JP5919850B2 - 変速装置 - Google Patents

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本発明は、クラッチドラムおよびバンドブレーキドラムとして兼用される有底円筒状のドラム部材と、当該ドラム部材の回転を検出する回転センサとを含む変速装置に関する。
従来、この種の変速装置に含まれるドラム部材として、内歯が形成された第1ドラム部と、外歯が形成された第2ドラム部と、ボス部とを一体に有する一体型ドラムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この一体型ドラムを製造するに際しては、マンドレル(金型)とプレッシャプレートとの軸心を一致させて一枚の円形板材のボス部を挟圧固定したまま、フローフォーミングによる冷間塑性変形で第1ドラム部の内面に内歯を形成すると共に、転造による冷間塑性変形で第2ドラム部の外面に外歯を形成する。また、この種のドラム部材としては、外周側に配置された回転センサの被検出部となる凹凸、色模様、切り欠きあるいは孔を外周面に有するものも知られている(例えば、特許文献2および3参照)。
特開平10−296365号公報 特開平04−175545号公報 特開2001−173761号公報
特許文献1に記載されたように、フローフォーミングを利用することで、クラッチドラムおよびバンドブレーキドラムとして兼用されるドラム部材を高精度かつ高強度に成形することができる。そして、フローフォーミングにより成形されたドラム部材の外周面に凹部を形成することにより、当該ドラム部材を回転センサの回転検出対象とすることができる。ただし、フローフォーミングは、素材にローラ等を介して高い押圧力を加えて当該素材を圧縮するものであることから、少なくとも一部がフローフォーミングにより形成されたドラムは、フローフォーミング後の残留応力によって外方に拡がろうとする特性を有している。従って、回転センサの被検出部となる凹部の形成態様によっては、ドラム部材の外周に歪みや変形を生じさせて、当該ドラム部材を含むバンドブレーキの制動性能を低下あるいは不安定化させてしまうおそれがある。
そこで、本発明による変速装置は、クラッチドラムおよびバンドブレーキドラムとして兼用されるドラム部材の変形を抑制しつつ、当該ドラム部材を回転センサによる回転検出対象とすることを主目的とする。
本発明による変速装置は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による変速装置は、
クラッチドラムおよびバンドブレーキドラムとして兼用される有底円筒状のドラム部材と、該ドラム部材の回転を検出する回転センサとを含む変速装置において、
前記ドラム部材の少なくとも円筒部は、クラッチのクラッチプレートが嵌合されるスプラインを内周側に有すると共にブレーキバンドにより締め付けられる係合面を外周側に有するようにフローフォーミングにより形成され、
前記円筒部の外周面には、前記回転センサの被検出部となる凹部が該円筒部の開口端面で開口することなく前記係合面よりも該開口端面側に位置するように形成されていることを特徴とする。
この変速装置に含まれるドラム部材の少なくとも円筒部は、クラッチのクラッチプレートが嵌合されるスプラインを内周側に有すると共にブレーキバンドにより締め付けられる係合面を外周側に有するようにフローフォーミングにより形成される。そして、円筒部の外周面には、回転センサの被検出部となる凹部が当該円筒部の開口端面で開口することなく係合面よりも開口端面側に位置するように形成され、当該凹部の開口端面側の端部は、当該開口端面よりも係合面側に位置する。このように、回転センサの被検出部となる凹部を円筒部の開口端面で開口しないように形成することで、円筒部の開口端面付近にフローフォーミング後の残留応力を解放させる凹みが無くなり、開口端面付近での応力の釣り合いが保たれることから、開口端面側が広がるようにドラム部材が変形するのを抑制することができる。従って、この変速装置では、フローフォーミングによりクラッチドラムおよびバンドブレーキドラムの双方として機能するように形成された円筒部の変形を抑制しつつ、ドラム部材を回転センサによる回転検出対象とすることが可能となる。
また、前記円筒部の前記凹部よりも前記開口端面側の部分の厚みは、該円筒部の前記凹部の底部を形成する部分の厚みよりも厚くてもよい。これにより、円筒部の開口端面付近にフローフォーミング後の残留応力を解放させる凹みが形成されないようにすることが可能となる。
更に、前記凹部は、前記スプラインの歯部の裏側に位置するように前記外周面に周方向に間隔をおいて複数形成され、該凹部の数は、前記スプラインの歯数よりも少なくてもよい。このように、回転センサの被検出部となる凹部を必要以上に増やさないことで、ドラム部材の変形をより良好に抑制することが可能となる。
また、ドラム部材は、内周側の1箇所のみで回転自在に支持されるものであってもよい。すなわち、1個の軸受により回転自在に支持されるドラム部材は、軸受により支持される支持部を支点として振れた(傾いた)状態で回転することがあり、当該ドラム部材を含むバンドブレーキでは、制動性能等に円筒部の変形の影響が現れやすい。従って、被検出部としての凹部を開口端面で開口しないように円筒部に形成して当該円筒部の変形を抑制することは、少なくとも円筒部がフローフォーミングにより形成されると共に1個の軸受により回転自在に支持されるドラム部材を含むバンドブレーキの制動性能の低下を抑制する上で極めて有用である。
更に、前記ドラム部材の内部には、遊星歯車機構と、前記クラッチとは異なる第2クラッチとが軸方向に並べて配置されてもよい。このように、少なくとも円筒部がフローフォーミングにより形成されたドラム部材の内部に遊星歯車機構と第2クラッチとを軸方向に並べて配置する場合、軸長が増加することで円筒部の開口側の端部が外方に拡がり易くなる。従って、被検出部としての凹部を開口端面で開口しないように円筒部に形成することは、フローフォーミングにより形成された円筒部を有すると共に内部に様々な要素が配置されるドラム部材の変形を抑制する上で極めて有用である。
また、前記第2クラッチは、第2クラッチプレートが嵌合される第2クラッチドラムを有してもよく、該第2クラッチドラムは、前記円筒部の軸方向に延在する締結部材を介して前記ドラム部材に締結されてもよい。このように、第2クラッチの第2クラッチドラムを締結部材によりドラム部材に締結すれば、第2クラッチドラムをドラム部材に対してスナップリング等を用いて固定する場合に比べて、第2クラッチドラムの固定に要する軸長を削減することができる。ただし、円筒部の軸方向に延在する締結部材により第2クラッチドラムをドラム部材に締結すると、締結部材を締結するための荷重によりドラム部材の開口側の端部が外方に拡がり易くなる。従って、被検出部としての凹部を開口端面で開口しないように円筒部に形成することは、フローフォーミングにより形成された円筒部を有すると共に第2クラッチドラムが締結されるドラム部材の変形を抑制する上で極めて有用である。
更に、前記ドラム部材は、径方向に延びると共に外周に前記円筒部の基端部が固定される側壁部を含んでもよく、前記第2クラッチは、前記クラッチの内周側に径方向からみて少なくとも一部が該クラッチと重なるように配置されてもよく、前記側壁部には、前記クラッチの油室と連通する油路が形成されてもよい。このように、ドラム部材の側壁部に油路を形成する場合、円筒部と側壁部とをフローフォーミングにより一体に形成し難く、別体の側壁部に対して円筒部を固定する方が好ましい。ただし、フローフォーミングにより形成された円筒部を側壁部に固定する場合、ドラム部材の全体を一体成形した場合に比べて円筒部の調心精度が若干低下することもあり、当該ドラム部材を含むバンドブレーキでは、制動性能等に円筒部の変形の影響が現れやすい。従って、被検出部としての凹部を開口端面で開口しないように円筒部に形成して当該円筒部の変形を抑制することは、フローフォーミングにより形成されると共に側壁部に固定される円筒部をもったドラム部材を含むバンドブレーキの制動性能の低下を抑制する上で極めて有用である。
本発明の一実施例に係る自動変速機25を備えた動力伝達装置20の概略構成図である。 自動変速機25の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表す作動表である。 自動変速機25を示す要部拡大部分断面図である。 自動変速機25を示す要部拡大部分断面図である。 自動変速機25に含まれるドラム部材11のアウタードラム15を開口端面15o側から見た正面図である。 開口端面15oで凹部155を開口させた場合のアウタードラム15の変形態様を例示する模式図である。 アウタードラム15を示す要部拡大図である。 図7におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る自動変速機25を備えた動力伝達装置20の概略構成図である。同図に示す動力伝達装置20は、車両に搭載される図示しないエンジンのクランクシャフトに接続されると共にエンジンからの動力を左右の駆動輪(図示省略)に伝達するものであり、トランスミッションケース22や、当該トランスミッションケース22の内部に収容されるトルクコンバータ23、オイルポンプ24、自動変速機25、差動機構(デファレンシャルギヤ)29等を備える。
トルクコンバータ23は、エンジンのクランクシャフトに接続される入力側のポンプインペラ23pや、自動変速機25の入力軸26に接続された出力側のタービンランナ23t、ポンプインペラ23pおよびタービンランナ23tの内側に配置されてタービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流するステータ23s、ステータ23sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ23o、ロックアップクラッチ23c等を含むものである。オイルポンプ24は、ポンプボディとポンプカバーとからなるポンプアッセンブリと、ハブを介してトルクコンバータ23のポンプインペラ23pに接続された外歯ギヤとを備えるギヤポンプとして構成されている。オイルポンプ24は、エンジンからの動力により駆動され、オイルパン(図示省略)に貯留されている作動油(ATF)を吸引して図示しない油圧制御装置へと圧送する。
自動変速機25は、8段変速式の変速機として構成されており、図1に示すように、入力軸26や出力軸27に加えて、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC1,C2,C3およびC4、2つのブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1とを含む。自動変速機25の出力軸27は、中空に形成されており、ギヤ機構28および差動機構29を介して図示しない駆動輪に連結される。
第1遊星歯車機構30は、外歯歯車であるサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ32と、互いに噛合すると共に一方がサンギヤ31と他方がリングギヤ32と噛合する2つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転かつ公転自在に複数保持するプラネタリキャリア34とを有する。図示するように、第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース22に固定されており、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34は、入力軸26に一体回転可能に接続されている。また、第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリア34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
第2遊星歯車機構35は、外歯歯車である第1サンギヤ36aおよび第2サンギヤ36bと、第1および第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ37と、第1サンギヤ36aに噛合する複数のショートピニオンギヤ38aと、第2サンギヤ36bおよび複数のショートピニオンギヤ38aに噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のロングピニオンギヤ38bと、複数のショートピニオンギヤ38aおよび複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリア39とを有する。第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、出力軸27に接続されており、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22により支持される。
クラッチC1は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチ(摩擦係合要素)である。クラッチC2は、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39とを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC3は、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。クラッチC4は、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる油圧クラッチである。ブレーキB1は、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共に第2サンギヤ36bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧ブレーキ(摩擦係合要素)である。ブレーキB2は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39をトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共にプラネタリキャリア39のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる油圧ブレーキである。
これらのクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2は、図示しない油圧制御装置による作動油の給排を受けて動作する。図2に、自動変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す。自動変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2を図2の作動表に示す状態とすることで前進1〜8速の変速段と後進1速および2速の変速段とを提供する。
図3および図4は、自動変速機25を示す要部拡大部分断面図である。同図に示すように、自動変速機25のクラッチC1,C3およびC4は、何れも多板摩擦式油圧クラッチとして構成されている。また、ブレーキB1は、一端がトランスミッションケース22に固定されると共に他端が図示しない油圧アクチュエータにより押圧されるブレーキバンド10を含むバンドブレーキとして構成されている。そして、自動変速機25は、クラッチC3(第1クラッチ)のクラッチドラムおよびブレーキB1のバンドブレーキドラムとして兼用される有底円筒状のドラム部材11を含み、ドラム部材11の内部にクラッチC1、C3およびC4、並びに第1遊星歯車機構30が配置される。すなわち、ドラム部材11の内部には、クラッチC4(第2クラッチ)、第1遊星歯車機構30、クラッチC1(第3クラッチ)が図示しないエンジン側(図中右側)からこの順番で自動変速機25(ドラム部材11)の軸方向に並べて配置され、クラッチC3は、クラッチC4の外周側に配置される。なお、実施例のブレーキバンド10は、図示するように、いわゆる二重巻き構造を有するものである。
ドラム部材11は、インナードラム12と、インナードラム12の外周に固定されるアウタードラム(円筒部)15とを含む。インナードラム12は、金属材を切削加工することにより形成されており、自動変速機25の軸方向に延在する概ね円筒状の内筒部121と、内筒部121の一端(図中右端)から径方向外側に延出された環状の側壁部122とを有する。インナードラム12の内筒部121は、トランスミッションケース22と一体化されると共に入力軸26の外周側で当該入力軸26と平行に延在する中空の固定軸部22aにスリーブ13を介して回転自在に嵌合され、内筒部121の遊端部(図中左端部)と固定軸部22aとの間には1個のラジアル軸受90が配置される。これにより、ドラム部材11は、ラジアル軸受90によりトランスミッションケース22に対して回転自在に支持される。更に、インナードラム12の側壁部122からは、内筒部121とアウタードラム15との間に位置するように、短尺円筒状の固定部123が軸方向内側(図中左側)に延出されている。
ドラム部材11のアウタードラム15は、外周にスプライン形成用の歯型を有する金型に例えば円形の金属板材を回転させながらローラで押圧するフローフォーミングにより、内周側にスプライン151を有すると共に外周側にブレーキバンド10により締め付けられる円柱面状の係合面152を有するように形成されたものである。このようなフローフォーミングを利用することで、内部にクラッチC1,C3,C4および第1遊星歯車機構30が配置される比較的長尺のアウタードラム15を高精度かつ高強度に成形することができる。また、係合面152は、ブレーキバンド10の最大幅よりも長い軸長を有し、当該係合面152には、フローフォーミング加工後に平滑加工が施される。更に、アウタードラム15の基端部15p(図4参照)は、径方向内側に延出されており、インナードラム12の側壁部122の外周に溶接により固定される。そして、アウタードラム15は、図示するように、その開口端部付近でスプライン151に嵌合される連結部材16を介して第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bに一体回転可能に連結される。
クラッチC1は、連結部材100を介して第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aに連結されるクラッチドラム101と、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と一体化されたクラッチハブ102と、クラッチドラム101の内周面に形成されたスプラインに嵌合される複数の環状のクラッチプレート(相手板)103と、クラッチハブ102の外周面に形成されたスプラインに嵌合される複数の環状のクラッチプレート(摩擦板)104と、クラッチプレート103,104を押圧可能なクラッチピストン105とを含む。クラッチピストン105は、連結部材100に形成された筒状部100aに摺動自在に嵌合され、当該連結部材100と共に係合側油室106を画成する。また、連結部材100の筒状部100aには、クラッチピストン105よりもエンジン側(図中右側)に位置するようにキャンセルプレート107が固定される。キャンセルプレート107は、クラッチピストン105と共に係合側油室106内で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室108を画成し、クラッチピストン105とキャンセルプレート107との間には、リターンスプリング109が配置される。
クラッチC3は、上述のドラム部材11をクラッチドラムとして利用すると共に、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と一体化されたクラッチハブ102をクラッチC3と兼用するものである。そして、クラッチC3は、ドラム部材11のアウタードラム15の内周面に形成されたスプライン151に嵌合される複数の環状のクラッチプレート(相手板)303と、クラッチハブ102のスプラインに嵌合される複数の環状のクラッチプレート(摩擦板)304と、クラッチプレート303,304を押圧可能なクラッチピストン305とを含む。クラッチピストン305は、インナードラム12の側壁部122に形成された固定部123の外周に摺動自在に嵌合されると共に、アウタードラム15の内周に形成されたスプライン151と係合し、インナードラム12およびアウタードラム15と共に係合側油室306を画成する。
また、ドラム部材11の側壁部122に形成された固定部123には、クラッチピストン305よりもクラッチC1側(図中左側)に位置するようにキャンセルプレート307が固定される。キャンセルプレート307は、クラッチピストン305と共に係合側油室306内で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室308を画成し、クラッチピストン305とキャンセルプレート307との間には、リターンスプリング309が配置される。実施例の自動変速機25では、固定部123の遊端部の内周側から、円筒状の調心部123a(図4参照)が軸方向内側に延出されており、キャンセルプレート307の内周部は、当該調心部123aの外周に嵌合される。そして、キャンセルプレート307は、自動変速機25(ドラム部材11)の軸方向に延びるリベット14を介して固定部123に締結される。更に、キャンセルプレート307の外周とクラッチピストン305との間には、シール部材が配置される。
クラッチC4は、図3および図4に示すように、径方向からみて少なくとも一部がクラッチC3と重なるように当該クラッチC3の内側に配置される。クラッチC4は、クラッチC3のキャンセルプレート307と共にリベット14を介してドラム部材11の固定部123に締結されるクラッチドラム401と、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34と一体化されたクラッチハブ402(図3参照)と、クラッチドラム401の内周面に形成されたスプラインに嵌合される複数の環状のクラッチプレート(相手板)403と、クラッチハブ402の外周面に形成されたスプラインに嵌合される複数の環状のクラッチプレート(摩擦板)404と、クラッチプレート403,404を押圧可能なクラッチピストン405とを含む。
クラッチピストン405は、インナードラム12の内筒部121の外周にシール部材を介して摺動自在に嵌合されると共に、クラッチドラム401の内周に形成されたスプラインと係合し、インナードラム12の内筒部121および側壁部122と共に係合側油室406を画成する。更に、インナードラム12の内筒部121には、クラッチピストン405よりもクラッチC1側(図中左側)に位置するようにキャンセルプレート407が固定される。キャンセルプレート407は、クラッチピストン405と共に係合側油室406内で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室408を画成し、クラッチピストン405とキャンセルプレート407との間には、リターンスプリング409が配置される。そして、クラッチC4の係合側油室406は、入力軸26や固定軸部22a、スリーブ13、インナードラム12の内筒部121等に形成された油路を介して図示しない油圧制御装置と接続される。また、クラッチC4のキャンセル油室408は、入力軸26や固定軸部22a、スリーブ13、インナードラム12の内筒部121等に形成された油路を介して油圧制御装置(ドレン油路)と接続される。
一方、図3および図4に示すように、クラッチC3の係合側油室306やキャンセル油室308は、クラッチC4の外周側で係合側油室406やキャンセル油室408と径方向からみて重なっており、係合側油室306やキャンセル油室308に対してインナードラム12の内筒部121から作動油を直接給排することは困難である。このため、実施例の自動変速機25では、クラッチC3の係合側油室306やキャンセル油室308に作動油を給排可能とすべく、インナードラム12の側壁部122に径方向かつ放射状に延びる複数の第1油路124と、当該複数の第1油路124と軸方向からみて重ならないように交互に径方向かつ放射状に延びる複数の第2油路125とが形成されている。
各第1油路124は、入力軸26や固定軸部22a、スリーブ13、インナードラム12の内筒部121等に形成された油路を介して図示しない油圧制御装置と接続されると共に、インナードラム12の固定部123よりも外周側に位置するように側壁部122に形成された軸方向油路126を介して係合側油室306と連通する。また、各第2油路125は、入力軸26や固定軸部22a、スリーブ13、インナードラム12の内筒部121等に形成された油路を介して油圧制御装置(ドレン油路)と接続されると共に、インナードラム12の固定部123に形成された軸方向油路127(図4参照)を介してキャンセル油室308と連通する。このように、第1油路124と第2油路125とをインナードラム12の側壁部122の内部の概ね同一平面上に形成することで、ドラム部材11ひいてはクラッチC3,C4の軸長の増加を抑制することができる。また、第1油路124と第2油路125とを軸方向からみて交互に形成することにより、環状の係合側油室306やキャンセル油室308に対して概ね均等に作動油を供給することが可能となる。なお、第1および第2油路124,125は、側壁部122の外周側から径方向内側に向けて孔部を穿設した後に、側壁部122の外周側に位置する当該孔部の開口部をプラグにより閉鎖することで容易に形成することができる。
上述のように構成される実施例の自動変速機25では、変速制御をより適正に実行したり、フェールセーフ処理をより円滑に実行したりするために、入力軸26や出力軸27に加えて、ドラム部材11が回転検出対象とされている。このため、トランスミッションケース22には、アウタードラム15の開口端面15o側の外周面と対向するように回転センサ200が設置されている。そして、アウタードラム15の外周面には、図4および図5に示すように、回転センサ200の非検出部となる凹部155が係合面152(実施例において、平滑加工が施された部分)よりも開口端面15o側に位置するように周方向に間隔をおいて複数形成されている。
ここで、開口端面15o側から軸方向に延びる溝(凹部)をアウタードラム15の外周面に複数形成すれば、回転センサ200の非検出部となる凹部155を容易に得ることができる。しかしながら、フローフォーミングにより形成されたアウタードラム15では、図6からわかるように、フローフォーミング後の残留応力が軸心から外方に向かうように放射状に作用し、アウタードラム15の各断面において応力が釣り合うことでアウタードラム15の変形が抑制されている。従って、アウタードラム15に対して、開口端面15oで開口する溝を回転センサ200の非検出部として形成した場合、図6に示すように、アウタードラム15の開口端面15o付近の当該溝において残留応力が解放されてしまい、開口端面15o付近での応力の釣り合いが崩れてしまう。この結果、アウタードラム15に対して開口端面15oで開口する溝を形成した場合、図6において二点鎖線で示すように、アウタードラム15は、溝以外の部分が外方に広がるように(花びら状に)変形してしまうおそれがある。
これを踏まえて、実施例のアウタードラム15の外周面には、図4および図7に示すように、回転センサ200の被検出部となる複数の凹部155が、開口端面15oで開口することなく係合面152よりも開口端面15o側に位置するように形成され、各凹部155の開口端面15o側の端部は、当該開口端面15oよりも係合面152側に位置する。すなわち、アウタードラム15の凹部155よりも開口端面15o側の部分の厚みtOは、アウタードラム15の凹部155の底部を形成する部分の厚みtBよりも厚く、アウタードラム15の凹部155が形成される部分である係合面152よりも開口端面15o側の部分(開口端部)の厚みtA(図8参照)と同一とされている。また、図5および図8に示すように、被検出部としての凹部155は、スプライン151の歯部151tの裏側に位置するようにアウタードラム15の開口端面15o側の外周面に周方向に一定の間隔をおいて複数(実施例では、60°間隔で6個)形成され、凹部155の総数は、アウタードラム15の内周に形成されたスプライン151の歯部151tの総数よりも少ない。更に、実施例において、各凹部155の軸長は、自動変速機25の作動中におけるドラム部材11の軸方向移動を考慮して、周方向長さ(幅)よりも長めに定められる。
このように、回転センサ200の被検出部となる凹部155をアウタードラム15の開口端面15oで開口しないように形成することで、アウタードラム15の開口端面15o付近にフローフォーミング後の残留応力を解放させる凹みが無くなり、開口端面15o付近での応力の釣り合いが保たれることから、開口端面15o側が広がるように(花びら状に)アウタードラム15(ドラム部材11)が変形するのを抑制することができる。従って、自動変速機25では、クラッチC3のクラッチドラムおよびブレーキB1のバンドブレーキドラムの双方として機能するようにフローフォーミングにより形成されたアウタードラム15の変形を抑制しつつ、ドラム部材11を回転センサ200による回転検出対象とすることが可能となる。なお、回転センサ200として、高温の作動油に晒されても問題無く作動するものが用いられる場合には、アウタードラム15の開口端面15oで開口しないように形成される凹部155の底を抜いて孔部としてもよい。
以上説明したように、上記実施例の自動変速機25では、内周側に第1クラッチとしてのクラッチC3のクラッチプレート303が嵌合されるスプライン151を有すると共に外周側にブレーキバンド10により締め付けられる円柱面状の係合面152を有するようにフローフォーミングにより形成されたアウタードラム15の変形を抑制しつつ、ドラム部材11を回転センサ200による回転検出対象とすることが可能となる。また、アウタードラム15の変形を抑制することで、ドラム部材11をバンドブレーキドラムとして利用するブレーキB1の制動性能の低下を抑制すると共に、ドラム部材11をクラッチドラムとして利用するクラッチC3を円滑に作動させることができる。
また、上記実施例のように、アウタードラム15の凹部155よりも開口端面15o側の部分の厚みtoを当該アウタードラム15の凹部155の底部を形成する部分の厚みtBよりも厚くすれば、アウタードラム15の開口端面15o付近にフローフォーミング後の残留応力を解放させる凹みが形成されないようにすることが可能となる。
更に、上記実施例では、複数の凹部155がアウタードラム15の内周に形成されたスプライン151の歯部151tの裏側に位置するようにアウタードラム15の外周面に周方向に間隔をおいて形成され、凹部155の総数は、スプライン151の歯部151tの数よりも少ない。このように、回転センサ200の被検出部となる凹部155を必要以上に増やさないことで、アウタードラム15ひいてはドラム部材11の変形をより良好に抑制することが可能となる。
また、上記実施例において、ドラム部材11は、内周側の1箇所すなわちインナードラム12の支持部としての内筒部121の遊端部のみでラジアル軸受90により回転自在に支持される。このように1個のラジアル軸受90により回転自在に支持されるドラム部材11は、ラジアル軸受90により支持される内筒部121の遊端部(支持部)を支点として振れた(傾いた)状態で回転することがあり、ドラム部材11をバンドブレーキドラムとして利用するブレーキB1では、制動性能等にアウタードラム15の変形の影響が現れやすい。従って、被検出部としての凹部155を開口端面15oで開口しないようにアウタードラム15に形成して当該アウタードラム15の変形を抑制することは、アウタードラム15がフローフォーミングにより形成されると共に1個のラジアル軸受90により回転自在に支持されるドラム部材11を含むブレーキB1の制動性能の低下を抑制する上で極めて有用である。
更に、上記実施例において、ドラム部材11の内部には、第1遊星歯車機構30およびクラッチC4(第2クラッチ)、更にはクラッチC1(第3クラッチ)が軸方向に並べて配置される。このように、アウタードラム15がフローフォーミングにより形成されたドラム部材11の内部に第1遊星歯車機構30やクラッチC4、更にはクラッチC1を軸方向に並べて配置する場合、軸長が増加することでアウタードラム15の開口側の端部が外方に拡がり易くなる。従って、被検出部としての凹部155を開口端面15oで開口しないようにアウタードラム15に形成することは、フローフォーミングにより形成されたアウタードラム15を有すると共に内部に様々な要素が配置される比較的長尺のドラム部材11の変形を抑制する上で極めて有用である。
また、上記実施例において、クラッチC4は、複数のクラッチプレート(第2クラッチプレート)403が嵌合されるクラッチドラム(第2クラッチドラム)401を有しており、当該クラッチドラム401は、アウタードラム15(自動変速機25)の軸方向に延在する締結部材としてのリベット14を介してドラム部材11すなわちインナードラム12の側壁部122の固定部123に締結される。加えて、上記実施例では、クラッチC3のキャンセルプレート307もクラッチドラム401と共にリベット14を介して側壁部122の固定部123に締結される。このように、クラッチC4のクラッチドラム401やクラッチC3のキャンセルプレート307をリベット14によりドラム部材11に締結すれば、クラッチドラム401やキャンセルプレート307をドラム部材11に対してスナップリング等を用いて固定する場合に比べて、クラッチドラム401等の固定に要する軸長を削減することができる。ただし、アウタードラム15の軸方向に延在するリベット14により第2クラッチドラムをドラム部材11に締結すると、リベット14を締結する(カシメる)ための荷重によりドラム部材11すなわちアウタードラム15の開口側の端部が外方に拡がり易くなる。従って、被検出部としての凹部155を開口端面15oで開口しないようにアウタードラム15に形成することは、フローフォーミングにより形成されたアウタードラム15を有すると共にクラッチドラム401等が締結されるドラム部材11の変形を抑制する上で極めて有用である。
更に、上記実施例において、ドラム部材11は、径方向に延びると共に外周にアウタードラム15の基端部15pが溶接される側壁部122を有するインナードラム12を含み、クラッチC4は、クラッチC3の内周側に径方向からみて少なくとも一部が当該クラッチC3と重なるように配置され、ドラム部材11の側壁部122には、クラッチC3の係合側油室306と連通する第1油路124やキャンセル油室308と連通する第2油路125が形成されている。このように、インナードラム12の側壁部122に第1および第2油路124,125を形成する場合、アウタードラム15を構成する素材の厚みの関係等から、アウタードラム15とインナードラム12とをフローフォーミングにより一体に形成し難く、上記実施例のように、別体のインナードラム12の側壁部122に対してアウタードラム15を固定する方が好ましい。ただし、フローフォーミングにより形成されたアウタードラム15を側壁部122に溶接固定する場合、ドラム部材11の全体を一体成形した場合に比べてアウタードラム15の調心精度が若干低下することもあり、当該ドラム部材11をバンドブレーキドラムとして利用するブレーキB1では、制動性能等にアウタードラム15の変形の影響が現れやすい。従って、被検出部としての凹部155を開口端面15oで開口しないようにアウタードラム15に形成して当該アウタードラム15の変形を抑制することは、フローフォーミングにより形成されると共にインナードラム12の側壁部122に溶接固定されるアウタードラム15をもったドラム部材11を含むブレーキB1の制動性能の低下を抑制する上で極めて有用である。
なお、上述のドラム部材11は、アウタードラム15のみがフローフォーミングにより形成されるものであるが、側壁部122に油路を形成する必要がないような場合には、ドラム部材11の全体をフローフォーミングにより形成してもよいことはいうまでもない。また、クラッチドラム401やキャンセルプレート307は、リベット14の代わりに、ボルトおよびナットを介してドラム部材11に締結されてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。すなわち、上記実施例では、クラッチC3のクラッチドラムおよびブレーキB1のバンドブレーキドラムとして兼用される有底円筒状のドラム部材11と、当該ドラム部材11の回転を検出する回転センサ200とを含む自動変速機25が「変速装置」に相当し、クラッチC3のクラッチプレート403が嵌合されるスプライン151を内周側に有すると共にブレーキバンド10により締め付けられる係合面152を外周側に有するようにフローフォーミングにより形成されるアウタードラム15が「円筒部」に相当し、アウタードラム15の開口端面15oで開口することなく係合面152よりも開口端面15o側に位置するようにアウタードラム15の外周面に形成されて回転センサ200の被検出部となる凹部155が「凹部」に相当する。
ただし、実施例等の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載された発明の主要な要素との対応関係は、実施例等が課題を解決するための手段の欄に記載された発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。すなわち、実施例等はあくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一例に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、変速装置の製造産業において利用可能である。
10 ブレーキバンド、11 ドラム部材、12 インナードラム、13 スリーブ、14 リベット、15 アウタードラム、15o 開口端面、15p 基端部、16 連結部材、20 動力伝達装置、22 トランスミッションケース、22a 固定軸部、23 トルクコンバータ、23c ロックアップクラッチ、23o ワンウェイクラッチ、23p ポンプインペラ、23s ステータ、23t タービンランナ、24 オイルポンプ、25 自動変速機、26 入力軸、27 出力軸、28 ギヤ機構、29 差動機構、30 第1遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33a,33b ピニオンギヤ、34 プラネタリキャリア、35 第2遊星歯車機構、36a 第1サンギヤ、36b 第2サンギヤ、37 リングギヤ、38a ショートピニオンギヤ、38b ロングピニオンギヤ、39 プラネタリキャリア、90 ラジアル軸受、100 連結部材、100a 筒状部、101,401 クラッチドラム、102,402 クラッチハブ、103,104、303,304,403,404 クラッチプレート、105、305,405 クラッチピストン、106、306,406 係合側油室、107、307,407 キャンセルプレート、108,308,408 キャンセル油室、109,309,409 リターンスプリング、121 内筒部、122 側壁部、123 固定部、123a 調心部、124 第1油路、125 第2油路、126,127 軸方向油路、151 スプライン、151t 歯部、152 係合面、155 凹部、200 回転センサ、B1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3,C4 クラッチ、F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (7)

  1. クラッチドラムおよびバンドブレーキドラムとして兼用される有底円筒状のドラム部材と、前記ドラム部材に設けられた凹部を被検出部として該ドラム部材の回転を検出する回転センサとを含む変速装置において、
    前記ドラム部材の少なくとも円筒部は、クラッチのクラッチプレートが嵌合されるスプラインを内周側に有すると共にブレーキバンドにより締め付けられる係合面を外周側に有する円筒部であって、フローフォーミングにより生じた残留応力を有しており
    前記ドラム部材の前記凹部は、前記円筒部の開口端面で開口することなく前記係合面よりも該開口端面側に位置すると共に、前記円筒部の外周面よりも前記ドラム部材の径方向における内側に窪むように該円筒部に形成されていることを特徴とする変速装置。
  2. 請求項1に記載の変速装置において、
    前記円筒部の前記凹部よりも前記開口端面側の部分の厚みは、該円筒部の前記凹部の底部を形成する部分の厚みよりも厚いことを特徴とする変速装置。
  3. 請求項1または2に記載の変速装置において、
    前記凹部は、前記スプラインの歯部の裏側に位置するように前記外周面に周方向に間隔をおいて複数形成され、該凹部の数は、前記スプラインの歯数よりも少ないことを特徴とする変速装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の変速装置において、
    前記ドラム部材は、内周側の1箇所のみで回転自在に支持されることを特徴とする変速装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の変速装置において、
    前記ドラム部材の内部には、遊星歯車機構と、前記クラッチとは異なる第2クラッチとが軸方向に並べて配置されることを特徴とする変速装置。
  6. 請求項5に記載の変速装置において、
    前記第2クラッチは、第2クラッチプレートが嵌合される第2クラッチドラムを有し、該第2クラッチドラムは、前記円筒部の軸方向に延在する締結部材を介して前記ドラム部材に締結されることを特徴とする変速装置。
  7. 請求項5または6に記載の変速装置において、
    前記ドラム部材は、径方向に延びると共に外周に前記円筒部の基端部が固定される側壁部を含み、
    前記第2クラッチは、前記クラッチの内周側に径方向からみて少なくとも一部が該クラッチと重なるように配置され、
    前記側壁部には、前記クラッチの油室と連通する油路が形成されていることを特徴とする変速装置。
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