメントは接触部材91および端子部材93を有し、放射状の溝61により互いに電気的に絶縁されている。
接触部材91はカーボンで形成されており、ブラシと摺動する摺動平面91bを有している。端子部材93は黄銅で形成されており、外周側に突出する爪55を有している。図7において、91aおよび93aは溝61に面する接触部材91および端子部材93の端面を表している。
【0044】
各セグメントを構成する接触部材91は端子部材93との対向側に突出する断面扇状の突部92を設けている。突部92の外周側面92aの外周側に外周側面92aと対向する端子部材93の内周側面94が形成されている。外周側面92aと内周側面94とはブラシと摺動する接触部材91の摺動平面91bと直交しており、はんだ等のろう材からなる接続材57により電気的に接続されている。
【0045】
次に、整流子90の製造工程について説明する。
(1) 図8に示す接触部材91の接触母材100は円形状をしている。接触母材100の内周側に整流子90の回転軸方向に突出する円環状の突部101が形成されている。端子部材93の黄銅製の端子母材102は、突部101を取り囲むように円環状に形成されている。
【0046】
突部101の外周側面101aは円状に形成されており、外周側面101aを取り囲む内周側面102aは正八角形の各頂点にめっき材充填用の凹部94aが形成されている。
外周側面101aおよび内周側面102aにろう付け処理を施しておく。
【0047】
(2) 図8に示すように、接触母材100と端子母材102とを組付けた状態で、外周側面101aが内周側面102aに内接しているので、接触母材100と端子母材102とは互いに回転可能であるが、中心位置がずれない。したがって、接触母材100と端子母材102とが互いに回転しても外周側面101aと内周側面102aとの間に形成される隙間の形状が変化しない。したがって、隙間を調整することなく接触母材100と端子母材102とを組付け両母材を位置決めすることができるので、製造工数が低減する。
【0048】
(3) 外周側面101aと内周側面102aとの間にはんだ等の接続材57を充填し、接続材57を加熱後冷却することにより外周側面101aと内周側面102aとをろう付けする。内周側面102aに凹部94aが形成されているので、凹部94aに確実に接続材57を充填することができる。したがって、外周側面101aと内周側面102aとの間に形成される隙間に凹部94aから接続材57が進入し、接触母材100と端子母材102とを確実に電気的に接続することができる。
【0049】
外周側面101aと内周側面102aとが形成する隙間は、小さすぎると接続材57が進入しにくく、大きすぎると接続材57の内部に空隙が生じることがある。したがって、隙間の位置によって、外周側面101aと内周側面102aとに電気的接続不良が発生する恐れがある。しかし、次工程で形成される接触部材91と端子部材93とに対応する位置の隙間は連続して増減しているので、接続材57が確実に進入し、接触部材91と端子部材93とを確実に電気的に接続することができる。
【0050】
(4) ろう付け後樹脂を充填して固定部56を形成する。接触母材100側から端子母材102を通過し固定部56に達するまで図8の二点鎖線に示す位置に溝61を形成し、等間隔に8個のセグメントを形成することにより、図7に示す整流子90を形成する。
【0051】
(第5実施例)
本発明の第5実施例を図9および図10に示す。第4実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する.
図9に示すように、整流子110の各セグメントは接触部材111および端子部材114を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝61により互いに電気的に絶縁されている。
【0052】
接触部材111はカーボンで形成されている。端子部材114は黄銅で形成されており、外周側に突出する爪55を有している。図9において、57a、111aおよび114aは溝61に面する接続材57、接触部材111および端子部材114の端面を表している。
【0053】
接触部材111は、整流子110の内周側に端子部材114との回転軸方向の対向側に突出する断面扇状の突部112を設けている。突部112の外周側面112aと端子部材114の内周側面114bとは接続材57により電気的に接続されている。外周側面112aは傾斜しているので、外周側面112aと内周側面114bとのクリアランスは連続して変化している。したがって、接触母材と端子母材とを組付けるとき両母材の径方向位置がずれても、図10の上方から溶融した接続材57を充填すれば、外周側面112aと内周側面114bとの連続して変化しているクリアランスのいずれかの位置で接続材57が外周側面112aと内周側面114bとを確実に電気的に接続する。
【0054】
また、突部112の根元近傍にセグメントの周方向両側の溝61に達する連続した突起113が形成されている。図10に示すように、外周側面112aと内周側面114bとを接続材57で電気的に接続する際、溶融した接続材57が突起113に遮られるので、溶融した接続材57が外周側面112aと内周側面114bとのクリアランスから突起113の外周側に流出することを防止する。したがって、外周側面112aと内周側面114bとを電気的に接続する接続材57の量が不足することを防止し、外周側面112aと内周側面114bとを確実に電気的に接続することができる。さらに、溶融した接続材57が爪55に近づくことを防止し、爪55と接続材57との距離を確保するので、爪55とコイルとをフュージングする際に熱が発生しても接続材57が溶融しない。
第5実施例では接触部材111に突起113を形成したが、端子部材114に突起を形成してもよい。
【0055】
以上説明した本発明の実施の形態を示す第1実施例〜第5実施例では、接触部材に形成した突部と、この突部と径方向で対向する端子部材とを接続材57で電気的に接続したことにより、端子部材の爪55と電機子のコイルとをフュージング等で電気的に接続する位置と、接触部材と端子部材との電気的接続位置とを離すことができる。したがって、フュージングする際に発生する熱により端子部材が加熱されても接続材57の温度が融点にまで達することを防止できる。したがって、接続材が溶出し溝61に流れ込みセグメントを導通させることを防止できる。これにより整流子の歩留りが向上するので、整流子および整流子を用いた燃料ポンプの製造コストを低減することができる。
【0056】
(第6実施例)
本発明の第6実施例を図11に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図11の(A)に示すように、整流子120の各セグメントは接触部材121および端子部材123を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝により互いに電気的に絶縁されている。接触部材121はカーボンで形成されている。端子部材123は黄銅で形成されており、外周側に突出する爪55を有している。爪55は、電機子のコイル124とフュージングにより電気的に接続されている。
【0057】
整流子120の回転軸方向で端子部材123と対向する接触部材121の内周側に扇状の凹部122が形成されており、接触部材121と端子部材123とは凹部122の外周側で接触している。凹部122が形成する空間に接続材57が充填されており、接続材57は接触部材121と端子部材123とを電気的に接続している。
【0058】
接続材57で電気的に接続する前の状態において、接続材57のぬれ性を向上させるために凹部122に金属めっきが施されているが、凹部122の外周側には金属めっきが施されていない。さらに、接続材57で電気的に接続する前の状態において、金属めっきが施された凹部122と、凹部122と対向する端子部材123の対向面とに接続材57のぬれ性を向上させるためにフラックスが塗布されている。一方、凹部122の外周側に位置する接触部材121と、その接触部材121と対向する端子部材123の対向面にフラックスは塗布されていない。このように接続材57を充填すべき範囲だけ接続材57のぬれ性を向上させ、接続材57を充填する範囲の外周側のぬれ性を内周側に比べて低下させることにより、接触部材121と端子部材123とを接続材57で電気的に接続する際、溶融した接続材が凹部122よりも外周側に溶出しにくい。
【0059】
ここで、図12に示す整流子1を例にし、端子部材2の爪2aと電機子のコイル3とをフュージングにより電気的に接続したときの端子部材2の温度を計測した結果を図13および図14に示す。図14において、「i大」、「i中」、「i小」はフュージング電流の大きさを示しており、この順で電流値が低くなっている。図13は、図中「i大」で示す比較的高い電流値でフュージングを開始してからの図12の(B)に示すポイント▲1▼〜▲5▼の温度変化を示している。凹部122を形成していない以外、整流子1は第6実施例と実質的に同一の構成である。
【0060】
図13および図14に示すように、整流子1の回転軸4に近い端子部材2の内周側の方が温度が低い。「i大」の電流値でフュージングしても、接続材として用いるSnが溶融しない範囲は図12の(B)において▲4▼の内周側である。したがって、第6実施例において、爪55とコイル124とをフュージングする際に接続材57が溶融しない接触部材121の内周側に凹部122を形成することにより、フュージングで発生する熱により接続材57が溶融し溝に流出することを防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。
【0061】
(第7実施例)
本発明の第7実施例を図15に示す。第6実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図15の(A)に示すように、整流子130の各セグメントは接触部材131および端子部材132を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝により互いに電気的に絶縁されている。接触部材131はカーボンで形成されており、端子部材132は黄銅で形成されている。
【0062】
整流子130の回転軸方向で接触部材131と対向する端子部材132の内周側に、扇状の凹部133が形成されている。接触部材131と端子部材132とを接続材57により電気的に接続する際、凹部133が形成する空間に接続材57が充填される。接触部材131と端子部材132とは凹部133の外周側で接触している。
【0063】
接続材57で電気的に接続する前の状態において、接続材57のぬれ性を向上させるために凹部133と回転軸方向で対向する接触部材131の対向面に金属めっきが施されているが、凹部133と対向する接触部材の対向面の外周側には金属めっきが施されていない。さらに、接続材57で電気的に接続する前の状態において、金属めっきが施された凹部122と対向する接触部材131の対向面と凹部133とに接続材57のぬれ性を向上させるためにフラックスが塗布されている。一方、凹部133の外周側に位置する端子部材132と、その端子部材132と対向する接触部材131の対向面にフラックスは塗布されていない。このように接続材57を充填すべき範囲だけ接続材57のぬれ性を向上させ、接続材57を充填する範囲の外周側のぬれ性を内周側に比べて低下させることにより、接触部材131と端子部材132とを接続材57で電気的に接続する際、溶融した接続材が凹部133よりも外周側に溶出しにくい。
【0064】
また、凹部133を形成しているのは、爪55とコイル124とをフュージングする際に発生する熱により接続材57が溶融しない整流子130の内周側であるから、フュージングの際に接続材57が溶融し溝に流出することを防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。
【0065】
以上説明した第6、第7実施例では、接続材57のぬれ性を低下させるため、接続材57で電気的に接続する範囲の外周側の接触部材に金属めっきを施さず、外周側の接触部材および端子部材の両方にフラックスを塗布しなかった。これ以外に、接続材57で電気的に接続する範囲の外周側の接触部材および端子部材の対向面を活性剤により酸化したり、テフロン等をコーティングすることにより接続材57のぬれ性を低下させることができる。接続材57のぬれ性を低下させる処理は、接続材で両部材を電気的に接続する範囲の外周側全体の対向面ではなく、各セグメントを絶縁する溝に面する範囲だけでもよい。
【0066】
(第8実施例)
本発明の第8実施例を図16に示す。第6実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図16の(A)に示すように、整流子140の各セグメントは接触部材141および端子部材123を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝61により互いに電気的に絶縁されている。123aおよび141aは、溝61に面する端子部材123および接触部材141の端面を表している。
【0067】
接触部材141はカーボンで形成されており、端子部材123との回転軸方向の対向側に周方向両側の溝61に達する円弧状の突起142が形成されている。突起142は端子部材123と接触している。接続材57で電気的に接続する前の状態において、そのぬれ性を向上させるために接触部材141には全面に金属めっきが施されている。接触部材141と端子部材123とを接続材57により電気的に接続する際、突起142の内周側に接続材57が充填される。このとき、溶融した接続材57が突起142に遮られて突起142の外周側に溶出しないので、突起142の内周側に十分に接続材57が充填され接触部材141と端子部材123とを確実に電気的に接続する。
【0068】
また、突起142を形成しているのは、爪55とコイルとをフュージングする際に発生する熱により接続材57が溶融しない整流子140の内周側であり、この内周側に接続材57が充填されているので、フュージングの際に接続材57が溶融し溝61に流出することを防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。第8実施例では接触部材141に突起142を形成したが、端子部材123側に突起を形成してもよい。
【0069】
第8実施例によれば、接触部材141と端子部材123とを接続する前に接触部材141のぬれ性を向上させるために接触部材141の全面に金属めっきをすればよいので、一部を覆う場合に比べ製造工数が省かれ製造が容易である。
【0070】
(第9実施例)
本発明の第9実施例を図17に示す。第7実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図17の(A)に示すように、整流子150の各セグメントは接触部材131および端子部材151を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝により互いに電気的に絶縁されている。端子部材151は黄銅で形成されており、外周側に突出する爪55を有している。
【0071】
接触部材131と回転軸方向に対向する端子部材151の対向面に、略U字状の突起152が形成されている。突起152は接触部材131と接触している。接触部材131と端子部材151とを接続材57により電気的に接続する際、突起152の内周側に接続材57が充填される。このとき、溶融した接続材57が突起152に遮られて突起152の外周側に溶出しないので、突起152の内周側に十分に接続材57が充填され接触部材131と端子部材151を確実に電気的に接続する。
【0072】
また、突起152はU字状に形成されており、接続材57の周方向両側および外周側を遮っているので、爪55とコイル124とをフュージングする際に発生する熱により接続材57が溶融しても、接続材57が溝に流出することを防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。第9実施例では端子部材151に突起152を形成したが、接触部材131側に突起を形成してもよい。
【0073】
また、突起152の内周側において接続材57のぬれ性を向上し、突起152の外周側において接続材57のぬれ性を低下させることにより、接続材57が突起152の外周側に溶出することを防止してもよい。
【0074】
(第10実施例)
本発明の第10実施例を図18に示す。第8実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図18の(A)に示すように、整流子160の各セグメントは接触部材161および端子部材123を有し、各セグメントの周方向両側に放射状に形成された溝61により互いに電気的に絶縁されている。161aは、溝61に面する接触部材161の端面を表している。
【0075】
接触部材161はカーボンで形成されている。端子部材123と回転軸方向で対向する接触部材161の対向面において、溝61に面する対向面の周方向両側にそれぞれ突起162が形成されている。突起162は、端子部材123と接触している。接続材57は、端子部材123と接触部材161との対向範囲全体に充填されている。突起162の内周側端部は、爪55とコイル124とをフュージングする際に発生する熱により接続材57が溶融しない整流子160の内周側に位置している。
【0076】
フュージング時に爪55から遠い整流子160の内周側の接続材57は溶融しないので接触部材161と端子部材123との接続を維持できるとともに、フュージング時に爪55に近い整流子160の外周側の接続材57が溶融しても突起162に遮られることにより接続材57が溝61に流出することを防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。溶融した接続材57が爪55側に流出しても隣接するセグメント同士を電気的に接続しないので、爪55側への接続材57の流出を防止する突起を形成する必要はない。ただし、接続材57の充填量を確保するために爪55側に接続材57の流出を防止する突起を形成してもよい。なお、外周側の接続材57が溶融しても、その内周側に溶融していない接続材57が存在するので、外周側で溶融した接続材57が突起162を内周側から回り込んで内周側に隣接する溝61に流出することはない。
【0077】
第10実施例では接触部材161に突起162を形成したが、端子部材123に突起を形成してもよい。また、フュージング時に接続材57が溶融しない整流子160の内周側において接触部材161および端子部材123に対する接続材57のぬれ性を向上し、その外周側において接続材57のぬれ性を低下させることにより、フュージング時に接続材57が溶融しない整流子160の内周側にだけ接続材57を充填することも可能である。
【0078】
(第11実施例)
本発明の第11実施例を図19に示す。第9実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付し、説明を省略する。
図19の(A)に示すように、整流子170の各セグメントは接触部材131および端子部材171を有している。171aは、溝61に面する端子部材171の端面を表している。
【0079】
端子部材171は導電性の良い黄銅で形成されており、溝61に面する周方向両側に図19の(C)に示すように切欠172が形成されている。つまり、端子部材171は切欠172の部分だけ接触部材131よりも小さい。固定部56は切欠172の位置で端子部材171および接続材57を覆っているので、切欠172の位置で端子部材171および接続材57は溝61に面していない。接続材57は、接触部材131および端子部材171の対向範囲全体、すなわちフュージング熱で溶融しない内周側、ならびにフュージング熱で溶融する外周側の両方に充填されている。
【0080】
切欠172の内周側端部は、爪55とコイルとをフュージングする際に発生する熱により接続材57が溶融しない整流子170の内周側に位置している。したがって、フュージングの際に接続材57が溶融しても接続材57が溝に流出することを固定部56が防止する。したがって、各セグメントの絶縁を確保できる。
【0081】
また、フュージング時に接続材57が溶融しない整流子170の内周側において接触部材131および端子部材171に対する接続材57のぬれ性を向上し、その外周側において接続材57のぬれ性を低下させることにより、フュージング時に接続材57が溶融しない整流子170の内周側にだけ接続材57を充填することも可能である。また、端子部材の材質は黄銅に限るものではなく銅等の導電性のよい金属で形成されていればよい。
【0082】
本発明の整流子を燃料ポンプの電機子だけではなく他の装置の電機子に用いることにより、該当装置の寿命が延びるとともに製造コストを減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による整流子を示す図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の第1実施例において接続材を含み整流子の軸と直交する平面で切断した整流子を示す断面図である。
【図3】第1実施例の整流子を用いた燃料ポンプを示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例において接続材を含み整流子の軸と平行な図1に相当する平面で切断した整流子を示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による整流子を示す図6のV−V線断面図である。
【図6】本発明の第3実施例において接続材を含み整流子の軸と直交する平面で切断した整流子を示す断面図である。
【図7】図1と同じ断面位置における本発明の第4実施例による整流子を示す断面図である。
【図8】分割前の接触母材と端子母材との接続状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施例と同一断面で切断した第5実施例の整流子を示す断面図である。
【図10】第5実施例における接触部材と端子部材との接続状態を示す説明図である。
【図11】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第6実施例の整流子を示す部分断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図12】端子部材とコイルとをフュージングするときの温度分布を説明する説明図であり、(A)は第1実施例と同一断面で切断した整流子を示す部分断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図13】フュージング時の時間経過と端子部材の各部における温度変化との関係を示す特性図である。
【図14】フュージング時の各供給電流値における、回転軸からの距離と端子部材の各部における温度変化との関係を示す特性図である。
【図15】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第7実施例の整流子を示す部分断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図16】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第8実施例の整流子を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図17】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第9実施例の整流子を示す部分断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図18】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第10実施例の整流子を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図19】(A)は本発明の第1実施例と同一断面で切断した第11実施例の整流子を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であり、(C)は(A)のC−C線断面図である。
【符号の説明】
10 燃料ポンプ
50 整流子
51 接触部材
52 突部
52a 内周側面
53 端子部材
54 貫通孔
56 固定部
57 接続材
60 セグメント
61 溝
70、80 整流子
71 支持板(支持部材)
81 接触部材
82 突部
82a 外周側面
83 端子部材
90 整流子
91 接触部材
92 突部
92a 外周側面
93 端子部材
94 内周側面
100 接触母材
101 突部
101a 外周側面
102 端子母材
102a 内周側面
111、121、131、141、161 接触部材
112 突部
113、142、152、162 突起
114、123、132、151、171 端子部材
172 切欠

Claims (11)

  1. 隣接するセグメント間に形成されている溝により互いに電気的に絶縁されている複数のセグメントを備える整流子であって、
    前記セグメントは、カーボンで形成されブラシと摺動する接触部材と、前記接触部材の前記ブラシとの摺動側と反対側に配設されており、前記接触部材と電気的に接続している端子部材とを有し、
    前記接触部材は前記端子部材側に突出する突部を有し、前記接触部材は前記突部において径方向で対向する前記端子部材と接続材により電気的に接続されていることを特徴とする整流子。
  2. 前記接触部材は前記突部を有し、前記端子部材は前記突部を嵌挿する貫通孔を有し、前記貫通孔を形成する前記端子部材の内周部と前記突部とが前記接続材により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の整流子。
  3. 複数の前記セグメントは円板状に配設されており、円板状に配設されている複数の前記セグメントの中心軸から各突部の側面迄の距離が等しいことを特徴とする請求項2記載の整流子。
  4. 対向している前記接触部材と前記端子部材とは離隔しており、前記接触部材と前記端子部材との間に前記接続材を覆うように樹脂が充填されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の整流子。
  5. 対向している前記接触部材と前記端子部材との間に支持部材を挟持していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の整流子。
  6. 前記支持部材は樹脂で形成されていることを特徴とする請求項5記載の整流子。
  7. 隣接するセグメント間に形成されている溝により互いに電気的に絶縁されている複数のセグメントを備える整流子であって、
    複数の前記セグメントは円板状に配設されており、前記セグメントは、カーボンで形成され整流子の回転軸方向の一端面においてブラシと摺動する接触部材と、前記接触部材の前記ブラシとの摺動側と反対側に配設されており、前記接触部材と接続材により電気的に接続している端子部材とを有し、
    前記接続材は、はんだまたはろう材からなり、
    前記端子部材は、電機子のコイルと電気的に接続する接続部を整流子の外周側に有し、前記接触部材と前記端子部材とは、前記接続部と前記コイルとを電気的に接続するときに前記接続材が融点未満になる前記整流子の内周側において前記接続材により電気的に接続されていることを特徴とする整流子。
  8. 前記接続部と前記コイルとを電気的に接続するときに前記接続材が融点以上になる領域に、接続材を溶融して前記接触部材と前記端子部材とを電気的に接続するときに前記接続材が溶出しないように前記端子部材または前記接触部材の一方に他方に接触する突起を形成していることを特徴とする請求項7記載の整流子。
  9. 接続材により電気的に接続する前の状態で、整流子の回転軸方向で対向する前記端子部材または前記接触部材の少なくとも一方の対向面において、前記接続材により電気的に接続する箇所にフラックスが塗布されており、前記接続材により電気的に接続しない箇所にフラックスが塗布されていないことを特徴とする請求項7または8記載の整流子。
  10. 接続材により電気的に接続する前の状態で、前記端子部材と整流子の回転軸方向で対向する前記接触部材の対向面において、前記接続材により電気的に接続する箇所にめっきを施し、前記接続材により電気的に接続しない箇所にめっきを施さないことを特徴とする請求項7または8記載の整流子。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項記載の整流子を用いることを特徴とする燃料ポンプ。
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