JP5920625B2 - 一方向プリプレグの製造方法 - Google Patents
一方向プリプレグの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5920625B2 JP5920625B2 JP2012154936A JP2012154936A JP5920625B2 JP 5920625 B2 JP5920625 B2 JP 5920625B2 JP 2012154936 A JP2012154936 A JP 2012154936A JP 2012154936 A JP2012154936 A JP 2012154936A JP 5920625 B2 JP5920625 B2 JP 5920625B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reinforcing fiber
- sealing material
- fiber sheet
- sheet
- matrix resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Description
マトリックス樹脂付着プロセス;強化繊維シートの少なくとも一方の面に、マトリックス樹脂を付着させるプロセスであって、前記強化繊維シートは複数の強化繊維束を一方向に引き揃えたシートである。
封止材配置プロセス;前記強化繊維シートの両側端部近傍に封止材を配置するプロセスであって、前記封止材は前記強化繊維シートと間隔を有して配置される。
マトリックス樹脂含浸プロセス;前記強化繊維シートを加圧して前記マトリックス樹脂を含浸させるプロセスであって、前記加圧は、前記強化繊維シートの両面を離型シートで挟んだ状態で行い、かつ前記強化繊維シートを押し広げ、前記強化繊維シートと前記封止材との間隔が無くなる圧力で行う。
封止材除去プロセス;前記強化繊維シートの両側端部から前記封止材を除去し、前記強化繊維シートに前記マトリックス樹脂が含浸された一方向プリプレグを得ることで課題を解決できる。
<マトリックス樹脂付着プロセス>
このプロセスは、強化繊維シート3の少なくとも一方の面に、マトリックス樹脂を付着させるプロセスであって、前記強化繊維シート3は複数の強化繊維束2を一方向に引き揃えたシートである。複数の強化繊維束2を一方向に引き揃えて強化繊維シートとする方法は、一方向プリプレグの製造に通常使用される方法を用いることができる。例えば、図1ではボビン1に巻き取られた強化繊維束2を必要な数量準備し、それぞれの強化繊維束を引き出して平行に引き揃え、シート状となす方法を用いている。
このプロセスは、前記強化繊維シート3の両側端部近傍に封止材7を配置するプロセスであって、封止材7は前記強化繊維シート3と間隔を有して配置される。即ち加圧手段が形成する加圧空間、例えば一対の加圧ロール11の間の空間において、強化繊維束の長手方向と直行する方向の加圧空間を遮断する位置に、封止材7が配置される。
このプロセスは、前記強化繊維シート3を加圧して前記マトリックス樹脂を含浸させるプロセスであって、前記加圧は、前記強化繊維シート3の両面を離型シート10で挟んだ状態で行い、かつ前記強化繊維シート3を押し広げ、前記強化繊維シート3と前記封止材7との間隔が無くなる圧力で行う。
このプロセスは、前記強化繊維シート3の両側端部から前記封止材7を除去し、前記強化繊維シート3に前記マトリックス樹脂が含浸された一方向プリプレグを得る。なお、離型シート10は除去しても、除去しなくてもどちらでもよい。封止材7を除去する方法は特に制限はない。離型シート10を除去しない場合、封止材7は、例えば離型シート10に挟まれた一方向プリプレグの両側端部側から外に向かって、封止材を引き出すことによって除去することができる。離型シート10を除去する場合、図1に示す通り、例えば、離型シート10を離型シート巻取機13で巻き取りながら一方向プリプレグから除去し、更に封止材7を封止材巻取機14で巻き取りながら除去することができる。また、離型シート10と封止材を同時に一つの巻取機で巻き取りながら除去することもできる。除去した離型シート10及び/又は封止材7は、再利用することが好ましい。
(原料)
強化繊維束として、三菱レイヨン株式会社製のフィラメント数:60000本、引張強度:4.9GPa、引張伸度:2.0%、引張弾性率250GPa、目付け:3.2g/mの炭素繊維を用い、マトリックス樹脂として以下の材料を用いた。
・エポキシ樹脂A:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、製品名:「jER828」)
・エポキシ樹脂B:オキサゾリドン環含有エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアルズ株式会社製、製品名:「アラルダイトAER4152」)
・硬化剤:ジシアンジアミド(三菱化学株式会社製、製品名:「DICY15」)
・硬化助剤:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(保土谷化学工業株式会社製、製品名:「DCMU99」)として、エポキシ樹脂Aを8.3質量部、硬化剤を1.0質量部、硬化助剤を4.1質量部採取し攪拌・混合して得られた混合物を三本ロールミルにてさらに細かく混合し、硬化剤マスターバッチとして調整しておく。また、ガラスフラスコにエポキシ樹脂Aを75.7質量部とエポキシ樹脂Bを16.0質量部採取し、オイルバスを用いて130℃に加熱し混合した。その後60℃程度まで冷却した。これに、硬化剤マスターバッチを13.4質量部添加し、攪拌・混合して樹脂組成物3を得た。得られた樹脂組成物の30℃における粘度を、以下の測定条件により測定したところ、50Pa・secであった。
・装置:粘弾性測定装置(Reologica Instruments A.B.社製、製品名:「VAR−100」)
・使用プレート:直径40mmのパラレルプレート
・プレートギャップ:0.5mm
・測定周波数:1.59Hz
・昇温速度:2℃/min
・応力:300Pa
図1記載の製造装置を用いて、クリール1より強化繊維束2を引き出し、幅300mm、繊維目付け630g/m2の均一な強化繊維シート3にして、調整したマトリックス樹脂を塗工した。そののち、離型シート10に挟み、同時に封止材7を強化繊維シートの両側端より10mmずつ離れた位置に連続して供給した。これを加圧ロール11を用いて加圧してプリプレグをプリプレグ巻取機15に巻き取ってプリプレグを得た。このとき、離型シート10、並びに封止材7はそれぞれ離型シート巻取機13、封止材巻取機14にて巻き取った。なお、封止材としてシリコーンスポンジゴム(独立気泡型発泡体、空孔率:50%、アスカーC硬度:35度)を用い、封止材の厚みを2mm、幅を20mmとしたものを使用した。
プリプレグを幅方向に20mmごとの短冊状に切断をおこない、各短冊状のプリプレグの質量を測定した。ひきつづき、各短冊の樹脂をアセトンで溶出させてから、乾燥し、各短冊中の繊維の質量を測定した。この測定値の差分を樹脂量とした。各短冊の測定結果より、繊維含有量の変動係数と樹脂含有量の変動係数をそれぞれ求めた。
封止材を用いず、その他の条件は実施例と同じ条件にしてプリプレグを製造したところ、幅320mm、炭素繊維目付けは589g/m2、樹脂含有量は32.9質量%の一方向プリプレグを得た。この一方向プリプレグは側端部に樹脂の付着が見られ、巻き取った離型シートに付着し、離型シートの再利用性に劣っていた。また、同様にして短冊繊維含有変動係数は8.4%、短冊樹脂変動係数は3.1%であった。
封止材の変わりに強化繊維束と同じ繊維束を幅11mm、厚み0.55mmにして強化繊維束の両端に隙間無く流した他は実施例1と同じ条件にしてプリプレグを製造したところ、幅320mm、炭素繊維目付け591g/m2、樹脂含有量33.7質量%の一方向プリプレグを得た。このとき、両端に配置した炭素繊維には樹脂が付着して、この一方向プリプレグは側端部の樹脂が比較例1よりも改善したものの、一部に樹脂の付着が見られた。また、同様にして短冊繊維含有変動係数は9.1%、短冊樹脂変動係数は5.9%であった。
2・・・強化繊維束
3・・・強化繊維シート
4・・・ダイ
5・・・樹脂組成物供給装置
6・・・封止材クリール
7・・・封止材
8・・・封止材位置調整装置
9・・・離型シートクリール
10・・・離型シート
11・・・加圧ロール
12・・・ヒートプレート
13・・・離型シート巻取機
14・・・封止材巻取機
15・・・プリプレグ巻取機
Claims (1)
- 以下のプロセスを有する一方向プリプレグの製造方法。
マトリックス樹脂付着プロセス;強化繊維シートの少なくとも一方の面に、マトリックス樹脂を付着させるプロセスであって、前記強化繊維シートは複数の強化繊維束を一方向に引き揃えたシートである。
封止材配置プロセス;前記強化繊維シートの両側端部近傍に封止材を配置するプロセスであって、前記封止材は前記強化繊維シートと間隔を有して配置される。
マトリックス樹脂含浸プロセス;前記強化繊維シートを加圧して前記マトリックス樹脂を含浸させるプロセスであって、前記加圧は、前記強化繊維シートの両面を離型シートで挟んだ状態で行い、かつ前記強化繊維シートを押し広げ、前記強化繊維シートと前記封止材との間隔が無くなる圧力で行う。
封止材除去プロセス;前記強化繊維シートの両側端部から前記封止材を除去し、前記強化繊維シートに前記マトリックス樹脂が含浸された一方向プリプレグを得る。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012154936A JP5920625B2 (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | 一方向プリプレグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012154936A JP5920625B2 (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | 一方向プリプレグの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014015563A JP2014015563A (ja) | 2014-01-30 |
JP5920625B2 true JP5920625B2 (ja) | 2016-05-18 |
Family
ID=50110551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012154936A Active JP5920625B2 (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | 一方向プリプレグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5920625B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105658707B (zh) * | 2013-10-22 | 2018-10-26 | 三菱化学株式会社 | 预浸料的制造方法 |
EP3392297A4 (en) * | 2015-12-16 | 2019-01-23 | Mitsubishi Chemical Corporation | PREPREG BAND AND ITS USE |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0698627B2 (ja) * | 1990-02-21 | 1994-12-07 | 東レ株式会社 | プリプレグの製造方法 |
JPH04189110A (ja) * | 1990-11-22 | 1992-07-07 | Takeda Chem Ind Ltd | シート状成形材料および該シート状成形材料の両端処理装置 |
JPH06170847A (ja) * | 1992-12-10 | 1994-06-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | プリプレグの製造法 |
US5633042A (en) * | 1996-05-28 | 1997-05-27 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Process for manufacturing prepregs for use as electric insulating material |
-
2012
- 2012-07-10 JP JP2012154936A patent/JP5920625B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014015563A (ja) | 2014-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5822033B2 (ja) | プリプレグの製造方法 | |
KR102127106B1 (ko) | 프리프레그 테이프 및 그의 이용 | |
JP2009062474A (ja) | 成形材料、繊維強化プラスチックおよびそれらの製造方法 | |
CN112189031A (zh) | 丝束浸料及其制造方法、以及压力容器的制造方法 | |
TW201834752A (zh) | 塗液含浸片狀強化纖維束的製造方法、片狀一體物的製造方法及製造裝置、塗敷裝置、預浸體、預浸帶、纖維強化複合材料 | |
US20160039984A1 (en) | Prepreg, fiber-reinforced composite material, and resin composition containing particles | |
KR20210061305A (ko) | 복합 시트의 성형 방법 및 성형 장치 | |
JP5920625B2 (ja) | 一方向プリプレグの製造方法 | |
JP6094792B2 (ja) | プリプレグの製造方法 | |
JP2013060515A (ja) | プリプレグの製造方法 | |
JP2004224979A (ja) | プリプレグおよび該プリプレグを用いた繊維強化複合材料成形品の製造方法。 | |
JP2004162055A (ja) | プリプレグの製造方法および製造装置 | |
JP2004043653A (ja) | スリットテーププリプレグ、およびその成形品 | |
EP2980136A1 (en) | Prepreg, fiber-reinforced composite material, and resin composition containing particles | |
JP5800178B2 (ja) | プリプレグの製造方法 | |
JP2005264146A (ja) | 強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム、強化繊維プリプレグおよび強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法 | |
KR102692001B1 (ko) | 토우프레그 및 이의 제조방법 | |
EP2980134B1 (en) | Prepreg, fiber-reinforced composite material, and resin composition containing particles | |
JP2006264137A (ja) | プリプレグの製造方法 | |
JP7552595B2 (ja) | 炭素繊維複合材料用樹脂組成物、トウプレグ | |
KR20120078465A (ko) | 섬유 함량이 균일한 일방향 프리프레그의 제조 방법 및 장치 | |
JPH03149230A (ja) | プリプレグの製造方法 | |
JP2023049610A (ja) | フィルム付きプリプレグ、およびフィルム付きプリプレグの製造方法 | |
JP2016113470A (ja) | マトリックス材 | |
JP2007002217A (ja) | 強化繊維プリプレグ材料およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150622 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160309 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160317 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160330 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5920625 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |