JP5923649B1 - 山留め支保工 - Google Patents

山留め支保工 Download PDF

Info

Publication number
JP5923649B1
JP5923649B1 JP2015187135A JP2015187135A JP5923649B1 JP 5923649 B1 JP5923649 B1 JP 5923649B1 JP 2015187135 A JP2015187135 A JP 2015187135A JP 2015187135 A JP2015187135 A JP 2015187135A JP 5923649 B1 JP5923649 B1 JP 5923649B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stiffener
joining member
erection
mountain
web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015187135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017061792A (ja
Inventor
正登 高橋
正登 高橋
平尾 淳一
淳一 平尾
奈津子 辻
奈津子 辻
正貴 藤本
正貴 藤本
積夫 松山
積夫 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Gecoss Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Gecoss Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Gecoss Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2015187135A priority Critical patent/JP5923649B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5923649B1 publication Critical patent/JP5923649B1/ja
Publication of JP2017061792A publication Critical patent/JP2017061792A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)

Abstract

【課題】部材点数が少なく軽量で、山留め壁に設置した際の平面視形状がコンパクトであり、かつ専用部材を製作することなく経済的な、腹起しと切梁を用いた山留め支保工を提供する。【解決手段】腹起し、切梁および接合部材を有し、接合部材が腹起しに対して軸方向が平行で、かつウェブが同一水平面を形成するように配置される山留主材と、山留主材を補強する第1のスチフナーとを備え、接合部材の、長手方向中央部に切梁の端面が接合されるとともに、切梁のフランジ幅内であって、切梁のウェブを挟む両側に対応する位置各々に第1のスチフナーがそれぞれ設置され、腹起しにおける第1のスチフナーで挟まれた空間に対応する位置に、腹起しを補強する第2のスチフナーが設置される。【選択図】図1

Description

本発明は、切梁式の山留め支保工に関する。
地盤を掘削して地下構造物を築造する場合、山留め壁を構築した後に、その内側の地盤の掘削工事を行なう。このとき、根切り部分において山留め壁が周囲の土圧により変形もしくは転倒し、これに伴って周辺地盤に沈下等の大規模な変状が発生するおそれがある。このような山留め壁の変形もしくは転倒を抑止するべく、切梁、腹起しおよび火打ちを備えた支保工にて山留め壁を支持する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、あらかじめ火打ち材と切梁の一部を一体化させた火打ちブロックを製造しておき、これを現場に搬入して腹起しと切梁に連結する方法が開示されている。この方法によれば、現場における支保工の組み立て作業を大幅に省略することができ、施工性が向上する。しかし、火打ちブロックは部材点数が多いことから重量および外形形状ともに大きく、架設作業時において腹起しに装着すると、腹起しの転倒を招く恐れが生じる。このため、特許文献1では、火打ちブロック吊持しつつ、腹起しおよび切梁に対する接合作業を行っており、その作業は煩雑なものとなっている。
このような中、特許文献2には、火打ちブロックと比較して部材点数を低減したT字形の支保工部材が開示されている。具体的には、平面視三角形状の隅部ピースを用いて2体の横架材を結合しT字形のブロック体を形成したもので、T字の頭部を腹起しとの接合部とし、T字の下端部を切梁と接合部とするものである。
特開平9−86867号公報 特開2001−295275号公報
しかし、特許文献2の支保工部材を腹起しに取り付けると、T字の下端が山留め壁の内側に突出する構造となるから、従来の火打ちブロックと同様に腹起しの転倒を招く恐れが生じる。このため、吊り込み作業が煩雑となるだけでなく、架設作業時にはバランスを崩しやすく作業性に劣る。
また、2体の横架材を結合する際に隅部ピースを用いることから、山留め壁に架設した際の支保工部材の平面視形状は、従来の火打ちブロックと同様に略三角形となるため、山留め壁内において機械掘削作業等を行う際の障害となりやすい。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、部材点数が少なく軽量で、山留め壁に架設した際の平面視形状がコンパクトであり、かつ専用部材を製作することなく経済的な、腹起しと切梁を用いた山留め支保工を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明の山留め支保工は、山留め壁に設置される腹起しと、該腹起しに対して直交するように配置される山留主材よりなる切梁と、該切梁と前記腹起しとを接合する接合部材とを有し、該接合部材が、前記腹起しに対して軸方向が平行で、かつウェブが水平面を形成するように配置される山留主材と、該山留主材を補強する第1のスチフナーとを備え、該接合部材において、フランジに前記切梁の端面が接合されるとともに、該切梁のフランジ幅内であって該切梁のウェブを挟む両側各々と対向する位置に、前記第1のスチフナーがそれぞれ設置され、前記腹起しにおいて、前記第1のスチフナーで挟まれた領域に対向する位置に、該腹起しを補強する第2のスチフナーが1つだけ設置されることを特徴とする。
上述する本発明の山留め支保工によれば、接合部材に、切梁や腹起しに一般に用いられている山留主材を採用することから、第1のスチフナーおよび第2スチフナーについても一般に山留主材の補強に用いられる補強部材を採用できるため、専用部材を新たに製作する手間を省き、安価でかつ容易に山留め支保工を架設することが可能となる。
また、接合部材が腹起しと平行に配置される山留主材よりなるため、あらかじめ接合部材を腹起しに先付けし、根切り底に搬入・仮置きしても大きく場所を取ることがない。また、接合部材が先付けされた腹起しを山留め壁に仮置しても、従来の火打ちブロックのように、重心位置が大きく偏心して腹起しの転倒を招くことがない。したがって、接合部材を別途クレーン等の作業車両にて吊持しながら、切梁と腹起しの間に設置する等の作業を省略でき、土留め支保工の架設作業に係る施工性を大幅に向上することが可能となる。
さらに、接合部材における、切梁のフランジ幅内であって切梁のウェブを挟む両側各々と対向する位置に、第1のスチフナーがそれぞれ設置されることにより、接合部材における、切梁との接合領域が全域にわたり均質に補強されて剛性が高まる。これにより、山留め壁に土圧が作用することによって切梁との接合部に生じる反力は、接合部材の剛性が高められた接合領域のウェブ全域に内力として伝達され、生じる応力の分散がウェブ内で促進される。したがって、従来のような隅部ピースを利用して切梁と接合部材との接合面積を大きく確保し、反力の作用面を大きくとる必要がなく、山留め壁に架設した際の平面視形状をコンパクトにしながら、接合部材の圧縮破壊を抑制することが可能となる。
そして、接合部材のウェブ内で応力分散が促進されることにより、反力は腹起しに対して等分布荷重の様相で作用するよう伝達されるため、腹起しを補強する第2のスチフナーは、少なくとも等分布荷重の中央となる2つの第1のスチフナーに挟まれた領域に設置する。これにより、腹起しと接合部材をバランスよく補強できるため、土留め壁に大きな土圧が作用して切梁軸力が増大した場合にも、補強を最小限にとどめて効率よく切梁を支持することが可能となる。また、第2のスチフナーの数量を低減できることから、隅部ピースが不要となることと相まって、部材点数が少なくすることができ、土留め支保工全体の軽量化を図ることが可能となる。
加えて、接合部材は、腹起しにおける当接した部分の曲げ剛性を高める火打ちとして機能するため、土圧が作用することにより腹起しに生じる曲げモーメントを低減でき、従来のような切梁と腹起しとの間を斜めに架け渡す火打材を不要としながら、腹起しの曲げスパンを小さくすることが可能となる。
また、本発明の山留め支保工は、前記第1のスチフナーおよび前記第2のスチフナーが、角筒状部材よりなることを特徴とする。
上述する本発明の山留め支保工によれば、第1のスチフナーおよび前記第2のスチフナーを角筒状部材とすることにより、板状や棒状のスチフナーと比較して座屈に対して高い剛性を有しながら、その重量を軽くすることができる。このため、接合部材におけるウェブ内の応力分散ならびに腹起しの補強の効率を高めるとともに、山留め支保工の架設作業を容易にすることが可能となる。
本発明によれば、切梁と腹起しの間に、山留主材を用いた接合部材を腹起しと平行に配置するのみの構成であるため、山留め壁に架設した際の平面視形状をコンパクトにすることができる。また、腹起しと接合部材の補強箇所を最小限にとどめて部材点数を少なくするため、土留め支保工全体の軽量化を図ることが可能となる。さらに、接合部材に山留主材を採用するとともに、腹起しと接合部材の補強に、山留主材を補強する際に用いられる既製品の補強金物を採用できるため、専用部材を製作する必要がなく、経済的に土留め支保工を架設することが可能となる。
本発明における土留め支保工を土留め壁に架設した状態を示す図である。 本発明における土留め支保工の詳細を示す図である。 本発明における土留め支保工の3次元FEM解析による応力伝達および内部応力状態を示す図である(その1)。 本発明における土留め支保工の3次元FEM解析による応力伝達および内部応力状態を示す図である(その2)。 本発明における土留め支保工の腹起しおよび接合部材が支持することの可能な切梁軸力の上限値を示す図である。
本発明の山留め支保工は、山留め壁の支保工として切梁を採用するにあたり、山留部材よりなる接合部材を介して切梁と腹起しを接合するとともに、接合部材および腹起しに、補強を行うものでる。
以下に、本発明の山留め支保工を、図1〜図5を参照しつつ説明する。
図1で示すように、山留め支保工2は、山留め壁1の内壁面に沿って水平に設置される腹起し3、腹起し3に対して直交するように、かつ水平に配置される切梁4、および腹起し3と切梁4との間に設置され、両者を接合する接合部材5を備えている。
腹起し3および切梁4はいずれも、山留め壁1の切梁式支保工に一般に用いられるH形鋼よりなる山留主材にて構成されており、その端面にはエンドプレートが設けられている。そして、腹起し3はウェブ31を水平にしてフランジ32の一方を介して山留め壁1に接合されており、切梁4は、ウェブ41を鉛直にして端面を腹起し3に対向させて配置されている。
また、接合部材5は、腹起し3および切梁4と同様の、端面にエンドプレートを備えたH形鋼よりなる山留主材にて構成されており、切梁4の配置間隔より短い長さのものを用いている。そして、腹起し3に対して軸方向が平行で、かつウェブ51が腹起し3のウェブ31と同一水平面を形成するように配置されている。
このような接合部材5と腹起し3とは、図2で示すように、接合部材5のフランジ52の一方を腹起し3のフランジ32の他方に当接させた状態で、ボルト接合により接合されている。また、接合部材5と切梁4とは、接合部材5の長手方向中央部におけるフランジ52の他方を、切梁4のエンドプレートに当接させた状態で、ボルト接合により接合されている。
また、接合部材5は、切梁4との接合部が、第1のスチフナー6により補強されている。具体的には、接合部材5のウェブ51とフランジ52に囲まれた領域内において、切梁4のフランジ42幅内であってウェブ41を挟む両側に対向する位置各々に、第1のスチフナー6がそれぞれ配置され、接合部材5のフランジ52とボルト接合されている。
第1のスチフナー6は、対向する2面を2組有し、接合部材5のフランジ幅の1/2に相当する高さを有する角筒状部材により構成されている。2組のうち一方の対向する2面が、接合部材5のウェブ51と同様の長さを有しており、開口面が接合部材5のウェブ51と平行となるように配置されて、2組のうち他方の対向する2面を、一対のフランジ52各々の内面に当接させてボルト接合している。
一方で、腹起し3にも、接合部材5との接合部が、第2のスチフナー7により補強されている。第2のスチフナー7は、腹起し3のウェブ31とフランジ32に囲まれた領域内において、接合部材5に設置した2つの第1のスチフナー6に挟まれた領域と対向する位置に配置され、腹起し3のフランジ32とボルト接合されている。なお、第2のスチフナー7も、第1のスチフナー6と同様の構造を有するとともに、同様の態様で腹起し3のフランジ32にボルト接合されている。
なお、第1のスチフナー6および第2のスチフナー7は、必ずしも角筒状部材に限定されるものではなく、腹起し3および接合部材4の補強材として機能するものあれば、その形状はいずれでもよい。
また、本実施の形態では、腹起し3、切梁4および接合部材5に、既製品である山留主材を用いることから、第1のスチフナー6および第2のスチフナー7についても、山留主材の補強材として一般に用いられている既製品の補強金物を採用することができる。こうすると、専用部材を新たに製作する手間を省き、安価でかつ容易に山留め支保工2を架設することが可能となる。
このような構成の山留め支保工2によれば、接合部材5が、腹起し3における当接した部分の曲げ剛性を高める火打ちとして機能するため、土圧が作用することにより腹起し3に生じる曲げモーメントを低減し、接合部材5を用いない場合と比較して腹起し3の曲げスパンを小さくすることが可能となる。なお、接合部材5の長さは、切梁4のフランジ幅より長く、地盤条件や施工条件等に応じて適宜設定すればよい。
また、接合部材5が山留主材よりなるシンプルな外形形状であるため、接合部材5が先付けされた腹起し3を山留め壁1に仮置しても、従来の火打ちブロックのように重心位置が大きく偏心して腹起し3の転倒が生じることがないため、土留め支保工2の架設作業に係る施工性を大幅に向上することが可能となる。
ところで、上述するような第1のスチフナー6と第2のスチフナー7の配置位置は、図3〜4で示すように、山留め壁1に架設した状態の山留め支保工2について、3次元FEM解析にて土圧が作用した際の応力伝達および内部応力状態を評価することにより得られた知見に基づくものである。
3次元FEM解析にて解析を行うにあたり、解析モデルとしては、山留め支保工2を構成する腹起し3、切梁4および接合部材5がいずれも、同一の断面寸法を有する山留主材にて構成されたものとし、解析対象は腹起し3と接合部材5および接合部材5と切梁4が接合されている部分を含む所定の領域を切り出した。また、荷重は、山留め壁に土圧が作用した際に、切梁4の端面と接合部材5との接合部に生じる反力を表現するべく、切梁4に対して軸方向の荷重を載荷することとし、その大きさを1000kNとした。
上述する条件のもと、第1のスチフナー6および第2のスチフナー7の配置位置を検討するための検討ケースを、以下の6種類用意した。なお、ケース4が、本実施の形態に対応する山留め支保工である、
ケース1:第1のスチフナー6および第2のスチフナー7ともに設置せず(図3(a)を参照)。
ケース2:接合部材5における、切梁4のウェブ41と対向する位置にのみ、第1のスチフナー6を設置(図3(b)を参照)。第2のスチフナー7は設置せず。
ケース3:接合部材5における、切梁4のウェブ41と対向する位置に、第1のスチフナー6を設置するとともに、腹起し3における、第1のスチフナー6を挟んだ両側と対向する位置各々に、第2のスチフナー7を設置(図3(c)を参照)。
ケース4:接合部材5における、切梁4のウェブ41を挟んだ両側と対向する位置各々に、第1のスチフナー6を設置するとともに、腹起し3における、2つの第1のスチフナー6に挟まれた領域と対向する位置に、1つの第2のスチフナー7を設置(図4(a)を参照)。
ケース5:接合部材5における、切梁4のウェブ41を挟んだ両側と対向する位置各々に、第1のスチフナー6を設置(図4(b)を参照)。第2のスチフナー7は設置せず。
ケース6:接合部材5における、切梁4のウェブ41を挟んだ両側と対向する位置各々に、第1のスチフナー6を設置するとともに、腹起し3における、2つの第1のスチフナー6を挟んだ両側と対向する位置各々に、第2のスチフナー7を設置。(図4(c)を参照)
まず、図3および図4の接合部材5に着目すると、補強をしていないケース1はもとより、第1のスチフナー6を1つだけ設置したケース2および3は、第1のスチフナー6を2つ設置したケース4〜6と比較して、接合部材5における切梁4のフランジ幅と対向する領域の圧縮応力度が高く、接合部材5の補強が十分でない様子がわかる。
一方、第1のスチフナー6を2つ設置したケース4〜6はいずれも、第1のスチフナー6を1つ設置したケース2および3と比較して、接合部材5における切梁4のフランジ幅と対向する領域の圧縮応力度が低減しており、応力分散が促進されている様子がわかる。これは、接合部材5における切梁4との接合領域が、全域にわたり均質に補強されて剛性が高まったことにより、切梁4から作用された荷重が、剛性の高められた接合領域のウェブ51全域に内力として伝達され、生じる応力の分散がウェブ51内で促進されたものと考えられる。
次に、第1のスチフナー6を2つ設置したケース4〜6を、図4を参照しつつ比較する。腹起し3に第2のスチフナー7を1つのみ設置したケース4は、第2のスチフナー7を設置しないケース5および第2のスチフナー7を2つ設置したケース6と比較して、接合部材5の圧縮応力度および腹起しの圧縮応力度ともに、最も低い様子がわかる。これは、接合部材5のウェブ51内で応力分散が促進されることにより、切梁4から作用された荷重が、腹起し3に対して等分布荷重の様相で作用するよう伝達されると想定されることから、腹起し3を補強する第2のスチフナー7を、等分布荷重の中央となる2つの第1のスチフナー6に挟まれた領域に設置したことで、腹起し3および接合部材5がバランスよく補強されたことによるものと考えられる。
また、図5をみると、腹起し3および接合部材5が安全に支持することの可能な切梁軸力の上限値は、例えば補強をしていないケース1を見ると、腹起し3は約4200kN程度と高いものの、接合部材4は約1500kN程度にとどまっている。これにより、補強をしていないケース1の山留め支保工2にて安全に山留め壁1を支持可能な切梁軸力の上限値は、約1500kNとなる。
一方で、第1のスチフナー6を2つ、第2のスチフナー7を1つ設置したケース4では、腹起し3が約5000kN、接合部材4が約4000kNで、安全に山留め壁1を支持可能な切梁軸力の上限値は、約4000kNとなる。このようにしてケース1からケース6を比較すると、ケース4の山留め支保工2が、もっとも大きい切梁軸力を支持できる構造であることがわかる。
このように、上記のケース4に該当する本実施の形態の山留め支保工2は、腹起し3と接合部材5がバランスよく補強されているため、山留め壁に架設した際の平面視形状をコンパクトにしながら、土留め壁1に大きな土圧が作用して切梁軸力が増大した場合にも、効率よく切梁4を支持することが可能となる。また、バランスよく補強することで、第2のスチフナー7の数量を最小限にとどめることができるため、部材点数が少なくして土留め支保工1全体の軽量化を図ることが可能となる。
さらに、第1のスチフナー6および第2のスチフナー7を角筒状部材にすると、板状や棒状のスチフナーと比較して座屈に対して高い剛性を有しながら、その重量を軽くすることができるため、接合部材5におけるウェブ51内の応力分散ならびに接合部材5および腹起し3の補強の効率を高めるとともに、山留め支保工の架設作業を容易にすることが可能となる。
なお、本発明の山留め支保工2は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、接合部材5における、切梁4のウェブ41を挟んだ両側各々と対応する位置に、第1のスチフナー6を1つずつ設置する構成とした。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、それぞれ2個以上ずつ配置する構成としてもよい。同様に、腹起し3における、2つの第1のスチフナー6に挟まれた領域に、1つの第2のスチフナー7を設置したが、これに限定されるものではなく、第2のスチフナー7を複数個設置してもよい。
また、本実施の形態では、接合部材5を切梁4ごとに独立したものとしたが、これを連続する一本の接合部材5としてもよい。このようにすれば、切梁4からの軸力の影響を受けない部位、すなわち切梁4から所定の距離離れた切梁4間の接合部材5は、二段腹起しの腹起し部材としての役割を果たすことができ、腹起し3とあいまって山留め壁1からの大きな土圧に抵抗することが可能となる。
1 山留め壁
2 山留め支保工
3 腹起し
31 ウェブ
32 フランジ
4 切梁
41 ウェブ
42 フランジ
5 接合部材
51 ウェブ
52 フランジ
6 第1のスチフナー
7 第2のスチフナー

Claims (2)

  1. 山留め壁に設置される腹起しと、該腹起しに対して直交するように配置される山留主材よりなる切梁と、該切梁と前記腹起しとを接合する接合部材とを有し、
    該接合部材が、前記腹起しに対して軸方向が平行で、かつウェブが水平面を形成するように配置される山留主材と、該山留主材を補強する第1のスチフナーとを備え、
    該接合部材において、フランジに前記切梁の端面が接合されるとともに、該切梁のフランジ幅内であって該切梁のウェブを挟む両側各々と対向する位置に、前記第1のスチフナーがそれぞれ設置され、
    前記腹起しにおいて、前記第1のスチフナーで挟まれた領域と対向する位置に、該腹起しを補強する第2のスチフナーが1つだけ設置されることを特徴とする山留め支保工。
  2. 請求項1に記載の山留め支保工において、
    前記第1のスチフナーおよび前記第2のスチフナーが、角筒状部材よりなることを特徴とする山留め支保工。
JP2015187135A 2015-09-24 2015-09-24 山留め支保工 Active JP5923649B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015187135A JP5923649B1 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 山留め支保工

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015187135A JP5923649B1 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 山留め支保工

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5923649B1 true JP5923649B1 (ja) 2016-05-24
JP2017061792A JP2017061792A (ja) 2017-03-30

Family

ID=56015227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015187135A Active JP5923649B1 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 山留め支保工

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5923649B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5313515A (en) * 1976-07-24 1978-02-07 Senzou Yamamoto Sheathing method
JPS58153244U (ja) * 1982-04-02 1983-10-13 山本 仙蔵 土木建築用山留架構体における切梁・火打ち兼用ピ−ス
JP2000320145A (ja) * 1999-05-14 2000-11-21 Fujimoto:Kk H形鋼の補剛方法及びその装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5313515A (en) * 1976-07-24 1978-02-07 Senzou Yamamoto Sheathing method
JPS58153244U (ja) * 1982-04-02 1983-10-13 山本 仙蔵 土木建築用山留架構体における切梁・火打ち兼用ピ−ス
JP2000320145A (ja) * 1999-05-14 2000-11-21 Fujimoto:Kk H形鋼の補剛方法及びその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017061792A (ja) 2017-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016089478A (ja) 山留壁の架構構造
JP6676341B2 (ja) 山留支保工構造及びその構築方法
JP5923649B1 (ja) 山留め支保工
JP2018188874A (ja) 土留め構造および施工方法
JP2017133209A (ja) 木造建築物の構造躯体の接合構造
JP2017214717A (ja) 柱梁接合部と梁との連結構造
JP2007113302A (ja) 合成梁構造
JP6535558B2 (ja) 腹起し
JP3411884B2 (ja) 支保工部材およびそれを使用した土留支保工
JP2004257005A (ja) 柱梁の接合構造、柱梁の接合方法
JP2018145618A (ja) 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース
JP6905927B2 (ja) 免震建物、免震構造の構築方法
JP6757604B2 (ja) 腹起しの接合構造
JP2015227588A (ja) 構造物
JP2019190162A (ja) 鋼材の組合せ構造体,山留支保工構造,及び構築方法
JP5004434B2 (ja) スチールハウス
JP6832053B2 (ja) 耐震補強構造
JP2006265897A (ja) 建築物の耐震補強構造
JP2015105478A (ja) 耐震補強構造
JP2015124536A (ja) 連結建物
JP3213117U (ja) 山留壁の架構構造
JP2018048508A (ja) アダプター部材及び山留支保工構造
JP7283659B2 (ja) 山留め構造
JP6248470B2 (ja) 既存躯体の耐震補強構造及び方法
JP6357303B2 (ja) 鉄筋コンクリート造の方立壁

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5923649

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350