JP5917186B2 - コンパクト型携帯型鍵 - Google Patents
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Description
本発明は、建物の扉、家具、自動車等の錠前の施・解錠に使用することができるコンパクト型携帯型鍵に関する。
特許文献1はカギを携帯用のカード型キーケースに差し込むものである。また特許文献2は、折り畳みキーケースに縦長凹所を形成し、該縦長凹所に普通一般に使用されているカギを収納するものである。
これらの公知発明は、カード型キーケース或いは本体と蓋体とから成る折り畳みキーケースに普通一般のカギを収納することができるから、鍵の不使用時、キーブレードが外部に存在する固形物に物理的に接触して傷が付く恐れが全くない。またキー用凹所に異物が入り込まないという利点があるものの、普通一般のカギは日常的に頻繁に使用されるものであるから、キーケースから取り出すと、カギを使用の都度キーケースに入れなければならない、カギをキーケースではなく、ポケットや袋物に入れてしまうと、発明の所期の目的を達成することができない、IC、電子基板等を内蔵することができない等の問題点があった。そこで、前記問題点をコンパクト型携帯鍵によって解消することが求められている。
本願発明の所期の目的は、コンパクト型携帯鍵によって、鍵の不使用時、キーブレードが外部に存在する固形物に物理的に接触して傷が付く恐れが全くないことである。またキー用凹所に異物が入り込まないことである。第2の目的は、把手本体に対して、キーブレードの出し入れが容易であることである。第3の目的は、部品点数を少なくすること、左右扉が必要以上に開放しないこと等である。
本発明のコンパクト型携帯型鍵は、把手本体の一側上面にキー用凹所を形成し、該キー用凹所の上端部に左右一対の支軸を介して観音開き式の左右扉を設け、この左右扉は、鍵の不使用時、把手本体の一端部にその基端部が支持軸を介して回転自在に設けられたキー本体のキーブレードを前記該キー用凹所に収納した状態で閉じ、一方、鍵の使用時、前記把手本体に設けた起動手段を介して前記キーブレードが浮き上がるのに追動してトリガー片が弾性部材の弾性力により位置変位し、該トリガー片に形成したロック部分が前記左右扉に形成した係合部分から外れると、前記左右扉は、前記支軸に設けた扉バネのバネ力により開放し、前記キーブレードは前記キー用凹所から出ていくことを特徴とする。
(a)鍵の不使用時、左右扉が閉じているので、キー用凹所16に収納されたキーブレード24は、外部に存在する固形物に物理的に接触して傷が付く恐れが全くない。またキー用凹所16に異物が入り込むこともない。さらに、鍵はコンパクト型なので、IC、電子基板等を内蔵することができる。
(b)請求項2に記載の発明は、鍵の不使用時、左右扉が開放しない。一方、使用する際、起動手段を操作すると、キーブレードが浮き上がり、それに追動してトリガー片が弾性部材のバネ力により位置変位してトリガー片のロックが解かれ、それと共に左右扉はそれ自体の扉バネで開放するので、例えばキーブレードを出すのが容易である。つまり、操作性が良い。
(c)請求項3に記載の発明は、窓状係合部が形成されているので、該窓状係合部の大きさ如何によって左右扉の開閉角度を決めることができる。
(d)請求項4に記載の発明は、トリガー片に複数の機能を付与することによって、部品点数を減らすことができる。
(e)請求項5に記載の発明は、弾性部材の一例として板バネを採用することによって、鍵のコンパクト性を可能な限り実現することができる。
(f)請求項6に記載の発明は、左右扉を指で開く必要がない。またキーブレードの先端部を指で引き起こす必要もない。
(g)請求項7に記載の発明は、キーブレードが自動的に鍵の使用位置まで回転するので、操作上、非常に便利である。
(b)請求項2に記載の発明は、鍵の不使用時、左右扉が開放しない。一方、使用する際、起動手段を操作すると、キーブレードが浮き上がり、それに追動してトリガー片が弾性部材のバネ力により位置変位してトリガー片のロックが解かれ、それと共に左右扉はそれ自体の扉バネで開放するので、例えばキーブレードを出すのが容易である。つまり、操作性が良い。
(c)請求項3に記載の発明は、窓状係合部が形成されているので、該窓状係合部の大きさ如何によって左右扉の開閉角度を決めることができる。
(d)請求項4に記載の発明は、トリガー片に複数の機能を付与することによって、部品点数を減らすことができる。
(e)請求項5に記載の発明は、弾性部材の一例として板バネを採用することによって、鍵のコンパクト性を可能な限り実現することができる。
(f)請求項6に記載の発明は、左右扉を指で開く必要がない。またキーブレードの先端部を指で引き起こす必要もない。
(g)請求項7に記載の発明は、キーブレードが自動的に鍵の使用位置まで回転するので、操作上、非常に便利である。
図1乃至図16は本発明の一実施形態を示す各説明図。
携帯型鍵の全体を示す外観構成図(左右扉閉)。
左右扉が開きキーブレードが出てきた状態を示す斜視図。
携帯型鍵の起動手段及びスイング助勢機構全体を示す外観構成図(使用位置)。
図3における平面視(一部断面から説明図)。
把手本体を構成する蓋体の斜視図。
要部(操作ボタン)の説明図。
要部(レバーカム)の説明図。
操作ボタンをプッシュしたときの説明図。
(a)、(b)、(c)は操作ボタンとレバーカムとの摩擦係合を示す説明図。
携帯型鍵の一端部の概略断面説明図。
スイング助勢機構を構成する部材の説明図。
主要部の一部概略断面説明図(図2の状態)。
トリガー片の窓状係合部に弾性部材の自由端部が入り込んでいる説明図。
キー本体のキーブレードの先端部の背面が板状のトリガー片の上端部に当接する説明図。
(a)、(b)、(c)、(d)は、主要部の作用の説明図(左右扉が開いてキーブレードが凹所から出て行く状態)。
(a)、(b)、(c)、(d)は、トリガー片と弾性部材の関係を示す説明図。
図1ないし図16を参照にして携帯型鍵Xの構成・作用を説明する。図1は携帯型鍵Xの全体を示す外観構成図、図2は左右扉が開いてキー本体21のキーブレード24が把手本体1のキー用凹所16から出てきた状態を示す斜視図、図3は携帯型鍵Xの全体を示す外観構成図(キーブレード24の使用位置)である。
本発明のコンパクト型携帯型鍵Xは、鍵の不使用時にはキー本体21のキーブレード24が把手本体1のキー用凹所16に収納され、該キー用凹所に収納された前記キーブレード24は、開閉蓋(カバー体)に相当する観音開き式の左右扉13で隠される。
図1はキー本体21の筒状基端部22の一部が見えるものの、キーブレード24は把手本体1の中央部に開閉自在に設けられた左右扉13に覆われており、実施形態では、キーブレード24の表面は、望ましくは全部が見えない。したがって、キーブレード24は外部に存在する固形物に物理的に接触して傷が付く恐れが全くないし、またキー用凹所16に異物が入り込むこともない。
把手本体1の一端部の垂直側壁(図1では手前の側壁)には、起動手段を構成する操作ボタン50が組み込まれている。該操作ボタン50の円形状操作部50aは、前記垂直側壁から若干突出しているが、該円形状操作部50aをプッシュすると、図2で示すように、左右扉13は観音開き状態となり、キーブレード24は把手本体1のキー用凹所16から浮き上がるように現れてくる。この時、携帯型鍵Xの一端部(把手本体1及びキー本体21の筒状基端部22)に組み込まれたスイング助勢機構Yの助勢力により、キーブレード24は、図3で示す略水平状態の使用位置まで回転する。
本発明は、起動手段50、40の起動時に、例えば図8で示すようにキー本体21の筒状基端部22が、操作ボタン50と共に起動手段を構成するレバーカム40の持ち上げ部分40dを介して、かつ携帯型鍵Xの一端部に設けたトルク機構(例えばカム部材、バネ部材、ダンパー部材等)の付勢力に抗して所定角度まで持ち上げられる。そして、筒状基端部22(回転部材30,33も含む)が回転しながら所定角度(例えば30度)を過ぎると、キーブレード24は、スイング助勢機構Yの助勢力により使用位置まで自動的に回転する。
また本発明では、鍵の不使用時、把手本体1の一端部にその筒状基端部22が少なくとも支持軸31を介して回転自在に設けられたキー本体21のキーブレード24を把手本体1のキー用凹所16に収納した状態で、該キーブレード24を全体的にカバーする左右扉13が閉じることが発明の特定事項であることから、鍵の不使用時、前記左右扉13は自由に開かないように規制することが望ましい。
そのために、実施形態では、左右扉13の閉鎖状態を保持するためのトリガー片60を含むロック手段(例えば左右扉に設けた係合部分13dとトリガー片60に設けたロック部分60c)が設けられている。このロック手段に関しては、例えば携帯電話や携帯端末の蓋体を閉止位置に保つオス・メス係合手段等の公知の構成を任意に採用することができるが、実施形態では、把手本体1の他端部に上下方向にスライド自在に設けられたロック機能を有するトリガー片60が採用されている。
すなわち、鍵の使用時、キーブレード24が浮き上がるのに追動して把手本体1内に組み込んだトリガー片60が弾性部材の一例としての板バネ62の弾性力(弾発力)により上方向へと位置変位して左右扉13の基端部側の内端部に形成した係合部分(例えば係合爪)13d、13dからトリガー片60の上端部に形成したロック部分(例えば水平板の両端部)60c、60cから外れると、左右扉13は、左右一対の支軸12に設けた左右一対の扉バネ14のバネ力により自動開放し、前記キーブレード24は把手本体1の一側表面に形成したキー用凹所16から浮き上がるように出てくる(特徴事項)。
この時、キー本体21は把手本体1に設けた起動手段50、40の起動力によりトルク機構の一例であるカム部材のトルクに抗して所定角度まで回転し、以後は、前記カム部材のトルクにより使用位置まで自動回転する。
図12及び図13で示すように、把手本体1の内部に配設された弾性部材62は、その取付け基端部62aが把手本体1の他端部に固定され、一方、その自由端部62bは把手本体1に設けた垂直方向の案内部分19に案内されるトリガー片60の下端部60aの窓状係合部61に係合し、把手本体1のキー用凹所16にキーブレード24を収納した初期位置では、左右扉13を閉鎖状態にロックしているトリガー片60を、ロックを解く方向に常時付勢している(図16参照)。
そこで、本明細書では、まず、図1乃至図5を参照にして携帯型鍵Xの把手本体1の全体的な構成を説明し、次に、図6乃至図9を参照にして把手本体1の一端部に設けられ、キー本体21の筒状基端部22を所定角度まで起こすための操作ボタン50を含む起動手段について説明し、さらに、図10及び図11を参照にして把手本体1の一端部に設けられ、かつ、キーブレード24を使用位置へと回転させるスイング助勢機構Yについて説明、最後に図12乃至図16を参照にして本発明の主要部である左右扉13の開閉機構について説明する。
まず、図1乃至図5に於いて、携帯型鍵Xは化粧品のようなコンパクト型の形態で、この携帯型鍵Xは、把手本体1と、該把手本体1の一端部に少なくとも支持軸31を介して所定範囲内で回転自在に設けられたキー本体21とから構成されている。
把手本体1は、「トランスポータ」と称されるICチップ等を内蔵可能なケース状のベース体2(図1の下方)と、このベース体2の一側面に重ね合わせるように嵌合し、かつ、複数個の図示しない固着具を介して合体するケース状の蓋体4(上方の収納ケース、図5)とから成る。
一方、キー本体21の詳細な説明は割愛するが、例えば図3で示すように、把手本体1の一端部に回転自在に設けられた筒状基端部22と、この筒状基端部22の扁平ケース状の収納部分23に幅広基端部が嵌合固定された長板状のキーブレード24とから構成されている。
ここで、図5を参照にしてベース体の構成を説明する。6は一端部の中央部に形成された支持切欠で、該支持切欠6には、キー本体21の筒状基端部22の下側半分が位置する。この支持切欠6は一端(先端面)2aから他端(後端面)2bの方向にかけて、かつ所定幅で横L型状に形成されている。7は一端部の左側端部に前記横L型状支持切欠6に連通するように形成された支持凹所で、この支持凹所7にはスイング助勢機構(以下、「助勢機構」という)Yを構成する固定カム34が収納される。この支持凹所7は横L型状支持切欠6よりも小さく、前記固定カム34の大きさに対応して形成されている。
一方、9は一端部の右側端部に垂直の支持壁8を介して形成された半円弧状の凹所で、この半円弧状凹所9には、起動手段を構成する操作ボタン及びレバーカム40の一部が収納される。詳細な図面は割愛するが、前記支持壁8の上端部は助勢機構を構成するレバーカムの円筒部分を支持するので、半円弧状に切欠されている。
10はレバーカム用の平面視L形状のカム凹所で、該カム凹所10は前述した半円弧状凹所9に連通している。また、半円弧状凹所9の弧状面の中央部には、カム凹所10に連通する図示しないガイド小溝が形成されている。
実施形態では、例えば図3で示すようにベース体2の先端面2aの一端部(先端部)に、操作ボタン用の半円弧状凹所9及び操作ボタン用ガイド小溝、レバーカム用のカム凹所10及びレバーカムを支持する支持壁8、キー本体の筒状基端部22用の支持切欠6、助勢機構を構成する固定カム34用の支持凹所7が連通状態に形成されている。さらに、ベース体2の上面には、複数(例えば4個)の固着具用の不番のネジ穴が形成されている。
次に図5を参照にして蓋体(一方のケース体)4を説明する。前述したように把手本体1は、ベース体2と、該ベース体に固着具を介して取外し可能に合体する蓋体4とから成る。
しかして、4aは蓋体4の先端面、4bは後端面、4cは下面、4dは上面である。前記先端面4a側の一端部には、ベース体2と同様に支持切欠6と対向する基端部用切欠6A、固定カム用の下向き支持凹所7A、操作ボタン用の下向き半円弧状凹所9A及び操作ボタン用ガイド小溝がそれぞれ形成されている。
また筒状基端部用切欠6Aの奥には、段差状の板状受け部分15が形成され、該板状受け部分15の上面は、キーブレードの基端部を支持する。また板状受け部分15の後端から長手方向の他端部(実施形態では後端面)4bにかけてキー用凹所16が形成されている。
さらに、該キー用凹所16の上端部の内側に所定間隔を有して左右の軸受部11が設けられ、これらの軸受部11には細長い棒状の左右支軸12、12を介して左右扉13、13が開閉自在に設けられている。左右扉13、13は前記左右支軸12、12に設けられた左右一対の扉バネ14、14のバネ力により開放可能である。
そして、キー用凹所16の底壁17には、後述するトリガー片60用の案内切欠18が形成されていると共に、該案内切欠18と垂直線方向に案内溝を有する左右一対の案内部分19が設けられている(図12参照)。
そして、キー用凹所16の底壁17には、後述するトリガー片60用の案内切欠18が形成されていると共に、該案内切欠18と垂直線方向に案内溝を有する左右一対の案内部分19が設けられている(図12参照)。
なお、図5では、説明の便宜上、一方の部材(鍵の一端部を正面にした場合には左側)のみ図示し、他方の部材(右支軸12、右扉13など)を省略している。
しかして、前記左扉13は、支軸12が貫通する前後方向の複数のパイプ状基端部13a、13bと、これら前後の基端部13a、13bに連設する長板状カバー13cと、前記基端部13a、13bの内、蓋体の後端部側の基端部13bの後端部に内側方向へ弧状に突設する係合爪13dとから成る(右扉も同様)。
そして、蓋体の先端部側の基端部13aと後端部側の基端部13bとの間には不番の間隙が設けられ、該間隙に露呈する支軸12の略中央部には扉バネ14の中央部が巻装されている。ところで、扉バネ14の一端部は長板状カバー13bの内面に圧接し、一方、他端部はキー用凹所16の内壁面に圧接し、左扉13を常時開く方向へ付勢する(図15参照)。
このように、実施形態では、左右一対の支軸12を介して観音開き式の左右扉13を設け、この左右扉13は、鍵の不使用時、把手本体1の一端部にその筒状基端部22が支持軸31を介して回転自在に設けられたキー本体21のキーブレード24をキー用凹所16に全て収納した状態で閉じる。
次に、図6乃至図9を参照にして操作ボタン50を含む起動手段について説明する。図6は操作ボタン50を内側から見た斜視図である。図6に於いて、50aは指用の円形状操作部で、例えば図1で示すように把手本体1の垂直側壁から多少突出状態に露呈している。50bは前記円形状操作部の内面に連設形成された短筒状のバネ収納部で、この短筒状バネ収納部50bには、図4で示すように復帰バネ51が組み込まれる。復帰バネ51の一端部は操作ボタン50に収納され、一方、他端部は図7のレバーカム40に支持される。50cは短筒状バネ収納部50bの外面に連設形成された複数個のガイド突起で、これらのガイド突起50cは把手本体1の図示しないガイド小溝に案内される。
したがって、操作ボタン50をレバーカム40の方向へプッシュすると、操作ボタン50は復帰バネ51のバネ力に抗して、例えば上下のガイド突起50cを介して直線移動可能である。さらに、短筒状バネ収納部50bの外面には、周方向に所定間隔を有して複数個(3個)の受け入れ溝50dが形成され、これらの受け入れ溝50dは軸方向にプッシュされた操作ボタン50の各突起部分をそれぞれ受け入れることができる。さらに50eは前記受け入れ溝50dを形成する少なくとも一つの突起部分で、これらの突起部分50eの一つの先端縁部(押圧部分)52は、これに対応するレバーカム40の一つの傾斜状受け面53と摩擦係合する。
次に、図7はレバーカム40を外側から見た斜視図である。このレバーカム40は、操作ボタン50が復帰バネ51のバネ力に抗して接近して来ると、操作ボタン50の押圧部分(押圧縁部)52によって該レバーカム40に設けた一つの突起部分40cの受け面53を介して押し上げられる。その結果、レバーカム40は支持軸31の一端部に支持された状態で所定角度まで回転可能である。
しかして、レバーカム40は、図7で示すように靴べら形状の垂直ベース板40aと、この垂直ベース板40aの外壁面の幅広基端部の中央部に突出形成された筒状軸部40bと、この筒状軸部40bに対して同心円状に突出形成された合計3個の爪状突起部分40cと、垂直ベース板40aの先細り状自由端部の内壁面に突出形成された持ち上げ部分40dとから成り、前記爪状突起部分40cの少なくとも一つは、前述した操作ボタン50の押圧部分(押圧縁部)52と摩擦係合する傾斜状受け面53と成っている。
図8は操作ボタン50を矢印方向へ押圧し、これによりレバーカム40が矢印方向へ所定角度まで回転してキー本体21の基端部を持ち上げた状態の説明図である。図9の(a)、(b)、(c)は、操作ボタン50とレバーカム40との摩擦係合を示す説明図である。この時、キー本体21は、その筒状基端部22内に設けた可動カム33の復帰力に抗して持ち上げられる。
次に、図10及び図11を参照にして助勢機構Yについて説明する。前述したように、把手本体1の一端部には、キーブレード24を使用位置へと回転させる助勢機構Yが設けられ、該助勢機構Yは、駆動バネ32と、該駆動バネに付勢されかつ凹凸のカム面33aを有する可動カム33と、その固定側凹凸のカム面34aが前記可動カム33の凹凸のカム面33aにかみ合う固定カム34とを備え、これらの各部材は、軸方向に一連に組み込まれている。実施形態では、図10で示すように、助勢機構Yは、例えば収納筒30に駆動バネ32と、可動カム33が組み込まれ、一方、固定カム34の一端部は把手本体1の凹所7,7Aに組み込まれている。
図11で示す可動カム33と固定カム34の具体的構成の説明は割愛するが、図10で示すように、長杆状の支持軸31の中央部には、可動カム33が駆動バネ32に固定カム34の固定カム34の頂点付近に圧接するように常時付勢された状態で外嵌合し、支持軸31の他端部は、その外周面が非真円形状(例えばトラック形状)の固定カム34が不番軸孔を介して外嵌合している。したがって、本実施形態では、駆動バネ32の駆動力及可動カム33の圧接力により、キー本体21がレバーカム40の持ち上げ部分40dで所定角度まで持ち上げられ(図8参照)、かつ、前記固定側凹凸のカム面34aの頂点を乗り越えると、助勢機構Yの助勢力により、キー本体21は図3で示すように使用する位置方向に回転する。
最後に図12乃至図16を参照にして本発明の主要部である左右扉の開閉機構Zについて説明する。まず図12に於いて、17はキー用凹所16を形成する蓋体4の底壁で、この底壁17の先端部には左右方向に該キー用凹所16に連通する案内切欠18が形成されている。19は前記底壁17の背面に突出形成された左右一対の握り型案内部分で、これらの握り型案内部分19、19の対向端面の間は、板バネ62の自由端部を案内することができる間隙64が設けられている。握り型案内部分19、19及び前記案内切欠18は、図13及び図14に示す板状のトリガー片60の垂直板状の下端部60aを案内する。
しかして、前記板状トリガー片60は、前記下端部分(胸部)60aと、該下端部分の上端縁から蓋体4の先端面方向へ傾斜状に連設する中間部分(首部)60bと、この中間部分の上端縁から略水平状態に連設するロック部分(水平頭部)60cとから成り、前記下端部分60aには矩形状の窓状係合部61が形成されている。
62は、その取付け基端部62aが複数個の固着具63を介して蓋体4の底壁17の背面に固定された弾性部材で、実施形態では、板バネ62が採用されている。この板バネ62の自由端部62bは、トリガー片60の前記窓状係合部61を形成する上端係止縁61aと下端係止縁61bに選択的に係脱可能であると共に、左右扉13が所要量開放したとき、該左右扉13が開き過ぎないように蓋体4の底壁17の背面に当接可能である。
また図14で示すようにトリガー片60のロック部分(水平頭部)60cは、その上面がキー用凹所16に収納時(左右扉13の閉鎖時)に於いて、キーブレード24の先端部24aの背面に押し付けられる受け部分としての機能を有し、またその両端部はロック部分としての機能を有する。
最後に、図15及び図16を参照にして、左右扉の開閉装置Zの作用について説明する。なお、助勢機構Yの詳細な作用説明は割愛する。
図15の(a)は、鍵不使用時の状態を示している。つまり、キーブレード24が左右扉に完全に覆われている状態である。ここでは、これを初期位置とする。初期位置では、把手本体1のキーブレード24がキー用凹所16に収納され、かつ左右扉13が閉じている。左右扉13の閉鎖時、左右扉13の爪状係合部分13d、13dの間にトリガー片60の水平板状のロック部分60cが入り込んでいる。左右扉13は、その扉バネ14で開く方向に付勢されているが、トリガー片60の水平板状ロック部分60cの両端部が邪魔をしているので開かない。
また、キーブレード24の先端部24aの背面は、前記水平板状ロック部分60cの上面を押し付けている。その理由は、キー本体の筒状基端部22に組み込んだ固定カムと可動カムを含むトルク機構の復帰力がトリガー片の方向に作用しているからである。
図16の(a)は、初期位置における板バネ62の状態を示す。前述したように、トリガー片60はキーブレード24の先端部24aの背面に押されかつ板バネ62のバネ力に抗して、しかも左右の握り型案内部分19に案内されながら下方へと下降し、左右扉13が閉じた所で停止する。
付言すると、図15の(a)の状態に成る場合には、トリガー片60は、ダンパー機構、バネ機構、トルク機構(実施形態)等の復帰力でキー用凹所16内に吸い込まれる如く入り込んで来るキーブレード24の先端部24aに押し付けられて下降するので、トリガー片60の窓状係合部61の上端係止縁61aに自由端部62bが係合する板バネ62は反るように弾性変位する。したがって、板バネ62は、把手本体1のキー用凹所16にキーブレード24を収納した初期位置では、左右扉13を閉鎖状態にロックしているトリガー片60を、ロックを解く方向に常時付勢している。
また、左右扉13が扉バネ14のバネ力に抗して閉じる理由は、左右扉13の爪状係合部分13dに支持されている水平板状ロック部分60cの両端部が、トリガー片60の下降時に前記爪状係合部分13dを押し付けながら摩擦係合するからである。
図15の(b)は、(a)の鍵不使用時の状態から鍵の使用時に操作ポタンをプッシュした場合に於いて、キーブレード24の先端部24aが可動カムの復帰力に抗して浮き上がり、これに追動してトリガー片60が板バネ62の弾性変位復帰力により、矢印で示す上方方向へ位置変位し、その水平板状のロック部分60cが左右扉13の爪状係合部分13d、13dから外れ、これに起因して左右扉13自体が扉バネ14のバネ力により矢印で示す方向に開き始めた状態を示す。図16の(b)は、前記図15の(b)に対応する板バネ62とトリガー片60の状態を示す。板バネ62は弾性変位復帰すると水平状態となる。付言すると、トリガー片60は板バネ62によって上昇するが、それ以上は板バネ62のバネ力によっては上昇しない。
そこで、図15の(c)及び図16の(c)は、トリガー片60が扉バネ14で開く方向に回転する左右扉13の爪状係合部分13dに持ち上げられることを示す。扉バネ14の力でトリガー片60がさらに上方へと位置変位すると、板バネ62の自由端部62bは、トリガー片60の窓状係合部61の上端係止縁61aから離れる。
最後に図15の(d)及び図16の(d)は、トリガー片60が扉バネ14で左右の支軸を支点に開放する左右扉13の開放量に対応して上昇してきた時に、板バネ62の自由端部62bの上面が蓋体の底壁17の背面に当接すると共に、自由端部62bの下面が窓状係合部61の下端係止縁61bに当接し、左右扉13の開放を止めた状態である。実施形態では、窓状係合部61の上下方向の幅は、キーブレード24の先端部24aが出て行く幅に設定されている。
本実施形態では、キー本体の基端部は筒状に形成され、該筒状基端部に可動筒を組み込み、該可動筒にトルク機構を構成する駆動バネ、可動カム等を内装し、かつ、支持軸を介して可動筒及び筒状基端部が一緒に回転するように構成しているが、トルク機構を構成する固定カム、可動カム、駆動バネは一例であるから、例えば操作ボタン(起動手段)によってキー本体を回転させる機構や手段は、バネ部材やダンパー機構等により、適宜に設計変更することができる。
なお、本発明の限定要件ではないが、携帯型鍵Xは、例えば少なくとも一方がケース状のベース体2と、このベース体2の一側面に重ね合わせるように結合し、かつ、複数個の固着具を介して合体する板状の蓋体4とから成るので、ベース体2又は蓋体4のいずれかにICチップを設けることができる。
したがって、ICチップ内蔵の携帯型鍵Xは、電気錠用制御手段との間で識別情報を送信するための非接触型電気錠システムの構成要件として利用することもできる。
本発明は、建物の扉、家具、自動車等の錠前を施・解錠するに使用することができる。
X…携帯型鍵、Y…スイング助勢機構、Z…左右扉の開閉機構、1…把手本体、2…ベース体、4…蓋体、11…軸受け、12…支軸、13…左右扉、14…扉バネ、13d…係合部分(係合爪)、16…キー用凹所、17…底壁、18…案内切欠、19…案内部分、24…キーブレード、24a…先端部、31…支持軸、33…可動カム、33a…可動カムの凹凸のカム面、34…固定カム、34a…固定側凹凸のカム面、50…操作ボタン、51…復帰バネ、52…押圧部分、53…受け面、21…キー本体、32…駆動バネ、40…レバーカム、40d…持ち上げ部分、60…トリガー片、60c…ロック部分、62…弾性部材、61…窓状係合部、61a…上端係止縁、61b…下端係止縁、62…弾性部材、62b…自由端部。
Claims (7)
- 把手本体の一側上面にキー用凹所を形成し、該キー用凹所の上端部に左右一対の支軸を介して観音開き式の左右扉を設け、この左右扉は、鍵の不使用時、把手本体の一端部にその基端部が支持軸を介して回転自在に設けられたキー本体のキーブレードを前記該キー用凹所に収納した状態で閉じ、一方、鍵の使用時、前記把手本体に設けた起動手段を介して前記キーブレードが浮き上がるのに追動してトリガー片が弾性部材の弾性力により位置変位し、該トリガー片に形成したロック部分が前記左右扉に形成した係合部分から外れると、前記左右扉は、前記支軸に設けた扉バネのバネ力により開放し、前記キーブレードは前記キー用凹所から出ていくことを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項1に於いて、弾性部材は、基端部が把手本体に固定され、一方、その自由端部は把手本体に設けた案内部分に案内されるトリガー片の下端部に係合し、把手本体のキー用凹所にキーブレードを収納した初期位置では、左右扉を閉鎖状態にロックしているトリガー片を、ロックを解く方向に常時付勢していることを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項1に於いて、トリガー片の下端部には、弾性部材の自由端部が係合する窓状係合部が形成され、この窓状係合部を形成する上端係止縁と下端係止縁に前記自由端部が選択的に係脱することを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項1に於いて、左右扉の閉鎖時、トリガー片の上端部は、キーブレードの先端部に押し付けられる受け部分としての機能と、左右扉の爪状係合部分と係合するロック部分としての機能を有することを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項1に於いて、弾性部材は板バネであり、この板バネの自由端部は、左右扉が所要量開放したとき、蓋体の底壁の背面に当接可能であることを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項1に於いて、把手本体の一端部には、キー本体の基端部を所定角度まで起こすための操作ボタンを含む起動手段が設けられていることを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
- 請求項6に於いて、把手本体の一端部には、キーブレードを使用位置へと回転させるスイング助勢機構が設けられ、該スイング助勢機構は、駆動バネと、該駆動バネに付勢されかつ凹凸のカム面を有する可動カムと、その固定側凹凸のカム面が前記可動カムの凹凸のカム面にかみ合う固定カムとを備え、これらの各部材は、軸方向に一連に組み込まれていることを特徴とするコンパクト型携帯型鍵。
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