JP5920025B2 - ロータの着磁装置及びロータの着磁方法 - Google Patents

ロータの着磁装置及びロータの着磁方法 Download PDF

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Description

本発明は、ロータの永久磁石を着磁する着磁装置及び着磁方法に関する。
従来、回転電機には、ロータコアに形成された磁石挿入孔内に永久磁石を配置した所謂埋込磁石型のロータを備えたものがある。こうした埋込磁石型のロータを備えた回転電機では、永久磁石によるマグネットトルクのみならず、磁気的な凹凸に起因したリラクタンストルクが発生するため、ロータコアの表面に永久磁石を固着した所謂表面磁石型のロータを備えるものに比べ、高いトルクを得られるといった利点がある。
ここで、磁気的な凹凸とは、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの差(突極比)であり、この差が大きいほどリラクタンストルクを大きくすることが可能になる。そして、こうした差を大きくすることで高トルク化を図った回転電機としては、例えば特許文献1に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機が知られている。
具体的には、図11に示すように、特許文献1に記載の回転電機に用いられるロータ71のロータコア72には、軸方向に延びる複数の空隙73が周方向に等角度間隔で形成されるとともに、各空隙73の周方向両側に磁石挿入孔74がそれぞれ形成されている。磁石挿入孔74には、空隙73を挟むように一対の永久磁石75が挿入されている。そして、各永久磁石75は、周方向において同一の極性が対向するとともに、これら永久磁石75間に形成される磁石磁極部76の極性が周方向に交互に並ぶように着磁されている。このように特許文献1の構成では、永久磁石75が作る磁束(磁石磁束)の方向に空隙73を形成することで、磁石磁束の磁路(この例では、q軸磁路)における磁気抵抗を増大させてq軸インダクタンスがd軸インダクタンスよりも十分に小さくなるようにしている。なお、磁石磁極部76が磁気的な凹部となり、隣り合う磁石磁極部76間に形成される突極部77が磁気的な凸部となっている。
さて、埋込磁石型のロータの製造に関し、着磁した永久磁石をロータコアの磁石挿入孔に挿入しようとすると、永久磁石に鉄粉等の異物が付着することで該永久磁石を磁石挿入孔に挿入し難くなるといった問題がある。そこで、例えば特許文献2では、未着磁の永久磁石をロータコアの磁石挿入孔に挿入した後に、該永久磁石を着磁する着磁装置が提案されている。なお、こうした着磁装置は、周方向に並ぶ複数のティースを有する着磁ヨークと、ティースに巻装された着磁コイルとを備えており、着磁コイルに着磁電流を供給することで作られる磁束(着磁磁束)により未着磁の永久磁石を着磁(磁化)するようになっている。
特開2001−339919号公報 特開2010−193587号公報
ところが、着磁コイルへの通電により作られる着磁磁束の方向は、磁石磁束の方向と同じであるため、上記特許文献1のように磁石磁束の磁路における磁気抵抗が大きな構成では、着磁磁束が未着磁の永久磁石を通過し難くなる。そのため、永久磁石を十分に磁化しようとすると、着磁コイルに非常に大きな電流(着磁電流)を供給しなければならなくなるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、小さな着磁電流で永久磁石を十分に磁化することのできるロータの着磁装置及びロータの着磁方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ロータコアに形成された軸方向に延びる複数の空隙の周方向両側に配置された複数対の永久磁石を、該空隙を挟んで周方向において同一の極性が対向するように着磁するロータの着磁装置であって、周方向に並ぶ複数のティースを有する着磁ヨークと、前記ティースに巻装された着磁コイルと、前記空隙内に遊挿される磁性体と、を備え、前記磁性体は、離間部材によって互いに周方向に接離可能な複数の移動片を有することを要旨とする。
上記構成によれば、空隙内に磁性体を遊挿し、離間部材によって移動片同士を周方向に離間させて各移動片の外壁面と空隙の内壁面との間の隙間を小さくすることで、着磁磁束の磁路における磁気抵抗を十分に小さくすることが可能になる。したがって、着磁電流を小さくしても永久磁石を十分に磁化させることができるようになる。また、磁性体は空隙内に遊挿されることから、容易に空隙に対して磁性体を着脱することができる。そのため、着磁する際に磁性体を用いることで着磁に係る作業効率が低下することを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロータの着磁装置において、前記各移動片における前記空隙の内壁面と対向する外壁面は、前記内壁面に倣った形状とされたことを要旨とする。
上記構成によれば、移動片の外壁面と空隙の内壁面との間の隙間をなくして着磁磁束の磁路における磁気抵抗をより十分に小さくすることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のロータの着磁装置において、前記各移動片における隣り合う前記移動片と対向する各周方向端面には、複数の凹部又は凸部が軸方向に間隔を空けて形成され、前記離間部材には、該離間部材が前記各移動片に対して軸方向に相対移動することにより前記凹部又は前記凸部と係合して該各移動片を互いに離間する方向に押圧する複数の凸部又は凹部が形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、各移動片は軸方向において間隔を空けた複数箇所で押圧されるため、該移動片が軸方向に対して傾斜することを抑制され、移動片の外壁面と空隙の内壁面との間の隙間を軸方向全体に亘って小さくすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータの着磁装置において、前記ロータコアは、複数枚の電磁鋼板を積層することにより構成されるものであって、前記各移動片は、複数枚の電磁鋼板を前記ロータコアの電磁鋼板の積層方向と直交する方向に積層することにより構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、電磁鋼板によりロータコア及び移動片を構成することで、渦電流の発生を抑制することができる。そして、ロータコアの電磁鋼板と移動片の電磁鋼板とが互いに直交する方向に積層されるため、空隙に磁性体を遊挿する際に、移動片が空隙の内壁面に引っ掛かることを抑制できる。
請求項5に記載の発明は、ロータコアに形成された軸方向に延びる複数の空隙の周方向両側に配置された複数対の永久磁石を、該空隙を挟んで周方向において同一の極性が対向するように着磁するロータの着磁方法であって、互いに周方向に接離可能な複数の移動片を有する磁性体を前記空隙内に遊挿し、前記移動片同士を周方向に離間させてから、前記ロータコアの外周に配置された着磁ヨークのティースに巻装された着磁コイルに着磁電流を供給することを要旨とする。上記構成によれば、請求項1と同様の作用効果を奏することができる。
本発明によれば、小さな着磁電流で永久磁石を十分に磁化することのできるロータの着磁装置及びロータの着磁方法を提供することができる。
一実施形態の回転電機の軸方向と直交する断面図。 一実施形態のロータの軸方向と直交する断面図。 一実施形態のロータの軸方向に沿った断面図。 一実施形態のロータを内部に配置した着磁装置の断面図。 (a)は一実施形態の磁性体の軸方向と直交する断面図、(b)は同じく磁性体を径方向外側から見た側面図、(c)は一実施形態の離間部材を径方向外側から見た側面図。 (a)は空隙内に磁性体を遊挿した状態のロータの軸方向と直交する拡大断面図、(b)は(a)のA−A断面図。 (a)は空隙内で移動片同士を離間させた状態のロータの軸方向と直交する拡大断面図、(b)は(a)のB−B断面図。 (a)は別例の磁性体を径方向外側から見た側面図、(b)は別例の離間部材を径方向外側から見た側面図。 別例の磁性体の軸方向と直交する断面図。 別例の磁性体の軸方向と直交する断面図。 従来のロータの軸方向と直交する断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、回転電機(電動モータ)1は、円筒状のケース2内に収容されたステータ3と、ステータ3の径方向内側において回転可能に支持されたロータ4とを備えたブラシレスモータとして構成されている。
ステータ3は、ケース2の内周に固定された円筒状の円筒部11と、円筒部11から径方向内側に向って放射状に延びる複数(本実施形態では、12個)のティース12とからなるステータコア13を備えている。そして、各ティース12には、複数(本実施形態では、12個)のステータコイル15が巻装されている。
図2及び図3に示すように、ロータ4は、回転軸21と、回転軸21と一体回転可能に固定される円筒状のロータコア22とを備えている。なお、回転軸21は、例えば炭素鋼等の金属材料により構成されており、ロータコア22は、珪素鋼板等の電磁鋼板を複数枚積層することにより構成されている。ロータコア22には、軸方向に延びるとともに周方向中央から両端側に向かって径方向幅が徐々に小さくなる複数(本実施形態では、10個)の空隙23が周方向に等角度間隔で形成されている。また、ロータコア22には、各空隙23の周方向両側に軸方向に延びる磁石挿入孔24がそれぞれ形成されている。
具体的には、各空隙23は、軸方向と平行に延びる直線状に形成されている。また、各空隙23の軸方向と直交する断面形状は、周方向中央から両端側に向かって径方向の長さ(幅)が徐々に狭くなるとともに、空隙23の周方向中央を通る径方向に沿った直線に関して対称な三角形状に形成されている。各磁石挿入孔24は、軸方向と平行に延びる直線状に形成されている。そして、磁石挿入孔24の長手方向は、三角筒状に形成された空隙23の内壁面23aのうちの径方向内側部分とそれぞれ略平行になるように形成されている。
また、ロータ4は、ロータコア22の各磁石挿入孔24に挿入されることにより空隙23の周方向両側に配置される複数対(本実施形態では、10対)の永久磁石26を備えている。なお、本実施形態の永久磁石26には、例えば焼結磁石やボンド磁石(プラスチックマグネット、ゴムマグネット等)が用いられている。各永久磁石26は、長方形状に形成されており、空隙23を挟んで周方向において同一の極性(N極又はS極)が対向するとともに、各永久磁石26間に形成される磁石磁極部27の極性が周方向に交互に並ぶように着磁(磁化)されている。つまり、本実施形態のロータ4では、図2に示すように、永久磁石26が作る磁束(磁石磁束)の方向に空隙23が形成されている。なお、図2において、磁石磁束を破線によって模式的に示す。これにより、磁石磁束の磁路(q軸磁路)における磁気抵抗が大きくなることでq軸インダクタンスがd軸インダクタンスよりも十分に小さくなり、磁気的な凹凸に起因して大きなリラクタンストルクが得られるようになっている。なお、磁石磁極部27が磁気的な凹部となり、隣り合う磁石磁極部27間に形成される突極部28が磁気的な凸部となっている。
このように構成された回転電機1では、駆動電源(図示略)から三相の励磁電流がステータコイル15に対して供給されると、ステータ3に回転磁界が発生し、その回転磁界に基づいてロータ4が回転するようになっている。
次に、上記ロータの永久磁石を着磁する着磁装置について説明する。
図4に示す着磁装置31は、未着磁の永久磁石26をロータコア22の磁石挿入孔24に挿入した状態で着磁する。詳しくは、着磁装置31は、有底円筒状の着磁ケース32に固定された着磁ヨーク33を備えている。着磁ヨーク33は、円筒状の円筒部34と、円筒部34から径方向内側に向って放射状に延びる複数のティース35とを備えている。なお、本実施形態の着磁ヨーク33は、ロータ4の磁石磁極部27と同数のティース35を備えている。また、各ティース35には、複数(本実施形態では、10個)の着磁コイル36が巻装されている。なお、ティース35の先端部の周方向幅は、ロータ4の磁石磁極部27(図2参照)の周方向幅よりも小さく設定されている。そして、着磁装置31は、磁石磁極部27がティース35と径方向において対向するように着磁ヨーク33内にロータ4が配置された状態で、図示しない電源から着磁コイル36に着磁電流を供給することにより、ロータ4を介して隣り合うティース35間を結ぶ磁路を通過する磁束(着磁磁束)を作り、未着磁の永久磁石26を磁化するようになっている。なお、図4において、着磁磁束を破線によって模式的に示す。
ここで、図2及び図4に示すように、着磁磁束の方向は、磁石磁束の方向と同じであるため、本実施形態のロータ4のように空隙23が形成されることで磁石磁束の磁路における磁気抵抗が大きくされたものでは、着磁磁束が未着磁の永久磁石26を通過し難くなる。この点を踏まえ、本実施形態の着磁装置31は、着磁する際に各空隙23内に配置される磁性体41を備えている。そして、磁性体41は、離間部材42によって互いに周方向に接離可能な2つの移動片43,44により構成されている。
詳述すると、図4及び図5(a),(b)に示すように、移動片43,44は、それぞれ三角柱状に形成されており、移動片43と移動片44とは、空隙23の周方向中央を通る径方向に沿った直線に関して対称な形状に形成されている。移動片43,44における空隙23の内壁面23aと対向する外壁面43a,44aは、それぞれ内壁面23aに倣った形状とされている。詳しくは、外壁面43a,44aは、それぞれ内壁面23aの対向する部分と平行な平面状に形成されている。また、移動片43,44の周方向において対向する周方向端面43b,44bは、空隙23の周方向中央を通る径方向に沿った直線と平行な平面状に形成されている。そして、移動片43,44は、これらを互いに接触させることにより、空隙23よりも僅かに小さな相似形となるように形成されている。つまり、磁性体41は、空隙23よりも僅かに小さな相似形をなしており、空隙23内に遊挿可能な三角柱状に形成されている。なお、本実施形態の移動片43,44は、珪素鋼板等の電磁鋼板を、ロータコア22を構成する電磁鋼板の積層方向と直交する方向に積層することにより構成されている。
また、移動片43,44の周方向端面43b,44bには、それぞれ軸方向に延びる嵌合溝45,46が形成されている。なお、本実施形態の嵌合溝45,46は、断面半円形状に形成されている。そして、嵌合溝45,46には、軸方向に間隔を空けて複数の凹部47,48がそれぞれ形成されている。各凹部47,48は、その深さが軸方向一端側(図5(b)における下側)から軸方向他端側(図5(b)における上側)に向かうにつれて徐々に浅くなる半円錐形状に形成されている。
図5(c)に示すように、離間部材42は、嵌合溝45,46間に挿入可能な円柱状に形成されている。そして、離間部材42には、複数の凸部49が移動片43,44の凹部47,48と周方向において対向する位置に形成されている。凸部49は、その突出量が軸方向一端側から軸方向他端側に向かうにつれて徐々に小さくなる円錐形状に形成されている。また、離間部材42は、軸方向に沿った長さが移動片43,44よりも長く形成されており、磁性体41の軸方向一端側に突出するようになっている。
次に、本実施形態の着磁装置による着磁(作用)について説明する。
先ずロータ4を、その磁石磁極部27が着磁ヨーク33のティース35と径方向において対向するように着磁装置31の着磁ケース32内に配置する。続いて、図6(a),(b)に示すように、ロータ4の各空隙23に、移動片43,44間に離間部材42を挟んだ状態の磁性体41を遊挿する。そして、磁性体41から軸方向一端側に突出した離間部材42の軸端部が着磁ケース32の底部(図示略)に当接することで、離間部材42が磁性体41に対して軸方向他端側に押圧される。すると、図7(a),(b)に示すように、凸部49が凹部47,48と係合することで、離間部材42が移動片43,44を互いに離間する方向に押圧し、移動片43,44が周方向に離間する。これにより、移動片43,44の外壁面43a,44aと、空隙23の内壁面23aとの間の隙間が小さくなる。ここで、本実施形態の外壁面43a,44aは内壁面23aに倣った形状となっているため、これら外壁面43a,44aと内壁面23aとの間の隙間がなくなる。そして、この状態で着磁コイル36に着磁電流を供給することで、未着磁の永久磁石26に着磁磁束を通過させ、永久磁石26を磁化する。なお、磁性体41は、永久磁石26の着磁後に空隙23から取り出される。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)空隙23内に磁性体41を遊挿し、離間部材42によって移動片43,44同士を周方向に離間させてこれらの外壁面43a,44aと空隙23の内壁面23aとの間の隙間を小さくすることで着磁磁束の磁路における磁気抵抗を十分に小さくしたため、着磁電流を小さくしても永久磁石26を十分に磁化させることができるようになる。また、磁性体41は移動片43,44同士が近接した状態で空隙23内に遊挿されることから、容易に空隙23に対して磁性体41を着脱することができる。そのため、着磁する際に磁性体41を用いることで着磁に係る作業効率が低下することを抑制できる。
(2)各移動片43,44の外壁面43a,44aを、空隙23の内壁面23aに倣った形状としたため、移動片43,44の外壁面43a,44aと空隙23の内壁面23aとの間の隙間をなくして着磁磁束の磁路における磁気抵抗をより十分に小さくすることが可能になる。
(3)移動片43,44の各周方向端面43b,44bに、複数の凹部47,48を軸方向に間隔を空けて形成し、離間部材42に、離間部材42が各移動片43,44に対して軸方向に相対移動することにより凹部47,48と係合して各移動片43,44を互いに離間する方向に押圧する複数の凸部49を形成した。したがって、各移動片43,44は軸方向において間隔を空けた複数箇所で押圧されるため、移動片43,44が軸方向に対して傾斜することを抑制され、移動片43,44の外壁面43a,44aと空隙23の内壁面23aとの間の隙間を軸方向全体に亘って小さくすることができる。
(4)ロータコア22及び各移動片43,44をそれぞれ複数枚の電磁鋼板を積層して構成したため、渦電流の発生を抑制することができる。そして、各移動片43,44の電磁鋼板を、ロータコア22の電磁鋼板の積層方向と直交する方向に積層したため、空隙23に磁性体41を遊挿する際に、移動片43,44が空隙23の内壁面に引っ掛かることを抑制できる。
(5)空隙23をその周方向中央を通る径方向に沿った直線に関して対称に形成し、磁性体41をこの直線に関して対称な2つの移動片43,44により構成した。そのため、空隙23の周方向一端側に配置された永久磁石26を通過する着磁磁束の磁路における磁気抵抗と、空隙23の周方向他端側に配置された永久磁石26を通過する着磁磁束の磁路における磁気抵抗とが略等しくなるため、各永久磁石26に対して均等に着磁磁束を通過させることができる。また、磁性体41が2つの移動片43,44からなるため、3つ以上の移動片により磁性体41を構成する場合に比べ、着磁磁束の磁路面積を大きくすることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ティース35の先端部の周方向幅をロータ4の磁石磁極部27の周方向幅よりも小さく設定したが、ティース35の先端部の周方向幅を磁石磁極部27の周方向幅以上に設定してもよい。
・上記実施形態では、空隙23及び磁石挿入孔24を軸方向に沿った直線状に形成したが、これに限らず、これらを空隙23及び磁石挿入孔24を軸方向に対して傾斜させる、すなわち軸方向にスキューさせてもよい。なお、この場合には、永久磁石26にボンド磁石を用い、各磁石挿入孔24に射出成形することにより該永久磁石26を構成する。また、磁性体41には、空隙23と同様に軸方向に対して傾斜した螺旋状の移動片を用いる。
・上記実施形態において、空隙23内に磁性体41を遊挿してからロータ4を着磁ヨーク33内に配置してもよい。
・上記実施形態では、着磁ヨーク33にロータ4の磁石磁極部27と同数のティース35を形成したが、このティース35の数は、磁石磁極部27の数より少なくてもよい。なお、この場合には、ティース35と対向する磁石磁極部27を変更しながら、複数回に亘って着磁を行うことになる。
・上記実施形態において、各移動片43,44の電磁鋼板をロータコア22の電磁鋼板の積層方向と平行に積層してもよい。また、移動片43,44やロータコアを鉄系の軟磁性体や圧粉磁心により構成してもよい。
・上記実施形態では、移動片43,44の周方向端面43b,44bに凹部47,48を形成し、離間部材42に凸部49を形成したが、例えば図8(a),(b)に示すように、移動片43,44の周方向端面43b,44bに凸部51,52を形成し、離間部材42に凹部53を形成してもよい。また、移動片43,44に形成する凹部47,48又は凸部51,52、及び離間部材42に形成する凸部49及び凹部53の数は、1つずつでもよく、適宜変更可能である。
・上記実施形態では、離間部材42を移動片43,44に対して軸方向に相対移動させることより、これら移動片43,44同士を周方向に離間させた。しかし、これに限らず、例えば図9に示すように、嵌合溝45,46をそれぞれ半楕円形状に形成するとともに離間部材42を楕円柱状に形成し、この離間部材42を回転させることで、移動片43,44同士を離間させてもよい。
・上記実施形態では、離間部材42を移動片43,44間に挟んだ状態で空隙23内に遊挿したが、これに限らず、例えば離間部材42をくさび状に形成し、移動片43,44を空隙23内に遊挿してから、移動片43,44の間に離間部材42を挿入するようにしてもよい。
・上記実施形態では、各移動片43,44の外壁面43a,44aを、空隙23の内壁面23aに倣った形状としたが、これに限らず、移動片43,44を周方向に離間させることで外壁面43a,44aと内壁面23aとの間の隙間を小さくできれば、外壁面43a,44aを、内壁面23aに倣った形状としなくてもよい。また、空隙23及び移動片43,44を周方向中央を通る径方向に沿った直線に関して非対称な形状としてもよい。なお、空隙23及び移動片43,44(磁性体41)の形状は、断面三角形状以外にも適宜変更可能であることはいうまでもない。
・上記実施形態では、磁性体41を2つの移動片43,44から構成したが、これに限らず、例えば3つ以上の移動片により構成してもよく、その数は適宜変更可能である。
・上記実施形態において、着磁装置31により着磁されるロータ4は、その突極部28に空隙が形成されたものであってもよい。
・上記実施形態では、磁性体41を周方向に接離可能な複数の移動片43,44により構成したが、例えば図10に示すように磁性体41を例えば単一の部材により構成してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)ロータコアに形成された軸方向に延びる複数の空隙の周方向両側に配置された複数対の永久磁石を、該空隙を挟んで周方向において同一の極性が対向するように着磁するロータの着磁装置であって、周方向に並ぶ複数のティースを有する着磁ヨークと、前記ティースに巻装された着磁コイルと、前記空隙内に挿入される磁性体とを備えたことを特徴とするロータの着磁装置。上記構成によれば、空隙内に磁性体を挿入することで、着磁磁束の磁路における磁気抵抗を小さくすることが可能になる。したがって、着磁電流を小さくしても永久磁石を十分に磁化させることができるようになる。
1…回転電機、4ロータ、22…ロータコア、23…空隙、23a…内壁面、26…永久磁石、31…着磁装置、33…着磁ヨーク、35…ティース、36…着磁コイル、41…磁性体、42…離間部材、43,44…移動片、43a,44a…外壁面、43b,44b…周方向端面、47,48,53…凹部、49,51,52…凸部。

Claims (5)

  1. ロータコアに形成された軸方向に延びる複数の空隙の周方向両側に配置された複数対の永久磁石を、該空隙を挟んで周方向において同一の極性が対向するように着磁するロータの着磁装置であって、
    周方向に並ぶ複数のティースを有する着磁ヨークと、
    前記ティースに巻装された着磁コイルと、
    前記空隙内に遊挿される磁性体と、を備え、
    前記磁性体は、離間部材によって互いに周方向に接離可能な複数の移動片を有することを特徴とするロータの着磁装置。
  2. 請求項1に記載のロータの着磁装置において、
    前記各移動片における前記空隙の内壁面と対向する外壁面は、前記内壁面に倣った形状とされたことを特徴とするロータの着磁装置。
  3. 請求項1又は2に記載のロータの着磁装置において、
    前記各移動片における隣り合う前記移動片と対向する各周方向端面には、複数の凹部又は凸部が軸方向に間隔を空けて形成され、
    前記離間部材には、該離間部材が前記各移動片に対して軸方向に相対移動することにより前記凹部又は前記凸部と係合して該各移動片を互いに離間する方向に押圧する複数の凸部又は凹部が形成されたことを特徴とするロータの着磁装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータの着磁装置において、
    前記ロータコアは、複数枚の電磁鋼板を積層することにより構成されるものであって、
    前記各移動片は、複数枚の電磁鋼板を前記ロータコアの電磁鋼板の積層方向と直交する方向に積層することにより構成されたことを特徴とするロータの着磁装置。
  5. ロータコアに形成された軸方向に延びる複数の空隙の周方向両側に配置された複数対の永久磁石を、該空隙を挟んで周方向において同一の極性が対向するように着磁するロータの着磁方法であって、
    互いに周方向に接離可能な複数の移動片を有する磁性体を前記空隙内に遊挿し、前記移動片同士を周方向に離間させてから、前記ロータコアの外周に配置された着磁ヨークのティースに巻装された着磁コイルに着磁電流を供給することを特徴とするロータの着磁方法。
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