以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、いわゆるクラウドゲーミングのサービスを提供する例について説明する。このサービス形態では、ゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されている。そして、端末装置3でゲームを実行するのではなく、端末装置3でのゲーム操作に応じてゲームサーバ1でゲームを実行し、その実行結果のゲーム映像を、例えばストリーミング形式で端末装置3に送信する。よって、端末装置3に要求される機能は、基本的に、操作入力およびゲーム映像の出力というインタフェース機能や、ゲームサーバ1との通信機能などであり、ゲーム実行に関する高性能なCPUなどは特に要求されない。よって、比較的低スペックの端末装置3であっても、例えば3Dアクションゲームのようなハイエンドなゲームも支障なくプレイすることが可能となる。
端末装置3としては、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ゲーム専用機など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。また、操作入力および映像出力のインタフェース機能と通信機能という最低限の機能を備えたデバイス(ゲーム用アダプタ)に、モニタ(家庭用テレビジョン等)およびコントローラを接続しただけの端末装置3であってもよい。
ゲームサーバ1には、複数のゲーム用のプログラムが実装されており、ユーザは様々なゲームをプレイすることができる。本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、ゴルフなどの各種スポーツを題材としたスポーツゲーム、戦闘を題材とした戦闘ゲーム、音楽ゲーム、その他種々のロールプレイングゲーム・育成ゲーム・シミュレーションゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。
本実施の形態のゲームサーバ1は、あるユーザAがプレイしている(またはプレイした)ゲーム映像を、当該ユーザAの端末装置3に送信するだけではなく、別のユーザB、C、D、・・・の端末装置3にも送信する機能を備える。これにより、各ユーザは、自分がゲームをプレイしていないときでも、他のユーザのゲームプレイを観戦できる。例えば、図6に示すように、端末装置3のゲーム画面には、複数のユーザがそれぞれプレイしているゲーム映像がサムネイル表示される。この画面で、ユーザが任意のゲーム映像を選択すれば、選択されたゲーム映像が通常の大きさまで拡大されて表示され、他のユーザのゲームプレイを観戦できるようになっている。
例えば、ユーザAのゲームを観戦しているユーザBは、ユーザAがゲームをうまく進行できないで行き詰っていると感じることもある。あるいは、ユーザBは、ユーザAのゲームプレイよりもっと良いプレイ方法があると感じることもある。このような場合、本実施の形態のゲームサーバ1は、ユーザA(第1のユーザ)がプレイしているまたはプレイしたゲームを、ユーザB(第2のユーザ)の端末装置3にて、アドバイス用ゲームとしてプレイ可能とする。そして、ゲームサーバ1は、ユーザBがアドバイス用ゲームをプレイしているまたはプレイしたアドバイス映像を、ユーザAの端末装置3のゲーム画面に表示させるという特徴的な構成を有する。これにより、ユーザAは、自分がプレイしているゲーム状況と同じ状況で、ユーザBが実際にゲームをプレイしているまたはプレイしたアドバイス映像を参照して、自分の行き詰まりを解消する等が可能となる。これを実現する本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を、以下に説明する。
なお、ゲームをプレイしている(プレイした)ユーザを第1のユーザ、当該第1のユーザのゲーム映像を観戦しているユーザを第2のユーザとして記載する。つまり、アドバイスをする側のユーザが第2のユーザであり、アドバイスを受ける側のユーザが第1のユーザである。なお、全てのユーザは、第1のユーザにも第2のユーザにもなり得る。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザに提供するゲームサービスの対価に対する課金処理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように、PC、携帯電話、スマートフォンをはじめとして、ゲームサーバ1と通信可能な様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、PCを例示してその構成を説明する。なお、PC以外の端末装置3についても、ゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、PCと同様である。
端末装置3の構成例を、図3に示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
端末装置3でのゲーム画面の表示は、例えば、ウェブブラウザを介して行うことができる。CPU31は、ウェブブラウザや、そのプラグインとして動作するソフトウェアを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。ゲームサーバ1から送信されてくるゲーム映像(ストリーミング映像)を表示するためのソフトウェア等は、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面にゲーム映像等を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機LE(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵または外付けされたマイクロフォン等からなり、例えばボイスチャット等を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカ等からなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばフラッシュメモリドライブ、ハードディスクドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ゲーム操作等を行うためのものであり、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力する。操作入力部40の例としては、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、ゲーム専用コントローラ等がある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて、端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信し、操作入力部40から入力されたゲーム操作に関する情報を、ゲームサーバ1に送信する。また、ゲームサーバ1から送信されてくるゲーム映像等の情報を受信してCPU31へ供給する。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザ等により表示されるログイン画面を立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、ユーザは、いわゆるオンデマンドのゲームサービスを受けることができる。ユーザは複数のゲームの中から好きなゲームを選択し、端末装置3でゲーム操作を行う。ゲームサーバ1では、端末装置3でのゲーム操作に基づいたゲームの実行(演算や画像処理)を行い、ゲーム映像を端末装置3にストリーミング配信する。また、あるユーザのゲーム映像は、ゲームサーバ1により、他のユーザの端末装置3にも配信される。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の機能について説明する。図4は、ゲーム管理装置(ゲームサーバ1)の主要機能ブロック図である。ゲームサーバ1は、主に、ゲーム実行手段51、ゲーム映像表示制御手段52、他者ゲーム映像表示制御手段53、アドバイス用ゲーム制御手段54、アドバイス映像表示制御手段55を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ゲーム実行手段51は、端末装置3でのゲーム操作に関する情報に基づいて、ゲームを実行する機能を有する。例えば、ゲーム実行手段51は、端末装置3からのゲーム操作に関する情報を受信して、ゲーム内の各種パラメータを用いた演算や画像処理を行い、ゲーム実行結果を反映させたゲーム映像(ゲーム画面データ)を生成する。
ゲーム映像表示制御手段52は、ゲーム実行手段51によるゲーム実行結果を反映させたゲーム映像を、ゲーム操作が行われた端末装置3に送信することにより、当該端末装置3にゲーム映像を表示させる機能を有する。ゲーム操作に対応するゲーム映像の送信にはリアルタイム性が要求されるので、ゲーム映像表示制御手段52は、例えば、UDP(User Datagram Protocol)プロトコルを用いたストリーミングのアルゴリズムに基づいて、ゲーム映像を端末装置3に送信する。
このように、端末装置3でのユーザによるゲーム操作に応じて、ゲームサーバ1のゲーム実行手段51がゲームを実行し、その実行結果のゲーム映像をゲーム映像表示制御手段52が端末装置3にリアルタイムで送信することにより、ゲームがプレイできる。よって、ユーザはゲームプログラムを端末装置3にダウンロードすることなく、様々なゲームをプレイすることが可能となる。
他者ゲーム映像表示制御手段53は、あるユーザ(第1のユーザ)の端末装置3でプレイ中またはプレイしたゲーム映像を、他のユーザ(第2のユーザ)の端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。例えば、他者ゲーム映像表示制御手段53は、第1のユーザの端末装置3でプレイ中のゲーム映像を、リアルタイムで、ストリーミング形式により第2のユーザの端末装置3へ送信する。あるいは、他者ゲーム映像表示制御手段53は、第1のユーザがプレイしたゲーム映像を、一旦、記憶装置に保存し、所定時間(例えば5分)だけ遅延させて、第2のユーザの端末装置3へ送信してもよい。また、第1のユーザがアドバイス映像を見るためにプレイを一時中断した場合などでは、中断前にプレイしたゲーム映像を第2のユーザの端末装置3へ送信してもよい。これにより、ユーザは、ゲームをプレイしていないときでも、他のユーザのゲーム映像を見て楽しむことができる。
以下の説明では、便宜上、他者ゲーム映像表示制御手段53が、あるユーザの端末装置3でプレイ中のゲーム映像を、リアルタイムで他のユーザの端末装置3に送信する例について説明する。
なお、他者ゲーム映像表示制御手段53は、あるユーザAがプレイしているゲーム映像を、特定の1人のユーザBの端末装置3に送信するだけではなく、ユーザC、D、・・・の端末装置3にも送信してもよい。すなわち、第1のユーザ(A)のゲーム映像を見ている第2のユーザ(B、C、D、・・・)は、複数存在してもよい。この場合、他者ゲーム映像表示制御手段53は、UDPプロトコルを用いたマルチキャスト通信により、第1のユーザのゲーム映像をストリーミング形式で複数の第2のユーザの端末装置3へ一斉に送信することができる。
また、ユーザによっては、自分のゲーム映像を他のユーザに見せたくないと考えることもある。そこで、ユーザが、自分のゲーム映像を他のユーザに「見せる」または「見せない」という設定を、任意に切り替えることができるようにしてもよい。但しこの場合、自分のゲーム映像を他のユーザに「見せる」という設定にしていなければ、第三者のアドバイスを受けることができない。
ここで、各ユーザの端末装置3に表示されるゲームのメイン画面の一例を図5に示す。
このメイン画面には、「ゲーム選択」ボタン101、「ゲーム再開」ボタン102、「観戦」ボタン103、「プロフィール」ボタン104、「フレンド」ボタン105、「交流」ボタン106等の様々なコマンドボタンが表示される。
ユーザは、「ゲーム選択」ボタン101を選択することにより、ゲームサーバ1が提供する複数のゲームの中から自分の好きなゲームを選択して、プレイできる。また、ユーザがゲームを終了した場合には、ゲームサーバ1がセーブデータを記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶する、または端末装置3がセーブデータを記憶装置(補助記憶装置39等)に記憶する。そして、ユーザがメイン画面の「ゲーム再開」ボタン102を選択することにより、セーブデータが読み出され、最後にプレイしたゲームの続きからゲームを再開できる。
また、ユーザがメイン画面の「観戦」ボタン103を選択することにより、観戦モードとなり、他のユーザのゲーム映像を見ることができる。例えば、「観戦」ボタン103が選択された場合、図6に例示する観戦モード画面に遷移する。この観戦モード画面には、複数のゲーム映像表示領域110が設けられており、複数のゲーム映像がサムネイル形式で表示されるようになっている。複数のゲーム映像表示領域110に表示されているゲーム映像は、それぞれ異なるユーザによってプレイされているゲーム映像である。また、これらのゲーム映像は、前述した他者ゲーム映像表示制御手段53が端末装置3に送信したものである。
図6の画面例では、12個のゲーム映像表示領域110に縮小されたゲーム映像が表示されており、映像選択カーソル111で囲まれているゲーム映像表示領域110に表示されているゲーム映像に関する情報(プレイ中のユーザ名、ゲームタイトル等)が、表示領域112に表示されるようになっている。
また、観戦モード画面には、例えばランダム121、マイゲーム122、フレンド123という3つのフィルターボタンが設けられている。ここで、ユーザがランダム121を選択すれば、ゲームサーバ1がランダムに選択した他のユーザのゲーム映像が送信されてきてサムネイル表示される。このランダム121を選択すれば、ユーザ自身がプレイしたことのあるゲームだけでなく、プレイしたことのないゲームも観戦できるので、面白そうなゲームを見つけることもできる。
また、ユーザがマイゲーム122を選択すれば、当該ユーザがマイゲーム登録しているゲームと同じゲームをプレイしている他のユーザのゲーム映像が、ゲームサーバ1から送信されてきてサムネイル表示される。よって、ユーザ自身がプレイしたことのあるゲームについて、他のユーザのゲームプレイを観戦したければ、マイゲーム122を選択すればよい。このように、ユーザ自身がプレイしたことのあるゲームを観戦できるようにすれば、アドバイスをし易いゲーム環境を構築できる。
なお、図6の画面は、カーレースゲームや野球ゲーム等をマイゲーム登録しているユーザが、マイゲーム122のフィルターボタンを選択している場合の例を示している。
各ユーザのマイゲーム登録の情報は、ゲームサーバ1がユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶している。マイゲーム登録に関し、自分がプレイしたゲームをユーザ自身が手動でマイゲーム登録するようにしてもよいし、ユーザがプレイしたゲームについてはゲームサーバ1が自動的にマイゲーム登録するようにしてもよい。
また、ユーザがフレンド123を選択すれば、当該ユーザとフレンド(仲間)の関係にある他のユーザのゲーム映像が、ゲームサーバ1から送信されてきてサムネイル表示される。ここで、フレンドについて以下に説明する。
本実施の形態では、ユーザ同士がフレンドという関係を構築することができ、各ユーザのフレンドの情報は、ゲームサーバ1がデータベースサーバ2に記憶して管理している。あるユーザが他のユーザとフレンド関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介してフレンド申請を行い、当該申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介してフレンドになることを承認するという、両ユーザ間においてなされる申請とその承認の操作が挙げられる。その他の形態としては、既にゲームサービスに登録済みのユーザが、未登録のユーザをゲームに招待し、招待を受けたユーザがゲームサービスに登録した場合に、招待した側とされた側との2人のユーザをフレンドとする形態もある。
前述のように、観戦モード画面でフレンド123を選択すれば、フレンドのゲームプレイを観戦することができる。これにより、自分のフレンドに対してアドバイスをし易いゲーム環境を構築できる。
また、観戦モード画面で、ユーザが端末装置3を操作して映像選択カーソル111を移動させ、任意のゲーム映像を選択し、所定の決定操作(Enterボタンを押す等)を行えば、図7に示すように、選択したゲーム映像のみが通常の大きさまで拡大された観戦中画面に遷移する。この観戦中画面には、現在観戦中のゲーム映像に関する情報(プレイ中のユーザ名、ゲームタイトル等)が、表示領域124に表示される。また、観戦中画面には、戻るボタン125が表示される。第2のユーザが戻るボタン125を選択することにより、図6のサムネイル表示の画面に戻り、別のゲーム映像を選択し直すことができる。
また、図7の観戦中画面には、例えばアドバイス開始ボタン126が表示され、第2のユーザがこのボタン126を選択することにより、現在観戦中のゲームをプレイしている第1のユーザに対して、アドバイスを送ることができるようになっている。
図4に示すアドバイス用ゲーム制御手段54は、第2のユーザの端末装置3における、第1のユーザに対するアドバイス供与の要求を示す入力情報に応じて、第1のユーザがプレイ中の(またはプレイした)ゲームを第2のユーザの端末装置3にて、第1のユーザに対するアドバイス用ゲームとしてプレイ可能とする機能を有する。ここで、「第1のユーザに対するアドバイス供与の要求を示す入力情報」とは、本実施の形態では、図7のアドバイス開始ボタン126を選択する入力操作により、第2のユーザの端末装置3からゲームサーバ1へ送信される入力情報である。
例えば、図7に例示する観戦中画面で、ユーザAのカーレースゲームを観戦しているユーザBが、アドバイス開始ボタン126を選択する入力操作を行った場合、アドバイス用ゲーム制御手段54は、図8に例示するように、ユーザBの端末装置3において、ユーザAがプレイ中の走行コースと同じ走行コースのゲーム場面から、アドバイス用ゲームを開始できるようにする。
アドバイス用ゲーム制御手段54は、アドバイス用ゲームの開始ポイントを、次のようにして決定することができる。すなわち、第2のユーザがアドバイス開始ボタン126の操作を行った時点(ゲームサーバ1がアドバイス供与の要求を示す入力情報を受信した時点)における、第2のユーザが観戦中のゲーム映像のゲームポイントまたは当該ポイントより前のゲーム開始可能ポイントを、アドバイス用ゲームの開始ポイントとすることができる。
ゲームによっては、ゲーム途中のどの位置からでもゲームを開始できるゲームもあれば、途中からゲームを開始できる位置が予め決められているゲーム(セーブポイントが決められているようなゲーム)もある。第2のユーザがアドバイス開始ボタン126を操作したときのゲームポイントから開始できるゲームであれば、当該ゲームポイントをアドバイス用ゲームの開始ポイントとしてもよい。
但し、ゲーム途中のどの位置からでもゲームを開始できるゲームであっても、第2のユーザがアドバイス開始ボタン126を操作したときのゲームポイントより少し前のポイントを、アドバイス用ゲームの開始ポイントとすることが望ましい。それは、第1のユーザのゲームを観戦している第2のユーザが、第1のユーザにアドバイスをしたいと考えてからアドバイス開始ボタン126を押した場合、通常、第2のユーザがアドバイスしたい対象のゲームシーンは、アドバイス開始ボタン126を押す前のゲームシーンだからである。
例えば、カーレースゲームであれば、第2のユーザがアドバイス開始ボタン126を操作したときに第1のユーザが走行中の走行コースのスタート地点から、アドバイス用ゲームが開始されるようにすることができる。
また、例えば、ステージ制のゲームであれば、第2のユーザがアドバイス開始ボタン126を操作したときに第1のユーザがプレイしているステージのスタート地点から、アドバイス用ゲームが開始されるようにすることができる。なお、1つのステージが長い場合には、ステージを複数のサブステージに区切って(例えば前半ステージと後半ステージ等)、サブステージのスタート地点から、アドバイス用ゲームが開始されるようにしてもよい。
また、ゲームを途中から開始する場合に、ゲームを開始できる位置が予め決められているゲーム(セーブポイントが決められているようなゲーム)では、第2のユーザがアドバイス開始ボタン126を操作したときのゲームポイントより前にあるゲーム開始可能ポイントを、アドバイス用ゲームの開始ポイントとすることができる。
あるいは、アドバイス用ゲーム制御手段54は、第1のユーザの行き詰まりポイントを判断して、アドバイス用ゲームの開始ポイントを、次のようにして決定することができる。後述のように、ゲームサーバ1が、第1のユーザのゲーム中に失敗等したゲーム履歴を記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶しておき、そのゲーム履歴から第1のユーザの行き詰まりのゲームポイントを判断する。すなわち、所定回数(例えば3回)以上失敗したゲームポイントを行き詰まりポイントとして判断する。そして、第1のユーザの行き詰まりポイントまたは当該行き詰まりポイントより前のゲーム開始可能ポイントを、アドバイス用ゲームの開始ポイントとすることができる。
アドバイス用ゲーム制御手段54は、第1のユーザのゲーム状況と同じゲーム状況を、第2のユーザの端末装置3で行われるアドバイス用ゲームに再現するため、第1のユーザのゲームの各種パラメータを、アドバイス用ゲームに適用する。一例を挙げると、第1のユーザのゲームにおけるキャラクタの能力パラメータや所持アイテムなどが、そのままアドバイス用ゲームにも適用される。また、例えばカーレースゲームであれば、第1のユーザのゲームの走行コースや、レーシングカーキャラクタのマシン性能のパラメータなどが、そのままアドバイス用ゲームにも適用される。
このように、本実施の形態では、第1のユーザのゲームを観戦している第2のユーザは、例えば、第1のユーザがゲームをうまく進行できないで行き詰っていると感じた場合や、第1のユーザのゲームプレイよりもっと良いプレイ方法を教えたい場合(例えば、一定の条件下で出現する隠れアイテムの出現場面で、それを出現させる方法をアドバイスしたい場合)などに、自分の端末装置3でアドバイス開始ボタン126を操作すれば、第1のユーザがプレイ中のゲームを、自分の端末装置3でアドバイス用ゲームとしてプレイ可能となる。
アドバイス用ゲーム中は、通常のゲームと同様に、端末装置3での第2のユーザによるゲーム操作に応じて、ゲームサーバ1のゲーム実行手段51がゲームを実行し、その実行結果のゲーム映像をゲーム映像表示制御手段52が第2のユーザの端末装置3にリアルタイムで送信することにより、ゲームが進行する。
アドバイス用ゲーム制御手段54は、アドバイス用ゲームの終了を、ゲーム進行に基づいて、次のようにして管理することができる。例えば、カーレースゲームであれば、走行コースを1週した時点で、アドバイス用ゲームを終了とする。また、ステージ制のゲームであれば、プレイ中のステージ(またはサブステージ)が終了した時点で、アドバイス用ゲームを終了とする。また、セーブポイントが決められているようなゲームであれば、次のセーブポイントまでゲームが進行した時点で、アドバイス用ゲームを終了とする。また、アドバイス用ゲーム制御手段54が第1のユーザの行き詰まりポイントを判断して、アドバイス用ゲームを管理している場合は、当該行き詰まりポイントを超えてゲームが進行した時点で、アドバイス用ゲームを終了とする。このように、アドバイス用ゲームが所定位置まで進行したことをもって、アドバイス用ゲームの終了制御を行うことができる。
あるいは、アドバイス用ゲームの終了を、アドバイス用ゲームの開始からの時間(ゲーム時間)により管理してもよい。例えば、アドバイス用ゲーム制御手段54は、アドバイス用ゲームの開始から3分間、5分間、10分間等の所定の時間が経過した時点で、自動的にアドバイス用ゲームを終了させる。
また、アドバイス用ゲーム制御手段54は、アドバイス用ゲームの終了を、前述のゲーム進行およびゲーム時間の両方に基づいて管理してもよい。例えば、ステージ制のゲームにおいて、プレイ中のステージを終了した時点で、アドバイス用ゲームを終了とするが、ステージをクリアできずに所定のゲーム時間(例えば5分間)が経過した場合には、ステージが終了していなくてもアドバイス用ゲームを終了とする。
また、アドバイス用ゲームをプレイしている第2のユーザが、アドバイス終了の操作を行えば、任意のタイミングでアドバイス用ゲームを終了できるようにしてもよい。例えば、図8に示すように、アドバイス用ゲーム中の画面にアドバイス終了ボタン127を設け、当該ボタン127を押せば、第2のユーザがアドバイス用ゲームを終了できるようにする。第2のユーザは、アドバイスが終了した時点で、アドバイス終了の操作を行うことができる。あるいは、第2のユーザは、アドバイス用ゲームをプレイしてみたものの、思うようにアドバイスできそうにないと感じた場合には、アドバイスを途中で止めるためにアドバイス終了の操作を行うことができる。
そして、アドバイス映像表示制御手段55は、第2のユーザが前記アドバイス用ゲームをプレイ中またはプレイしたゲーム映像であるアドバイス映像を、前記第1のユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。例えば、アドバイス映像表示制御手段55は、第2のユーザのゲーム操作によるアドバイス映像のストリーミングデータを、第2のユーザの端末装置3に送信し、当該アドバイス映像を第1のユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる表示制御を実行する。
例えば、図9に示すように、第1のユーザAの端末装置3のゲーム画面には、第2のユーザBのアドバイス用ゲームの開始をトリガーとして、第2のユーザBのアドバイス映像131が小さく出現する。ユーザAは、自分のゲーム画面の中に第三者(ユーザB)のアドバイス映像が出現したことで、アドバイスを受けることができることを認識し、必要に応じて、アドバイス映像を確認することができる。
第1のユーザAのゲーム画面に出現するアドバイス映像131は、ゲーム中に邪魔にならない画面上の位置に縮小された状態で表示される。第1のユーザAは、縮小表示された状態のアドバイス映像131を見てアドバイスを受けることもできるが、以下のようにして、アドバイス映像131を通常の大きさに拡大して見ることができる。
すなわち、図9に例示する画面において、第1のユーザAが、縮小表示されている第2のユーザBのアドバイス映像131を選択する操作を行えば、ゲームサーバ1は、ゲーム中であればそのゲームを中断し、図10に示すように、アドバイス映像を通常の大きさまで拡大してアドバイス映像を見やすくする。この場合、第2のユーザの端末装置3の音声出力もアドバイス映像の音声に切り替わる。
このようにして、第1のユーザAは、自分がプレイしているゲーム状況と同じ状況で、第2のユーザBが実際にゲームをプレイしている(またはプレイした)アドバイス映像を参照して、自分の行き詰まりを解消したり、よりよいプレイ方法を習得したりすることが可能となる。
図10に例示するアドバイス映像視聴中の画面には、視聴中止ボタン141が表示される。この視聴中止ボタン141は、アドバイス映像の視聴を途中で中止するためのコマンドボタンである。第1のユーザAにより視聴中止ボタン141が選択された場合、ゲームサーバ1は、第1のユーザAの画面を、図9に例示する画面表示に戻し、第1のユーザAのゲームを再開させる。
なお、第1のユーザAのゲーム映像を見ている第2のユーザ(ユーザB、C、D、・・・)が複数存在する場合、複数の第2のユーザがアドバイス用ゲームをプレイして、第1のユーザAにアドバイスを行うこともできる。例えば、ユーザB、C、Dの3人が、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームをプレイしている場合には、図11に示すように、第1のユーザAの端末装置3のゲーム画面には、3つのアドバイス映像131が表示される。この場合、第1のユーザAは、任意の何れかのアドバイス映像131を参考にすることができる。
すなわち、図11の画面において、第1のユーザAが3つのアドバイス映像131の何れかを選択する操作を行えば、図10に示すように、選択されたアドバイス映像が通常の大きさに拡大して表示される。また、図10の画面において、第1のユーザAにより視聴中止ボタン141が選択された場合、図11の画面に戻るので、アドバイス映像131を選び直せば、視聴するアドバイス映像を切り替えることができる。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図12のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図12は、第1のユーザAのゲームプレイを観戦している第2のユーザBが第1のユーザAに対するアドバイスを行う場合における、第1のユーザAの端末装置3、ゲームサーバ1および第2のユーザBの端末装置3の基本的な動作例を示すものである。
第1のユーザAの端末装置3でゲーム操作が行われた場合(S11)、ゲームサーバ1は、当該ゲーム操作に関する情報に応じてゲームを実行し(S21)、その実行結果のゲーム映像を、第1のユーザAの端末装置3にストリーミング形式等により送信する(S22)。第1のユーザAの端末装置3では、ゲーム操作に応じたゲーム映像を受信してそれを画面に表示する(S12)。以降、第1のユーザAの端末装置3においては前記のS11およびS12が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS21およびS22が繰り返される。これにより、第1のユーザAの端末装置3でのゲーム操作に応じてゲーム映像が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
また、ゲームサーバ1は、第1のユーザAのゲームの実行結果のゲーム映像を、第1のユーザAの端末装置3に送信するだけではなく、第2のユーザBの端末装置3にも送信する(S22)。なお、前述のように、ゲームサーバ1がゲーム映像を、一旦、記憶装置に保存し、リアルタイムではなく遅延させたゲーム映像を、第2のユーザBの端末装置3に送信してもよい。第2のユーザBの端末装置3では、第1のユーザAのゲーム映像をゲームサーバ1から受信し、それを画面に表示する(S31)。以降、第2のユーザBの端末装置3においては、ゲームサーバ1から第1のユーザAのゲーム映像を受信する毎にそれを画面に表示することにより、第2のユーザBが第1のユーザのゲームプレイを観戦できる(図7の画面参照)。
ここで、第1のユーザAのゲームプレイを観戦している第2のユーザBが、図7のアドバイス開始ボタン126を選択する入力操作を行うことにより、第2のユーザBの端末装置3からは、第1のユーザに対するアドバイス供与の要求を示す入力情報が、ゲームサーバ1に送信される(S32)。このアドバイス供与の要求を示す入力情報を受信したゲームサーバ1では、第1のユーザAがプレイ中(またはプレイした)ゲームを、第2のユーザBの端末装置3にて、第1のユーザに対するアドバイス用ゲームとしてプレイ可能とするゲーム開始制御を行う(S23)。これにより、第2のユーザBの端末装置3では、図8に示すように、アドバイス用ゲームが開始される。
第2のユーザBの端末装置3でアドバイス用ゲームのゲーム操作が行われた場合(S33)、ゲームサーバ1は、当該ゲーム操作に関する情報に応じてゲームを実行し(S24)、その実行結果のゲーム映像を、第2のユーザBの端末装置3にストリーミング形式等により送信する(S25)。第2のユーザBの端末装置3では、ゲーム操作に応じたゲーム映像を受信してそれを画面に表示する(S34)。以降、第2のユーザBの端末装置3においては前記のS33およびS34が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS24およびS25が繰り返される。これにより、第2のユーザBの端末装置3でのゲーム操作に応じてゲーム映像が次々と切り替わり、アドバイス用ゲームを進行させることができる。
また、ゲームサーバ1は、第2のユーザBのアドバイス用ゲームの実行結果のゲーム映像を、第2のユーザBの端末装置3に送信するだけではなく、アドバイス映像として第1のユーザAの端末装置3にも送信する(S25)。なお、後述するように、ゲームサーバ1がアドバイス映像を、一旦、記憶装置に保存し、アドバイス用ゲームで所定の基準を達成できた場合のみ、アドバイス映像を、第2のユーザAの端末装置3に送信してもよい。第1のユーザAの端末装置3では、第2のユーザBのアドバイス映像をゲームサーバ1から受信し、それを画面に表示する(S31)。なお、図9に示すように、第1のユーザAの端末装置3の画面上に、最初、アドバイス映像131が小さく表示され(いわゆるサブウィンドウ表示)、第1のユーザAがアドバイス映像131を選択する操作を行うことによって、図10に示すようにアドバイス映像が通常の大きさまで拡大されるようにすることができる。
以降、第1のユーザAの端末装置3においては、ゲームサーバ1からアドバイス映像を受信する毎にそれを画面に表示することにより、第1のユーザAが第2のユーザBのアドバイス映像を視聴することができる。
その後、前述のようにアドバイス用ゲームが所定位置まで進行した場合、所定時間が経過した場合、または第2のユーザBがアドバイス用ゲームを終了する操作を行った場合など、アドバイス用ゲームの終了条件を満たした場合には、ゲームサーバ1がアドバイス用ゲームを終了させる(S26)。これにより、第2のユーザBの端末装置3では、アドバイス用ゲームが終了し(S35)、第1のユーザAの端末装置3では、アドバイス映像の表示が消えてアドバイスが終了となる(S14)。
このように、アドバイス用ゲームが終了した時点で、第1のユーザAの端末装置3の画面に表示されているアドバイス映像の表示を終了してもよいが、アドバイス用ゲームが終了してからも、ゲームサーバ1が記憶装置に記憶しているアドバイス映像を再生して繰り返し見ることができるように構成してもよい。この構成の詳細については、後述する。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図13〜図15のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、主に、アドバイスを受ける側の第1のユーザAの端末装置3を対象としたゲームサーバ1の動作例について説明する。図13は、第1のユーザAがゲームをプレイしているときのゲームサーバ1による処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
ゲームサーバ1は、第1のユーザAの端末装置3からゲーム開始要求を受けたとき(S51でYES)、ゲームの最初から、又は第1のユーザAのセーブデータを読み出してゲームの途中から、ゲームを開始させる。ゲームの開始後、ゲームサーバ1は、第1のユーザAの端末装置3で行われるゲーム操作に関する情報に応じて、ゲームを実行する(S52)。例えば、カーレースゲームでは、ゲームサーバ1のゲーム実行手段51が、ハンドル、アクセル、ブレーキなどのゲーム操作に関する情報に基づく演算処理および画像処理を実行し、ゲーム操作に応じたゲーム映像を生成する。そして、ゲームサーバ1は、生成したゲーム映像を、第1のユーザAの端末装置3にストリーミング形式等により送信する(S53)。
さらに、ゲームサーバ1は、第1のユーザAのゲーム映像を、観戦モード中の第2のユーザ(ユーザB、C、D、・・・)の端末装置3に、ストリーミング形式等により送信する(S54)。
前記のステップS52〜S55は、基本的に、第1のユーザAがゲームを終了するまで繰り返される。第1のユーザAがゲームを終了した場合(S55でYES)、ゲームサーバ1は、第1のユーザAのゲームの終了処理を実行する(S56)。例えば、ゲームサーバ1は、ゲーム終了時点のセーブデータを、第1のユーザAのユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶する。また、ゲームサーバ1は、第2のユーザの端末装置3に送信していた、第1のユーザのゲーム映像の送信を停止する(S57)。
一方、第1のユーザAのゲーム中に(S55でNO)、第1のユーザAのゲームを観戦している第2のユーザ(ユーザB、C、D、・・・の何れか)からのアドバイスがあれば(S58でYES)、図14に例示するフローチャートの処理に移行する。
図14に示すように、ゲームサーバ1は、第2のユーザのアドバイス映像を、第1のユーザAの端末装置3の画面上に縮小表示させる(S61)。これにより、図9または図11に例示するように、第1のユーザAのゲーム中の画面に、第2のユーザのアドバイス映像131が小さく表示される。
ここで、第1のユーザAが、縮小表示されているアドバイス映像を選択する操作をしなければ(S62でNO)、図13のステップS52に戻り、アドバイス映像が縮小表示された状態で、第1のユーザAのゲームが継続される。
一方、第1のユーザAが、縮小表示されているアドバイス映像を選択する操作をすれば(S62でYES)、ゲームサーバ1は、第1のユーザのゲームを中断し(S63)、図10に例示するように、選択されたアドバイス映像を通常の大きさまで拡大する(S64)。なお、ステップS63のゲームの中断に際しては、ゲームサーバ1が、第1のユーザがプレイしていたゲームのパラメータの情報を含むセーブデータを記憶装置に保存する。これにより、第1のユーザAは、アドバイス映像を通常の大きさで視聴できる。このアドバイス映像視聴中の画面状態は、第1のユーザAが自主的にアドバイス映像視聴中の画面を閉じるか、または第2のユーザによるアドバイスが終了するまで継続される。
第1のユーザAが自主的にアドバイス映像視聴中の画面を閉じるか、または第2のユーザによるアドバイスが終了するまで継続される。
ここで、第1のユーザAが、図10の視聴中止ボタン141を押してアドバイス映像の視聴を中止した場合(S65でYES)、または第2のユーザによるアドバイス用ゲームのアドバイス映像が終了した場合(S66でYES)、ゲームサーバ1は、アドバイス映像視聴中の画面を閉じて、第1のユーザAのゲームを、アドバイス映像視聴前のゲーム場面から再開させる(S67)。すなわち、ゲームサーバ1は、ステップS63の中断に際して記憶装置に記憶しておいたセーブデータを読み出して、ゲームを再開させる。その後は、図13のステップS52に戻る。
ここで、ステップS67のゲーム再開前に、アドバイスを受けた第1のユーザAの端末装置3に、図16に例示する画面を表示させてもよい。この画面には、アドバイスをしてくれた第2のユーザBに対してメッセージを送信するためのボタン151、当該第2のユーザBに対してフレンド申請をするためのボタン152、およびゲームを再開するためのボタン153が表示される。
前記ボタン151を選択すれば、図示しないメッセージ入力画面が表示され、第1のユーザAは、アドバイスに対する御礼のメッセージや、ゲーム操作に関する質問のメッセージなどを、アドバイスをしてくれた第2のユーザBに送信できるようになっている。この他に以下のような態様としてもよい。すなわち、ユーザ間でプレゼントが可能なアイテムが設けられているゲームの場合には、ボタン151を押した場合にメッセージ入力画面とともに、御礼用のアイテムを選択するためのアイテム選択画面を表示するようにして、第1のユーザAが選択したアイテムがメッセージとともに第2のユーザBに送信されるようにしてもよい。または、ボタン151とは別に、第1のユーザAがアドバイスをしてくれた第2のユーザBに対してプレゼントを贈るためのボタン(アイテム選択用のみのボタン)を設けるようにしてもよい。
また、前記ボタン152を選択すれば、図示しないフレンド申請用の画面が表示され、第1のユーザAは、任意のメッセージを添えて、アドバイスをしてくれた第2のユーザBにフレンド申請をすることができるようになっている。なお、メッセージの送信後またはフレンド申請後は、図16の画面に戻る。また、ボタン153を選択すれば、第1のユーザAは、アドバイス映像視聴前のゲーム場面から、ゲームを再開することができる。
次に、主に、アドバイスをする側の第2のユーザBの端末装置3を対象としたゲームサーバ1の動作例について説明する。図15は、第1のユーザAのゲームを観戦している第2のユーザBが、第1のユーザAに対してアドバイスをするときのゲームサーバ1による処理の流れを示すものである。
ここでは、複数のゲーム映像がサムネイル表示されている図6の画面で、第2のユーザBが、第1のユーザAのゲーム映像を選択し、図7に例示する観戦中画面で、第1のユーザAのゲームプレイを観戦しているものとして説明する。
ゲームサーバ1は、観戦モード中の第2のユーザBの端末装置3に対して、第1のユーザAのゲーム映像を送信する(S71)。この状態は、第2のユーザBが図7のアドバイス開始ボタン126を選択するか、または第1のユーザAのゲームプレイの観戦を終了するまで継続される。
第2のユーザBが、アドバイス開始ボタン126を選択することなく(S72でNO)、戻るボタン125を選択して自らゲーム観戦を終了した場合(S73でYES)、または第1のユーザAがゲームを終了したことに伴ってゲーム観戦が終了した場合(S73でYES)、図15のフローチャートの処理は終了となる。
一方、第2のユーザBが、第1のユーザAのゲームプレイを観戦中に、図7のアドバイス開始ボタン126を選択した場合、ゲームサーバ1は、第2のユーザBの端末装置3から、第1のユーザAに対するアドバイス供与の要求を示す入力情報を受信する(S72でYES)。この場合、ゲームサーバ1は、第1のユーザAがプレイ中のゲームを、第2のユーザBの端末装置3にて、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームとして開始させる(S74)。すなわち、アドバイス用ゲーム制御手段53は、第1のユーザAがプレイ中のゲームのパラメータ(第1のユーザAのユーザIDと対応づけて記憶装置に記憶されているゲーム情報)をそのまま使用したアドバイス用ゲームを、第2のユーザBの端末装置3にて開始させる。
アドバイス用ゲームの開始後、ゲームサーバ1は、第2のユーザBの端末装置3で行われるゲーム操作に関する情報に応じて、アドバイス用ゲームを実行する(S75)。そして、ゲームサーバ1は、アドバイス用ゲームの実行結果としてのゲーム映像を、第2のユーザBの端末装置3に送信するとともに(S76)、当該ゲーム映像をアドバイス映像として、第1のユーザAの端末装置3に送信する(S77)。前記のステップS75〜S77は、アドバイス用ゲームの終了まで繰り返される。
なお、アドバイス用ゲームの開始後においては、ステップS75によるアドバイス用ゲームの実行により変化するゲームのパラメータは、第1のユーザAがプレイ中の(またはプレイした)ゲームのパラメータとは区別して、ゲームサーバ1により記憶装置に記憶されて管理される。
その後、アドバイス用ゲームが終了すれば(S78でYES)、図15のフローチャートの処理は終了となる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、端末装置3と通信し、ゲームの管理を行うものであって、少なくとも図4に示す、他者ゲーム映像表示制御手段53と、アドバイス用ゲーム制御手段54と、アドバイス映像表示制御手段55と、を備えている構成である。これにより、第1のユーザのゲーム映像を見ている第2のユーザは、第1のユーザがプレイしている(またはプレイした)ゲームと同じ状況のゲーム画面を使用した実践的アドバイスを、第1のユーザに対して送ることができる。そして、第1のユーザは、自分がプレイしている(またはプレイした)ゲーム状況と同じ状況で、第2のユーザが実際にゲームをプレイしている(またはプレイした)アドバイス映像を参照して、自分の行き詰まりを解消したり、よりよいプレイ方法を習得したりすることが可能となる。
すなわち、本構成は、他のユーザのゲームプレイを観戦できるだけにとどまらず、ゲームをプレイしている第1のユーザと、それを観戦している第2のユーザとが、アドバイスを通じて交流を持つことができ、ゲームコミュニティの活性化を図ることができる。
ところで、アドバイスを受けた第1のユーザが、操作のコツを掴むまで、何度もアドバイス映像を確認する必要がある場合も考えられる。そこで、アドバイスを受けた第1のユーザが、アドバイス映像を繰り返し再生できる構成について、以下に説明する。
図17に示すように、ゲームサーバ1は、図4に示す各手段の他に、アドバイス映像記憶制御手段57を備えていることが望ましい。このアドバイス映像記憶制御手段57は、第2のユーザが第1のユーザに対するアドバイス用ゲームとしてプレイした結果としてのアドバイス映像を、記憶装置50(データベースサーバ2、補助記憶装置14等)に記憶する。そして、アドバイス映像表示制御手段55は、第1のユーザのアドバイス映像を再生する入力に関する情報に応じて、アドバイス映像記憶制御手段57が記憶装置50に記憶している前記アドバイス映像を、第1のユーザの端末装置3のゲーム画面に再生表示させる機能を有する。
例えば図18に示すように、アドバイス映像視聴中の画面には、視聴中止ボタン141の他に、再生ボタン142、保存ボタン143などが表示される。再生ボタン142は、アドバイス映像を最初から再生するためのコマンドボタンである。アドバイス映像は、アドバイス映像記憶制御手段57が記憶装置50に記憶しているので、必要に応じて何度でも再生できる。アドバイス映像の視聴が終了した後、またはその視聴の途中で、第1のユーザAにより再生ボタン142が選択された場合、アドバイス映像表示制御手段55は、アドバイス映像のストリーミングデータを、最初の位置から第1のユーザAの端末装置3に送信する。これにより、第1のユーザは、アドバイス映像を何度も繰り返して見ることができる。
また、動きの速いアドバイス映像にも対応できるように、第1のユーザがスローモーション再生の操作を行えば、アドバイス映像表示制御手段55がアドバイス映像の再生速度を変化させ、スローモーション再生となるようにすることが望ましい。さらに、早送り再生やリピート再生などの特殊再生機能を付加してもよい。なお、スローモーション再生、早送り再生、リピート再生などの特殊再生機能については、端末装置3に搭載された映像プレイヤ(ブラウザのプラグイン等)の機能として実現することも可能である。
保存ボタン143は、アドバイスを受けた時だけではなく、後日、アドバイス映像を再生できるように、アドバイス映像を保存するためのコマンドボタンである。第1のユーザAにより保存ボタン143が選択された場合、アドバイス映像記憶制御手段57は、一時的にアドバイス映像を記憶装置50に記憶するのではなく、後日、アドバイス映像を再生できるように、アドバイス映像を記憶装置50に保存(記憶)する。その保存期間は、10日間等の一定期間としてもよいし、第1のユーザが保存されたアドバイス映像を消去するまでとしてもよい。なお、ゲーム管理装置側の記憶容量を考慮して、保存可能なアドバイス映像の数を所定数以下(例えば20以下)に制限してもよい。
あるいは、アドバイス映像記憶制御手段57は、全てのアドバイス映像を、自動的に記憶装置50に記憶し、所定期間(例えば10日間)保存するものとしてもよい。
ところで、第1のユーザAのゲーム映像を見ていた第2のユーザBが、あるゲーム場面をなかなかクリアできない(所定の基準を達成できていない)第1のユーザAに対してアドバイスをするため、アドバイス用ゲームをプレイしたものの、第2のユーザB自身もそのゲーム場面をクリアできない(所定の基準を達成できない)こともあり得る。そこで、第2のユーザBがアドバイス用ゲームで、「第1のユーザAが所定の基準を達成できていないゲーム場面」を達成できた場合のみ、アドバイス映像を、第1のユーザAの端末装置3に送信してゲーム画面に表示させる構成について、以下に説明する。
図17に示すように、ゲームサーバ1は、図4に示す各手段の他に、ゲーム進行情報記憶制御手段56と、アドバイス映像記憶制御手段57とを備えていることが望ましい。
ゲーム進行情報記憶制御手段56は、「ユーザが所定の基準を達成できていないゲーム場面」に関するゲーム進行情報を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。ここで、「所定の基準を達成」とは、例えば、ゲーム内のステージをクリアする、ゲーム内に設けられた関門をクリアする(例えば、要所で出現する敵キャラクタを倒す)、レースゲームで所定時間以内のラップタイムで走る又は1位になる、野球ゲームで相手チームの投手からヒットを打つ、サッカーゲームでゴールを決める等の基準を達成することである。そして、所定の基準を達成できていないとは、ステージをクリアできなかった、敵キャラクタを倒せなかった、レースのラップタイムが基準時間をクリアできなかった、レースで優勝できなかった、野球ゲームの試合で相手チームの投手に対して全くヒットを打てなかった、サッカーゲームの試合でゴールキーパーに阻まれてどうしても得点できなかった等のことをいう。これらはほんの一例であり、ゲームの種類・内容に応じた様々な基準を設けることができる。
ここでは、ステージ制のゲームを例に挙げて説明する。ゲーム進行情報記憶制御手段56は、ユーザがクリアできなかったステージ(ゲーム場面)の情報を含むゲーム進行情報を、当該ユーザのユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶している。例えば、第1のユーザAが第5ステージまで進んだが、第5ステージを未だクリアできていない場合、ゲーム進行情報として、第5ステージの情報が記憶される。
なお、ゲーム内容・構成に応じて、管理可能なゲーム構成単位としてのゲーム場面(ゲームシーン)は異なる。例えば、1つのステージが複数のサブステージに分かれている場合、サブステージ単位でゲーム進行情報を管理してもよい。
また、アドバイス映像記憶制御手段57は、前述したように、第2のユーザが第1のユーザに対するアドバイス用ゲームとしてプレイした結果としてのアドバイス映像を、記憶装置50に記憶する。そして、本実施の形態のアドバイス映像表示制御手段55は、第1のユーザがクリアできていない(所定の基準を達成できていない)ゲーム場面を前記アドバイス用ゲームにてクリア(達成)できた場合のみ、前記アドバイス映像記憶制御手段57が記憶装置50に記憶しているアドバイス映像を読み出して、第1のユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。例えば、第1のユーザAがクリアできなかった第5ステージを、第2のユーザBがアドバイス用ゲームにてクリアできた場合にのみ、アドバイス映像記憶制御手段57は、アドバイス映像を第1のユーザAの端末装置3に送信する。
本構成のゲームサーバ1の動作の一例を、図19を参照しながら以下に説明する。同図は、主に、アドバイスをする側の第2のユーザBの端末装置3を対象としたゲームサーバ1の動作例を示すフローチャートである。
ゲームサーバ1は、第1のユーザAがプレイ中のゲームを、第2のユーザBの端末装置3にて、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームとして開始させる(S81)。例えば、第1のユーザAがクリアできずにプレイしている第5ステージのゲームを、アドバイス用ゲームとして、第2のユーザBの端末装置3にてプレイ可能とする。
アドバイス用ゲーム中において、ゲームサーバ1は、第2のユーザBの端末装置3で行われるゲーム操作に関する情報に応じて、アドバイス用ゲームを実行し(S82)、その実行結果としてのゲーム映像を、第2のユーザBの端末装置3に送信する(S83)。そして、アドバイス映像記憶制御手段57は、アドバイス用ゲームのゲーム映像を、アドバイス映像として記憶装置50に記憶する(S84)。前記のステップS82〜S84は、アドバイス用ゲームの終了まで繰り返される。
その後、アドバイス用ゲームが終了すれば(S85でYES)、ゲームサーバ1は、第1のユーザAがクリアできなかったゲーム場面(第5ステージ)を、アドバイス用ゲームにてクリアできたかを判断する(S86)。このステップS86でYESの場合、アドバイス映像記憶制御手段57は、アドバイス映像記憶制御手段57によって一旦記憶されているアドバイス映像を読み出して、第1のユーザAの端末装置3に送信する(S87)。
一方、アドバイス用ゲームで第5ステージがクリアされなかった場合(S86でNO)、第1のユーザAの端末装置3にアドバイス映像が送信されることなく、図19のフローチャートの処理は終了となる。
なお、図19では、アドバイス用ゲームが終了してから、「第1のユーザAがクリアできなかったゲーム場面」をクリアできたかを判断するステップ(S86)を実行する動作例を示したが、これに限定されない。すなわち、ステップS84とS85との間に、ステップS86およびS87を挿入し、アドバイス用ゲームの途中で、「第1のユーザAがクリアできなかったゲーム場面」がクリアできたと判断された場合には、その時点からアドバイス映像を第1のユーザAの端末装置3に送信してもよい。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図17に示すように、他者ゲーム映像表示制御手段53と、アドバイス用ゲーム制御手段54と、アドバイス映像表示制御手段55と、ゲーム進行情報記憶制御手段56と、アドバイス映像記憶制御手段57と、を備えている構成である。これにより、第1のユーザのゲーム画面には、第2のユーザもクリアできなかったようなあまり役に立たないアドバイス映像が表示されることが回避され、アドバイスの信頼性の向上が図られる。すなわち、第1のユーザは、自分が所定の基準を達成できなかったゲーム場面についての的確なアドバイスを受けることができる。
次に、アドバイスを必要としている(その可能性の高い)第1のユーザを明確化する構成について説明する。第1のユーザAのゲームプレイを観戦している第2のユーザ(ユーザB、C、D、・・・)が、第1のユーザAが困っているかもしれないと考えても、実は第1のユーザAは困っていない(アドバイスは必要としていない)という状況も想定される。そこで、明らかに第1のユーザAがアドバイスを欲しているであろう場合にのみ、アドバイス要求情報(例えば「ヘルプ!」というメッセージ)が、第2のユーザの端末装置3のゲーム画面に表示されるようにすることが望ましい。
例えば、第1のユーザAが所定回数以上、同じゲーム場面で失敗等して所定の基準を達成できなかったが、なおそのゲーム場面のゲームを試みているという状況は、第1のユーザAが第三者のアドバイスを欲している可能性の高い状況である。そこで、本実施の形態では、第1のユーザAが所定回数以上、基準を達成できなかったゲーム場面をなおプレイしている場合、第1のユーザAのゲーム映像が表示されている、第2のユーザの端末装置3のゲーム画面に、アドバイス要求情報が自動的に表示されるようにする。
これを実現するゲームサーバ1は、図20に示すように、ゲーム履歴記憶制御手段58と、第1アドバイス要求情報表示制御手段59とをさらに備えている。
ゲーム履歴記憶制御手段58は、「ユーザが所定の基準を達成できなかったゲーム履歴」を記憶装置50に記憶する機能を有する。ここで、「ユーザが所定の基準を達成できなかったゲーム履歴」とは、前述したゲームの種類・内容に応じた基準を達成できなかったゲーム場面についての履歴のことである。例えば、ステージの途中で失敗して場合、失敗してクリアしていないステージ(ゲーム場面)の履歴が、記憶装置50に記憶される。
図21に、ユーザID=“000001”のユーザAのゲーム履歴の一例を示す。この例では、「ゲームID」、所定の基準を達成できなかった「ゲーム場面」、前記ゲーム場面のゲームが実行された「時間」の各情報がゲーム履歴として記憶される。「ゲームID」は、ゲームサーバ1が管理している全てのゲームをそれぞれ一意に特定するための識別情報である。ゲームIDに代えて、ゲームタイトルを用いても良い。「ゲーム場面」の情報としては、例えばステージ制のゲームではステージ番号などが記憶される。ステージ制のゲーム以外では、ゲーム場面を特定できる情報であればよく、例えば、シーンクラスの情報を用いることができる。また、カーレースゲームでは、走行コースの情報をゲーム場面の情報とすることができる。
ところで、前述のゲーム進行情報記憶制御手段56(図17参照)と、ゲーム履歴記憶制御手段58(図20参照)との違いは、次のとおりである。すなわち、ゲーム進行情報記憶制御手段56は、少なくとも「基準未達成のゲーム場面」の最新情報に関するゲーム進行情報を、記憶装置50に記憶する。これに対して、ゲーム履歴記憶制御手段58は、「基準未達成のゲーム場面」の最新情報だけではなく、過去の情報も含むゲーム履歴を記憶する。
第1アドバイス要求情報表示制御手段59は、前記ゲーム履歴記憶制御手段58に記憶されているゲーム履歴に基づき、第1のユーザが所定回数以上(例えば3回以上)、所定の基準を達成できなかったゲーム場面をなおプレイしていると判断される場合、第1のユーザのゲーム映像が表示されている、第2のユーザの端末装置3の画面に、アドバイス要求情報を自動的に表示させる機能を有する。
本構成のゲームサーバ1は、前記図13のフローチャートに代えて、図22のフローチャートに示す動作を実行する。以下、図22を参照しながら本構成のゲームサーバ1の動作を説明するが、図13と同様のステップには同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。また、図22では、第1のユーザAがステージ制のゲームをプレイしている場合を例に挙げて説明する。すなわち、ゲーム中に失敗してステージをクリアできなかったことを、ユーザが所定の基準を達成できなかった例とする。
図22に示すように、第1のユーザAがゲームをプレイしている最中のループ処理において、図13のフローチャートに示した処理の他に、ステップS91〜S94の処理が付加される。ステップS91では、第1のユーザAがゲーム中に失敗してステージをクリアできなかったか否かが判断される。ここで、第1のユーザAがゲーム中に失敗した場合(S91でYES)、ゲーム履歴記憶制御手段58は、図21に例示するように、第1のユーザAのユーザIDと対応づけて、失敗したゲーム履歴を記憶装置50に記憶する(S92)。
ステップS93では、ゲーム履歴記憶制御手段58に記憶されている第1のユーザAのゲーム履歴に基づき、第1のユーザAが3回以上失敗したゲーム場面をなおプレイしているかが判断される(S93)。このステップS93でYESの場合、第1アドバイス要求情報表示制御手段59は、第1のユーザAのゲーム映像が表示されている、第2のユーザの端末装置3のゲーム画面に、例えば「ヘルプ!」というアドバイス要求情報を表示させる(S94)。これは、第2のユーザの端末装置3に送信される第1のユーザAのゲーム映像内に、「ヘルプ!」というメッセージを重畳させる等により実現できる。
この場合、図23に例示するように、第1のユーザAのゲーム映像を観戦中の、第2のユーザBの端末装置3の画面には、「ヘルプ!」というアドバイス要求情報161が、点滅表示される。これにより、第2のユーザBは、第1のユーザがアドバイスを必要としている状況を認識できる。
なお、アドバイス要求情報161は、「ヘルプ!」というメッセージに限定されるものではなく、アドバイスを必要としている状況を報知できる他のメッセージ、記号、図形、画面の点滅、画面の輝度や色彩の変更などであってもよい。
一方、前記ステップS93でNOの場合、前述の「ヘルプ!」の表示は行われない。なお、一旦、「ヘルプ!」の表示が行われた場合であっても、その後、第1のユーザAが失敗を繰り返していたステージをクリアした場合、前記ステップS93の判断がNOに変わるため、第1のユーザAのゲームプレイを観戦している第2のユーザの画面から「ヘルプ!」の表示が消去される。
ところで、図24に例示するように、複数の他のユーザのゲーム映像がサムネイル形式で表示されている観戦モード画面においても、「ヘルプ!」等のアドバイス要求情報161が、ゲーム映像に重畳表示されるようにすることが望ましい。これにより、サムネイル表示の中から観戦するゲーム映像を選択する段階において、どのゲーム映像のユーザがアドバイスを必要としているか否かが明確になる。よって、アドバイスを欲している第1のユーザに対して積極的にアドバイスをして交流を図りたいと考えている第2のユーザにとっては、アドバイス要求情報161が表示されているゲーム映像を選択することにより、アドバイスによる交流が図り易くなる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図20に示すように、他者ゲーム映像表示制御手段53と、アドバイス用ゲーム制御手段54と、アドバイス映像表示制御手段55と、ゲーム履歴記憶制御手段58と、第1アドバイス要求情報表示制御手段59と、を備えている構成である。これにより、第1のユーザのゲーム映像が表示されている第2のユーザの端末装置において、第1のユーザがアドバイスを必要としている可能性の高い状況が、「ヘルプ!」等のアドバイス要求情報により明確化される。
アドバイスをする側の第2のユーザにとっては、相手がアドバイスを求めているか否かが分からないときには、アドバイスをすることを躊躇することも多いが、アドバイス要求情報が表示されているときには、積極的にアドバイスをし易くなる。よって、アドバイスを受ける側の第1のユーザにとっては、アドバイスが欲しいタイミングでアドバイスを受け易くなるという効果を奏する。本構成は、前述した各実施の形態の構成と組み合わせて適用できる。
次に、前記アドバイス要求情報を表示させる構成のバリエーションについて説明する。本実施の形態では、第1のユーザA自身が、第三者のアドバイスを求めて、ボタン等の操作を行うことができる。例えば、図25に示すように、第1のユーザAのゲーム中の画面には、アドバイス要請ボタン171が表示されており、当該ボタン171を選択する入力操作(他ユーザによる教示を求める入力)を行うことにより、当該入力に関する情報が、端末装置3からゲームサーバ1に送信される。この操作に関する情報に応じて、ゲームサーバ1は、図23または図24に示すように、第1のユーザAのゲーム映像が表示されている第2のユーザの画面に、「ヘルプ!」等のアドバイス要求情報161が表示されるように表示制御する。
これを実現するゲームサーバ1は、図26に示すように、第2アドバイス要求情報表示制御手段60をさらに備えている。この第2アドバイス要求情報表示制御手段60は、第1のユーザの、他ユーザによる教示を求める入力に関する情報に応じて、第1のユーザのゲーム映像が表示されている、第2のユーザの端末装置3のゲーム画面に、アドバイス要求情報を表示させる機能を有する。
本構成によれば、第1のユーザは、自らの意思で、他ユーザによる教示(アドバイス)を求めることができる。これにより、第1のユーザのゲーム映像が表示されている第2のユーザの端末装置3において、第1のユーザがアドバイスを必要としている状況が明確化される。よって、アドバイスをする側の第2のユーザにとっては、図20の構成と同様に、アドバイス要求情報が表示されているときには、積極的にアドバイスをし易くなる。よって、アドバイスを受ける側の第1のユーザにとっては、アドバイスが欲しいタイミングでアドバイスを受け易くなるという効果を奏する。本構成は、前述した各実施の形態の構成と組み合わせて適用できる。
次に、第1のユーザにとって、アドバイスが不要な状況でアドバイス映像がゲーム画面に出現するという煩わしさを回避できる構成について説明する。
図20または図26に示すゲームサーバ1において、アドバイス用ゲーム制御手段54は、第2のユーザの端末装置3のゲーム画面に、「ヘルプ!」等のアドバイス要求情報が表示されているときに限定して、アドバイス用ゲームを第2のユーザの端末装置3にてプレイ可能とする機能を有する。
これにより、第1のユーザのゲーム映像を観戦している第2のユーザのゲーム画面に、アドバイス要求情報が表示されているとき(すなわち、第1のユーザがアドバイスを必要としている場合)にのみ、第1のユーザのゲーム画面にアドバイス映像が表示されることがあるが、それ以外ではアドバイス映像が表示されることがなくなる。
本構成のゲームサーバ1は、前記図15のフローチャートに代えて、図27のフローチャートに例示する動作を実行する。図27のフローチャートは、図15のフローチャートの処理に、ステップS101を付加したものである。すなわち、第2のユーザBが、第1のユーザAのゲーム映像を観戦中に、図7または図23のアドバイス開始ボタン126を選択した場合(S72でYES)、ゲームサーバ1は、第2のユーザBの画面に「ヘルプ!」というアドバイス要求情報を表示中かを判断する(S101)。
ここで、第2のユーザBの画面に「ヘルプ!」が表示されていなければ(S101でNO)、第2のユーザBに対してアドバイス用ゲームを開始させることなく、ステップS71に移行する。この場合、例えば、「現在アドバイスを受け付けていません」等のメッセージを、第2のユーザの端末装置3の画面に表示させる。
一方、第2のユーザBの画面に「ヘルプ!」が表示中であれば(S101でYES)、ゲームサーバ1は、第1のユーザがプレイ中のゲームを、第2のユーザBの端末装置3にて、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームとして開始させる(S74)。ステップS74の処理については図15で説明済みであり、ここではその説明を省略する。
あるいは、ゲームサーバ1は、図23に示すように、第1のユーザAのゲーム映像が表示されている第2のユーザの端末装置3の画面に、「ヘルプ!」というアドバイス要求情報161が表示されているときのみアドバイス開始ボタン126を有効化する。そして、前記アドバイス要求情報161が表示されていないときには、アドバイス開始ボタン126を、例えばグレイアウト表示とし、無効化してもよい。
以上のように、本構成により、アドバイスを受ける側の第1のユーザにとって、アドバイスが不要な状況でアドバイス映像が表示されるという煩わしさを回避しつつ、本当にアドバイスが欲しいときにだけアドバイスを受け易くなる。
また、本実施の形態の構成において、各ユーザは、(a)自らがアドバイス要請ボタン171を操作したことにより、「ヘルプ!」等のアドバイス要求情報が表示されているときにだけ(および/または、図20の構成によりゲームサーバ1がアドバイスの必要性を判断してアドバイス要求情報が自動で表示されているときにだけ)、アドバイスを受け付けるという設定と、(b)アドバイス要求情報の表示の有無にかかわらずアドバイスを受け付けるという設定とを、端末装置3での操作により切り替えることができるようにすることが望ましい。この場合、ゲームサーバ1は、各ユーザの前記(a)または(b)の設定の情報を、ユーザIDと対応づけて記憶装置に記憶する。そして、前記(a)の設定をしている第1のユーザのゲーム映像を観戦している第2のユーザの端末装置3に対してのみ、アドバイス要求情報が表示されていないときのアドバイス供与を禁止する。
ところで、ゲームの内容によっては、第2のユーザによるアドバイス映像だけで、アドバイスを受ける第1のユーザが十分理解できるゲームもあれば、アドバイス映像だけでは操作のコツ等が分かり難いゲームもある。例えば、カーレースゲームでは、車キャラクタが走行するゲーム中の画面をアドバイス映像として見ているだけでは、コーナリングで要求されるアクセル、ブレーキ、ハンドル等の操作のコツを掴むことは困難なことが多い。そこで、本実施の形態では、アドバイス映像だけではなく、第2のユーザによるアドバイス用ゲーム中のゲーム操作に関する情報も、アドバイスを受ける第1のユーザの画面に視覚化して提供する構成について、以下に説明する。
図10および図18に例示するように、第1のユーザAの端末装置3に表示される、アドバイス映像視聴中の画面には、ゲーム操作に関する情報(ゲーム操作を視覚化した情報)として、アクセル操作オブジェクト181、ブレーキ操作オブジェクト182、ハンドル操作オブジェクト183a・183bが表示される。アドバイス用ゲームをプレイしている第2のユーザBがアクセルを踏む操作をした場合、アクセル操作オブジェクト181が点灯(または、変色、変形等)し、アクセルを離す操作をした場合、アクセル操作オブジェクト181が消灯する(または、元の色、形等に戻る)。また、第2のユーザBが、ブレーキを踏む操作をした場合、ブレーキ操作オブジェクト182が点灯し、ブレーキを離す操作をした場合、ブレーキ操作オブジェクト182が消灯する。また、第2のユーザBが、左にハンドルを切る操作をした場合、ハンドル操作オブジェクト183a側が点灯し、右にハンドルを切る操作をした場合、ハンドル操作オブジェクト183b側が点灯する。
通常、ゲーム中においては、エンジンの回転数、ギアポジション、走行速度などを表示するインジケータ180は表示されるが、前記のゲーム操作に関する情報(アクセル操作オブジェクト181、ブレーキ操作オブジェクト182、ハンドル操作オブジェクト183a・183b)が画面に表示されることはない。しかし、アドバイスを受ける第1のユーザの便宜に供するため、アドバイス映像を表示している画面中には、これらのオブジェクトを表示させて、ゲーム操作を視覚的に分かり易くしている。
なお、ここではカーレースゲームを例に挙げたが、その他のゲームにおいても、ゲームの内容に応じた様々なゲーム操作に関する情報を、アドバイス映像と共に表示させることが望ましい。例えば、キャラクタの移動操作、ジャンプ操作、攻撃操作、防御操作などのゲーム操作に関する情報を視覚化したオブジェクトを画面に表示させてもよい。特に、複数のボタンを組み合わせて押すことにより、キャラクタに特別な動き(連続攻撃等)をさせるようなゲームでは、アドバイス映像中のキャラクタを見ているだけではどのような操作をしているのかが分かり難いが、そのようなゲームにも好適である。
これを実現する本実施の形態のゲームサーバ1は、図28に示すように、操作情報表示制御手段61をさらに備えている。この操作情報表示制御手段61は、アドバイス用ゲーム中のゲーム操作に関する情報を視覚化し、アドバイス映像と共に、第1のユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。
ゲームサーバ1は、前述のように、アドバイス用ゲーム中のゲーム操作に関する情報に応じてゲームを実行し、実行結果としてのアドバイス映像を生成する。さらに、本実施の形態では、操作情報表示制御手段61が、アドバイス用ゲーム中のゲーム操作に関する情報を、アクセル操作オブジェクト181等として視覚化したデータを生成し、アドバイス映像と共に、第1のユーザの端末装置3に送信する。
本構成により、ゲーム映像だけでは操作のコツ等が分かり難いようなゲームであっても、ゲーム操作を分かり易くアドバイスすることが可能となる。本構成は、前述した各実施の形態の構成と組み合わせて適用できる。
これまで説明してきたように、第1のユーザは、第2のユーザのアドバイス映像を参照することにより、自分の行き詰まりを解消し易くなる。しかし、アドバイス映像を見ても、あるゲーム場面をなかなかクリアできないということも起こり得る。ユーザにとっては、あるゲーム場面で何度も失敗等して先に進めない状況が続くことにより、ゲームに対するモチベーションの低下を来すこともあり得る。
そこで、本実施の形態では、図29に示すように、アドバイス用ゲームにて進行したゲーム場面の続きから、第1のユーザの端末装置3にてプレイ可能とするゲーム制御手段62をさらに備えている。これにより、第1のユーザと同じゲーム場面を第2のユーザがアドバイス用ゲームとしてプレイし、このアドバイス用ゲームで第2のユーザが進行させたゲーム場面を引き継いで、その続きから第1のユーザがゲームを再開できるようになる。
本構成のゲームサーバ1は、前記図14のフローチャートに代えて、図30のフローチャートに例示する動作を実行する。図30のフローチャートでは、図14のフローチャートのステップS67の処理に代えて、ステップS111〜S114の処理が実行される。
すなわち、第1のユーザAが視聴していた、第2のユーザBによるアドバイス用ゲームのアドバイス映像が終了した場合(S66でYES)、ゲームサーバ1は、図31に例示するゲーム開始場面選択画面190のデータを送信し、第1のユーザAの端末装置3に当該画面を表示させる(S111)。
このゲーム開始場面選択画面190には、「アドバイスの続きの場面」ボタン191と、「アドバイス前の中断場面」ボタン192とが表示され、第1のユーザAの端末装置3で再開するゲーム場面として、何れか一方の場面を第1のユーザAが選択できるようになっている(S112)。
ここで、第1のユーザAが「アドバイスの続きの場面」ボタン191を選択する入力操作を行えば、当該入力操作に関する情報に応じて、ゲーム制御手段62は、アドバイス用ゲームにて進行したゲーム場面の続きから、第1のユーザAの端末装置3にてゲームを開始させる(S113)。
前述のように、アドバイス用ゲームの実行により変化するゲームのパラメータは、第1のユーザAがプレイ中の(またはプレイした)ゲームのパラメータとは区別して、ゲームサーバ1により記憶装置(データベースサーバ2等)に記憶されて管理されている。よって、ゲーム制御手段62は、アドバイス用ゲームにて進行したゲーム場面の続きから、第1のユーザAの端末装置3にてゲームを開始させる場合、記憶装置に記憶されているアドバイス用ゲームの実行結果のパラメータを読み出し、当該パラメータに基づいてゲームを開始させる。
一方、第1のユーザAが「アドバイス前の中断場面」ボタン192を選択する入力操作を行えば、当該入力操作に関する情報に応じて、ゲーム制御手段62は、アドバイス前の中断場面から、第1のユーザAの端末装置3にてゲームを開始させる(S114)。すなわち、ゲームサーバ1は、ステップS63の中断に際して記憶装置に記憶しておいたパラメータの情報を含むセーブデータを読み出して、ゲームを再開させる。
S113またはS114の実行後は、図13のステップS52に移行する。
本構成により、第2のユーザがアドバイス用ゲームで進行させた(例えば、第1のユーザが何度も失敗した難関をクリアした)ゲーム場面の続きから、第1のユーザがゲームを継続できるようになる。これは、換言すれば、ゲームをうまく進行できない(あるいは特定のゲーム場面をクリアできない)第1のユーザに代わって、第2のユーザがそのゲームを進行させ、その続きから第1のユーザがゲームを開始できるようにするものである。
本構成により、第1のユーザは、第2のユーザのアドバイス映像を見ても自らが克服できそうにない場合には、第2のユーザが進行させたゲーム場面からゲームを開始することができるようになるので、ゲームに対するモチベーションの低下を回避できる。
次に、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームをプレイしている第2のユーザBが、第1のユーザAに音声でもアドバイスをすることができる構成について説明する。この構成のゲームサーバ1は、図32に示すように、音声データ伝送手段63をさらに備えている。この音声データ伝送手段63は、第1のユーザAに対するアドバイス用ゲーム中に、第2のユーザBの端末装置3の音声入力部37から入力された音声データを受信し、当該音声データを前記第1のユーザAの端末装置3へ伝送する機能を有する。
さらに、音声データ伝送手段63は、第2のユーザBによる第1のユーザAに対するアドバイス用ゲーム中に、第1のユーザAの端末装置3の音声入力部37から入力された音声データを受信し、当該音声データを前記第2のユーザBの端末装置3へ伝送する機能を有していることが望ましい。すなわち、音声データ伝送手段63は、アドバイス用ゲーム中において、第1のユーザAの端末装置3と第2のユーザBの端末装置3との間の、ボイスチャット機能を実現する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、第2のユーザBによる第1のユーザAに対するアドバイス用ゲームが開始されたことをトリガーとして、自動的に、第1のユーザAの端末装置3と第2のユーザBの端末装置3との間の音声データ伝送機能を有効化する(すなわち、ボイスチャットを可能とする)。これにより、第1のユーザAは、アドバイス映像を見ながら、アドバイスをしてくれている第2のユーザBとボイスチャットで会話し、第2のユーザBから音声で説明を聞いたり質問したりすることができる。
なお、音声データ伝送手段63は、少なくとも、第2のユーザBによる第1のユーザAに対するアドバイス用ゲーム中に、第2のユーザBの音声データを第1のユーザAの端末装置3へ伝送できればよい。これにより、アドバイスの実践映像およびその解説音声により、非常に分かり易いアドバイスが可能となる。
〔他の実施の形態〕
上記の各実施の形態では、端末装置3の画面上に操作用のボタン(図7のアドバイス開始ボタン126等)を表示させてGUI(Graphical User Interface)による入力操作を可能とした例を示したが、これに限定されない。すなわち、端末装置3の操作入力部40(例えばキーボード、ゲーム用コントローラ等)のボタンに予め各種機能を割り当てておき、画面上に操作用のボタンを表示させることなく、操作入力部40のボタン操作により、入力操作を可能としてもよい。また、一般的な音声認識技術を利用して、アドバイス開始の指示をはじめとする各種入力を、音声により行うことができる構成としてもよい。
また、各種情報を記憶装置50に記憶する記憶制御機能を有する構成(アドバイス映像記憶制御手段57、ゲーム履歴記憶制御手段58など)に関し、記憶装置50そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置50は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されている構成について説明したが、ゲーム実行プログラムの一部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理の一部が行われるようなゲームシステムにも適用できる。
また、ゲーム管理装置と端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段の一部を、端末装置側に設けることも可能である。例えば、ゲーム履歴記憶制御手段58を端末装置側に設け、ゲーム管理装置における処理時に、端末装置から必要なデータを通信で受け取ればよい。すなわち、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、ゲーム管理装置又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置または端末装置のCPUにより実行される。また、プログラムをゲーム管理装置または端末装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。