JP5923380B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、洗濯機に関する。
従来の洗濯機が特許文献1及び2に開示されている。これら従来の洗濯機は衣類量に応じた洗濯水量、洗濯時間及び洗剤量を設定して洗濯するために、衣類量の判定を実行している。
特許文献1に記載の洗濯機はスタートスイッチを押した後のモータの回転情報から得られる負荷量を測定することにより布量を判定している。具体的には、洗濯兼脱水槽に洗濯物を入れて電源スイッチを投入してスタートスイッチを押すと、モータを右方向に0.3秒駆動し1.0秒休止した後、左方向に0.3秒駆動し1.0秒休止する。次に、休止期間1.0秒間のエンコーダの出力パルス数をカウントし、その検知パルス数に基づいて布量判定手段により布量を判定する。検知パルス数は布量によって異なるため、検知パルス数に基づいて布量を判定することができる。このとき、洗濯兼脱水槽内に水があるとパルス数が変化する。このため、水位検知手段で水位を検知し、その水位レベルにより水位の区分を行って布量判定に使用するテーブルを決めて布量判定を行っている。そして、判定した布量に応じた洗剤量を投入することができる。
特許文献2に記載の洗濯機はスタートボタンを押した後、布量判定の前に水の有無を判断し、水が無い場合と水が有る場合とで手順を変えている。具体的には、水位検出手段により水無しを検出した場合、水無し時の布量判定モードを実行し、布量を検出して全工程終了までこの布量情報を使用する。一方、水有りを検出した場合、所定のモータ通電時、一定の回転速度まで立ち上がるかどうかをチェックする。立ち上がるときはその貯水量で洗濯を開始し、すすぎ前に別途水有り時布量判定モードにより判定し、すすぎ以降この布量情報を使用するものとする。一方、立ち上がらないときは一定回転速度に立ち上がるまで注水する。回転翼が一定の回転速度まで立ち上がるようになったならば、注水を停止して水位センサーで水位を計測し、水量から布量を決定する。
特開平5−115668号公報 特開平8−206387号公報
ここで日常には、衣類が汗を吸ったり、事前に衣類を手洗いしたりすることなどにより、洗濯槽に注水されていないが、洗濯槽に投入した衣類がすでに濡れている状況が存在する。
しかしながら、特許文献1に記載の従来の洗濯機は水位検知手段で衣類に含まれる水分量を検知することができない。これにより、モータの回転情報により得られる負荷量には衣類の重量に、衣類に含まれる水の重量も加算されてしまう。その結果、正しい衣類量を算出することが困難であるという問題があった。
同様に、特許文献2に記載の従来の洗濯機も水位検出手段で衣類に含まれる水分量を検知することができない。その結果、衣類が水分を含むことにより誤った衣類量を算出してしまうという問題があった。一方、一定量注水すれば水中にすべての衣類が存在する状態になるので、洗濯槽に投入する前にすでに衣類が濡れている場合でも計測可能である。しかしながら、衣類量を判定するのに時間がかかるという課題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、洗濯槽に投入する前にすでに衣類が濡れている場合であっても正確かつ迅速に衣類量を把握することができ、その衣類量に応じた好適な洗濯条件を設定することが可能な洗濯機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の洗濯機は、衣類を収容した洗濯槽を回転させて前記衣類を洗濯する洗濯機であって、前記洗濯槽の内部の前記衣類の重量を計測する衣類重量計側部と、前記洗濯槽の内部に向かって100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波を照射する電磁波発生部と、前記電磁波発生部が照射して前記洗濯槽の内部を通過した前記電磁波を検出する電磁波検出部と、前記電磁波を検出した前記電磁波検出部が出力する信号に基づいて前記衣類の水分量を演算する衣類水分量演算部と、前記衣類重量計側部が計測した前記衣類の重量及び前記衣類水分量演算部が演算した前記衣類の水分量に基づいて洗濯に係る制御を実行する制御部と、を備えることを特徴としている。
上記周波数帯域の電磁波は水分子に非常に吸収され易いという性質を有しているので、衣類中の水分量がわずかであっても電磁波の強度が大きく変化する。したがって、この構成によれば、衣類を通過して強度が変化した電磁波を検出することで、衣類に含まれる水分量が素早く分かる。そして、衣類に含まれる水分量を減算することで、正確な衣類量が算出される。
ここで、「100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波」は人体に対して安全で、且つ水の吸収係数が102cm-1以上の電磁波である。吸収係数が102cm-1であるということは、電磁波は水中を0.1mm(=1/102cm)進む間にその強度が10分の1になる。電磁波は衣類の水分中を0.1mm進む間にその強度が10分の1に減少するので、検出中にノイズが発生しても十分に検出可能である。一方、100GHz未満の周波数の電磁波は徐々に水の吸収係数が102cm-1より減少して検出精度が低下する虞がある。また、120THzから1.6PHz(波長2.5μmから0.125μm)の周波数の電磁波は吸収係数が102cm-1より小さい。そして、電磁波は1.6PHzを超えると吸収係数が102cm-1より大きくなるが、人体への影響が大きくなる虞がある。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽の内部に対して前記電磁波の照射方向と垂直をなす方向に前記電磁波を走査するための走査部を備えることを特徴としている。
この構成によれば、走査範囲における衣類中の水分量の2次元的な分布が識別される。これにより、洗濯機は衣類中の水分量の分布に係る情報を用いた好適な洗濯運転を実行する。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽の内部に対して複数の前記電磁波を異なる方向から照射することを特徴としている。
この構成によれば、洗濯機は一箇所だけでなく、複数の箇所における衣類の水分量が分かる。これにより、衣類の水分量の正確さが高まる。
また、上記構成の洗濯機において、前記電磁波発生部及び/または前記電磁波検出部は前記洗濯槽の外部に配置され、前記電磁波発生部と前記電磁波検出部との間の前記電磁波の経路上に設けた前記電磁波が透過する電磁波透過部を備えることを特徴としている。
この構成によれば、電磁波発生部及び電磁波検出部のいずれか、或いは両方が洗濯槽の外部に配置されるので、衣類がそれらに衝突することが抑制される。したがって、洗濯槽の内部における衣類の動きを妨げることなく、自然な状態で撹拌される衣類を通過する電磁波が検出される。また、電磁波発生部や電磁波検出部が衣類と衝突して損傷を受ける虞がなくなる。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽は前記電磁波を反射して前記電磁波検出部に導くための反射部を備えることを特徴としている。
この構成によれば、電磁波発生部と電磁波検出部とを対向させて配置する必要がない。したがって、洗濯機には電磁波発生部と電磁波検出部との様々な配置構成が適用され得る。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽は前記反射部を一体として有することを特徴としている。
この構成によれば、洗濯槽の耐久性が向上し、衣類の衝突等により洗濯槽から反射部が外れる可能性が低減する。
また、上記構成の洗濯機において、前記電磁波発生部と前記電磁波検出部とが一体として構成されていることを特徴としている。
この構成によれば、電磁波発生部及び電磁波検出部の配置領域が省スペース化される。したがって、洗濯機の大型化が妨げられる。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽の内部の前記衣類の位置を検知する衣類位置検知部を備え、前記衣類水分量演算部は前記衣類位置検知部が検知した前記衣類の位置を前記演算に用いることを特徴としている。
この構成によれば、例えば水分量が比較的多い衣類が特定され、追跡される。すなわち、その特定した衣類の水分量を詳細に演算することができ、衣類の水分量が一層正確に分かる。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽の内部の水蒸気量を測定する水蒸気測定部を備え、前記衣類水分量演算部は前記水蒸気測定部が測定した前記水蒸気量を前記演算に用いることを特徴としている。
この構成によれば、衣類を通過した電磁波の検出信号に対して洗濯槽の内部の水蒸気量を用いた補正が加味される。これにより、衣類の水分量が一層正確に分かる。
また、上記構成の洗濯機において、前記洗濯槽の内部の水位を測定する水位測定部を備え、前記衣類水分量演算部は前記水位測定部が測定した前記水位を前記演算に用いることを特徴としている。
この構成によれば、洗濯機は洗濯槽の内部に貯まった水により電磁波が吸収されることを考慮して衣類の水分量の演算を行う。これにより、衣類の水分量が一層正確に分かる。
本発明の構成によれば、衣類を通過した電磁波の強度を検出することで、衣類に含まれる水分量が分かる。したがって、衣類に含まれる水分量を減算することで正確な衣類量が算出できるので、洗濯槽に投入する前にすでに衣類が濡れている場合であっても正確かつ迅速に衣類量を把握することが可能である。このようにして、衣類量に応じた好適な洗濯条件を設定することが可能な洗濯機を提供することができる。
本発明の第1実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第1実施形態の洗濯機の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第3実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第4実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第5実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第5実施形態の洗濯機の洗濯槽内部を示す概略垂直断面図である。 本発明の第6実施形態の洗濯機の概略垂直断面図である。 本発明の第6実施形態の洗濯機の洗濯槽内部を示す概略垂直断面図である。 本発明の第6実施形態の洗濯機の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態の洗濯機を図1〜図10に基づき説明する。
[第1実施形態]
最初に、本発明の第1実施形態の洗濯機について、図1及び図2を用いてその構造と衣類の洗濯動作とを説明する。図1は洗濯機の概略垂直断面図、図2は洗濯機の構成を示すブロック図である。なお、図1における左方が洗濯機の前面側(前方)であり、右方が背面側(後方)である。
洗濯機1は、図1及び図2に示すように外箱2、上蓋3、操作パネル4、水槽5、洗濯槽6、パルセータ7、注水部8、排水部9、回転部10、衣類重量計側部11及び制御部12を備えている。
外箱2は例えば金属で構成され、直方体形状に成形されている。外箱2上面の略中央部には外箱2の内外を連通させる開口2aが設けられている。
上蓋3は外箱2の開口2aに対して洗濯機1の上方から開閉可能に設けられている。上蓋3は洗濯機1の外部から洗濯槽6の内部を見ることができるよう透明部を備えている。ユーザーは上蓋3を開放することにより洗濯槽6の内部に対して衣類Cを出し入れすることができる。
操作パネル4は外箱2上面の開口2aに対して前面側に設けられている。操作パネル4はユーザーが洗濯機1に対して運転指示を送ったり、洗濯機1がユーザーに対して運転情報を提示したりするための部分であって、不図示の操作ボタンや表示部を備えている。
水槽5は外箱2の内部に不図示のサスペンション部材を介して吊り下げられている。サスペンション部材は例えば水槽5の外面下部と外箱2の上部内面コーナー部とを連結する形で計4箇所に配置され、水槽5を水平面内で揺動できるように支持している。
洗濯槽6は脱水槽を兼ね、水槽5の内側に配置されている。水槽5及び洗濯槽6はともに上面が開口した有底筒状のカップ形状をなし、各々軸線を垂直方向に一致させて同心状に配置されている。洗濯槽6はその軸線を中心として水平面内で回転可能である。洗濯槽6上面の開口6aは外箱2上面の開口2aに連通している。また、洗濯槽6はその内部に貯まった水や衣類中の水分を外部に送り出すための不図示の排水孔や脱水孔を備える。
洗濯槽6の内底面には回転翼であるパルセータ7が設けられている。パルセータ7は水流を発生させて洗濯槽6の内部の水と衣類Cを攪拌させるために回転可能であり、洗濯槽6と回転軸線を垂直方向に一致させて同心状に配置されている。なお、洗濯槽6とパルセータ7とは各々独立して回転する。
注水部8は水槽5に注水するためのものであって、洗濯機1の上部に設けられている。排水部9は水槽5から排水するためのものであって、洗濯機1の下部に設けられている。注水部8及び排水部9は各々、水槽5に対する注水または排水を行うためのバルブ等を備えている。
回転部10は洗濯槽6及びパルセータ7を回転させるためのものであって、水槽5の下側に配置されている。回転部10は例えば不図示のモータやベルト機構、ブレーキ機構などを備えている。回転部10に連結される洗濯槽6の回転軸(不図示)とパルセータ7の回転軸(不図示)とは同心状の二重軸構造になっており、回転部10は洗濯槽6とパルセータ7とを各々独立して回転させることができる。
衣類重量計側部11は重量としての衣類量を計測するために洗濯機1に設けられている(図2参照)。衣類重量計側部11は回転部10が洗濯槽6を回転させるときの回転情報から得られる負荷量を測定することにより、洗濯槽6の内部の衣類の重量として衣類量を得る。洗濯槽6を回転させるときの回転情報から得られる負荷量は既出のエンコーダを用いて回転パルスを計数する方法や慣性モーメントを用いる方法など公知の技術を利用することができる。また、洗濯槽6に重量計を取り付けて、洗濯槽6の内部の衣類Cの重量を直接計測しても良い。
また、洗濯機1はその全体の動作制御のために、図2に示す制御部12を備えている。制御部12はCPU13やその他の図示しない電子部品で構成されている。CPU13は中央演算部であって、記憶部14等に記憶、入力されたプログラム、データに基づき回転部10や注水部8、排水部9などの構成要素を制御して一連の洗濯運転を実現する。
上記構成の洗濯機1に対して、上蓋3が開放されて洗濯槽6の内部に衣類Cが投入され、上蓋3の閉鎖後に操作パネル4のスタートボタン(不図示)が押下されると、制御部12が洗濯運転の指令を受け付ける。そして、制御部12は回転部10を駆動して洗濯槽6の所定の回転動作を実行するとともに、衣類重量計側部11を用いて洗濯槽6の内部の衣類量を算出する。この衣類量に基づき、制御部12は洗濯工程やすすぎ工程における注水量や工程時間、脱水動作にかける時間などを決定する。
洗濯工程では、制御部12は排水部9の不図示の排水バルブを閉鎖して注水部8から注水を始め、水槽5に所定量の水が貯まると注水を停止する。次に、制御部12は回転部10を駆動して洗濯槽6及びパルセータ7を低速回転させ、洗濯槽6の内部の水を撹拌させて洗濯動作を実行する。洗濯工程は操作パネル4で設定された時間実行される。
すすぎ工程では、制御部12は排水部9の排水バルブを開放して水槽5の内部の水を排水する。続いて、制御部12は回転部10を駆動して洗濯槽6を高速回転させ、洗濯槽6内部の水及び衣類Cに含まれる水分の脱水動作を実行する。脱水動作で洗濯槽6の外部に送り出された水は排水部9から水槽5及び洗濯機1の外部へと排水される。脱水動作を所定時間実行した後、制御部12は排水部9の排水バルブを閉鎖して注水部8から注水を始め、水槽5に所定量の水が貯まると注水を停止する。次に、制御部12は回転部10を駆動して洗濯槽6及びパルセータ7を低速回転させ、洗濯槽6の内部の水を撹拌させてすすぎ動作を実行する。すすぎ工程は操作パネル4で設定された時間実行される。
脱水工程では、制御部12は排水部9の排水バルブを開放して水槽5の内部の水を排水する。続いて、制御部12は回転部10を駆動して洗濯槽6を高速回転させ、洗濯槽6内部の水及び衣類Cに含まれる水分の脱水動作を実行する。脱水工程は操作パネル4で設定された時間実行される。
そして、上記構成の洗濯機1はより効果的な洗濯運転を実行するために電磁波を利用して衣類Cの水分量を検出するようにしている。このため、洗濯機1は図1及び図2に示す電磁波発生部21と電磁波検出部22とを備えている。
電磁波発生部21は洗濯槽6の下部の内壁面近傍に設けられ、洗濯槽6とともに回転しないように例えば洗濯槽6の回転軸等から延長した部分(不図示)などに取り付けられている。電磁波発生部21は洗濯槽6の内部であって例えば回転中心に向かって、洗濯槽6の回転軸線と交差する方向(図1における横方向、例えば水平方向)に電磁波Eを照射する。電磁波発生部21は洗濯槽6の内部に設けられるので、衣類Cに電磁波Eが当たって衣類Cを通過し易くなる。なお、図1に描画した破線矢印が電磁波Eの通過経路及び通過方向を示している。
電磁波発生部21は例えば量子カスケードレーザーや共鳴トンネルダイオードなどを備え、100GHz以上120THz以下の周波数を有する電磁波Eを照射する。
100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波は人体に対して安全で、且つ水の吸収係数が102cm-1以上の電磁波である。吸収係数が102cm-1であるということは、電磁波は水中を0.1mm(=1/102cm)進む間にその強度が10分の1になる。電磁波は衣類Cの水分中を0.1mm進む間にその強度が10分の1に減少するので、検出中にノイズが発生しても十分に検出可能である。一方、100GHz未満の周波数の電磁波は徐々に水の吸収係数が102cm-1より減少して検出精度が低下する虞がある。また、120THzから1.6PHz(波長2.5μmから0.125μm)の周波数の電磁波は吸収係数が102cm-1より小さい。そして、電磁波は1.6PHzを超えると吸収係数が102cm-1より大きくなるが、人体への影響が大きくなる虞がある。
このようにして、100GHz以上120THz以下の周波数を有する電磁波Eは水に非常に吸収され易いという性質を備える。したがって、衣類Cにわずかでも水分が存在すると、電磁波Eの強度は衣類Cを通過する前後で大きく変化する。
電磁波検出部22は洗濯槽6の内部壁面近傍であって電磁波発生部21に対向して設けられ、洗濯槽6とともに回転しないように例えば洗濯槽6の回転軸等から延長した部分(不図示)などに取り付けられている。電磁波検出部22は電磁波発生部21が照射して洗濯槽6の内部を通過した電磁波Eを検出可能な位置に配置されている。電磁波検出部22は例えば焦電効果を利用した素子やゴーレイセル、ショットキーバリアダイオードなどを備え、電磁波発生部21が発した電磁波Eを検出する。
上記電磁波発生部21及び電磁波検出部22を備える洗濯機1は、洗濯運転の指令を受け付けると、洗濯槽6の所定の回転動作を実行するとともに、衣類重量計側部11を用いて洗濯槽6の内部の衣類量を算出する。続いて、図1に示すように電磁波発生部21から洗濯槽6の例えば水平方向に沿って電磁波Eが照射される。電磁波Eは洗濯槽6の内部で衣類Cに当たると、衣類Cに含まれる水分量に応じて吸収されてその強度が低減する。
なお、この実施形態では電磁波発生部21及び電磁波検出部22が洗濯槽6の内部に設けられて電磁波Eが洗濯槽6の回転軸線に交差して略水平に照射されるが、電磁波発生部21及び電磁波検出部22の配置箇所や電磁波Eの照射方向がこれに限定されるわけではない。例えば、電磁波Eを洗濯槽6の回転軸線に対して平行をなす方向(図1における縦方向)に照射しても良いし、斜め方向に照射しても良い。
また、電磁波発生部21から照射された電磁波Eの照射経路が洗濯槽6の内底面を通過するように設けても良い。洗濯槽6に投入された衣類Cは必ず洗濯槽6の内底面上に貯まるので、この構成によれば、より確実にすべての衣類Cに電磁波Eを当てることが可能になる。
また、電磁波発生部21は波長の異なる複数の電磁波Eを照射することにしても良い。このとき、水分に対する吸収率が比較的高い波長の電磁波と、水分に対する吸収率が比較的低い波長の電磁波とを含ませることが望ましい。これにより、例えば電磁波Eの照射経路上に電磁波Eを散乱させるものがあった場合、水分に対する吸収率が比較的高い波長の電磁波の検出信号の変化が水分に対する吸収によるものか、散乱の影響によるものか区別することができる。これにより、電磁波Eの検出信号を補正することが可能である。
電磁波検出部22は衣類Cを通過して強度が低減した電磁波Eを検出する。そして、衣類水分量演算部を兼ねるCPU13が電磁波Eを検出した電磁波検出部22が出力する信号に基づいて衣類Cの水分量を演算する。衣類水分量演算部はCPU13とは別個の部材として設けても良い。
なお、電磁波Eの吸収率は、例えば電磁波発生部21が照射する電磁波Eの強度と、電磁波検出部22が検出する電磁波Eの強度との差分や比率から演算すれば良い。電磁波発生部21が照射する電磁波Eの強度は、例えば衣類Cが存在しない状態で電磁波検出部22が検出する電磁波Eの強度としても良いし、電磁波発生部21への投入電力から換算しても良い。
ここで、電磁波は一般的に回折限界により、波長程度までしか収束させることができない。「100GHz」の電磁波の波長は3000μmであり、「120THz」の電磁波の波長は2.5μmであるので収束可能な領域も同程度となる。これにより、本発明の洗濯機1では直径2.5μm〜3000μm程度の水分の塊を区別できる。したがって、洗濯機1は電磁波Eの照射方向と垂直をなす面に関して、より小さい領域の水分量を検出することができ、一層正確に衣類Cの水分の分布が分かるようになる。
このようにして、洗濯機1は衣類Cを通過して強度が変化した電磁波Eを検出することで、衣類Cに含まれる水分量が分かる。そして、衣類Cが洗濯槽6の内部で撹拌されることにより、ほぼすべての衣類Cを電磁波Eが通過することになる。これにより、衣類C全体としての濡れ度合いや水分の偏在を識別することができる。
洗濯槽6の内部の正しい衣類量の算出は、例えば重量としての衣類量から衣類水分量演算部であるCPU13が演算した水分量の重量分を減算することにより得ることができる。この正しい衣類量を用いることにより、洗濯工程やすすぎ工程における注水量や工程時間、脱水動作にかける時間などの好適な条件を導出することが可能である。
算出された重量としての衣類量と水分量とに基づいて、制御部12は洗濯工程やすすぎ工程における注水量や工程時間、脱水動作にかける時間などを決定する。ユーザーが洗濯に必要な洗剤を洗濯層6に投入して上蓋3を閉じると、制御部12はそれら注水量や工程時間などを用いて回転部10や注水部8、排水部9等を制御して洗濯工程、すすぎ工程及び脱水工程を実行する。一連の洗濯運転が終了すると、制御部12は音などによりユーザーに洗濯が終了したことを通知する。
なお、洗濯工程、すすぎ工程及び脱水工程は各々一回に限定されるわけではなく、必要に応じて複数回実行しても良い。また、制御部12は算出された重量としての衣類量と水分量とに基づいて、洗濯に必要な洗剤量を演算しても良い。そして、この洗剤量は操作パネル4に表示して単にユーザーに提示するだけにしても良いし、洗濯機1に予め洗剤収容部を設けて自動的に洗濯槽6に投入することにしても良い。
また、さらに効果的な洗濯運転を行うために、洗濯機1は洗濯槽6の内部の衣類Cの位置を検知する衣類位置検知部15を備えている(図2参照)。衣類位置検知部15は、例えば洗濯槽6の内部を撮像可能なカメラで構成され、取得した洗濯槽6の内部の映像から衣類Cの位置を検知することができる。CPU13は電磁波Eを検出した電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に、衣類位置検知部15が検知した衣類Cの位置を用いる。
また、さらに効果的な洗濯運転を行うために、洗濯機1は洗濯槽6の内部の水蒸気量を測定する水蒸気測定部16を備えている(図2参照)。水蒸気測定部16は、例えば高分子感湿材料を用いた静電容量式や電気抵抗式の湿度センサーで構成され、洗濯槽6の内部の水蒸気量を測定するためにその検知部が洗濯槽6の内部に臨むように配置されている。
電磁波Eは洗濯槽6の内部の水蒸気でも吸収されるので、洗濯槽6の内部の水蒸気量の変動が電磁波検出部22による電磁波Eの検出に影響を与えて衣類Cの水分量の正確な検出の妨げとなる。このため、洗濯機1は水蒸気測定部16によって洗濯槽6の内部の空気の水蒸気量を測定する。
CPU13は電磁波Eを検出した電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に、水蒸気測定部16が測定した水蒸気量を用いる。具体的には、CPU13は電磁波発生部21と電磁波検出部22との間の距離と、水蒸気測定部16から得られた洗濯槽6の内部の水蒸気量とを用いて洗濯槽6の内部の水蒸気による電磁波Eの減衰量を算出する。CPU13は電磁波検出部22で検出される衣類Cの水分による電磁波Eの吸収量と、洗濯槽6の内部の水蒸気による電磁波Eの減衰量との差分をとることで、洗濯槽6の内部の水蒸気の影響を受けて変動する電磁波検出部22で検出される電磁波Eを補正する。
また、さらに効果的な洗濯運転を行うために、洗濯機1は洗濯槽6の内部の水位を測定する水位測定部17を備えている(図2参照)。水位測定部17は、例えばダイヤフラムなどを採用した静電容量式の水位センサーで構成され、洗濯槽6の内部の水位を圧力差として測定するためのチューブが洗濯槽6下部と水位センサーとの間に接続されている。
洗濯槽6の内部に水が貯まっていると、電磁波Eはその水により完全に吸収されてしまい、電磁波検出部22による電磁波Eの検出に影響を与えて衣類Cの水分量の正確な検出の妨げとなる。このため、洗濯機1は水位測定部17によって洗濯槽6の内部の水位を測定する。水位測定部17が洗濯槽6の内部に水が貯まっていることを検出すると、CPU13は水が貯まっている部分の電磁波Eの検出信号を除外して衣類Cの水分量を演算する。また、制御部12が排水部9を制御して排水するようにしても良い。
なお、水位測定部17は、従来洗濯槽の内部の水位を測定するために設けられている水位センサーを兼用しても良いし、電磁波Eの検出精度を高めるために別途用意しても良い。
また、洗濯機1は、脱水動作を行っている時に重量としての衣類量とCPU13が演算した衣類Cの水分量とを用いることにしても良い。正確な衣類量と衣類中の水分量とが分かるので、脱水具合を逐次把握することが可能となる。これにより、好適な脱水完了時を判定できるので、必要以上に長時間脱水動作を継続することが抑制される。したがって、脱水動作時における衣類の損傷を抑制したり、消費電力を抑制したりすることが可能になる。
上記のように、洗濯機1は洗濯槽6の内部の衣類Cの重量を計測する衣類重量計側部11と、洗濯槽6の内部に向かって100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波Eを照射する電磁波発生部21と、電磁波発生部21が照射して洗濯槽6の内部を通過した電磁波Eを検出する電磁波検出部22と、電磁波を検出した電磁波検出部22が出力する信号に基づいて衣類Cの水分量を演算してするCPU13と、衣類Cの重量及び衣類Cの水分量に基づいて洗濯に係る制御を実行する制御部12と、を備えている。上記周波数帯域の電磁波Eは水分子に非常に吸収され易いという性質を有しているので、洗濯機1は衣類Cを通過して強度が変化した電磁波Eを検出することで、衣類Cに含まれる水分量を素早く知ることができる。したがって、洗濯槽6に投入する前にすでに衣類Cが濡れている場合であっても正確かつ迅速に衣類量を把握することが可能である。
そして、洗濯機1が洗濯槽6の内部の衣類Cの位置を検知する衣類位置検知部15を備え、CPU13は電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に衣類位置検知部15が検知した衣類Cの位置を用いる。これにより、洗濯機1は、例えば水分量が比較的多い衣類Cを特定して追跡する。すなわち、洗濯機1はその特定した衣類Cの水分量を詳細に演算することができ、衣類Cの水分量を一層正確に知ることが可能である。
また、洗濯機1が洗濯槽6の内部の水蒸気量を測定する水蒸気測定部16を備え、CPU13は電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に水蒸気測定部16が測定した洗濯槽6の内部の水蒸気量を用いる。これにより、衣類Cを通過した電磁波Eの検出信号に対して洗濯槽6の内部の水蒸気量を用いた補正が加味される。したがって、洗濯機1は衣類Cの水分量を一層正確に知ることができる。
さらに、洗濯機1が洗濯槽6の内部の水位を測定する水位測定部17を備え、CPU13は電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に水位測定部17が測定した洗濯槽6の内部の水位を用いる。これにより、洗濯機1は洗濯槽6の内部に貯まった水により電磁波Eが吸収されることを考慮して衣類Cの水分量の演算を行う。すなわち、水が貯まっている部分の電磁波Eの検出信号を除外して衣類Cの水分量を演算する。したがって、洗濯機1は衣類Cの水分量を一層正確に知ることができる。
そして、本発明の上記実施形態の構成によれば、衣類Cを通過した電磁波Eの強度を検出することで、衣類Cに含まれる水分量が分かる。したがって、衣類Cに含まれる水分量を減算することで正確な衣類量が算出できるので、洗濯槽6に投入する前にすでに衣類Cが濡れている場合であっても正確かつ迅速に衣類量を把握することが可能である。このようにして、衣類量に応じた好適な洗濯条件を設定することが可能な洗濯機1を提供することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の洗濯機について、図3を用いて説明する。図3は洗濯機の概略垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1及び図2を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。また、図3では衣類Cの描画を省略している。
第2実施形態の洗濯機1は、図3に示すように水槽5及び洗濯槽6の下部の壁面に電磁波透過部23A、23Bを備えている。電磁波透過部23A、23Bは電磁波Eが透過する材料、例えば100GHz以上120THz以下の周波数を有する電磁波Eを透過する合成樹脂で構成されている。水槽5に設けた電磁波透過部23Aは例えば矩形や円形をなす窓状に形成されている。洗濯槽6に設けた電磁波透過部23Bは例えば洗濯槽6の回転軸線に対して略同心円をなす環状に形成されている。
電磁波発生部21は水槽5の外壁面下部に設けられ、洗濯槽6に向かってその回転軸線と交差する方向(例えば水平方向)に電磁波Eを照射する。電磁波透過部23A、23Bは電磁波Eの照射経路上に配置されている。電磁波検出部22は電磁波Eの照射経路上であって、水槽5及び洗濯槽6を隔てた電磁波発生部21の反対側の水槽5の外壁面下部に配置されている。電磁波発生部21及び電磁波検出部22は洗濯槽6とともに回転しない。電磁波発生部21が照射する電磁波Eは電磁波透過部23A、23Bを透過して電磁波検出部22に届く。
このようにして第2実施形態の構成によれば、電磁波発生部21及び電磁波検出部22の両方が洗濯槽6の外部に配置されるので、衣類Cがそれらに衝突することが抑制される。したがって、洗濯機1は洗濯槽6の内部における衣類Cの動きを妨げることなく、自然な状態で撹拌される衣類Cを通過する電磁波Eを検出することが可能である。その結果、洗濯機1は衣類Cの水分量をより一層正確に知ることができる。また、電磁波発生部21や電磁波検出部22が衣類Cと衝突して損傷を受けることを防止することが可能である。
なお、洗濯槽6に設けた電磁波透過部23Bが、水槽5に設けた電磁波透過部23Aと同様に矩形や円形をなす窓状に形成されていても良い。そして、洗濯槽6が全体として電磁波Eを透過しない例えばステンレスなどの材料で形成されていても良い。この場合、電磁波検出部22の出力信号から電磁波Eが電磁波透過部23Bを透過していない期間の信号を除外することにより、電磁波Eの強度を正確に把握することができる。
電磁波Eが電磁波透過部23Bを透過していない期間は、洗濯槽6の電磁波Eを透過しない部分を予め記録しておくとともに、洗濯槽6の回転をモニタリングしながら検知しても良い。また、電磁波発生部21の近傍に電磁波検出部をさらに設け、電磁波発生部21が照射した電磁波Eの、洗濯槽6の電磁波Eを透過しない部分により反射された強度を電磁波発生部21の近傍に設けた電磁波検出部により検出することで、電磁波Eが電磁波透過部23Bを透過していない期間を検知しても良い。
また、洗濯槽6に設けた電磁波透過部23Bは上記のように電磁波Eを透過する材料で構成されていても良いし、単なる貫通孔で構成されていても良い。さらに、電磁波発生部21及び電磁波検出部22のいずれか一方が洗濯槽6の外部に配置され、他方が洗濯槽6の内部に配置された構成であっても良い。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の洗濯機について、図4を用いて説明する。図4は洗濯機の概略垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1及び2を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。また、図4では衣類Cの描画を省略している。
第3実施形態の洗濯機1は、図4に示すように洗濯槽6の内面に反射部24を備えている。反射部24は電磁波Eの反射率が高い金属等で構成されている。反射部24は電磁波発生部21に対向して配置されている。
電磁波発生部21は洗濯槽6の下部の内壁面近傍に設けられ、洗濯槽6の内部であって例えば回転中心に向かって水平方向に電磁波Eを照射する。電磁波検出部22は電磁波発生部21の上方の、洗濯槽6の内壁面近傍に設けられ、洗濯槽6の内部側から届く電磁波Eを検出する。電磁波発生部21が照射する電磁波Eは反射部24で反射して電磁波検出部22に届く。
このようにして第3実施形態の構成によれば、電磁波発生部21と電磁波検出部22とを対向させて配置する必要がない。したがって、洗濯機1には電磁波発生部21と電磁波検出部22との様々な配置構成を適用することができる。すなわち、一対の電磁波発生部21及び電磁波検出部22を用いて様々な方向から衣類Cに対して電磁波Eを当てることができる。その結果、衣類C全体としての濡れ度合いや水分の偏在を識別する精度を一層向上させることが可能である。
なお、反射部24は1箇所に限定されるわけではなく、2箇所以上に設けても良い。さらに、反射部24の配置箇所も上記実施形態に限定されるわけではなく、他の箇所に配置しても良い。
そして、洗濯槽6が例えばステンレスなどの電磁波Eを反射する材料からなり、反射部24を一体として有することにしても良い。電磁波Eは洗濯槽6の内面で反射する。この構成によれば、洗濯槽6の耐久性が向上し、衣類Cの衝突等により洗濯槽6から反射部24が外れる可能性が低減する。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態の洗濯機について、図5を用いて説明する。図5は洗濯機の概略垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1及び図2を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。また、図5では衣類Cの描画を省略している。
第4実施形態の洗濯機1は、図5に示すように電磁波発生検出部25を備えている。電磁波発生検出部25は電磁波発生部と電磁波検出部とが一体として構成されている。電磁波発生検出部25は洗濯槽6の下部の内壁面近傍に設けられている。
電磁波発生検出部25は洗濯槽6の内部であって例えば回転中心に向かって水平方向に電磁波Eを照射する。さらに、電磁波発生検出部25は洗濯槽6の内部側から届く電磁波Eを検出する。電磁波Eの反射率が高い金属等で構成された反射部24が洗濯槽6の下部の内壁面近傍であって、電磁波発生検出部25と対向する箇所に配置されている。すなわち、電磁波発生検出部25が照射する電磁波Eは反射部24で反射して電磁波発生検出部25に届く。
このようにして第4実施形態の構成によれば、電磁波発生検出部25が電磁波発生部と電磁波検出部とを一体として構成されているので、電磁波発生部及び電磁波検出部の配置領域が省スペース化される。したがって、洗濯機1の大型化を防止することが可能である。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態の洗濯機について、図6及び図7を用いて説明する。図6は洗濯機の概略垂直断面図、図7は洗濯機の洗濯槽内部を示す概略垂直断面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1及び図2を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。また、図6及び図7では衣類Cの描画を省略している。
第5実施形態の洗濯機1は、図6及び図7に示すように対をなす電磁波発生部21及び電磁波検出部22を2箇所に備えている。一対の電磁波発生部21A及び電磁波検出部22Aと、一対の電磁波発生部21B及び電磁波検出部22Bとが上下方向に並べて配置されている。これにより、複数の電磁波Eが洗濯槽6の内部に対して照射される。
このようにして第5実施形態の構成によれば、洗濯機1は複数の箇所における衣類Cの水分量が分かる。したがって、衣類Cの水分量の正確さを高めることが可能である。
なお、対をなす電磁波発生部21及び電磁波検出部22は2箇所に限定されるわけではなく、3箇所以上に配置しても構わない。さらに、電磁波発生部21及び電磁波検出部22の配置箇所も上記実施形態に限定されるわけではなく、他の箇所に配置しても良い。
また、対をなす電磁波発生部21及び電磁波検出部22各々による電磁波Eの照射方向は上記実施形態のように同じ方向であることに限定されるわけではなく、異なる方向から照射しても構わない。例えば、一対の電磁波発生部21B及び電磁波検出部22Bによる電磁波Eの照射方向を図7における横方向に設定しても良い。これにより、一対の電磁波発生部21A及び電磁波検出部22Aによる電磁波Eの照射方向と、一対の電磁波発生部21B及び電磁波検出部22Bによる電磁波Eの照射方向とが上方から見て交差するようになる。これらの電磁波Eの照射経路の高さを変えることにより、衣類Cの水分量の分布を3次元的に識別することが可能になる。
また、電磁波発生部21及び電磁波検出部22は必ずしも対をなすように構成されていなくても良い。単数の電磁波発生部21に対して複数の電磁波検出部22を設けても良いし、複数の電磁波発生部21に対して単数の電磁波検出部22を設けても良い。これらの場合、例えば前述の反射部24などを用いて電磁波Eを振り分けたり、集めたりすることにより、複数の箇所における衣類Cの水分量が得られる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態の洗濯機について、図8〜図10を用いて説明する。図8は洗濯機の概略垂直断面図、図9は洗濯機の洗濯槽内部を示す概略垂直断面図、図10は洗濯機の構成を示すブロック図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1及び図2を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。また、図8及び図9では衣類Cの描画を省略している。
第6実施形態の洗濯機1は、図10に示すように電磁波発生部21及び電磁波検出部22がともに走査部21s、22sを備えている。そして、制御部12は電磁波発生部21の走査部21sと電磁波検出部22の走査部22sとを同時に駆動することにより、図8及び図9に示すように電磁波Eを走査することができる。なお、図8及び図9に描画した実線矢印が電磁波Eの走査方向を示している。例えば、電磁波Eはその照射方向と直角をなす面、すなわち洗濯槽6の回転軸線と平行をなす面において矩形をなす形状に走査される(図9参照)。
このようにして第6実施形態の構成によれば、走査範囲における衣類Cの水分量の分布が識別される。例えば走査する時間が洗濯槽6の回転周期と比較して十分に短い場合、ある時間における2次元的な衣類Cの水分量の分布を識別することができる。そして、洗濯機1は衣類Cの水分量の分布に係る情報を用いた好適な洗濯運転を実行することが可能である。
なお、さらに効果的な洗濯運転を行うために、図10に示す衣類位置検知部15が検知した衣類Cの位置に基づいて電磁波Eを走査することにしても良い。CPU13は電磁波検出部22が出力する信号に基づく衣類Cの水分量の演算に、衣類位置検知部15が検知した衣類Cの位置を用いる。そして、制御部12が衣類Cの位置に応じて電磁波Eを走査すべく走査部21s、22sの駆動を制御する。
この構成によれば、例えば水分量が比較的多い衣類Cを特定し、この衣類Cに対して電磁波Eを照射し続けながらこの衣類Cを追跡することができる。したがって、洗濯機1はその特定した水分量が比較的多い衣類Cを見逃すことを防止でき、衣類Cの水分量を詳細に演算することができる。その結果、より一層効果的な洗濯運転を実行することが可能である。
また、電磁波発生部21及び電磁波検出部22がともに走査部を擁する必要はなく、いずれか一方が走査部を擁する構成であっても良い。この場合、例えば電磁波Eを反射させるなどして照射方向を変更させ、電磁波発生部21から電磁波検出部22まで導くことができる。
また、電磁波Eの照射方向は洗濯槽6の回転軸線と交差する方向(例えば水平方向)であることに限定されるわけではなく、図8及び図9における縦方向、すなわち洗濯槽6の回転軸線と平行をなす方向に電磁波Eを照射しても良い。そして、洗濯槽6の回転軸線に対して交差する方向と、平行をなす方向との両方において電磁波Eを走査することにしても良い。この構成によれば、広範囲にわたる3次元的な空間において衣類Cの水分量の分布を識別することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では洗濯槽6の向きを上面に開口6aを有する縦方向としたが、洗濯槽6の向きはこれらに限定されるわけではなく、例えば横方向や斜め方向であっても構わない。また、洗濯機1はパルセータ7を備えているが、パルセータ7を備えていない洗濯機であっても良い。
また、本発明の構成は乾燥の機能を有する洗濯機にも適用可能である。
本発明は、衣類を収容した洗濯槽を回転させて衣類を洗濯する洗濯機に利用することができる。
1 洗濯機
2 外箱
2a 開口
3 上蓋
4 操作パネル
5 水槽
6 洗濯槽
6a 開口
7 パルセータ
8 注水部
9 排水部
10 回転部
11 衣類重量計側部
12 制御部
13 CPU(衣類水分量演算部)
14 記憶部
15 衣類位置検知部
16 水蒸気測定部
17 水位測定部
21、21A、21B 電磁波発生部
21s 走査部
22、22A、22B 電磁波検出部
22s 走査部
23A、23B 電磁波透過部
24 反射部
25 電磁波発生検出部(電磁波発生部及び電磁波検出部)
E 電磁波
C 衣類

Claims (9)

  1. 衣類を収容した洗濯槽を回転させて前記衣類を洗濯する洗濯機であって、
    前記洗濯槽の内部の前記衣類の重量を計測する衣類重量計側部と、
    前記洗濯槽の内部に向かって100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波を照射する電磁波発生部と、
    前記電磁波発生部が照射して前記洗濯槽の内部を通過した前記電磁波を検出する電磁波検出部と、
    前記電磁波を検出した前記電磁波検出部が出力する信号に基づいて前記衣類の水分量を演算する衣類水分量演算部と、
    前記衣類重量計側部が計測した前記衣類の重量及び前記衣類水分量演算部が演算した前記衣類の水分量に基づいて洗濯に係る制御を実行する制御部と、
    前記洗濯槽の内部の水蒸気量を測定する水蒸気測定部と、
    を備え
    前記衣類水分量演算部は前記水蒸気測定部が測定した前記水蒸気量を前記演算に用いることを特徴とする洗濯機。
  2. 衣類を収容した洗濯槽を回転させて前記衣類を洗濯する洗濯機であって、
    前記洗濯槽の内部の前記衣類の重量を計測する衣類重量計側部と、
    前記洗濯槽の内部に向かって100GHz以上120THz以下の周波数の電磁波を照射する電磁波発生部と、
    前記電磁波発生部が照射して前記洗濯槽の内部を通過した前記電磁波を検出する電磁波検出部と、
    前記電磁波を検出した前記電磁波検出部が出力する信号に基づいて前記衣類の水分量を演算する衣類水分量演算部と、
    前記衣類重量計側部が計測した前記衣類の重量及び前記衣類水分量演算部が演算した前記衣類の水分量に基づいて洗濯に係る制御を実行する制御部と、
    前記洗濯槽の内部の前記衣類の位置を検知する衣類位置検知部と、
    を備え、
    前記衣類水分量演算部は前記衣類位置検知部が検知した前記衣類の位置を前記演算に用い、所定水分量の前記衣類を特定して追跡することを特徴とする洗濯機。
  3. 前記洗濯槽の内部に対して前記電磁波の照射方向と垂直をなす方向に前記電磁波を走査するための走査部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗濯機。
  4. 前記洗濯槽の内部に対して複数の前記電磁波を異なる方向から照射することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の洗濯機。
  5. 前記電磁波発生部及び/または前記電磁波検出部は前記洗濯槽の外部に配置され、
    前記電磁波発生部と前記電磁波検出部との間の前記電磁波の経路上に設けた前記電磁波が透過する電磁波透過部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の洗濯機。
  6. 前記洗濯槽は前記電磁波を反射して前記電磁波検出部に導くための反射部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の洗濯機。
  7. 前記洗濯槽は前記反射部を一体として有することを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
  8. 前記電磁波発生部と前記電磁波検出部とが一体として構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の洗濯機。
  9. 前記洗濯槽の内部の水位を測定する水位測定部を備え、
    前記衣類水分量演算部は前記水位測定部が測定した前記水位を前記演算に用いることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の洗濯機。
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