JP5929016B2 - スクロールハウジング及び過給機 - Google Patents
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Description
このようなエンジンシステムでは、エンジンが多くの空気を必要とするモードでは2つの過給機を稼働させ、エンジンが多くの空気を必要としないモードでは1つの過給機のみを稼働させている。
このため、本発明のスクロールハウジングをタービン用スクロールハウジングとして用いる場合には、2経路からタービンに対してスムーズに流体を供給することができる。
例えば、本発明のタービン用スクロールハウジングを有する過給機よりも上流側に配置されたタービンを通過する流路と、当該タービンをバイパスするバイパス流路とが存在する場合には、バイパス流路に第1流路を接続し、タービンを通過する流路に第2流路を接続することで、タービンを通過する流路とバイパス流路との2経路から排出される流体を同時に受け取ることができる。このため、上流側のタービンに僅かに流体を供給しながらバイパス流路に流体を流すことが可能となる。
したがって、本発明によれば、1つの過給機を主として稼働している場合であっても、もう一方の過給機を僅かに稼働させておくことができ、エンジンへの空気供給モードの切替をスムーズに行うことが可能となる。
したがって、流体の流れがスムーズとなり、圧力損失が少なくなるため、これによってもエンジンへの空気供給モードの切替をスムーズに行うことが可能となる。
図1は、エンジンシステムS1の概略構成を示す模式図である。この図に示すように、エンジンシステムS1は、エンジン1と、低圧段過給機2と、高圧段過給機3と、逆止弁4と、インタークーラ5と、制御弁6と、ECU7とを備えている。
この低圧段過給機2は、エンジン1が多くの空気Y1を必要とする場合であっても、エンジン1が多くの空気Y1を必要としない場合であっても稼働される。
なお、高圧段過給機3のタービン3aは、低圧段過給機2のタービン2aとエンジン1との間に配置されている。また、高圧段過給機3のコンプレッサ3bは、低圧段過給機2のコンプレッサ2bとエンジン1との間に配置されている。
この高圧段過給機3は、低圧段過給機2よりも容量の大きなものであり、原則的にエンジン1が多くの空気Y1を必要とする場合に稼働される。
制御弁6によってバイパス流路が閉鎖されると、エンジン1から排出された排気ガスY2が、高圧段過給機3のタービン3aに供給され、その後低圧段過給機2のタービン2aに供給される。これによって高圧段過給機3のコンプレッサ3b及び低圧段過給機2のコンプレッサ2bが両方とも回転駆動されて両方にて空気Y1が圧縮される。この結果、より多くの空気Y1がエンジン1に供給される。
制御弁6がバイパス流路を開放すると、エンジン1から排出された排気ガスY2の殆どがバイパス流路によって高圧段過給機3のタービン3aをバイパスする。これによって、低圧段過給機2のコンプレッサ2bのみが回転駆動されてコンプレッサ2bのみで空気Y1が圧縮される。そして、低圧段過給機2のコンプレッサ2bで圧縮された空気Y1は、逆止弁4を通過してエンジン1に供給される。
以下、図2〜図6を参照して本実施形態のタービン用スクロールハウジング10について説明する。
なお、より詳細には、スクロール流路11と収容空間Rとの間には、排気ガスY2の流速を速めるためのノズル流路が設けられている。
なお、図4(b)に示すように、スクロール流路11は、排気ガスYの流れを案内する舌部11bを備えている。そして、第1流路12と第2流路13との合流領域が舌部11bよりも、第1流路12の流路端開口12a及び第2流路13の流路端開口13a寄りに設けられている。つまり、第1流路12と第2流路13とは、排気ガスYの流れ方向において舌部11bよりも上流側で接続されている。
このような第2流路13に排気ガスY2が供給されると、排気ガスY2は、第2流路13、スクロール流路11、ノズル流路、収容空間Rの順に流れる。
このように第1流路12と第2流路13とが鋭角に接続されて合流されることによって、第2流路13の突出を抑えると共に圧力損失の最小限に抑えることが可能となる。
このR面の曲率半径は、5mm以上に設定されていることが好ましい。この理由は、流体力学的には、合流領域における圧力損失を低下させ、構造力学的には応力集中係数が小さくなるため、熱応力を低下させる効果があるためである。
このように第1流路12と第2流路13とが互いに重なり合う領域以外で断面形状を維持することによって、図4(c)及び図4(d)にて仮想線で示すような楕円形状の流路とするよりも、排気ガスY2の流れがスムーズとなり、流体性能上の効率を向上させることができる。
このため、本実施形態のタービン用スクロールハウジング10によれば、バイパス流路30と接続流路40との両方から同時に排気ガスY2を供給することができる。
したがって、本実施形態のタービン用スクロールハウジング10によれば、低圧段過給機2を主として稼働している場合であっても、もう高圧段過給機3の稼働を維持しておくことができモードの切替をスムーズに行うことが可能となる。
したがって、排気ガスY2の流れがスムーズとなり、圧力損失が少なくなるため、これによってもモードの切替をスムーズに行うことが可能となる。
続いて、第1流路12の流路端開口12aと第2流路13の流路端開口13aとの形状及び位置を設定する(ステップS2)。
続いて、第1流路12と第2流路13との合流領域の位置を舌部11bよりも上流側において設定する(ステップS3)。
続いて、スクロール流路11と第1流路12と第2流路13とが滑らかに接続されるように、スクロール流路11と第1流路12と第2流路13との接続部位形状設定を行う(ステップS4)。
そして、スクロール流路11と第2流路13との合流角度α及びスクロール流路11と第1流路12との合流角度βとが60°以下であるかを判定し(ステップS5)、合流角度α及び合流角度βが60°以下となるまでステップS3〜ステップS5を繰り返す。
最後に、第1流路12の内壁面と第2流路13の内壁面とを接続するR面15の形状設定を行う(ステップS6)。
この場合には、第2流路13を流れる排気ガスY2の方向が、図8に示すように、上記実施形態と反対方向に変化し、第2流路13の流路端開口13aの外側に配置されるウエストゲートバルブWによって排気ガスY2をバイパスするか否かが決定される。
これに対して、上記実施形態のタービン用スクロールハウジング10によれば、バイパス流路の出口開口となる第2流路13の流路端開口13aが、タービン用スクロールハウジングの入口開口となる第1流路12の流路端開口12aの近傍に配置されることになる。
このため、タービン用スクロールハウジングの出口開口の近傍に配管を引き回すスペースがない場合であってもウエストゲート機構を採用することが可能となる。
このようにスクロールハウジングをコンプレッサ用スクロールハウジング50として用いる場合には、併設される2経路から圧縮された空気Y1(流体)を排出することができるため、コンプレッサからスムーズに空気Y1を排出することができる。
Claims (8)
- 過給機に設置されると共に前記過給機が備えるインペラを収容するスクロールハウジングであって、
前記インペラを収容する収容空間に接続する第1流路と、前記第1流路に併設されると共に前記収容空間に接続される第2流路とを備え、前記第1流路の流路端開口と前記第2流路の流路端開口とが同一方向に向けて隣接配置され、
前記第1流路の流路断面形状と前記第2流路の流路断面形状は、前記第1流路と前記第2流路とが互いに重なり合う領域以外で流路断面形状が維持され、
前記第1流路の流路断面積が前記第2流路の流路断面積よりも広い、
スクロールハウジング。 - 過給機に設置されると共に前記過給機が備えるインペラを収容するスクロールハウジングであって、
前記インペラを収容する収容空間に接続する第1流路と、前記第1流路に併設されると共に前記収容空間に接続される第2流路とを備え、前記第1流路の流路端開口と前記第2流路の流路端開口とが同一方向に向けて隣接配置され、
前記第1流路の流路断面形状と前記第2流路の流路断面形状は、前記第1流路と前記第2流路とが互いに重なり合う領域以外で流路断面形状が維持され、
前記第1流路と前記第2流路とが鋭角に接続されて合流している、
スクロールハウジング。 - 前記第1流路の流路端開口と前記第2流路の流路端開口とが同一のフランジに形成されている、請求項1または2記載のスクロールハウジング。
- 前記第1流路と前記第2流路との合流領域にて、前記第1流路の内壁面と前記第2流路の内壁面とがR面を介して接続されている、請求項1〜3いずれかに記載のスクロールハウジング。
- 舌部を有するスクロール流路を備え、
前記第1流路と前記第2流路との合流領域が前記舌部よりも、前記第1流路の流路端開口及び前記第2流路の流路端開口寄りに設けられている、
請求項1〜4いずれかに記載のスクロールハウジング。 - 前記インペラとしてタービンインペラを収容するタービン用スクロールハウジングである、請求項1〜5いずれかに記載のスクロールハウジング。
- 前記インペラとしてコンプレッサインペラを収容するコンプレッサ用スクロールハウジングである、請求項1〜5いずれかに記載のスクロールハウジング。
- 前記インペラを囲うスクロールハウジングを備える過給機であって、
前記スクロールハウジングとして請求項1〜7いずれかに記載のスクロールハウジングを備える、過給機。
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