JP5924746B2 - シミ治療用キット - Google Patents

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本発明は、シミの治療又はシミの予防に用いられるシミ治療用キットに関する。
シミ(色素斑)は、メラニン色素が過剰に生産されて生じる黒褐色の斑である。シミは外用剤の塗布により改善される場合があることが知られており、シミの改善を目的としたシミ除去剤や美白剤等の外用剤の開発が行われてきた。シミは、肌の印象を暗く感じさせる。また加齢のサインであるとの認識もある。そのため、より効果的なシミ治療製品が求められている。
他方、皮膚に生じた傷に貼ることで、傷の治癒が促進される効果を有するハイドロコロイド含有シートが知られている。ハイドロコロイド含有シートは、一般的に、水吸収性のハイドロコロイドを含有するエラストマー素材から製造される(特許文献1〜3)。ハイドロコロイド含有シートが傷口に貼附されることで、ハイドロコロイドが傷口からしみ出た体液を吸収および保持する。体液には傷の修復を促進させる成分が元来含まれており、ハイドロコロイドに体液が保持されることで傷の治癒が促進される。したがって、ハイドロコロイド含有シートは一般的な絆創膏とは異なり、殺菌剤等の薬剤は含まれていない。また、ハイドロコロイド含有シートの外用剤との併用は、皮膚疾患を悪化させる恐れがあるとして、実施すべきでないとされてきた。
特開平6−9373号公報 特表2002−512295号公報 特開2011−45494号公報
シミは多くの場合局所的に生じる。そのため、外用剤をシミ部分に局所的に留まらせることで、より効果的で効率的なシミの治療が期待できる。しかし、外用剤をシミ部分に塗布してもすぐに取れてしまうことが多く、シミ改善の効果が表れにくかったり、表れるまで時間を要したりするという問題があった。
すなわち本発明は、シミ治療剤をシミ部分に効率的に留まらせることが可能な、新規なシミ治療用キットを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、従前より創傷の治療に用いられていたが、シミ治療には使用されることのなかったハイドロコロイド含有シートとシミ治療剤を併用することで、シミ治療剤をシミ部分に効率的に留まらせることが可能となり、むしろシミの治療が効率的に行われることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するシミ治療用キットを提供するものである。
(1)シミを治療するためのシミ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有し、
前記シミ治療剤が水を含有し、前記シミ治療剤中の水分含量が20質量%〜85質量%であり、
前記シミ治療剤がハイドロキノン類、ビタミンC及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物を含有することを特徴とするシミ治療用キット。
(2)前記シミ治療剤が前記ハイドロキノン類、ビタミンC及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物の他に、その他のメラニン生産抑制物質を含有する前記(1)に記載のシミ治療用キット。
)前記ハイドロコロイド含有シートの形状が略円形である前記(1)又は(2)に記載のシミ治療用キット。
本発明によれば、シミ部分に、シミの治療剤を効率的に留まらせることが可能で、高いシミ治療及び/又は予防効果を有する、新規なシミ治療用キットが提供される。
≪シミ治療用キット≫
本発明において治療又は予防対象とする「シミ」とは、皮膚に生じた色素沈着全般を指す。前記色素沈着の生じる原因としては、例えば、紫外線、傷、ニキビ、薬物などの刺激等が挙げられるが、これらに制限されない。このような色素沈着の具体的な名称として、シミの他にも、ソバカス、日焼け、肝斑等が挙げられる。
本発明のシミ治療用キットは、シミを治療するためのシミ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有する。本発明のシミ治療用キットは別の形態として、シミを予防するためのシミ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有するものであってもよい。したがって、本発明のシミ治療用キットは、シミ治療用に用いられてもよく、シミ予防用に用いられてもよい。
本発明のシミ治療用キットは、シミ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとが共に包装されていることが好ましい。また、シミ治療剤はボトルやチューブ等の容器に内包されていることが好ましい。
本発明のシミ治療用キットは、シミ治療剤及びハイドロコロイド含有シートをそれぞれ1つずつ有していても、それぞれ複数個有していてもよい。本発明のシミ治療用キットがシミ治療剤を複数個有する場合、それらのシミ治療剤の組成は互いに異なっていてもよく、ハイドロコロイド含有シートを複数個有する場合にも、それらのハイドロコロイド含有シートの組成や形状は互いに異なっていてもよい。
本発明のシミ治療用キットは、シミの治療又はシミの予防に用いられる範囲内において、ハイドロコロイド含有シートの他に、例えば、希釈用液等の液体、シミ治療剤の塗布に用いられ得る器具、本発明のシミ治療用キットを使用するための指示書等の他の構成要素を備えていてもよい。
本発明のシミ治療用キットの使用方法は、肌とハイドロコロイド含有シートとの間にシミ治療剤を配置させるようにして行うことが好ましい。例えば、ハイドロコロイド含有シートの肌へと貼附させる面にシミ治療剤を塗布し、そのシミ治療剤が塗布されたハイドロコロイド含有シートをシミ部分へと貼り付ける方法を例示できる。別の使用方法としては、まず、シミ部分へとシミ治療剤を塗布し、その上からハイドロコロイド含有シートを貼り付ける方法も例示できる。
このように、本発明のシミ治療用キットでは、シミ治療剤及びハイドロコロイド含有シートの使用量及び種類を、年齢、体重、性別、症状やその程度などに応じて適宜調整することができる。前記シミ治療剤の使用量は、例えば、1回0.01〜0.5g程度を症状に合わせて1日1回〜数回、又は1週間に数回を患部又は必要箇所に塗布すればよい。
本発明のシミ治療用キットは、使用感にも優れたものである。従来品の一般的なパッチ剤で、シール材に薬剤が保持されたものでは肌がかぶれてしまうおそれがあり、主なシミの治療対象部位である顔に使用することは難しかった。一方、本発明のシミ治療用キットが有するハイドロコロイド含有シートは肌馴染みがよく、肌がかぶれるおそれも少ない。したがって、ハイドロコロイド含有シートを長時間肌に貼附した状態とすることが可能であり、シミ治療剤の治療成分を長時間定着させることができる。さらには、ハイドロコロイド含有シートは目立ち難いので、これを貼附することで、シミを隠すことができる。
本発明のシミ治療用キットは就寝時にも好適に用いられる。従来のシミ治療剤を就寝時に用いた場合、肌に塗布されたシミ治療剤が取れてしまうことや、寝具等へと付着してそれらを汚してしまう場合があった。しかし、本発明のシミ治療キットでは、シミ治療剤がハイドロコロイド含有シートによって被覆されるので、シミ治療剤は就寝中も十分に肌に留まり、高いシミ治療効果が得られる。さらに、シミ治療剤がハイドロコロイド含有シートに吸収されて保持されると考えられ、より多くのシミ治療剤をシミ部分に保持できるすることが可能となる。また、シミ治療剤が寝具等に付着するおそれも低減できる。
<シミ治療剤>
以下、本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤について説明する。当該シミ治療剤は、シミを治療する又はシミを予防するものであれば特に制限されず、いかなるものをも用いることができる。本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤は、有効成分として、ハイドロキノン類若しくはそれらの誘導体、ビタミンC若しくはビタミンC誘導体、エラグ酸及びその誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体等のメラニン生成抑制物質を含有していてもよい。
ハイドロキノン類としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルを例示でき、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン等のハイドロキノンの配糖体を好適なものとして例示できる。
ビタミンC誘導体としては、リン酸アスコルビン酸マグネシウム、リン酸アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、3−O−エチルアスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na等を好適に例示できる。
また、本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤は、有効成分として、4−メトキシサリチル酸カリウム、t−AMCHA、コウジ酸及びその誘導体、マグノリグナン、リノール酸及びその誘導体、4−n−ブチルレゾルシノール、フラーレン、アスタキサンチン、、フェニルエチルレゾルシノールを含有してもよい。また、カモミラET、プラセンタエキス、YACエキス(ヨモギエキス)等の各種動植物抽出物を含有してもよい。本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤には、これらの有効成分が1種類含有されていても、2種類以上組み合わせて含有されていてもよい。
前記有効成分の配合量は、有効成分の種類によって適宜定めることができるが、前記シミ治療剤全量に対して、0.5〜30質量%が好ましく、1〜20質量%であることがより好ましい。
本発明のシミ治療用キットでは、シミ治療剤がハイドロコロイド含有シートに被覆されるので、シミ治療剤に含有され得る有効成分による治療効果が高められることが期待される。ハイドロキノンやビタミンC誘導体等は、空気中の酸素や紫外線により酸化されやすい。そのため、ハイドロキノンやビタミンC誘導体等を有効成分として含むシミ治療剤の場合、ハイドロコロイド含有シートが空気中の酸素や紫外線を遮断するので、ハイドロコロイド含有シートとともに用いることでよりシミ治療剤の治療効果が高められる。
本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤は、水を含有するものであることが好ましい。ハイドロコロイド含有シートは水分吸収性を有するため、水を含むシミ治療剤を保持し、長時間定着させることができる。このことは、シミ治療剤に、前記ビタミンC若しくはビタミンC誘導体、及び前記ハイドロキノン類若しくはハイドロキノン類誘導体といった、水溶性の有効成分が含有される場合が多いという観点からも好ましい。シミ治療剤が水を含むことにより、シミ治療剤に含まれる水溶性のシミ治療の有効成分が肌へと浸透し、より効果的にシミを治療することが可能となる。
本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤は、シミ治療剤中の水分含量が20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましい。また、より具体的には、20質量%〜99質量%の範囲にあることが好ましく、30質量%〜85質量%の範囲にあることがより好ましい。
シミ治療剤が有効成分としてハイドロキノンを含む場合には、ハイドロキノンが水分により酸化されやすくなるため、シミ治療剤中の水分含量は、20質量%〜50質量%の範囲にあることが好ましく、20質量%〜40質量%の範囲にあることがより好ましく、20質量%〜30質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
水分を上記の範囲の割合で含有するシミ治療剤は、水溶性の有効成分を、さらに効果的にシミに与えることが可能となる。
本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤には、本発明の効果を損なわない範囲で通常外用剤に用いられる原料、例えばアルコール類、増粘剤、防腐剤、油分、色素、紫外線吸収・散乱剤等を配合することができる。また本発明の効果を損なわず、効果を高める目的で、その他の生理活性物質等も配合できる。上記生理活性物質としては、抗炎症剤、並びにビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を挙げることができる。上記抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウムを挙げることができる。また、本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤には、保湿効果を増強することを目的として、多価アルコール、ムコ多糖、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ロイヤルゼリーエキス、ホエイ、ラクトフェリン、トレハロース、カルボキシメチルキチン、ヒドロキシエチルキトサン、及びヒドロキシプロピルキトサンから選択される1種又は2種以上を添加することができる。
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
2,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ペンチレングリコール、1,2−
ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコールなどを挙げることができ、そ
れらの中でもプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジプロ
ピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ペンチレングリコールが好
ましく、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコールがより好ましい。
本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤の酸性度は、pH2.0〜7.0が好ましく、pH3.0〜6.0が更に好ましい。
本発明のシミ治療用キットが有するシミ治療剤の剤型は特に制限されず、液剤、クリーム、ジェル、軟膏、ゲル、エアゾール、パック、シート等の任意の外用剤にして使用することもできる。上記製剤のうち、ジェル状のシミ治療剤を調製する場合には、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤を配合して調製することができる。
本発明のシミ治療剤の調製方法は、特に制限されず、通常の皮膚外用製剤を調製するのに必要な各種成分などを適宜選択し、それらを配合して、常法により調製することができる。
<ハイドロコロイド含有シート>
ハイドロコロイド含有シートは、連続相である母材にハイドロコロイドを含有するシート状の形成物である。母材はハイドロコロイドを含有してそれを保持するものであり、肌に沿って貼附することが可能なよう可撓性を有するものであることが好ましく、エラストマーの特性を有するものであることが好ましい。母材としては、ゴム系熱可塑性樹脂を好ましいものとして例示できる。一例として、スチレン系熱可塑性ブロック共重合体であるスチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソブチレンブロック共重合体(SIBS)等を例示できる。前記スチレン系熱可塑性ブロック共重合体は、ポリイソブチレン、ポリイソプレン等を含有したものであってもよい。
前記ハイドロコロイドとしては、吸水性又は親水性の高分子を挙げることができる。例えば、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム(CMC-Na)等のセルロース誘導体、ペクチン、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギン酸、ゼラチン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩等を例示できる。
また、前記ハイドロコロイド含有シートは、粘着付与剤が含有されていてもよい。粘着付与剤としては、公知のポリテルペン樹脂、ロジン誘導体が挙げられる。粘着付与剤を用いることで、ハイドロコロイド含有シート自体の皮膚接着性が向上するため、その他の粘着面を備えずとも良好に皮膚へと貼りつけることができる。
前記ハイドロコロイド含有シートは、前記母材の他に、さらに基材を有する積層体であってもよい。基材は皮膚への貼り付け面とはならず、母材を保持する役割を有する。さらには外部からの水や菌の母材への侵入を防ぐ役割を果たし得る。好ましい基材の種類としては、ポリウレタンフイルム、ポリオレフィンフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、これら2種以上の積層体等を挙げることができる。
また、前記ハイドロコロイド含有シートは、公知の剥離シート、剥離フィルム、剥離紙等に貼りつけられた状態で販売することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<シミ治療剤>
〔製造方法〕
ビーカーに、以下の割合(質量%)で各薬剤及び精製水を加え、固形物が完全に溶解するまで撹拌して、本発明のシミ治療用キットに用いるシミ治療剤を得た。
ハイドロキノン 5%
アスコルビン酸 1.25%
プロピレングリコール 39%
ゲル化成分(グリセリン カルボマー
ポリアクリル酸 ブチレングリコール) 20%
精製水 残量
計 100 %
<ハイドロコロイド含有シート>
〔製造方法〕
合成ゴム系熱可塑性樹脂(SIS、ポリイソブチレン)に粘着付与剤(ロジンエステル)、可塑剤及び吸水性粉末(CMC-Na)を加えて100℃以上で加熱混合した後、一定の厚みでポリウレタンフィルムに塗工シート化することにより、本発明に係るハイドロコロイド含有シートを得た。
さらに、得られたハイドロコロイド含有シートを、直径15mm及び直径22mmの略真円形状に裁断し、それを剥離紙へと貼りつけた。
<シミ治療用キット>
上記で製造したシミ治療剤、及び直径15mmと22mmの2種類ハイドロコロイド含有シートを、シミのある患者15人に渡し、ハイドロコロイド含有シートにシミ治療剤を滴下して、シミの大きさに合わせた大きさの当該ハイドロコロイド含有シートをシミの上に貼り付けて使用してもらった。
〔評価:シミ治療効果〕
上記のシミ治療用キットを使用した患者に対し、シミ治療用キットのシミ治療効果についてアンケートを取った。アンケートは、シミ治療剤を単独で使用した場合と、シミ治療剤およびハイドロコロイド含有シートの両方を使用した場合とでのシミ治療効果に対する効果の比較を尋ねた。アンケートの結果を表1に示す。
Figure 0005924746
表1に示されるように、使用直後では、大部分の患者が、シミ治療剤を単独で使用した場合も、シミ治療剤およびハイドロコロイド含有シートの両方を使用した場合でも、シミに対する効果は変わらないと答えた。
しかし、使用10日後には、73.3%以上の患者が、シミ治療剤を単独で使用した場合よりも、シミ治療剤およびハイドロコロイド含有シートの両方を使用した場合の方が、シミに対する治療効果が高いと答えた。このことから、本発明に係るシミ治療キットは、シミ治療効果に優れることが分かる。
〔評価:使用感〕
また、上記のシミ治療用キットを使用した患者に対し、シミ治療用キットの使いやすさについてアンケートを取った。アンケートの結果を表2に示す。
Figure 0005924746
表2に示されるように、80%以上の患者が、本発明に係るシミ治療用キットの使いやすさが「良い」と答え、約半数の患者が「非常に良い」と答えた。
〔評価:刺激・かゆみ〕
また、上記のシミ治療用キットを使用した患者に対し、シミ治療用キットを使用した際の刺激及びかゆみの程度についてアンケートを取った。アンケートの結果を表3に示す。
Figure 0005924746
表3に示されるように、使用1日後において、93.3%以上の患者が本発明に係るシミ治療用キットを使用した際の刺激及びかゆみが「ない」と答えた。使用10日後においても、80%以上の患者が、本発明に係るシミ治療用キットを使用した際の刺激及びかゆみが「ない」と答えた。
以上の結果から、本発明に係るシミ治療用キットは、シミ治療効果に優れており、且つ使用感の良いものであることが分かる。
以上で説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態によって限定されることはなく、請求項(クレーム)の範囲によってのみ限定される。
本発明のシミ治療用キットは、化粧料、医薬部外品、医薬品等として使用することができる。

Claims (3)

  1. シミを治療するためのシミ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有し、
    前記シミ治療剤が水を含有し、前記シミ治療剤中の水分含量が20質量%〜85質量%であり、
    前記シミ治療剤がハイドロキノン類、ビタミンC及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物を含有することを特徴とするシミ治療用キット。
  2. 前記シミ治療剤が前記ハイドロキノン類、ビタミンC及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物の他に、その他のメラニン生産抑制物質を含有する請求項1に記載のシミ治療用キット。
  3. 前記ハイドロコロイド含有シートの形状が略円形である請求項1又は2に記載のシミ治療用キット。
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