JP5920674B2 - エレベータの群管理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムに関する。
エレベータの群管理システムでは、新たなホール呼びが発生すると、各乗りかごに登録済みの呼び(ホール呼びとかご呼び)とかご位置などをパラメータとした評価関数によって各乗りかご毎に評価値を算出し、最良の評価値を有する乗りかごを割当かごとして決定する。「割当かご」とは、ホール呼びを割り当てる乗りかごのことである。
なお、複数台の乗りかごが存在する場合に、その1つ1つの乗りかごのことを「号機」と呼びことがある。また、ホール呼びを割り当てる乗りかごのことを「割当かご」または「割当号機」と呼ぶ。
ここで、ホール呼びの割当評価を行う方式として、RTS(Real Time Scheduling)と呼ばれる新たな方式が考えられている。RTSは、現在割り当てられている呼びが将来の呼びに与える影響と、将来の呼びが今までに割当した全ての未応答の呼びに与える影響を考慮して、各乗りかごの運行を予測、評価する方式である。このRTSによって各乗りかごの評価値を算出することで、より最適な割当かごを選出することができる。
特許第4690799号公報 特開平5−319707号公報 特開2006−143360号公報
しかしながら、上述したRTSは、呼びの仮割当てパターン毎に各乗りかごの運行予測を繰り返し行うので、計算量が非常に多くなる。一般的に、ホールボタンの操作から割当かごの予報灯点灯までの所要時間が1秒以内と規定されている。また、割当アルゴリズムの長時間の動作は他タスクの動作に悪影響を与える。このため、RTSを用いる場合には、効率の良い処理手順を必要とする。
本発明が解決しようとする課題は、RTSを用いた割当評価の処理を効率化し、乗りかごの台数が増えても、できるだけ早く最適な乗りかごを割当かごとして選出して応答させることのできるエレベータの群管理システムを提供することである。
本実施形態に係るエレベータの群管理システムは、群管理制御装置と複数の号機制御装置とを備え、上記群管理制御装置の制御の下で上記各号機制御装置を通じて複数台の乗りかごの運転を制御する。
上記群管理制御装置は、
新規ホール呼びの発生に伴い、上記各号機制御装置に対して割当要求を発行し、上記割当要求の発行時に上記新規ホール呼びである割当要求の呼びと将来発生することを想定した仮想呼びを上記各号機制御装置に与え、上記新規ホール呼びを上記各乗りかごのいずれかに割り当てるための割当評価処理の一部を上記各号機制御装置に実行させる割当要求発行手段と、上記割当要求に従って上記各号機制御装置のそれぞれで求められた評価結果を取得する評価結果取得手段と、この評価結果取得手段によって得られた上記各号機制御装置の評価結果を合成し、その中で評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価することで最終的に上記新規ホール呼びを割り当てる乗りかごを決定する割当評価手段とを具備する。
上記各号機制御装置は、
上記割当要求を上記割当要求の呼びと上記仮想呼びと共に受信する割当要求受信手段と、この割当要求受信手段によって受信された上記割当要求の呼びと上記仮想呼びに基づいて自号機を対象に複数の仮割当てパターンを作成する仮割当てパターン作成手段と、この仮割当てパターン作成手段によって作成された上記各仮割当てパターンの運行予測を評価する運行予測評価手段と、この運行予測評価手段によって得られた上記各仮割当てパターンの評価値を自号機の評価結果として上記群管理制御装置に送る評価結果伝送手段とを具備する。
図1はRTSの仮割当てパターンを示す図である。 図2はRTSにAアルゴリズムを適用した場合の処理手順を示す図である。 図3はRTSにAアルゴリズムを適用した場合の仮割当てパターンを示す図である。 図4はRTSの集中制御の手順を示す図である。 図5はRTSのAアルゴリズムを各号機で分散した様子を示す図である。 図6はRTSの分散制御の手順を示す図である。 図7はRTSの分散+集中制御(Aアルゴリズム非適用)の手順を示す図である。 図8は制御盤で想定する仮割当てパターン(自号機のみ)の考え方を示す図である。 図9は各号機で自号機のみを対象とした仮割当てパターンを示す図である。 図10は共通盤で想定する仮割当てパターン(全号機対象)の考え方を示す図である。 図11は共通盤で全号機を対象とした仮割当てパターンを示す図である。 図12はRTSの分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)における共通盤側のAアルゴリズムの処理手順を示す図である。 図13はRTSの分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)における共通盤側のAアルゴリズムの処理手順を示す図である。 図14はRTSの分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)における共通盤側のAアルゴリズムの処理手順を示す図である。 図15は一実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示す図である。 図16は同実施形態のエレベータの群管理システムにおける群管理制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図17は同実施形態のエレベータの群管理システムにおける号機制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図18は同実施形態のエレベータの群管理システムにおける群管理制御装置と制御装置の処理を示すフローチャートである。
まず、理解を容易にするため、エレベータの割当制御方式として用いられるRTS(Real Time Scheduling)とAアルゴリズムについて説明する。
(RTS)
RTSは、将来発生するホール呼びを近似的に示す仮想ホール呼び(仮想呼び)を設け、この仮想呼びに対する応答も運行スケジュールに加えて評価する方式である。この場合、新たに登録されたホール呼び(割当要求の呼び)だけでなく、仮想呼びに対しても、どの乗りかごに仮割当するのかを決めてから、運行スケジュールの予測(運行予測)を行う必要がある。このため、仮想呼びの件数が多くなると、仮割当のパターンが膨大になる性質がある。
c台の乗りかごに対しx個の仮想呼びを設けた場合、仮割当てパターンは、c(x+1)通りある。例えば、2台の乗りかご(A号機とB号機)を有する群管理システムにおいて、仮想呼びを2件とした場合、仮割当てパターンは図1に示すように8通りある。乗りかごの台数を増やしたり、仮想呼びの件数を増やせば、パターン数は爆発的に増大する。例えば、12台群管理で仮想呼びを3件とすると、パターン数は20736通りとなる。
このように、RTSでは、仮想呼びを含めて評価するため、乗りかごの台数が多くなると、割当かごを決定するまでに時間を要する。
(割当評価の基本)
RTSでは、未応答の既割当の呼び、割当要求の呼び、仮想呼びの全ての仮割当てパターンを対象に、未応答時間予測値の2乗の値を求め、それらの和をその仮割当てパターンの評価値とする。
ある仮割当てパターンについて、既割当呼びがA件あり、それぞれの既割当呼びiに対する未応答時間予測値をrai、割当要求の呼びに対する未応答時間予測値をrnとする。また、仮想呼びがF件あり、それぞれの仮想呼びiに対する未応答時間予測値をrfiとする。仮割当てパターンのRTS評価値Eは、以下の式1のように表せる。
Figure 0005920674
未応答時間は、ホール呼びの登録から割当かごが応答するまでの時間を意味し、以下のように求める。
・既割当の呼びに対しては、ホール呼びの登録から現在までの経過時間と、これから割当に応答するまでに要すると見込まれる時間(予測到着時間)の和
・割当要求の呼び(新規に発生したホール呼び)に対しては、これから仮割当に応答するまでに要すると見込まれる時間(予測到着時間)
・仮想呼びに対しては、これから仮割当に応答するまでに要すると見込まれる時間(予測到着時間)から、仮想呼びが何秒後に発生するかの値を引いた時間
なお、RTS評価値は、その値が低いほど、よい仮割当てパターンであるとみなす。上記の方法で、全ての仮割当てパターンに対してRTS評価値を求め、最も評価値が小さくなる仮割当てパターンを抽出し、その仮割当てパターンで、割当要求の呼びを仮割当した乗りかごに対して実際に割当出力を行う。これがRTSの基本である。
しかし、この方法を単純に実行すると、処理時間を多く必要とするので、以下に説明するAアルゴリズムにより計算量を削減する。
(Aアルゴリズム)
Aアルゴリズムは、RTS方式を実現するためのアルゴリズムの1つである。このAアルゴリズムは、評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価することで、計算量を削減する。なお、「Aアルゴリズム」の「A」に特に意味はなく、単にA,B,C…と名付けた複数のアルゴリズムの中の1つを言う。
図2はRTSにAアルゴリズムを適用した場合のAアルゴリズムの処理手順を示す図である。2台の乗りかご(A号機とB号機)を有する群管理システムを例としている。
個別の仮割当てパターンを「ノード」と呼ぶ。あるノードに対し、呼びをさらに1件追加で仮割当して新たなノードを生成する。新たなノードを生成することを「展開」と呼ぶ。この展開を行う回数に上限を設けることで、計算時間を制限できる。なるべく多くのノードを探索した方が、よりよい運行スケジュールが得られるので、群管理性能として有利である。
図2に示ように、2台の乗りかご(A号機とB号機)を有する群管理システムにAアルゴリズムを適用した場合、以下のような処理手順となる。
(1)割当要求の呼び(図中では「実際に割り当てるホール呼び」)、仮想呼び(図中では「仮想ホール呼び」)をいずれも仮割当しない状態の運行スケジュールを求める。これを「スタートノード」とする。
(2)割当要求の呼びを、A号機に仮割当する場合とB号機に仮割当する場合について、それぞれA,B号機の運行スケジュールを求める。得られたスケジュールに対し、RTS評価値を算出する。なお、ここでのRTS評価値の算出方法は、上述した基本の方法とは少し異なる(詳細は後述)。
(3)評価済みの仮割当てパターンの中で、RTS評価値が最小のノードを展開元ノードとする。
(4)展開元ノードから、さらに1件の仮想呼びを追加で仮割当した場合の仮割当てパターンを求める(ノード展開)。仮想呼びを仮割当て可能な全ての乗りかごに対し、それぞれ子ノードを生成する。図2の例では、「割当パターン1」を展開元ノードとしている。その展開元ノードから1件目の仮想呼びをA号機に仮割当した場合を「割当パターン3」、B号機に仮割当した場合を「割当パターン4」としている。
(5)上記手順(3)(4)の動作を指定回数繰り返す。
(6)上記手順(5)の繰り返しが終了した時点で、RTS評価値が最良(最小)ノードを抽出する。
(7)抽出したノードで、割当要求の呼びを仮割当した乗りかごを「割当かご」として選ぶ。
(Aアルゴリズムを適用した場合のRTS評価値の計算方法)
Aアルゴリズムでは、ノード間で仮割当てパターンのRTS評価値を比較し、評価値が小さい方を展開元ノードに選び、ノード展開の処理を継続する。このとき、比較対象となるノードの間で、未応答時間を評価する対象となる仮割当の個数が異なる場合がある。
例えば、図2において、「スタートノード」では2件、「割当パターン1」「割当パターン2」では3件、「割当パターン3」「割当パターン4」では4件の未応答時間を評価している。RTS評価値は、評価した未応答時間の件数(仮割当の件数)が多いほど大きくなる。このため、仮割当の件数が小さいノードばかりが、展開元ノードに選ばれてしまう。
そこで、仮割当していない仮想呼びに対して、未応答時間が「平均未応答時間」と同じであったと仮定して、RTS評価値に補正値を加算する。
既割当の呼びがA件あり、それぞれの既割当iに対する未応答時間予測値をrai、割当要求の呼びに対する未応答時間予測値をrnとする。仮想呼びがF件あり、当該ノードで仮割当した仮想呼びの件数をG件とし、それぞれの仮想呼びiに対する未応答時間予測値をrfiとする。
仮割当てパターンのRTS評価値Eaは、以下の式2のように表せる。
Figure 0005920674
ただし、Pは「平均ペナルティ値」とし、平均未応答時間の2乗とすることを基本とする。(F−G)は、仮想呼びのうち、当該ノードで仮割当されていない件数を示している。この(F−G)の値に平均ペナルティ値Pをかけた値をRTS評価値に加算することで、未評価の仮想呼びに対する評価値を補っている。
Aアルゴリズムの手順では、仮割当を加えていく途中のパターンも評価する。c台の乗りかごに対してx個の仮想呼びを設けた場合、仮割当てパターンの総数は、(c(x+2)−1)÷(c−1)通りとなる。例えば、2台の乗りかご(A号機とB号機)を有する群管理システムにおいて、仮想呼びを2件とした場合、仮割当てパターンは図3に示すように15通りある。図1と比べ、一部の呼びを仮割当しないパターンを含むため、想定されるパターン数は増加している。
しかし、RTSでは、上記手順(5)に示した繰り返しの処理を、予め指定した回数に制限している。従って、全ての仮割当てパターンを評価することは見込めないが、よい評価値が得られそうな一部のパターンのみに厳選して評価することで、短時間で最良の評価値に近い結果を求めることができる。
上記手順(5)で示す動作(手順(3)(4)の実行)を行う回数を「ノード展開の回数」と定義する。上記手順(4)にて、1つの呼びを各乗りかごに仮割当するノードをそれぞれ生成するため、ノード展開をu回行うと、u×c+1件の仮割当てパターンを評価することになる。ただし、乗りかごの台数をcとする。また、ノード展開を開始する前の初期ノードも個数に含める。
例えば、4台の乗りかごで、仮想呼びが3件ある場合に、ノード展開を21回行うと、Aアルゴリズムとして全体で341パターンある中で、85パターンを対象に評価できる。このケースでは、図1の考え方では256通りの仮割当てパターンが存在するので、Aアルゴリズムの適用により、評価対象とするパターンを約3分の1に削減できたことになる。
(エレベータの群管理システムへのRTSの適用)
次に、エレベータの群管理システムにRTSを適用する場合について説明する。
エレベータの群管理システムは、群管理制御全体を統括する共通盤(群マスター)と、各号機の制御盤とで構成される。共通盤と各号機の制御盤とは情報交換可能に接続されている。このような構成のエレベータの群管理システムにRTSを適用する場合に、(a)集中制御、(b)分散制御、(c)分散+集中制御(Aアルゴリズム非適用)、(d)分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)が考えられる。
(a)集中制御
集中制御は、群マスターに各号機(乗りかご)の情報を集約して、群マスターが単独でRTSのAアルゴリズムを実行する方法である。
図4はRTSの集中制御の手順を示す図である。共通盤11が群マスターであり、各号機の制御盤12a,12b…と情報交換可能に接続されている。
(1)共通盤でデータ取得
割当処理に先立ち、共通盤(群マスター)11は、各号機の制御盤12a,12b…からかご位置や呼び登録の状態、各階への予測到着時間等の運行スケジュールを取得する。
(2)共通盤でエキスパートルールの評価結果等を取得
共通盤11は、割当要求の発生を各号機の制御盤12a,12b…に伝える。各号機の制御盤12a,12b…は、RTS等の評価処理に必要な情報を共通盤11に提供する。情報の主要な項目を以下に示す。
・割当要求の呼びを各号機に仮割当した場合の各階までの予測到着時間
・エキスパートルールの評価結果
エキスパートルールとは、予測到着時間以外の制御目標のことであり、例えば混雑した乗りかごの回避や省エネルギーなどを含む。
(3)共通盤でAアルゴリズムを実行
共通盤11が単独で、Aアルゴリズムを実行して各号機の運行評価を行う。各号機の現状の運行スケジュールは、割当要求の呼びを仮割当する前の状態については上記手順(1)、割当要求の呼びを仮割当した場合については上記手順(2)より、各号機の制御盤12a,12b…から収集できる。
仮想呼びを各号機に仮割当しながら行うAアルゴリズムは、共通盤11が単独で実行する。Aアルゴリズムには、次に展開するノードを選択する処理がある。この場合、全ての探索済みのノードから任意に選択できる。従って、図1で説明した通りの手順でAアルゴリズムを実行できる。
(4)共通盤で割当かごを決定
共通盤11で、RTSの評価結果やエキスパートルールの評価結果を用いて、割当かごを決定する。なお、エキスパートルールの評価結果は、上記手順(1)で各号機の制御盤12a,12b…から取得する。
この集中制御では、以下のようなメリットとデメリットがある。
(メリット)
・1か所でまとめて処理するので、RTSをシンプルに実装できる。
・Aアルゴリズムをそのままの形で適用できるので、次に探索するノードを最も高い精度で選択できる。
・各号機の制御盤12a,12b…の処理負荷を抑えられる。
(デメリット)
・処理が共通盤11に集中するため、CPU負荷・メモリ使用量とも圧迫される。制御基板1枚では十分な評価が期待できない。
・共通盤11がダウンしたときに、各号機の制御盤12a,12b…ではAアルゴリズムを実行しづらい。
(b)分散制御
分散制御は、RTSのAアルゴリズムを各号機の制御盤で分散して実行する方法である。図5の例では、A〜C号機の制御盤12a〜12cでAアルゴリズムの処理を分散している。
各号機の制御盤12a〜12cは、まず、割当要求の呼びを自号機に仮割当された場合の運行を予測する。このとき、他号機に割当要求の呼びを仮割当しない場合の運行予測データを取得する。
ここで、各号機の制御盤12a〜12cで実施するAアルゴリズムの出発点を「割当要求の呼びのみが自号機に仮割当された場合」の割当パターンとする。そして、Aアルゴリズムにより次に展開するノードの選択は、「割当要求の呼びのみが自号機に仮割当された場合」の割当パターンから派生したパターンのみ選択可能とする。
図6はRTSの分散制御の手順を示す図である。共通盤11が群マスターであり、各号機の制御盤12a,12b…と情報交換可能に接続されている。
(1)各号機の制御盤間で運行予定を交換
割当処理に先立ち、各号機の制御盤12a,12b…の間でかご位置や呼び登録の状態、各階への予測到着時間等の運行スケジュールを定期的に交換する。
(2)各号機の制御盤で割当要求の呼びを自号機に仮割当した場合の運行スケジュール作成
割当要求が発生すると、各号機の制御盤12a,12b…では、各号機の運行スケジュールを以下のように作成する。
・自号機のスケジュールは、割当要求の呼びを仮割当した場合について作成する。仮割当あり時の予測到着時間は、現行の処理により算出できる。
・他号機のスケジュールは、割当要求の呼びを仮割当しない場合について作成する。仮割当なし時の予測到着時間は、上記手順(1)での情報交換によって予め得ている。
(3)各号機の制御盤で仮想呼びを対象にAアルゴリズムを実施
各号機の制御盤12a,12b…は、仮想呼びのみを対象にして、Aアルゴリズムを用いて最良のパターンを探索する。探索によって得られた最良の仮割当てパターンから算出された評価値を自号機のRTS評価値とする。さらに、各号機の制御盤12a,12b…は、エキスパートルールの評価を行う。RTS評価値とエキスパートルール評価値は、共通盤11に集められる。
(4)共通盤で割当かごを決定
共通盤11は、RTS評価値・エキスパートルール評価値を組み合わせて、最終的に割当要求の呼び(新規ホール呼び)を割り当てる乗りかごを決定する。
この分散制御では、以下のようなメリットとデメリットがある。
(メリット)
・Aアルゴリズムを各号機の制御盤で並列処理するので、処理効率が改善する。
・共通盤が割当処理に参加できない状況でも、RTSを実行しやすい。
(デメリット)
・Aアルゴリズムで他号機に仮想呼びを仮割当する場合の運行スケジュールも評価する。このため、各号機の制御盤で全号機の運行スケジュールを保持する必要があり、記憶域を消費が多い。
(c)分散+集中制御(Aアルゴリズム非適用)
分散+集中制御は、各号機の制御盤で自号機のみを対象に全仮割当てパターンの運行スケジュールを評価し、共通盤で全号機の全割当パターンを評価する方法である。ここでは、Aアルゴリズムを用いない。
すなわち、上記(a),(b)の方法では、Aアルゴリズムを用いることを前提に考えた。しかし、計算量の削減には、異なったアプローチも考えられる。仮割当のパターン数が多く見えたのは、群管理システム全体を対象に、どの呼びをどの乗りかごに仮割当するかで場合分けを行っていたからである。乗りかご1台だけで考えれば、割当要求の呼び・仮想呼びに対しては、「どの号機に割り当てるか」ではなく「自号機に割り当てるかどうか」だけの問題となる。従って、場合分けの数はc(x+1)通りではなく、2(x+1)通りと考えることができる。
そこで、仮想呼びを伴う運行予測を以下のように2つに分割して考える。処理1は分散処理、処理2は集中処理である。
処理1:各号機の制御盤で、自号機のみを対象にして、割当要求の呼び・仮想呼びの全ての仮割当てパターンを作成し、これらの仮割当てパターンの運行スケジュール(運行予測)を評価する。
処理2:共通盤で、上記処理1で得られた各号機の評価結果を用いて、群管理システム全体として、全号機の全割当パターンの割当評価値を算出する。
図7はRTSの分散+集中制御(Aアルゴリズム非適用)の手順を示す図である。共通盤11が群マスターであり、各号機の制御盤12a,12b…と情報交換可能に接続されている。
(1)各号機の制御盤で自号機の仮割当あり時の運行スケジュール作成
割当要求が発生すると、各号機の制御盤12a,12b…は、割当要求を受けた場合の運行スケジュールを作成する。なお、割当要求を受け付ける前の運行スケジュールは、事前に各号機の制御盤12a,12b…側で用意できているものとする。
(2)各号機の制御盤で自号機分に全割当パターンを評価
各号機の制御盤12a,12b…は、割当要求の呼びと仮想呼びを自号機に仮割当するか・しないかを示す全ての仮割当てパターンを作成し、これらの仮割当てパターンに対応した運行スケジュールを評価する。制御盤で想定する仮割当てパターン(自号機のみ)の考え方を図8に示す。仮想呼びをx件とすると、仮割当てパターンは、号機毎に2(x+1)通りずつ存在する。
仮想呼びを考慮しない段階の運行スケジュールは、上記手順(1)で作成済みのため、ここでは仮想呼びを追加で仮割当した場合の運行スケジュールを作成し、評価する。自号機のみを対象とした仮割当てパターンの例として、仮想呼びが2件の場合には図9に示すように8通りが存在する。このパターン数は、乗りかごの台数に依存しない。
各号機の制御盤12a,12b…は、上記の方法で得た全てのパターンに対応した割当評価値を共通盤11に送る。
(3)共通盤で各号機の評価結果を合成し、全仮割当てパターンを評価
共通盤11は、各号機の制御盤12a,12b…から受信した割当評価値を用いて、システム全体としての仮割当てパターンを評価する。共通盤で想定する仮割当てパターン(全号機対象)の考え方を図10に示す。この仮割当てパターンは、どの呼びを何号機に割り当てるかを示すパターンであり、全体としてc(x+1)通り存在する。
例えば、3台の乗りかご(A号機,B号機,C号機)を有する群管理システムにおいて、仮想呼びが2件の場合は、共通盤11では、図11に示すように27通りの仮割当てパターンを評価することになる。その際、共通盤11は、各号機の制御盤12a,12b…で求めた評価結果を利用して、仮割当てパターン毎の評価値を容易に算出できる。
すなわち、図11の「合成パターン8」の場合、図9の単独パターンを参照し、A号機でパターン5、B号機でパターン2、C号機でパターン3を組み合わせることで、改めて各号機の運行スケジュールを作成せずに評価値を算出できる。つまり、全ての仮割当てパターンの評価を少ない計算量で実施できる。
(4)共通盤で最終的な割当かごを決定
共通盤11は、上記の全仮割当てパターンの評価値や、エキスパートルールによる評価値を組み合わせて、最終的に割当要求の呼び(新規ホール呼び)を割り当てる乗りかごを決定する。
この分散+集中制御では、以下のようなメリットとデメリットがある。
(メリット)
・上記(b)の分散制御と比べ、さらに多くの仮割当てパターンを評価できる(全パターン評価可)。
・各号機の制御盤では、自号機の運行予測のみ行うため、記憶域の消費が少ない。
(デメリット)
・全ての仮想呼びを処理するため、計算量が仮想呼びの件数に対し指数関数的に増加する。運行予測が必要となる回数は、仮想呼びが3件で16回、仮想呼びが4件で32回である。制御盤の計算能力を考慮すると、仮想呼びを5件以上用いた評価は困難と考えられる。
・共通盤に仮割当てパターンの合成処理を追加する必要がある。
・共通盤がダウンしたときに、各号機の制御盤のうち一台が分散処理と集中処理の両方を担当する必要があり、割当出力のレスポンスが低下する。
(d)分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)
上述したように、分散処理と集中処理を組み合わせた方法は、処理の効率が高く、記憶域の消費も少なく、メリットが大きい。しかし、上記(c)の方法では、共通盤で全ての仮割当てパターンを評価するため、計算量が乗りかごの台数・仮想呼び件数の両方に対応して大きく変化する。例えば、12台の群管理システムでは、仮想呼びが3件の場合、20736通りについて割当評価値を求める必要がある。これだけの件数を短時間で処理することは困難を要する。そこで、共通盤側での評価処理にAアルゴリズムを用いる。
まず、図11に示した全仮割当てパターンの例を参照して、共通盤11と各号機の制御盤12a,12b…の役割分担について改めて説明する。
共通盤11は、全ての合成パターンを評価し、最も評価の良い合成パターンを選んで、実際に呼びを割り当てる乗りかご(割当かご)を決定する。ここで、「合成パターン」とは、新規呼び(割当要求の呼び)はA号機、仮想呼び1はB号機・・・のように、割り当てる対象の呼びを、どの乗りかごに割り当てるかを示すパターンを意味する。
新規呼びをA号機、仮想呼び1をB号機、仮想呼び2をC号機に割り当てた場合は、図11に示す合成パターン6になる。この合成パターン6について、各号機に分けて考えると、以下のような状態を示している。
・A号機は、新規呼びを割り当てるが、仮想呼び1・2は割り当てない。
・B号機は、仮想呼び1を割り当てるが、新規呼びと仮想呼び2は割り当てない。
・C号機は、仮想呼び2を割り当てるが、新規呼びと仮想呼び1は割り当てない。
この状態を、図9に当てはめると、A号機は単独パターン5、B号機は単独パターン3、C号機は単独パターン2となる。ここで、「単独パターン」とは、1台の乗りかごに注目して、新規呼びは仮割当する、仮想呼び1は仮割当しない・・・のように、それぞれの呼びを自号機に割り当てるか、割り当てないかを示すパターンを意味する。
つまり、合成パターン6の評価値は、A号機については単独パターン5、B号機については単独パターン3、C号機については単独パターン2で計算した値を組合せることで算出できる。このように、合成パターンは、各号機の単独パターンを組合せて評価ができる。
次に、共通盤11でAアルゴリズムを用いて評価を行う方法について説明する。
上述したように、Aアルゴリズムを使うと、評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価するので計算量を削減でき、短時間に割当かごを決定できる。
例えば、12台の乗りかごを有する群管理システムにおいて、仮想呼びが3件の場合には、図11の仮割当てパターン(合成パターン)は、下記のように20736通りになる。
・新規呼びを割り当てる乗りかごは12台あるので12通り
・仮想呼び1を割り当てる乗りかごも12台あるので12通り
・仮想呼び2を割り当てる乗りかごも12台あるので12通り
・仮想呼び3を割り当てる乗りかごも12台あるので12通り
上記4つの「12通り」は、全て独立しているので、全体としては12×12×12×12=20736通りである。
上記の考え方では、「新規呼びはA号機、仮想呼び1はB号機、仮想呼び2はC号機、仮想呼び3はD号機」のように、全ての呼びに関して、これらを割り当てる乗りかごを選んだ場合を想定している。
Aアルゴリズムを使うと、一部分だけの評価を行うので、全ての仮割当てパターンを評価しなくても、結果を推定できる。すなわち、Aアルゴリズムでは、全ての呼びに対してどの乗りかごに割り当てるかを決めた合成パターンを最初から用意するのではなく、最初は新規呼び・仮想呼びとも仮割当しない状態から始める。そして、必要に応じて呼びを1つずつ追加で割り当てながら、評価し直すように処理する。従って、図11で説明した合成パターンとAアルゴリズムで考えるパターンは同じではない。RTSで考える合成パターン(探索ノード)は、一部の呼びに対して、割り当てる乗りかごが未定のものがある。
ここで、図12乃至図14を参照して詳しく説明する。
図12乃至図14は、共通盤側のAアルゴリズムの処理手順を示す図である。3台の乗りかご(A号機,B号機,C号機)を有する群管理システムにおいて、仮想呼びが2件をした場合の例を示している。図中の(ア)(イ)…(ス)は各段階のノードの状態を表している。
まず、新規呼びも仮想呼びも割り当てない状態の全号機の運行スケジュールとして、ノード(ア)を用意する。
次に、新規呼びをどの号機に仮割当するかに応じて、ノード(イ)(ウ)(エ)を用意する。各号機の運行スケジュールに対する評価値は、図9の方法で計算済みである。
ここで、ノード(イ)を例にして説明する。
・A号機に新規呼びを仮割当した状態を想定する。このとき、A号機は、ノード(ア)とは異なる運行スケジュールになる。B号機、C号機の運行スケジュールは、ノード(ア)と共通である。
Aアルゴリズムでも、各号機の「単独パターン」で算出した結果を使って評価ができる。新規呼びや仮想呼びを全く仮割当しないパターンや、一部の呼びのみ仮割当したパターンも単独パターンには含まれているためである。A号機の評価には、A号機の単独パターン5から得た評価値を使う。B号機の評価には、B号機の単独パターン1から得た評価値を使う。C号機の評価には、C号機の単独パターン1から得た評価値を使う。
(イ)のノード全体の評価値は、上記3つの評価値の和に、「平均ペナルティ値」×2を加えた値となる。平均ペナルティの2倍を加える理由は、仮想呼びを2個とも割り当てた場合と比べ、ノード(イ)の状態は、割当済みの呼びが2個少ないからである。つまり、足りない2個分の評価値を、平均的な呼び1個分の評価値(平均ペナルティ値)を2つ分足すことで補っている。平均ペナルティ値を評価値に加えておくことで、後で、仮想呼びをいずれかの号機に割り当てたノードの評価値と比較できるようになる。
平均ペナルティ値には、呼びを1個追加で割り当てることによる評価値の増加量の期待値(平均未応答時間の2乗など)を用いる。
ここで言う「評価値」についてさらに詳しく説明すると、
「A号機の単独パターン5の評価値」とは、新規呼びをA号機に割り当てて、仮想呼び1・仮想呼び2はA号機に割り当てない場合のA号機単独の運行スケジュールに対する評価値である。この評価値は、A号機に割当て済みの呼びに対する「未応答時間」の予測値を2乗した値の和に、新規呼びにA号機が応答するまでの未応答時間の予測値を加えた値とする。なお、この評価値は、A号機の制御盤12aにより「単独パターン5」として計算済みである。
「B号機の単独パターン1の評価値」とは、新規呼び・仮想呼び1,2ともにB号機に割り当てない場合のB号機の運行スケジュールに対する評価値である。この評価値は、B号機に割当て済みの呼びに対する「未応答時間」の予測値を2乗した値の和とする。
「C号機の単独パターン1の評価値」とは、新規呼び・仮想呼び1,2ともにC号機に割り当てない場合のC号機の運行スケジュールに対する評価値である。この評価値は、C号機に割当て済みの呼びに対する「未応答時間」の予測値を2乗した値の和とする。
上述したように(イ)のノード全体の評価値は、A、B、C号機に割り当てられた全ての呼びの未応答時間を2乗した値の和に、平均ペナルティ値×2を加えた値である。従って、ノード全体の評価値は、図9の単独パターンで求めた評価値と平均ペナルティ値を組合せて求めることができる。
他のノードについても同様にして計算できる。計算のポイントは、以下の通りである。
・ノードごとに、どの呼びをどの乗りかごに割り当てるかを調べる。
・どの呼びをどの乗りかごに割り当てるかの想定(図11)を、各号機毎にどの呼びを自号機に仮割当するか・しないかの想定(図10)に置き換える。
・図9の単独パターンで求めた評価値と平均ペナルティ値を組合せて、ノード全体の評価値を得る。
ノード(ア)(イ)(ウ)(エ)に対する評価が終わると、Aアルゴリズムの特徴的な処理である「次に展開するノードを選ぶ処理」を行う。これは、今まで評価したノードの中で、最も評価値がよい(値が小さい)ノードを選択し、そのノードに対して、さらにもう1つ呼びをいずれかの乗りかごに仮割当した場合を想定して次のノードを作ることである。ただし、既に展開済みのノードは、再び展開元となることはない。例えば、ノード(ア)(イ)(ウ)(エ)が評価済みのときは、ノード(ア)は再び展開元にはならない。
ノード(イ)(ウ)(エ)の中で、例えばノード(イ)の評価値が最良だったとすると、ノード(オ)(カ)(キ)の評価に移る。ノード(オ)(カ)(キ)は、1つめの仮想呼びをそれぞれA号機に仮割当する場合、B号機に仮割当する場合、C号機に仮割当する場合を示している。また、いずれもノード(イ)の「新規呼びをA号機に仮割当する」という想定をそのまま保持している。
ノード(オ)(カ)(キ)に対する評価が終わると、続いて、ノード(ウ)(エ)(オ)(カ)(キ)の中で評価値が最良のノードを探し、それを展開元ノードとする。この場合、ノード(ウ)(エ)は「1つめの仮想呼び」を非割当、ノード(オ)(カ)(キ)は「1つめの仮想呼び」を割当済みであり、評価している呼びの個数が違う。しかし、ノードの評価値を算出するときに、未評価の呼びの個数に応じて、平均ペナルティ値を加算する回数を調整しているので、互いを比較することができる。
ここで、例えばノード(エ)が最良だとすると、次にノード(ク)(ケ)(コ)を展開する。また、ノード(カ)が最良だとすると、次に(サ)(シ)(ス)のノードを展開することになる。
ノード展開の回数には制限を設けておく。例えば4回を条件とすると、
1回目:ノード(イ)(ウ)(エ)の評価
2回目:ノード(オ)(カ)(キ)の評価
3回目:ノード(ク)(ケ)(コ)の評価
4回目:ノード(サ)(シ)(ス)の評価
となる。
4回のノード展開が終わると、最後に、最良の評価値を持つノードを探す。その結果、例えば、ノード(ス)が最良だったとする。ノード(ス)では、新規呼びはA号機に割り当てられているので、今回の割当処理では、A号機が割当かごとして決定されることになる。
このように、分散+集中制御の構成において、群マスターでAアルゴリズムを行うことにより、以下のようなメリットがある。
(メリット)
単独パターンの評価値を求める処理に無駄がない。つまり、ノード(カ)(サ)(ス)に出てくるB号機の予測は、いずれも単独パターン3を用いている。ノード(ケ)でも、B号機の予測は、単独パターン3を用いている。
図5で説明した分散制御では、ノード(カ)(サ)(ス)はA号機の制御盤12a、ノード(ケ)はC号機の制御盤12bで評価している。このため、B号機の単独パターン3の予測をA号機の制御盤12aとC号機の制御盤12cの両方で行う必要があり、無駄である。
これに対し、分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)を用いた場合、B号機の単独パターン3の評価は、予めB号機の制御盤12bで全単独パターンを評価する段階(図9の段階)で行っている。したがって、Aアルゴリズムを行う共通盤11では、計算済みの単独パターンの評価値を取り出すだけになり、図5の分散制御のように評価を重複して行う必要がない。
なお、上記の例では、説明を簡単にするために、乗りかご3台、ノード展開4回として説明したが、乗りかごの台数やノード展開がもっと多い場合には、各号機間の重複評価の無駄をさらに省いて、計算量を大幅に削減することができる。
(実施形態)
以下に、上記(d)の分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)を用いたエレベータの群管理システムについて説明する。
図15は一実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示す図であり、複数台のエレベータが群管理された構成が示されている。なお、ここで言う「エレベータ」とは基本的には「乗りかご」のことであり、複数台の乗りかごが存在する場合には「号機」とも呼ぶ。
本システムは、群管理制御装置21と、この群管理制御装置21に接続された号機制御装置22a,22b,22c…とを備える。群管理制御装置21は、上述した共通制御盤(群マスター)に相当し、各号機の運転を統括的に制御する。号機制御装置22a,22b,22c…は、上述した共通盤(群マスター)に相当し、各号機の運転を統括的に制御する。号機制御装置22a,22b,22c…は、各号機毎に設けられており、それぞれに対応した号機の運転制御を行う。具体的には、乗りかご23a,23b,23c…を昇降動作させるための図示せぬモータ(巻上機)の制御やドアの開閉制御などを行う。なお、群管理制御装置21と号機制御装置22a,22b,22c…は、それぞれにコンピュータによって実現される。
乗りかご23a,23b,23c…は、図示せぬモータ(巻上機)の駆動により昇降路内を昇降動作する。乗りかご23aの室内には、乗客の行先階を指定するための行先階釦24aが設けられている。この行先階釦24aによって指定された行先階の情報は、A号機のかご呼びとして号機制御装置22aを介して群管理制御装置21に伝送される。他の乗りかご23b,23c…についても同様であり、それぞれに行先階釦24b,24c…が設けられている。
また、各階の乗場(エレベータホール)には、ホール呼びを登録するためのホール釦25a,25b,25c…が設置されている。これらのホール釦25a,25b,25c…は、図示せぬ伝送ケーブルを介して群管理制御装置21に接続されている。ホール釦25a,25b,25c…は、上方向釦と下方向釦から構成され、利用者の行先方向に応じて上方向釦または下方向釦を押下するように構成されている。なお、最下階では上方向釦、最上階では下方向釦だけで構成される。
なお、「ホール呼び」とは、各階のホール釦25a,25b,25c…の操作により登録される呼びの信号のことであり、登録階と行先方向の情報を含む。「かご呼び」とは、かご室内に設けられた行先階釦24a,24b,24c…の操作により登録される呼びの信号のことであり、行先階の情報を含む。
ここで、本実施形態において、群管理制御装置21と号機制御装置22a,22b,22c…には、上述した(d)の方法つまり「分散+集中制御(Aアルゴリズム適用)」による割当制御を実現するための機能が備えられている。
図16はエレベータの群管理システムにおける群管理制御装置21の機能構成を示すブロック図である。
群管理制御装置21には、上記(d)の方法に対応したマスター側の機能として、呼び記憶部31、割当要求発行部32、評価結果取得部33、割当評価部34、割当出力部35が備えられている。
呼び記憶部31は、各階のホール釦25a,25b,25c…の操作によって登録されたホール呼びを記憶する。このホール呼びには登録階と行先方向の情報が含まれる。
割当要求発行部32は、呼び記憶部31に新規のホール呼びが記憶されたときに、号機制御装置22a,22b,22c…に対して割当要求を発行し、新規ホール呼びを各乗りかご23a,23b,23c…のいずれかに割り当てるための割当評価処理の一部を実行させる。
このとき、RTSに必要な割当要求の呼びと仮想呼びが号機制御装置22a,22b,22c…に与えられる。「割当要求の呼び」とは、実際に割り当てるホール呼びのこと、つまり、新規のホール呼びのことである。「仮想呼び」とは、将来発生すると仮定したホール呼びのことであり、過去の運行実績データや建物の各階の交通需要などを考慮して作成される。
評価結果取得部33は、割当要求に従って号機制御装置22a,22b,22c…で個々に得られた各号機の評価結果を取得する。
割当評価部34は、評価結果取得部33によって取得された各号機の評価結果を総合評価して最終的に新規ホール呼びを割り当てる乗りかごを決定する。詳しくは、割当評価部34は、号機制御装置22a,22b,22c…の評価結果を合成した後、Aアルゴリズムの処理として、全パターンの中で評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価することで最終的に新規ホール呼びを割り当てる乗りかごを決定する。
割当出力部35は、割当評価部34によって割当かごとして決定された乗りかごに対して当該ホール呼びの割当指令を出力する。
図17はエレベータの群管理システムにおける号機制御装置22a,22b,22c…の機能構成を示すブロック図である。
号機制御装置22a,22b,22c…には、上記(d)の方法に対応したスレーブ側の機能として、割当要求受信部41、仮割当てパターン作成部42、運行予測評価部43、評価結果伝送部44が備えられている。
割当要求受信部41は、群管理制御装置21の割当要求発行部32によって発行された割当要求を受信する。その際、割当要求受信部41は、割当要求発行時に群管理制御装置21から送られて来た割当要求の呼びと仮想呼びを受信する。
仮割当てパターン作成部42は、割当要求受信部41によって受信された割当要求に基づいて仮割当てパターンを作成する。詳しくは、仮割当てパターン作成部42は、割当要求の呼びと仮想呼びに基づいて自号機のみを対象にして全ての仮割当てパターンを作成する。
運行予測評価部43は、仮割当てパターン作成部42によって作成された全ての仮割当てパターンについて運行スケジュール(運行予測)を作成して評価する。
評価結果伝送部44は、運行予測評価部43によって得られた各仮割当てパターンの評価値を自号機の評価結果として群管理制御装置21に送る。
次に、本実施形態の動作について説明する。
図18はエレベータの群管理システムにおける群管理制御装置21と制御装置22a,22b,22c…の処理を示すフローチャートである。図中の左側が群管理制御装置21の処理、右側が号機制御装置22a,22b,22c…の処理を示している。
各階のホール釦25a,25b,25c…のいずれかの操作によって新規ホール呼びが登録されると(ステップA11のYES)、群管理制御装置21は、そのホール呼びの情報(登録階と行先方向)を呼び記憶部31に記憶した後、以下のような処理を実行する。
すなわち、群管理制御装置21は、まず、割当要求発行部32を通じて割当要求を発行する。その際、割当要求発行部32では、過去の運行実績データや建物の各階の交通需要などに基づいて仮想呼びリストを作成する(ステップA12)。割当要求発行部32は、この仮想呼びリスト上の所定数分の仮想呼びを割当要求の呼び(新規ホール呼び)と共に号機制御装置22a,22b,22c…に送信する(ステップA13)。
号機制御装置22a,22b,22c…では、それぞれに割当要求受信部41を通じて割当要求を受信すると(ステップB11)、以下のような処理を実行する。なお、割当要求を受け付ける前の運行スケジュール(未応答の既割当て呼びやかご位置などを含む)は、事前に各号機の制御盤12a,12b…側で用意できているものとする。
まず、号機制御装置22a,22b,22c…は、それぞれに仮割当てパターン作成部42を通じて自号機のみを対象とした仮割当てパターンを作成する(ステップB12)。詳しくは、仮割当てパターン作成部42は、割当要求の呼びと仮想呼びを自号機に仮割当するか・しないかを示す全ての仮割当てパターンを作成する(図8,図9参照)。作成された全ての仮割当てパターンは、運行予測評価部43に与えられる。
運行予測評価部43は、これらの仮割当てパターンに対応した運行スケジュール(運行予測)を作成し、評価する(ステップB13,B14)。詳しくは、上記(1)式に示したように、既割当の呼びと割当要求の呼びの仮割当、仮想呼びの仮割当の全てを対象に、未応答時間予測値の2乗の値を求め、それらの和をその仮割当てパターンの評価値として算出する。全ての仮割当てパターンに対する評価値が算出されると(ステップB15のYES)、評価結果伝送部44は、これらの評価値を自号機の評価結果として群管理制御装置21に送る(ステップB16)。
号機制御装置22a,22b,22c…では、上述した処理を同時に実行する。号機制御装置22a,22b,22c…で得られた評価結果(自号機を対象にして作成された全ての仮割当てパターンに対する評価値)は、それぞれに群管理制御装置21に与えられる。
群管理制御装置21は、評価結果取得部33を通じて各号機の評価結果を取得する(ステップA14)。これにより、群管理制御装置21は、これらの評価結果を割当評価部34に与えて、以下のような割当評価を行う。
すなわち、割当評価部34は、各号機の評価結果に基づいて最終的に割当要求の呼び(新規ホール呼び)を割り当てる乗りかごを決定する。その際、割当評価部34は、各号機の評価結果として得られた全ての仮割当てパターンを評価するのではなく、Aアルゴリズムを用いて、評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価する(ステップA15)。
詳しくは、図12乃至図14で説明したように、割当評価部34は、ノード間で仮割当てパターンのRTS評価値を比較し、評価値が小さい方を展開元ノードに選び、ノード展開の処理を継続する。このときのRTS評価値は、各号機単独で求められた評価値と平均ペナルティ値の組み合わせから求める。所定回数分のノード展開が終わると、割当評価部34は、最良の評価値を持つノードを探し、当該ノードの中で新規呼びが仮割り当てられた乗りかごを最終的に割当かごとして決定する。
なお、実際には、RTS評価値の他にエキスパートルールによる評価値を組み合わせて最適な乗りかごを選出するが、エキスパートルールによる評価値は必ずしも必要としない。
割当出力部35は、割当評価部34によって割当かごとして決定された乗りかごに対して当該ホール呼びの割当指令を出力する(ステップA16)。例えば、図15に示すA号機の乗りかご23aが割当かごとして決定された場合には、群管理制御装置21から制御装置22aに対して当該ホール呼びの割当指令が出力される。制御装置22aでは、この割当指令に従って図示せぬ巻上機を駆動制御し、乗りかご23aを当該ホール呼びの登録階に応答させる。
このように本実施形態によれば、RTS方式を用いた群管理システムにおいて、各号機(制御装置22a,22b,22c…)で割当呼びと仮想呼びを含む仮割当てパターンの評価処理を分算して実行するので、群マスター(群管理制御装置21)の処理負担を軽減できる。さらに、各号機がそれぞれに全号機の割当てパターンを作成・評価するのではなく、自号機のみを対象にして仮割当てパターンを作成・評価するので、各号機間で同じ割当てパターンを重複して評価する無駄を省き、効率的に評価結果を得ることができる。
一方、群マスター(群管理制御装置21)では、各号機の評価結果を用いて最適かごを選出できる。その際、Aアルゴリズムを用いて、評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価することで処理時間を大幅に軽減できる。したがって、乗りかごの台数が増えても、できるだけ早く最適な乗りかごを割当かごとして選出して応答させることが可能となる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、RTSを用いた割当評価の処理を効率化し、乗りかごの台数が増えても、できるだけ早く最適な乗りかごを割当かごとして選出して応答させることのできるエレベータの群管理システムを提供することできる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…共通盤(群マスター)、12a,12b,12c…制御盤、21…群管理制御装置、22a,22b,22c…各号機制御装置、23a,23b,23c…乗りかご、24a,24b,24c…行先階釦、25a,25b,25c…ホール釦、31…呼び記憶部、32…割当要求発行部、33…評価結果取得部、34…割当評価部、35…割当出力部、41…割当要求受信部、42…仮割当てパターン作成部、43…運行予測評価部、44…評価結果伝送部

Claims (1)

  1. 群管理制御装置と複数の号機制御装置とを備え、上記群管理制御装置の制御の下で上記各号機制御装置を通じて複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムにおいて、
    上記群管理制御装置は、
    新規ホール呼びの発生に伴い、上記各号機制御装置に対して割当要求を発行し、上記割当要求の発行時に上記新規ホール呼びである割当要求の呼びと将来発生することを想定した仮想呼びを上記各号機制御装置に与え、上記新規ホール呼びを上記各乗りかごのいずれかに割り当てるための割当評価処理の一部を上記各号機制御装置に実行させる割当要求発行手段と、
    上記割当要求に従って上記各号機制御装置のそれぞれで求められた評価結果を取得する評価結果取得手段と、
    この評価結果取得手段によって得られた上記各号機制御装置の評価結果を合成し、その中で評価対象とする仮割当てパターンを有望なものに絞って評価することで最終的に上記新規ホール呼びを割り当てる乗りかごを決定する割当評価手段と
    を具備し
    上記各号機制御装置は、
    上記割当要求を上記割当要求の呼びと上記仮想呼びと共に受信する割当要求受信手段と、
    この割当要求受信手段によって受信された上記割当要求の呼びと上記仮想呼びに基づいて自号機を対象に複数の仮割当てパターンを作成する仮割当てパターン作成手段と、
    この仮割当てパターン作成手段によって作成された上記各仮割当てパターンの運行予測を評価する運行予測評価手段と、
    この運行予測評価手段によって得られた上記各仮割当てパターンの評価値を自号機の評価結果として上記群管理制御装置に送る評価結果伝送手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータの群管理システム。
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