JP5926749B2 - 薄いガラスの制御された化学的強化 - Google Patents

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Description

従来、いくつかの携帯型電子機器は、それらの機器の一部として内部又は外部のいずれかにガラスを使用する。外部的には、ガラス部分はハウジングの一部として設けられてもよく、このようなガラス部分はしばしばカバーガラスと呼ばれる。ガラスの透明性及び耐引っ掻き性の特性により、このような用途によく適するようになる。内部的には、ガラス部分は、表示技術を支持するために設けられてもよい。より具体的には、ディスプレイを支持するために、携帯型電子機器は、外側カバーガラスの下に表示技術層を設けることができる。検知装置が、表示技術層と共に又は隣接して設けられてもよい。例として、表示技術層は、液晶モジュール(LCM)を含む液晶ディスプレイ(LCD)を含んでもよく、又はこれに関してもよい。LCMは、一般的に、液晶層を間に挟む上部ガラスシート及び下部ガラスシートを含む。検知装置は、タッチスクリーンを形成するために使用されるもののような、接触検知装置であってもよい。例えば、容量検知タッチスクリーンは、ガラスのシートの近くに分散された実質的に透明な検知点又はノードを含むことができる。
しかしながら残念なことに、携帯型電子機器でガラスを使用するには、ガラスが比較的薄い必要がある。一般的に言って、ガラスが薄くなればなる程、携帯型電子機器が応力を加えられたり、有意な力の下に置かれたりした場合、ガラスが損傷を受けやすくなる。化学的強化が、ガラスを強化するために使用されている。化学的強化は有効であるが、ガラスすなわち薄いガラスを強化するために改善された方法を提供することが引き続き必要である。
本発明は、全体として、ガラスの強度を高めることに関する。
一実施形態では、電子機器、すなわち、携帯型電子機器用のガラス品を選択的に強化する技術が説明される。例えば、ガラス品は、携帯型電子機器用のカバーガラスに関係してもよく、このようなガラスは薄くなる傾向にある。
一実施形態では、ガラス品のための多浴化学処理の使用は、制御された化学的強化を促進させることができる。多浴(又は多工程)化学処理によって、異なるレベルの強化を、ガラス品の異なる部分に対して達成することができる。多浴化学処理を、連続した化学浴の使用によって達成することができる。したがって、多浴化学処理が施されたガラス品は、薄くすることができるだけでなく、十分な強度にすることができ、損傷に耐えることができる。強化ガラス品は、民生用電子機器(例えば、携帯型電子機器)のような民生品での使用によく適している。
本発明は、方法、システム、機器又は装置を含む多数のやり方で実施することができる。本発明のいくつかの実施形態を以下に論じる。
ガラス片を化学的に強化する方法として、一実施形態は、例えば、少なくとも、ガラス片を提供する工程であって、ガラス片は第1の部分及び第2の部分を有し、第1の部分は第1の厚さを有し、第2の部分は第2の厚さを有し、第2の厚さは第1の厚さと異なる、工程と、第1の部分を第1のレベルに化学的に強化する工程と、第2の部分を第2のレベルに化学的に強化する工程であって、第2のレベルは第1のレベルと異なる、工程とを含むことができる。
ガラス片を化学的に強化する方法として、ガラス片は第1の厚さを有する第1の領域及び第2の厚さを有する第2の領域を有し、一実施形態は、例えば、少なくとも、ガラス片の第2の領域に第1のマスクを適用する工程と、第1の領域を化学的に強化する工程と、その後、第2の領域から第1のマスクを除去する工程と、第1の領域に第2のマスクを適用する工程と、第2の領域を化学的に強化する工程と、その後、第1の領域から第2のマスクを除去する工程とを含むことができる。
ガラス片を化学的に強化する方法として、ガラス片はより薄い領域及びより厚い領域を有し、他の実施形態は、例えば、少なくとも、ガラス片のより薄い領域に第1のマスクを適用する工程と、より薄い領域を化学的に強化する工程と、その後、より薄い領域から第1のマスクを除去する工程と、より薄い領域及びより厚い領域の両方を化学的に強化する工程とを含むことができる。
その強度を向上させるためにガラス片を処理する方法として、一実施形態は、例えば、少なくとも、イオン交換を妨げるためにガラス片の第1の部分をマスキングする工程と、マスキングされた第1の部分以外のガラス片の少なくとも一部とのイオン交換を促進させるために、ガラス片を加熱されたイオン浴に浸漬させる工程と、第1の予め決められた期間後にガラス片を加熱されたイオン浴から除去する工程と、ガラス片を加熱されたイオン浴から除去した後、ガラス片の第1の部分からマスクを外す(アンマスクする)工程と、その後、ガラス片の少なくとも第1の部分とのイオン交換を促進させるために、加熱されたイオン浴又は別の加熱されたイオン浴中にガラス片を浸漬させる工程と、第2の予め決められた期間後に加熱されたイオン浴又は別の加熱されたイオン浴からガラス片を除去する工程とを含むことができる。
民生用電子製品として、一実施形態は、例えば、少なくとも、前面、背面、及び側面を有するハウジングを含む。少なくとも部分的にハウジングの内部に電気部品がある。電気部品は、少なくとも、コントローラ、メモリ、及びディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、ハウジングの前面に又はこれに隣接して設けられてよい。カバーガラスが、ディスプレイ上に設けられるように、ハウジングの前面に又はハウジングの前面上に設けられてよい。カバーガラスは、複数の異なる部分で様々な厚さを有してよく、複数の異なる部分は、異なって強化するように化学的に強化されてよい。
民生用電子製品として、一実施形態は、例えば、少なくとも、ハウジング、ハウジングの内部に少なくとも部分的に配置された電子部品、及びハウジングに結合されたカバーガラスを含むことができる。カバーガラスは、選択的に化学的に強化された表面領域を含む。
電子製品を組み立てる方法として、一実施形態は、例えば、少なくとも、カバーガラスを得る工程と、カバーガラスのある表面領域を、カバーガラスの他の表面領域を化学的に強化するのと異なって選択的に化学的に強化する工程とを含むことができる。その後、カバーガラスを、電子製品用のハウジングに取り付けることができる。
電子製品を組み立てる方法として、一実施形態は、例えば、少なくとも、カバーガラスを得る工程と、カバーガラスの一部をシールドする工程とを含むことができる。シールドする工程は、少なくとも1つのシールドされた部分及び少なくとも1つのシールドされていない部分を有するカバーガラスを提供する。この実施形態は、また、カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分を化学的に強化する工程を含むことができる。その後、カバーガラスを、電子製品用のハウジングに取り付けることができる。
電子製品を組み立てる方法として、一実施形態は、例えば、少なくとも、カバーガラスを得る工程と、カバーガラスを化学的に強化する工程とを含むことができる。カバーガラスの選択された部分の強化を、選択的に高めることができる。その後、カバーガラスを、電子製品用のハウジングに取り付けることができる。
本発明の他の態様及び利点が、例として本発明の原理を示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明は、同じ参照番号が同じ構造的要素を示す添付の図面と併せて以下の詳細な説明によって容易に理解されるであろう。
一実施形態によるガラス強化システムを示す。 一実施形態によるガラス品を示す。 別の実施形態によるガラス品を示す。 依然として別の実施形態によるガラス品の断面図である。 一実施形態によるガラス強化プロセスの流れ図である。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 別の実施形態によるガラス強化プロセスの流れ図である。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 ガラス品を化学的に強化するための処理を示す。 化学的に強化された層が一実施形態にしたがって形成されるように化学的に処理されているガラスカバーの断面図である。 カリウムイオンが一実施形態にしたがって注入されている化学的に処理された部分を含むように示されるような、化学的に処理されているガラスカバーの断面図である。 一実施形態による、ガラスカバーをイオン浴中に浸漬させる工程を含む化学処理プロセスの概略図である。 一実施形態による電子機器の概略図である。 一実施形態による電子機器の概略図である。 別の一実施形態による電子機器の概略図である。 別の一実施形態による電子機器の概略図である。 一実施形態による電子機器の種々の図である。 一実施形態による電子機器の種々の図である。 カバーガラスの露出した表面部分の選択的強化の詳細な部分的断面図を示す。 一実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 一実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 一実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 一実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 一実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 さらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 依然としてさらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 依然としてさらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 依然としてさらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 依然としてさらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 依然としてさらに別の実施形態によるカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。 組み立てプロセスの一実施形態を示す流れ図である。 組み立てプロセスの別の実施形態を示す流れ図である。 組み立てプロセスのさらに別の実施形態を示す流れ図である。 組み立てプロセスの依然として別の実施形態を示す流れ図である。 別の実施形態による電子機器の斜視図である。
本発明は、全体として、ガラスの強度を高めることに関する。
一実施形態では、電子機器、すなわち、携帯型電子機器用のガラス品を選択的に強化するための技術が説明される。例えば、ガラス品は、携帯型電子機器用のカバーガラスに関してよく、このようなガラスは薄くなる傾向にある。
一実施形態では、ガラス品のための多浴化学処理の使用は、制御された化学的強化を促進させることができる。多浴(又は多工程)化学処理によって、異なるレベルの強化を、ガラス品の異なる部分に対して達成することができる。多浴化学処理を、連続した化学浴の使用によって達成することができる。したがって、多浴化学処理が施されたガラス品は、薄くすることができるだけでなく、十分な強度にすることができ、損傷に耐えることができる。強化ガラス品は、民生用電子機器(例えば、携帯型電子機器)のような民生品での使用によく適している。
本発明の実施形態は、民生用電子機器のような民生品用の薄いガラス部材の強度を強化するための装置、システム及び方法に関係することができる。一実施形態では、ガラス部材は、民生用電子機器の外側表面であってよい。例えば、ガラス部材は、例えば、電子機器の表示領域の一部の形成を助ける(すなわち、別個の部分として、又はディスプレイ内に組み込まれた部分として、ディスプレイの前面に配置される)ガラスカバーに対応してよい。別の例として、ガラス部材は、民生用電子機器用のハウジングの一部を形成してよい(例えば、表示領域以外の外側表面を形成してよい)。別の実施形態では、ガラス部材は、民生用電子機器の内部部品であってよい。例えば、ガラス部材は、民生用電子機器のハウジングの内部に設けられたLCDディスプレイのガラス片部品であってよい。
薄いガラスの強度を向上させるための装置、システム及び方法は、ガラスカバー又はディスプレイ(例えば、LCDディスプレイ)に、特に、ハンドヘルド電子機器(例えば、携帯電話、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント、リモコン等)のような小さいフォームファクタの電子機器内に組み立てられるものに特に適している。ガラスは、これらの小さいフォームファクタの実施形態では、3mm未満、又はより具体的には0.3mm〜2.5mmの間のように薄くてもよい。装置、システム及び方法を、比較的大きいフォームファクタの電子機器(例えば、携帯型コンピュータ、タブレットコンピュータ、ディスプレイ、モニタ、テレビ等)を含むがこれらを含むことに限定されない他の機器用のガラスカバー又はディスプレイに使用することもできる。ガラスは、これらのより大きいフォームファクタの実施形態では、5mm未満、又はより具体的には0.3〜3mmの間のように薄くてもよい。
本発明の実施形態を、図1〜23を参照して以下に説明する。しかしながら、当業者は、これらの図に関連して本明細書で与えられる詳細な説明は、本発明がこれらの限定された実施形態を越えて拡大するように、例示的な目的のためであることを容易に理解するであろう。これらの図で与えられる例示は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、例示は、提示を容易にする方法で与えられている。
図1は、一実施形態によるガラス強化システム100を示す。ガラス強化システム100は、化学的処理によって強化されるべきガラス品102を受ける。ガラス品102は、第1の浴104が設けられた第1の浴ステーションに供給される。ガラス品102は、カリウム溶液106を含む第1の浴104内に挿入(例えば、浸漬)されてよい。次に、ガラス品102は、第1の浴ステーションから除去され、第2の浴ステーションに供給される。第2の浴ステーションは第2の浴108を提供する。ガラス品は、カリウム溶液110を含む第2の浴108内に挿入(例えば、浸漬)されてよい。その後、ガラス品102は第2の浴ステーション108から除去される。この時点で、ガラス品は、最初に増強され、次いで強化されている。化学的強化の複数の段階の使用、ならびに、ガラス品102の一部をマスキングすることによって、化学的強化をガラス品102内に制御可能に引き起こすことができる。
さらに、第2の浴108からのガラス品の除去に続いて、後処理をガラス品102に実行することができる。後処理は、ガラス品に対して意図される用途に応じて広範囲に異なってよい。しかしながら、後処理は、例えば、水洗、研磨、焼き鈍し等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
第1の浴104内のカリウム溶液106は、予め決められた温度に加熱されてよく、ガラス品102は、予め決められた期間(持続時間)中、第1の浴104内に浸漬されてよい。ガラス品102の化学的強化の程度は、(1)ガラスの種類、(2)浴の濃度(例えば、K濃度)、(3)第1の浴104内での時間、及び(4)第1の浴の温度に依存する。同様に、第2の浴108内のカリウム溶液110は、予め決められた温度に加熱されてよく、ガラス品102は、予め決められた期間中、第2の浴108内に浸漬されてよい。第2の浴108によってガラス品に提供される化学的強化の程度は、同様に、(1)ガラスの種類、(2)浴の濃度(例えば、K濃度)、(3)第2の浴108内での時間、及び(4)第2の浴108の温度に依存する。
一実施態様では、ガラス品102用のガラスは、例えば、アルミナケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、又はリチウム系ガラスであってよい。また、同じ種類のガラスであっても、異なる供給業者からのガラスは、異なる特性を有する可能性があり、したがって異なる値を必要とする可能性がある。一実施形態では、第1の浴104及び第2の浴108は、硝酸カリウム(KNO3)浴であってよい。ガラス品102を第1の浴104内に浸漬させたままにする時間は、例えば、約2〜20時間であってよく、第1の浴104のための温度は、摂氏約350〜450度であってよい。ガラス品102を第2の浴108内に浸漬させたままにする時間は、例えば、約2〜20時間であってよく、第2の浴108のための温度は、摂氏約350〜450度であってよい。また、化学強化処理を補助するために電界が誘導されることができ、これはガラス品102がイオン交換浴内に浸漬されるべき期間を短くすることになり、及び/又は向上された化学的強化を促進させる。
図2は、一実施態様によるガラス品200を示す。ガラス品200は、均一な厚さ(t)を有する。典型的には、ガラス品200の厚さはその使用法に依存する。例として、ガラス品200が、携帯型電子機器の一部としての使用に予定されている場合、厚さはむしろ、0.5〜5.0mm程度のように薄くなる傾向にある。ガラス品200は外側表面202を有する。ガラス品200が、ガラス品200を加熱されたイオン浴内に配置すること等によって化学的に強化される場合、他のイオンとのイオン交換がガラス品の外側表面202に存在する。したがって、化学的強化中、イオン交換は、決定された層の深さ(DoL)に生じるように制御され得る。その結果は、ガラス品200の外側の強化された領域204である。化学的強化の量、及び、層の深さ(DoL)の深さは、ガラス品200の厚さ、ガラス品200の意図される使用法、ガラスの種類、イオン浴の濃度、イオン浴の温度等を含む種々の基準に依存する。例として、層の深さは、10〜200μmの範囲にわたってよい。
図3は、別の実施形態によるガラス品300を示す。ガラス品300は、外側表面302及び可変の厚さを有する。図2とは異なり、ガラス品300は可変の厚さを有する。具体的には、ガラス品300は、側部領域304及び中央領域306を含んでよい。図3に示す例では、中央領域306は、側部領域304の厚さ(t)と実質的に異なる厚さを有する。例えば、中央領域306の厚さは、側部領域304の厚さ(t)の20〜70%であってよい。典型的には、ガラス品300の厚さ(t)は、その使用法に依存する。一例として、ガラス品300が携帯型電子機器の一部としての使用に予定されている場合、厚さはむしろ、0.3〜2.0mm程度のように薄くなる傾向にある。
それにもかかわらず、ガラス品300が、ガラス品300を加熱されたイオン浴内に配置することによって強化されると、ガラス品の表面302で他のイオンとのイオン交換が生じることができる。イオン交換は、決定された層の深さ(DLL)を与えるように発生する。したがって、図2と同様に、化学的強化は、ガラス品300の外周領域308を強化するように機能する。この実施形態では、層の深さ(DoL)は、ガラス品300の外周にわたって全体的に均一である。しかしながら、中央領域306は側部領域304より薄い厚さを有するため、層の深さは、中央領域306(より薄い領域である)が大き過ぎる中央張力下に置かれないように制限されてよい。したがって、ガラス品300に関して、化学的強化が図3に示すように均一なやり方で実行されると、このような化学的強化に関する層の深さは、過度に制限されるか、最適化されない可能性がある。
図4は、依然として別の実施形態によるガラス品400の断面図である。図4に示すガラス品400は外側表面402を有する。ガラス品400は、側部領域404が内側領域406より厚い可変の厚さを有する。図4に示す例では、中央領域406は、側部領域404の厚さ(t)と実質的に異なる厚さを有する。例えば、中央領域406の厚さは、側部領域404の厚さ(t)の20〜70%であってよい。典型的には、ガラス品400の厚さ(t)は、その使用法に依存する。一例として、ガラス品400が携帯型電子機器の一部としての使用に予定されている場合、厚さはむしろ、0.5〜5.0mm程度のように薄くなる傾向にある。
化学的強化によって、ガラス品400をより強くすることができる。ガラス品400が可変の厚さを有するとすると、異なった領域に与えられる化学的強化は別々に制御されてよい。例えば、異なった領域に対する化学的強化は、その特徴、特性又は使用法に対して最適化されてよい。
図4に示す実施形態では、中央領域406より厚い側部領域404は、中央領域406より大きい程度に化学的強化されてよい。具体的には、図4に示すように、側部領域404は、化学的に強化された領域408が第1の層の深さ(DoL−1)に設けられていることを示し、中央領域406は、化学的に強化された領域410が第2の層の深さ(DoL−2)を有することを示している。図4に明らかに示すように、第1の層の深さ(DoL−1)は第2の層の深さ(DoL−2)よりも大きい。側部領域404はガラス品400のより厚い領域であるため、より多量の化学的強化が側部領域404に安全に提供されてよい。中央領域406に関して、化学的強化は行われてよいが、その相対的な薄さのため、化学的強化の量、レベル又は程度は、側部領域404のものより小さくてよい。
一実施形態では、ガラス品の異なる領域に提供される化学的強化の量を別々に制御する能力は、化学的強化を、領域毎に最適化することを可能にする。したがって、可変の厚さを有するガラス品を、異なる領域毎に化学的強化を最適化するように化学的に強化することができる。
図5は、一実施形態によるガラス強化プロセス500の流れ図である。ガラス強化プロセス500は、異なる厚さの領域を有するガラス品を強化するために特によく適している。例えば、ガラス強化プロセス500は、異なる領域に異なる程度、量、又はレベルの化学的強化が適用された図4に示すガラス品400をもたらすことができる。
ガラス強化プロセス500は、最初に、強化されるべきガラス品を得ることができる(502)。ガラス品は、第1の厚さを有する第1の領域及び第2の厚さを有する第2の領域を有するように構成されてよい。すなわち、ガラス品は、可変の厚さを有するように考慮されてよい。
ガラス品が得られた(502)後、第1のマスクがガラス品の第2の領域に適用されてよい(504)。ガラス品は次に化学的に強化されてよい(506)。より具体的には、ガラス品の第1の領域は化学的に強化されていることができ(506)、一方で第2の領域は化学的に強化されない。第1のマスクは、化学的強化が第2の領域に対して行われるのを抑制するように機能することができる。化学的強化(506)が終了した後、第1のマスクは第2の領域から除去されてよい(508)。次に、第2のマスクがガラス品の第1の領域に適用されてよい(510)。第2のマスクは、化学的強化が第1の領域に対して実行されるのを抑制するように機能することができる。
第2のマスクが適用された(510)後、ガラス品は再び化学的に強化されてよい(512)。この時点で、ガラス品の第2の領域は化学的に強化されており(512)、第2のマスクは、クラス品の第1の領域への追加の化学的強化を防ぐように機能する。化学的強化が終了した(512)後、第2のマスクは第1の領域から除去されてよい(514)。第1の領域からの第2のマスクの除去(514)に続いて、ガラス強化プロセス500は終了してよい。
加えて、図示されてないが、追加の後処理がガラス部材に対して実行されてよい。依然としてさらに、ガラス品は、最終的に、ガラス品が例えば前記外側ハウジングの一部を形成することができるハンドヘルド電子機器のような民生用電子機器に使用されてよい。
第1のマスク及び第2のマスクは、化学的強化がマスク材料によって完全に妨げられるように形成されてよいが、マスク材料は化学的強化を減少させるだけでもよいことを理解すべきである。マスキング材料は様々であってよく、金属層(例えば、箔)及びポリイミド等を含む。フォトリソグラフィによるパターニング及びエッチングが、マスク材料をパターニングするために使用されてよい。金属層は、例えば、アルミニウムであってよい。
図6A〜6Fは、ガラス品600を化学的に強化するための処理を示す。処理は、図5に示すガラス強化プロセス500に対応してよい。図6Aでは、可変の厚さを有するガラス品600が示される。ガラス品600は、厚さt1を有する厚い領域602及び厚さt2を有する薄い領域604を有する。図6Bでは、次に、マスク606がガラス品600の薄い領域604に適用されてよい。次に図6Cに示すように、マスク606が適用されたガラス品600を化学的強化浴内に置く際に、厚い領域602の縁部領域608が化学的に強化され得る。縁部領域608での化学的強化は、制御された第1の層の深さを有する。結果として厚い領域602の縁部領域608を生じる化学的強化に続いて、ガラス品600は化学的強化浴から除去されてよく、マスク606は除去されてよい。図6Dでは、第2のマスク610がガラス品600の厚い領域602に適用されてよい。次に、図6Eに示すように、第2のマスク610が適用されたガラス品600を化学的強化浴(上述した化学的強化浴と同じであってもよく、又は新たな化学的強化浴であってもよい)内に置く際に、薄い領域604の縁部領域612が化学的に強化され得る。縁部領域612の化学的強化は、第2の層の深さを有する。この例では、第2の層の深さは、第1の層の深さよりも小さい。結果として薄い領域604の縁部領域612を生じる化学的強化に続いて、ガラス品600は化学的強化浴から除去されて、マスク610は除去されてよい。したがって、図6Fに示すように、結果として生じるガラス品600’は、ガラス品600の強化されたバージョンを表し、ガラス品600’では、厚い領域602は、薄い領域604よりも大きい程度に化学的に強化されている。有利には、ガラス品600の異なる領域は、よりよい性能のために異なって化学的に強化されることができる。
このような化学的強化に続いて、ガラスの種類に応じて、1mmの厚さを有するガラス品600’は、中央部分で約20〜100MPa(メガパスカル)の中央張力(CT)を有することができ、周辺部分612は、表面602で約300〜1100MPaのピーク圧縮応力を有することができ、圧縮層の深さ(すなわち、層の深さ)は約20〜150ミクロンであることができる。例として、ガラス品600’は、アルミノケイ酸塩ガラス又はリチウムアルミノケイ酸塩ガラスで形成されてよい。より具体的な実施形態では、1mmの厚さを有するガラス品600’は、中央部分で約50〜60MPa(メガパスカル)の中央張力(CT)を有することができ、周辺部分612は、表面602で約700〜800MPaのピーク圧縮応力を有することができ、圧縮層の深さ(すなわち、層の深さ)は、厚い領域602に関しては約50〜60ミクロン、薄い領域604に関しては約30〜40ミクロンであることができる。
図7は、別の実施形態によるガラス強化プロセス700の流れ図である。ガラス強化プロセス700は、最初に、化学的に強化されるべきガラス品を得ることができる(702)。
ガラス強化プロセス700は、異なる厚さの領域を有するガラス品を強化するために特によく適している。例えば、ガラス強化プロセス700は、異なる領域に異なる程度、量、又はレベルの化学的強化が適用された図4に示すガラス品400をもたらすことができる。
この実施形態では、ガラス品は、少なくとも複数の別個の領域を有し、領域の1つはより薄い領域に対応し、領域の別のものはより厚い領域に対応する。一旦ガラス品が得られたら(702)、マスクがより薄い領域に適用されてよい(704)。次に、ガラス品のより厚い領域は、化学的に強化されてよい(706)。この時点で、ガラス品のより薄い領域に適用されている(704)マスクは、より薄い領域の化学的強化を抑制するように機能する。より厚い領域の化学的強化(706)が終了した後、マスクはより薄い領域から除去されてよい(708)。その後、より薄い領域及びより厚い領域の両方を含むガラス品は、化学的に強化されてよい(710)。化学的強化(710)に続いて、ガラス強化プロセス700は終了してよい。
加えて、図示されていないが、追加の後処理がガラス部材に対して実行されてよい。依然としてさらに、ガラス品は、最終的に、ガラス品が例えば前記外側ハウジングの一部を形成することができるハンドヘルド電子機器のような民生用電子機器に使用されてよい。
より薄い領域に適用される(704)マスクは、化学的強化がマスク材料によって完全に妨げられるように形成されてよい。代わりに、より厚い領域に適用される(704)マスクは、化学的強化を部分的に妨げてよい。マスキング材料は様々であってよく、金属層(例えば、箔)及びポリイミド等を含む。フォトリソグラフィによるパターニング及びエッチングが、マスク材料をパターニングするために使用されてよい。金属層は、例えば、アルミニウムであってよい。
図8A〜8Eは、ガラス品800を化学的に強化するプロセスを示す。プロセスは、図7に示すガラス強化プロセス700に対応してよい。図8Aには、可変の厚さを有するガラス品800が示されている。ガラス品800は、厚さt1を有する厚い領域802、及び、厚さt2を有する薄い領域804を有する。図8Bでは、次に、マスク806がガラス品800の薄い領域804上に適用されてよい。次に、図8Cに示すように、マスク806が適用されたガラス品800を化学的強化浴内に置く際に、厚い領域802の縁部領域808は化学的に強化され得る。縁部領域808での化学的強化は、制御された第1の層の深さ(DoL−1)を有する。結果として厚い領域802の縁部領域808を生じる化学的強化に続いて、ガラス品800は化学的強化浴から除去されてよく、マスク806は除去されてよい。図8Cは、化学的強化及びマスク806の除去の後のガラス品800を示す。
次に、図8Eに示すように、ガラス品800(マスクが適用されていない)を化学的強化浴(上述した化学的強化浴と同じであってもよく、又は新たな化学的強化浴であってもよい)内に置く際に、厚い領域802の縁部領域808、ならびに、薄い領域804の縁部領域810が、化学的に強化され得る。後続の化学的強化後の縁部領域810の化学的強化は、第2の層の深さ(DoL−2)を有する。加えて、縁部領域808の化学的強化は、厚い領域802の縁部領域808にさらなる化学的強化を提供することができる。後続の化学的強化後の縁部領域808の化学的強化は、第3の層の深さ(DoL−3)を有する。この例では、第2の層の深さは第3の層の深さより小さい。結果として薄い領域804の縁部領域810を生じる後続の化学的強化に続いて、ガラス品800は化学的強化浴から除去されてよい。したがって、図8Eに示すように、結果として生じるガラス品800’は、ガラス品800の強化されたバージョンを表し、ガラス品800’では、厚い領域802は、薄い領域804より大きい程度に化学的に強化されている。有利には、ガラス品800の異なる領域は、よりよい性能のために異なって化学的に強化されてよい。
このような化学的強化に続いて、ガラスの種類に応じて、1mmの厚さを有するガラス品800’は、中央部分で約20〜100MPa(メガパスカル)の中央張力(CT)を有することができ、周辺部分808は、その表面で約300〜1100MPaのピーク圧縮応力を有することができ、圧縮層の深さ(すなわち、層の深さ)は約20〜150ミクロンであることができる。例として、ガラス品800’は、アルミノケイ酸塩ガラス又はリチウムアルミノケイ酸塩ガラスで形成されてよい。より具体的な実施形態では、1mmの厚さを有するガラス品800’は、中央部分で約50〜60MPa(メガパスカル)の中央張力(CT)を有することができ、周辺部分808は、表面で約700〜800MPaのピーク圧縮応力を有することができ、圧縮層の深さ(すなわち、層の深さ)は、厚い領域802に関しては約50〜60ミクロン、薄い領域804に関しては約30〜40ミクロンであることができる。
化学的強化処理が施されたガラスカバーは、一般に、上述したように、化学的に強化された層を含む。図9Aは、化学的に強化された層が一実施形態にしたがって形成されるように化学的に処理されたガラスカバーの断面図である。ガラスカバー900は、化学的に強化された層928、及び、化学的に強化されていない部分926を含む。ガラスカバー900は、一実施形態では、全体として化学的強化を施されているが、外側表面が強化を受けている。強化の効果は、化学的に強化されていない部分926が引っ張られており、一方化学的に強化された層928が圧縮されていることである。図9Aのガラスカバー900は、丸められたエッジ形状902を有するように示されているが、エッジの丸められた形状は、ガラスカバー900のエッジの増加した強化を可能にする可能性があるが、ガラスカバー900は一般的に任意の形状を有してよいことを理解すべきである。丸められたエッジ形状902は、例として示されており、限定の目的のためではない。
図9Bは、一実施形態に従ってカリウムイオンが注入された化学的に処理された部分を含むように示されている、化学的に処理されているガラスカバーの断面図である。化学的に強化された層928は、ガラスカバー900が利用されることになる特定のシステムの要件に応じて変化してよい厚さ(y)を有する。化学的に強化されていない部分926は、一般的に、Naイオン934を含むが、アルカリ金属イオン936を含まない。化学的強化プロセスは、化学的に強化された層928がNaイオン934及びアルカリ金属イオン936の両方を含むように、化学的に強化された層928を形成させる。
図10は、一実施形態による、ガラスカバーをイオン浴内に浸漬させる工程を含む化学的処理プロセスの概略図である。部分的に断面で示されるガラスカバー1000が、加熱されたイオン浴1032内に浸漬又は浸けられると、拡散が生じる。図示のように、カバーガラス1000内に存在するアルカリ金属イオン1034(例えば、ナトリウム(Na))はイオン浴1032中に拡散し、化学的に強化された層1028が形成されるように、イオン浴1032内のアルカリ金属イオン1036(例えば、カリウム(K))はガラスカバー1000中に拡散する。すなわち、イオン浴1032からのアルカリ金属イオン1036は、化学的に強化された層1028を形成するように、Naイオン1034と交換され得る。アルカリ金属イオン1036は、典型的には、ガラスカバー1000の中心部分1026中には拡散しないであろう。化学的強化処理の持続時間(すなわち、時間)、温度、及び/又は、イオン浴1032内のアルカリ金属イオン1036の濃度を制御することによって、化学的に強化された層1028の厚さ(y)を実質的に制御することができる。
イオン浴内のアルカリ金属イオンの濃度は、ガラスカバーがイオン浴内に浸けられている間、変化してもよい。すなわち、本発明の要旨又は範囲から逸脱することなく、ガラスカバーがイオン浴内に浸漬されている間、イオン浴内のアルカリ金属イオンの濃度は、実質的に一定に維持されてもよく、増加されてもよく、及び/又は、減少されてもよい。例えば、アルカリ金属イオンがガラス中のNaイオンを置換するにつれて、Naイオンはイオン浴の一部になる。したがって、追加のアルカリ金属イオンがイオン浴内に追加されない限り、イオン浴内のアルカリ金属イオンの濃度は変化し得る。
上述したように、ガラスカバーは、携帯型電子機器のような電子機器のハウジングの一部の外側表面として使用されてよい。小型で携帯性に優れたこれらの携帯型電子機器を、ハンドヘルド電子機器と呼ぶことができる。ハンドヘルド電子機器は、例えば、メディアプレーヤ、電話、インターネットブラウザ、電子メールユニット、又はこれらの2つ以上の組み合わせとして機能してよい。ハンドヘルド電子機器は、一般的には、ハウジング及び表示領域を含む。
図11A及び11Bは、一実施形態による電子機器1100の概略図である。図11Aは電子機器1100の上面図を示し、図11Bは、基準線A〜A’に対する電子機器1100の断面側面図を示す。電子機器1100は、上部表面としてガラスカバー窓1104(ガラスカバー)を有するハウジング1102を含んでよい。カバー窓1104は、ディスプレイ組立品1106がカバー窓1104を通して可視であるように、主に透明である。カバー窓1104は、本明細書に記載の多浴化学処理を使用して化学的に強化されてよい。ディスプレイ組立品1106は、例えば、カバー窓1104に隣接して配置されてよい。ハウジング1102は、ディスプレイ組立品の他に、コントローラ(プロセッサ)、メモリ、通信回路網、等のような、内部電子部品を含んでもよい。ディスプレイ組立品1106は、例えば、LCDモジュールを含んでよい。例として、ディスプレイ組立品1106は、液晶モジュール(LCM)を含む液晶ディスプレイ(LCD)を含んでよい。一実施形態では、カバー窓1104は、LCMと一体に形成されてよい。ハウジング1102は、電子機器1100に電子的能力を提供するために、内部電子部品を収容するための開口部1108を含んでもよい。一実施形態では、ハウジング1102は、カバー窓1104用のベゼルを含む必要はない。代わりに、カバー窓1104は、カバー窓1104のエッジをハウジング1102の側部と整列(又は実質的に整列)させることができるように、ハウジング1102の上部表面を横切って延在してよい。カバー窓1104のエッジは露出されたままでよい。カバー窓1104のエッジは、図11A及び11Bに示すように露出されてよいが、代わりの実施形態では、エッジはさらに保護されてよい。一例として、カバー窓1104のエッジは、ハウジング1102の外側から(水平に又は垂直に)後退していてもよい。別の例として、カバー窓1104のエッジは、カバー窓1104のエッジの周囲に又は隣接して配置された追加の材料によって保護されてよい。
カバー窓1104は、一般的には、様々な方法で配置又は具体化されてよい。例として、カバー窓1104は、フラットパネルディスプレイ(例えばLCD)又はタッチスクリーンディスプレイ(例えばLCD及びタッチ層)のような下にあるディスプレイ(例えば、ディスプレイ組立品1106)を覆って配置される保護ガラス片として構成されてよい。代わりに、カバー窓1104は、ディスプレイと効果的に一体化されてよく、すなわち、ガラス窓は、ディスプレイの少なくとも一部として形成されてよい。加えて、カバー窓1104は、タッチスクリーンに関連付けられたタッチ層のような接触感知機器と実質的に一体化されてよい。いくつかの場合では、カバー窓1104は、ディスプレイの最外層として機能することができる。
図12A及び12Bは、本発明の別の実施形態による電子機器1200の概略図である。図12Aは、電子機器1200の上面図であり、図12Bは、基準線B〜B’に対する電子機器1200の断面側面図を示す。電子機器1200は、ガラスカバー窓1204(ガラスカバー)を上部表面として有するハウジング1202を含んでよい。本実施形態では、カバー窓1204は、ハウジング1202の側部表面1203によって保護されてよい。ここで、カバー窓1204は、ハウジング1202の上部表面を完全には横切って延在しないが、側面1203の上部表面は、カバー窓1204の外側表面に隣接して垂直に整列されてよい。カバー窓1204のエッジは、強度を増すために丸められてもよいため、側部表面1203及びカバー窓1204の周辺エッジ間に存在するギャップ1205が存在してよい。ギャップ1205は、典型的には、カバー窓1204の厚さが薄い(例えば、3mm未満)とすれば、非常に小さい。しかしながら、望まれるならば、ギャップ1205は材料によって満たされてよい。材料は、プラスチック、ゴム、金属等であってよい。カバー窓1204の周辺エッジに近接するギャップ1205をさらに横切って、電子機器1200の前部表面全体が同一平面になるように、材料はギャップ1205内に適合してよい。ギャップ1205を充填する材料は柔軟であってよい。ギャップ1205内に配置される材料はガスケットを実現してもよい。ギャップ1205を充填することによって、ハウジング1202内のそうでなければおそらく望ましくないギャップを、ギャップ1205内に生じる汚染(例えば、汚れ、水)を防ぐために、充填又は密封することができる。側部表面1203は、ハウジング1202と一体であってよいが、代わりに、側部表面1203はハウジング1202から分離されてもよく、例えば、カバー窓1204用のベゼルとして機能してよい。
カバー窓1204は、ディスプレイ組立品1206がカバー窓1204を通して可視であるように、主に透明である。ディスプレイ組立品1206は、例えば、カバー窓1204に隣接して配置されてよい。ハウジング1202は、ディスプレイ組立品の他に、コントローラ(プロセッサ)、メモリ、通信回路網、等のような、内部電子部品を含んでもよい。ディスプレイ組立品1206は、例えば、LCDモジュールを含んでよい。例として、ディスプレイ組立品1206は、液晶モジュール(LCM)を含む液晶ディスプレイ(LCD)を含んでよい。一実施形態では、カバー窓1204は、LCMと一体に形成されてよい。ハウジング1202は、電子機器1200に電子的能力を提供するために、内部電子部品を収容するための開口部1208を含んでもよい。
電子機器1200の前部表面は、ユーザインタフェース制御部1208(例えば、クリックホイール制御部)を含んでもよい。この実施形態では、カバー窓1204は、電子機器1200の前部表面全体を覆わない。電子機器1200は、基本的に、前部表面の一部を覆う部分表示領域を含む。
カバー窓1204は、一般的には、様々な方法で配置又は具体化されてよい。例として、カバー窓1204は、フラットパネルディスプレイ(例えばLCD)又はタッチスクリーンディスプレイ(例えばLCD及びタッチ層)のような下にあるディスプレイ(例えば、ディスプレイ組立品1206)を覆って配置される保護ガラス片として構成されてよい。代わりに、カバー窓1204は、ディスプレイと効果的に一体化されてよく、すなわち、ガラス窓は、ディスプレイの少なくとも一部として形成されてよい。加えて、カバー窓1204は、タッチスクリーンに関連付けられたタッチ層のような接触感知機器と実質的に一体化されてよい。いくつかの場合では、カバー窓1204は、ディスプレイの最外層として機能することができる。
図13A及び13Bは、一実施形態による電子機器1300の様々な図である。電子機器1300は、例えば、薄いフォームファクタ(又は、ロープロファイル)を有する携帯型又はハンドヘルド電子機器として具体化されてよい。電子機器1300は、例えば、メディアプレーヤ、メディア記憶装置、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、タブレットPC、コンピュータ、携帯電話、スマートフォン、GPSユニット、リモコン、等に対応してよい。
図13Aの断面図に示すように、電子機器1300は、電子機器1300の外側表面として機能するハウジング1302を含んでよい。電子部品1303が、ハウジング1302内に配置されてよい。電子部品は、コントローラ(プロセッサ)、メモリ、バッテリ、カメラ、及び、フラッシュのような照明器を含んでよいが、これらに限定されない。
加えて、電子機器1300は、カバーガラス1304を有してよい。カバーガラス1304は、電子機器1300のための外側表面、すなわち、上部表面として機能することができる。カバーガラス1304は、また、引っ掻きに抵抗することができ、したがって、電子機器1300用のハウジング1302の上部表面のための実質的に耐引っ掻き性の表面を提供することができる。カバーガラス1304はハウジング1302に、例えば接着剤1305を使用して結合されてよい。
電子機器1300は、図13Bの斜視図に示されている。カバーガラス1304は、表示領域上に設けられてよい。カバーガラス1304は、表示領域を、カバーガラス1304を通して見ることができるように、実質的に透明であってよい。表示領域は、電子機器1300のハウジング1302内に配置されてよい。電子機器1300は、電子機器1300の前部表面の大部分を消費する全表示又は実質的に全表示の表示領域を含んでよい。表示領域は、様々な方法で具体化されてよい。一実施形態では、表示領域は、フラットパネルディスプレイ、より具体的にはLCDディスプレイのような、少なくとも1つのディスプレイを備えてよい。
表示領域は、代わりに又は加えて、表示画面上に配置された接触感知機器を含んでよい。例えば、表示領域は、静電容量感知点が分布された1つ又は複数のガラス層を含んでよい。これらの構成要素の各々は、別個の層であってよく、又は、これらは、1つ又は複数のスタックに組み込まれてよい。一実施形態では、カバーガラス1304は、表示領域の最外層として機能してよい。接着剤1305は、表示領域に光学的に干渉しないように、半透明であって、周辺部に広げられてよい。
電子機器1300は、様々な層を含む表示領域(例えば、前記表示領域)を含んでよい。様々な層は、少なくとも1つのディスプレイを含んでよく、加えて、ディスプレイ上に配置された感知装置を含んでよい。いくつかの場合では、層は積み重ねられ、互いに隣接し、さらに積層されて、それによって単一のユニットを形成してよい。他の場合では、層の少なくともいくつかは、空間的に分離され、直接隣接しない。
例えば、感知装置はディスプレイ上に、それらの間にギャップが存在するように配置されてよい。例として、ディスプレイは、液晶モジュール(LCM)を含む液晶ディスプレイ(LCD)を含んでよい。LCMは、一般的には、少なくとも、上部ガラスシート及び下部ガラスシートを含み、上部ガラスシート及び下部ガラスシートは、それらの間に液晶層を少なくとも部分的に挟む。感知装置は、タッチスクリーンを形成するために使用されるもののような接触感知装置であってよい。
例えば、静電容量感知タッチスクリーンは、カバーガラス1304に分散された実質的に透明な感知点又はノードを含んでよい。カバーガラス1304は、表示領域のための外側保護バリアとして機能することができる。典型的には、カバーガラス1304は、表示領域に隣接してよいが、別の層(外側保護層)のような表示領域と一体化されてもよい。
図13Bに示すように、カバーガラス1304は、ハウジング1302の上部表面全体にわたって延在してよい。このような場合では、カバーガラス1304のエッジは、ハウジング1302の側部と整列、又は実質的に整列されてよい。カバーガラス1304の厚さがむしろ薄くて(すなわち、数ミリメートル未満)よいとすると、カバーガラス1304用のガラス材料は、より強い利用可能なガラスから選択されてよい。例えば、アルミノケイ酸ガラス(例えば、CorningからのDVTS)が、カバーガラス1304用のガラス材料に適切な1つの選択である。ガラス材料の他の例は、ソーダ石灰、ホウケイ酸塩等を含むがこれらに限定されない。ガラス材料の依然として別の例は、リチウム系ガラスであってよい。加えて、カバーガラス1304のエッジは、特定の予め決められた形状に対応するように構成されてよい。カバーガラス1304のエッジを特定の予め決められた形状に対応するように機械加工することによって、カバーガラス片はより強くなることができる。予め決められた形状の使用についての追加の情報に関しては、参照により本明細書に組み込まれる2009年3月2日に出願された「Techniques for Strengthening Glass Covers for Portable Electronic Devices」と題する米国特許仮出願第61/156,803号を参照されたい。
さらに、本明細書により詳細に説明されるように、カバーガラス1304は、さらなる強化のために選択的に化学的に強化されてよい。1つの好適な化学的処理は、カバーガラスの1つ又は複数の表面部分を、カリウム(例えばKNO3)を含む化学的浴内で、上昇された温度で、ある期間(例えば、数時間)中に選択的に露出させることである。加えて、ナトリウムを含む浴が、リチウム浴と組み合わせて、この組み合わせが圧縮応力層を生成することができるために、使用されてよい。いずれの場合でも、選択的な化学的処理は、望ましくは、カバーガラス片の選択的に露出された表面部分で、より高い圧縮応力を生じることができる。より高い圧縮応力は、結果としてイオン交換を生じることができ、イオン交換では、カバーガラスの選択的に露出された部分で、又はカバーガラスの選択的に露出された部分の近くで、Kイオンは効果的にいくつかのNaイオンを置換する。
図13Bに特に示すように、選択的に強化された表面領域1310Aは、カバーガラスの選択的に強化されたエッジ末端1310Aを備えてよい。選択的に化学的に強化された表面領域1310Aは、カバーガラスの周辺エッジから内側に延びる幅寸法wを有してよい。すなわち、選択的に強化されたエッジ末端1310Aは、幅寸法wを有してよい。幅寸法は、約2〜5ミリメートル、又はそれより長くてよい。例えば、幅寸法は約10ミリメートルであってよい。図13B中の概念的な破線は、選択的に化学的に強化された表面領域1310Aの内側の範囲を代表的に示す。
本明細書に記載の実施形態による装置、システム及び方法は、ハンドヘルド電子機器(例えば、携帯電話、メディアプレーヤ、パーソナルデジタルアシスタント、リモコン等)のような小さいフォームファクタの電子機器内に組み立てられるカバーガラス又はディスプレイ(例えば、LCDディスプレイ)に特に適している。装置、システム及び方法は、他の比較的より大きいフォームファクタの電子機器(例えば、携帯型コンピュータ、タブレットコンピュータ、ディスプレイ、モニタ、テレビ等)用のカバーガラス又はディスプレイに使用されてもよい。
一実施形態では、ガラスカバーのサイズは、関連する電子機器のサイズに依存する。例えば、ハンドヘルド電子機器に対して、ガラスカバーは、しばしば、5インチ(約12.7cm)以下の対角線である。別の例では、より小さい携帯型コンピュータ又はタブレットコンピュータのような携帯型電子機器に関して、ガラスカバーは、しばしば、4インチ(約10.2cm)〜12インチ(約30.5cm)の間の対角線である。依然として別の例として、フルサイズの携帯型コンピュータ、ディスプレイ、又はモニタのような携帯型電子機器に関して、ガラスカバーは、しばしば、10インチ(約25.4cm)〜20インチ(約50.8cm)の間又はさらにより大きい対角線である。ガラスカバーは、典型的には、約5mm未満、又はより具体的には約3mm未満、又はより具体的には約1mm未満の厚さを有するように、むしろ薄い。
図14は、カバーガラス1404の露出した表面部分の選択的強化の詳細な部分断面図を示す。図14は、カバーガラス1404を選択的に化学的に強化するための、加熱されたカリウム浴1403(例えば、溶融KNO3浴)内にカバーガラス1404を浸漬させる化学的処理プロセスを概略的に示す。例えば、カリウム浴は、摂氏約380度〜摂氏約450度に加熱されてよい。カバーガラス1404が加熱されたカリウム浴1403内に浸漬される又は浸されると、拡散及びイオン交換が、カバーガラス1404の露出した表面部分で生じ得る。カバーガラスの対応する表面部分が化学的浴に露出されないマスキングされた領域では、イオン交換は抑制され得る。
図14に示すように、カバーガラス1404内に存在するNaイオン1405は、カリウム浴1403中に拡散することができ、カリウム浴1403内のKイオン1407は、圧縮表面層1409が形成され得るようにカバーガラス1404中に拡散することができる。すなわち、カリウム浴1403からのKイオン1407は、圧縮表面層1409を形成するように、Naイオン1405と交換され得る。Kイオン1407は、カバーガラス1404の圧縮表面層1409を化学的に強化する圧縮表面層1409の圧縮応力表面応力(CS)を提供することができる。
カバーガラス1404は、厚さ(t)を有するとして図14に示される。化学的強化処理の時間の長さ及び/又はカリウム浴1403内のKイオン1407の濃度のような化学的処理パラメータを制御することによって、圧縮表面層1409の深さ(d)及び圧縮表面層1409の圧縮応力表面応力(CS)を実質的に制御することができる。イオン交換の深さ(d)は、種々のカバーガラス厚さのために種々の方法で、例えば、高イオン濃度及び/若しくは浴温度及び/若しくは延長された浴浸漬時間を使用することによって、並びに/又は、拡散を増大するために印加される電界を使用することによって制御され得る。例えば、浴浸漬時間は約6時間であってよい。図14では、イオン交換を受ける圧縮表面層1409は、クロスハッチングを用いて示されている。
いくつかの場合では、Kイオン1407は、カバーガラス1404の中央部分1411中に拡散しない可能性がある。図14では、中央部分1411は、クロスハッチングなしで示されている。カバーガラス1404の中央部分1411は、圧縮表面層1409の圧縮応力表面応力(CS)に応じて中心張力(CT)を有することができる。
本明細書で上述したように、イオン交換は、カバーガラスの対応する表面部分が化学的浴に露出されないマスキングされた領域では抑制され得る。例えば、箔をマスキングのために使用することができる。さらに、カバーガラスのイオン交換のフォトリソグラフィパターニング(選択的化学的強化)が、カバーガラス上のマスクをフォトリソグラフィパターニングすることによって行われてよい。このような場合では、感光性ポリイミドがマスキングのために使用されてよく、又は、適用されたアルミニウムの被覆層(スパッタリングによって適用されてよい)が、フォトレジスト及びアルミニウムのエッチングを用いて、フォトリソグラフィで、パターニングされたマスクへとパターニングされてよい。
図15A〜15Eは、一実施形態でのカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。図15Aは、第1の強化処理の前のカバーガラス1504を示す。図15Bは、本明細書で上述したような第1の期間中の第1の加熱されたカリウム浴内での処理のような第1の強化処理後のカバーガラス1504を示す。
図15B〜15Eでは、イオン交換を受けてからの圧縮表面層1509が、クロスハッチングを使用して示されている。圧縮表面層1509は、圧縮層の対応する深さを有することができる。いくつかの場合では、カリウムイオンは、カバーガラス1504の中央部分1511中に拡散しない可能性がある。図15Bでは、中央部分1511は、クロスハッチングなしで示されている。カバーガラス1504の中央部分1511は、圧縮表面層1509の圧縮応力表面応力(CS)に応じて中心張力(CT)を有することができる。例えば、仮定的に言えば、第1の強化処理の可能な効果に関して以下のことが理論付けられ、すなわち、圧縮表面層1509は、約730メガパスカルのピーク圧縮応力、及び、約38.6ミクロンの圧縮層の深さを有することができ、中央部分1511は、約54メガパスカルの中心張力を有することができる。
図15Cは、カバーガラス1504の一部のシールディング1506を示し、シールディング1506は、カバーガラス1504に、少なくとも1つのシールドされた部分1508及び少なくとも1つのシールドされていない部分1510を設ける。本明細書で上述したように、カバーガラスの適切なマスキング1506が、カバーガラス1504のシールディング1506のために使用されてよい。例えば、図15Cに示すように、カバーガラスの主要な対向面が、カバーガラスのシールドされた部分1508を提供するために、適用されたマスク材料1506によってシールドされてよい。カバーガラス1504のエッジ末端1510が、シールドされていない部分1510であってよい。マスク1506は、シールドされた部分1508及びシールドされていない部分1510に望まれるように適切にパターニングされてよい。例えば、シールドされていない部分1510は、約2〜5ミリメートル、又はそれ以上の幅寸法を有してよい。例えば、幅寸法は約10ミリメートルであってよい。
図15Dは、本明細書で上述したような第2の期間中の第2の加熱されたカリウム浴内での処理のような第2の強化処理後のカバーガラス1504を示す。カバーガラスの選択されたシールドされていない部分1510Aの強化は、第2の強化処理によって選択的に向上され得る。シールドされていないため、シールドされていない部分1510Aは、選択的に化学的に強化された表面領域1510Aを提供するように、第2の強化処理によって実質的に影響され得る。一方、シールドされているため、他の化学的に強化された表面領域1508Aのシールドされた部分1508Aは、第2の強化処理によって実質的に影響されないだろう。したがって、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aの強化よりも大きい、向上された強化を受けることができる。上記に照らして、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aと異なって強化され得ることを理解すべきである。第2の強化処理の後、シールディング1506は、図15Eに示すように除去されてよい。
図15D及び15Eでは、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aの圧縮層の深さより深い圧縮層の増大された深さを伴う向上された強化を受けることができる。例えば、仮定的に言えば、選択的に化学的に強化された表面領域1510Aの圧縮層の増大された深さは約100ミクロンである可能性があり、他の化学的に強化された表面領域1508Aの圧縮層の深さは約38.6ミクロンである可能性があることが理論付けられる。
第2の強化処理の影響を説明するために図15Cと図15Dを比較すると、選択的に化学的に強化された表面領域1510Aの圧縮層の増大されたより深い深さが、選択的に化学的に強化された表面領域1510A内の拡大したクロスハッチングによって強調されている。同様に、図15D中の変更された中央領域1511Aは、図15C中の対応する中央領域1511に対してより小さいものとして示されている。もちろん、圧縮層の深さの差は数10ミクロン程度であり得るため、図15C及び15D間の差は説明を容易にするために大きく誇張されて示されている可能性があることを理解すべきである。
さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aの圧縮応力よりも大きい増大された圧縮応力を伴う向上された強化を受けることができることを理解すべきである。例えば、仮定的に言えば、2つの領域1510A、1508Aは、約730メガパスカルの同様のピーク圧縮応力を有する可能性があることが理論付けられる。しかしながら、上述した圧縮層のより深い深さのため、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aの対応する合計の累積された圧縮応力よりも大きい合計の累積された圧縮応力を有することができる。
さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1510Aは、他の化学的に強化された表面領域1508Aの中心張力よりも大きい増大された中心張力を伴う向上された強化を受けることができる。例えば、仮定的に言えば、選択的に化学的に強化された表面領域1510Aの増大された中心張力は約91メガパスカルであり得、他の化学的に強化された表面領域1508Aの中心張力は約51メガパスカルであり得ることが理論付けられる。
図16A〜16Eは、別の実施形態でのカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。図16Aは、第1の強化処理の前のカバーガラス1604を示す。第1の化学的強化の前に、図16Bは、カバーガラス1604の一部のシールディング1606を示し、シールディング1606は、カバーガラス1604に、少なくとも1つのシールドされた部分1608及び少なくとも1つのシールドされていない部分1610を設ける。本明細書で上述したように、カバーガラスの適切なマスキング1606が、カバーガラス1604のシールディング1606のために使用されてよい。例えば、図16Bに示すように、カバーガラスの主要な対向面が、カバーガラスのシールドされた部分1608を提供するために、適用されたマスク材料1606によってシールドされてよい。カバーガラス1604のエッジ末端1610が、シールドされていない部分1610であってよい。マスク1606は、シールドされた部分1608及びシールドされていない部分1610に望まれるように適切にパターニングされてよい。
図16Cは、本明細書で上述したような第1の期間中の第1の加熱されたカリウム浴内での処理のような第1の強化処理後のカバーガラス1604を示す。シールドされていない部分1610Aでイオン交換を受けてからの圧縮表面層1609が、クロスハッチングを使用して示されている。いくつかの場合では、カリウムイオンは、カバーガラス1604の中央部分1611中に拡散しない可能性がある。図16Cでは、中央部分1611は、クロスハッチングなしで示されている。
シールドされていないため、シールドされていない部分1610Aは、第1の強化処理によって実質的に影響され得る。一方、シールドされているため、シールドされた部分1608Aは、第1の強化処理によって実質的に影響されないだろう。第1の強化処理の後、シールディング1606は、図16Dに示すように除去されてよい。
図16Eは、本明細書で上述したような第2の期間中の第2の加熱されたカリウム浴内での処理のような第2の強化処理後のカバーガラス1604を示す。既に第1の強化処理が施されているため、選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、第2の強化処理によって実質的に影響され得る。具体的には、選択的に化学的に強化された表面領域1610Bの強化は、第2の強化処理によって選択的に向上され得る。しかしながら、前にシールドされていたため、他の化学的に強化された表面領域1608Bは、第1の化学的強化処理によって影響されておらず、第2の強化処理の後に比較的少ない影響を示す可能性があることを理解すべきである。したがって、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、他の化学的に強化された表面領域1608Bの強化よりも大きい向上された強化を受けることができる。上記に照らして、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、他の化学的に強化された表面領域1608Bと異なって強化され得ることを理解すべきである。
図16D及び16Eでは、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、他の化学的に強化された表面領域1608Bの圧縮層の深さより深い圧縮層の増大された深さを伴う向上された強化を受けることができる。第2の強化処理の影響を説明するために図16Dを図16Eと比較すると、選択的に化学的に強化された表面領域1610Bの圧縮層の増大されたより深い深さが、選択的に化学的に強化された表面領域1610B内の拡大したクロスハッチングによって強調されている。同様に、図16E中の変更された中央領域1611Aは、図16D中の対応する中央領域1611に対してより小さいものとして示されている。
さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、他の化学的に強化された表面領域1608Bの圧縮応力よりも大きい増大された圧縮応力を伴う向上された強化を受けることができることを理解すべきである。さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1610Bは、他の化学的に強化された表面領域1608Bの中心張力よりも大きい増大された中心張力を伴う向上された強化を受けることができる。
図17A〜17Gは、さらに別の実施形態でのカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。図17Aは、第1の強化処理の前のカバーガラス1704を示す。図17Bは、本明細書で上述したような第1の期間中の第1の加熱されたカリウム浴内での処理のような第1の強化処理後のカバーガラス1704を示す。イオン交換を行ったことによる圧縮表面層1709が、クロスハッチングを使用して示されている。圧縮表面層1709は、圧縮層の対応する深さを有することができる。いくつかの場合では、カリウムイオンは、カバーガラス1704の中央部分1711中に拡散しない可能性がある。図17Bでは、中央部分1711は、クロスハッチングなしで示されている。
図17Cは、電気炉のような加熱された環境での電界によって補助されるイオン交換強化の第2の強化処理を使用するカバーガラス1704の選択された表面部分1710の選択的強化を示す。電極の配置は、他の表面部分1708が実質的に影響されないように選択されてよい。アノードペースト1720及びカソードペースト1722は、適切な厚さ、例えば、約0.5〜1ミリメートルの厚さを各々有してよく、ペーストは、KNO3及びAl2O3、及び適切な結合剤を含んでよく、カバーガラス1704と接触して塗布されてよい。アノードペースト1720及びカソードペースト1722は、適切なマスク1724、例えば、フッ化ゴムのような高温ゴムによって、互いに分離されてよい。
適切な電圧は、おおよそ、約100ボルト〜300ボルトの範囲内であってよく、この電圧は、アノード電極1726(アノードペースト1720に結合された)及びカソード電極1728(カソードペースト1722に結合された)に、十分な期間、例えば、約6時間、印加されてよい。アノード電極1726及びカソード電極1728は、適切な金属を用いてよい。プラチナのような貴金属が用いられてよく、又は、タングステン若しくはモリブデンのような耐熱性材料が用いられてよい。
図17Dは、電界によって補助されるイオン交換強化を使用するカバーガラス1704の選択された表面部分1710の選択的強化を説明するために、図17Cの詳細な図を示す。図17Dでは、概念的な破線矢印が、選択された表面部分内への電界によって補助されるKイオンの拡散を説明するために示される。
図17Eは、電界によって補助されるイオン交換強化の第2の強化処理後のカバーガラス1704を示す。図17Fは、図17Eの詳細な図である。図17Gは、第2の強化処理後に除去された電極を示す。カバーガラスの選択された表面領域1710Aの強化を、第2の強化処理によって選択的に向上させることができる。選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、第1の及び第2の強化処理を受けることによって実質的に影響され得る。しかしながら、他の化学的に強化された表面領域1708Aは、第2の強化処理によって実質的に影響されないだろう。したがって、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、他の化学的に強化された表面領域1708Aの強化よりも大きい向上された強化を受けることができる。上記に照らして、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、他の化学的に強化された表面領域1708Aと異なって強化され得ることを理解すべきである。
カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、他の化学的に強化された表面領域1708Aの圧縮層の深さより深い圧縮層の増大された深さを伴う向上された強化を受けることができる。第2の強化処理の影響を説明するために図17Cを図17Eと比較すると(そして、詳細な図17Dを詳細な図17Fと比較すると)、選択的に化学的に強化された表面領域1710Aの圧縮層の増大されたより深い深さが、選択的に化学的に強化された表面領域1710A内の拡大したクロスハッチングによって強調されている。同様に、図17E中の変更された中央領域1711Aは、図17C中の対応する中央領域1711に対してより小さいものとして示されている。
さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、他の化学的に強化された表面領域1708Aの圧縮応力よりも大きい増大された圧縮応力を伴う向上された強化を受けることができることを理解すべきである。さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1710Aは、他の化学的に強化された表面領域1708Aの中心張力よりも大きい増大された中心張力を伴う向上された強化を受けることができる。
図18A〜18Eは、依然としてさらに別の実施形態でのカバーガラスの選択的強化を示す単純化した断面図である。図18Aは、第1の強化処理の前のカバーガラス1804を示す。図18Bは、本明細書で上述したような第1の期間中の第1の加熱されたカリウム浴内での処理のような第1の強化処理後のカバーガラス1804を示す。
イオン交換を受けてからの圧縮表面層1809が、クロスハッチングを使用して示されている。圧縮表面層1809は、圧縮層の対応する深さを有することができる。いくつかの場合では、カリウムイオンは、カバーガラス1804の中央部分1811中に拡散しない可能性がある。図18Bでは、中央部分1811は、クロスハッチングなしで示されている。
図18Cは、カバーガラス1804の一部のシールディング1806を示し、シールディング1806は、カバーガラス1804に、少なくとも1つのシールドされた部分1808及び少なくとも1つのシールドされていない部分1810を設ける。本明細書で上述したように、カバーガラスの適切なマスキング1806が、カバーガラス1804のシールディング1806のために使用されてよい。例えば、図18Cに示すように、カバーガラスの底部の主要な表面が、カバーガラスのシールドされた部分1808を提供するために、適用されたマスク材料1806によってシールドされてよい。カバーガラス1804のエッジ末端及び上部の主要な表面1810が、シールドされていない部分1810であってよい。マスク1806は、シールドされた部分1808及びシールドされていない部分1810に望まれるように適切にパターニングされてよい。
図18Dは、本明細書で上述したような第2の期間中の第2の加熱されたカリウム浴内での処理のような第2の強化処理後のカバーガラス1804を示す。カバーガラスの選択されたシールドされていない部分1810Aは、第2の強化処理によって選択的に強化され得る。シールドされていないため、シールドされていない部分1810Aは、選択的に化学的に強化された表面領域1810Aを提供するように、第2の強化処理によって実質的に影響され得る。一方、シールドされているため、他の化学的に強化された表面領域1808Aのシールドされた部分1808Aは、第2の強化処理によって実質的に影響されないだろう。したがって、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1810Aは、他の化学的に強化された表面領域1808Aの強化よりも大きい、向上された強化を受けることができる。上記に照らして、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1810Aは、他の化学的に強化された表面領域1808Aと異なって強化され得ることを理解すべきである。第2の強化処理の後、シールディング1806は、図18Eに示すように除去されてよい。
図18D及び18Eでは、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1810Aは、他の化学的に強化された表面領域1808Aの圧縮層の深さより深い圧縮層の増大された深さを伴う向上された強化を受けることができる。第2の強化処理の影響を説明するために図18Cを図18Dと比較すると、選択的に化学的に強化された表面領域1810Aの圧縮層の増大されたより深い深さが、選択的に化学的に強化された表面領域1810A内の拡大したクロスハッチングによって強調されている。同様に、図18D中の変更された中央領域1811Aは、図18C中の対応する中央領域1811に対してより小さいものとして示されている。
さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1810Aは、他の化学的に強化された表面領域1808Aの圧縮応力よりも大きい増大された圧縮応力を伴う向上された強化を受けることができることを理解すべきである。さらに、カバーガラスの選択的に化学的に強化された表面領域1810Aは、他の化学的に強化された表面領域1808Aの中心張力よりも大きい増大された中心張力を伴う向上された強化を受けることができる。
図19は、一実施形態の組み立てプロセス1900を示す流れ図である。組み立てプロセス1900は、カバーガラスを得る工程1902で開始してよい。組み立てプロセス1900は、カバーガラスの一部をシールドする工程1904を続けてよい。シールドする工程は、カバーガラスに、少なくとも1つのシールドされた部分及び少なくとも1つのシールドされていない部分を設けてよい。一実施形態では、このようなシールドする工程1904は、カバーガラス上でパターニングする工程(又は、より具体的には、フォトリソグラフィでパターニングする工程)を含んでよい。
組み立てプロセス1900は、カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分を化学的に強化する工程1906を続けてよい。カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分は、イオン交換するために露出されてよい。組み立てプロセス1900は、その後、カバーガラスをハウジングに取り付ける工程1908を続けてよい。一旦カバーガラスがハウジングに取り付けられたら、組み立てプロセス1900は終了してよい。
図20は、組み立てプロセス2000の別の実施形態を示す流れ図である。組み立てプロセス2000は、カバーガラスを得る工程2002で開始してよい。組み立てプロセス2000は、カバーガラスの一部をシールドする工程2004を続けてよい。シールドする工程は、カバーガラスに、少なくとも1つのシールドされた部分及び少なくとも1つのシールドされていない部分を設けてよい。一実施形態では、このようなシールドする工程2004は、カバーガラス上でパターニングする工程(又は、より具体的には、フォトリソグラフィでパターニングする工程)を含んでよい。
組み立てプロセス2000は、カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分を化学的に強化する工程2006を続けてよい。カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分は、イオン交換するために露出されてよい。組み立てプロセス2000は、シールドを除去する工程2008を続けてよい。組み立てプロセス2000は、カバーガラスの第2の化学的強化工程2010を続けてよい。組み立てプロセス2000は、その後、カバーガラスをハウジングに取り付ける工程2012を続けてよい。一旦カバーガラスがハウジングに取り付けられたら、組み立てプロセス2000は終了してよい。
図21は、組み立てプロセス2100のさらに別の実施形態を示す流れ図である。組み立てプロセス2100は、カバーガラスを得る工程2102で開始してよい。プロセス2100は、カバーガラスの第1の化学的強化工程2104を開始してよい。組み立てプロセス2100は、カバーガラスの一部をシールドする工程2106を続けてよい。シールドする工程は、カバーガラスに、少なくとも1つのシールドされた部分及び少なくとも1つのシールドされていない部分を設けてよい。一実施形態では、このようなシールドする工程2106は、カバーガラス上でパターニングする工程(又は、より具体的には、フォトリソグラフィでパターニングする工程)を含んでよい。
組み立てプロセス2100は、第2の化学的強化工程を続けてよい。具体的には、組み立てプロセス2100は、カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分を化学的に強化する工程2108を続けてよい。カバーガラスの少なくとも1つのシールドされていない部分は、イオン交換するために露出されてよい。組み立てプロセス2100は、シールドを除去する工程2110を続けてよい。組み立てプロセス2100は、その後、カバーガラスをハウジングに取り付ける工程2112を続けてよい。一旦カバーガラスがハウジングに取り付けられたら、組み立てプロセス2100は終了してよい。
図22は、組み立てプロセス2200の依然として別の実施形態を示す流れ図である。組み立てプロセス2200は、カバーガラスを得る工程2202で開始してよい。組み立てプロセス2200は、カバーガラスを化学的に強化する工程2204を続けてよい。組み立てプロセス2200は、カバーガラスの選択された部分の強化を選択的に増大させる工程2206を続けてよい。組み立てプロセス2200は、その後、カバーガラスをハウジングに取り付ける工程2208を続けてよい。一旦カバーガラスがハウジングに取り付けられたら、組み立てプロセス2200は終了してよい。
図23は、別の実施形態による電子機器の斜視図である。図23に部分的に示すように、選択的に化学的に強化された表面領域2310Aは、カバーガラスの選択的に強化されたエッジ末端2310Aを備えてよい。選択的に化学的に強化された表面領域2310Aは、カバーガラスの周囲エッジから内側に延びる幅寸法wを有してよい。すなわち、選択的に強化されたエッジ末端2310Aは、幅寸法wを有してよい。幅寸法は、約2〜5ミリメートル、又はそれ以上であってよい。例えば、幅寸法は10ミリメートルであってよい。図23中の概念的な破線は、選択的に化学的に強化された表面領域2310Aの内側の範囲を代表的に示す。
同様に、カバーガラスは、カバーガラスを通って延びる1つ又は複数の開口部2330B、2330C、並びに、それぞれ開口部2330B、2330Cの1つに隣接する1つ又は複数の開口部エッジ領域2310B、2310Cを有してよい。選択的に化学的に強化された表面領域は、さらに、それぞれ個々の幅寸法wの、カバーガラスの開口部エッジ領域2310B、2310Cを備えてよい。
上述したように、電子機器は、ハンドヘルド電子機器又は携帯型電子機器であってよい。本発明は、カバーガラスを薄くすることができるだけでなく、十分な強度にすることもできるように機能することができる。ハンドヘルド電子機器及び携帯型電子機器は可動であるため、これらは、設置型の機器が受けない種々の異なる衝撃イベント及び応力を潜在的に受ける。このように、本発明は、薄くなるように設計されるハンドヘルド電子機器又は携帯型電子機器用のガラス表面の実装によく適している。
強化されたガラス、例えば、ガラスカバー又はカバー窓は、薄いガラスの用途に特に有用である。例えば、強化されているガラスカバーの厚さは、約0.5〜2.5mmの間であってよい。他の実施形態では、強化は、その厚さが約2mm未満、又はさらに約1mm未満、又は依然としてさらに約0.6mm未満であるガラス製品に適している。
ガラス、例えば、ガラスカバー又はカバー窓を化学的に強化することは、ガラスのエッジの角に適用される厚さの少なくとも10%の予め決められた曲率(又はエッジ半径)を有する予め決められたエッジ形状によって丸められたガラスのエッジにより効果的であり得る。他の実施形態では、予め決められた曲率は、ガラスの厚さの20%〜50%の間であってよい。50%の予め決められた曲率は、連続的な湾曲と考えることもでき、その一実施形態が図3Eに示されている。
一実施形態では、ガラスカバーのサイズは、関連する電子機器のサイズに依存する。例えば、ハンドヘルド電子機器に対して、ガラスカバーのサイズは、しばしば、5インチ(約12.7cm)以下の対角線である。別の例として、より小さい携帯型コンピュータ又はタブレットコンピュータのような携帯型電子機器に関して、ガラスカバーのサイズは、しばしば、4インチ(約10.2cm)〜12インチ(約30.5cm)の間の対角線である。依然として別の例として、フルサイズの携帯型コンピュータ、ディスプレイ(テレビジョンを含む)、又はモニタのような携帯型電子機器に関して、ガラスカバーのサイズは、しばしば、10インチ(約25.4cm)〜20インチ(約50.8cm)の間又はさらにより大きい対角線である。
しかしながら、より大きい画面サイズについては、ガラス層の厚さをより大きくする必要がある可能性があることを理解すべきである。より大きいガラス層の平面性を維持するために、ガラス層の厚さを増加させる必要がある可能性がある。ディスプレイは依然として比較的薄いままでもよいが、最小の厚さは画面サイズが増大すると共に増大する可能性がある。例えば、ガラスカバーの最小の厚さは、再び画面のサイズに依存して、小型のハンドヘルド電子機器に関しては約0.3mm、より小型の携帯型コンピュータ又はタブレットコンピュータに関しては約0.5mm、フルサイズの携帯型コンピュータ、ディスプレイ又はモニタに関しては約1.0mm以上に対応する可能性がある。しかしながら、より一般的には、ガラスカバーの厚さは、電子機器の用途及び/又はサイズに依存する可能性がある。
上述したように、ガラスカバー、又はより一般的にはガラス片を、ガラスの表面が効果的に強化されるように、化学的に処理することができる。このような強化を通じて、より薄いガラス片を民生用電子機器に使用することができるように、ガラス片をより強くすることができる。十分な強度を有するより薄いガラスは、民生用電子機器をより薄くすることを可能にする。
本明細書に記載の技術を、ハンドヘルド電子機器、携帯型電子機器、及び実質的に設置型の電子機器を含むがこれらに限定されない種々の電子機器の任意のものによって使用されるガラス表面に用いることができる。これらの例は、ディスプレイを含む任意の既知の民生用電子機器を含む。例として、限定としてではなく、電子機器は、メディアプレーヤ、携帯電話(例えばセルラ電話)、PDA、リモコン、ノートブック、タブレットPC、モニタ、オールインワンコンピュータ等に対応することができる。
上述した本発明の種々の態様、特徴、実施形態又は実装を、単独で又は種々の組み合わせで使用することができる。
本発明のいくつかの実施形態のみを説明してきたが、本発明は、本発明の要旨及び範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態で具体化されてもよいことを理解すべきである。例として、本発明の方法に関連する工程は、広範囲に変化してもよい。本発明の範囲の要旨から逸脱することなく、工程を加えることができ、除去することができ、変更することができ、組み合わせることができ、並べ替えることができる。同様に、動作が図面に特定の順序で示されているが、これを、これらのような動作が示された特定の順序で若しくは連続した順序で実行されることを必要とするものとして、又は、示されたすべての動作が所望の結果を達成するために実行されることを必要とするものとして理解すべきではない。
本明細書は多くの詳細を含むが、これらを、本開示の又は特許請求することができるものの範囲への限定として解釈すべきではなく、本開示の特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈すべきである。別個の実施形態の文脈で記載された特定の特徴を、組み合わせて実施することもできる。一方、単一の実施形態の文脈で記載された種々の特徴を、複数の実施形態で別々に、又は、任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴を、特定の組合せで作用するものとして上述したかもしれないが、特許請求の組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、いくつかの場合では、組み合わせから削除されてもよく、特許請求の組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形に向けられてもよい。
本発明をいくつかの実施形態に関して説明してきたが、本発明の範囲に含まれる変更、置換、及び均等物が存在する。本発明の方法及び装置を実施する多くの代替の方法が存在することにも留意すべきである。したがって、以下の添付の特許請求の範囲は、本発明の真の要旨及び範囲内に含まれるすべてのこのような変更、置換、及び均等物を含むものとして解釈されることが意図される。

Claims (32)

  1. ガラス片を化学的に強化する方法であって、
    第1の厚さを有する第1の部分と、前記第1の厚さとは異なる第2の厚さを有する第2の部分と、を有するガラス片を準備する工程と、
    前記第1の部分を第1のレベルへと化学的に強化する工程と、
    前記第2の部分を前記第1のレベルとは異なる第2のレベルへと化学的に強化する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記第1の部分を化学的に強化する工程は、前記第1の部分を前記第1のレベルへと強化するように働き、前記第1のレベルは前記第1の部分に第1の所定の特性を準備することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の部分を化学的に強化する工程は、前記第2の部分を前記第2のレベルへと強化するように働き、前記第2のレベルは前記第2の部分に第2の所定の特性を準備することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1の所定の特性は、前記第1の部分を前記第1のレベルへと化学的に強化することに関する第1の深さの層に関し、前記第2の所定の特性は、前記第2の部分を前記第2のレベルへと化学的に強化することに関する第2の深さの層に関することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の所定の特性は、前記第1の部分を前記第1のレベルへと化学的に強化することに関する第1の中央張力限界に関し、前記第2の所定の特性は、前記第2の部分を前記第2のレベルへと化学的に強化することに関する第2の中央張力限界に関することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 前記ガラス片は1.5mmを超えない厚さを有することを特徴とする、請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記第2の厚さは前記第1の厚さの20%から70%の間にあることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
  8. 第1の厚さを有する第1の領域と、第2の厚さを有する第2の領域とを有するガラス片を強化する方法であって、
    前記ガラス片の前記第2の領域に第1のマスクを適用する工程と、
    前記第1の領域を化学的に強化する工程と、
    続いて前記第2の領域から前記第1のマスクを取り除く工程と、
    前記第1の領域に第2のマスクを適用する工程と、
    前記第2の領域を化学的に強化する工程と、
    続いて前記第1の領域から前記第2のマスクを取り除く工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  9. 前記ガラス片の前記第1の厚さは1mmを超えないことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の領域を化学的に強化する工程は、前記ガラス片を第1のカリウム溶液に入れる工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第2の領域を化学的に強化する工程は、前記ガラス片を前記第1のカリウム溶液又は第2のカリウム溶液に入れる工程を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2の厚さは前記第1の厚さよりも小さいことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  13. 前記ガラス片を携帯型電子機器に取り付ける工程をさらに含み、前記ガラス片は前記携帯型電子機器のハウジングの外面の一部として働くことを特徴とする、請求項8乃至12の何れか1項に記載の方法。
  14. 薄い方の領域及び厚い方の領域を有するガラス片を強化する方法であって、
    前記ガラス片の前記薄い方の領域に第1のマスクを適用する工程と、
    前記厚い方の領域を化学的に強化する工程と、
    続いて前記薄い方の領域から前記第1のマスクを取り除く工程と、
    前記薄い方の領域と前記厚い方の領域との双方を化学的に強化する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記厚い方の領域の厚さは2mmを超えないことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 前記薄い方の領域の厚さは0.3mmから1.2mmであることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記厚い方の領域を化学的に強化する工程は、前記ガラス片を第1のカリウム溶液に入れる工程を含み、
    前記薄い方の領域を化学的に強化する工程は、前記ガラス片を前記第1のカリウム溶液又は第2のカリウム溶液に入れる工程を含む
    ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  18. 前記ガラス片を携帯型電子機器に取り付ける工程をさらに含み、前記ガラス片は前記携帯型電子機器のハウジングの外面の一部として働くことを特徴とする、請求項14乃至17の何れか1項に記載の方法。
  19. 強度を向上させるためにガラス片を処理する方法であって、
    イオン交換を妨げるように前記ガラス片の第1の部分をマスクする工程と、
    マスクされた前記第1の部分とは異なる前記ガラス片の少なくとも一部とのイオン交換を促進するように、前記ガラス片を加熱されたイオン浴に浸漬する工程と、
    第1の所定の期間の後に、前記加熱されたイオン浴から前記ガラス片を取り除く工程と、
    前記加熱されたイオン浴から前記ガラス片を取り除いた後に、前記ガラス片の前記第1の部分からマスクを外す工程と、
    続いて、前記ガラス片の少なくとも前記第1の部分とのイオン交換を促進するように、前記加熱されたイオン浴又は他の加熱されたイオン浴に前記ガラス片を浸漬する工程と、
    第2の所定の期間の後に、前記加熱されたイオン浴又は前記他の加熱されたイオン浴から前記ガラス片を取り除く工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 前記加熱されたイオン浴又は前記他の加熱されたイオン浴から前記ガラス片を取り除くのに続いて、前記ガラス片に後処理を行う工程をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ガラス片を携帯型電子機器に取り付ける工程をさらに含み、前記ガラス片は前記携帯型電子機器のハウジングの外面の一部として働くことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  22. 前記ガラス片を携帯型電子機器において用いる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  23. 前記ガラス片は2mmを超えない厚さを有することを特徴とする、請求項19乃至22の何れか1項に記載の方法。
  24. ハウジングと、
    少なくとも部分的に前記ハウジングの内部に配置された電気部品と、
    第1の部分と第2の部分を有する主要表面を備える、前記ハウジングと結合されたカバーガラスとを備え、
    前記第1の部分は第1のレベルへと化学的に強化されており、前記第2の部分は前記第1のレベルとは異なる第2のレベルへと化学的に強化され
    前記第1の部分の厚さは前記第2の部分の厚さより大きく、
    前記第1の部分と第2の部分は、化学的強化に関連するそれぞれの圧縮層の深さを有し、前記化学的強化に由来する前記第1の部分の前記圧縮層の前記深さは、前記第2の部分の前記圧縮層の前記深さよりも深い
    ことを特徴とする消費者電子製品。
  25. 前記第1の部分は、前記第2の部分の強化よりも大きい向上した強化を有することを特徴とする、請求項24に記載の消費者電子製品。
  26. 前記第1の部分と第2の部分は、化学的に強化され、及びそれぞれの圧縮応力を有し、
    前記第1の部分は、前記第2の部分の前記圧縮応力よりも大きい増大した圧縮応力での向上した強化を有することを特徴とする、請求項24に記載の消費者電子製品。
  27. 前記第1の部分と第2の部分は、化学的に強化され、及びそれぞれの中心張力を有し、
    前記第1の部分は、前記第2の部分の前記中心張力よりも大きい、増大した中心張力での向上した強化を有することを特徴とする、請求項24に記載の消費者電子製品。
  28. 前記カバーガラスの前記第1の部分はパターニングされていることを特徴とする、請求項24に記載の消費者電子製品。
  29. 前記カバーガラスの前記第1の部分は、前記カバーガラス上に設けられたフォトリソグラフィックパターンを用いて形成されていることを特徴とする、請求項24乃至28の何れか1項に記載の消費者電子製品。
  30. 前記第1の部分は、前記カバーガラスのエッジ末端を含むことを特徴とする、請求項24乃至28の何れか1項に記載の消費者電子製品。
  31. 前記カバーガラスは、前記カバーガラスを通って延びる少なくとも1つの開口部と、前記開口部に隣接する開口部エッジ領域とを有し、
    前記第1の部分は、前記カバーガラスの前記開口部エッジ領域を含むことを特徴とする、請求項24乃至28の何れか1項に記載の消費者電子製品。
  32. 前記カバーガラスは、化学的に強化された第1の主要表面を有し、
    前記カバーガラスの前記第1の部分と第2の部分を有する主要表面は、前記カバーガラスの前記第1の主要表面の強度よりも大きい、向上した強化を有する前記カバーガラスの反対側の主要表面を含むことを特徴とする、請求項24に記載の消費者電子製品。
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