以下、本発明をパチンコ遊技機10に具体化した一実施形態を図1〜図28にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10(以下、単に「遊技機10」という場合もある)が略示されている。パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠Y1の開口前面側には、各種の遊技構成部材をセットする縦長方形の中枠Y2が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠Y2の前面側には前枠Y3が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠Y3は、図1に示すようにパチンコ遊技機10の機正面側から見た場合において、中枠Y2に重なるように組み付けられている。
また、前枠Y3は、中央部に窓口Y3aを有するとともに、当該窓口Y3aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)Y4を一体形成した構成とされている。前枠Y3の裏側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、且つ窓口Y3aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。なお、遊技盤YBは、中枠Y2に装着される。そして、窓口Y3aは、中枠Y2に装着される遊技盤YBの遊技領域YBaとされる領域と、非遊技領域YBbとされる領域のうち複数個の発光体が設置される発光部設置部材HSが設置されている領域を、ガラスを介して視認できるような形状を成している。図1に示すように、発光部設置部材HSは、パチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、遊技盤YBの右下方部に配置されている。また、前枠Y3の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)により、発光演出を実行する発光装置としてのランプLaが設けられている。また、外枠Y1の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカSpが配置されている。
また、中枠Y2の前面側であって前枠Y3の下部には、上皿Y4から溢れ出た遊技球を貯留する下皿(貯留皿)Y5が装着されている。また、中枠Y2の前面側であって下皿Y5の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作(発射操作)される発射装置Y6が装着されている。遊技者が発射装置Y6の発射ハンドルY6aを把持して回動操作すると、上皿Y4に貯留されている遊技球が1球ずつ機内部に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。
次に、遊技盤YBの構成を図2にしたがって詳しく説明する。
図2に示すように、遊技盤YBの前面には、発射ハンドルY6aの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域YBaを形成する誘導レールYRが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レールYRによって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の発射レールとしての誘導路YRaが形成されるとともに、誘導レールYRの内側にほぼ円形の遊技領域YBaが形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レールYRの外側となる遊技領域YBa外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域YBbとされている。
なお、誘導路YRaの最下流には、誘導路YRaから遊技領域YBaに発射された遊技球が誘導路YRaに逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YRbが設けられている。逆戻り防止弁YRbは、誘導路YRaの最下流に位置する誘導レールYRの先端に固定されている。
パチンコ遊技機10の遊技盤YBのほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では、3列)の図柄を変動表示させて行う演出図柄変動ゲームを含み、該演出図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の演出図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。演出表示装置11の演出図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、遊技盤YBにおける右下方部に設けられている発光部設置部材HSには、8個の第1特図発光部12a〜12hを有する第1特図表示装置12が、配置されている。第1特図表示装置12において第1特図発光部12a〜12hは、遊技者から見て上下方向に2列をなして配列されている。そして、上段では、遊技者から見て左側から順に第1特図発光部12a、第1特図発光部12c、第1特図発光部12e及び第1特図発光部12gが等間隔で、左下から右上への方向へ一列に配列されている。一方、下段では、遊技者から見て左側から順に第1特図発光部12b、第1特図発光部12d、第1特図発光部12f及び第1特図発光部12hが等間隔で、上段の第1特図発光部12a,12c,12e,12gと平行して一列に配列されている。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図表示装置12の右上方には、8個の第2特図発光部13a〜13hを有する第2特図表示装置13が、配置されている。第2特図表示装置13において第2特図発光部13a〜13hは、遊技者から見て上下方向に2列をなして配列されている。そして、上段では、遊技者から見て左側から順に第2特図発光部13a、第2特図発光部13b、第2特図発光部13c及び第2特図発光部13dが等間隔で配列されている。なお、上段において、第2特図発光部13a及び第2特図発光部13bは、左下から右上への方向へ一列に配列されている一方、第2特図発光部13c及び第2特図発光部13dは、左から右への方向へ一列に配列されている。また、下段では、遊技者から見て左側から順に第2特図発光部13h、第2特図発光部13g、第2特図発光部13f及び第2特図発光部13eが等間隔で配列されている。そして、下段において、第2特図発光部13h及び第2特図発光部13gは、上段の第2特図発光部13a,13bと平行して一列に配置されている。一方、第2特図発光部13f及び第2特図発光部13eは、上段の第2特図発光部13c,13dと平行して一列に配置されている。
第1特図表示装置12では、各第1特図発光部12a〜12hの点灯又は消灯によって構成される特別図柄(以下、「特図」という)を変動させて表示する特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が行われる。同様に、第2特図表示装置13では、各第2特図発光部13a〜13hの点灯又は消灯によって構成される特図を変動させて表示する特図変動ゲームが行われる。特図は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果などを示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示装置12で行われる特図変動ゲームを「第1特図変動ゲーム」といい、第2特図表示装置13で行われる特図変動ゲームを「第2特図変動ゲーム」ということがある。
本実施形態において各特図表示装置12,13には、複数種類(本実施形態では、102種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が特図変動ゲームの終了によって確定停止表示される。102種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる2種類のはずれ図柄と、に分類される。そして、大当り抽選の当選の対象とする(大当りとなる)特図変動ゲームが実行され、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置13に大当り図柄が確定停止表示された後には、遊技者にとって有利な大当り遊技が付与される。
また、演出表示装置11には、列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、演出表示装置11には、特図表示装置12,13の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特図表示装置12,13に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当り表示結果が導出される(大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される)ようになっている。なお、本実施形態の大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)は、全列の飾り図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、特図表示装置12,13にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれ表示結果が導出される(はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される)ようになっている。なお、本実施形態のはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)は、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、特図変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。そして、各列の飾り図柄が変動を開始すると(演出図柄変動ゲームが開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
なお、演出表示装置11における図柄(飾り図柄)の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における変動表示とは、飾り図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている飾り図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における確定停止表示とは、飾り図柄が確定停止表示されたこと(特図変動ゲームが終了したこと)を報知するため動作を伴わずに確定停止している状態である。
また、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置13における図柄(特図)の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。第1特図表示装置12における変動表示とは、特図の種類が変化しているように見せるため、第1特図表示装置12を形成する第1特図発光部12a〜12hのうち少なくとも1つの第1特図発光部が点滅している状態である。また、第1特図表示装置12における確定停止表示とは、第1特図発光部12a〜12hがそれぞれ点灯又は消灯することによって構成される特別図柄が表示されている状態である。同様に、第2特図表示装置13における変動表示とは、特図の種類が変化しているように見せるため、第2特図表示装置13を形成する第2特図発光部13a〜13hのうち少なくとも1つの第2特図発光部が点滅している状態である。また、第2特図表示装置13における確定停止表示とは、第2特図発光部13a〜13hがそれぞれ点灯又は消灯することによって構成される特別図柄が表示されている状態である。
そして、第1特図変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の飾り図柄と、第1特図表示装置12の特図が同時に確定停止表示する。同様に、第2特図変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の飾り図柄と、第2特図表示装置13の特図が同時に確定停止表示する。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための第1入球口15を有する始動口としての第1始動入球口16が配設されている。第1始動入球口16の奥方には、第1始動入球口16に入球(入賞)した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図8に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1始動口スイッチSW1によって第1始動入球口16に入球した遊技球を検知することにより、第1特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)の始動条件を付与し得る。更に、第1始動口スイッチSW1によって第1始動入球口16に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、第1始動入球口16の下方には、遊技球が入球するための第2入球口17を有する始動口としての第2始動入球口18が配設されている。第2始動入球口18は普通電動役物とされ、開閉羽根ソレノイドSOL1(図8に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根19を備えている。第2始動入球口18は、開閉羽根19が開動作することにより入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態とされる一方、開閉羽根19が閉動作することにより入口が拡大されず遊技球が入球し難い閉鎖状態とされる。すなわち、開閉羽根19は、第2始動入球口18の第2入球口17を、遊技球が入球し難い閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、第2始動入球口18の奥方には、第2始動入球口18に入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図8に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2始動口スイッチSW2で第2始動入球口18に入球した遊技球を検知することにより、第2特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)の始動条件を付与し得る。更に、第2始動口スイッチSW2によって第2始動入球口18に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、1個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図表示装置12の右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第1特図保留発光部を備えた第1特図保留表示装置20が配設されている。第1特図保留表示装置20は、機内部で記憶した特別図柄用の第1始動保留球の記憶数(以下、「第1保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、第1始動入球口16に遊技球が入球することで1加算される一方で、第1特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第1始動入球口16へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態において左右に位置する2個の第1特図保留発光部は、第1保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、第1保留記憶数は、実行が保留されている第1特図変動ゲームの数を示す。
また、発光部設置部材HSにおいて第2特図表示装置13の下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第2特図保留発光部を備えた第2特図保留表示装置21が配設されている。第2特図保留表示装置21は、機内部で記憶した特別図柄用の第2始動保留球の記憶数(以下、「第2保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、遊技盤YBに配設した第2始動入球口18に遊技球が入球することで1加算される一方で、第2特図変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特図変動ゲーム中に第2始動入球口18へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態において左右に位置する2個の第2特図保留発光部は、第2保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、第2保留記憶数は、実行が保留されている第2特図変動ゲームの数を示す。
また、第2始動入球口18の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図8に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉22を備えた特別入賞手段としての大入賞口23が配設されている。大入賞口23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図8に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、カウントスイッチSW3によって大入賞口23に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の遊技球を賞球として払い出す。大入賞口23は、大当り遊技中に大入賞口扉22の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
また、発光部設置部材HSにおいて第1特図保留表示装置20の右方には、複数個(本実施形態では、2個)の普図発光部を備えた普図表示装置24が配設されている。普図表示装置24では、各普図発光部の点灯及び消灯によって構成される普通図柄(以下、「普図」という)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」という)が行われる。普図は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。また、普図ゲームは、第2始動入球口18の開閉羽根19を開放状態とする普図当り遊技を付与するか否かの普図当り抽選(開放抽選)の抽選結果を導出するために行われる演出である。普図表示装置24には、普図当り抽選に当選した場合、普図当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普図表示装置24には、普図当り抽選に当選しなかった場合(非当選の場合)、普図当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。そして、普図当り抽選に当選すると(普通当り図柄が確定停止表示されると)、開閉羽根19の開放によって、第2始動入球口18に遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、第2特図変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の左方及び右方には、ゲート25がそれぞれ配設されている。ゲート25の奥方には、入球(通過)した遊技球を検知する普図スイッチSW4(図8に示す)が配設されている。ゲート25は、入球した遊技球を普図スイッチSW4によって検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。
また、発光部設置部材HSにおいて普図表示装置24の右方には、複数個(本実施形態では、2個)の普図保留発光部を備えた普図保留表示装置26が配設されている。普図保留表示装置26は、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」という)を遊技者に報知する。普図保留記憶数は、遊技盤YBに配設したゲート25に遊技球が入球することで1加算される一方で、普図ゲームの開始により1減算される。したがって、普図ゲーム中にゲート25に遊技球が入球すると、普図保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、「4」)まで累積される。そして、本実施形態における2個の普図保留発光部は、普図保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。なお、普図保留記憶数は、実行が保留されている普図ゲームの数を示す。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームが同時に実行され得ないように構成されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10は、特図変動ゲームと普図ゲームは同時に実行可能に構成されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特図変動ゲームの実行が保留されている場合には、第1特図変動ゲームよりも第2特図変動ゲームが優先して実行されるように構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選の当選確率が、通常の低確率状態から、通常よりも高確率となる高確率状態へ変動(向上)する場合がある。大当り抽選の当選確率が低確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときよりも、大当り抽選に当選し難くなる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選の当選確率は「289/65536(=約1/226.77)」と定めており、高確率状態であるときの大当りの当選確率は「1093/65536(=約1/59.96)」と定めている。このように、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高くなるため、大当り遊技が付与され易くなる。すなわち、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、遊技者にとって有利な状態といえる。なお、以下の説明において、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを「確変状態である」といい、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを「非確変状態である」又は「確変状態でない」という。
また、確変状態は、大当り抽選の当選確率を維持すること(確率継続)と、大当り抽選の当選確率を変更すること(確率変更)と、のうち何れか一方を決定する転落抽選にて、確率変更が決定されるまでの間、継続する。この転落抽選は、特図変動ゲームを実行させるための処理にて行われる。また、転落抽選にて確率変更が決定される確率(転落抽選の当選確率)は、遊技状態に関係なく、常に一定確率となっている。因みに、転落抽選の当選確率は、確変状態であるときの大当り抽選の当選確率よりも低い確率に定められている。一方、転落抽選の当選確率は、非確変状態であるときの大当り抽選の当選確率よりも高い確率に定められている。具体的に本実施形態のパチンコ遊技機10における転落抽選の当選確率は、1001/65536(=約1/65.47)に定められている。また、本実施形態において転落抽選は、確変状態であるときにのみ行われる。このように本実施形態では、転落抽選において確率変更が決定されなければ、確変状態であり続ける。なお、転落抽選にて確率変更が決定されなくても、大当り遊技が付与された場合には、確変状態から非確変状態へと切り替わる。そして、大当り遊技が終了すると、確変状態となる。以下の説明において、転落抽選にて確率変更が決定されることを「転落抽選に当選」といい、転落抽選にて確率継続が決定されることを「転落抽選に非当選」という場合がある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が、遊技者にとって有利な変動時間短縮状態(以下、「変短状態」という)となる場合がある。変短状態であるときは、変短状態でないとき(非変短状態であるとき)と比較して、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普図当り抽選の当選確率が低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)される。また、変短状態であるときは、変短状態でないときと比較して、開閉羽根19の開放時間が長くなる。このため、変短状態であるときは、変短状態でないときよりも単位時間あたりの開閉羽根19の開放時間が長くなる。このため、変短状態であるときには第2始動入球口へ遊技球が入球する確率(入球率)が通常(非変短状態であるとき)よりも高確率となる。また、第1始動入球口16へ遊技球が入球する確率は、変短状態であるか否かに関係なく一定確率である。このため、変短状態であるときには、始動入球口16,18へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態といえる。一方、非変短状態であるときは、始動入球口16,18へ遊技球が入球する確率が高確率でないため、非入球率向上状態といえる。
また、変短状態は、予め定められた「変短状態の終了条件」が成立するまでの間、継続する。すなわち、変短状態は、変短状態の終了条件が成立することによって、終了する。なお、「変短状態の終了」とは、変短状態から非変短状態へ切り替わることを意味している。本実施形態のパチンコ遊技機10における変短状態の終了条件には、図3に示すように、回数切り終了条件、分岐回数終了条件、抽選終了条件及び大当り終了条件がある。
以下、変短状態の終了条件について説明する。
図3に示すように、特定終了条件としての「回数切り終了条件」は、大当り遊技終了後から実行された特図変動ゲームの実行回数が予め定められた終了回数に達したことで成立する変短状態の終了条件である。このため、回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了するときは、大当り遊技終了後から終了回数目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態が終了することになる。
また、特別終了条件としての「分岐回数終了条件」は、非確変状態であることで成立する変短状態の終了条件である。また、分岐回数終了条件には、予め定められた分岐回数が設定される。そして、大当り遊技終了後から実行された特図変動ゲームの実行回数が前記分岐回数に達した時点で確変状態であるか否かに応じて、分岐回数終了条件が成立又は不成立となる。このため、分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了するときは、大当り遊技終了後から分岐回数目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態が終了することになる。このように、変短状態が終了するタイミングから、回数切り終了条件と分岐回数終了条件のうち何れの終了条件が成立したかを特定することは、困難となっている。
また、特殊終了条件としての「抽選終了条件」は、転落抽選に当選することで成立する変短状態の終了条件である。このため、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了するときは、転落抽選に当選した時点で変短状態が終了することになる。
また、「大当り終了条件」は、大当り遊技が付与されることで成立する変短状態の終了条件である。すなわち、大当り終了条件の成立によって変短状態が終了するときは、大当り遊技の付与が開始された時点で変短状態が終了することになる。
なお、本実施形態における遊技状態には、変短状態でなく確変状態でもない遊技状態、変短状態でなく確変状態である遊技状態、変短状態であって確変状態でない遊技状態、及び変短状態であって確変状態でもある遊技状態がある。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当りの種類について、図5に基づき説明する。
大当り遊技は、特図表示装置12,13に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、16ラウンド又は4ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口23は、規定個数(入球上限個数(本実施形態では、9個))の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、6種類の大当りの中から1つの大当りが決定される。そして、決定された大当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口23が開放制御されることにより大当り遊技が付与される。それとともに、大当り遊技終了後は、決定された大当りの種類に対応付けられた制御期間を上限に、変短状態とされる。そして、6種類の大当りのうち何れの種類が決定されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において各特図表示装置12,13に確定停止表示される100種類の大当り図柄は、図4に示すように、特図(大当りの種類)毎に分類されている。なお、図4では、第1特図表示装置12に確定停止表示される特図を「特図1」、第2特図表示装置13に確定停止表示される特図を「特図2」と示す。
そして、第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Aには7種類の大当り図柄が、図柄Bには3種類の大当り図柄が、図柄Cには4種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。また、図柄Dには29種類の大当り図柄が、図柄Eには33種類の大当り図柄が、図柄Fには24種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。
その一方で、第2特図表示装置13に確定停止表示される大当り図柄のうち図柄aには52種類の大当り図柄が、図柄bには13種類の大当り図柄が、図柄cには35種類の大当り図柄が、それぞれ振り分けられている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技が付与された場合には、大当りの種類に関係なく、当該大当り遊技終了後が確変状態となる。また、本実施形態では、大当り遊技が付与された場合には、大当りの種類に関係なく、当該大当り遊技終了後が変短状態となる。
図4に示すように、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「変短100回16R大当り」という。なお、図4には図示しないが、変短100回16R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
また、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「変短50回16R大当り」という。なお、図示しないが、変短50回16R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
また、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、又は図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、及び図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置13に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「アルファ16R大当り」という。なお、図示しないが、アルファ16R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「変短30回4R大当り」という。なお、図示しないが、変短30回4R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
また、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「変短50回4R大当り」という。なお、図示しないが、変短50回4R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
また、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技である。以下、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技を「アルファ4R大当り」という。なお、図示しないが、アルファ4R大当りでは、各ラウンド遊技における大入賞口23の開放回数として「1回」が設定され、1回のラウンド遊技の入球上限個数として「9個」が設定されている。
図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り遊技(変短100回16R大当り、変短50回16R大当り、アルファ16R大当り、変短30回4R大当り、変短50回4R大当り及びアルファ4R大当り)では、オープニング時間として「10(秒)」が設定されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り遊技では、各ラウンド遊技の最大時間として「25(秒)」が設定されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り遊技では、ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2(秒)」が設定されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り遊技では、エンディング時間として「10(秒)」が設定されている。因みに、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り図柄(大当りの種類)毎に、変短状態の終了条件が定められている。
図4に示すように、図柄A及び図柄aには、終了回数を100回とする回数切り終了条件と、大当り終了条件が定められている。このため、変短100回16R大当りの終了後は、100回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
また、図柄B及び図柄bには、終了回数を50回とする回数切り終了条件と、大当り終了条件が定められている。このため、変短50回16R大当りの終了後は、50回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
また、図柄C及び図柄cには、分岐回数を50回とする分岐回数終了条件と、抽選終了条件と、大当り終了条件が定められている。なお、図柄C及び図柄cに定められた抽選終了条件は、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了した時点で分岐回数条件が不成立となった後の変短状態の終了条件となり、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するまでの変短状態の終了条件とはならない。このため、アルファ16R大当りの終了後は、少なくとも50回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。そして、アルファ16R大当りの終了後から50回の特図変動ゲームの実行が終了した時点での遊技状態が確変状態であれば、転落抽選に当選するまでの間(図4では、「+α」と示す)、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
また、図柄Dには、終了回数を30回とする回数切り終了条件と、大当り終了条件が定められている。このため、変短30回4R大当りの終了後は、30回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
また、図柄Eには、終了回数を50回とする回数切り終了条件と、大当り終了条件が定められている。このため、変短50回4R大当りの終了後は、50回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
また、図柄Fには、分岐回数を100回とする分岐回数終了条件と、抽選終了条件と、大当り終了条件が定められている。なお、図柄Fに定められた抽選終了条件は、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了した時点で分岐回数条件が不成立となった後の変短状態の終了条件となり、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するまでの変短状態の終了条件とはならない。このため、アルファ4R大当りの終了後は、少なくとも100回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。そして、アルファ4R大当りの終了後から100回の特図変動ゲームの実行が終了した時点での遊技状態が確変状態であれば、転落抽選に当選するまでの間(図4では、「+α」と示す)、又はそれまでに大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が継続する。
以上のように、変短100回16R大当り、変短50回16R大当り及びアルファ16R大当り(以下、纏めて「16R系大当り」という)は、変短30回4R大当り、変短50回4R大当り及びアルファ4R大当り(以下、纏めて「4R系大当り」という)とラウンド遊技時間が同じである一方、規定ラウンド数が異なる。すなわち、16R系大当りは、4R系大当りよりも大入賞口23が開放される回数が多いため、大当り遊技中に大入賞口23が開放している合計時間が長いことになる。この結果、16R系大当りは、4R系大当りよりも、多い個数の遊技球を賞球として獲得するチャンスがあり、遊技者にとって有利な大当りといえる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特図変動ゲームが大当りとなる場合の大当りの種類として4R系大当りが決定され得る一方で、第2特図変動ゲームが大当りとなる場合の大当りの種類として4R系大当りが決定され得ないようになっている。
更に、4R系大当りでは終了回数や分岐回数として設定される回数の平均が「60回(=(30回+50回+100回)/3種類)」となる一方で、16R大当りでは終了回数や分岐回数として設定される回数の平均が「約67回(=(100回+50回+50回)/3種類)」となる。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特図変動ゲームが大当りとなる場合よりも、第2特図変動ゲームが大当りとなる場合の方が、大当り遊技終了後の変短状態となる期間が長くなりやすい。なお、本実施形態において、回数切り終了条件に定められる終了回数が、制御期間に相当する。
このように、本実施形態では、第1特図変動ゲームが大当りとなる場合よりも、第2特図変動ゲームが大当りとなる場合の方が、遊技者にとっての有利度が高い。よって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特図変動ゲームが実行されるよりも、第2特図変動ゲームが実行された方が遊技者にとって有利といえる。
次に、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置13に確定停止表示されるはずれ図柄について説明する。
本実施形態において各特図表示装置12,13に確定停止表示される2種類のはずれ図柄は、転落抽選の当選有無によって分類されている。具体的には、大当り抽選に非当選であって、転落抽選に非当選の場合又は転落抽選が行われていない場合には、2種類のはずれ図柄のうち第1はずれ図柄が特図表示装置12,13に確定停止表示される。一方、大当り抽選に非当選であって、転落抽選に当選した場合には、2種類のはずれ図柄のうち第2はずれ図柄が特図表示装置12,13に確定停止表示される。
以下、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置13に確定停止表示される第1はずれ図柄と第2はずれ図柄の表示態様(点灯態様)について、図5に基づき説明する。なお、図5では、点灯している第1特図発光部12a〜12h及び第2特図発光部13a〜13hを、斜線で示す。
図5に示すように、第1特図表示装置12に第1はずれ図柄が確定停止表示される場合には、第1特図発光部12a〜12hのうち第1特図発光部12hのみが点灯する。一方、第1特図表示装置12に第2はずれ図柄が確定停止表示される場合には、第1特図発光部12a〜12hのうち第1特図発光部12gのみが点灯する。
また、第2特図表示装置13に第1はずれ図柄が確定停止表示される場合には、第2特図発光部13a〜13hのうち第2特図発光部13hのみが点灯する。一方、第2特図表示装置13に第2はずれ図柄が確定停止表示される場合には、第2特図発光部13a〜13hのうち第2特図発光部13gのみが点灯する。
すなわち、第2はずれ図柄が確定停止表示される際には、第1はずれ図柄が確定停止表示される際に点灯する特図発光部12h、13hと隣り合う特図発光部12g、13gが点灯する。このように、第1はずれ図柄の表示態様と、第2はずれ図柄の表示態様は類似していることから、第1はずれ図柄と第2はずれ図柄を区別することは困難である。更に、一般的な遊技機において、はずれ図柄が確定停止表示されてから、次の特図変動ゲームの実行が保留されている場合に、当該次の特図変動ゲームが開始するまでの時間(ゲーム間インターバル)は、僅かな時間(例えば、0.6(秒))に設定されている。このため、次の特図変動ゲームの実行が保留されている場合には、特に確定停止表示されたはずれ図柄が第1はずれ図柄と第2はずれ図柄のうち何れであるかについて検討する時間も僅かな時間となる。したがって、第1はずれ図柄と第2はずれ図柄を区別することは困難である。
その一方で、第2はずれ図柄が確定停止表示されたことを特定することさえできれば、はずれ図柄の種類から転落抽選に当選したことを認識できるため、大当り抽選の当選確率が低確率状態であること(確変状態でないこと)を認識した上で遊技を継続することができる。なお、ゲーム間インターバルして設定される「僅かな時間」とは、確定停止表示されたはずれ図柄を人間(遊技者)の目によって正確に判断することが困難な時間等をいう。
因みに、本実施形態において第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄の表示態様は、図示しないが、少なくとも2個以上の第1保留発光部12a〜12hが点灯する表示態様となっている。同様に、第2特図表示装置13に確定停止表示される大当り図柄の表示態様は、図示しないが、少なくとも2個以上の第2保留発光部13a〜13hが点灯する表示内容となっている。このため、大当り図柄とはずれ図柄は、特図表示装置12,13における表示態様から区別することが容易である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各種演出モードを実行可能に構成されている。演出表示装置11では、背景画像と重なるように各列の飾り図柄が表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで演出図柄変動ゲームが行われる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置11に表示される背景画像の種類から、現在滞在している(実行中の)演出モードの種類を遊技者に把握させるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、演出図柄変動ゲームで表示される飾り図柄を除いて構成し得る画像である。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10にて実行可能な演出モードについて、図6に基づき説明する。
図6に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短状態でなく、且つ確変状態でもないことを遊技者に報知する「通常演出モード」を実行可能に構成されている。また、通常演出モードには、第1特図変動ゲームが実行されていること(又は、実行されていたこと)を遊技者に報知する「第1通常モード」と、第2特図変動ゲームが実行されていること(又は、実行されていたこと)を遊技者に報知する「第2通常モード」と、がある。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、通常演出モードとして、第1通常モードと第2通常モードを実行可能に構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短状態でないことと、確変状態であることに対して期待できることを遊技者に報知する「高確期待モード」を実行可能に構成されている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短状態であること(又は、変短状態であったこと)を遊技者に報知する「変短演出モード」を実行可能に構成されている。また、変短演出モードには、確変状態であることを遊技者に報知する「第1変短モード」と、確変状態であることに対して期待することができることを遊技者に報知する「第2変短モード」と、がある。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変短演出モードとして、第1変短モードと第2変短モードを実行可能に構成している。
なお、本実施形態において実行中(滞在中)の演出モードが第1通常モードである場合には第1通常モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示され、実行中の演出モードが第2通常モードである場合には第2通常モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示される。また、実行中の演出モードが高確期待モードである場合には高確期待モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示される。また、実行中の演出モードが第1変短モードである場合には第1変短モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示され、実行中の演出モードが第2変短モードである場合には第2変短モード専用の背景画像が演出表示装置11の画像表示部GHに表示される。なお、図6では、破線部の内部を変短状態であるときの演出モードの移行態様を示しており、破線部の外部を変短状態でないときの演出モードの移行態様を示している。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、原則、特図変動ゲームの開始に伴って演出モードの移行が行われるようになっている。このため、変短状態が終了してから、最初の特図変動ゲームの実行に伴って演出モードの移行が行われるまでの間は、第1変短モード又は第2変短モードが実行され続ける。この場合、第1変短モード又は第2変短モードは、変短状態が付与されていたことを示すことになる。
また、通常演出モードの実行中で第1特図変動ゲームが実行されてから、次に第2特図変動ゲームが実行されるときには、当該第2特図変動ゲームの実行に伴って演出モードの移行が行われるまでの間は、第1通常モードが実行され続ける。この場合、第1通常モードは、第1特図変動ゲームが実行されていたことを示すことになる。同様に、通常演出モードの実行中であって第2特図変動ゲームが実行されてから、次に第1特図変動ゲームが実行されるときには、当該第1特図変動ゲームの実行に伴って演出モードの移行が行われるまでの間は、第2通常モードが実行され続ける。この場合、第2通常モードは、第2特図変動ゲームが実行されていたことを示すことになる。
図6に示すように、通常演出モード(第1通常モード及び第2通常モード)は、変短状態でないときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが通常演出モードである場合、大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後、第1変短モードへ移行する。
また、実行中の演出モードが通常演出モードのうち第1通常モードである場合、第1特図変動ゲームが実行されると第1通常モードが引き続き実行される。一方、実行中の演出モードが第1通常モードである場合、第2特図変動ゲームが実行されると、当該第2特図変動ゲームの実行に伴い第2通常モードへ移行する。また、実行中の演出モードが第2通常モードである場合、第2特図変動ゲームが実行されると第2通常モードが引き続き実行される。一方、実行中の演出モードが第2通常モードである場合、第1特図変動ゲームが実行されると、当該第1特図変動ゲームの実行に伴い第1通常モードへ移行する。
また、高確期待モードは、変短状態でないときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが高確期待モードである場合、大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後、第1変短モードへ移行する。また、高確期待モードの実行中、移行条件が成立すると、第1通常モードへ移行する。この移行条件は、確変状態であるときには転落抽選に当選することによって成立し、確変状態でないときには転落抽選の当選確率と略同じ当選確率(本実施形態では、1/65)に設定された移行抽選に当選することによって成立する。
また、変短演出モードは、原則、変短状態であるときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが変短演出モードのうち第1変短モードである場合、大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後、第1変短モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが第2変短モードである場合、大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技の終了後、第1変短モードへ移行する。
また、実行中の演出モードが第1変短モードである場合、転落抽選に当選すると、当該抽選の対象とする特図変動ゲームの終了時、第2変短モードへ移行する。また、実行中の演出モードが第1変短モードである場合、転落抽選に非当選であっても当該抽選の対象とする特図変動ゲームの実行中に演出表示装置11で所定の演出が実行される際には、当該特図変動ゲームの終了時、第2変短モードへ移行する。また、実行中の演出モードが第2変短モードである場合、確変状態であるときに実行される特図変動ゲームの実行中に演出表示装置11で所定の演出が実行される際には、当該特図変動ゲームの終了時、第1変短モードへ移行する。
また、実行中の演出モードが変短演出モード(第1変短モード又は第2変短モード)である場合、回数切り終了条件又は分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了した際には、当該変短状態の終了契機となった特図変動ゲームの次の特図変動ゲームの実行に伴って、高確期待モードへ移行する。但し、実行中の演出モードが変短演出モードである場合、回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了し、当該変短状態の終了契機となった特図変動ゲームの次の特図変動ゲームを実行させるときに行われた転落抽選に当選した場合は、当該抽選の対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、通常演出モードへ移行する。このとき、実行される特図変動ゲームが第1特図変動ゲームである場合には第1通常モードへ移行し、実行される特図変動ゲームが第2特図変動ゲームである場合には第2通常モードへ移行する。
一方、実行中の演出モードが変短演出モードである場合、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了した際には、当該変短状態の終了契機となった特図変動ゲームの次に実行される特図変動ゲームの実行に伴って、通常演出モードへ移行する。このとき、実行される特図変動ゲームが第1特図変動ゲームである場合には第1通常モードへ移行し、実行される特図変動ゲームが第2特図変動ゲームである場合には第2通常モードへ移行する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にて転落示唆演出を実行可能に構成されている。転落示唆演出では、最終的に転落抽選や大当り抽選の抽選結果に応じた結果演出(又は、演出結果)が導出されるようになっている。本実施形態における転落示唆演出では、転落抽選に当選していないことを報知する第1結果演出と、転落抽選に当選している可能性があることを報知する第2結果演出と、大当り抽選に当選している可能性があることを報知する第3結果演出と、のうち何れかの結果演出が導出される。
図7に示すように、転落示唆演出の演出内容は、経過演出と結果演出によって構成されている。経過演出には、第1経過演出と、第2経過演出がある。第1経過演出は、第1結果演出と第3結果演出のうち何れか一方の結果演出が導出されることを示唆する経過演出である。一方で、第2経過演出は、第1結果演出〜第3結果演出のうち何れか1つの結果演出が導出されることを示唆する経過演出である。すなわち、第1経過演出では、転落抽選に当選している可能性があることを報知する第2結果演出が導出されることがない一方で、第2経過演出では、第2結果演出が導出されることがある。
また、転落示唆演出が実行される場合、経過演出が行われた後に結果演出が導出される。転落示唆演出では、大きく別けて分岐点Jcで分岐される第1演出系統と、第2演出系統と、がある。第1演出系統の転落示唆演出には、第1経過演出を行った後に第1結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出と、第1経過演出を行った後に第3結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出と、がある。また、第2演出系統の転落示唆演出には、第2経過演出を行った後に第1結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出と、第2経過演出を行った後に第2結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出と、第2経過演出を行った後に第3結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出と、がある。
そして、第1経過演出を行った後に第1結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出(以下、「展開パターンTP1の転落示唆演出」という)は、転落抽選に非当選(又は、転落抽選が行われていない)であって、大当り抽選に非当選の場合に実行され得る転落示唆演出である。また、第1経過演出を行った後に第3結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出(以下、「展開パターンTP2の転落示唆演出」という)は、転落抽選に当選又は非当選(又は、転落抽選が行われていない)であって、大当り抽選に当選の場合に実行され得る転落示唆演出である。
また、第2経過演出を行った後に第1結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出(以下、「展開パターンTP3の転落示唆演出」という)は、転落抽選に非当選(又は、転落抽選が行われていない)であって、大当り抽選に非当選の場合に実行され得る転落示唆演出である。また、第2経過演出を行った後に第2結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出(以下、「展開パターンTP4の転落示唆演出」という)は、転落抽選に当選又は非当選(又は、転落抽選が行われていない)であって、大当り抽選に非当選の場合に実行され得る転落示唆演出である。また、第2経過演出を行った後に第3結果演出を導出する演出内容で展開される転落示唆演出(以下、「展開パターンTP5の転落示唆演出」という)は、転落抽選に当選又は非当選(又は、転落抽選が行われていない)であって、大当り抽選に当選の場合に実行され得る転落示唆演出である。
また、転落示唆演出は、確変状態である可能性のある演出モードの実行中に行われる。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10において転落示唆演出は、第1変短モード、第2変短モード及び高確期待モードの実行中(滞在中)に実行され得る演出となっている。なお、本実施形態において第1変短モード実行中に行われる転落示唆演出と、第2変短モード実行中に行われる転落示唆演出と、高確期待モード中に行われる転落示唆演出は、登場するキャラクタやストーリー等がそれぞれ異なる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、演出図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に飾り図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特図変動ゲームが大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。なお、本実施形態におけるリーチ演出の演出内容(例えば、登場するキャラクタ)は、実行中(滞在中)の演出モードの種類によって異なる。このため、リーチ演出が実行される場合であっても演出モード毎に遊技者を楽しませることができる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成を図8にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、遊技機10の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や、ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。また、遊技機10の裏側には、操作可能な操作手段としてのRAMクリアスイッチCSが装備されている。RAMクリアスイッチCSは、主制御基板30(主制御用CPU30a)と演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に接続されている。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について、図8に基づき説明する。
図8に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30c及びハードウェア乱数を生成する乱数生成器30dが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示装置12、第2特図表示装置13、第1特図保留表示装置20、第2特図保留表示装置21、普図表示装置24、普図保留表示装置26、開閉羽根ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、電源供給の中断時、バックアップ処理を行う。バックアップ処理において主制御用CPU30aは、電源供給の中断時において主制御用RAM30cに記憶されている情報(各種フラグに設定されている値など)を、主制御用RAM30cの所定の記憶領域にバックアップ情報として記憶し、電気二重層コンデンサ等からなるバックアップ用電源からの電源の供給を受けて記憶保持する。なお、「電源供給の中断時」とは、主制御基板30に供給される電圧値が、主制御基板30を動作させるために必要な電圧値(基準電圧値)よりも降下したときをいう。
また、主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチCSが操作されていない状態で遊技機10に電源投入(復電)された場合、主制御用RAM30cに記憶保持されたバックアップ情報を復帰させ、電源供給が中断された時点での遊技状態で遊技を再開する。一方、主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチCSが操作された状態で遊技機10に電源投入された場合、主制御用RAM30cにて記憶保持していたバックアップ情報をクリア(消去)する。それとともに、主制御用CPU30aは、初期情報(デフォルトの制御情報となる初期化情報)を主制御用RAM30cに記憶(設定)して、遊技機10の制御を開始する。このとき、主制御用CPU30aは、初期情報を設定するために必要な情報を指示する初期コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
また、乱数生成器30dでは、内部クロックの1周期毎に1更新される第1のハードウェア乱数と、内部クロックの3周期毎に1更新される第2のハードウェア乱数と、が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、内部クロックが10MHzに設定されているため、0.0001ms毎に第1のハードウェア乱数の値が1更新され、0.0003ms毎に第2のハードウェア乱数の値が1更新される。また、第1のハードウェア乱数及び第2のハードウェア乱数の取り得る数値は、0〜65535までの全部で65536の整数となっている。なお、第1のハードウェア乱数と第2のハードウェア乱数は、その値を1更新する周期が異なるため、一時的に第1のハードウェア乱数の値と第2のハードウェア乱数の値が同値となることはあっても、第1のハードウェア乱数の値と第2のハードウェア乱数の値が同期することはない。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1のハードウェア乱数は大当り判定用乱数及び普図当り判定用乱数として使用され、第2のハードウェア乱数は、転落抽選用乱数として使用される。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当り抽選(普図当り判定)に用いる乱数である。また、転落抽選用乱数は、転落抽選に用いる乱数である。
また、主制御用RAM30cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4ms))毎に主制御用CPU30aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用RAM30cには、第1のソフトウェア乱数と、第2のソフトウェア乱数と、第3のソフトウェア乱数が記憶されており、各ソフトウェア乱数は取り得る数値の範囲が異なる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1のソフトウェア乱数は特図振分用乱数として使用され、第2のソフトウェア乱数はリーチ判定用乱数として使用され、第3のソフトウェア乱数はメイン変動パターン振分用乱数として使用される。特図振分用乱数は、大当り抽選に当選した場合の大当りの種類を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選に非当選の場合にリーチ演出を実行可能とするか否かを決定するためのリーチ抽選(リーチ判定)に用いる乱数である。メイン変動パターン振分用乱数は、メイン変動パターンを決定する際に用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
また、主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムが記憶されている。主制御用ROM30bに記憶されているメイン制御プログラムには、変短状態とする制御を行なうための制御プログラムや、確変状態とする制御を行なうための制御プログラム、大入賞口23を開放させるための制御プログラムなどがある。そして、主制御用CPU30aは、制御プログラムに基づき、各種遊技にかかる制御(例えば、変短状態とする制御)を行う。
また、主制御用ROM30bには、複数種類のメイン変動パターンが記憶されている。メイン変動パターンは、特図変動ゲームが開始してから当該特図変動ゲームが終了するまでの演出時間(変動時間)や、演出表示装置11やランプLa、スピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。また、メイン変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用のメイン変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用のメイン変動パターンがある。また、はずれ演出用のメイン変動パターンには、転落示唆演出用のメイン変動パターンと、はずれリーチ演出用のメイン変動パターンと、はずれ通常演出用のメイン変動パターンと、がある。転落示唆演出用のメイン変動パターンは、転落抽選に当選した際に決定されるはずれ演出用のメイン変動パターンである。はずれリーチ演出用のメイン変動パターンは、転落抽選に非当選の場合(又は、転落抽選を行わなかった場合)であって、且つリーチ抽選に当選した際に決定されるはずれ演出用のメイン変動パターンである。はずれ通常演出用のメイン変動パターンは、転落抽選に非当選の場合(又は、転落抽選を行わなかった場合)であって、且つリーチ抽選に非当選となった際に決定されるはずれ演出用のメイン変動パターンである。
主制御用ROM30bには、図9(a),(b)に示すように、21種類のメイン変動パターンPm11〜Pm15,Pm21,Pm22,Pm31〜Pm37,Pm41〜Pm47が記憶されている。これらメイン変動パターンは、変短状態でないときに決定可能なメイン変動パターンと、変短状態であるときに決定可能なメイン変動パターンと、に分類できる。
図9(a),(b)に示すように本実施形態では、メイン変動パターンPm11〜Pm15,Pm21,Pm22が変短状態でないときに決定可能なメイン変動パターンとなり、メイン変動パターンPm31〜Pm37,Pm41〜Pm47が変短状態であるときに決定可能なメイン変動パターンとなる。
また、変短状態でないときに決定可能なメイン変動パターンは、変短状態が終了してから2回目以降となる特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンと、変短状態が終了してから1回目の特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンと、に分類できる。なお、変短状態が終了してから1回目の特図変動ゲームとは、前回の特図変動ゲームを実行させるまでは変短状態であって今回の特図変動ゲームを実行させるときに非変短状態となったときの、当該今回の特図変動ゲームを意味する。つまり、変短状態が終了してから1回目の特図変動ゲームとは、特図変動ゲームの実行中又は終了時に非変短状態となった際の当該特図変動ゲームを意味するものではない。
図9(a)に示すように、本実施形態では、メイン変動パターンPm11〜Pm15が、変短状態が終了してから2回目以降となる特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンとなる。一方、メイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22が、変短状態が終了してから1回目となる特図変動パターンを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンとなる。つまり、メイン変動パターンPm13は、変短状態が終了してから2回目以降となる特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンであって、且つ変短状態が終了してから1回目となる特図変動パターンを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンでもある。
変短状態が終了してから2回目以降となる特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンPm11〜Pm15のうちはずれ通常演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm11となる。また、メイン変動パターンPm11〜Pm15のうち、はずれリーチ演出用のメイン変動パターンはメイン変動パターンPm12となり、転落示唆演出用のメイン変動パターンはメイン変動パターンPm13となる。また、メイン変動パターンPm11〜Pm15のうち大当り演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm14,Pm15となる。
メイン変動パターンPm11に基づき特図変動ゲームが実行される場合、原則として、演出表示装置11では、リーチ演出や転落示唆演出は実行されず、最終的にはずれ表示結果が導出される(通常演出)。また、メイン変動パターンPm12に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm13に基づき特図変動ゲームが実行される場合、原則として、演出表示装置11では、転落示唆演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm14に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、転落示唆演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm15に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。
また、変短状態が終了してから1回目となる特図変動ゲームを実行させる際に決定可能なメイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22のうち、はずれリーチ演出用のメイン変動パターン及びはずれ通常演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm21となる。また、メイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22のうち転落示唆演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm13となる。また、メイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22のうち大当り演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm22となる。
メイン変動パターンPm21に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、移行演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm22に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、移行演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。なお、移行演出は、変短状態が終了したことを遊技者に報知するために行われる演出である。本実施形態における移行演出は、変短状態から非変短状態への切り替わりを報知するとともに、変短状態から非変短状態への切り替わりを違和感なくスムーズに行えるような演出内容で行われる。
また、変短状態であるときに決定可能なメイン変動パターンは、変短状態の終了条件を回数切り終了条件又は分岐回数終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンと、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンと、に分類できる。
図9(b)に示すように、本実施形態では、メイン変動パターンPm31〜Pm37が、変短状態の終了条件を回数切り終了条件又は分岐回数終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンとなる。また、メイン変動パターンPm41〜Pm47が、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンとなる。
変短状態の終了条件を回数切り終了条件又は分岐回数終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンPm31〜Pm37のうちはずれ通常演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm31となる。また、メイン変動パターンPm31〜Pm37のうち、はずれリーチ演出用の変動パターンはメイン変動パターンPm32,Pm33となり、転落示唆演出用のメイン変動パターンはメイン変動パターンPm34となる。また、メイン変動パターンPm31〜Pm37のうち大当り演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm35〜Pm37となる。
また、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンPm41〜Pm47のうちはずれ通常演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm41となる。また、メイン変動パターンPm41〜Pm47のうち、はずれリーチ演出用の変動パターンはメイン変動パターンPm42,Pm43となり、転落示唆演出用のメイン変動パターンはメイン変動パターンPm44となる。また、メイン変動パターンPm41〜Pm47のうち大当り演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm45〜Pm47となる。
メイン変動パターンPm31,Pm41に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出や転落示唆演出は実行されず、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm32,Pm34,Pm42,Pm44に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、転落示唆演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm33,Pm34に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的にはずれ表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm35,Pm36,Pm45,Pm46に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、転落示唆演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。また、メイン変動パターンPm37,Pm47に基づき特図変動ゲームが実行される場合、演出表示装置11では、リーチ演出が実行され、最終的に大当り表示結果が導出される。
図9(b)に示すように、変短状態の終了条件を回数切り終了条件又は分岐回数終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンPm31〜Pm37には、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときに決定可能なメイン変動パターンPm41〜Pm47よりも、特図変動ゲームの変動時間として長い時間が定められている。すなわち、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときには、変短状態の終了条件が回数切り終了条件又は分岐回数終了条件であるときよりも、1回の特図変動ゲームが短時間で終了する。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値(大当り判定値など)が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数として取得する第1のハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、確変状態であるときの大当り判定値の個数は、確変状態でないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、確変状態であるときの大当り判定値には、確変状態でないときの大当り判定値が含まれるように、大当り判定値としての値が定められている。
また、主制御用ROM30bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数として取得する第1のハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、転落判定値が記憶されている。転落判定値は、転落抽選で用いる判定値であり、転落抽選用乱数として取得する第2のハードウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数として取得する第2のソフトウェア乱数の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用RAM30cには、各種フラグや作動リミッタが記憶されている。具体的には、主制御用RAM30cには、実行する特図変動ゲームが、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームのうち何れであるかを特定可能な値が設定される特図変動処理フラグが記憶されている。特図変動処理フラグには、実行する特図変動ゲームが第1特図変動ゲームである場合には「0」、実行する特図変動ゲームが第2特図変動ゲームである場合には「1」が設定される。
また、主制御用RAM30cには、確変状態であるか否かを特定可能な値が設定される確変フラグが記憶されている。確変フラグには、確変状態でない場合は「0」、確変状態である場合は「1」が設定される。したがって、大当り抽選の当選確率が低確率状態と高確率状態の何れであるかを特定することのできる確変フラグに設定される「0」及び「1」の値が抽選情報に相当する。そして、確変フラグに設定される値「0」は、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを示す抽選情報に相当し、確変フラグに設定される値「1」は、大当り抽選の当選確率が高確率情報であることを示す抽選情報に相当する。また、当該値(抽選情報)が設定される確変フラグが設定保持手段に相当する。
また、主制御用RAM30cには、変短状態であるか否かを特定可能な値が設定される作動フラグが記憶されている。作動フラグには、変短状態でない場合は「0」、変短状態である場合は「1」が設定される。したがって、始動入球口16,18(特に、第2始動入球口18)へ遊技球が入球する入球率が高い入球率向上状態と、入球率向上状態よりも前記入球率が低い非入球率向上状態の何れであるかを特定することのできる作動フラグに設定される「0」及び「1」の値が入球率情報に相当する。そして、作動フラグに設定されている値「0」は、非入球率向上状態であることを示す入球率情報に相当し、作動フラグに設定される値「1」は、入球率向上状態であることを示す入球率情報に相当する。また、当該値(入球率情報)が設定される作動フラグが入球率保持手段に相当する。また、本実施形態において、作動フラグに「0」や「1」を設定する主制御用CPU30aが、入球率情報設定手段として機能する。
また、主制御用RAM30cには、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるか否かを特定可能な値が設定されるアルファフラグが記憶されている。アルファフラグには、変短状態の終了条件を抽選終了条件としていないときは「0」、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときは「1」が設定される。このため、作動フラグに「1」が設定されているときにアルファフラグに「0」が設定されているときには、回数切り終了条件又は分岐回数終了条件であることを特定することができる。
また、主制御用RAM30cには、転落抽選に当選したか否かを特定可能な値が設定される転落当選フラグが記憶されている。転落当選フラグには、転落抽選に非当選ときや転落抽選を行っていないときは「0」、転落抽選に当選したときは「1」が設定される。
また、主制御用RAM30cには、変短状態が終了してから特図変動ゲームが実行されたか否かを特定可能な値が設定される変短終了フラグが記憶されている。変短終了フラグには、変短状態が終了していないとき及び変短状態が終了してから特図変動ゲームが既に実行されているときは「0」、変短状態が終了してから特図変動ゲームが未だ実行されていないときは「1」が設定される。
また、主制御用RAM30cには、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの実行回数が終了回数又は分岐回数に達するまでの回数が設定される作動リミッタが記憶されている。
次に、図8に示す演出制御基板31について説明する。
図8に示すように、演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、スピーカSpが接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
また、演出制御用CPU31aは、電源供給の中断時、バックアップ処理を行う。バックアップ処理において演出制御用CPU31aは、電源供給の中断時において演出制御用RAM31cに記憶されている情報(遊技情報、各種フラグに設定されている値など)を、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域にバックアップ情報として記憶し、電気二重層コンデンサ等からなるバックアップ用電源からの電源の供給を受けて記憶保持する。なお、「電源供給の中断時」とは、演出制御基板31に供給される電圧値が、演出制御基板31を動作させるために必要な電圧値(基準電圧値)よりも降下したときをいう。
また、演出制御用CPU31aは、RAMクリアスイッチCSが操作されていない状態で遊技機10に電源投入された場合、演出制御用RAM31cに記憶保持されたバックアップ情報を復帰させ、電源供給が中断された時点での遊技状態で遊技を再開する。一方、演出制御用CPU31aは、RAMクリアスイッチCSが操作された状態で遊技機10に電源投入された場合、演出制御用RAM31cにて記憶保持していたバックアップ情報をクリアする。それとともに、演出制御用CPU31aは、入力した初期コマンドに基づき、初期情報(デフォルトの制御情報となる初期化情報)を演出制御用RAM31cに記憶(設定)して、遊技機の制御を開始する。
また、演出制御用RAM31cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4ms))毎に演出制御用CPU31aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。そして、本実施形態において、演出制御用RAM31cにて値が更新されるソフトウェア乱数はサブ変動パターン振分用乱数や移行抽選用乱数として使用される。サブ変動パターン振分用乱数は、サブ変動パターンを決定する際に用いる乱数である。移行抽選用乱数は、移行抽選で用いる乱数である。
また、演出制御用ROM31bには、サブ変動パターンが記憶されている。サブ変動パターンは、主制御用CPU30aによって決定されたメイン変動パターンに定められた特図変動ゲームの演出時間において、演出表示装置11で行う演出の具体的な演出内容を特定し得るパターンである。サブ変動パターンには、リーチ演出を実行させるとともに当該リーチ演出の演出内容が定められたリーチ用のサブ変動パターンと、転落示唆演出を実行させるとともに当該転落示唆演出の展開パターンが定められた転落示唆演出用のサブ変動パターンと、がある。その他に、サブ変動パターンには、移行演出を実行させるとともに当該移行演出の演出内容が定められた移行演出用のサブ変動パターンと、リーチ演出、転落示唆演出及び移行演出の実行が定められていない通常用のサブ変動パターンがある。
また、演出制御用ROM31bには、図10(a),(b)及び図11に示すように、48種類のサブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23,Ps31〜Ps38,Ps41〜Ps46,Ps51〜Ps64,Ps71〜Ps84が記憶されている。これらサブ変動パターンは、変短状態でないときに決定可能なサブ変動パターンと、変短状態であるときに決定可能なサブ変動パターンと、に分類できる。
図10(a),(b)に示すように本実施形態では、サブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23,Ps31〜Ps38,Ps41〜Ps46が、変短状態でないときに決定可能なサブ変動パターンとなる。一方、図11に示すように本実施形態では、サブ変動パターンPs51〜Ps64,Ps71〜Ps84が、変短状態であるときに決定可能なサブ変動パターンとなる。
図10(a),(b)に示すように、変短状態でないときに決定可能なサブ変動パターンは、通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンと、高確期待モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンと、変短演出モード(第1変短モード又は第2変短モード)の実行中に決定可能なサブ変動パターンと、に分類されている。本実施形態では、サブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23が、通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンとなる。また、サブ変動パターンPs31〜Ps38が、高確期待モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンとなる。また、サブ変動パターンPs41〜Ps46が、変短演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンとなる。
また、通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンは、第1特図変動ゲームを実行するときにのみ決定可能なサブ変動パターンと、第2特図変動ゲームを実行するときにのみ決定可能なサブ変動パターンと、に分類できる。本実施形態では、サブ変動パターンPs11〜Ps13が、通常演出モードの実行中であって第1特図変動ゲームを実行するときにのみ決定可能なサブ変動パターンとなる。また、サブ変動パターンPs21〜Ps23が、通常演出モードの実行中であって第2特図変動ゲームを実行するときにのみ決定可能なサブ変動パターンとなる。
通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23のうちサブ変動パターンPs11,Ps12が、通常用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs11に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第1通常モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第1通常モード用のはずれ通常演出)。一方、サブ変動パターンPs21に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第2通常モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第2通常モード用のはずれ通常演出)。なお、通常演出モードの実行中は確変状態でないことから、転落抽選が行われることがないため、通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンの中に転落示唆演出用のサブ変動パターンは存在しない。
また、サブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23のうちサブ変動パターンPs12,Ps13,Ps22,Ps23が、リーチ用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs12に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第1通常モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(第1通常モード用のはずれリーチ演出)。また、サブ変動パターンPs13に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第1通常モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(第1通常モード用の大当り演出)。また、サブ変動パターンPs22に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第2通常モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(第2通常モード用のはずれリーチ演出)。また、サブ変動パターンPs23に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、第2通常モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(第2通常モード用の大当り演出)。なお、通常演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンの中に移行演出用のサブ変動パターンは存在しない。
高確期待モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンPs31〜Ps38のうちサブ変動パターンPs31が、通常用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs31に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、高確期待モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(高確期待モード用のはずれ通常演出)。
また、サブ変動パターンPs31〜Ps38のうちサブ変動パターンPs32〜Ps34,Ps36,Ps37が、転落示唆演出用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs32に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、展開パターンTP1の転落示唆演出が高確期待モードに対応する内容(例えば、ストーリー)で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。サブ変動パターンPs33に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、展開パターンTP3の転落示唆演出が高確期待モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。サブ変動パターンPs34に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、展開パターンTP4の転落示唆演出が高確期待モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs36に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、展開パターンTP2の転落示唆演出が高確期待モードに対応する演出内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs37に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、展開パターンTP5の転落示唆演出が高確期待モードに対応する演出内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs31〜Ps38のうちサブ変動パターンPs35,Ps38が、リーチ用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs35に基づき演出が行われる場合、高確期待モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(高確期待モード用のはずれリーチ演出)。また、サブ変動パターンPs38に基づき演出が行われる場合、高確期待モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(高確期待モード用の大当り演出)。なお、高確期待モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンの中に移行演出用のサブ変動パターンは存在しない。
変短状態でないときであって変短演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンPs41〜Ps46は、全てが移行演出用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs41に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モード(第1変短モード又は第2変短モード)から第1通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(はずれ第1移行演出)。一方、サブ変動パターンPs42に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モードから第1通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(大当り第1移行演出)。実行中の変短演出モードから第1通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出(第1移行演出)の演出内容は、変短演出モードから第1通常モードへの移行(変短状態の終了前と終了後)を違和感なく、スムーズに行えるような内容に設計されている。
また、サブ変動パターンPs43に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モードから第2通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(はずれ第2移行演出)。一方、サブ変動パターンPs44に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モードから第2通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(大当り第2移行演出)。実行中の変短演出モードから第2通常モードへ移行したことを報知する内容の移行演出(第2移行演出)の演出内容は、変短演出モードから第2通常モードへの移行(変短状態の終了前と終了後)を違和感なく、スムーズに行えるような内容に設計されている。
また、サブ変動パターンPs45に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モードから高確期待モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(はずれ第3移行演出)。一方、サブ変動パターンPs46に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、実行中の変短演出モードから高確期待モードへ移行したことを報知する内容の移行演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(大当り第3移行演出)。実行中の変短演出モードから高確期待モードへ移行したことを報知する内容の移行演出(第3移行演出)の演出内容は、変短演出モードから高確期待モードへの移行(変短状態の終了前と終了後)を違和感なく、スムーズに行えるような内容に設計されている。
なお、変短状態でないときであって変短演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンPs41〜Ps46のうちサブ変動パターンPs41,Ps42は、第1特図変動ゲームを実行させるときにのみ決定可能なサブ変動パターンである。また、サブ変動パターンPs41〜Ps46のうちサブ変動パターンPs43,Ps44は第2特図変動ゲームを実行させるときにのみ決定可能なサブ変動パターンである。また、サブ変動パターンPs41〜Ps46のうちサブ変動パターンPs45,Ps46は、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームのうち何れを実行させるときでも決定可能なサブ変動パターンである。なお、変短状態でないときであって変短演出モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンには、リーチ用のサブ変動パターンや通常用のサブ変動パターンは存在しない。
図11に示すように、変短状態であるときに決定可能なサブ変動パターンは、第1変短モード実行中のみに決定可能なサブ変動パターンと、第2変短モード実行中のみに決定可能なサブ変動パターンと、に分類できる。本実施形態では、サブ変動パターンPs51〜Ps64が、第1変短モード実行中にのみ決定可能なサブ変動パターンとなる。また、サブ変動パターンPs71〜Ps84が、第2変短モード実行中にのみ決定可能なサブ変動パターンとなる。
第1変短モード実行中にのみ決定可能なサブ変動パターンPs51〜Ps64のうちサブ変動パターンPs51,Ps52が、通常用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs51に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、9秒の間に、第1変短モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第1変短モード用のはずれ通常演出(9秒))。また、サブ変動パターンPs52に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、6秒の間に、第1変短モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第1変短モード用のはずれ通常演出(6秒))。なお、サブ変動パターンPs51に基づき行われる演出と、サブ変動パターンPs52に基づき行われる演出は、演出の演出時間が異なるため、演出の演出内容も必然的に異なる。
また、サブ変動パターンPs51〜Ps64のうちサブ変動パターンPs53〜Ps58,Ps60〜Ps63が、転落示唆演出用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs53に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP1の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容(例えば、ストーリー)で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs54に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP3の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs55に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP4の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs56に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP1の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs57に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP3の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs58に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP4の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs60に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP2の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs61に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP5の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs62に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP2の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs63に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP5の転落示唆演出が第1変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs51〜Ps64のうちサブ変動パターンPs59,Ps64が、リーチ用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs59に基づき演出が行われる場合、第1変短モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される(第1変短モード用のはずれリーチ演出)。また、サブ変動パターンPs64に基づき演出が行われる場合、第1変短モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される(第1変短モード用の大当り演出)。なお、第1変短モードの実行中は、移行演出を実行しないで第1変短モードが継続又は第2変短モードへ移行するようになっている。このため、第1変短モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンの中に移行演出用のサブ変動パターンは存在しない。
第2変短モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンPs71〜Ps84のうちサブ変動パターンPs71,Ps72が、通常用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs71に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、9秒の間に、第2変短モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第2変短モード用のはずれ通常演出(9秒))。また、サブ変動パターンPs72に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、6秒の間に、第2変短モードにおいて3列の飾り図柄が変動表示された後、はずれ表示結果が導出される(第2変短モード用のはずれ通常演出(6秒))。
また、サブ変動パターンPs71〜Ps84のうちサブ変動パターンPs73〜Ps78,Ps80〜Ps83が、転落示唆演出用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs73に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP1の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容(例えば、ストーリー)で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs74に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP3の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs75に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP4の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs76に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP1の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs77に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP3の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs78に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP4の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs80に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP2の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs81に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、25秒の間に、展開パターンTP5の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs82に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP2の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs83に基づき演出が行われる場合、演出表示装置11では、10秒の間に、展開パターンTP5の転落示唆演出が第2変短モードに対応する内容で実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。
また、サブ変動パターンPs71〜Ps84のうちサブ変動パターンPs79,Ps84が、リーチ用のサブ変動パターンとなる。サブ変動パターンPs79に基づき演出が行われる場合、第2変短モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにてはずれ表示結果が導出される。また、サブ変動パターンPs84に基づき演出が行われる場合、第2変短モードに対応する演出内容のリーチ演出が実行された後、演出図柄変動ゲームにて大当り表示結果が導出される。なお、第2変短モードの実行中は、移行演出を実行しないで第2変短モードが継続又は第1変短モードへ移行するようになっているため、第2変短モードの実行中に決定可能なサブ変動パターンの中に移行演出用のサブ変動パターンは存在しない。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムにしたがって実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、作動フラグ設定処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、作動フラグ設定処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について、図12に基づき説明する。
図12に示すように、特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第1始動入球口16に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11において主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS15の処理へと進む。一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の判定結果が否定(第1保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップS15の処理へと進む。
一方、ステップS12の判定結果が肯定(第1保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に1加算し、第1保留記憶数を書き換える(ステップS13)。また、主制御用CPU30aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1特図保留表示装置20の表示内容を変更する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第1保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する(ステップS14)。ステップS14において主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから第1のハードウェア乱数の値を大当り判定用乱数の値として取得し、第2のハードウェア乱数の値を転落抽選用乱数の値として取得する。また、ステップS14において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第1のソフトウェア乱数の値を特図振分用乱数の値として取得し、第2のソフトウェア乱数の値をリーチ判定用乱数の値として取得する。更に、ステップS14において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第3のソフトウェア乱数の値をメイン変動パターン振分用乱数の値として取得する。そして、ステップS14の処理を行った後、主制御用CPU30aは、ステップS15の処理へと進む。
ステップS15において主制御用CPU30aは、第2始動入球口18に遊技球が入球したか否かを判定する。すなわち、ステップS15において主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS15の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16の判定結果が否定(第2保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS16の判定結果が肯定(第2保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に1加算し、第2保留記憶数を書き換える(ステップS17)。また、主制御用CPU30aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2特図保留表示装置21の表示内容を変更する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第2保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する(ステップS18)。ステップS18において主制御用CPU30aは、ステップS14と同様に、乱数生成器30dから第1のハードウェア乱数の値を大当り判定用乱数の値として取得し、第2のハードウェア乱数の値を転落抽選用乱数の値として取得する。また、ステップS18において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第1のソフトウェア乱数の値を特図振分用乱数の値として取得し、第2のソフトウェア乱数の値をリーチ判定用乱数の値として取得する。更に、ステップS18において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第3のソフトウェア乱数の値をメイン変動パターン振分用乱数の値として取得する。そして、ステップS18の処理を行った後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)を実行させるための変動開始処理に相当する特別図柄開始処理について、図13〜図15(a)〜(c)に基づき説明する。
図13に示すように、特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、特図変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合、つまり、特図変動ゲーム中でなく、且つ大当り遊技中でもない場合、主制御用RAM30cから第2保留記憶数を読み出し(ステップS22)、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS23)。ステップS23の判定結果が否定(第2保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから第1保留記憶数を読み出し(ステップS24)、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25の判定結果が否定(第1保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS25の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特図変動処理フラグに、第1特図変動ゲームを実行することを示す値「0」を設定する(ステップS26)。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数から1減算する(ステップS27)。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第1保留記憶数を表すように第1特図保留表示装置20の表示内容を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、転落抽選用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数及びメイン変動パターン振分用乱数)の値を読み出す(ステップS28)。そして、ステップS28の処理を終了した主制御用CPU30aは、図14に示すステップS32以降の処理を実行する。なお、ステップS32以降の処理については、後から説明する。
ステップS23の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特図変動処理フラグに、第2特図変動ゲームを実行することを示す値「1」を設定する(ステップS29)。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数から1減算する(ステップS30)。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第2保留記憶数を表すように第2特図保留表示装置21の表示内容を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、転落抽選用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数及びメイン変動パターン振分用乱数)の値を読み出す(ステップS31)。そして、ステップS31の処理を終了した主制御用CPU30aは、図14に示すステップS32以降の処理を実行する。
ここで、ステップS28又はステップS31の処理を終了した後に主制御用CPU30aが行う、ステップS32以降の処理について、図14に基づき説明する。
図14に示すように、ステップS28又はステップS31の処理を終了した後に主制御用CPU30aは、確変状態であるか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32において主制御用CPU30aは、確変フラグに確変状態であることを示す値「1」が設定されているか否かを判定する。そして、ステップS32の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS36の処理へと進む。一方、ステップS32の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、読み出した転落抽選用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている転落判定値と一致するか否かを判定し(ステップS33)、転落抽選を行う。
そして、ステップS33の判定結果が否定の場合、つまり、転落抽選に非当選の場合、主制御用CPU30aは、ステップS36の処理へと進む。一方、ステップS33の判定結果が肯定の場合、つまり、転落抽選に当選の場合、主制御用CPU30aは、確変フラグに確変状態でないことを示す値「0」を設定する(ステップS34)。すなわち、ステップS34において主制御用CPU30aは、確変フラグに設定されている値を「1」から「0」に変更して設定する。その後、主制御用CPU30aは、転落当選フラグに、転落抽選に当選したことを示す値「1」を設定し(ステップS35)、ステップS36の処理へと進む。
ステップS36において主制御用CPU30aは、読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定し、大当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態であるときは高確率状態の当選確率で大当り抽選を行い、確変状態でないときは低確率状態の当選確率で大当り抽選を行う。なお、高確率状態の当選確率で大当り抽選が行われることで、確変状態であることの特典が遊技者に付与されることになる。
また、ステップS36の判定結果が肯定(大当り抽選に当選)の場合、主制御用CPU30aは、読み出した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定する(ステップS37)。なお、ステップS37において決定された大当り図柄は、第1特図変動ゲームを実行させる際には第1特図表示装置12に確定停止表示させる大当り図柄となり、第2特図変動ゲームを実行させる際には第2特図表示装置13に確定停止表示させる大当り図柄となる。ステップS37において大当り図柄が決定されることにより、大当りの種類が決定される。その後、主制御用CPU30aは、各種フラグに設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する(ステップS38)。
図15(a)に示すように、ステップS38において主制御用CPU30aは、作動フラグ、変短終了フラグ、アルファフラグ及び転落当選フラグにそれぞれ設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する。因みに、作動フラグは、変短状態であるか否かを特定するためのフラグであって、変短終了フラグは、変短状態終了後に特図変動ゲームが実行されたか否か特定するためのフラグである。また、アルファフラグは、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるか否かを特定するためのフラグであって、転落当選フラグは、転落抽選に当選したか否かを特定するためのフラグである。なお、作動フラグに「0」が設定されているときには、変短状態が終了していることからアルファフラグには必ず「0」が設定されている。また、作動フラグに「1」が設定されているときには、変短状態が付与されていることから変短終了フラグには必ず「0」が設定されている。このため、作動フラグに「0」が設定されているときはアルファフラグに設定されている値を参照する必要はない。同様に、作動フラグに「1」が設定されているときは変短終了フラグに設定されている値を参照する必要はない。
ステップS38において主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、転落当選フラグに設定されている値に関係なく、メイン変動パターンPm14,Pm15のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、転落当選フラグに設定されている値に関係なく、メイン変動パターンPm22を決定する。
また、ステップS38において主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm35,Pm37のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm36,Pm37のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm45,Pm47のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm46,Pm47のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。
そして、図14に示すように、ステップS38にてメイン変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、特図変動ゲームにかかわる各種処理を実行する(ステップS39)。具体的には、主制御用CPU30aは、メイン変動パターンを指定するとともに、演出図柄変動ゲームの開始を指示するメイン変動パターン指定コマンドと、特図変動処理フラグに設定されている値を特定可能なゲーム指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図変動処理フラグに設定されている値が「0」である場合、特図の変動表示を開始させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。一方、特図変動処理フラグに設定されている値が「1」である場合、主制御用CPU30aは、特図の変動表示を開始させるように第2特図表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、確定停止表示される特図を指定する特図指定コマンドを出力する。また、ステップS39にてメイン変動パターン指定コマンドを出力する際に変短終了フラグに「1」が設定されているとき、主制御用CPU30aは、変短終了フラグに「0」を設定する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、確定停止表示させる特図として決定した特図を確定停止表示させるように特図表示装置12,13の表示内容を制御する。このとき、第1特図変動ゲームを終了させる際には第1特図表示装置12の表示内容を制御する一方、第2特図変動ゲームを終了させる際には第2特図表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、演出図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
一方、ステップS36の判定結果が否定(大当り抽選に非当選)の場合、主制御用CPU30aは、読み出したリーチ判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かを判定し(ステップS40)、リーチ抽選を行う。このステップS40の判定結果が肯定(リーチ抽選に当選)の場合、主制御用CPU30aは、転落当選フラグに設定されている値に基づき、特図によるはずれ図柄の中から1つのはずれ図柄を決定する(ステップS41)。なお、ステップS41において決定されるはずれ図柄は、第1特図変動ゲームを実行させる際は第1特図表示装置12に確定停止表示されるはずれ図柄となり、第2特図変動ゲームを実行させる際は第2特図表示装置13に確定停止表示されるはずれ図柄となる。ステップS41において主制御用CPU30aは、転落当選フラグに「0」が設定されている場合には第1はずれ図柄、転落当選フラグに「1」が設定されている場合には第2はずれ図柄を確定停止表示させるはずれ図柄として決定する。その後、主制御用CPU30aは、各種フラグに設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する(ステップS42)。
図15(b)に示すように、ステップS42において主制御用CPU30aは、作動フラグ、変短終了フラグ、アルファフラグ及び転落当選フラグにそれぞれ設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する。そして、ステップS42において主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「0」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm12を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「0」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm13を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「1」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm21を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「1」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm13を決定する。
また、ステップS42において主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm32,Pm33のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm34を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm42,Pm43のうち何れか一方のメイン変動パターンをメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm44を決定する。
そして、図14に示すように、ステップS42にてメイン変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、ステップS39の処理へと進み、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、特図変動ゲームにかかわる各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、確定停止表示させる特図として決定した特図を確定停止表示させるように特図表示装置12,13の表示内容を制御する。このとき、第1特図変動ゲームを終了させる際には第1特図表示装置12の表示内容を制御する一方、第2特図変動ゲームを終了させる際には第2特図表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、演出図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
一方、ステップS40の判定結果が否定(リーチ抽選に非当選)の場合、主制御用CPU30aは、転落当選フラグに設定されている値に基づき、特図によるはずれ図柄の中から1つのはずれ図柄を決定する(ステップS43)。なお、ステップS43において決定されるはずれ図柄は、第1特図変動ゲームを実行させる際は第1特図表示装置12に確定停止表示されるはずれ図柄となり、第2特図変動ゲームを実行させる際は第2特図表示装置13に確定停止表示されるはずれ図柄となる。ステップS43において主制御用CPU30aは、ステップS41と同様に、転落当選フラグに「0」が設定されている場合には第1はずれ図柄、転落当選フラグに「1」が設定されている場合には第2はずれ図柄を確定停止表示させるはずれ図柄として決定する。その後、主制御用CPU30aは、各種フラグに設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する(ステップS45)。
図15(c)に示すように、ステップS45において主制御用CPU30aは、作動フラグ、変短終了フラグ、アルファフラグ及び転落当選フラグにそれぞれ設定されている値(情報)と、読み出したメイン変動パターン振分用乱数の値に基づき、メイン変動パターンを決定する。そして、ステップS45において主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「0」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm11を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「0」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm13を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「1」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm21を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」、変短終了フラグに「1」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm13を決定する。
また、ステップS45において主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm31を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「0」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm34を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「0」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm41を決定する。また、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」、アルファフラグに「1」、転落当選フラグに「1」がそれぞれ設定されている場合、メイン変動パターンPm44を決定する。
そして、図14に示すように、ステップS45にてメイン変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、ステップS39の処理へと進み、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、特図変動ゲームにかかわる各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、確定停止表示させる特図として決定した特図を確定停止表示させるように特図表示装置12,13の表示内容を制御する。このとき、第1特図変動ゲームを終了させる際には第1特図表示装置12の表示内容を制御する一方、第2特図変動ゲームを終了させる際には第2特図表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定したメイン変動パターンに定められている演出時間の経過時、演出図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
このように、変動開始処理としての特別図柄開始処理において確率継続と確率変更のうち何れか一方が決定される転落抽選を行う主制御用CPU30aが、確率変更抽選手段として機能する。また、大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、大当り抽選手段として機能する。また、特図振分用乱数の値に基づき大当りとなる場合の大当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、大当り種決定手段として機能する。
次に、大当り抽選に当選した場合に主制御用CPU30aが実行する当り遊技処理を説明する。
当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、大入賞口23を開放制御する。
なお、主制御用CPU30aは、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムのうち大当り遊技中に大入賞口23を開放制御するための開放制御情報に相当する開放制御プログラムにしたがって、大入賞口23を開放制御する。この開放制御プログラムは、大当りの種類毎に対応付けて主制御用ROM30bに記憶されている。このため、当り遊技処理において主制御用CPU30aは、決定した大当りの種類に対応付けて記憶されている開放制御プログラムにしたがって、大入賞口ソレノイドSOL2を制御することで大入賞口23を開放制御する。そして、16R系大当りにおける大入賞口23を開放制御するための開放制御プログラムが第2開放制御情報に相当し、4R系大当りにおける大入賞口23を開放制御するための開放制御プログラムが第1開放制御情報に相当する。このように、本実施形態において、開放制御プログラムにしたがって大入賞口ソレノイドSOL2を制御して大入賞口23を開放制御する主制御用CPU30aが、開放制御手段として機能する。
そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技を終了させる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当りの種類に関係なく、大当り遊技の終了後が確変状態となるように構成されている。このため、主制御用CPU30aには、全ての大当りの種類に対応付けて、大当り遊技が終了する際に確変フラグに「1」を設定して遊技状態を確変状態とするため(確変状態に制御するため)の第1の制御情報に相当する確変制御プログラム(制御プログラム)が記憶されている。そして、主制御用CPU30aは、確変制御プログラムにしたがって、大当り遊技の終了後、確変フラグに「1」を設定する。このように、主制御用CPU30aが、確変制御プログラムにしたがって、大当り遊技終了後、確変フラグに「1」を設定することにより、高確率状態が生起される。本実施形態において、確変フラグに「1」を設定する他、確変フラグに設定されている値を「1」から「0」に変更して設定する主制御用CPU30aが、抽選情報設定手段として機能する。
次に、作動フラグに設定する値を変更するとともに、変短状態の終了条件を設定するために主制御用CPU30aが実行する作動フラグ設定処理について、図16に基づき説明する。なお、作動フラグ設定処理は、同じ制御周期において前記特別図柄開始処理及び当り遊技処理よりも後に実行される。
図16に示すように、作動フラグ設定処理において主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始したか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51において主制御用CPU30aは、同じ制御周期にて行われた当り遊技処理にてオープニングコマンドを出力したか否かを判定する。そして、ステップS51の判定結果が肯定の場合、つまり、大当り遊技が開始する場合、主制御用CPU30aは、付与を開始した大当り遊技(大当り)の種類を特定可能な大当り情報を主制御用RAM30cに記憶する(ステップS52)。その後、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定し(ステップS53)、作動フラグ設定処理を終了する。
一方、ステップS51の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、大当り遊技が終了したか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54にて主制御用CPU30aは、エンディングコマンドを出力してから、主制御用RAM30cに記憶している大当り情報から特定可能な種類の大当りに対応するエンディング時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS54において主制御用RAM30cに図柄aを特定可能な大当り情報が記憶されている場合、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドを出力してから10秒が経過したか否かを判定する。そして、ステップS54の判定結果が肯定の場合、つまり、大当り遊技が終了した場合、主制御用CPU30aは、変短終了フラグに「0」を設定する(ステップS55)とともに、アルファフラグに「0」を設定する(ステップS56)。
その後、主制御用CPU30aは、大当り情報から特定可能な大当りの種類(付与していた大当り遊技の種類)に応じて、作動リミッタの値を設定する(ステップS57)。なお、主制御用ROM30bには、作動リミッタに設定する値を特定できる回数情報が、大当りの種類に対応付けて記憶されている。回数情報からは、大当りの種類毎に対応付けられた回数切り終了条件の終了回数又は分岐回数終了条件の分岐回数が、作動リミッタに設定する値として特定できるようになっている。具体的には、図柄A又は図柄aには「100」を特定できる回数情報、図柄B又は図柄bには「50」を特定できる回数情報、図柄C又は図柄cには「50」を特定できる回数情報がそれぞれ対応付けて記憶されている。また、図柄Dには「30」を特定できる回数情報、図柄Eには「50」を特定できる回数情報、図柄Fには「100」を特定できる回数情報がそれぞれ対応付けて記憶されている。そして、ステップS57において主制御用CPU30aは、大当りの種類に対応付けて記憶されている回数情報から特定可能な値を作動リミッタに設定する。その後、主制御用CPU30aは、作動フラグに「1」を設定し(ステップS58)、作動フラグ設定処理を終了する。
また、ステップS54の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、変短状態の終了条件が回数切り終了条件又は分岐回数終了条件であるか否かを判定する(ステップS59)。ステップS59において主制御用CPU30aは、変短状態の終了条件が抽選終了条件でないか否かを判定するため、アルファフラグに設定されている値が「0」であるか否かを判定する。そして、ステップS59の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、図17に示す回数契機変短処理を実行し(ステップS60)、作動フラグ設定処理を終了する。一方、ステップS59の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、図18に示す抽選契機変短処理を実行し(ステップS61)、作動フラグ設定処理を終了する。
ここで、作動フラグ設定処理のステップS60にて行われる回数契機変短処理について、図17に基づき説明する。なお、抽選契機変短処理についての説明は、回数契機変短処理についての説明の後に行う。
図17に示すように、回数契機変短処理において主制御用CPU30aは、特図変動ゲームが終了したか否かを判定する(ステップS71)。ステップS71において主制御用CPU30aは、終了コマンドを出力したか否かを判定する。そして、ステップS71の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、回数契機変短処理を終了する。一方、ステップS71の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている作動リミッタに設定された値が1以上であるか否かを判定する(ステップS72)。
ステップS72の判定結果が否定の場合、つまり、作動リミッタに設定された値が「0(零)」である場合、主制御用CPU30aは、回数契機変短処理を終了する。一方で、ステップS72の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、作動リミッタに設定されている値から1減算し(ステップS73)、作動リミッタに設定されている値を書き換える。その後、主制御用CPU30aは、減算後の作動リミッタに設定された値が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS74)。ステップS74において主制御用CPU30aは、終了回数又は分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了したか否かを判定する。そして、ステップS74の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、回数契機変短処理を終了する。
一方、ステップS74の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている大当り情報が、アルファ大当り(アルファ16R大当り及びアルファ4R大当り)を特定可能な大当り情報であるか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75において主制御用CPU30aは、前回付与された大当りが、分岐回数終了条件が定められる種類の大当りであるか否かを判定することで、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件と回数切り終了条件のうち分岐回数終了条件であるか否かを判定する。そして、ステップS75の判定結果が否定の場合、つまり、変短状態の終了条件が回数切り終了条件である場合、主制御用CPU30aは、ステップS78の処理へと進む。ステップS75の判定結果が否定の場合、既に作動リミッタに設定された値が「0(零)」になっていることから、大当り遊技の終了後から終了回数の特図変動ゲームの実行が終了したこと、すなわち、回数切り終了条件が成立したことになる。そして、主制御用CPU30aは、ステップS75の判定結果が否定の場合、回数切り終了条件が成立したことを示す回数切り終了コマンドを、演出制御用CPU31aに出力する。
また、ステップS75の判定結果が肯定の場合、つまり、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件である場合、主制御用CPU30aは、確変フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS76)。ステップS76において主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後から分岐回数目の特図変動ゲームの終了時において確変状態であるか否かを判定することで、分岐回数終了条件が不成立であるか否かを判定している。ステップS76の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、アルファフラグに「1」を設定し(ステップS77)、回数契機変短処理を終了する。ステップS77において主制御用CPU30aは、アルファフラグに「1」を設定することにより、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件から抽選終了条件へと切り替える。また、ステップS77において主制御用CPU30aは、変短状態の終了条件が抽選終了条件であることを示すアルファ設定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。
一方、ステップS76の判定結果が否定の場合、つまり、分岐回数終了条件が成立した場合、主制御用CPU30aは、ステップS78の処理へと進む。また、主制御用CPU30aは、ステップS76の判定結果が否定の場合、分岐回数終了条件が成立したことを示す分岐回数終了コマンドを、演出制御用CPU31aに出力する。
ステップS78において主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定する。その後、主制御用CPU30aは、変短終了フラグに「1」を設定し(ステップS79)、回数契機変短処理を終了する。
次に、図16に示す作動フラグ設定処理のステップS61にて行われる抽選契機変短処理について、図18に基づき説明する。
図18に示すように、抽選契機変短処理において主制御用CPU30aは、転落当選フラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS81)。ステップS81において主制御用CPU30aは、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときに転落抽選に当選したか否かを判定することで、抽選終了条件が成立したか否かを判定する。そして、ステップS81の判定結果が否定の場合、つまり、抽選終了条件が不成立の場合、主制御用CPU30aは、抽選契機変短処理を終了する。
一方、ステップS81の判定結果が肯定の場合、つまり、抽選終了条件が成立した場合、主制御用CPU30aは、転落当選フラグに「0」を設定する(ステップS82)とともに、アルファフラグに「0」を設定する(ステップS83)。また、主制御用CPU30aは、ステップS81の判定結果が肯定の場合、抽選終了条件が成立したことを示す抽選終了コマンドを、演出制御用CPU31aに出力する。
そして、ステップS83の処理を行った後、主制御用CPU30aは、作動フラグに「0」を設定する(ステップS84)。その後、主制御用CPU30aは、変短終了フラグに「1」を設定し(ステップS85)、抽選契機変短処理を終了する。
このように、主制御用CPU30aは、主制御用ROM30bに記憶された制御プログラムにしたがって大当り情報や作動リミッタを設定するとともに、作動フラグ設定処理にて大当りの種類に応じた処理を実行してアルファフラグに「1」を設定するなど変短状態の終了条件を設定する。このため、大当りの種類に応じて記憶されている回数情報から特定可能な値を作動リミッタに設定するとともに、作動フラグ設定処理にて大当りの種類に応じた処理を行うための制御プログラム(入球率制御プログラム)が、第2の制御情報となる。また、前述した確変制御プログラム(第1の制御情報)と、大当り情報にアルファ大当りを記憶させて変短状態の終了条件を分岐回数終了条件から抽選終了条件へ変更可能に制御するための入球率制御プログラムが、特別制御情報に相当する。更に、前述した確変制御プログラム(第1の制御情報)と、大当り情報にアルファ大当りを記憶させてアルファフラグに「1」を設定して変短状態を制御するための入球率制御プログラムが、特殊制御情報に相当する。
また、確変制御プログラム、入球率制御プログラム及び開放制御プログラムが、特典制御情報に相当する。また、作動フラグ設定処理を行い、大当りの種類に応じて大当り情報や作動リミッタの値を設定し、変短状態を制御するとともに、設定している変短状態の終了条件が成立した際には変短状態から非変短状態へと切り替えるために制御する主制御用CPU30aが、入球率制御手段として機能する。また、変短状態とする制御を行なう他、大当り遊技中における大入賞口23を開放制御する主制御用CPU30aが、本実施形態において特典制御手段として機能する。
次に、普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主制御用CPU30aは、ゲート25へ遊技球が入球(通過)したか否かの通過判定を行う。主制御用CPU30aは、遊技球を検知した普図スイッチSW4が出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、遊技球がゲート25に入球したか否かの通過判定を行う。通過判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、通過判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限の4未満であるか否かを判定する。この判定の判定結果が否定の場合(普図保留記憶数=4)、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(普図保留記憶数<4)、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を1加算し、普図保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の普図保留記憶数を表すように普図保留表示装置26の表示内容を制御する。
その後、主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから第1のハードウェア乱数の値を普図当り判定用乱数の値として取得し、取得した値を普図保留記憶数に対応する主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶する。そして、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU30aが実行する普通図柄開始処理について、図19に基づき説明する。
図19に示すように、普通図柄開始処理において主制御用CPU30aは、普図ゲーム中であるか否か、及び普図当り遊技中であるか否かを判定する(ステップS91)。ステップS91の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS91の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、且つ、普図当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を読み出し(ステップS92)、普図保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップS93)。ステップS93の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その一方で、ステップS93の判定結果が肯定の場合、普図保留記憶数の数を1減算し(ステップS94)、書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の普図保留記憶数を表すように普図保留表示装置26の表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶されている普図当り判定用乱数の値を読み出す(ステップS95)。
その後、主制御用CPU30aは、読み出した普図当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かを判定し(ステップS96)、普図当り抽選を行う。ステップS96において、主制御用CPU30aは、変短状態であるときには、変短状態でないときの普図当り抽選の当選確率よりも高い当選確率で普図当り抽選を行う。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、変短状態であるときの普図当り抽選(開放抽選)の当選確率は「65535/65536」、変短状態でないときの普図当り抽選の当選確率は「8192/65536」としている。
そして、ステップS96の判定結果が肯定の場合、つまり、普図当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として普通当り図柄を決定する(ステップS97)。その後、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間を決定する(ステップS98)。ステップS98において主制御用CPU30aは、変短状態であるときには、変短状態でないときよりも普図ゲームの変動時間として短い時間を決定する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるときの普図ゲームの変動時間を「0.52(秒)」、変短状態でないときの普図ゲームの変動時間を「12(秒)」としている。また、普図ゲームの変動時間を決定した主制御用CPU30aは、ステップS99の処理へと進む。
一方、ステップS96の判定結果が否定の場合、つまり、普図当り抽選に非当選の場合、主制御用CPU30aは、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として普通はずれ図柄を決定する(ステップS100)。その後、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間を決定する(ステップS101)。ステップS101において主制御用CPU30aは、ステップS98と同様、変短状態であるか否かに応じて普図ゲームの変動時間を決定する。その後、主制御用CPU30aは、ステップS99の処理へと進む。
ステップS99において主制御用CPU30aは、普図ゲームを開始させるように普図表示装置24の表示内容を制御する等、普図ゲームにかかわる各種処理を実行する。また、同時に、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、決定した普図ゲームの変動時間が経過したとき、普図表示装置24に確定停止表示させる普図として決定した普図を確定停止表示させるように普図表示装置24の表示内容を制御し、普図ゲームを終了させる。
また、主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲームが終了した後、変短状態であるか否かに応じて、開閉羽根ソレノイドSOL1を制御することで開閉羽根19を開放制御し、普図当り遊技を付与する。
具体的には、主制御用CPU30aは、変短状態でないときに普図当り遊技を付与する場合、主制御用ROM30bに記憶された制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を1回開放させ、開放してから「0.1(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。一方、主制御用CPU30aは、変短状態であるときに普図当り遊技を付与する場合、主制御用ROM30bに記憶された制御プログラムにしたがって、開閉羽根19を2回開放させ、各回の開放において開放してから「2.7(秒)」が経過するまで開放させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。
なお、主制御用CPU30aは、開閉羽根19を開放させる制御を行っているときに第2始動入球口18に入球した遊技球の数が入球上限個数(本実施形態では、9個)に達した場合、その時点で開閉羽根19を閉鎖させるように開閉羽根ソレノイドSOL1を制御する。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが、演出制御用ROM31bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、メイン変動パターン指定コマンド及び特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄を決定する。
具体的には、演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定された場合、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[222]や[777])の中から確定停止表示させる飾り図柄(大当り表示結果)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定されるとともに、はずれリーチ演出用のメイン変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323])の中から確定停止表示させる飾り図柄(はずれ表示結果)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定されるとともに、はずれリーチ演出用のメイン変動パターン以外のはずれ演出用のメイン変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[426]や[211])の中から確定停止表示させる飾り図柄(はずれ表示結果)を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、メイン変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄を変動表示させて演出図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、確定停止表示させる飾り図柄として決定した飾り図柄の図柄組み合わせ(表示結果)を演出表示装置11に確定停止表示させる。
また、演出制御用RAM31cには、サブ確変フラグが記憶されている。サブ確変フラグには、確変状態であるか否かを特定するための値(情報)が演出制御用CPU31aによって設定される。また、演出制御用RAM31cには、サブ作動フラグが記憶されている。サブ作動フラグには、変短状態であるか否かを特定するための値(情報)が演出制御用CPU31aによって設定される。以下、演出制御用CPU31aが、サブ確変フラグやサブ作動フラグに値を設定する際の制御について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、全ての大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態となる。このため、演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了を示すエンディングコマンドを入力すると、サブ確変フラグに確変状態であることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。また、演出制御用CPU31aは、転落抽選に当選したことを示すはずれ演出用のメイン変動パターンが指定された場合、サブ確変フラグに確変状態でないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。なお、本実施形態では、図15に示すように、転落抽選に当選したとき(転落当選フラグが「1」のとき)に主制御用CPU30aによって決定されるはずれ演出用のメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm13,Pm34,Pm44となっている。このため、演出制御用CPU31aは、メイン変動パターンPm13,Pm34,Pm44のうち何れかのメイン変動パターンが指定された場合、サブ確変フラグに設定されている値を「1」から「0」に変更して設定する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、全ての大当り遊技の終了後の遊技状態が変短状態となる。このため、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、サブ作動フラグに変短状態であることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。また、演出制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「1」が設定されているときに変短状態でないときに決定されるメイン変動パターンが指定された場合、サブ作動フラグに変短状態でないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。つまり、変短状態であるはずのときに変短状態でないときに決定されるメイン変動パターンが指定された際に変短状態が終了していることを特定するため、実際に変短状態から非変短状態へ切り替わってから、サブ作動フラグに「0」が設定されるまでに時間差(例えば、4ms)が生じる。
なお、本実施形態では、図9(a)に示すように、変短状態でないときに決定されるメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm11〜Pm15,Pm21,Pm22となっている。そして、演出制御用CPU31aは、サブ作動フラグに「1」が設定されているときにメイン変動パターンPm11〜Pm15,Pm21,Pm22のうち何れかのメイン変動パターンが指定された場合、サブ作動フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用RAM31cには、実行中(滞在中)の演出モードの種類を特定可能なモード特定フラグが記憶されている。モード特定フラグには、第1変短モードの実行中であるか否かを特定できる第1変短モードフラグと、第2変短モードの実行中であるか否かを特定できる第2変短モードフラグと、高確期待モードの実行中であるか否かを特定できる高確期待モードフラグがある。その他にも、モード特定フラグには、第1通常モードの実行中であるか否かを特定できる第1通常モードフラグと、第2通常モードの実行中であるか否かを特定できる第2通常モードフラグがある。各モード特定フラグのうち、実行中の演出モードに対応するモード特定フラグには、実行中であることを示す値(本実施形態では、「1」)が設定される。一方で、実行中の演出モード以外の演出モードに対応するモード特定フラグには、実行中でないことを示す値(本実施形態では、「0」)が設定される。なお、演出モードの移行にかかる制御については、後ほど詳しく説明する。
演出制御用CPU31aは、回数切り終了条件が成立したことを示す回数切り終了コマンドを入力した場合、回数切り終了条件が成立して変短状態が終了したことを示す回数切り終了情報を、演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、分岐回数終了条件が成立したことを示す分岐回数終了コマンドを入力した場合、分岐回数終了条件が成立して変短状態が終了したことを示す分岐回数終了情報を、演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、抽選終了条件が成立したことを示す抽選終了コマンドを入力した場合、抽選終了条件が成立して変短状態が終了したことを示す抽選終了情報を、演出制御用RAM31cに記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、メイン変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドが指定するメイン変動パターンの種類や、演出制御用RAM31cから取得するサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。以下、サブ変動パターンにかかる具体的な制御について、図20(a)〜(c)、図21及び図22に基づき説明する。
図20(a)に示すように、演出制御用CPU31aは、通常演出モード(第1通常モード又は第2通常モード)の実行中、指定されたメイン変動パターンの種類と、ゲーム指定コマンドで指定された特図変動ゲームの種類(第1特図変動ゲーム又は第2特図変動ゲーム)に応じて、サブ変動パターンを決定する。演出制御用CPU31aは、通常演出モードの実行中、メイン変動パターンPm11が指定された場合であって、第1特図変動ゲームが実行される場合、サブ変動パターンPs11を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、通常演出モードの実行中、メイン変動パターンPm11が指定された場合であって、第2特図変動ゲームが実行される場合、サブ変動パターンPs21を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、通常演出モードの実行中、メイン変動パターンPm12が指定された場合、第1特図変動ゲームが実行されるときはサブ変動パターンPs12、第2特図変動ゲームが実行されるときはサブ変動パターンPs22を決定する。また、演出制御用CPU31aは、通常演出モードの実行中、メイン変動パターンPm15が指定された場合、第1特図変動ゲームが実行されるときはサブ変動パターンPs13を決定し、第2特図変動ゲームが実行されるときはサブ変動パターンPs23を決定する。
因みに、通常演出モードの実行中は、非確変状態であるため転落抽選が行われない。このため、通常演出モードの実行中に指定されるメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm11,Pm12,Pm15のうち何れかである。
図20(b)に示すように、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、指定されたメイン変動パターンの種類と、移行抽選の抽選結果に応じて、サブ変動パターンを決定する。なお、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、非確変状態であって、メイン変動パターンPm11が指定されたときにのみ移行抽選を行う。具体的には、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、非確変状態である場合にメイン変動パターンPm11が指定されると、演出制御用RAM31cから移行抽選用乱数を取得し、演出制御用ROM31bに記憶されている移行判定値と一致するか否かを判定して、移行抽選を行う。
そして、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、非確変状態のときにメイン変動パターンPm11が指定された場合であって、移行抽選に非当選の場合、サブ変動パターンPs31〜Ps33の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。一方、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、非確変状態のときにメイン変動パターンPm11が指定された場合であって、移行抽選に当選の場合、サブ変動パターンPs34を決定する。また、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、確変状態のときにメイン変動パターンPm11が指定された場合、サブ変動パターンPs31が決定される。
また、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、メイン変動パターンPm14が指定された場合、サブ変動パターンPs36,Ps37の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。
また、高確期待モードの実行中、確変状態のときにのみ転落抽選に当選したことを示すメイン変動パターンPm13が指定される場合がある。そして、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、メイン変動パターンPm13が指定された場合、サブ変動パターンPs34を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、高確期待モードの実行中、メイン変動パターンPm12が指定された場合はサブ変動パターンPs35、メイン変動パターンPm15が指定された場合にはサブ変動パターンPs38を決定する。
図20(c)に示すように、演出制御用CPU31aは、変短演出モード(第1変短モード又は第2変短モード)の実行中、変短状態の終了後1回目(最初)の特図変動ゲームを実行させるときに主制御用CPU30aによって決定され得るメイン変動パターンが指定された場合、成立した変短状態の終了条件に応じてサブ変動パターンを決定する。なお、変短状態の終了後1回目の特図変動ゲームを実行させるときに主制御用CPU30aによって決定され得るメイン変動パターンは、メイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22である。また、変短演出モードの実行中であっても変短状態でないときに主制御用CPU30aによって決定されるメイン変動パターンPm11〜Pm15,Pm21,Pm22が指定された場合は、サブ作動フラグに設定されている値を参照しなくても非変短状態であることを演出制御用CPU31aが特定できる。
そして、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm13が指定された場合であって、第1特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs41を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm13が指定された場合であって、第2特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs43を決定する。なお、分岐回数終了情報又は抽選終了情報が記憶されているときには、既に非確変状態であるためメイン変動パターンPm13が指定されることはない。
また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm21が指定された場合であって、抽選終了情報が記憶されているときに第1特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs41を決定する。また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm21が指定された場合であって、抽選終了情報が記憶されているときに第2特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs43を決定する。また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm21が指定された場合であって、回数切り終了情報又は分岐回数終了情報が記憶されている場合には、サブ変動パターンPs45を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm22が指定された場合であって、抽選終了情報が記憶されているときに第1特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs42を決定する。また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm22が指定された場合であって、抽選終了情報が記憶されているときに第2特図変動ゲームが実行される際は、サブ変動パターンPs44を決定する。また、演出制御用CPU31aは、変短演出モードの実行中、メイン変動パターンPm22が指定された場合であって、回数切り終了情報又は分岐回数終了情報が記憶されている場合には、サブ変動パターンPs46を決定する。
なお、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs41〜Ps46のうち何れかのサブ変動パターンを決定した場合、記憶されている終了情報(回数切り終了情報、分岐回数終了情報又は抽選終了情報)を消去する。
このように、変短状態の終了後1回目の特図変動ゲームを実行させる際に決定され得るメイン変動パターンPm13,Pm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出が、特殊演出内容の演出に相当する。また、転落抽選に当選したときに決定されるメイン変動パターンPm13の決定に伴うサブ変動パターンPs41,Ps43に基づく演出が、特定演出内容の演出に相当する。
図21に示すように、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm31〜Pm37,Pm41〜Pm47のうち何れかのメイン変動パターンが指定された場合、当該メイン変動パターンの種類と、取得したサブ変動パターン振分用乱数の値に基づき、サブ変動パターンを決定する。
演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm32が指定された場合、サブ変動パターンPs53〜Ps55の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm42が指定された場合、サブ変動パターンPs56,Ps57の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm35,Pm36が指定された場合、サブ変動パターンPs60,Ps61の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。このとき、メイン変動パターンPm35が指定されたときには、メイン変動パターンPm36が指定されたときよりも、サブ変動パターンPs60,Ps61のうちサブ変動パターンPs60を決定しやすいようにサブ変動パターン振分用乱数が振り分けられている。また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm45,Pm46が指定された場合、サブ変動パターンPs62,Ps63の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。このとき、メイン変動パターンPm45が指定されたときには、メイン変動パターンPm46が指定されたときよりも、サブ変動パターンPs62,Ps63のうちサブ変動パターンPs62を決定しやすいようにサブ変動パターン振分用乱数が振り分けられている。すなわち、大当りとなる場合であっても、転落抽選に当選しているときには、転落抽選に当選していないときよりも第2経過演出を経由して展開される転落示唆演出(展開パターンTP5の転落示唆演出)が実行されやすくなっている。
また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm31が指定された場合はサブ変動パターンPs51、メイン変動パターンPm33が指定された場合はサブ変動パターンPs59、メイン変動パターンPm34が指定された場合はサブ変動パターンPs55を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm37が指定された場合はサブ変動パターンPs64、メイン変動パターンPm41が指定された場合はサブ変動パターンPs52を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1変短モードの実行中、メイン変動パターンPm43が指定された場合はサブ変動パターンPs59、メイン変動パターンPm44が指定された場合はサブ変動パターンPs58、メイン変動パターンPm47が指定された場合はサブ変動パターンPs64を決定する。
図22に示すように、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm31〜Pm37,Pm41〜Pm47のうち何れかのメイン変動パターンが指定された場合、当該メイン変動パターンの種類と、取得したサブ変動パターン振分用乱数の値に基づき、サブ変動パターンを決定する。
なお、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm32が指定された場合には、遊技状態が確変状態であるか否かに応じてサブ変動パターンを決定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm32が指定された際に、確変状態であるときは、サブ変動パターンPs73,Ps74の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。一方、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm32が指定された際に、確変状態でないときは、サブ変動パターンPs75を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm42が指定された場合には、サブ変動パターンPs76,Ps77の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm35,Pm36が指定された場合、サブ変動パターンPs80,Ps81の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。このとき、メイン変動パターンPm35が指定されたときには、メイン変動パターンPm36が指定されたときよりも、サブ変動パターンPs80,Ps81のうちサブ変動パターンPs80を決定しやすいようにサブ変動パターン振分用乱数が振り分けられている。また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm45,Pm46が指定された場合、サブ変動パターンPs82,Ps83の中からサブ変動パターン振分用乱数の値に基づきサブ変動パターンを決定する。このとき、メイン変動パターンPm45が指定されたときには、メイン変動パターンPm46が指定されたときよりも、サブ変動パターンPs82,Ps83のうちサブ変動パターンPs82を決定しやすいようにサブ変動パターン振分用乱数が振り分けられている。すなわち、第1変短モード実行中と同様に、大当りとなる場合であっても、転落抽選に当選しているときには、転落抽選に当選していないときよりも第2経過演出を経由して展開される転落示唆演出(展開パターンTP5の転落示唆演出)が実行されやすくなっている。
また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm31が指定された場合はサブ変動パターンPs71、メイン変動パターンPm33が指定された場合はサブ変動パターンPs79、メイン変動パターンPm34が指定された場合はサブ変動パターンPs75を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm37が指定された場合はサブ変動パターンPs84、メイン変動パターンPm41が指定された場合はサブ変動パターンPs72、メイン変動パターンPm43が指定された場合はサブ変動パターンPs79を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第2変短モードの実行中、メイン変動パターンPm44が指定された場合はサブ変動パターンPs78、メイン変動パターンPm47が指定された場合はサブ変動パターンPs84を決定する。
このように、変動状態の終了条件が回数切り終了条件又は分岐回数終了条件のときに決定されるメイン変動パターンPm31〜Pm37の決定に伴うサブ変動パターンPs51,Ps53〜Ps55,Ps59〜Ps61,Ps64,Ps71,Ps73〜Ps75,Ps79〜Ps81,Ps84に基づく演出が、非特定時演出内容の演出に相当する。一方、変短状態の終了条件が抽選終了条件のときに決定されるメイン変動パターンPm41〜Pm47の決定に伴うサブ変動パターンPs52,Ps56〜Ps58,Ps62〜Ps64,Ps72,Ps76〜Ps78,Ps82〜Ps84に基づく演出が、特定時演出内容に相当する。
演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンを決定すると、当該決定したサブ変動パターンに定められた内容で各種演出を展開するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。例えば、サブ変動パターンPs53を決定した場合には、展開パターンTP1の転落示唆演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、決定したサブ変動パターンから特定可能な発光演出を実行するようにランプLaの発光態様を制御する。また、演出制御用CPU31aは、決定したサブ変動パターンから特定可能な音声を出力するようにスピーカSpの音声出力態様を制御する。
本実施形態において、各種演出が実行される演出表示装置11が演出実行手段として機能する。更に、演出表示装置11に各種演出を実行させる演出制御用CPU31aが演出制御手段として機能する。また、各種演出の演出内容を決定するためのメイン変動パターンやサブ変動パターンを決定する主制御用CPU30aや演出制御用CPU31aが、演出内容決定手段として機能する。また、各種演出内容を決定するためのメイン変動パターンとサブ変動パターンのうち先に決定されるメイン変動パターンを決定する主制御用CPU30aが、演出パターン決定手段として機能する。
次に、各種演出モードを実行させるための制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている制御プログラムにしたがって、大当り遊技の終了後やサブ変動パターンを決定した後、演出モードを移行させる(切り替える)ためのモード移行処理を行う。
演出制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後、第1変短モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs55を決定した場合(第1変短モード実行中)、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの終了時に、第2変短モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。すなわち、第1変短モード実行中に、展開パターンTP4の転落示唆演出が実行された場合、第2変短モードへ移行する。
また、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs73,Ps74,Ps76,Ps77を決定した場合(第2変短モード実行中)、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの終了時に、第1変短モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。すなわち、第2変短モード実行中に、展開パターンTP1の転落示唆演出又は展開パターンTP3の転落示唆演出が実行された場合、第1変短モードへ移行する。よって、第2変短モードに移行した後であっても、確変状態であることを認識できる第1変短モードへと移行する可能性がある。
また、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs41,Ps42を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、第1通常モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs43,Ps44を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、第2通常モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、サブ変動パターンPs45,Ps46を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、高確期待モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、移行条件が成立した場合、つまり、サブ変動パターンPs34を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの終了時に、第1通常モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、第1通常モードフラグに「0」が設定されているときにサブ変動パターンPs11〜Ps13を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、第1通常モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、第2通常モードフラグに「0」が設定されているときにサブ変動パターンPs21〜Ps23を決定した場合、当該サブ変動パターンの対象とする特図変動ゲームの実行に伴って、第2通常モードフラグに「1」を設定するとともに、他のモード特定フラグに「0」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、「1」が設定されているモード特定フラグに対応する演出モードを実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。例えば、演出制御用CPU31aは、第1通常モードフラグに「1」が設定されているときには、第1通常モード専用の背景画像を表示するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、「1」が設定されているモード特定フラグに対応する発光演出を実行するようにランプLaの発光態様を制御する。また、演出制御用CPU31aは、「1」が設定されているモード特定フラグに対応する音声を出力するようにスピーカSpの音声出力態様を制御する。
このように、モード処理を行って、モード実行手段となる演出表示装置11に演出モードを実行させる演出制御用CPU31aが、モード制御手段として機能する。モード移行処理を行うための制御プログラムがモード制御情報に相当し、当該制御プログラムが記憶されている演出制御用ROM31bがモード制御情報記憶手段として機能する。また、変短状態であるときに実行される第1変短モード及び第2変短モード(変短演出モード)が、特別演出モードに相当し、変短状態が終了した後に実行される第1通常モード、第2通常モード及び高確期待モードが特殊演出モードに相当する。そして、第1変短モードフラグ又は第2変短モードフラグに「1」を設定して特別演出モードの実行を制御するための制御プログラムが、特別モード制御情報に相当する。また、第1通常モードフラグ、第2通常モードフラグ又は高確期待モードフラグに「1」を設定して特殊演出モードの実行を制御するための制御プログラムが、特殊モード制御情報に相当する。
また、演出制御用CPU31aは、アルファ設定コマンドを入力すると、変短状態の終了条件が抽選終了条件であることを示すアルファ設定情報を演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、抽選終了条件が成立したことで決定可能なサブ変動パターンPs41〜Ps44のうち何れかのサブ変動パターンを決定した場合、演出制御用RAM31cに記憶しているアルファ設定情報を消去する。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与された際、演出制御用RAM31cにアルファ設定情報が記憶されている場合には、当該アルファ設定情報を消去する。
また、演出制御用CPU31aは、アルファ設定情報が演出制御用RAM31cに記憶されている間、確変状態であることを報知する報知演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。このように本実施形態のパチンコ遊技機10において、報知演出を実行する演出表示装置11が報知手段として機能し、当該演出表示装置11における報知演出の実行を制御する演出制御用CPU31aが報知演出制御手段として機能する。
次に、大当り遊技が付与された際に演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定されるとともに、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、最終回のラウンド遊技が終了するまでの間(エンディングコマンドを入力するまでの間)、予め決められた演出内容のラウンド演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド、エンディングコマンド、各ラウンドコマンドを入力すると、演出表示装置11の他に、ランプLaの発光態様及びスピーカSpの音声出力態様を制御する。
ここで、変短状態の終了条件の成立によって変短状態が終了する態様を、図23(a)〜(d)に基づき説明する。
図23(a)には、回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了する態様を示している。回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了する場合、大当り遊技の終了後から大当りの特図変動ゲームが実行されず、終了回数の特図変動ゲームの実行が終了すると、その終了回数目の特図変動ゲームにて変短状態が終了する。
図23(b)には、分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了する態様を示している。分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了する場合、大当り遊技の終了後から大当りの特図変動ゲームが実行されず、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了した時点で、転落抽選に既に当選していると、その分岐回数目の特図変動ゲームにて変短状態が終了する。一方、分岐回数の特図変動ゲームが実行されるまでの間に転落抽選に当選していない場合には、分岐回数を超える特図変動ゲームまで変短状態が継続する。
図23(c)には、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件から抽選契機終了条件に切り替わった後、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了する態様を示している。抽選終了条件は、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間に転落抽選に当選しなかったときに、それ以降の変短状態の終了条件として設定される。このため、抽選終了条件が変短状態の終了条件として設定されるまでは、少なくとも分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態となる。この結果、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件として変短状態とする制御が主制御用CPU30aによって行われることで、分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するまで継続する回数契機期間(第1の入球率向上期間)が生起されることになる。この回数契機期間は、分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了するときにも生起されることになる。
また、変短状態の終了条件として抽選終了条件が設定されてからは、転落抽選に当選するまでの間、変短状態が継続することになる。この結果、変短状態の終了条件を抽選終了条件として変短状態とする制御が主制御用CPU30aによって行われることで、転落抽選に当選したことを対象とする特図変動ゲームが実行されるまで継続する抽選契機期間(第2の入球率向上期間)が生起されることになる。
図23(d)には、大当り終了条件の成立によって変短状態が終了する態様を示している。大当り終了条件の成立によって変短状態が終了する場合、大当り遊技の終了後から大当り終了条件以外の変短状態の終了条件が成立するよりも前に、大当りの特図変動ゲームが実行されると変短状態が終了する。すなわち、回数切り終了条件とともに大当り終了条件が変短状態の終了条件として設定されている場合には、大当り遊技の終了後から終了回数の特図変動ゲームが実行されるまでの間に、大当りの特図変動ゲームが実行されると終了回数の特図変動ゲームの実行が終了するよりも前に変短状態が終了する。また、分岐回数終了条件とともに大当り終了条件が変短状態の終了条件として設定されている場合には、大当り遊技の終了後から分岐回数の特図変動ゲームが実行されるまでの間に、大当りの特図変動ゲームが実行されると分岐回数の特図変動ゲームの実行が終了するよりも前に変短状態が終了する。また、抽選終了条件とともに大当り終了条件が変短状態の終了条件として設定されている場合には、転落抽選に当選するよりも前に大当りの特図変動ゲームが実行されると転落抽選に当選するよりも前に変短状態が終了する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後の遊技状態が必ず変短状態となることから、大当り終了条件の成立によって変短状態が終了したとしても、大当り遊技の終了後から再び変短状態となる。よって、本実施形態のパチンコ遊技機10における大当り終了条件は、一時的に非変短状態とする条件ともいえる。
次に、変短状態が終了するタイミング(終了時期)について、図24(a),(b)に基づき説明する。なお、変短状態が終了とは、作動フラグに設定されている値が「1」から「0」に変更されることをいう。
図24(a)には、回数切り終了条件又は分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了するタイミングを示している。回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了する場合には、大当り遊技終了後から終了回数目の特図変動ゲームの終了時のタイミング(特図が確定停止表示されるタイミング)で、作動フラグに「0」が設定される。同様に、分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了する場合には、大当り遊技終了後から分岐回数目の特図変動ゲームの終了時のタイミングで、作動フラグに「0」が設定される。
図24(b)には、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了するタイミングを示している。抽選終了条件の成立によって変短状態が終了する場合には、転落抽選に当選したタイミング(特図が確定停止表示されるよりも前のタイミング)で、作動フラグに「0」が設定される。すなわち、抽選終了条件が成立する場合には、特図変動ゲームを開始させるための特別図柄開始処理が行われてから、当該特別図柄開始処理に基づく特図変動ゲームが終了するまでの途中のタイミングで変短状態が終了する。
図24(a),(b)に示すように、回数切り終了条件又は分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了する特図変動ゲームに対するタイミングと、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了する特図変動ゲームに対するタイミングは異なっている。
次に、作動フラグに設定されている値が「1」から「0」に切り替わる(変短状態が終了する)際の、普図ゲームの変動時間や開閉羽根19の開放時間(普図当り遊技)について、図25(a),(b)に基づき説明する。なお、切替時点Ktにて、作動フラグに設定されている値が「1」から「0」に切り替わるものとする。
図25(a)に示すように、タイミングt11にて普図ゲームの実行が開始されるとき(普通図柄開始処理が行われたとき)、作動フラグには「1」が設定されているため、変短状態であるときの変動時間(本実施形態では、0.52(秒))にて普図ゲームが実行される。この普図ゲームが普図当りの場合、当該普図ゲームが終了するタイミングt12にて普図当り遊技が付与される。このタイミングt12では作動フラグに「1」が設定されているため、変短状態であるときの開放態様(2回開放、各回2.7(秒)開放)で開閉羽根19が開放され、普図当り遊技が付与される。この普図当り遊技の付与が、切替時点Ktを跨ぐ場合であっても、変短状態であるときの開放態様で開閉羽根19が開放される。そして、普図当り遊技の付与が終了するタイミングt13にて、次の普図ゲームが実行されると、作動フラグには「0」が設定されている(非変短状態である)ため、変短状態でないときの変動時間(本実施形態では、12(秒))にて普図ゲームが実行される。
図25(b)に示すように、タイミングt21にて普図ゲームの実行が開始されるとき作動フラグには「1」が設定されているため、変短状態であるときの変動時間にて普図ゲームが実行される。この普図ゲームが普図当りの場合、当該普図ゲームが終了するタイミングt22にて普図当り遊技が付与される。このタイミングt22では作動フラグに「1」が設定されているため、変短状態であるときの開放態様で開閉羽根19が開放され、普図当り遊技が付与される。この普図当り遊技の付与が終了するタイミングt23にて次の普図ゲームの実行が開始されるとき、作動フラグには「1」が設定されているため、変短状態であるときの変動時間にて普図ゲームが実行される。この普図ゲームが、切替時点Ktを跨ぐ場合であっても、変短状態であるときの変動時間で普図ゲームが実行される。
しかし、タイミングt23にて実行を開始した普図ゲームの終了するタイミングt24では作動フラグに「0」が設定されている。このため、この普図ゲームが普図当りの場合には、変短状態でないときの開放態様(1回開放、0.1(秒)開放)で開閉羽根19が開放され、普図当り遊技が付与される。その後、普図当り遊技の付与がタイミングt25で終了しても作動フラグには「0」が設定されているため、タイミングt25にて普図ゲームが再び実行される際には、変短状態でないときの変動時間にて普図ゲームが実行される。
次に、転落抽選と大当り抽選の抽選結果に応じた変動パターンの決定態様について、図26及び図27に基づき説明する。なお、図26及び図27における「演出モード」は、メイン変動パターンやサブ変動パターンが決定される際に実行中(滞在中)の演出モードを示している。
図26に示すように、転落抽選に当選した場合であって、大当り抽選に非当選の場合には、メイン変動パターンPm13,Pm34,Pm44のうち何れかのメイン変動パターンが決定され、サブ変動パターンPs34,Ps41,Ps43,Ps55,Ps58,Ps75,Ps78のうち何れかのサブ変動パターンが決定される。すなわち、転落抽選に当選した場合であって、大当り抽選に非当選の場合には、展開パターンTP4の転落示唆演出が実行され得る。一方で、展開パターンTP1,TP2など第1経過演出が行われて展開される転落示唆演出を実行され得ないようになっている。
また、転落抽選に当選した場合であって、大当り抽選に当選の場合には、メイン変動パターンPm14,Pm15,Pm22,Pm36,Pm37,Pm46,Pm47のうち何れかのメイン変動パターンが決定される。そして、サブ変動パターンPs35〜Ps37,Ps42,Ps44,Ps46,Ps60〜Ps64,Ps80〜Ps84のうち何れかのサブ変動パターンが決定される。すなわち、転落抽選に当選した場合であって、大当り抽選に当選した場合には、展開パターンTP2の転落示唆演出、展開パターンTP5の転落示唆演出が実行され得る。一方で、展開パターンTP1,TP3,TP4など第1結果演出又は第2結果演出が導出されるように展開される転落示唆演出は実行され得ない。
図27に示すように、転落抽選に非当選であって、大当り抽選に非当選の場合には、メイン変動パターンPm11,Pm12,Pm21,Pm31〜Pm33,Pm41〜Pm43のうち何れかのメイン変動パターンが決定される。そして、サブ変動パターンPs11,Ps12,Ps21,Ps22,Ps31〜Ps35,Ps41,Ps43,Ps45,Ps51〜Ps57,Ps59,Ps71〜Ps77,Ps79のうち何れかのサブ変動パターンが決定される。
また、転落抽選に非当選であって、大当り抽選に当選の場合には、メイン変動パターンPm14,Pm15,Pm22,Pm35,Pm37,Pm45,Pm47のうち何れかのメイン変動パターンが決定される。そして、サブ変動パターンPs13,Ps23,Ps36〜Ps38,Ps42,Ps44,Ps46,Ps60〜Ps64,Ps80〜Ps84のうち何れかのサブ変動パターンが決定される。
このように、本実施形態では、転落抽選に当選したときと、転落抽選に当選しなかったときでは、決定されるメイン変動パターンやサブ変動パターンの種類が少なくとも1つは異なる。このため、転落抽選に当選したときに演出表示装置11にて行われる各種演出は、転落抽選に当選しなかったときに演出表示装置11にて行われる各種演出とは、異なる場合がある。更に、大当り抽選に当選した場合であっても、転落抽選に当選しているか否かに応じて、決定されるメイン変動パターンの種類や、サブ変動パターンの決定率がそれぞれ異なる。
次に、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの実行回数に応じて、転落抽選に当選している確率について、図28に基づき説明する。因みに、「転落抽選に当選している確率」とは、「転落抽選に当選していない確率」の逆である。また、「転落抽選に当選していない確率」とは、大当り遊技終了後から確変状態が継続している確率(大当り抽選の当選確率が高確率状態である確率)をいう。なお、図28では、転落抽選の当選確率を「1/65.47」として算出した値を示している。
図28に示すように、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの実行回数が多い回数であるほど、転落抽選に当選している確率が高くなる。すなわち、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの実行回数が多い回数であるほど、確変状態が継続している確率が低くなり、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることへの期待感が低くなる。
例えば、図28に示すように、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの回数が30回に達した時点において、転落抽選に当選している確率は約37%(確変状態が継続している確率は約63%)となっている。一方、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの回数が50回に達した時点において、転落抽選に当選している確率は約54%(確変状態が継続している確率は約46%)となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10にて、変短30回4R大当りが付与された場合、当該大当り遊技の終了後、確変状態であるか否かに関係なく、30回の特図変動ゲームの実行が終了すると変短状態も終了するようになっている。また、変短50回4R大当りが付与された場合、当該大当り遊技の終了後、確変状態であるか否かに関係なく、50回の特図変動ゲームの実行が終了すると変短状態も終了するようになっている。すなわち、変短30回4R大当りの終了後と変短50回4R大当りの終了後では、変短状態が終了した時点において、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることへの期待感が異なることになる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)一般的なパチンコ遊技機のうち遊技状態を確変状態とする遊技機として、例えば、特開2005−296144号公報に記載の遊技機(以下、「第1の従来遊技機」という)がある。第1の従来遊技機では、確変状態となることにより、大当り遊技の終了後、次の大当り遊技が早い段階で生起(付与)されることを遊技者に期待させ、遊技を継続させることができる。ところで、第1の従来遊技機では、特図変動ゲームにて大当りであることを示す表示結果が導出されたとき、大当り遊技終了後が確変状態となるか否かに関係なく、確変状態以外の特典として、100回の特図変動ゲームの実行が終了するまでの間、遊技状態を変短状態とする場合がある。つまり、第1の従来遊技機では、大当り遊技終了後が確変状態となるか否かに関係なく、変短状態とすることが決まっている。その結果、大当り遊技終了後が確変状態であるか否かについては注目させることができるものの、確変状態以外の特典としてどのような内容の特典が付与されるかについては注目させることができなかった。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄開始処理(変動開始処理)にて高確率状態を継続するか、又は高確率状態を終了するかを決めるための転落抽選が行われ、この転落抽選で高確率状態から低確率状態へ変更する(高確率状態を終了する)ことが決定されると、大当り抽選の当選確率が高確率状態から低確率状態へと変更される。すなわち、転落抽選に当選すると、確変状態が終了する(確変状態から非確変状態へ切り替わる)。つまり、転落抽選が行われる毎に、大当り抽選の当選確率が高確率状態から低確率状態へと変更される可能性がある。このため大当り遊技の終了後の大当り抽選の当選確率が高確率状態であることが認識できたとしても、特図変動ゲームが実行されれば大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かについては認識することができない。すなわち、大当り遊技終了後は、特図変動ゲームが実行される毎に、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを継続していることを期待させて遊技を継続させることができる。
更に、大当り抽選に当選すると、確変状態以外の特典が付与される可能性があるため、特典が付与されるか否かとともに、大当りの種類に対応する特典としてどのよう特典が付与されるかについても注目させて、遊技者を楽しませることができる。大当りの種類によって、大当り遊技終了後に変短状態とする期間が異なる場合がある。例えば、変短100回16R大当りの終了後は、100回の特図変動ゲームの実行が終了するまで変短状態となる一方で、変短50回16R大当りの終了後は、50回の特図変動ゲームの実行が終了するまで変短状態となる。その他にも、大当りの種類によって、大当り遊技中に大入賞口23が開放される合計時間が異なる。例えば、大当り遊技終了後に変短状態とされる期間が同じであっても、変短50回16R大当りは、変短50回4R大当りよりも大入賞口23が開放される合計時間や、開放する回数が異なる。その結果、大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が異なることになる。このため、大当りの種類が、大当り遊技終了後から変短状態となる期間が長い種類であるか否かとともに、大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が多いか否かについて注目させることができる。つまり、確変状態以外の特典として、遊技者にとって有利度の高い特典が付与されるかについて、遊技者に注目させることができる。
(2)転落抽選を行う遊技機においては、大当り遊技終了後から実行された特図変動ゲームの実行回数が多くなるにしたがい、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることへの期待感が低下していくことになる。このため、変短状態(入球率向上状態)とする制御が行われ続ける期間が長いときほど、変短状態が終了した時点において大当り抽選の当選確率が高確率状態であることへの期待感が低いことになる。換言すると、変短状態とする制御が行われる期間が短いときほど、変短状態が終了した時点における大当り抽選の当選確率が高確率状態であることへの期待感が高いことになる。このため、変短状態とする制御が行われる期間が短い期間であっても(特典の有利度が低くても)、遊技を継続しようとする意欲を高めることができる。また、大当り遊技終了後から変短状態とする期間が、大当りの種類によって異なる場合もあるため、大当り遊技終了後に変短状態とする制御が行われる期間がどれだけの期間であるかについて注目させることができる。
(3)大当りの種類に応じて大入賞口23(特別入賞手段)が異なる開放態様で開放されるようにした。この結果、大当りの種類に応じて、大当り遊技中における大入賞口23の開放態様が異なるため、大当り遊技中、どのような開放態様で大入賞口23が開放されるかについて注目させることによって、大当り遊技中における興趣を向上させることができる。
ところで、次の大当り遊技が付与されるまで確変状態が継続するように構成されている遊技機がある。このような遊技機においては、大当り遊技の終了後に非確変状態となる種類の大当り遊技が付与されるまでは、非確変状態になることがない。また、このような遊技機においては、確変状態となるときは変短状態ともなるため、大当り遊技の終了後から次の大当りが付与されるまで、所持している持ち球(遊技球)を大幅に減らすことなく遊技を継続することができる。
また、大当りの終了後から所定回数の特図変動ゲームが実行されるまで確変状態が継続するように構成されている遊技機においては、大当りの終了後から所定回数の特図変動ゲームが実行されるまでは、非確変状態となることがない。このため、大当り遊技の終了後から所定回数の特図変動ゲームを実行させることができるだけの遊技球を大当り遊技中に獲得できれば、非確変状態となるまでは少なくとも遊技を継続することができる。
しかしながら、転落抽選に当選するまで確変状態が継続するように構成されている遊技機においては、どれだけの特図変動ゲームが実行されたとしても、確変状態である確率が0%になることはない。また、大当り遊技中に獲得できる遊技球(賞球)が多くなればなるほど、大当り遊技終了後に獲得した遊技球を使用して実行させることのできる特図変動ゲームの回数が多くなる。
このため、転落抽選に当選するまで確変状態が継続するように構成されている遊技機においては、大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数が多い大当り遊技が付与されたときの興趣を効果的に向上させることができる。このように、遊技に対する興趣の向上が、大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数によって増減しやすい遊技機(転落抽選を行う遊技機)では、大当りの種類毎に賞球として獲得可能な遊技球の個数を異ならせることで、付与される大当りがどのような種類であるかについて、より注目させることができる。なお、大当り遊技中に大入賞口23が開放する回数(例えば、規定ラウンド数)、及び1回あたりの開放時間のうち少なくとも一方を異ならせて設定すれば、大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数を異ならせることが可能となる。
(4)変短状態(入球率向上状態)であるときには変短演出モード(特別演出モード)が実行される一方で、変短状態の終了条件が成立すると通常演出モード又は高確期待モード(特殊演出モード)へ移行する。このため、実行されている演出モードの種類によって、変短状態であるか否かを認識させることができる。また、回数切り終了条件や分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了すると大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かに関係なく、変短演出モードから高確期待モードへ移行する。このため、高確期待モードへ移行した後も、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを期待させることができる。よって、変短状態が終了したからといって遊技が継続されなくなってしまうようなことを抑制することができる。
(5)第1の従来遊技機(特開2005−296144号公報に記載の遊技機)では、変短状態とする期間を、100回の特図変動ゲームが終了するまでに設定している。変短状態であるとき、遊技者は、持ち球を大幅に減らすことなく大当り抽選の権利(特図変動ゲームの始動条件)を得られることから、変短状態であるときは大当り抽選に当選するか否かについて注目することになる。ところで、第1の従来遊技機のように、変短状態とする期間が予め定められている場合、遊技者は、変短状態である間、大当り抽選に当選するか否かという点にしか注目することができず、面白みに欠けていた。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、アルファ16R大当りの終了後は、少なくとも50回(特定回数)の特図変動ゲームが実行されるまでの間は、変短状態(入球率向上状態)が継続する。同様に、アルファ4R大当りの終了後は、少なくとも100回(特定回数)の特図変動ゲームが実行されるまでの間は、変短状態が継続する。そして、アルファ大当り(アルファ16R大当りやアルファ4R大当り)の終了後から特定回数の特図変動ゲーム(図柄変動ゲーム)が実行された時点での大当り抽選の当選確率が低確率状態である場合には、分岐回数終了条件(特別終了条件)が成立し、変短状態が終了する。一方、アルファ大当りの終了後から特定回数の特図変動ゲームが実行された時点で分岐回数終了条件が成立しないとき、つまり、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときは、変短状態の終了条件が抽選終了条件(特殊終了条件)に切り替えられる。その結果、アルファ大当りの終了後から特定回数の図柄変動ゲームが実行された時点での大当り抽選の当選確率が高確率状態であるときには、転落抽選に当選する(確率変更が決定される)まで、変短状態が継続することになる。
このため、アルファ大当りが終了してから特定回数の特図変動ゲームが実行された後も変短状態が継続し続けるか否かについて注目させることができる。更に、アルファ大当りの終了後から特定回数を超える回数の特図変動ゲームが実行された後も変短状態であり続けるときは、特図変動ゲームが実行される毎に、変短状態が継続しているか否か、つまり、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かについて注目させることができる。
(6)変短状態の終了条件が分岐回数終了条件から抽選終了条件に切り替わった後は、演出表示装置11にて、大当り抽選の当選確率が高確率状態であること(確変状態であること)を報知する報知演出が実行される。大当り抽選の当選確率が高確率状態であるとき(確変状態であるとき)は、大当り抽選の当選確率が低確率状態であるとき(非確変状態であるとき)よりも大当り抽選に当選しやすいため、遊技者にとって有利な状態である。このため、報知演出が実行されると、遊技者を喜ばせることができる。
また、変短状態であるときでも、変短状態の終了条件が抽選終了条件に切り替わる前と、切り替わった後と、では報知演出の実行有無が異なる。よって、同じ状況(大当り抽選の当選確率が高確率状態であって、変短状態であるとき)であっても、異なる遊技演出(報知演出が実行されているときと、実行されていないとき)にて遊技を楽しませることができる。更に、報知演出が実行された後に大当り抽選の当選確率が低確率状態に変更されるまで報知演出が実行され続けるように構成しているため、特図変動ゲームが実行される毎に報知演出の実行が終了するか否かに注目させて遊技を楽しませることができる。
(7)変短状態の終了条件として分岐回数終了条件と抽選終了条件が定められているアルファ16R大当りやアルファ4R大当り(第1の大当り)と、変短状態の終了条件として回数切り終了条件が定められた変短100回16R大当りや変短50回16R大当り(第2の大当り)と、が付与され得る。変短100回16R大当り終了後は、100回(特定回数)の特図変動ゲームが実行されたことにより回数切り終了条件が成立し、変短状態が終了する。同様に、変短50回16R大当り終了後は、50回(特定回数)の特図変動ゲームが実行されたことによち回数切り終了条件が成立し、変短状態が終了する。このため、変短100回16R大当りや変短50回大当りの終了後は、変短状態が終了した後でも、大当り抽選の当選確率が高確率状態であること(確変状態であること)を期待して遊技を継続できるようになっている。一方、アルファ16R大当りやアルファ4R大当りは、大当り遊技の終了後、変短状態が終了することによって大当り抽選の当選確率が低確率状態であること(非確変状態であること)と特定することが可能となる。
このように、大当りの種類によって、大当り遊技終了後から特定回数の特図変動ゲームが実行された後の遊技の楽しみ方が異なるため、様々なバリエーションで遊技者を楽しませることができる。
(8)アルファ大当り(アルファ16R大当り、アルファ4R大当り)の終了後において、変短状態の終了条件を抽選終了条件としている場合(特定回数の特図変動ゲームが実行された後も変短状態である場合)には、変短状態であるか否かを特定できれば、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かを特定することができる。一方、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件としている場合(特定回数の特図変動ゲームが実行される前の場合)、変短状態であるか否かを特定できたとしても、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かを特定することができない。
そこで、アルファ大当りの終了後から特定回数の特図変動ゲームが実行される前と後で、転落抽選に当選した(確率変更が決定された)際に実行される演出を異ならせた。具体的には、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件としているとき(特定回数の特図変動ゲームが実行される前)に転落抽選に当選した際には、メイン変動パターンPm34,Pm36,Pm37の決定に伴うサブ変動パターンPs55,Ps60,Ps61,Ps75,Ps80,Ps81,Ps84に基づく演出内容で演出が実行される。一方、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているとき(特定回数の特図変動ゲームが実行された後)に転落抽選に当選した際には、メイン変動パターンPm44,Pm46,Pm47の決定に伴うサブ変動パターンPs58,Ps62〜Ps64,Ps78,Ps82〜Ps84に基づく演出内容で演出が実行される。この結果、各状態(大当り抽選の当選確率が認識し易いか否か)に応じた演出を実行させることができるようになり、効果的に遊技に対する興趣を向上させることができる。
(9)変短状態の終了条件が分岐回数終了条件であるとき(特定回数の特図変動ゲームが実行されるよりも前)は、転落抽選に当選したとしても(確率変更が決定されたとしても)、特定回数の特図変動ゲームが実行されるまでは変短状態が継続することになる。そして、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件としているときには、メイン変動パターンに定められた演出時間として長い時間が定められたメイン変動パターンPm31〜Pm37を決定するようにした。このため、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件としているときに転落抽選に当選した際には、メイン変動パターンPm34,Pm36,Pm37の決定に伴うサブ変動パターンPs55,Ps60,Ps61,Ps75,Ps80,Ps81,Ps84に基づく演出内容の演出が時間をかけて実行される。これにより、変短状態となっている時間的な長さを長く感じさせることができ、実行された特図変動ゲームが遊技者にとって恰も有利なものであるかのように感じさせることができる。
一方、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるとき(特定回数の特図変動ゲームが実行された後)は、転落抽選に当選すると変短状態が終了してしまう。そして、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときには、メイン変動パターンに定められた演出時間として短い時間が定められたメイン変動パターンPm41〜Pm47を決定するようにした。このため、変短状態の終了条件を抽選終了条件としているときに転落抽選に当選した際には、メイン変動パターンPm44,Pm46,Pm47の決定に伴うサブ変動パターンPs58,Ps62〜Ps64,Ps78,Ps82〜Ps84に基づく演出内容の演出が短時間で実行される。これにより、転落抽選の当選の対象とする特図変動ゲームの変動時間が短くなり、当該特図変動ゲームを短時間で終了させることができる。その結果、大当り抽選の当選確率が低確率状態となる契機となった特図変動ゲームの実行時に遊技者が残念な気持ちを感じてしまうことを抑制することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
また、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件から抽選終了条件へ切り替わると、演出時間が短くなることで各種演出の演出内容も切り替わるので、異なる態様での遊技にて遊技者を楽しませることができる。
(10)一般的なパチンコ遊技機のうち遊技状態を確変状態とする遊技機として、例えば、特開2004−337366号公報に記載の遊技機(以下、「第2の従来遊技機」という)がある。第2の従来遊技機では、次の大当り遊技が付与されるまでの間(以下、「第1種付与期間」という)、確変状態(大当り抽選の当選確率を高確率状態)とする。その他、確変状態とする期間を、所定回数の特図変動ゲームの実行が終了するまでの期間(以下、「第2種付与期間」という)とするパチンコ遊技機もある。更に、確変状態とする期間を、特図変動ゲームを実行する毎に高確率状態から低確率状態へ確率を変更するか否かの抽選を行い当該抽選にて確率を変更することが決定されるまでの期間(以下、「第3種付与期間」という)とするパチンコ遊技機もある。なお、確変状態であるときは遊技者にとって有利な状態であるため、多くの遊技者が、大当り抽選の当選確率が高確率状態から低確率状態へと変更するまでの間、遊技を継続する。
ところで、確変状態とする期間を第1種付与期間とする遊技機では、大当り遊技終了後の前記当選確率が高確率状態であることを認識できれば、次の大当り遊技が付与されるまで遊技者は遊技を継続することができる。また、確変状態とする期間を第2種付与期間とする遊技機では、所定回数の図柄変動ゲームの実行が終了した時点で前記当選確率が低確率状態となる。このため、大当り遊技終了後の大当り抽選の当選確率を認識できなかったとしても、所定回数の特図変動ゲームの実行が終了するまで遊技を継続すれば、前記当選確率が高確率状態であるにもかかわらず遊技を止めてしまうことを防ぐことができる。
一方、確変状態とする期間を第3種付与期間とする遊技機(転落抽選を行う遊技機)では、大当り遊技終了後の大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを認識できたとしても、1回でも図柄変動ゲームが実行されればその後の大当り抽選の当選確率を特定することは困難となる。このため、大当り抽選の当選確率が低確率状態となっているにもかかわらず、高確率状態であることを期待しながら遊技を継続しなければならない場合も考えられる。このようなことから、遊技者の中には、確変状態とする期間を第3種付与期間とする遊技機での遊技を敬遠する遊技者もいた。
そこで、転落抽選に非当選のとき(確率継続が決定されたとき)には、第1結果演出を導出する転落示唆演出を実行可能とし、転落抽選に当選のとき(確率変更が決定されたとき)には、第2結果演出を導出する転落示唆演出を実行可能に構成した。すなわち、転落抽選の抽選結果に応じた演出内容で演出が実行されるように構成したため、演出の演出内容を視認すれば転落抽選での抽選結果を特定し易くなる。このため、演出がどのような演出内容で実行されるかについて注目させることができるとともに、大当り抽選の当選確率が低確率状態であるにもかかわらず高確率状態であること(確変状態であること)を期待して遊技を継続しなければならない状況を抑制することができる。
(11)転落示唆演出の演出内容は、経過演出を行った後に結果演出を導出するように構成されている。そして、転落抽選に非当選(確率継続が決定されたとき)であって大当り抽選に当選した際には、第1経過演出又は第2経過演出を行った後に第3結果演出を導出するように展開される演出内容の転落示唆演出(展開パターンTP2の転落示唆演出や展開パターンTP5の転落示唆演出)を実行可能とした。その一方で、転落抽選に非当選であって大当り抽選に非当選の際には、第1経過演出又は第2経過演出を行った後に第1結果演出又は第2結果演出を導出するように展開される演出内容の転落示唆演出(展開パターンTP1の転落示唆演出、展開パターンTP3の転落示唆演出、展開パターンTP4の転落示唆演出)を実行可能とした。このため、転落抽選に非当選の場合であっても、大当り抽選に当選したか否かに応じて転落示唆演出の演出内容(展開パターン)が異なるため、遊技者を楽しませることができる。
(12)転落抽選に当選(確率変更が決定されたとき)であって大当り抽選に当選した際には、第1経過演出又は第2経過演出を行った後に第3結果演出を導出するように展開される演出内容の転落示唆演出(展開パターンTP2の転落示唆演出や展開パターンTP5の転落示唆演出)を実行可能とした。その一方で、転落抽選に当選であって大当り抽選に非当選の際には、第2経過演出を行った後に第2結果演出を導出するように展開される演出内容の転落示唆演出(展開パターンTP4の転落示唆演出)を実行可能とした。このため、転落抽選に当選した場合であっても、大当り抽選に当選したか否かに応じて転落示唆演出の演出内容(展開パターン)が異なるため、遊技者を楽しませることができる。
(13)転落抽選に当選(確率変更が決定されたとき)であって大当り抽選に非当選の際には、第2経過演出が行われて展開される転落示唆演出が実行され得る一方で、第1経過演出が行われて展開される転落示唆演出が実行され得ないようにした。このため、第1経過演出が実行された際には、転落抽選に当選していないことを遊技者に期待させることができる。一方で、第2経過演出が実行された際には、転落抽選に当選していることへの危機感を持たせることができる。更に、第1経過演出が実行された場合には、大当りとなることを認識できる第3結果演出が導出されるか否か(大当りとなるか否か)についてのみ注目させることができる。一方で、第2経過演出が実行された場合には、第1結果演出〜第3結果演出のうち何れの結果演出が導出されるか(大当りとなるか否かとともに、転落抽選に当選していないか否か)について、注目させることができる。つまり、同じ転落示唆演出が実行される場合であっても、第1経過演出が行われて転落示唆演出が展開される場合と、第2経過演出が行われて転落示唆演出が展開される場合と、でそれぞれ期待できる内容が異なる。これにより、同じ転落示唆演出においても様々なバリエーションで遊技者を楽しませることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(14)第2の従来遊技機(特開2004−337366号公報に記載の遊技機)では、大当り遊技の終了後、潜伏画面を表示させて大当り抽選の当選確率を秘匿することで、遊技者に大当り抽選の当選確率が高確率状態であること(確変状態であること)を期待させる。そして、大当り遊技の終了後から50回の特図変動ゲームが終了した後、大当り抽選の当選確率が高確率状態である場合には確変画面を表示させる一方、大当り抽選の当選確率が低確率状態である場合には時短画面が表示される。ところで、第2の従来遊技機では、大当り遊技の終了後を確変状態とするか否かを決定した時点で、当該大当り遊技終了後から50回の特図変動ゲームが実行された後に切り替える画面の種類が設定される。しかしながら、転落抽選を行うパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後を確変状態としても、50回の特図変動ゲームが実行された時点でも確変状態が継続している場合もあれば、非確変状態となっている場合もある。よって、転落抽選を行うパチンコ遊技機において、大当り遊技終了後が確変状態であるからといって50回の特図変動ゲームが実行された後に確変画面に切り替えることを設定すると、非確変状態であるにもかかわらず確変画面が表示されてしまう場合が考えられる。このような場合、内部的な大当り抽選の当選確率と、表示画面から認識できる大当り抽選の当選確率が異なるので、遊技に対しての不信感を遊技者に抱かせてしまう虞がある。
変短状態の終了条件が分岐回数終了条件とされているときには、大当り抽選の当選確率が高確率状態であること(確変状態であること)を特定することが困難である。一方、変短状態の終了条件を抽選終了条件とされているときには、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを特定することが容易である。このため、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件とされているときと、変短状態の終了条件が抽選終了条件とされているときと、で決定されるメイン変動パターンやサブ変動パターンを異ならせて実行される演出の演出内容を異ならせた。具体的には、変短状態の終了条件を分岐回数終了条件としている場合には、メイン変動パターンPm31〜Pm37の決定に伴うサブ変動パターンPs51,Ps53,Ps54,Ps55,Ps59〜Ps61,Ps64,Ps71,Ps73〜Ps75,Ps79〜Ps81,Ps84に基づく演出内容で各種演出が実行される。一方、変短状態の終了条件を抽選終了条件としている場合には、メイン変動パターンPm41〜Pm47の決定に伴うサブ変動パターンPs52,Ps56〜Ps58,Ps62〜Ps64,Ps72,Ps76〜Ps78,Ps82〜Ps84に基づく演出内容で各種演出が実行される。この結果、各状態(大当り抽選の当選確率が認識し易いか否か)に応じた演出を実行させることができるようになり、効果的に遊技に対する興趣を向上させることができる。
例えば、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるとき遊技者は、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件であるときよりも転落抽選に当選することへの危機感を高めている。なぜなら、変短状態の終了条件が抽選終了条件である場合には転落抽選に当選した時点で変短状態が終了する一方、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件である場合には転落抽選に当選した時点では変短状態が終了することがないからである。このため、転落抽選に当選していないことを報知するような内容の演出は、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件であるときに実行するよりも、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときに実行する方が遊技者の心理を捉えた内容の演出となるため効果的に興趣を向上させることができる。なお、「転落抽選に当選していないことを報知するような内容の演出」とは、例えば、第1結果演出を導出するように展開される転落示唆演出や、転落抽選に当選であって大当り抽選に非当選のときには行われないようにしたリーチ演出などをいう。
また、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを特定することが困難なとき、及び大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを特定することが容易なときのうち何れの時期であっても、それぞれの時期に応じた内容で演出を実行させる。これにより、遊技者を勘違いさせることなく、内部的な大当り抽選の当選確率に応じて正確に遊技を展開させることができる。
(15)大当り抽選の当選確率が高確率状態でないことを特定することが容易な通常演出モードの実行中は、それに応じたメイン変動パターンやサブ変動パターンが決定されて各種演出が実行されるようにした。具体的には、通常演出モードの実行中は、メイン変動パターンPm11,Pm12,Pm15の決定に伴うサブ変動パターンPs11〜Ps13,Ps21〜Ps23に基づく演出内容で各種演出が実行される。このように、大当り抽選の当選確率が高確率状態でないことを特定することが容易な時期でも、その時期に応じた内容で演出を実行させることにより、遊技者に勘違いさせることなく、内部的な大当り抽選の当選確率に応じて正確に遊技を展開させることができる。
(16)変短100回16R大当り(第2開放制御情報にしたがって大入賞口23が開放制御される大当り遊技)の終了後は、100回(特定回数)の特図変動ゲームが実行されたことにより回数切り終了条件(特定終了条件)が成立し、変短状態(入球率向上状態)が終了する。一方、アルファ4R大当り(第1開放制御情報にしたがって特別入賞手段が開放制御された大当り遊技)の終了後は、100回(特定回数)の特図変動ゲームの実行が終了した時点で非確変状態であるときは変短状態が終了する一方、確変状態であるときは転落抽選に当選するまで変短状態が終了しない(継続する)。
また、変短100回16R大当りでは、アルファ4R大当りよりも遊技者にとって有利に大入賞口23が開放される。しかしながら、アルファ4R大当りの終了後は、変短状態であるか否かを特定すれば、大当り抽選の当選確率が高確率状態であるか否かを特定することができるというメリットがある。このため、変短100回16R大当りよりも不利な開放態様で大入賞口23が開放されるアルファ4R大当りが付与されたとしても、変短100回16R大当りが付与されなかったことによって生じ得る興趣の低下を抑制することができる。
(17)アルファ16R大当りやアルファ4R大当りの終了後、変短状態が付与されている間は、メイン変動パターンPm31〜Pm37,Pm41〜Pm47の決定に伴うサブ変動パターンPs51〜Ps64,Ps71〜Ps84に基づく演出内容(特殊演出内容以外の演出内容)で演出が実行される。一方、アルファ16R大当りやアルファ4R大当りの終了後、抽選終了条件(特殊終了条件)の成立によって変短状態が終了してから最初に実行が開始される特図変動ゲームの実行中はメイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容(特殊演出内容)で演出が実行される。
このため、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容で演出が実行されたことを認識できれば、変短状態が終了したこと、つまり、転落抽選に当選したことが認識できる。その結果、大当り抽選の当選確率が低確率状態であるにもかかわらず、高確率状態であることを期待して遊技を継続する必要がなくなるため、転落抽選が行われる遊技機での遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容は、変短状態の終了前と終了後を違和感なくスムーズに行えるような内容に設定している。このため、変短状態が終了した後の最初の特図変動ゲームの実行中にメイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容の演出を行うことで、転落抽選が行われる遊技機においても、正確且つ違和感なく遊技を展開することができる。
(18)変短状態の終了条件を回数切り終了条件(特定終了条件)として変短状態とする制御プログラム(特定制御情報)に基づき、変短状態(入球率向上状態)とする制御が行われている場合、大当り遊技終了後から回数切り終了条件の終了回数として設定された回数の特図変動ゲームが実行されると、変短状態が終了する。そして、変短状態が終了してから最初の特図変動ゲームの実行中は、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs45,Ps46に基づく演出内容で演出が行われる。
このため、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了した後、最初の特図変動ゲームの実行中に、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps44に基づく演出内容で演出が行われたことを特定できれば、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを認識できる。一方で、回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了した後、最初の特図変動ゲームの実行中に、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs45,Ps46に基づく演出内容で演出が行われたことを特定できても、大当り抽選の当選確率を認識することができない。すなわち、変短状態の終了条件に応じて、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容で演出が行われたことを特定できた際の大当り抽選の当選確率への認識が異なるため、遊技を楽しむバリエーションが増える。その結果、転落抽選が行われる遊技機での遊技に対する興趣を向上させることができる。
(19)メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容の演出は、変短演出モード(特別演出モード)から通常演出モードや高確期待モード(特殊演出モード)へ移行する際の特図変動ゲームの実行中に行われる。メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容は、変短演出モードから通常演出モードや高確期待モードへの移行を違和感なくスムーズに行えるように設計されている。このため、転落抽選が行われる遊技機においても、正確且つ違和感なく遊技を展開する(演出モードを移行させる)ことができる。
(20)変短状態が終了してから、最初の特図変動ゲームを実行させるための特別図柄開始処理(変動開始処理)における転落抽選に当選(確率変更を決定)した場合には、メイン変動パターンPm13の決定に伴うサブ変動パターンPs41,Ps43に基づく演出内容で演出が実行される。このため、変短状態が終了してから最初の特図変動ゲームを実行させるための特別図柄開始処理における転落抽選に当選したとしても、正確且つ違和感なく遊技を展開する(演出モードを移行させる)ことができる。
(21)変短状態の終了条件を抽選終了条件(特殊終了条件)として変短状態とする制御を行なう制御プログラム(特殊制御情報)に基づき変短状態とする制御が行われているときは、転落抽選に当選した(確率変更が決定された)時点で、変短状態が終了する(非変短状態となる)。このため、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときには、変短状態がいつまで継続するかについて注目させることができる。また、変短状態から非変短状態に切り替わった際には、確変状態から非確変状態へと切り替わったことになるので、変短状態が継続しているか否かへの注目度を更に高め、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(22)変短状態の終了条件を回数切り終了条件(特定終了条件)として変短状態とする制御を行なう制御プログラム(特定制御情報)に基づき、変短状態とする制御が行われているとき、大当り遊技終了後からの終了回数目の特図変動ゲームの終了に伴って、変短状態が終了する(非変短状態となる)。また、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了する場合には、転落抽選に当選したことに伴って変短状態が終了する。このように、成立する変短状態の終了条件によって変短状態が終了する時期(タイミング)が異なるため、特図変動ゲームが実行されていても、どの時点で変短状態が終了するかを特定できないので、遊技者を楽しませることができる。
更に、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了したのであれば確変状態でないことを認識でき、回数切り終了条件の成立によって変短状態が終了したのであれば確変状態であることを期待できる。このため、どのタイミングで変短状態から非変短状態へ切り替わったか(変短状態が終了したか)についても注目させることができる。
(23)普図当り抽選(開放抽選)が行われるときが変短状態であるか否かに応じて、普図当り抽選の当選確率や普図ゲームの時間(変動時間)が異なる。また、普図当り抽選に当選した場合には、当該当選の対象とする普図ゲームの終了後であって、普図当り遊技が付与されるときが変短状態であるか否かに応じて、普図当り遊技における開閉羽根19の開放回数や、1回あたりの開放時間が異なる。このため、変短状態が終了してから(作動フラグの値が「1」から「0」に切り替わってから)、実際に普図ゲームや普図当り遊技が非変短状態であるときの変動時間や開放態様で行われるまでには、時間差が生じる。したがって、どのタイミングで変短状態から非変短状態へ切り替わったかについて特定することが困難となるため、どのタイミングで変短状態から非変短状態へ切り替わったかへの注目度を高めることができ、遊技者を楽しませることもできる。
(24)転落抽選に当選したときに特図表示装置12,13に確定停止表示されるはずれ図柄(第2はずれ図柄)の表示態様(点灯態様)と、転落抽選に当選していないとき及び転落抽選が行われていないときに特図表示装置12,13に確定停止表示されるはずれ図柄(第1はずれ図柄)の表示態様と、を異ならせた。このため、はずれとなる特図変動ゲームにてどのような種類のはずれ図柄が確定停止表示されるかについて注目させることができる。
更に、第1はずれ図柄の表示態様と、第2はずれ図柄の表示態様を類似する表示態様としたため、区別することが困難となる。このため、どのような種類のはずれ図柄が確定停止表示されるかについて、より注目させることができる。
(25)第1特図変動ゲームが大当りとなる場合よりも、第2特図変動ゲームが大当りとなる場合の方が、遊技者にとって有利度の高い(例えば、大当り遊技中に賞球として獲得できる遊技球の個数が多いことや、大当り遊技終了後に終了回数や分岐回数として設定される回数が多いこと)種類の大当りが決定されやすいように構成した。更に、通常演出モードの実行中、第1特図変動ゲームの実行中は第1通常モードを実行する一方、第2特図変動ゲームの実行中は第2通常モードを実行するように構成した。このため、第2通常モードを実行することで、実行中の特図変動ゲームが大当りとなった場合には、遊技者にとって有利度の高い種類の大当りが決定される可能性が高いことを遊技者に報知することができる。そして、遊技者は、第2通常モード実行中は、第1通常モード実行中と比較して、実行されている特図変動ゲームにて大当り表示結果が導出されるか否かへの注目度を高くすることができる。
(26)実行中の演出モードの種類に応じて、各種演出(リーチ演出や転落示唆演出など)にて登場するキャラクタやストーリーを異ならせた。このため、各演出モードにて異なる演出態様にて、遊技者を楽しませることができる。また、成立した変短状態の終了条件によって、変短状態が終了した後に移行する演出モードが異なる。例えば、分岐回数終了条件の成立によって変短状態が終了した際には、変短状態が終了してから高確期待モードへと移行する一方で、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了した際には、変短状態が終了してから通常演出モード(第1通常モード又は第2通常モード)へ移行する。つまり、アルファ大当り(アルファ16R大当りやアルファ4R大当り)が付与されてから、変短状態が終了した後には、高確期待モードへ移行する場合もあれば、通常演出モードへ移行する場合もある。よって、同じ大当り遊技が付与された場合であっても、成立する変短状態の終了条件に応じてその後の演出態様が異なるため、同じ大当り遊技が付与された場合であっても変短状態が終了してからどの演出モードへ移行するかについて注目させることができる。つまり、成立する変短状態の終了条件について注目させることができる。
(27)変短100回16R大当り、変短50回16R大当り及びアルファ16R大当りは、大当り遊技中の大入賞口ソレノイドSOL2の制御が同一であるため、大当り遊技中の大入賞口23の開放態様からは何れの大当りであるかを特定することができないようになっている。更に、変短100回16R大当り、変短50回16R大当り及びアルファ16R大当りの終了後は、50回の特図変動ゲームが終了するまでは変短状態となるため、何れの大当り遊技が付与されたかについては特定することができない。また、大当り遊技終了後から50回目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態が終了した際には、変短50回16R大当りとアルファ16R大当りのうち何れかの大当り遊技が付与されていたことを特定できる。一方、大当り遊技終了後から50回を超える回数(100回以下)の特図変動ゲームが実行されても変短状態となっているときには、変短100回16R大当り又はアルファ16R大当りのうち何れかの大当り遊技が付与されていたことを特定できる。
また、大当り遊技終了後から51回〜100回の特図変動ゲームにおいて、実行される特図変動ゲームがメイン変動パターンPm31〜Pm37に基づくものであることを特定できる場合には、変短100回16R大当りが付与されていたことを特典できる。一方、大当り遊技終了後から51回〜100回の特図変動ゲームにおいて、実行される特図変動ゲームがメイン変動パターンPm31〜Pm37に基づくものであることを特定できない場合には、アルファ16R大当りが付与されていた可能性がある。大当り遊技終了後から51回〜100回の特図変動ゲームが実行されているときに、実行される特図変動ゲームがメイン変動パターンPm31〜Pm37に基づくものであることを特定できるか否かに応じて、遊技者の心理が異なる。具体的には、変短100回16R大当りが付与されていたことを特定することができた遊技者は、大当り遊技終了後からの特図変動ゲームの実行回数が100回に達するまでは変短状態が終了することへの危機感を感じることなく遊技を継続することになる。一方、アルファ16R大当りが付与されていた可能性を考える遊技者は、大当り遊技終了後から特図変動ゲームの実行回数が100回に達するまでの間に変短状態が終了してしまうことに対する危機感を感じて遊技を継続することになる。
更に、大当り遊技終了後から100回の特図変動ゲームの実行が終了した後も変短状態である場合には、アルファ16R大当りが付与されていたことを確実に特定することができる。但し、大当り遊技終了後から100回を超える特図変動ゲームが実行される際には、特図変動ゲームが実行される度に変短状態が終了してしまうことに対する危機感を感じて遊技を継続することになる。
このように、大当り遊技中における大入賞口23の開放態様が同じである一方で、大当り遊技終了後の変短状態の終了条件及び当該終了条件に設定される分岐回数や終了回数が異なる大当りを複数種類備えることで、大当り遊技終了後に様々なバリエーションで遊技者を楽しませることができる。
(28)変短30回4R大当り、変短50回4R大当り及びアルファ4R大当りは、大当り遊技中の大入賞口ソレノイドSOL2の制御が同一であるため、大当り遊技中の大入賞口23の開放態様からは何れの大当りであるかを特定することができないようになっている。更に、変短30回4R大当り、変短50回4R大当り及びアルファ4R大当りの終了後は、30回の特図変動ゲームが終了するまでは変短状態となるため、何れの大当り遊技が付与されたかについては特定することができない。また、大当り遊技終了後から30回目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態が終了した際には、変短30回4R大当りが付与されていたことを特定できる。また、大当り遊技終了後から50回目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で変短状態が終了した際には、変短50回4R大当りが付与されていたことを特定できる。一方、大当り遊技終了後から50回を超える回数の特図変動ゲームが実行されても変短状態となっている際には、アルファ4R大当りが付与されていることを特定できる。
そして、アルファ4R大当りが付与されていることを特定できた場合、遊技者は、大当り遊技終了後から100回の特図変動ゲームの実行が終了するまでは変短状態となるため、それまでは変短状態が終了してしまうことへの危機感を感じることなく遊技を継続することができる。一方、大当り遊技終了後から100回を超える回数の特図変動ゲームが実行されても変短状態である場合には、それ以降、特図変動ゲームが実行される度に変短状態が終了してしまうことへの危機感を感じながら遊技を継続することになる。
このように、大当り遊技中における大入賞口23の開放態様が同じである一方で、大当り遊技終了後の変短状態の終了条件及び当該終了条件に設定される分岐回数や終了回数が異なる大当りを複数種類備えることで、大当り遊技終了後に様々なバリエーションで遊技者を楽しませることができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、特図と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・上記実施形態の特別図柄開始処理において、転落抽選を行うよりも前に大当り抽選を行うように構成しても良い。
・上記実施形態における転落抽選の当選確率を変更しても良い。例えば、転落抽選の当選確率を、高確率状態であるときの大当り抽選の当選確率よりも高い確率に変更しても良い。
・上記実施形態の転落抽選は、確変状態でない場合であっても行われるように構成しても良い。更に、その転落抽選の抽選結果に応じてメイン変動パターンやサブ変動パターンなどの決定態様を変更しても良い。
・上記実施形態における変短状態の終了条件のうち大当り終了条件が成立した場合、大当り遊技の付与前に実行される大当り表示結果が導出される特図変動ゲームの終了時に変短状態が終了する(作動フラグに「0」を設定する)ように構成しても良い。
・上記実施形態において特図表示装置12,13に確定停止表示させるはずれ図柄の種類を、転落抽選の抽選結果に応じて変更する必要はない。例えば、転落抽選に当選したか否かに関係なく確定停止表示させるはずれ図柄が決定されるように構成しても良い。このように構成する場合には、確定停止表示されるはずれ図柄の種類から転落抽選に当選したことを特定できなくなる。
・上記実施形態において特図表示装置12,13に確定停止表示させる大当り図柄の表示態様(点灯態様)を、転落抽選の抽選結果に応じて変更しても良い。
・上記実施形態において特図表示装置12,13に確定停止表示させる大当り図柄の表示態様(点灯態様)を、大当り抽選に当選したときが確変状態であるか否かに応じて変更しても良い。
・上記実施形態において、演出モードを実行しないように構成しても良い。
・上記実施形態において、実行される特図変動ゲームの種類(第1特図変動ゲーム又は第2特図変動ゲーム)に応じて演出モードの種類を変更しなくても良い。
・上記実施形態において、変短状態が終了した時点での遊技状態が確変状態である場合には高確期待モードへ移行する一方で、変短状態が終了した時点での遊技状態が非確変状態である場合には通常演出モードへ移行するように構成しても良い。このように構成する場合、高確期待モードの実行中は、確変状態であることを認識して遊技を継続させることができる。
・上記実施形態において、変短状態であるときの演出モードを1種類としても良い。
・上記実施形態において、変短状態が終了した場合には、成立した変短状態の終了条件の種類に関係なく、通常演出モードへ移行するように構成しても良い。すなわち、高確期待モードを実行可能に構成しなくても良い。
・上記実施形態において、大当り抽選に当選した場合、当該当選の対象とする特図変動ゲームの実行中は転落示唆演出を実行しないように構成しても良い。このように構成する場合には、転落示唆演出において転落抽選に当選したか否かにのみ注目させることができるようになる。
・上記実施形態において、移行抽選の当選確率を変更しても良い。例えば、メイン変動パターンPm11が決定され、且つ移行抽選に当選する確率が、転落抽選の当選確率に近い確率となるように、移行抽選の当選確率を変更しても良い。この場合、メイン変動パターンPm11が決定される確率を変更しても実現することができる。
・上記実施形態における大当りの種類として、大当り遊技終了後が非変短状態となる(変短状態とならない)大当りを追加しても良い。
・上記実施形態における大当りの種類として、大当り遊技終了後が非確変状態となる(確変状態とならない)大当りを追加しても良い。
・上記実施形態における大当りの種類を変更しても良い。例えば、大当りの種類を、アルファ16R大当りのみとしても良い。
・上記実施形態において、分岐回数終了条件と大当り終了条件のみを変短状態の終了条件として定めた種類の大当りを付与可能に構成しても良い。この大当りが付与された場合、大当り遊技終了後から分岐回数目の特図変動ゲームの実行が終了した時点で確変状態であるときは、次の大当り遊技が付与されるまで変短状態となる。
・上記実施形態において、抽選終了条件と大当り終了条件のみを変短状態の終了条件として定めた種類の大当りを付与可能に構成しても良い。すなわち、大当り遊技終了後の最初の特図変動ゲームを実行させる際の転落抽選に当選した場合には、1回目の特図変動ゲームの実行が終了するよりも前に変短状態が終了することになる。このため、大当り遊技終了後からすぐに変短状態が終了してしまうことへの危機感を抱きながら遊技を継続することになる。
・上記実施形態において、主制御用CPU30aの乱数更新処理によって値が更新されるソフトウェア乱数を、大当り判定用乱数や、普図当り判定用乱数、転落抽選用乱数として使用しても良い。
・上記実施形態において、内部クロックによって値が更新されるハードウェア乱数を、特図振分用乱数や、リーチ判定用乱数、メイン変動パターン振分用乱数として使用しても良い。
・上記実施形態において、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容を、変短状態が終了したことのみを報知する内容に変更しても良い。更に、サブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容の演出は、変短状態が終了しているときであれば、変短状態が終了してから最初の特図変動ゲーム実行中に限らず、変短状態が終了してから所定回数の特図変動ゲームにて実行されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容を同じ演出内容としても良い。このように構成する場合には、抽選終了条件と回数切り終了条件のうち何れの条件が成立して変短状態が終了した場合でも、同じ演出内容の演出が実行されることになる。その結果、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容の演出は、変短状態が終了したことのみを報知する演出となる。これにより、メイン変動パターンPm21,Pm22の決定に伴うサブ変動パターンPs41〜Ps46に基づく演出内容で演出が実行されたか否かでのみ遊技状態(大当り抽選の当選確率等)を判断する遊技者には、回数切り終了条件によって変短状態が終了したとしても、大当り抽選の当選確率が高確率状態であることを期待させることができる。
・上記実施形態では、変短状態が終了してから、最初の特図変動ゲームを実行させるための特別図柄開始処理(変動開始処理)における転落抽選に当選(確率変更を決定)した場合には、メイン変動パターンPm13が決定される。このメイン変動パターンPm13の決定に基づき実行される演出を、第1移行演出〜第3移行演出とは異なる演出内容の演出(特定演出内容の演出)に変更しても良い。このように構成する場合には、メイン変動パターンPm13の決定に伴う演出内容で演出が実行されたことを特定できれば、転落抽選に当選したこと、つまり、大当り抽選の当選確率が低確率状態であることを認識できる。このため、大当り抽選の当選確率が低確率状態であるにもかかわらず、高確率状態であることを期待して遊技を継続する必要がなくない、遊技に対する興趣を向上させることができる。
・上記実施形態において、大当り抽選に当選した場合であっても転落抽選の抽選結果に応じて、実行される演出を異ならせても良い。例えば、転落抽選に当選であって大当り抽選に当選の場合には、転落抽選に非当選であって大当り抽選に当選の場合には実行されない演出を実行可能に構成しても良い。また、転落抽選に非当選であって大当り抽選に当選の場合には、転落抽選に当選であって大当り抽選に当選の場合には実行されない演出を実行可能に構成しても良い。
・上記実施形態において、普図当り抽選を行う際に作動フラグに設定されている値(変短状態であるか否か)に応じて、普図当り抽選に当選した場合に付与する普図当り遊技中の開閉羽根19の開放態様を決定するようにしても良い。このように構成する場合には、作動フラグに設定された値に応じた普図ゲーム又は普図当り遊技が行われるまでの時間が長くなるため、作動フラグの値が切り替わったタイミングを更に特定し難くなる。
・上記実施形態において、抽選終了条件の成立によって変短状態が終了するタイミングを変更しても良い。例えば、抽選終了条件の成立契機となった転落抽選を行った特別図柄開始処理の対象とする特図変動ゲームの終了時に、変短状態が終了する(作動フラグに「0」を設定する)ようにしても良い。
・上記実施形態において、転落抽選の抽選結果を、大当り抽選が行われた後に反映させても良い。例えば、転落抽選に当選した場合、大当り抽選を行った後に確変フラグに「0」を設定するように構成しても良い。
・上記実施形態において、作動フラグの値を「1」から「0」に切り替えた時点において普図当り遊技が付与されている場合には、当該普図当り遊技の付与を中断(中止)するように構成しても良い。
・上記実施形態において、第1特図表示装置12における第1特図発光部12a〜12hの配置を変更しても良い。同様に、第2特図表示装置13における第2特図発光部13a〜13hの配置を変更しても良い。
・上記実施形態において抽選終了条件が成立した場合、当該成立契機となった転落抽選の対象とする特図変動ゲームの次の特図変動ゲームを実行させるための特別図柄開始処理にて作動フラグの値を「1」から「0」に変更して設定するようにしても良い。
・上記実施形態において、大当り判定用乱数として使用するハードウェア乱数と、転落抽選用乱数として使用するハードウェア乱数を同じハードウェア乱数としても良い。但し、取得するタイミングに時間差(ハードウェア乱数の値が1更新されるまでの時間よりも長い時間)があることが望ましい。
・上記実施形態において、変短状態であるときに演出表示装置11にて行われる各種演出の演出内容と、変短状態でないときに演出表示装置11にて行われる各種演出の演出内容と、を異ならせる必要はない。
・上記実施形態において、入球率向上状態(変短状態)とすることを特典として付与しないで、大当り遊技中における大入賞口23の開放態様にて特典の有利度を異ならせるように構成しても良い。
・上記実施形態における大当りの種類を、大当り遊技中における大入賞口23の開放態様を統一しても良い。すなわち、16R系大当り又は4R大当りのみが付与されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、遊技状態が入球率向上状態とならないように構成しても良い。すなわち、入球率向上状態とすることが特典として付与されないように構成しても良い。
・上記実施形態において、大当りの場合に付与される大当りの種類に応じて、決定可能なメイン変動パターンや、サブ変動パターンの種類を異ならせても良い。また、決定可能なメイン変動パターンやサブ変動パターンの種類は異ならせなくても、各メイン変動パターンや各サブ変動パターンが決定される確率(決定率)を、大当りの種類に応じて、異ならせても良い。
・上記実施形態において、報知演出を実行しなくても良い。
・上記実施形態において、抽選終了条件が成立するまで報知演出を実行させ続けなくても良い。例えば、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件から抽選終了条件に切り替わってから所定時間(例えば、5秒)が経過するまでの間だけ報知演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、報知演出の実行を、音声演出を行うスピーカSpや発光演出を行うランプLaなど、演出表示装置11以外の演出装置で行うように構成しても良い。
・上記実施形態において、変短状態であることを報知するための演出(例えば、変短演出モードなど)を、音声演出を行うスピーカSpや、発光演出を行うランプLaなど、演出表示装置11以外の演出装置で行うように構成しても良い。
・上記実施形態において、変短状態の終了条件が回数切り終了条件又は分岐回数終了条件であるときと、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときに実行される演出の演出内容を同じとしても良い。すなわち、特図変動ゲームの演出時間を同一としても良い。このとき、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときには、変短状態の終了条件が抽選終了条件でないときには実行されない演出を、演出表示装置11又はそれ以外の演出装置(例えば、スピーカ)にて実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、変短状態の終了条件が分岐回数終了条件から抽選終了条件に切り替わった際に第2変短モードを実行しているときは、第1変短モードへ移行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、変短状態であるときには、例えば、ランプLaにて発光演出を行うように構成しても良い。また、変短状態であるときであっても、変短状態の終了条件が回数切り終了条件や分岐回数終了条件であるときの前記発光演出の演出内容と、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときの前記発光演出の演出内容を異ならせても良い。更に、前記発光演出の演出時間を、変短状態の終了条件に応じて変更しても良い。例えば、変短状態の終了条件が回数切り終了条件又は分岐回数終了条件のときは、変短状態の終了条件が抽選終了条件であるときのよりも、前記発光演出の演出時間を長くしても良い。
・上記実施形態において、転落抽選に当選の場合と、転落抽選に非当選の場合で、演出表示装置11にて行われる演出内容を変更しなくても良い。
・上記実施形態における転落示唆演出にて、経過演出を実行しなくても良い。
・上記実施形態において、演出表示装置11以外の演出装置(例えば、スピーカ)にて転落抽選の抽選結果を示唆又は報知する演出(上記実施形態では、転落示唆演出)を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態の転落示唆演出にて実行される経過演出の種類を増やしても良い。また、転落示唆演出にて実行される経過演出を第2経過演出のみとしても良い。
・上記実施形態の展開パターンTP4の転落示唆演出は、転落抽選に当選したときのみ実行される転落示唆演出としても良い。この場合、転落示唆演出にて導出される第2結果演出は、転落抽選に当選した(確率変更が決定された)ことを報知する内容の結果演出となる。
・上記実施形態において、主制御用CPU30aが転落抽選の抽選結果や大当り抽選の抽選結果を特定できる制御コマンドを演出制御用CPU31aに出力し、演出制御用CPU31aが転落示唆演出等の演出内容を決定するように構成しても良い。このように構成する場合、演出制御用CPU31aが演出パターン決定手段として機能する。
・上記実施形態において、転落抽選の当選確率を一定確率に定めなくても良い。例えば、転落抽選の当選確率を、大当り遊技の終了後から実行された特図変動ゲームの回数に応じて変更するように構成しても良い。更に、このとき転落抽選の当選確率の変更に応じて、移行抽選の当選確率も変更しても良い。
・上記実施形態において、大当りの種類を決定した後、当該大当りの種類に応じて特図表示装置12,13に確定停止表示させる大当り図柄を決定するように構成しても良い。
・上記実施形態において、回数切り終了条件や分岐回数終了条件の成立によって変短状態を終了させる際、実行中の特図変動ゲームにて特図が確定停止表示するときに作動フラグの値を「1」から「0」に変更して設定するように構成しても良い。更に、抽選終了条件の成立によって変短状態を終了させる際には、特図変動ゲームにて特図が変動開始する前又は変動開始時に作動フラグの値を「1」から「0」に変更して設定するように構成しても良い。
・上記実施形態において、演出表示装置11、ランプLa及びスピーカSpを、それぞれ専用の制御基板にて制御するように構成しても良い。
・上記実施形態において、普図当り抽選の当選確率、普図ゲームの変動時間、普図当り遊技において開閉羽根19の開放時間、普図当り遊技において開閉羽根19が開放する回数のうち少なくとも1つを変更して、変短状態又は非変短状態が制御されるように構成しても良い。なお、普図当り抽選の当選確率を高くすれば、単位時間あたりに普図当り抽選に当選する回数が多くなり、開閉羽根19が開放する時間を長くすることができる。また、普図ゲームの変動時間を短縮すれば、単位時間あたりに実行される普図ゲームの回数が多くなり開閉羽根19が開放する時間を長くすることができる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出制御手段は、前記特殊演出内容の前記演出を実行させた図柄変動ゲームの終了後からの図柄変動ゲームでは前記特殊演出内容以外の演出内容で前記演出を実行させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記演出制御手段は、前記特殊終了条件が成立する前の前記変動開始処理の対象とする図柄変動ゲーム、及び前記特殊終了条件が成立した前記変動開始処理の対象とする図柄変動ゲームでは前記入球率向上状態であるときに実行可能な演出内容で前記演出を実行させることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ハ)前記特殊演出内容は、前記入球率向上状態の終了を遊技者に報知する内容であることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。