JP5924745B2 - ニキビ治療用キット - Google Patents

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Description

本発明は、ニキビの治療又はニキビの予防に用いられるニキビ治療用キットに関する。
ニキビ(ざ瘡)は、多くの人々が経験する皮膚疾患である。またニキビは、何度も繰り返し生じる場合や、ニキビのあった部分の皮膚に凹凸を伴うニキビ痕が残ってしまう場合もある厄介な疾患であり、効果的なニキビ治療に対する期待はとても高い。
ニキビは毛穴に皮脂が詰まることにより発症する。そのため、現在のニキビ治療用製品のコンセプトの主流は、皮膚から皮脂を取り除き、皮膚を乾燥させることである。皮脂を取り除く効果の高いニキビ用の洗顔料も多く出回っている。また、ニキビ発症部分の角質軟化、角質除去、殺菌等を目的とした製品も数多く販売されている。
このように、ニキビ治療を目的とした様々な製品が開発されているが、依然ニキビに悩む人々は多く、より効果的なニキビ治療製品が求められている。
他方、皮膚に生じた傷に貼ることで、傷の治癒が促進される効果を有するハイドロコロイド含有シートが知られている。ハイドロコロイド含有シートは、一般的に、水吸収性のハイドロコロイドを含有するエラストマー素材から製造される(特許文献1〜3)。ハイドロコロイド含有シートは、傷口に貼附されることで、ハイドロコロイドが傷口からしみ出た体液を吸収および保持する。体液には傷の修復を促進させる成分が元来含まれており、ハイドロコロイドに体液が保持されることで傷の治癒が促進される。したがって、ハイドロコロイド含有シートは一般的な絆創膏とは異なり、殺菌剤等の薬剤は含まれていないのが通常である。また、ハイドロコロイド含有シートのニキビや湿疹などへの適応は、症状を悪化させる恐れがあるとして、実施すべきでないとされてきた。
特開平6−9373号公報 特表2002−512295号公報 特開2011−45494号公報
本発明は、効果的にニキビを治療できる、新規なニキビ治療用キットを提供することを課題とする。
本発明者らは、ハイドロコロイド含有シートとニキビ治療剤を併用することで、むしろニキビの治療効果が高まることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するニキビ治療用キットを提供するものである。
(1)ニキビを治療するためのニキビ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有し、
前記ニキビ治療剤が水を含有し、前記ニキビ治療剤中の水分含量が30質量%〜90質量%の範囲にあり、
前記ニキビ治療剤が、ビタミンB類及びそれらの誘導体、女性ホルモン様成分、並びに抗炎症成分からなる群より選択される一種類以上の化合物を含有することを特徴とするニキビ治療用キット。
)前記ニキビ治療剤に含まれる油分が50質量%以下である前記()に記載のニキビ治療用キット。
)前記ハイドロコロイド含有シートの形状が略円形である前記(1)又は(2)に記載のニキビ治療用キット。
本発明によれば、高いニキビ治療及び/又は予防効果を有する、新規なニキビ治療用キットが提供される。
ニキビの状態と角質水分量との関係を示すグラフである。 ニキビの状態と皮膚表面の油分量との関係を示すグラフである。
本発明者らは、ニキビに悩む人々が依然多いのは、現在のニキビ治療方針の主流となっている「皮膚の乾燥」という考え方に適合しないニキビ患者が、数多く居るからではないかと考えた。そのような考えのもと、本発明者らはまず、ニキビを発症している12人の女性患者に対して、ニキビが出来ている部分の皮膚の角質水分量、及びニキビが出来ている部分の皮膚表面の皮脂量の測定を行った。さらに、測定を行った部分のニキビが改善された後、再度同じ患者の同じ部分の皮膚に対して、皮膚の角質水分量及び皮膚表面の油分量の測定を行った。角質水分量の測定には、コルネオメーターCM825MP(インテグラル社)を用い、皮膚表面の油分量の測定には、マルチプローブアダプターMPA5(インテグラル社)を用いた。測定は、額、頬内側、頬外側、顎の各部分に対して行った。
角質水分量の測定結果を表1及び図1に示す。また、皮膚表面の油分量の測定結果を表2及び図2に示す。水分量及び油分量の値は、測定機器の示す測定値(相対値)である。
Figure 0005924745
Figure 0005924745
角質水分量の測定結果により、ニキビの症状が改善されると、ほとんどの患者で角質水分量が増えていることが判明した。一方、皮膚表面の油分量は、ニキビの発症中と比べてニキビ改善後に増加した場合と低下した場合の両方が確認され、特定の傾向は見られなかった。
したがって、従来ニキビのできる原因として考えられていた皮膚油分量は、ニキビの改善とは関係があまりないこと、すなわち皮膚の乾燥がニキビのできる大きな原因であることが示唆された。
上記の結果を得て、本発明者らは、従来ニキビ治療では主流ではなかった「皮膚の保水」を行うことにより、高いニキビ治療又は予防効果が得られるのではないかと考えた。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、皮膚の保水という考えに基づき、鋭意検討を行った結果、従前より創傷の治療に用いられていたが、ニキビ治療には使用されることのなかったハイドロコロイド含有シートとニキビ治療剤を併用することで、高いニキビ治療効果が得られることを見出した。
≪ニキビ治療用キット≫
本発明のニキビ治療用キットは、ニキビを治療するためのニキビ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有する。本発明のニキビ治療用キットは別の形態として、ニキビを予防するためのニキビ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有するものであってもよい。したがって、本発明のニキビ治療用キットは、ニキビ治療用に用いられてもよく、ニキビ予防用に用いられてもよい。
本発明のニキビ治療用キットは、ニキビ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとが共に包装されていることが好ましい。また、ニキビ治療剤はボトルやチューブ等の容器に内包されていることが好ましい。
本発明のニキビ治療用キットは、ニキビ治療剤及びハイドロコロイド含有シートをそれぞれ1つずつ有していても、それぞれ複数個有していてもよい。本発明のニキビ治療用キットがニキビ治療剤を複数個有する場合、それらのニキビ治療剤の組成は互いに異なっていてもよく、ハイドロコロイド含有シートを複数個有する場合にも、それらのハイドロコロイド含有シートの組成や形状は互いに異なっていてもよい。
本発明のニキビ治療用キットは、ニキビの治療又はニキビの予防に用いられる範囲内において、ハイドロコロイド含有シートの他に、例えば、希釈用液等の液体、ニキビ治療剤の塗布に用いられ得る器具、本発明のニキビ治療用キットを使用するための指示書等の他の構成要素を備えていてもよい。
本発明のニキビ治療用キットの使用方法は、肌とハイドロコロイド含有シートとの間にニキビ治療剤を配置させるようにして行うことが好ましい。例えば、ハイドロコロイド含有シートの肌へと貼附させる面にニキビ治療剤を塗布し、そのニキビ治療剤が塗布されたハイドロコロイド含有シートをニキビ部分へと貼り付ける方法を例示できる。別の使用方法としては、まず、ニキビ部分へとニキビ治療剤を塗布し、その上からハイドロコロイド含有シートを貼り付ける方法も例示できる。
このように、本発明のニキビ治療用キットでは、ニキビ治療剤及びハイドロコロイド含有シートの使用量及び種類を、年齢、体重、性別、症状やその程度などに応じて適宜調整することができる。前記ニキビ治療剤の使用量は、例えば、1回0.01〜0.5g程度を症状に合わせて1日1回〜数回、又は1週間に数回を患部又は必要箇所に塗布すればよい。
本発明のニキビ治療用キットは、使用感にも優れたものである。従来品の一般的なパッチ剤で、シール材に薬剤が保持されたものでは肌がかぶれてしまうおそれがあり、主なニキビの治療対象部位である顔に使用することは難しかった。一方、本発明のニキビ治療用キットが有するハイドロコロイド含有シートは肌馴染みがよく、肌がかぶれるおそれも少ない。したがって、ハイドロコロイド含有シートを長時間肌に貼附した状態とすることが可能であり、ニキビ治療剤の治療成分を長時間定着させることができる。さらにはハイドロコロイド含有シート目立ち難いので、これを貼附することで、ニキビを隠すことができる。
本発明のニキビ治療用キットは就寝時にも好適に用いられる。従来のニキビ治療剤を就寝時に用いた場合、肌に塗布されたニキビ治療剤が取れてしまうことや、寝具等へと付着してそれらを汚してしまう場合があった。しかし、本発明のニキビ治療キットでは、ニキビ治療剤がハイドロコロイド含有シートによって被覆されるので、ニキビ治療剤は就寝中も十分に肌に留まり、高いニキビ治療効果が得られる。また、ニキビ治療剤が寝具等に付着するおそれも低減できる。
本発明のニキビ治療用キットは、ハイドロコロイド含有シートが有する保水作用により皮膚の角質水分量を好ましい水準へと改善させることに加え、ニキビ治療剤が有するニキビ治療及び/又はニキビ予防作用が発揮され、高いニキビ治療及び/又はニキビ予防効果を奏するものと考えられる。
<ニキビ治療剤>
以下、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤について説明する。当該ニキビ治療剤は、ニキビを治療する又はニキビを予防するものであれば特に制限されず、いかなるものをも用いることができるが、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤は、水を含有するものであることが好ましい。これは、本発明のニキビ治療用キットが、皮膚の保水という考えに基づいたものであることにも適合している。ハイドロコロイド含有シートは水分吸収性を有するため、ニキビ治療剤が水を含むことによりニキビ治療剤を保持し、長時間定着させることができる。そして、ニキビ治療剤に含まれる水が肌へと浸透し、より効果的に角質水分量を改善することが可能となる。
本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤は、ニキビ治療剤中の水分含量が10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また、より具体的には、10質量%〜90質量%の範囲にあることが好ましく、20質量%〜80質量%の範囲にあることがより好ましく、30質量%〜50質量%の範囲にあることがさらに好ましい。水分を上記の範囲の割合で含有するニキビ治療剤は、さらに効果的に角質に水分を与えることが可能となる。
また、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤は、ビタミンB類及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物を含有していてもよい。また、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤は、ビタミンB類又はそれらの誘導体の塩を含有していてもよい。ビタミンB類及びそれらの誘導体から選択される1種類以上の化合物を含有するニキビ治療剤を用いることで、さらに効果的に角質水分量を好ましい水準へと改善させることが可能となる。
ここで、ビタミンB類とは、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12などのビタミンB群に属するビタミンのことを指す。例えば、ビタミンBとしてはチアミンが、ビタミンBとしてはリボフラビンが、ビタミンBとしてはナイアシン(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)が、ビタミンBとしてはパントテン酸が、ビタミンBとしてはピリドキシンが、ビタミンBとしてはビオチンが、ビタミンBとしては葉酸が、ビタミンB12としてはシアノコバラミンが挙げられる。これらのなかでも、皮膚の角質水分量を高める効果が特に高いとの観点から、ビタミンB又はそれらの誘導体若しくはビタミンB又はそれらの誘導体が好ましく、ニコチンア酸アミド又はパントテン酸が特に好ましい。
ビタミンB類の配合量は、前記ニキビ治療剤全量に対して、0.1〜5質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましい。
また、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤は、女性ホルモン様成分を含有していてもよい。女性ホルモン様成分が不足すると、過剰な皮脂の分泌や、角質水分量の低下が引き起こされる場合がある。したがって、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤に女性ホルモン様成分を含有さることで、より高いニキビ治療効果が発揮される。
女性ホルモン様成分としては、女性ホルモン様作用を有する物質であればよく、例えば
エストロゲン、イソフラボン類を好ましいものとして例示できる。
本発明に用いるエストロゲンとしては、エストロゲン類の一種であれば特に制限されるものではなく、それらの誘導体を包含する。それらの中でも、エストロン、エストラジオール、エストリオール、及びエステトロールから選択される1種又は2種以上が好適に用いられる。
本発明に用いるイソフラボン類は、イソフラボン(3−フェニル−4H−1−ベンゾピラン−4−オン)を基本骨格とするフラボノイドであれば、アグリコンや配糖体又は誘導体などのいずれかに特に制限されるものではなく、それら全てを包含する。
イソフラボン類のアグリコンとしては、例えばゲニステイン、ダイゼイン、ゲニン、イリゲニン、テクトリゲニン、イリステクトリゲニン、ベラムカンジン等が挙げられ、配糖体としては、例えばゲニスチン、ダイズイン、グリシチン、イリジン、テクトリジン等が挙げられる。またイソフラボンの誘導体としては、例えばアシルイソフラボンやマロニルイソフラボン、アルキルイソフラボン等が挙げられる。本発明におけるイソフラボン類は、植物等から抽出されたイソフラボン類含有エキスが好適に用いられる。そのようなエキスとして、例えばヒオウギエキス、大豆エキス、カッコンエキスなどが挙げられる。中でもヒオウギエキスが好ましい。
上記ヒオウギエキスとは、アヤメ科のヒオウギの根茎から抽出されるエキスで、ヒオウギの根茎等を抽出溶媒に浸漬または加熱還流した後濾過して得ることができる。
しかし、ヒオウギエキスは、イソフラボン類抽出時に水と1,3−ブチレングリコールとエタノールの混合物を用いて抽出するため、少量ながらエタノールが残存する。そのため、本発明のニキビ治療剤にエタノール臭が残存する場合があり、そのマスキングのために香料を少量添加してもよい。上記香料としては、水溶性香料が好ましい。上記水溶性香料としては、カミツレ、サルビア、バラ、ブドウ、ボダイジュ、ラベンダーなどから抽出した香料が好適に用いられ、その中でもバラから抽出した香料(ローズウォーター)が特に好ましい。
女性ホルモン様成分の配合量は、前記ニキビ治療剤全量に対して、0.01〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤には、角質水分量を改善させる以外の効果によりニキビ治療又はニキビ予防効果を奏する成分が含有されていてもよく、例えば抗炎症成分、抗菌剤、抗生物質が含有されていてもよい。
前記抗炎症成分としては、抗炎症作用を有する成分であれば特に制限されず、例えば、グリチルリチン酸又はその塩並びにそれらの誘導体が例示でき、より具体的にはグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸ステアリルを例示できる。他の前記抗炎症成分として、カンゾウエキス、酸化亜鉛が用いられてもよい。
前記抗菌剤としては、抗菌作用を有するものであれば、いかなるものを用いてもよく、例えば、イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、アラントイン、ピオニン、ナジフロキサシン、レボフロキサシン、オフロキサシンを好ましいものとして例示できる。
前記抗生物質としては、抗生物質として知られる物質のうち、いずれのものも用いることができ、例えば、クリンダマイシンリン酸エステル、クロラムフェニコール、塩酸ミノサイクリンを好ましいものとして例示できる。
本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤には、本発明の効果を損なわない範囲で通常外用剤に用いられる原料、例えばアルコール類、増粘剤、防腐剤、油分、色素、紫外線吸収・散乱剤等を配合することができる。また本発明の効果を損なわず、効果を高める目的で、その他の生理活性物質等も配合できる。上記生理活性物質としては、抗炎症剤、並びにビタミンE及びその誘導体から選択される1種又は2種以上を挙げることができる。上記抗炎症剤としては、例えば、グリチルリチン酸ジカリウムを挙げることができる。また、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤には、保湿効果を増強することを目的として、多価アルコール、ムコ多糖、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、ロイヤルゼリーエキス、ホエイ、ラクトフェリン、トレハロース、カルボキシメチルキチン、ヒドロキシエチルキトサン、及びヒドロキシプロピルキトサンから選択される1種又は2種以上を添加することができる。
上記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
2,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ペンチレングリコール、1,2−
ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコールなどを挙げることができ、そ
れらの中でもプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジプロ
ピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ペンチレングリコールが好
ましく、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコールがより好ましい。
本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤の酸性度は、pH2.0〜7.0が好ましく、pH3.0〜6.0が更に好ましい。
本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤の剤型は特に制限されず、液剤、クリーム、ジェル、軟膏、ゲル、エアゾール、パック、シート等の任意の外用剤にして使用することもできる。上記製剤のうち、ジェル状、又はゲル状のニキビ治療剤を調製する場合には、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤を配合して調製することができる。
ただし、本発明のニキビ治療用キットが有するニキビ治療剤には、油分がニキビ治療剤全体に対して、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることがさらに好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
油分は、ニキビの炎症の原因となる菌類の栄養源となるため、当該ニキビ治療剤の含有量は少ないことが好ましい。この点、本発明のニキビ治療用キットでは、ハイドロコロイド含有シートが保水の役割を果たすため、保水作用に必要な油分の量を抑えられるという利点がある。
本発明のニキビ治療剤の調製方法は、特に制限されず、通常の皮膚外用製剤を調製するのに必要な各種成分などを適宜選択し、それらを配合して、常法により調製することができる。
<ハイドロコロイド含有シート>
ハイドロコロイド含有シートは、連続相である母材にハイドロコロイドを含有するシート状の形成物である。母材はハイドロコロイドを含有してそれを保持するものであり、肌に沿って貼附することが可能なよう可撓性を有するものであることが好ましく、エラストマーの特性を有するものであることが好ましい。母材としては、ゴム系熱可塑性樹脂を好ましいものとして例示できる。一例として、スチレン系熱可塑性ブロック共重合体であるスチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソブチレンブロック共重合体(SIBS)等を例示できる。前記スチレン系熱可塑性ブロック共重合体は、ポリイソブチレン、ポリイソプレン等を含有したものであってもよい。
前記ハイドロコロイドとしては、吸水性又は親水性の高分子を挙げることができる。例えば、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム(CMC-Na)等のセルロース誘導体、ペクチン、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギン酸、ゼラチン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩等を例示できる。
また、前記ハイドロコロイド含有シートは、粘着付与剤が含有されていてもよい。粘着付与剤としては、公知のポリテルペン樹脂、ロジン誘導体が挙げられる。粘着付与剤を用いることで、ハイドロコロイド含有シート自体の皮膚接着性が向上するため、その他の粘着面を備えずとも良好に皮膚へと貼りつけることができる。
前記ハイドロコロイド含有シートは、前記母材の他に、さらに基材を有する積層体であってもよい。基材は皮膚への貼り付け面とはならず、母材を保持する役割を有する。さらには外部からの水や菌の母材への侵入を防ぐ役割を果たし得る。好ましい基材の種類としては、ポリウレタンフイルム、ポリオレフィンフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、これら2種以上の積層体等を挙げることができる。
また、前記ハイドロコロイド含有シートは、公知の剥離シート、剥離フィルム、剥離紙等に貼りつけられた状態で販売することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<ニキビ治療剤>
〔製造方法〕
ビーカーに、以下の割合(質量%)で各薬剤及び精製水を加え、固形物が完全に溶解するまで撹拌して、本発明のニキビ治療用キットに用いるニキビ治療剤を得た。
クリンダマイシンリン酸エステル 0.3%
クロラムフェニコール 0.02%
局方親水軟膏 25%
その他原材料
(酸化亜鉛・脂肪酸エステル・脂肪族アルコール
ケイ酸・プロピレングリコール・
非イオン界面活性剤を加熱溶解したもの) 38%
精製水 残量
計 100 %
<ハイドロコロイド含有シート>
〔製造方法〕
合成ゴム系熱可塑性樹脂(SIS、ポリイソブチレン)に粘着付与剤(ロジンエステル)、可塑剤及び吸水性粉末(CMC-Na)を加えて100℃以上で加熱混合した後、一定の厚みでポリウレタンフィルムに塗工シート化することにより、本発明に係るハイドロコロイド含有シートを得た。
さらに、得られたハイドロコロイド含有シートを、直径15mm及び直径22mmの略真円形状に裁断し、それを剥離紙へと貼りつけた。
<ニキビ治療用キット>
上記で製造したニキビ治療剤、及び直径15mmと22mmの2種類ハイドロコロイド含有シートを、20歳以上でニキビのある患者25人に渡し、ハイドロコロイド含有シートにニキビ治療剤を滴下して、ニキビの大きさに合わせた大きさの当該ハイドロコロイド含有シートをニキビの上に貼り付けて使用してもらった。
〔評価:ニキビ治療効果〕
上記のニキビ治療用キットを使用した患者に対し、ニキビ治療用キットのニキビ治療効果についてアンケートを取った。アンケートは、ニキビ治療剤を単独で使用した場合と、ニキビ治療剤およびハイドロコロイド含有シートの両方を使用した場合とでのニキビ治療効果に対する効果の比較を尋ねた。アンケートの結果を表3に示す。
Figure 0005924745
表3に示されるように、80%以上の患者がニキビ治療剤を単独で使用した場合よりも、ニキビ治療剤およびハイドロコロイド含有シートの両方を使用した場合の方が、ニキビに対する治療効果が高いと答えた。このことから、本発明に係るニキビ治療キットは、ニキビ治療効果に大変優れることが分かる。
〔評価:使用感〕
また、上記のニキビ治療用キットを使用した患者に対し、ニキビ治療用キットの使いやすさについてアンケートを取った。アンケートの結果を表4に示す。
Figure 0005924745
表4に示されるように、92%以上の患者が、本発明に係るニキビ治療用キットの使いやすさが「良い」と答え、半数以上の患者が「非常に良い」と答えた。
〔評価:刺激・かゆみ〕
また、上記のニキビ治療用キットを使用した患者を含む30人に対し、ニキビ治療用キットを使用した際の刺激及びかゆみの程度についてアンケートを取った。アンケートの結果を表5に示す。
Figure 0005924745
表5に示されるように、97%以上の患者が、本発明に係るニキビ治療用キットを使用した際の刺激及びかゆみが「ない」と答え、80%以上の患者が「まったくない」と答えた。
以上の結果から、本発明に係るニキビ治療用キットは、ニキビ治療効果に大変優れており、且つ使用感の良いものであることが分かる。
以上で説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態によって限定されることはなく、請求項(クレーム)の範囲によってのみ限定される。
本発明のニキビ治療用キットは、化粧料、医薬部外品、医薬品等として使用することができる。

Claims (3)

  1. ニキビを治療するためのニキビ治療剤と、ハイドロコロイド含有シートとを有し、
    前記ニキビ治療剤が水を含有し、前記ニキビ治療剤中の水分含量が30質量%〜90質量%の範囲にあり、
    前記ニキビ治療剤が、ビタミンB類及びそれらの誘導体、女性ホルモン様成分、並びに抗炎症成分からなる群より選択される一種類以上の化合物を含有することを特徴とするニキビ治療用キット。
  2. 前記ニキビ治療剤に含まれる油分が50質量%以下である請求項に記載のニキビ治療用キット。
  3. 前記ハイドロコロイド含有シートの形状が略円形である請求項1又は2に記載のニキビ治療用キット。
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