JP5924901B2 - 転写用マスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:以下、LCDと呼ぶ。)、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:以下、FPDと呼ぶ。)デバイス製造に用いられる転写用マスクの製造方法に関するものである。
現在、液晶表示装置に採用されている方式として、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In Plane Switching)方式などがある。これらの方式を適用することにより、液晶の反応が速く、十分な視野角を与える優れた動画を提供できる。また、これらの方式を適用した液晶表示装置の画素電極部には、透明導電膜によるライン・アンド・スペースのパターン(ライン・アンド・スペース・パターン)を用いることによって、応答速度、視野角の改善を図ることができる。
近年、液晶の応答速度および視野角を更に向上させるために、ライン・アンド・スペース・パターンの線幅(Critical Dimension:以下、CDと呼ぶ。)を微細化した画素電極のニーズがある(例えば、特許文献1参照)。
一方、透光性基板上に珪化モリブデン等からなる遮光性膜を備えるフォトマスク基板(マスクブランク)からフォトマスク(転写用マスク)を製造する際、フッ化水素アンモニウムと過酸化水素と純水との混合水溶液からなるエッチング液を用い、遮光性膜に転写パターンを形成することが以前より行われている(特許文献2参照)。
特開2007−206346号公報 特開昭62−218585号公報
例えば、上記の液晶表示装置においては、透明導電膜にライン・アンド・スペース・パターンを形成したもの(くし型の画素電極など)を用いる場合があり、これを形成するため転写用マスクとしては、いわゆるバイナリマスクが用いられている。バイナリマスクは、透明基板上に形成された遮光膜をパターニングすることにより、光を遮光する遮光部(黒)と、光を透過する透光部(白)からなる2階調の転写用マスクである。バイナリマスクを用いてライン・アンド・スペース・パターンを形成する場合には、透明基板上に形成されるラインパターンを遮光部で形成し、スペースパターンを透光部で形成する。
ところで、こうしたライン・アンド・スペース・パターンのピッチ幅を従来以上に微細に形成したいというニーズがある。例えば、VA方式の液晶表示装置において、透明導電膜による画素電極のピッチ幅を微細化すると、液晶表示装置においては透過率が向上し、バックライトの照度を削減しつつ明るい画像を得ることができるメリットや、画像のコントラスを向上できるメリットが得られる。なお、ピッチ幅はライン幅とスペース幅との合計であるから、ピッチ幅を微細化すると、ライン及び/またはスペースの幅を微細化することとなる。
また、VA方式以外、例えばIPS方式においても、微細化するライン・アンド・スペース・パターンを形成できることへの期待は大きい。更に、上記用途以外にも、表示装置の配線パターンなどに、従来以上に微細なライン・アンド・スペース・パターンを用いるニーズは生じている。このため、FPDデバイス用の転写用マスクにおいても、遮光膜(パターン形成用の薄膜)に形成されるパターンの微細化が進んできている。
一般に、転写用マスクを製造する際、マスクブランクのパターン形成用の薄膜に対して行われるエッチング工程には、ウェットエッチングあるいはドライエッチングが用いられる。薄膜に対するエッチング工程にドライエッチングを適用すると、非常に微細なパターンを形成することが可能となる。しかし、近年のFPDデバイスの大型化の傾向に伴い、そのFPDデバイス製造に用いる転写用マスクについても基板サイズの大型化が進んでいる。大型の転写用マスク製造の際にドライエッチングを行う場合、マスクブランクの薄膜上にプラズマを発生させる必要がある。LSI用途に比べて非常に大きなサイズである大型マスクブランクの主表面の全面に対してプラズマを発生させることができるプラズマ発生装置が必要となる。このようなドライエッチング装置は、非常に高価であり、生産コストを考えると、ドライエッチングによる方法は現実性が低い。
一方、ウェットエッチングの場合、液体のエッチャントであることに起因し、エッチング対象の薄膜に形成すべきパターンが、比較的疎な部分ではエッチャントが入れ替わりやすくエッチングレートが速くなる傾向が生じ、比較的密な部分ではエッチャントが入れ替わりにくくエッチングレートが遅くなる傾向が生じる。この差は、エッチング後の薄膜パターンのCD面内均一性に大きく影響する。特に、ウェットエッチングの場合、比較的密なパターンでは、ドライエッチングのエッチングガスに比べてエッチング液の入れ替わりが悪く、薄膜のCD面内均一性が低くなる傾向があるという問題がある。要するに、ウェットエッチングにより、薄膜に微細なパターンを、CD面内均一性が良好に形成することには限界がある。
上記のように、モリブデンシリサイド等の金属シリサイドを主成分とする材料からなる薄膜に対してウェットエッチングで転写パターンを形成することはこれまでも行われている。しかし、膜応力の低減や、位相シフト膜の場合の位相シフト量を大きくする目的で金属シリサイドを主成分とする薄膜中の窒素や酸素の含有量を増やしていくと、エッチャントであるフッ化水素アンモニウムと過酸化水素と純水との混合水溶液に対するエッチングレートが低下していくという問題があった。この場合、薄膜とガラス材料からなる透光性基板との間のエッチング選択性が低下し、透光性基板の表面荒れが生じ、転写用マスクの透光部における露光光の透過率が低下してしまう。
また、タンタルを主成分とする材料からなる薄膜をウェットエッチングする場合、適用可能なエッチャント(エッチング液)としては、50℃以上に加熱された水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液が挙げられる。しかし、タンタルを主成分とする材料からなる薄膜の場合、アルカリ水溶液に対するエッチングレートがあまり大きくないため、アルカリ水溶液を用いたウェットエッチングによって上記薄膜を除去すると、露出した透光性基板の表面にピット状の凹部が形成されてしまうという問題が発生する。転写用マスクの薄膜がエッチング除去された部分は、露光光が透過する透光部となるが、透光部を構成する透光性基板の表面にピット状の凹部が発生してしまうと、透過率は大幅に低下してしまう。
近年のFPDデバイスの低価格化競争は厳しくなる一方であり、FPDデバイス用途の転写用マスクにおいても、製造コストの抑制も重要な課題となっている。このような背景から、マスクブランクを用いて作製された転写用マスクにおいて修正が困難なパターン欠陥が発見された転写用マスクを不良品としてそのまま廃棄せずに、透光性基板上から薄膜を剥離除去して基板を再生する方法が要望されている。
このような基板表面に発生したダメージを完全に除去して基板を再生するには、再研磨し、しかも研磨取代を多く取る必要がある。成膜前の透光性基板の表面研磨は、通常、粗研磨から精密研磨に至る複数段階の研磨工程を経て行われている。再研磨する場合、上記のように研磨取代を多く取る必要があるため、複数段階の研磨工程のうちの初期段階へ戻す必要が生じ、再研磨加工に長時間を要するので、再研磨の工程負荷が大きく、コストが高くなる。つまり、例えば上記のタンタルを主成分とする材料からなる薄膜に対してアルカリ水溶液を用いてウェットエッチングする工程を含む製造方法によって転写用マスクを製造する場合、修正が困難なパターン欠陥が発見された転写用マスクを不良品としてそのまま廃棄せずに、透光性基板上から薄膜を前記のエッチング液で剥離除去して基板を再生する場合にコストがかかってしまう。
また、金属およびケイ素を主成分とする材料からなる薄膜を有する転写用マスクから透光性基板を再生する場合においても、前記のエッチング液で剥離した透光性基板の平滑性や平坦度の悪化は避けられず、平滑性や平坦度修正のために研磨取り代を多くとる必要が生じるため、透光性基板を再生する場合にコストがかかってしまう。
そこで本発明は、このような従来の種々の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、大がかりで非常に高価なドライエッチング装置を必要とせず、薄膜に微細なパターンを形成したときのCD面内均一性がウェットエッチングの場合よりも高くすることが可能な転写用マスクの製造方法を提供することである。また、本発明の目的とするところは、金属シリサイドにさらに窒素や酸素を含有する材料で形成される薄膜に対してエッチングでパターンを形成する場合において、透光性基板の表面荒れを低減することが可能な転写用マスクの製造方法を提供することである。本発明の目的とするところは、タンタルを主成分とする材料で形成される薄膜に対してエッチングでパターンを形成する場合において、透光性基板の表面にピット状の凹部が発生することを低減することが可能な転写用マスクの製造方法を提供することである。本発明の目的とするところは、透光性基板を再生する場合の再研磨の工程負荷が少なくなることで透光性基板の再生コストを低減できる転写用マスクの製造方法を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成1から構成7に示す構成を有する。
(構成1)
転写用マスクの製造方法において、
透光性基板上に、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなる薄膜を備えるマスクブランクを用意する準備工程と、
前記薄膜上に転写パターンを有するレジスト膜を形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターン形成工程後のマスクブランクをチャンバー内に設置し、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物を含む非励起状態の気体で前記チャンバー内を置換し、前記薄膜の表面温度が50℃よりも高く200℃未満であり、かつ前記チャンバー内の圧力が100Paよりも高い状態で、前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとして、前記薄膜をエッチングするエッチング工程とを有することを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
(構成2)
前記非励起状態の気体中のフッ化物は、ClF3であることを特徴とする構成1に記載の転写用マスクの製造方法である。
(構成3)
前記非励起状態の気体は、希ガスまたは不活性ガスを含んでいることを特徴とする構成1又は2に記載の転写用マスクの製造方法である。
(構成4)
前記薄膜は、金属およびケイ素を含有し、さらに窒素を含有する材料からなることを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法である。
(構成5)
前記薄膜中の金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする構成4に記載の転写用マスクの製造方法である。
(構成6)
前記透光性基板は合成石英ガラスからなることを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法である。
(構成7)
前記薄膜は、露光光に対して1%〜30%の透過率を有し、
前記転写パターンは、ライン・アンド・スペース・パターンを有することを特徴とする構成1乃至6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法である。
本発明の転写用マスクの製造方法によれば、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなるパターン形成用の薄膜は、本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体であり、所定範囲の温度および圧力である場合においてはエッチングレートが高く、透光性基板の材料であるガラスは、本発明の非励起状態の気体に対するエッチングレートが大幅に低く、前記金属を含有する材料からなる薄膜との間で高いエッチング選択性が得られる。これにより、本発明の非励起状態の気体で転写用マスクの透光部となる部分の薄膜をエッチング除去して転写用マスクを作製した場合、薄膜パターンのCD面内均一性をウェットエッチングの場合に比べて、大幅に向上させることができる。
特に、金属シリサイドにさらに窒素や酸素を含有する材料で形成される薄膜に対してエッチングでパターンを形成する場合においては、透光性基板の表面荒れを低減することができる。これにより、透光部の露光光に対する透過率の低下を抑制できる。また、タンタルを含有する材料からなる薄膜の場合においては、薄膜をエッチング除去後、透光性基板の表面に発生するピット状の凹欠陥を抑制することができる。これにより、透光部の露光光透過率の面内均一性を高くすることができる。
本発明によれば、フッ化物を含む非励起状態の物質によるエッチングを適用しているため、エッチングを行うチャンバー内はある程度の低圧にできれば十分機能する。このため、ドライエッチング装置のような高真空用の大型チャンバーや、基板主表面の全面にプラズマを発生させるための大掛かりなプラズマ発生装置が不要となり、大幅な生産コスト低減を図ることができる。また、高品質の透光性基板を低コストで再生することができるので、特に高付加価値を備えた高価な基材を用いた転写用マスクの基板再生に好適である。
薄膜のエッチング工程に用いるエッチング装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
本発明者は、透光性基板上に、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなるパターン形成用の薄膜が形成されたマスクブランクに関し、薄膜をプラズマ化したエッチングガスを用いずにエッチングする方法について、鋭意研究を行った。その結果、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物を含む気体をエッチャントとして用いれば、プラズマ化させた状態でなくても(非励起状態でも)、薄膜に転写パターンを形成するエッチングが可能であることを突き止めた。
しかし、転写用マスクは、マスクブランクの薄膜をエッチングして転写パターンを形成するが、薄膜が除去された部分が透光部になる。したがって、エッチャントに対する透光性基板と薄膜との間におけるエッチング選択性が十分に高くないと、透光部となる透光性基板の表面が荒れるなどのダメージが生じ、露光光に対する透過率が低下する原因となってしまう。本発明者は、転写用マスクを作製するための薄膜へのフッ化物を含む非励起状態の気体によるエッチングにおいて、出来上がった転写用マスクの透光部が露光時に問題となるような透光性基板の表面荒れが生じない条件を検討した。その結果、薄膜をエッチングするときのチャンバー内におけるフッ化物を含む非励起状態の気体の圧力と温度が所定範囲である必要があることを見出した。具体的には、チャンバー内におけるフッ化物を含む非励起状態の気体の圧力は、少なくとも100Paよりも高くすること、エッチング対象となる薄膜の表面温度は、50℃よりも高く200℃未満とすることである。以上の鋭意研究の結果として本発明は導きだされたものである。
本発明は、転写用マスクの製造方法において、
透光性基板上に、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなる薄膜を備えるマスクブランクを用意する準備工程と、
前記薄膜上に転写パターンを有するレジスト膜を形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターン形成工程後のマスクブランクをチャンバー内に設置し、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物を含む非励起状態の気体で前記チャンバー内を置換し、前記薄膜の表面温度が50℃よりも高く200℃未満であり、かつ前記チャンバー内の圧力が100Paよりも高い状態で、前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとして、前記薄膜をエッチングするエッチング工程とを有することを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
図1は、マスクブランクの薄膜をエッチングするエッチング工程に用いるのに好適なエッチング装置の概略構成図である。このエッチング装置では、ガス充填容器43,44、流量制御器45,46、噴出ノズル47およびこれらの接続配管で、非励起ガス供給機が構成されている。この2つのガス充填容器43、44の一方には、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物(以下、本発明のフッ化物という。)の非励起ガス(気体)が充填されており、もう一方には、非励起状態の希ガスまたは不活性ガスが充填されている。マスクブランク10は、エッチング装置のチャンバー40内のステージ42上に設置される。このマスクブランク10は、透光性基板1上に転写パターンを形成するための薄膜2を備え、その薄膜2の上にはレジストパターン3aが形成されている。そして、例えば2種類のガス充填容器43,44内のガス(本発明のフッ化物のガスと、希ガスまたは不活性ガス)がそれぞれ流量制御器45,46で流量が調節された後、混合され、噴出ノズル47から噴出されチャンバー40内に導入される。また、チャンバー40内の非励起ガスは、排気管48を通り、除害装置49でガス中の有害物質が取り除かれた後、排気ポンプ(気体排出機)50で適宜排気される。
少なくとも、マスクブランク10の薄膜2をエッチングしている間は、噴出ノズル47から非励起ガスがチャンバー40内に供給されるとともに、排気ポンプ50から非励起ガスがチャンバー40外に排出されている。これにより、チャンバー40内は、絶えず新しい非励起ガスに入れ替わるようになっている。そして、非励起ガスのチャンバー40内への供給量とチャンバー40からの排出量とのバランスによって、チャンバー40内の圧力が調整されるようになっている。チャンバー40内の非励起ガスを全て本発明のフッ化物のガスとすることも不可能ではない。しかし、マスクブランク1の薄膜2をエッチングするときのエッチングレートを面内でばらつきを小さくするには、チャンバー40内の非励起ガスは常に新しいものに入れ替える必要があり、非励起ガスの使用量は多くなる。また、非励起ガス中における本発明のフッ化物のガスの比率が高いと、薄膜2のエッチングに使用されないまま、排気されてしまう本発明のフッ化物のガスの量が増大する。さらに、チャンバー40から排気された本発明のフッ化物のガスは、全て除害装置49で有害物質を除去・分解等して無害化しなければならない。これらの理由から、チャンバー40内に供給される非励起ガスは、本発明のフッ化物のガスに、希ガスや不活性ガスを混合したものを使用している。
エッチング装置は、前記のような構造となっているため、チャンバー40内の圧力は、チャンバー40内における本発明のフッ化物のガスの存在量と相関関係にある。マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、チャンバー40内の圧力が100Paよりも大きい状態とする必要がある。チャンバー40内の圧力が100Pa以下であると、チャンバー40内における本発明のフッ化物のガスの存在量が不足し、エッチングレートが大きく低下してしまう。薄膜2のエッチングレートが大きく低下してしまうと、透光性基板1との間で十分なエッチング選択性を得ることが困難になってしまう。このような状態であると、透光性基板1の表面荒れを生じさせてしまったり、ダメージを発生させてしまったりする恐れがある。マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、チャンバー40内の圧力は、300Pa以上であると好ましく、500Pa以上であるとより好ましく、1kPa以上であるとさらに好ましい。
また、マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、チャンバー40内の圧力は、大気圧(1.013×105Pa)よりも小さくすることが望ましい。本発明のフッ化物のガスは有害物質を含むことから、チャンバー40内を大気圧未満とすることで、チャンバー40外に漏れ出ることを防止することが望ましいためである。また、特にタンタルを含有する材料の場合、タンタルのフッ化物やタンタルの塩化物の大気圧での沸点が比較的高いため、大気圧未満とすることが望ましい。マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、チャンバー40内の圧力は、50kPa以下であると好ましく、10kPaであるとより好ましい。
エッチング装置のステージ42には、マスクブランク10を加熱するための機構が備えられている。本発明のフッ化物のガスを含む非励起ガスは、非励起ガス自体あるいは薄膜2の表面の温度が高くなるに従って、薄膜2をエッチングするときのエッチングレートが速くなる傾向がある。また、非励起ガス自体あるいは薄膜2の表面温度が50℃であると前記に列挙した材料からなる薄膜2は、エッチングすることが困難である。このため、マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、薄膜2の表面温度は、50℃よりも高くする必要がある。また、マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、薄膜2の表面温度は、80℃以上であると好ましく、100℃以上であるとより好ましい。
一方、薄膜2の表面温度を200℃以上にすると、薄膜2のエッチングレートは大幅に速くなるが、透光性基板1もエッチングされやすくなる。薄膜2に形成する転写パターンには、密なパターン部分と疎なパターン部分が存在し、両方のパターンの形成が同時に終えることは困難である。これにより、先にパターンが形成された部分の透光部の表面(透光性基板1の表面)がエッチングされ、表面荒れを生じさせたり、ダメージを発生させたりする可能性が高まる。このため、マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、薄膜2の表面温度は、200℃よりも低くする必要がある。また、マスクブランク10の薄膜2のエッチング中において、薄膜2の表面温度は、180℃以下であると好ましく、150℃以下であるとより好ましい。
塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物としては、例えば、ClF3、ClF、BrF5、BrF、IF3、IF5、あるいは、XeF2等を好ましく用いることができる。特に、ClF3が好ましい。また、前記のフッ化物を含む非励起状態の気体は、希ガスあるいは不活性ガスとの混合気体とすることが望ましい。希ガスとしては、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)等が適用可能であり、不活性ガスとしては、窒素(N2)等が適用可能である。
Figure 0005924901
表1は、前記のエッチング装置を用い、レジストパターン3aが形成されたマスクブランク10に対して、チャンバー40内の圧力P[Pa]と薄膜2の表面温度T[℃](薄膜2の表面近傍における非励起ガスの温度と実質的に等価)を変えて実験を行ったときの結果を示したものである。マスクブランク10は、透光性基板1の材料に合成石英ガラスを選定し、薄膜2の材料には、MoSiN膜を選定した。非励起ガスとしては、ClF3ガスと窒素ガス(N2)の混合ガス(ClF3:N2=1:39 流量比)を選定した。薄膜2の表面温度Tが25℃および50℃の場合においては、チャンバー40内の圧力Pがいずれであっても、薄膜2のエッチングレートが小さすぎて、薄膜2のパターニングが終わる前にレジストパターン3aが消滅してしまった。つまり、薄膜2にパターンを形成することができなかった(表1中、「×」と表記。)。
また、薄膜2の表面温度Tが200℃の場合においては、チャンバー40内の圧力Pがいずれであっても、透光部の透光性基板1に透過率が大きく低下するレベルの表面荒れが発生し、完成した転写用マスクは使用できるものではなかった(表1中、「×」と表記。)。また、薄膜2の表面温度Tが100℃と150℃の場合においては、チャンバー40内の圧力Pが500Pa以上10kPa以下の範囲では、いずれも薄膜2に精度よくパターンを形成することができていた(表1中、「◎」と表記。)。また、薄膜2の表面温度Tが80℃以上180℃以下の場合であって、チャンバー40内の圧力Pが300Paの場合においては、形成すべきパターン(レジストパターン3a)の疎密差が比較的小さい場合においては、薄膜2にパターンを形成できていたが、形成すべきパターン(レジストパターン3a)の疎密差が比較的大きい場合においては、薄膜2にパターンを形成できていない領域が発生していた。すなわち、このエッチング方法が適用できるか否かは、薄膜2に形成するパターンに依存するようなエッチング条件である(表1中、「○」と表記。)。この他、表1中に「○」と表記した条件は、上記と同様、このエッチング方法が適用できるか否かは、薄膜2に形成するパターンに依存するようなエッチング条件である。
Figure 0005924901
表2は、表1の実験と同様のエッチング装置を用い、レジストパターン3aが形成されたマスクブランク10に対して、チャンバー40内の圧力P[Pa]と薄膜2の表面温度T[℃](薄膜2の表面近傍における非励起ガスの温度と実質的に等価)を変えて実験を行ったときの結果を示したものである。表2の実験は、表1の実験とは、エッチング対象物のマスクブランク10における薄膜2の材料をTaNに変更した以外は、概ね同条件とした。薄膜2の表面温度Tが25℃および50℃の場合においては、チャンバー40内の圧力Pがいずれであっても、薄膜2のエッチングレートが小さすぎて、薄膜2のパターニングが終わる前にレジストパターン3aが消滅してしまった。つまり、薄膜2にパターンを形成することができなかった(表2中、「×」と表記。)。
また、薄膜2の表面温度Tが200℃の場合においては、チャンバー40内の圧力Pがいずれであっても、透光部の透光性基板1に透過率が大きく低下するレベルの表面荒れが発生し、完成した転写用マスクは使用できるものではなかった(表2中、「×」と表記。)。また、薄膜2の表面温度Tが100℃以上180℃以下の場合においては、チャンバー40内の圧力Pによっては、薄膜2に精度よくパターンを形成することができていた(表2中、「◎」と表記。)。また、チャンバー40内の圧力Pが300Paの場合においては、薄膜2の表面温度Tによっては、形成すべきパターン(レジストパターン3a)の疎密差が比較的小さい場合においては、薄膜2にパターンを形成できていた。しかし、これらの場合は、形成すべきパターン(レジストパターン3a)の疎密差が比較的大きい場合においては、薄膜2にパターンを形成できていない領域が発生していた。すなわち、このエッチング方法が適用できるか否かは、薄膜2に形成するパターンに依存するようなエッチング条件である(表2中、「○」と表記。)。この他、表2中に「○」と表記した条件は、上記と同様、このエッチング方法が適用できるか否かは、薄膜2に形成するパターンに依存するようなエッチング条件である。
なお、表1および表2の実験では、非励起ガスとして、ClF3ガスと窒素ガス(N2)の混合ガスを適用したが、これ以外の前記のフッ化物を含む非励起状態の気体を適用して実験した場合においても、概ね同様の結果が得られる。また、表1の実験では、薄膜2にMoSiN膜を適用したが、薄膜2に他の金属およびケイ素を含有する材料からなる膜を適用した場合においても、概ね同様の結果が得られる。さらに、表2の実験では、薄膜2にTaN膜を適用したが、薄膜2に他のタンタルを含有する材料からなる膜を適用した場合においても、概ね同様の結果が得られる。
前記マスクブランク10の透光性基板1は、使用する露光波長に対して透明性を有するものであれば特に制限されず、合成石英基板、その他各種のガラス基板(例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス等)が用いられる。これらの中でも、合成石英基板は、露光波長に対する透過率が高く、また、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物を含む非励起状態の気体によるエッチングにおける前記の各材料からなる薄膜2との間のエッチング選択性も高く、特に好ましい。また、前記透光性基板1は、一般的に一辺が300mm以上である。現状では、基板の短辺×長辺が330mm×450mm〜1620mm×1780mmの範囲の様々なサイズがあり、厚さも5mm〜17mmの範囲のサイズがある。
前記マスクブランク10の薄膜2に、金属およびケイ素(Si)を含有する材料を用いる場合、適用可能な金属としては、Mo、Hf、Zr、Ge、Sn、W、Zn、Ni、Y、Ti、V、Rh、Nb、La、Pd、Fe、Ge、Al等が挙げられる。特に、Mo、Hf、Zr、W、Ti、V、Nb、Alを適用した場合、薄膜2を本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によってエッチングする際のエッチングレートを上げることができ、好ましい。これらの材料の薄膜2における金属(M)とケイ素(Si)の比率は、M:Si=1:2〜1:19(原子%比)の範囲が好ましい。前記薄膜2は、遷移金属およびケイ素を含有する材料であると、遷移金属シリサイドを形成するためより望ましい。特に、遷移金属の中でもモリブデン(Mo)が好適である。モリブデン(Mo)とケイ素(Si)を含有する材料の薄膜2におけるモリブデン(Mo)とケイ素(Si)の比率は、Mo:Si=1:2〜1:19(原子%比)の範囲が好ましい。
金属およびケイ素(Si)を含有する材料を用いる薄膜2は、さらに窒素を含有する材料としてもよい。窒素を含有させることで、膜の結晶粒径が微細化され、膜応力が低減され、透光性基板1との密着性が向上する効果がある。金属およびケイ素(Si)を含有する材料に、窒素や炭素等の元素を含有させる場合、これらの元素の含有量は、50原子%以下、さらには40原子%以下とすることが好ましい。これにより、薄膜2を本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によってエッチングする際のエッチングレートを上げることができる。
上記薄膜2にタンタル(Ta)を含有する材料を適用する場合、これらの金属単体や合金のほかに、その金属単体や合金の窒化物、酸化物、酸窒化物などが挙げられる。
例えば、タンタル単体のほかに、タンタル窒化物(TaN)、タンタル酸化物(TaO)、タンタル酸窒化物(TaNO)などが挙げられる。また、薄膜2においては、タンタルと、ケイ素およびホウ素から選ばれる1以上の元素を含有する材料も好ましい。具体的には、タンタルとケイ素を含む材料として、TaSi、TaSiN、TaSiO、TaSiONなど、タンタルとホウ素を含む材料として、TaB、TaBN、TaBO、TaBONなど、タンタルとケイ素とホウ素を含む材料として、TaSiB、TaSiBN、TaSiBO、TaSiBONなどが挙げられる。
タンタルを含有する材料中に、ホウ素を含有することにより、薄膜2における露光光透過率の波長依存性(とくにi線〜g線の波長領域)が小さくなる。この場合、ホウ素の含有量は、40原子%以下であることが好ましい。
また、タンタルを含有する材料中に、さらに窒素や炭素等の元素を含有する場合、これらの元素の含有量は、40原子%以下、さらには30原子%以下とすることが好ましい。これにより、薄膜2を本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によってエッチングする際のエッチングレートを上げることができる。
また、上記薄膜2に、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、イットリウム(Y)、ロジウム(Rh)、ニオブ(Nb)、ランタン(La)、パラジウム(Pd)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム(Ge)およびスズ(Sn)から選ばれる1以上の金属を含有する材料を適用することも可能である。これらの金属材料の薄膜2をウェットエッチングするエッチング液としても、アルカリ水溶液などがこれまで検討されている。しかし、タンタルの場合と同様、透光性基板との間で十分なエッチング選択性が得ることは難しい。また、薄膜パターンのCD面内均一性も良好とは言い難いという問題もある。これらの金属材料の薄膜2に対しても、薄膜2を本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によってエッチングし、転写パターンを形成する転写用マスクの製造方法を適用することで、この問題を解決することが可能となる。
本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体を用いてマスクブランク10の薄膜2をエッチングする処理時間については、基本的には薄膜2のエッチングが完了するのに十分な時間であればよい。本発明の場合、フッ化物ガスと希ガスあるいは不活性ガスとのガス流量比、ガス圧力、温度によっても、あるいいは薄膜2の材料、膜厚によっても多少異なるが、概ね20秒〜300秒の範囲で本発明の作用が好ましく得られる。
チャンバー40内に導入する本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体におけるフッ化物ガスと希ガスあるいは不活性ガスとのガス流量比は、本発明のフッ化物ガスがガス流量比で1%以上混合されていることが望ましい。本発明のフッ化物ガスの流量が上記流量比よりも少ないと、薄膜2をエッチングするときのエッチングレートが大幅に遅くなり、レジストパターン3aを用いたパターニングが困難になる。
本発明の転写用マスクの製造方法で製造される転写用マスクは、FPDデバイスの製造時に用いられる。FPDデバイス製造において、転写用マスクを用いて転写パターンを転写対象物(FPDデバイス上のレジスト膜等)へ露光転写する際に使用される露光光としては、超高圧水銀ランプを光源とする光が使用される場合が多い。また、露光光としては、超高圧水銀ランプの多色光や、波長カットフィルタを透過させて特定波長帯域のみを取り出した光等を適用することができる。超高圧水銀ランプの多色光を用いる場合の露光光は、i線(波長365nm)、h線(波長405nm)およびg線(波長436nm)にピーク波長を有する場合が多い。一方、波長カットフィルタを透過した光を用いる露光光は、波長カットフィルタの特性に依存するが、例えば、i線以下の波長の光などが挙げられる。
本発明の転写用マスクの製造方法は、例えば、薄膜の残存部からなる露光光を遮光する遮光部と、薄膜がエッチング除去された露光光を透過する透光部とからなるバイナリマスクの作製に適用できる。この場合の薄膜は、転写用マスクを用いた露光転写時に照射される露光光に対して所定以上の光学濃度を有することが必要とされる。バイナリマスクの薄膜は、露光光に対する光学濃度(OD)を2.8以上(露光光に対する透過率が約0.16%以下)となるように調整することが求められる。さらに、バイナリマスクの薄膜は、露光光に対する光学濃度(OD)を3.0以上(露光光に対する透過率が0.1%以下)に調整することがより好ましい。
また、前記バイナリマスクの薄膜は、露光光に対して所定の光学濃度を確保する機能を有する遮光層と、露光光に対する薄膜表面からの反射率を低減する機能を有する反射防止層の少なくとも2層以上の積層構造の遮光膜とすることが望ましい。遮光層の材料については、薄膜に適用可能として列挙されている材料から選択すればよい。また、反射防止層の材料については、薄膜に適用可能として列挙されている材料群のうち、酸素や窒素を含有させた材料を選択すればよい。
また、本発明の転写用マスクの製造方法で製造される転写用マスクは、例えば、露光光に対して所定の透過率と位相差を生じさせる薄膜(位相シフト膜)からなる位相シフト部と、薄膜がエッチング除去された露光光を透過する透光部とからなる転写用マスクの作製に適用できる。この場合、透光部の透過率を100%としたときの薄膜の透過率が1〜30%であり、透光部を透過する露光光に対する位相シフト部を透過する露光光の位相シフト量が少なくとも90度よりも大きくなることが好ましい。このような特性を有する薄膜は、金属や金属シリサイドのみの材料では実現が難しく、酸素や窒素を所定量以上(30原子%以上)含有させることが望まれる。特に金属シリサイドを含有する材料からなる薄膜は、酸素や窒素の含有量が多くなると、従来のウェットエッチング用のエッチャントではエッチングレートが低下してしまう。本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によるエッチングであれば、透光性基板との間で十分なエッチング選択性を確保することができる。
また、本発明の転写用マスクの製造方法で製造される転写用マスクは、例えば、液晶表示装置の画素電極部に、透明導電膜によるライン・アンド・スペース・パターンを形成するために適した転写用マスクの作製に適用できる。この場合、透光部の透過率を100%としたときの薄膜の透過率が1〜30%であることが好ましい。また、この転写用マスクは、実際に透明導電膜に形成するライン・アンド・スペース・パターンのスペース幅よりも、転写用マスクの薄膜に形成するスペース幅(透光部の幅)を小さくする必要があるため、エッチングで薄膜に微細なパターンを高いCD精度で形成でき、かつライン・アンド・スペース・パターン内の面内均一性についても高精度であることが求められる。本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体によるエッチングであれば、ライン・アンド・スペース・パターンを高精度にかつ高い面内均一性でパターニングすることができる。なお、この場合の転写用マスクは、転写用マスクの完成時(エッチング工程を行い、さらにレジスト膜を全て除去した後)において、転写パターンが形成されている領域の薄膜の上面は、全面で露出した構成となっている。すなわち、この転写用マスクの薄膜パターンは、従来の多階調マスクにおける半透光膜パターンとは機能が異なるものである。
以上説明した本発明の転写用マスクの製造方法によれば、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなる薄膜は、本発明のフッ化物を含む非励起状態の気体に対してエッチングレートが高く、透光性基板の材料であるガラスは、この非励起状態のフッ化物を含む気体に対するエッチングレートが大幅に低く、上記材料からなる薄膜との間で高いエッチング選択性が得られる。これにより、この非励起状態のフッ化物の気体で転写用マスクの透光部となる部分の薄膜をエッチング除去して転写用マスクを作製した場合、薄膜パターンのCD面内均一性をウェットエッチングの場合に比べて、向上させることができる。
特に、タンタルを含有する材料からなる薄膜の場合においては、薄膜をエッチング除去後、基板表面に発生するピット状の凹欠陥を抑制することができる。これにより、透光部の露光光透過率の面内均一性を高くすることができる。
また、本発明の転写用マスクの製造方法では、フッ化物を含む非励起状態の気体によるエッチングを適用しているため、エッチングを行うチャンバー内はある程度の低圧にできれば十分機能する。このため、ドライエッチング装置のような高真空用の大型チャンバーや、基板主表面全面にプラズマを発生させるための大掛かりなプラズマ発生装置が不要となり、大幅な生産コスト低減を図ることができる。
さらに、薄膜がエッチングにより除去された後の基板のダメージを少なくすることができる。そのため、もし透光性基板を再生する場合にも、再研磨の工程負荷が少なくなることで、透光性基板の再生コストを低減することができる。本発明によれば、高品質の透光性基板を低コストで再生することができるので、特に高付加価値を備えた高価な基材を用いた転写用マスクの基板を再生するのに好適である。
以下、実施例により、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。併せて、実施例に対する比較例についても説明する。
(実施例1)
合成石英ガラスからなる透光性基板(1220mm×1400mm×13mm)上に、スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とケイ素(Si)の混合焼結ターゲット(Mo:Si=20:80,原子%比)を用い、アルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiNからなる薄膜を成膜した。薄膜成膜時におけるアルゴンと窒素との混合ガスにおける窒素の流量比率は、48%であった。薄膜の膜厚は、波長365nmの光が薄膜を透過したときの、薄膜と同じ膜厚だけ空気中を透過した光との間で生じる位相差(位相シフト量)が180度になるように調整した。また、このときの薄膜のi線(365nm)の光に対する透過率は8%であった。以上のようにして、透光性基板上にMoSiNからなる薄膜(位相シフト膜)を備えたマスクブランクを製造した。
次に、このマスクブランクを用いて転写用マスクを作製した。
まず、薄膜上に、レーザー描画露光用のレジスト膜を形成した。次に、レーザー描画露光装置を用い、レジスト膜に対して、薄膜に形成する転写パターンの露光描画を行った。露光描画後に現像を行うことにより、転写パターンを有するレジストパターンを形成した。
次いで、上記レジストパターンをマスクとして、薄膜をエッチングして、基板表面が露出した透光部を形成した。この薄膜のエッチングは、前述の図1に示すエッチング装置を用いて行った。すなわち、チャンバー内に上記レジストパターンを形成した状態のマスクブランクを設置し、該チャンバー内に、ClF3とArの混合ガス(流量比 ClF3:N2=1:39)を導入してチャンバー内を該ガスで置換することにより、上記レジストパターンが積層していない部分の薄膜を非励起状態の上記混合ガスに接触させるようにした。この時のガス圧力は1kPa、薄膜の表面温度は150℃に調節し、処理時間(エッチング時間)は3分とした。そして、残存するレジストパターンを除去した。こうして、ガラス基板上に、薄膜パターンが残存するパターン部と、ガラス基板が露出する透光部を有する転写用マスクを作製した。
作製した転写用マスクについて、エッチングにより薄膜を除去した透光部領域のガラス基板の表面を電子顕微鏡にて観察したところ、薄膜の残渣や、白濁などの変質層の発生は確認されなかった。透光部領域のガラス基板の表面反射率(200〜700nm)を測定したが、成膜前の基板と変化はなかった。基板の表面粗さに起因する露光光透過率の低下も少なく、面内の露光光透過率分布の均一性も高かった。パターン部(薄膜パターン)のCD面内均一性も良好であることが確認できた。
また、作製した転写用マスクを用いて被転写体のフォトレジスト膜に超高圧水銀ランプを露光光源とし、パターンの露光転写を行ったところ、フォトレジスト膜に高い精度でパターンを形成することができていることが確認できた。
また、作製した転写用マスクの透光部における基板主表面の表面粗さは、この転写用マスクの基板を再生する場合、基板表面を再精密研磨(通常の研磨工程のうちの最終段階)することによって容易に表面粗さを回復することができるレベルであった。
(実施例2)
合成石英ガラスからなる透光性基板(1220mm×1400mm×13mm)上に、スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにタンタル(Ta)ターゲットを用い、キセノン(Xe)と窒素(N2)との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、TaNからなる遮光層を成膜した。続いて、タンタル(Ta)ターゲットを用い、アルゴン(Ar)と酸素(O2)との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、TaOからなる反射防止層を成膜した。以上により、透光性基板上に、TaNからなる遮光層とTaOからなる反射防止層の積層構造からなる遮光膜(薄膜)を形成した。なお、遮光膜は、i線(365nm)の光において光学濃度が3.0となるように膜厚を調整した。以上のようにして、透光性基板上にタンタルを含有する材料からなる薄膜を備えたマスクブランクを製造した。
次に、このマスクブランクを用いて転写用マスクを作製した。
まず、薄膜上に、レーザー描画露光用のレジスト膜を形成した。次に、レーザー描画露光装置を用い、レジスト膜に対して、薄膜に形成する転写パターンの露光描画を行った。露光描画後に現像を行うことにより、転写パターンを有するレジストパターンを形成した。
次いで、上記レジストパターンをマスクとして、薄膜をエッチングして、基板表面が露出した透光部を形成した。この薄膜のエッチングは、前述の図1に示すエッチング装置を用いて行った。すなわち、チャンバー内に上記レジストパターンを形成した状態のマスクブランクを設置し、該チャンバー内に、ClF3とArの混合ガス(流量比 ClF3:N2=1:39)を導入してチャンバー内を該ガスで置換することにより、上記レジストパターンが積層していない部分の薄膜を非励起状態の上記混合ガスに接触させるようにした。この時のガス圧力は1kPa、薄膜の表面温度は150℃に調節し、処理時間(エッチング時間)は3分とした。そして、残存するレジストパターンを除去した。こうして、ガラス基板上に、薄膜パターンが残存するパターン部と、ガラス基板が露出する透光部を有する転写用マスクを作製した。
作製した転写用マスクについて、エッチングにより薄膜を除去した透光部領域のガラス基板の表面を電子顕微鏡にて観察したところ、薄膜の残渣や、白濁などの変質層の発生は確認されなかった。透光部領域のガラス基板の表面反射率(200〜700nm)を測定したが、成膜前の基板と変化はなく、ピット状の凹欠陥も発見されなかった。基板の表面粗さに起因する露光光透過率の低下も少なく、面内の露光光透過率分布の均一性も高かった。パターン部(薄膜パターン)のCD面内均一性も良好であることが確認できた。
また、作製した転写用マスクを用いて被転写体のフォトレジスト膜に超高圧水銀ランプを露光光源とし、パターンの露光転写を行ったところ、フォトレジスト膜に高い精度でパターンを形成することができていることが確認できた。
また、作製した転写用マスクの透光部における基板主表面の表面粗さは、この転写用マスクの基板を再生する場合、基板表面を再精密研磨(通常の研磨工程のうちの最終段階)することによって容易に表面粗さを回復することができるレベルであった。
(比較例1)
実施例2と同じマスクブランクを用いて転写用マスクを作製した。ただし、レジストパターンをマスクとして、薄膜をエッチングする工程においては、水酸化ナトリウム溶液(濃度40wt%、温度70℃)をエッチング液として用いた。処理時間(エッチング時間)は10分であった。これ以外の工程は実施例1と同様にして行い、転写用マスクを作製した。
作製した転写用マスクにおける透光部領域のガラス基板の表面を電子顕微鏡にて観察したところ、薄膜の残渣はとくに観察されなかった。しかし、基板の表面反射率(200〜700nm)を測定したところ、成膜前の基板と比べると反射率が全体的に若干低下していた。透光部領域の基板の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)にて観察したところ、透光部の基板表面にピット状の凹部が多数形成されていることが確認された。パターン部(薄膜パターン)のCD面内均一性は、実施例2よりも低いことが確認できた。
また、作製した転写用マスクを用いて被転写体のフォトレジスト膜に超高圧水銀ランプを露光光源とし、パターンの露光転写を行ったところ、特にピット状の凹部が形成されている部分での露光光透過光量の低下が大きく、フォトレジスト膜現像後のパターン精度は高いとは言い難い結果であった。
また、この転写用マスクの透光部における基板主表面の表面粗さは、この転写用マスクの基板を再生する場合、基板表面を再研磨によりピット状の凹部を除去し、良好な表面粗さを回復させるためには、通常の成膜前の基板研磨工程のうちの最初の段階から再研磨を行う必要があり、再研磨の工程負荷が大きくなる。
1 透光性基板
2 薄膜
3a レジストパターン
10 マスクブランク
40 チャンバー
42 ステージ
43,44 ガス充填容器
45,46 流量制御器
47 噴出ノズル
48 排気管
49 除害装置
50 排気ポンプ

Claims (8)

  1. 転写用マスクの製造方法において、
    透光性基板上に、金属およびケイ素を含有する材料、またはタンタル(Ta)を含有する材料からなる薄膜を備えるマスクブランクを用意する準備工程と、
    前記薄膜上に転写パターンを有するレジスト膜を形成するレジストパターン形成工程と、
    前記レジストパターン形成工程後のマスクブランクをチャンバー内に設置し、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、およびキセノン(Xe)から選ばれる元素のフッ化物を含む非励起状態の気体で前記チャンバー内を置換し、前記薄膜の表面温度が50℃よりも高く200℃未満であり、かつ前記チャンバー内の圧力が100Paよりも高く1.0×10 Pa以下で、前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとして、前記薄膜をエッチングするエッチング工程と
    を有することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
  2. 前記非励起状態の気体中のフッ化物は、ClF3であることを特徴とする請求項1に記載の転写用マスクの製造方法。
  3. 前記非励起状態の気体は、希ガスまたは不活性ガスを含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の転写用マスクの製造方法。
  4. 前記非励起状態の気体は、窒素ガスを含んでいることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
  5. 前記薄膜は、金属およびケイ素を含有し、さらに窒素を含有する材料からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
  6. 前記薄膜中の金属は、モリブデン(Mo)であることを特徴とする請求項に記載の転写用マスクの製造方法。
  7. 前記透光性基板は合成石英ガラスからなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
  8. 前記薄膜は、露光光に対して1%〜30%の透過率を有し、
    前記転写パターンは、ライン・アンド・スペース・パターンを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
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