JP5921360B2 - 屋根煙突貫通部の施工方法及びそれに用いる枠体 - Google Patents

屋根煙突貫通部の施工方法及びそれに用いる枠体 Download PDF

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Description

本発明は、屋根煙突貫通部の施工方法及びそれに用いる枠体に関し、殊に、煙突が傾斜屋根を貫通する開口部から雨水が屋内に侵入するのを防ぐ防水構造を設けるための屋根煙突貫通部の施工方法、及びその施工方法の実施に用いる専用の枠体に関する。
ストーブ等の燃焼装置から延設された煙突を屋外に導く方法としては、壁を横向きに貫通させる壁抜き方式と比べ、傾斜屋根を縦向きに貫通させる屋根抜き方式の方がドラフト効果に優れている等の理由から広く普及している。しかし、この方式では煙突が通る屋根開口部から雨漏りが生じやすいことから、壁抜き方式よりも綿密な防水対策を講じる必要がある。
図10は、このような屋根抜き方式による従来の施工方法で設けた屋根煙突貫通部の防水構造を縦断面図で示したものであり、上面に防水シート11を設けた野地板10を切り欠いて煙突50を貫通させる屋根開口部12を形成し、傾斜した屋根面に平行に配置される平板状の導水板47及びその中央を丸く切り欠いた孔の周縁部分から円錐台状に立ち上がり上端側が開口した周壁48によるフラッシング40を配設して、屋根開口部12からの雨漏りを防止するものとしている。
しかし、このようなフラッシング40を用いた防水構造においても、台風時のように雨に強風が加わった場合には、屋根仕上げ材17の下端側からその裏面を伝って水が吹き上がることがあり、屋根仕上げ材17の下に入った水が防水シート11の上を伝って流れ落ち、屋根開口部12から屋内に進入して雨漏りを発生させるという問題がある。
この問題に対し、実公平6−15118号公報や特開2000−220264号公報には、煙突が貫通する屋根開口部外周側に、屋根上面から突出した煙突の下部周囲を囲む枠状の水切り部材を野地板から立ち上げて設ける方式の屋根煙突貫通部の施工方法及びその防水構造が提案されており、これにより、屋根仕上げ材の下に侵入した雨水が屋根開口部から屋内に侵入するのを防止できるようになる。
ところで、新築家屋における屋根煙突貫通部の施工は、屋根開口部の確実な雨仕舞を確保する観点から、鳶を含む一般的な家屋の建築業者とは別に煙突専門の施工業者が担当するのが一般的である。この場合、その煙突施工業者は、家屋の全施工手順のうち、屋根仕上げ材を設ける直前の段階で、燃焼機器設置場所に対応した煙突貫通予定位置にて野地板に屋根開口部を設けて枠状の水切り部材を設置する作業を行い、後日、屋根仕上げ材が敷設されてから円錐台状の周壁を有したフラッシングを配置して防水措置を施すとともに煙突の配設を完了させる、という2段階の施工手順を要するのが通常である。
そのため、屋根煙突貫通部の施工については、専門の煙突施工業者において丸2日間の連続しない施工日程の確保が最低限必要とされ、その部分に要する手間・コストの低減は実際上困難とされていた。一方、斯かる屋根煙突貫通部の施工手順のうち、一部でも家屋の施工業者が煙突専門業者の代わりに実施できるようになれば、煙突施工業者における手間・施工日数の軽減に繋がることから、全体としての施工コストの低減化を実現できる可能性がある。
実公平6−15118号公報 特開2000−220264号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、屋根煙突貫通部の施工について、煙突施工業者による作業工程を軽減して全体としての施工コストを低減できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、煙突が傾斜屋根を縦向きに貫通する開口部に防水構造を設けるための施工方法において、野地板に屋根仕上げ材を敷設する前段階で、煙突の配設予定位置に基づいてその中心軸線が通る野地板上の位置を所定の方法で測定しその位置に野地板裏面から釘又はビスによる軸状部材を打設して先端側を野地板表面側から突出させる工程と、所定のサイズ・形状による周壁を有し該周壁上端側が開放して開口部とされているとともに下端側が前記中心軸線の通過位置を示す目印を上面に表示したシート状又は薄板状の貼設部材で塞がれてなる枠体を、前記目印位置で前記軸状部材が下方から前記貼設部材を貫通するように設置することで位置決めを行って野地板上面側に固定する工程と、その後屋根仕上げ材が敷設されてから、前記枠体の内側部分で貼設部材及び野地板を上方から切り欠いて屋根開口部を形成する工程と、その屋根開口部を挿通して煙突を野地板側に固定する工程と、煙突を縦向きに通す煙突挿通部を有した所定形状のキャップ型フラッシングを前記枠体の周壁上端側に上から被せて屋根開口部を含む枠体開口部を塞ぐ工程とを有している、ことを特徴とする屋根煙突貫通部の施工方法とした。
このように、貼設部材表面に煙突の中心軸線の位置になる目印を表示した枠体を、野地板上面側に突出させた軸状部材の位置に前記目印を合わせながら配置するだけで、煙突貫通部の基礎部分を配設する位置が正確に決定され、且つ、この工程は煙突施工業者でなくても実施できることから、この枠体を固定する工程までを家屋の施工業者に任せることが可能となり、煙突施工業者は屋根仕上げ材が敷設された後で、枠体内側部分を切り欠いて屋根開口部として煙突を固定し、開口部分を塞ぐキャップ型フラッシングを配設するだけの工程だけ実施すれば済むことから、その手間と工程数が大きく軽減されて1日で完了可能なものとなる。
また、この屋根煙突貫通部の施工方法において、枠体が固定されてから屋根仕上げ材が敷設される前の段階で、上下両端側が開口して前記枠体外周側を覆う形状・サイズの周壁による水切り部及びこの水切り部下端側からその外周方向に延設されて野地板上面に沿うように配置される導水板部からなる周壁型フラッシングを、その水切り部内周側に前記枠体を納めるように上から被せて野地板上面側に配設する工程を有する、ことを特徴としたものとすれば、野地板上を伝う雨水が屋根開口部から侵入するのをより確実に回避できるものとなる。
さらに、上述した屋根煙突貫通部の施工方法において、その枠体の貼設部材上面には、前記目印に加えて屋根開口部の切断位置・形状に一致するカット線が表示されており、野地板を切り欠いて屋根開口部を形成する際にこのカット線をガイドとして切り欠き作業を行うことを特徴としたものとすれば、準備作業を要することなく正確な位置及び形状にて屋根開口部を形成できるものとなる。
さらにまた、上述した屋根煙突貫通部の施工方法において、前記キャップ型フラッシングは、前記周壁型フラッシングの上端側開口部分を前記枠体の上端側開口部とともに上から塞ぐ形状・サイズのキャップ部及びこのキャップ部上面を丸く切り欠いた孔の周縁部分から円錐台状に立ち上がって形成され前記煙突の外径よりも大きな内径を有した筒状の煙突挿通部からなる、ことを特徴とする屋根煙突貫通部の施工方法とすれば、枠体開口部を完全に塞ぎながら煙突を縦向きに通すことができるものとなる。
加えて、上述した屋根煙突貫通部の施工方法において、前記煙突の中心軸線が通る野地板上の位置を測定するための方法は、レーザー墨出し器を屋内の燃焼機器の配設位置に応じた所定位置に配置してレーザー光を鉛直方向に出力することにより、野地板裏面にポインティングして前記位置を測定する、ことを特徴としたものとすれば、煙突施工業者でなくても燃焼機器の設置位置に応じた煙突貫通位置が正確且つ容易に測定して決定できるものとなる。
また加えて、上述した屋根煙突貫通部の施工方法において、前記キャップ型フラッシングを配設してから、その煙突挿通部の上端側開口部の上方にストームカラーを配設して前記上端側開口部を上から覆う工程を有している、ことを特徴としたものとすれば、煙突表面に沿って下降する雨水が屋根開口部から侵入することを回避できるため、より確実な防水機能を発揮可能なものとなる。
そして、所定のサイズ・形状による周壁を有し、該周壁上端側が開放して開口部とされ下端側が前記中心軸線の通過位置を示す目印を上面に表示したシート状又は薄板状の貼設部材で塞がれてなり、上述した煙突屋根貫通部の施工方法において専用品として使用される枠体とすれば、これを用いることにより上述した各施工方法を容易に実現することができ、上述した各機能を発揮できるものとなる。
貼設部材表面に煙突の中心軸線位置になる目印を表示した枠体を野地板上面に突出させた軸状部材の位置に前記目印を合わせる方式の本発明によると、煙突施工業者による工程を軽減することができ、全体としての施工コストを大きく低減できるものとなる。
本発明の実施の形態である屋根煙突貫通部の施工方法による防水構造の縦断面図。 (A)は図1の防水構造における枠体の斜視図、(B)はその縦断面図。 図1の防水構造における周壁型フラッシングの斜視図。 図1の防水構造におけるキャップ型フラッシングの斜視図。 (A),(B),(C)は、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法において家屋の施工業者が担当する部分の手順を説明するための斜視図。 (A),(B),(C)は、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法において煙突施工業者が担当する部分の手順を説明するための斜視図。 (A),(B),(C)は、図6に引き続いて煙突施工業者が担当する部分の手順を説明するための斜視図。 (A),(B),(C)は、図1の防水構造を傾斜度の異なる屋根に適用した状態を示す簡略化した斜視図。 (A)は、図1の防水構造におけるキャップ型フラッシングに雪対策用のラッセル状カバーを付設した状態を示す斜視図、(B)はその簡略化した平面図、(C)及び(D)は(A)の変形例を示す斜視図。 従来例による屋根煙突貫通部の防水構造を示す縦断面図。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法による防水構造を示したものである。本実施の形態においては、傾斜屋根を構築する際に屋根仕上げ材(瓦)17を敷設する前の段階で、煙突50の中心軸線が通る野地板10上の位置を所定の方法で測定して位置決めし、その位置で図示しないビス等の軸状部材を裏面側から打設して先端側を野地板10表面から突出させ、これで枠体2の周壁21下端側を塞ぐ貼設部材22の表面に表示した目印位置を貫通させながら野地板10上面側に枠体2を設置・固定することで、防水構造の基礎となる部分の位置決めが正確且つ容易に行えるものとしており、この点が特徴部分となっている。
枠体2が固定されると、上下両端側が開口して枠体2の周壁21外周側を覆う形状・サイズで平面視方形の周壁による水切り部32及びその下端側から外周方向に延設されて野地板10上面側に配置される平板状の導水板部31からなる周壁型フラッシング3が、その水切り部32内周側に枠体2を納めるように上から被せた状態にて野地板10上面側に配設される。
その後、屋根仕上げ材17が敷設されてから、枠体2の内側部分で貼設部材22及び野地板10の所定範囲を、ジグソー等を用いて切り欠くことにより屋根開口部12が形成され、この屋根開口部12を縦向きに挿通させた煙突50を野地板10側に固定金具13等を介して固定してから、キャップ型フラッシング4を周壁型フラッシング3の水切り部32上端側開口部分を塞ぐように被せて配設する。
このキャップ型フラッシング4は、周壁型フラッシング3の水切り部32の上端側開口部分を枠体2の上端側開口部とともに上から塞ぐためのキャップ部41及びその上面から円錐台状に立ち上がって煙突50を縦向きに通す煙突挿通部42からなり、その煙突挿通部42の上端側はストームカラー55で上から覆われて防水措置が施されている。
図2(A)は、枠体2の斜視図を示しており、(B)はその長手方向に沿って縦断した縦断面図を示している。その周壁21としては、長方形の板材を4枚組み合わせて平面視方形の枠状に構成したものが、加工及び固定の容易さの観点で好適であり、そのサイズ・形状は、内周側部分に後述する屋根開口部12の外周縁が総て収まるとともに、屋根開口部12の左右側に煙突50を野地板10側に固定する固定金具を配置するためのスペースが形成されている。
また、本実施の形態では、この枠体2の下端側を塞いでいるシート状の貼設部材22の上面において、2本の直線を十字状に組み合わせた交点部分を煙突50の中心軸線の位置を示す目印220として表示してあり、この目印220の位置で野地板10表面から突出した軸状部材70の先端側が貼設部材22を下から貫通するように枠体2を上方向から設置することで、野地板10上の煙突貫通位置に正確且つ容易に位置決めされるようになっている。
尚、この貼設部材22としては、樹脂フィルムや紙等のシート状のもののほか、段ボールやベニヤ板等の薄板状のものを用いても実施することができるが、ビス等の軸状部材と目印220の位置関係を上から確認しながら正確な位置決めがしやすいとともに軸状部材70を貫通させやすいという理由から、透明の樹脂フィルムが好適である。また、その目印220は、貼設部材22表面に予め印刷等で表示しておけば良い。
図3は、周壁型フラッシング3の斜視図を示している。この周壁型フラッシング3は、所定形状の鋼板材料を屈曲・溶接して制作され、上端側及び下端側が開口して前述の枠体2の外周側を覆うサイズの平面視方形に形成された周壁による水切り部32、及びその下端側から外周方向に延設されて野地板10上面側に配置される平板状の導水板部31からなり、その水切り部32内周側に枠体2を納めるように上から被せて配設されるものとしている。
図4は、キャップ型フラッシング4の斜視図を示している。このキャップ型フラッシング4も所定形状の鋼板材料を屈曲・溶接して製作され、前述した周壁型フラッシング3の水切り部32上端側開口部分を、上述した枠体2の上端側開口部とともに上から塞ぐサイズで平面視方形の蓋状部分とその周縁側から垂設した袴状部分からなるキャップ部41、及びその蓋状部分の上面中央位置で丸く切り欠いた孔の周縁から円錐台状に立ち上がって形成され上端側でも煙突50の外径よりも大きな内径を有した中腔部分420を形成する筒状の煙突挿通部42からなり、周壁型フラッシング3の水切り部32上端側に被せて配設されるものとしている。
次に、本実施の形態の屋根煙突貫通部の施工方法の手順について、図5〜7を用いながら詳細に説明する。尚、以下の説明は、屋内に配置したストーブから延設される煙突が傾斜屋根を貫通する部分において防水構造を設ける場合であり、図5における手順は家屋の施工業者による作業を想定し、図6,7における手順は煙突施工業者(ストーブ販売業者等)による作業を想定している。
図5(A)は、家屋の建築工事における上棟後の状態を屋根の斜め上方から見たものであるが、屋内側に配設する図示しないストーブの位置に応じた煙突の位置を決定し、その位置にレーザー墨出し器を配置してレーザー光を上方に照射することにより、野地板10における煙突の貫通位置がポインティングにより特定され、その位置にてビス等の軸状部材70を下から野地板10に打設して表面側に突出させることにより、野地板10上面における煙突の中心軸線位置が特定される。
次に、屋根上で野地板10上面から突出している軸状部材70に対し、貼設部材22の目印220の位置が一致するように枠体2を支持し、図5(B)に示すようにこれを野地板10上面側に上から置く動作により、目印220の位置で軸状部材70先端側を貫通させる。枠体2を配置したなら、図示しない水準器等を用いて枠体2の上辺側の水平をとりながら角度位置を修正し、ビス止め等の手段で野地板10上に枠体2を堅固に固定する。このように、枠体2を用いることにより、屋根煙突貫通部の防水構造の基礎になる部分が正確且つ容易に位置決めされる。
そして、図5(C)に示すように固定された枠体2の外周面を水切り部32の内周側に納めるようにして周壁型フラッシング3を野地板10上面側に所定の防水措置を講じながら配置・固定し、水切り部32の開口部分よりも長辺・短辺の大きな防水合板製の雨避け用の仮蓋60を、枠体2の上端側に釘等で固定して水切り部32の上端側開口部分を塞いだ状態とし、図示しない屋根仕上げ材17を敷設して屋根を仕上げる。
以上の作業は、専門の煙突施工業者でなくても実施できる内容であり、煙突施工業者により予め提供された枠体2、周壁型フラッシング3を用いて、予め渡された手順書等を参照しながら誰でも容易に実施することができる。尚、図5では、野地板10上に防水シート11を設けた状態から作業を開始した場合を示しているが、雨仕舞が充分に施されるのであれば枠体2を固定した後から防水シート11を設ける手順としても良い。
図6,7は、図5に示した作業手順の後で煙突施工業者が担当する作業手順を示したものであるが、その煙突施工業者はストーブ販売業者である場合が一般的であり、家屋が完成または殆ど出来上がってからストーブの設置作業と同時に以下の作業を実施することを想定している。先ず、図6(A)に示すように仮蓋60を外し、図6(B)に示すようにカット線221をガイドとしてジグソーや丸鋸等を用い貼設部材22とともに野地板10を切断することにより、四角形の屋根開口部12を形成する。
次に、屋内に配置した図示しないストーブから煙突50を上方向に組み上げていき、屋根開口部12を挿通させて屋根上に突出させ、図6(C)に示すように固定金具13,14で野地板10側に煙突50を固定する。尚、枠体2内側の屋根開口部12の左右側には固定金具14を固定するためのスペースが形成されており、この部分を使用して煙突50を堅固に固定することができる。また、屋根煙突開口部12の内周側に図示しない不燃材を貼設して煙突50の外周側を囲むことにより、屋根煙突貫通部を煙突50の熱から保護することができる。
そして、図7(A)に示すように、周壁型フラッシング3の水切り部32上端側開口部分を塞ぐようにして、キャップ型フラッシング4のキャップ部41を上から被せながら煙突50が煙突挿通部42内を挿通するように配置し、これを図示しないビス等で固定する。また、このキャップ型フラッシング4の煙突挿通部42の上端側開口部分を上方から覆うようにストームカラー55を配設し、さらに残りの煙突構成部材を継ぎ足して煙突50を完成させ、作業を完了する。尚、この屋根煙突貫通部の施工方法による防水構造部は、屋根上点検口としても使用可能なものである。
このように、確実な雨仕舞いを実現するために煙突施工業者が従来総て行っていた作業について、ビス等の軸状部材70を用いて正確な施工位置を特定するとともに、煙突50の中心軸線を示す目印220を表示した枠体2を用いて防水構造の基礎になる部分を位置決めする方式とした本発明により、誰でも容易に行えるようにしたものである。
そのため、煙突施工業者において上棟後の連続しない2日間の施工日程を従来必要としていた従来例に対し、屋根仕上げ材17の敷設後において約1日の施工日程だけで済むようになり、煙突施工業者における手間・コストの大きな削減が実現可能となって、家屋の施工業者に過大な作業負担をかけることもなく、全体としての施工コストを大きく低減できるようになった。
図8は、上述した屋根煙突貫通部の施工方法に用いたキャップ型フラッシング4の特徴を詳細に説明するための縦断面図を示している。このキャップ型フラッシング4は、下端側が開口したボックス状のキャップ部41の上面に対し、筒状の煙突挿通部42が所定角度傾斜した状態で取付けられており、屋根の傾斜角度とこれを鉛直方向に貫通する煙突50の角度上の関係に対応した構造となっている。
また、このキャップ型フラッシング4は、その煙突挿通部42が直管状ではなく円錐台状に立ち上がっているため、図8(A)に示すような本来25°の傾斜角度の屋根を想定したものであっても、図8(B),(C)に示すように、25°を中心として多少の角度(図では±10°)の増減があっても、そのまま使用することが可能であり、外観上も殆ど違和感を与えないものとなる。したがって、様々な角度の傾斜屋根に幅広く対応する可能性がある場合であっても、キャップ部41に対する煙突挿通部42の取付角度のバリエーションは3〜4種類程度で済むため、コスト面で極めて有利である。
図9(A)は、上述した実施の形態の施工方法による屋根煙突貫通部の防水構造を構成するキャップ型フラッシング4に、雪対策用のカバー部材6を付設した場合の斜視図を示しており、(B)はその簡略化した平面図を示している。本実施の形態においては、キャップ型フラッシング4が屋根仕上げ材17の上面から突出する構造であるため、屋根に雪が積もった場合にはその突出部分に雪が引っかかって軒側へスムースに滑りにくくなるケースも想定される。そこで、ラッセル車の先頭側形状を摸したカバー部材6を、キャップ型フラッシング4の棟側部分を覆うようにして配置し、積もった雪が左右に分かれて軒側に滑り落ちやすくしたものである。
また、図9(C)は、前述したカバー部材6の応用例としてのカバー部材7をキャップ型フラッシング4に付設した状態を示しており、このように棟側に傾斜面を形成することにより、棟側に積もった雪がこれを乗り越えて軒側に移動しやすいものとなる。さらに、図9(D)に示すようにキャップ型フラッシング4の棟側に三角錐状の雪避け部材8を配設しても良い。尚、上述したカバー部材6,7の形状を、キャップ型フラッシング4の棟側部分に予め設けたものとしても同様の機能を発揮することができる。
以上、述べたように、屋根煙突貫通部の施工について、本発明により、煙突施工業者による手間・工程を大きく軽減して、全体としての施工コストを顕著に低減できるようになった。
2 枠体、3 周壁型フラッシング、4 キャップ型フラッシング、10 野地板、12 屋根開口部、13,14 固定部材、17 屋根仕上げ材、21 周壁、22 貼設部材、31 導水板、32 水切り部、41 キャップ部、42 煙突挿通部、50 煙突、55 ストームカラー、70 軸状部材、220 目印、221 カット線

Claims (7)

  1. 煙突が傾斜屋根を縦向きに貫通する開口部に防水構造を設けるための施工方法において、野地板に屋根仕上げ材を敷設する前段階で、煙突配設予定位置に基づいて煙突の中心軸線が通る前記野地板上の位置を所定の方法で測定し前記位置に前記野地板裏面から釘又はビスによる軸状部材を打設して先端側を前記野地板表面側から突出させる工程と、所定のサイズ・形状による周壁を有し該周壁上端側が開放して開口部とされているとともに下端側が前記中心軸線の通過位置を示す目印を上面に表示したシート状又は薄板状の貼設部材で塞がれてなる枠体を、前記目印位置で前記軸状部材が下方から前記貼設部材を貫通するように設置することにより位置決めを行って前記野地板上面側に固定する工程と、その後前記屋根仕上げ材が敷設されてから、前記枠体の内側部分で前記貼設部材及び前記野地板を上方から切り欠いて屋根開口部を形成する工程と、該屋根開口部を挿通して煙突を前記野地板側に固定する工程と、煙突を縦向きに通す煙突挿通部を有した所定形状のキャップ型フラッシングを前記枠体の周壁上端側に上から被せて前記屋根開口部を含む前記枠体開口部を塞ぐ工程とを有している、ことを特徴とする屋根煙突貫通部の施工方法。
  2. 前記枠体が固定されてから前記屋根仕上げ材が敷設される前の段階で、上下両端側が開口して前記枠体外周側を覆う形状・サイズの周壁による水切り部及び該水切り部下端側からその外周方向に延設されて前記野地板上面に沿うように配置される導水板部からなる周壁型フラッシングを、前記水切り部内周側に前記枠体を納めるように上から被せて前記野地板上面側に配設する工程を有する、ことを特徴とする請求項1に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  3. 前記貼設部材上面には、前記目印に加えて前記屋根開口部の切断位置・形状に一致するカット線が表示されており、前記野地板を切り欠いて前記屋根開口部を形成する際に前記カット線をガイドにして切り欠き作業を行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  4. 前記キャップ型フラッシングは、前記周壁型フラッシングの上端側開口部分を前記枠体の上端側開口部とともに上から塞ぐ形状・サイズのキャップ部及び該キャップ部上面を丸く切り欠いた孔の周縁部分から円錐台状に立ち上がって形成され前記煙突の外径よりも大きな内径を有した筒状の煙突挿通部からなる、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  5. 前記中心軸線が通る野地板上の位置を測定するための方法は、レーザー墨出し器を屋内の燃焼機器の配設位置に応じた所定位置に配置してレーザー光を鉛直方向に出力することにより、前記野地板裏面にポインティングして前記位置を測定する、ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  6. 前記キャップ型フラッシングを配設してから、前記煙突挿通部の上端側開口部の上方にストームカラーを配設して前記上端側開口部を上から覆う工程を有している、ことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載した屋根煙突貫通部の施工方法。
  7. 所定のサイズ・形状による周壁を有し、該周壁上端側が開放して開口部とされ下端側が前記中心軸線の通過位置を示す目印を上面に表示したシート状又は薄板状の貼設部材で塞がれてなり、請求項1,2,3,4,5または6に記載した煙突屋根貫通部の施工方法において専用品として使用されることを特徴とする枠体。
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