JP5921267B2 - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線吸収層を備える色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池は、シリコン太陽電池に比べて、高価な材料を必要としないため、安価に製造できる太陽電池として実用化が期待されている。
色素増感太陽電池は、一般に、透光性電極基板と対極基板との間に、色素を酸化粒子に吸着させた色素層と、ヨウ素系の電解質層とが形成される。この色素増感太陽電池では、透光性電極基板の外側から太陽光や人工光が入射すると、この光エネルギーによって色素層に吸着された色素が励起し、電子を放出する。色素層の酸化物粒子は、その電子を受けて透光性電極基板に引き渡す。色素に残ったホールは電解質層のヨウ素イオンを酸化する。酸化されたヨウ素イオンは、透光性電極基板から外部回路を通じて伝わった電子を受けて還元される。以上の過程が繰り返されることで、電気エネルギーが生じる。
色素増感太陽電池に内在する根本的な問題として、太陽光等に含まれる紫外線により色素の安定性や耐久性が落ちて、光電変換効率が大きく低下することがある。これに鑑み、例えば特許文献1には、金属酸化物を、紫外線吸収剤として、透光性電極基板に添加することが提案されている。
特開2005−216505号公報
しかしながら、無機物である金属酸化物は、350nmよりも大きな波長域の紫外線の吸収には適していない。このため特許文献1では、上記波長域の紫外線により色素の安定性や耐久性が落ちて、光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が低下する虞れがある。本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであって、その目的は、高い光電変換効率や耐久性を有する色素増感太陽電池を提供することである。
本発明に係る色素増感太陽電池は、透光性電極基板と対極基板との間に、色素を保持する色素層と、電解質層とが形成される色素増感太陽電池であって、前記透光性電極基板の表面には、紫外線吸収層が形成され、前記紫外線吸収層には、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる1種と、インドール系化合物と、が含有される。
好ましくは、前記紫外線吸収層には、有機シリケート化合物がさらに含有される。
好ましくは、前記紫外線吸収層には、アクリルシリコーン樹脂がさらに含有される。
或いは、前記紫外線吸収層には、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種がさらに含有される。
好ましくは、前記紫外線吸収層の表面には、該紫外線吸収層を環境から保護するための保護層が形成され、前記保護層には、有機シリケート化合物が含有される。
好ましくは、前記保護層に含有される有機シリケート化合物は、親水性を有する。
好ましくは、前記紫外線吸収層は、前記透光性電極基板の表面に形成される第1紫外線吸収層と、該第1紫外線吸収層の表面に形成される第2紫外線吸収層とから構成され、前記第1紫外線吸収層には、前記インドール系化合物が含有され、前記第2紫外線吸収層には、前記酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる1種が含有される。
好ましくは、前記第1紫外線吸収層には、有機シリケート化合物がさらに含有される。
好ましくは、前記第1紫外線吸収層には、アクリルシリコーン樹脂がさらに含有される。
或いは、前記第1紫外線吸収層には、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種がさらに含有される。
本発明の色素増感太陽電池によれば、紫外線吸収層により紫外線の全波長域が吸収されるため、紫外線により色素が分解することが防止される。これにより、高い光電変換効率や耐久性が得られる。
本発明の実施の形態1に係る色素増感太陽電池の構成を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る色素増感太陽電池の変形例の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2に係る色素増感太陽電池の構成を示す概略断面図である。 紫外線吸収層の光透過率を示すグラフである。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る色素増感太陽電池1の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池1は、電池本体2と、紫外線吸収層3と、保護層4とを備える。
電池本体2では、透光性電極基板10と対極基板20とが対向して配置されており、これら基板10,20の間に、色素31を保持する色素層30と、電解質層40とが形成される。また、透光性電極基板10と対極基板20とは、外部回路(図示せず)により電気的に接続される。
透光性電極基板10は、透明導電ガラス基板11の上に、酸化スズ膜である透明導電膜12が積層された構造を有する。
色素層30は、透明導電膜12上に塗布される酸化物粒子32に、Ru錯体などの色素31が吸着されたものである。
対極基板20は、透明導電ガラス基板21の上に、酸化スズ膜である透明導電膜22と、白金層23とが順次積層された構造を有する。
電解質層40は、例えば、ヨウ化物イオンとヨウ素との組み合わせからなる酸化還元体から構成されるものであり、色素層30と白金層23との間に配置される。
紫外線吸収層3は、透光性電極基板10の表面(すなわち、透明導電ガラス基板11の表面)に形成される透明な層である。紫外線吸収層3には、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛(以下、酸化セリウム等)からなる群から選ばれる1種と、インドール系化合物と、アクリルシリコーン樹脂及びアルコキシ基を有する有機シリケート化合物の混合物と、スズカルボン酸塩の触媒とが含有される。
保護層4は、紫外線吸収層3の表面に形成される透明な層であり、紫外線吸収層3を環境から保護するために形成される。保護層4には、アルコキシ基を有する有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とが含有される。保護層4に含有される有機シリケート化合物は、親水性を有するものが好ましい。
なお、紫外線吸収層3に含有させるインドール系化合物として、オリエント化学工業株式会社製の特定波長域吸収剤BONASORB(登録商標) UA−3911又はUA−3912を使用できる。また、紫外線吸収層3に含有させるアクリルシリコーン樹脂として、株式会社カネカ製のアクリルシリコーン塗料を使用できる。また、紫外線吸収層3や保護層4に含有させる有機シリケ−ト化合物として、古田野村株式会社製のセラアクア(登録商標) DC−20を使用できる。
色素増感太陽電池1は、以下に示す工程を経て製造される。
まず、透明導電ガラス基板11の上に、フッ素ドープした酸化スズ膜である透明導電膜12をコーティングすることで、透光性電極基板10を形成する。
ついで、透光性電極基板10の透明導電膜12上に、酸化チタン等の酸化物粒子32のゾルをドクターブレード法などにより塗布し、500℃程度の温度で焼成する。そして、塗布・焼成された酸化物粒子32にRu錯体などの色素31を吸着させる。これにより、透明導電膜12上に色素層30が形成される。
ついで、透明導電ガラス基板21上に、フッ素ドープした酸化スズ膜である透明導電膜22をコーティングし、さらに透明導電膜22上に白金23を蒸着することで、対極基板20を形成する。
ついで、色素層30付きの透光性電極基板10と、対極基板20とを、色素層30と白金層23とが対向するように配置した状態で、色素層30と白金層23との間に電解質層40を導入する。これにより、電池本体2の製造が完了する。
ついで、アクリルシリコーン樹脂と有機シリケート化合物とを7:1の割合で混合し、この混合物と、酸化セリウム等と、インドール系化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とを、例えば75:12:12:0.1の割合で混合する。そして、該混合物を、カーテンロール、ロールコーター、グラビアコート、はけ塗り等(以下、カーテンロール等)により、透光性電極基板10の表面(透明導電ガラス基板11の表面)に塗布し、所定温度の雰囲気下で硬化させる。これにより、紫外線吸収層3が透光性電極基板10の表面に形成される。
ついで、有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とを、例えば100:0.1の割合で混合する。そして、この混合物を、カーテンロール等により、紫外線吸収層3の表面に塗布して、所定温度の雰囲気下で硬化させる。これにより、保護層4が紫外線吸収層3の表面に形成され、色素増感太陽電池1の製造が完了する。
色素増感太陽電池1は、透光性電極基板10の外側から太陽光または人工光(以下、太陽光等)が入射するように設置される。該太陽光等に含まれる紫外線のうち、350nm以下の紫外線は、紫外線吸収層3の中の酸化セリウム等により吸収される。また、太陽光等に含まれる紫外線のうち、350nmよりも大きく410nm以下の紫外線は、紫外線吸収層3の中のインドール系化合物により吸収される。これにより、波長が410nmよりも大きな可視光のみが紫外線吸収層3を通過して、透光性電極基板10に入射する。色素層30に保持された色素31は、入射した可視光を吸収して、電子を放出する。色素層30の酸化物粒子32はその電子を受けて透光性電極基板10へ引き渡す。色素31に残ったホールは電解質層40のヨウ素イオンを酸化し、この酸化されたヨウ素イオンは、透光性電極基板10から外部回路(図示せず)を通じて伝わった電子を受けて還元される。以上の過程が繰り返されることで、電気エネルギーが生じる。
本実施形態によれば、上述のように、350nm以下の紫外線は、紫外線吸収層3の中の酸化セリウム等により吸収され、350nmよりも大きく410nm以下の紫外線は、紫外線吸収層3の中のインドール系化合物により吸収される。これにより、紫外線吸収層3で紫外線の全波長域が吸収されるため、紫外線により色素が分解することが防止される。よって、高い光電変換効率や耐久性が得られる。
また、有機シリケート化合物を含有する紫外線吸収層3が、透光性電極基板10の表面に形成される。このため、透光性電極基板10が環境から保護され、透光性電極基板10に損傷等が生じることを防止できる。
また、紫外線吸収層3にアクリルシリコーン樹脂が含有されるため、インドール系化合物と、有機シリケート化合物とを、白濁なく硬化させることができる。このため、可視光が紫外線吸収層3内を妨げなく通過する。これにより、色素増感太陽電池1の発電性能が高められる。
また、有機シリケート化合物を含有する保護層4が、紫外線吸収層3の表面に形成される。このため、紫外線吸収層3が環境から保護され、紫外線吸収層3に損傷等が生じることを防止できる。
また、保護層4に含有される有機シリケート化合物が親水性を有するため、保護層4の表面に水溜まりが生じない。よって、水溜まりの水分蒸発後に残存するゴミにより、保護層4の表面が汚れない。
なお、実施の形態1の色素増感太陽電池1は、以下のように変形することができる。
例えば、紫外線吸収層3では、アクリルシリコーン樹脂の代わりに、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種が含有されてもよい。このようにしても、インドール系化合物と有機シリケート化合物とを白濁なく硬化させることができる。また、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂は、アクリルシリコーン樹脂に比して安価であるため、色素増感太陽電池1の製造コストを安価に抑えることができる。
なお、インドール系化合物と有機シリケート化合物とを白濁なく硬化できる場合等には、アクリルシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、或いは、エポキシ樹脂は、紫外線吸収層3に含有されなくてもよい。このようにすることで、色素増感太陽電池1の製造コストをより安価に抑えることができる。
また、色素増感太陽電池1が室内で使用されて、風雨にさらされる虞れがない場合には、保護層4に含まれる有機シリケート化合物は、撥水性を有するものであってもよい。或いは、図2に示すように、保護層4は省略されてもよい。このようにすることで、色素増感太陽電池1の製造コストを安価に抑えることができる。
また、紫外線吸収層3には、酸化セリウム等の代わりに、紫外線の350nm以下の波長域を吸収可能な有機物が含有されてもよい。この場合、該有機物として、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のTINUVIN(登録商標) 479などを使用することができ、該有機物により350nm以下の紫外線が吸収されて、インドール系化合物により350nmよりも大きく410nm以下の紫外線が吸収される。よって、紫外線の全波長域を吸収することができる。
また、酸化セリウム等は、紫外線吸収層3ではなく、保護層4に含有されてもよい。この場合、保護層4の中の酸化セリウム等により、350nm以下の紫外線が吸収されることで、紫外線吸収層3の中のインドール系化合物などの有機物を紫外線から保護することができる。
また、透光性電極基板10では、透明導電ガラス基板11の代わりに、透明導電プラスチック基板が用いられてもよい。
また、対極基板20は、透明導電ガラス基板21の上にカーボンを付着したものであってもよい。
また、電解質層40の漏洩を防止するために、電池本体2の側面を、例えばシリコン系接着樹脂で封止して、電解質層40を密閉してもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図3は、本発明の実施の形態2に係る色素増感太陽電池5の概略構成を示す断面図である。
図3に示すように、色素増感太陽電池5は、電池本体2と、紫外線吸収層6とを備える。電池本体2は、実施の形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
紫外線吸収層6は、第1紫外線吸収層60と、第2紫外線吸収層61とから構成される。
第1紫外線吸収層60は、透光性電極基板10の表面(すなわち、透明導電ガラス基板11の表面)に形成される透明な層である。第1紫外線吸収層60には、インドール系化合物と、アルコキシ基を有する有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とが含有される。なお、スズカルボン酸塩の他に使用できる触媒として、チタン酸エステル類、有機アルミニウム化合物類、有機ジルコニウム化合物類、アミン系化合物、酸性触媒、塩基性触媒などの公知の触媒が挙げられる。これらの触媒は、単独でも、二種以上併用してもよい。また、これらの触媒は、スズカルボン酸塩と併用してもよい。
第2紫外線吸収層61は、第1紫外線吸収層60の表面に形成される透明な層である。第2紫外線吸収層61には、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる1種と、アルコキシ基を有する有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とが含有される。第2紫外線吸収層61に含有される有機シリケート化合物は、親水性を有するものが好ましい。
なお、第1紫外線吸収層60に含有させるインドール系化合物として、オリエント化学工業株式会社製の特定波長域吸収剤BONASORB(登録商標) UA−3911又はUA−3912を使用できる。また、また、第1及び第2紫外線吸収層60,61に含有させる有機シリケ−ト化合物として、古田野村株式会社製のセラアクア(登録商標) DC−20を使用できる。
色素増感太陽電池5は、以下に示す工程により製造される。
まず、第1実施形態と同様の工程で、電池本体2を製造する。
ついで、インドール系化合物と、有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とを、例えば16:100:0.1の割合で混合する。そして、この混合物を、カーテンロール等により、透光性電極基板10の表面に塗布し、所定温度の雰囲気下で硬化させる。これにより、第1紫外線吸収層60が、透光性電極基板10の表面に形成される。なお、混合物を塗布する作業性を向上させ、インドール系化合物等を均一に分散して硬化させるために、上記の混合物に、エチルメチルケトン等の溶剤が混合される。エチルメチルケトンの溶剤を用いる場合には、インドール系化合物と、有機シリケート化合物と、エチルメチルケトンと、スズカルボン酸塩の触媒とが、例えば、3.2:20:80:0.02の割合で混合される。
ついで、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる1種と、有機シリケート化合物と、スズカルボン酸塩の触媒とを、例えば16:100:0.1の割合で混合する。そして、この混合物を、カーテンロール等により第1紫外線吸収層60の表面に塗布し、所定温度の雰囲気下で硬化させる。これにより、第2紫外線吸収層61が第1紫外線吸収層60の表面に形成され、色素増感太陽電池5の製造が完了する。
第2実施形態によれば、太陽光に含まれる紫外線のうち、350nm以下の波長域の紫外線は、第2紫外線吸収層61の中の酸化セリウム等に吸収される。また、350nmよりも大きく410nm以下の紫外線は、第1紫外線吸収層60の中のインドール系化合物に吸収される。これにより、紫外線の全波長域が吸収されるため、紫外線により色素が分解することが防止される。よって、高い光電変換効率が得られる。
また、第2紫外線吸収層61の中の酸化セリウム等により、350nm以下の波長域の紫外線が吸収されるため、350nm以下の紫外線が、第1紫外線吸収層60に入射しない。よって、第1紫外線吸収層60の中のインドール系化合物が紫外線により劣化することを抑制できる。これにより、紫外線吸収層6は、長期にわたり安定して紫外線の吸収機能を発揮する。
また、シリケート化合物を含有する第2紫外線吸収層61が、第1紫外線吸収層60の表面に形成される。このため、第1紫外線吸収層60に損傷が生じることを防止できる。
また、第2紫外線吸収層61に含有される有機シリケート化合物が親水性を有するため、第2紫外線吸収層61の表面に、水溜まりが生じない。このため、水溜まりの水分蒸発後に残存するゴミにより、第2紫外線吸収層61の表面が汚れない。
また、シリケート化合物を含有する第1紫外線吸収層60が、透光性電極基板10の表面に形成される。このため、透光性電極基板10に損傷が生じることを防止できる。
なお、実施の形態2では、第1紫外線吸収層60に含有されるインドール系化合物とシリケート化合物とを白濁なく硬化させるために、第1紫外線吸収層60に、アクリルシリコーン樹脂、或いは、ウレタン樹脂、アクリル樹脂やエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種が含有されてもよい。なお、紫外線吸収層3に含有させるアクリルシリコーン樹脂として、株式会社カネカ製のアクリルシリコーン塗料を使用できる。
(実施例)
本発明の実施例として、実施の形態1で示した色素増感太陽電池1(図1)を製造して、色素増感太陽電池1の耐久性や、紫外線吸収層3の光透過率を確認する試験を行なった。
色素増感太陽電池1の製造には、紫外線吸収層3に含有させるインドール系化合物として、オリエント化学工業株式会社製の特定波長域吸収剤BONASORB(登録商標) UA−3912を使用し、紫外線吸収層3に含有させるアクリルシリコーン樹脂として、株式会社カネカ製のアクリルシリコーン塗料を使用した。また、紫外線吸収層3や保護層4に含有させる有機シリケ−ト化合物として、古田野村株式会社製のセラアクア(登録商標) DC−20を使用した。
耐久性試験では、アイスーパーUVテスター(岩崎電機(株)製)を用いて、光を3時間照射後、70℃ 95%RH/1時間のサイクル試験を125サイクル行なった。この結果、色素増感太陽電池1は、約10年相当の耐久性を有することが確認された。
光透過性確認試験では、分光光度計を用いて、紫外線吸収層3における光の透過率を測定した。その結果を図4に示す。図4に示すように、光の透過率は、410nm以下の紫外線の全波長域でほぼ0%であり、410nmを超えて可視光の波長域になった時点で、急激に増加することが確認された。このことから、紫外線吸収層3は、色素を分解させる紫外線については、その全波長域を吸収し、発電で必要とされる可視光については、吸収しないことが確認された。
1,5 色素増感太陽電池
3,6 紫外線吸収層
4 保護層
10 透光性電極基板
20 対極基板
30 色素層
31 色素
40 電解質層
60 第1紫外線吸収層
61 第2紫外線吸収層

Claims (3)

  1. 透光性電極基板と対極基板との間に、色素を保持する色素層と、電解質層とが形成される色素増感太陽電池であって、
    前記透光性電極基板の表面には、紫外線吸収層が形成され、
    前記紫外線吸収層には、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる1種と、インドール系化合物と、アルコキシ基を有するシリケート化合物とが含有され
    前記紫外線吸収層の表面には、該紫外線吸収層を環境から保護するための保護層が形成され、
    前記保護層には、アルコキシ基を有するシリケート化合物が含有される色素増感太陽電池。
  2. 前記紫外線吸収層には、アクリルシリコーン樹脂がさらに含有される請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記紫外線吸収層には、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種がさらに含有される請求項1に記載の色素増感太陽電池。
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