JP5916740B2 - 核酸標的の定量的多重同定 - Google Patents

核酸標的の定量的多重同定 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、出典明示によりその全内容が本明細書に組み込まれる、2010年10月14日に出願された「定量的多重化(Quantitative Multiprexing)」と題される、米国仮特許出願第61/393,253号の優先権を主張する。
本発明は分子検出に関し、より具体的には、一以上の標的分子の定量的多重検出のための方法およびシステムに関する。
生化学分析は、一般に、研究、臨床、環境および工業の現場で、ある遺伝子配列、抗原、疾患または病原体の存在または量を検出または定量するために用いられる。分析を用いて、宿主生物またはサンプル中に存在する、寄生虫、菌類、バクテリアまたはウイルスなどの生物を同定することが多い。ある条件下では、分析は、感染または疾患の程度を計算し、かつ疾患の状態を経時的にモニターするために用いられうる、定量化の尺度を提供しうる。一般に、生化学分析は、典型的には研究、臨床、環境または工業源に由来するサンプルから抽出された抗原(免疫測定)あるいは核酸(核酸ベースの分析または分子分析)を検出する。
国土安全保障、食品安全および医療診断を含む広範囲の領域にわたり、多数の病原体の定量的同定のための分析に対する需要が増大している。多重定量的分析のための既存の技術は存在するが、これらの技術は多数の病原体の適切な定量的同定を提供することができない。例えば、マイクロアレイはDNAの同定にとって満足のいくレベルの多重化を提供するが、定量的情報をほとんどあるいはまったく提供しない。他方、リアルタイムPCRは高品質の定量的情報を提供するが、多重化のレベルは制限されている。
その他の名称のうち定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(「qrt−PCR」)としても知られる、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)は、絶対量または別の入力情報と比較した相対量のいずれかとして、標的DNAを定量しながら、周知のPCRプロセスを用いて、標的DNA分子を同時に増幅するために用いられる、分子生物学的ツールである。標準的なPCRを用いる場合、産物が反応の完了の後に検出される。対照的に、qrt−PCRを実施して、ユーザーはほぼ同じ方法で標的DNAを増幅するが、ポリメラーゼ連鎖反応の進行とリアルタイムで標的とされるDNA分子を検出する。リアルタイムでqrt−PCR産物を検出するために用いられる最も一般的な方法のいくつかは、二本鎖DNA産物内に組み込まれる非特異的蛍光色素を利用するもの、またはプローブが標的配列とハイブリダイズする時にのみ蛍光を発することができる蛍光レポーターで標識された、配列特異的プローブを用いるものである。これらの方法が採用される場合、例えば、蛍光検出器などのさらなる設備が必要とされるだろう。
配列特異的プローブ法は、標的とされる配列またあるいはそのアンプリコンと実質的に相補的であるヌクレオチド塩基配列を有するプローブの使用を必要とする。選択的分析条件下では、プローブは、実施者がサンプル中の標的とされる配列の存在を検出できるような方法で、標的とされる配列またはそのアンプリコンにハイブリダイズするだろう。効果的なプローブは、標的とされる配列の存在を検出することを干渉できる、任意の核酸配列との非特異的なハイブリダイゼーションを防ぐように設計される。プローブおよび/またはアンプリコンは、検出ができる標識を含んでもよく、該標識は、例えば、放射性標識、蛍光色素、ビオチン、酵素、電気化学的あるいは化学発光化合物である。
qrt−PCR産物を定量するために、検出された蛍光はサイクル数に対する対数目盛上にプロットされる。未決定の反応における標的の量は、次いで、既知の量の産物を用いて得られた標準結果と実験結果を比較することにより決定することができる。これは、しかしながら、qrt−PCR産物を定量できる一つの方法にすぎない。
定量的リアルタイムPCRは、特に分子生物学の研究において、多数の適用性を有している。qrt−PCRの一つの具体的な使用は、サンプル中の病原体についての定量的な情報を獲得することである。定量のためには、蛍光強度のリアルタイムの測定、または増幅反応の間のアンプリコンの濃度の増加を示す別のパラメーターのリアルタイムの測定が、必要である。多数の標的を識別する(differentiate)ためには、特異的なプローブと共に特定のプライマーが各標的に対して設計されなければならない。あるいは、望ましくない場合では、プライマーだけを設計すればよく、かつ、アンプリコンの増加する濃度を示すために、SYBRグリーンなどの色素が反応に適用される。例えば、もし10種の標的候補(potential target)が存在するならば、典型的には10種の異なるプローブが必要とされる。検出器/プローブの組み合わせに対する現在の最先端技術は、最大でおよそ4あるいは5種の標的の同時多重化を可能にする。しかしながら、ほとんどのリアルタイムPCRシステムは、検出を多重化するために二つの検出器のみを装備している。かかるシステムを用いると、6種のC型肝炎ウイルス(「HCV」)遺伝子型を識別するために、6つの別個のPCR反応が必要である。
DNAマイクロアレイは、サンプル中の標的核酸の、マイクロアレイ上の相補的なDNA配列へのハイブリダイゼーションに起因する、サンプル中の標的核酸配列の存在を検出するために用いられるツールである。マイクロアレイ自体は、表面(例えば、マイクロアレイ自体の表面またはビーズなどの二次的な表面)に付着した、最大で何千ものDNAスポット−プローブ(またはレポーター)と呼ばれる−の集合である。マイクロアレイは通常、マイクロアレイリーダーによって容易に読むことができる顕微鏡用スライドあるいは他の比較的小さな表面上で形成される。DNAプローブは、非常に短いDNAのセグメントから非常に長いDNAのセグメントまで変動でき、その他多数の種類の配列のうち、短いオリゴ、遺伝子、遺伝子のセグメントあるいはDNAの非コードセグメントを含むことが多い。
マイクロアレイを用いるために、対象の核酸が、獲得され、精製され、増幅され、かつ典型的には蛍光的にまたは放射性標識で標識される。標識された核酸は、次いで、DNAスポットに流され、そして、対象の核酸が実際に存在する場合には、それはマイクロアレイ上のその相補的なプローブにハイブリダイズするだろう。非結合または非特異的結合した核酸は洗浄され、結合した標的だけを後に残す。標識された結合標的はそのため、それが結合した各DNAスポットでシグナルを産生するだろう、また、マイクロアレイリーダーは、マイクロアレイ上のそれらの既知の位置に基づいて、プローブおよび標的の同定を決定しながら、蛍光シグナルを検出できる。
DNAマイクロアレイ技術の利点の一つは、アレイの多重化能力である。単一のアレイは最大で何千もの異なるプローブを含有することができるため、単一のマイクロアレイ実験は何千の遺伝的試験を同時に実施することができる。マイクロアレイは、その他多数のよく知られた用途のうち、一般に:(i)遺伝子発現を解析する;(ii)生物を同定する;(iii)一塩基多型(「SNPs」)を検出する;および(iv)近縁関係にある生物におけるゲノムを比較するために用いられる。
従って、マイクロアレイ技術はDNAの多重同定のためによく用いられる。しかしながらマイクロアレイは、同定されたDNAについて非常にわずかの、あるいは不正確な定量的情報しか提供しない。それゆえ、多重検出と定量を組み合わせるための改善された方法およびシステムについて、当技術分野において継続的な必要性が存在する。
それゆえ、本発明の主要な目的および利点は、一以上の標的の定量的検出のための方法を提供することである。
本発明の別の目的および利点は、定量を一以上の標的の多重検出と組み合わせることである。
本発明のさらに別の目的および利点は、リアルタイム核酸増幅システムの定量的能力をハイブリダイゼーションシステムの多重化能力と組み合わせることである。
本発明の他の目的および利点は、一部分は明白なものであり、また一部分は以下に明らかにされるだろう。
上述の目的および利点に従って、本発明は、複数の標的核酸分子の少なくとも一つをサンプル中に検出するための方法を提供する。該方法は:(i)第一の領域が複数の標的核酸分子間で保存される場合、複数の標的核酸分子の各々の第一の領域を同定する段階;(ii)サンプル中に存在する各標的核酸分子の第一の領域の第一の増幅産物を産生する段階;(iii)増幅の間にリアルタイムで第一の増幅産物の産生を検出する段階;(iv)第二の領域が複数の標的核酸分子間で保存されない場合、複数の標的核酸分子の各々の第二の領域を同定する段階;(v)サンプル中に存在する各標的核酸分子の第二の領域の第二の増幅産物を産生する段階;および(v)サンプル中に存在する各標的核酸分子の存在を示す、第二の増幅産物を検出する段階、を含む。別の態様によると、第一の増幅産物は、第一の領域にハイブリダイズする第一の核酸プローブの存在下で産生され、かつ、増幅の間にリアルタイムで増幅産物を検出する段階は、第一の領域への第一の核酸プローブのハイブリダイゼーションを検出することを含む。別の態様によると、プローブがDNAマイクロアレイなどの基質に固定されうる場合、第二の増幅産物を検出する段階は、相補的なプローブへ第二の増幅産物をハイブリダイズすることを含む。該方法は:(i)第三の領域が第二の複数の標的核酸分子間で保存される場合、第二の複数の標的核酸分子の第三の領域を同定する段階;(ii)サンプル中に存在する第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の領域の増幅により、第三の増幅産物を産生する段階;および(iii)リアルタイムで第三の増幅産物の産生を検出する段階、をさらに含むことができる。第一の増幅産物および前記第三の増幅産物は、同一の反応において産生することができる。
第二の態様によると、サンプル中に存在する標的核酸分子の定量された量およびサンプル中に存在する各標的核酸分子の検出された存在の両方を解析することにより、サンプル中に存在する複数の標的核酸分子のそれぞれの定量的多重検出を実施する段階をさらに含む、上述の方法がある。
第三の態様によると、サンプル中の一以上の標的核酸分子の存在は、そのサンプル中の病原体の存在を示す。該方法は、サンプル中の少なくとも二つの標的−病原体、遺伝子、SNPs、特異的な核酸配列等−を検出、定量および/または同定することができる。
第四の態様によると、複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の領域を同定する段階は:(i)複数の標的核酸分子のそれぞれの核酸配列の少なくとも一つのセグメントの配列アラインメントを実施する段階;(ii)配列アラインメントに基づいて第一の領域を同定する段階;(iii)PCR増幅の間に第一の領域を増幅できる第一のプライマーおよび第二のプライマーを設計する段階;および(iv)領域のPCR増幅の間に第一の領域にハイブリダイズできるプローブを設計する段階、を含む。該プローブは、第一のプライマーの融解温度および第二のプライマーの融解温度よりも少なくとも6℃高い融解温度を有するように設計されうる。
第五の態様によると、複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域を同定する段階は:(i)複数の標的核酸分子のそれぞれの核酸配列の少なくとも一つのセグメントの配列アラインメントを実施する段階;(ii)配列アラインメントに基づいて第二の領域を同定する段階;および(iii)PCR増幅の間に第二の領域を増幅できる第一のプライマーおよび第二のプライマーを設計する段階、をさらに含む。該方法はまた、複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域にハイブリダイズできる相補的なプローブを設計する段階を含みうる。
第六の態様によると、複数の標的核酸分子の少なくとも一つを検出するためのシステムが提供される。該システムは:(i)複数の標的核酸分子の少なくとも一つを含むサンプル;(ii)第一のプライマーペア、該第一のプライマーペアは第一の増幅産物を産生するために複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の領域を増幅することができ、ここに、該第一の領域は複数の標的核酸分子の間で保存されるものである;(iii)リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)装置(instrument)、ここに、該PCR装置は第一のプライマーペアを用いて第一の増幅産物を産生することができ、かつさらにリアルタイムで第一の増幅産物を検出することができるものである;(iv)第二のプライマーペア、該第二のプライマーペアは第二の増幅産物を産生するために複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域を増幅することができ、ここに、該第二の領域は複数の標的核酸分子の間で保存されないものである;(v)第二の増幅産物を検出するための検出デバイス、を含む。一実施態様によると、該システムは、以下:第一の領域にハイブリダイズする第一の核酸プローブ;および第二の領域にハイブリダイズする第二の核酸プローブ、ここに、該第二の核酸プローブはマイクロアレイなどの基質に固定されうるものである、の一以上をさらに含む。
第七の態様によると、該システムは、以下:(i)第三のプライマーペア、該第三のプライマーペアは第三の増幅産物を産生するために第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の領域を増幅することができ、ここに、該第三の領域は第二の複数の標的核酸分子の間で保存されるものである;および(ii)サンプルから核酸を精製する手段、の一以上をさらに含むことができる。
第八の態様によると、該システムは複数の標的核酸分子の少なくとも一つをサンプル中に検出するためのキットである。
第九の態様によると、複数の標的核酸分子の少なくとも一つを検出するためのキットが提供され、該キットは:(i)第一のプライマーペア、該第一のプライマーペアは第一の増幅産物を産生するために複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の領域を増幅することができ、ここに、該第一の領域は複数の標的核酸分子の間で保存されるものである;(ii)第一の領域にハイブリダイズする第一の核酸プローブ;(iii)第二のプライマーペア、該第二のプライマーペアは第二の増幅産物を産生するために複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域を増幅することができ、ここに、該第二の領域は前記複数の標的核酸分子の間で保存されないものである;および(iv)第二の領域にハイブリダイズする第二の核酸プローブ、を含む。
第十の態様によると、該キットは、以下:(i)マイクロアレイ;および(ii)サンプルから核酸を精製する手段、の一以上をさらに含むことができる。
第十一の態様によると、該キットは、第三のプライマーペアが第三の増幅産物を産生するために第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の領域を増幅することができ、第三の領域が第二の標的核酸分子の間で保存されるものである場合、第三のプライマーペアをさらに含む。
本発明は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解され明らかとなるであろう:
図1は本発明の一態様による方法の高レベルな概略図である;
図2は、以下のバクテリア;肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)(配列番号1)、大腸菌(Escherichia coli)(配列番号2)、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)(配列番号3)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(配列番号4)および大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)(配列番号5)由来の23SリボソームRNA(「rRNA」)のアラインメント、ならびにコンセンサス配列(配列番号6)であり、アラインされた(aligned)配列の上方左側および下方右側の矢印内にTQRプライマー配列を、かつアラインされた配列の上方右側に位置する矢印内にTQRプローブ配列を示す;
図3は、同一の5種のバクテリア由来の16S rRNAのアラインメント(黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(配列番号7)、大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)(配列番号8)、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)(配列番号9)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)(配列番号10)、大腸菌(Escherichia coli)(配列番号11)、およびコンセンサス配列(配列番号12))であり、アラインされた配列の上方左側および下方右側の矢印内にTDRプライマー配列を、かつアラインされた配列間の変動性(variability)の固有の位置においてアラインされた配列全体に分布している矢印内にTDRプローブを示す;
図4は、C型肝炎ウイルス(「HCV」)の6種のバリアント由来のゲノム配列のアラインメント(HCV_4(配列番号13);HCV_1(配列番号14);HCV_6(配列番号15);HCV_5(配列番号16);HCV_3(配列番号17);HCV_2(配列番号18);およびコンセンサス配列(配列番号19))であり、矢印は上流および下流のプライマーを同定し、qrt−PCRプローブになりうる領域は四角で囲まれている;
図5は、C型肝炎ウイルス(「HCV」)の6種のバリアント由来のゲノム配列のアラインメント(HCV_4(配列番号20);HCV_1(配列番号21);HCV_6(配列番号22);HCV_5(配列番号23);HCV_3(配列番号24);HCV_2(配列番号25);およびコンセンサス配列(配列番号26))であり、矢印は上流および下流のプライマーを同定し、マイクロアレイプローブになりうる位置は四角で囲まれている;
図6は、本発明の一態様によるqrt−PCRの結果の増幅プロットである;
図7Aは、本発明の一態様によるマイクロアレイの編成(organization)を表す表である;
図7Bは、図7Aで編成されたマイクロアレイを用いるマイクロアレイ解析の結果を示す、ドットはハイブリダイゼーションを表す。
発明の詳細な説明
本発明の一態様によると、リアルタイム核酸増幅システムの定量的能力とハイブリダイゼーションシステムの多重化能力を組み合わせるための方法およびシステムがある。例えば、本明細書において、たとえ核酸配列、種、または株が遠縁または近縁のいずれかであっても、二以上の遺伝子、種、または株を含有するサンプルにおける標的核酸配列、種、または株を定量的に解析するための方法およびシステムが記載される。
本明細書で用いられる用語「核酸」は、ヌクレオチドの鎖(すなわち、交換可能な有機塩基に連結された糖を含む分子)を指す。用語「核酸」はまた、オリゴリボヌクレオチドおよびオリゴデオキシリボヌクレオチド、ならびにポリヌクレオシド、およびアデニン、ウラシル、グアニン、チミン、シトシンおよびイノシンを含むがこれらに限定されない、核酸を含有する任意の他の有機塩基を指すことができる。核酸は一本鎖または二本鎖であってもよく、また、天然源から、あるいは合成プロセスを通して獲得されてもよい。
ここで図面を参照すると、同じ参照番号は全体にわたって同じ部分(part)をさすものであり、図1に、本発明の一実施形態による、サンプル中の核酸の定量的同定のための方法の高レベルな概略図が見られる。この方法での最初の段階として、サンプルが解析のために獲得される。サンプルは、記載される方法のために用いることができる任意のサンプルであってもよい。例えば、サンプルは、その他多数のうち、一以上の核酸配列、種または株を含有するように獲得できる。具体的な例として、サンプルは、食料から獲得された、動物またはヒトから獲得された、または環境から獲得された任意のサンプル、ならびに、例えば、病原性または非病原性の微生物などの微生物の同定のために獲得された任意の他のサンプルとすることができる。
従って、本明細書に記載される方法、デバイスおよびシステムの多くの用途の中には、病原性および/または非病原性の微生物の潜在的に複雑な混合物(potentially complex mixture)に見られる、一以上の微生物を同定することがある。例えば、潜在的に複雑な混合物は、様々な界(kingdoms)、門(phylums)、網(classes)、目(orders)、科(families)、ならびに、その他多数のうち、バクテリア属である、エシェリキア属(Escherichia)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、エンテロバクター属(Enterobacter)、プロテウス属(Proteus)、コクシエラ属(Coxiella)、リステリア属(Listeria)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、サルモネラ属(Salmonella)、バシルス属(Bacillus)およびクロストリジウム属(Clostridium)を含む多数の属(genera)、および、その他多数のうち、アデノウイルス科(Adenoviridae)、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)、フラビウイルス科(Flaviviridae)、レトロウイルス科(Retroviridae)、オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、パポバウイルス科(Papovaviridae)、ポリオーマウイルス科(Polyomavirus)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)およびトガウイルス科(Togaviridae)などのウイルス科由来の、多数の種類および株の病原性および/または非病原性微生物を含みうる、ヒトまたは動物から獲得される血液サンプルまたは培養物とすることができる。潜在的に複雑な混合物はまた、その他多数のうち、土壌サンプル、大気サンプル、水サンプルおよび表面サンプル由来を含む、任意の他の微生物群(microbial community)から獲得されたサンプルとすることができる。
サンプルが獲得されるとすぐに、サンプルから核酸が回収される。一実施形態では、サンプル中の生物学的物質、例えば、細胞または組織が、サンプル調製プロセスにおいて溶解される。別の実施形態では、生物学的物質が抽出に供される。化学的、機械的、電気的、超音波、熱等を含むがこれらに限定されない、当技術分野で知られている任意の生物学的抽出プロトコールを、本発明の方法と共に用いることができる。とりわけ、QIAGEN登録商標、Invitrogen登録商標およびPromega登録商標などの供給者により製造または販売される核酸精製用の市販キットを含む、当技術分野で知られている任意の核酸抽出および精製媒体(media)を、対象の核酸の単離のために用いることができる。
サンプルからの核酸の配列特異的または生物特異的回収であることに加え、該プロセスは、代替的に、サンプルからの全てまたはほとんどの核酸を獲得するように設計されうる。後者は、例えば、サンプル中の潜在的な生物の正体(identity)が未知の状況において、特に有利であるだろう。一実施形態によると、核酸は、本明細書に記載されるプロセスの次の段階での即時使用に適している核酸をもたらす方法を用いて獲得される。
標的定量領域
この実施形態の段階110で、第一の固有の領域が各標的に対して位置する。この第一の領域は、標的間で保存的な領域であり、例えば、標的定量領域(「TQR」)と呼ぶことができる。一実施形態では、TQRは、様々なバクテリア科(bacterial families)などの、関連微生物(related microorganism)の公知の組のために決定される。別の実施形態では、TQRは、病原性株および非病原性株の両方を含む一組の大腸菌株などの、より近縁の微生物の公知の組のために決定される。
図2に示されるのは、標的間のTQRを同定するために用いられる5種の異なるバクテリア由来のゲノムの一部分の配列アラインメントである:肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)および大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)。図2に示されるアラインメントは、23SリボソームRNA(「rRNA」)をコードする、各生物由来のDNA配列をアラインする。多くの微生物が一より多いコピーの23S rRNA遺伝子配列を含有しているが、これらの生体内(intra−organism)配列は非常に高度に保存される傾向がある。例えば、肺炎桿菌(K.pneumoniae)は8コピーの23S rRNAを有し、大腸菌(E.coli)は7コピーを有し、ミラビリス変形菌(P.mirabilis)は7コピーを有し、黄色ブドウ球菌(S.aureus)は5コピーを有し、また大便連鎖球菌(E.faecalis)は4コピーを有する。23S rRNAは、原核生物の50S大サブユニットの構成要素であり、典型的にはこの特定のrRNAのリボソームペプチジルトランスフェラーゼ活性を担う。23S rRNA遺伝子配列の構造上の、この、また恐らくは他の機能的制約の結果として、該配列は生物間で高度に保存された特定の領域を含有する。図2における配列アラインメントで実証されるように、23S rRNAのこの領域は5種のバクテリア間で高度に保存される。
図1に示される方法における段階120で、プライマーおよび蛍光プローブがTQRのために設計される。図2に示される5種のバクテリアが高度に保存された領域を有するので、このTQRは、5種のバクテリア全てに対する単一セットのフォワードおよびリバースプライマー(図2に示される、フォワードプライマー「UTI−23S−2 for」およびリバースプライマー「UTI−23S−2 rev」を参照)を用いて、qrt−PCRの間、増幅することができる。従って、同一のプライマーが、描かれるバクテリアの5種全てから獲得されたDNA由来のこの領域を増幅することができるだろう。代替的な実施形態では、各標的のTQRを特徴的な(distinctive)プライマーのセットで増幅することができ、または、多数の標的を一以上のグループで増幅することができる。PCR増幅に加えて、当技術分野で知られている増幅のための他の方法および技術を用いて、本明細書に記載される方法によって増幅される、この、あるいは任意の他の核酸配列を増幅および/または解析しうることに留意すべきである。これは、数ある方法の中から、核酸配列をベースとする増幅(「NASBA」)を含むことができるが、これらに限定されない。
qrt−PCRプライマーの特異的な設計は、本発明の一態様である。図2に示されるように、TQR領域は、フォワードプライマー「UTI−23S−2 for」(ATCGCTCAACGGATAAAAG)(配列番号27)およびリバースプライマー「UTI−23S−2 rev」(CCGAACTGTCTCACGAC)(配列番号28)を用いて、5種のバクテリアから増幅される。しかしながら、qrt−PCRプローブは、配列AGCCGACATCGAGGTG(配列番号29)を含み、図2に描かれる位置「UTI−23S−2 プローブ」でアニールするように設計される。TQRの増幅およびプローブの結合を促進するために、プローブの融解温度または「Tm」は、フォワードおよびリバースプライマーのTmよりも優先的に(preferentially)6−8℃高い。従って、プライマー、プローブおよびアンプリコンは、他のプロフィールは可能ではあるが、表1に記載される特徴を有することができるだろう。
表1 プライマー、プローブおよびアンプリコンの特徴
Figure 0005916740
図2で描かれる例では、例えば、プライマー「UTI−23S−2 for」および「UTI−23S−2 rev」ならびにプローブ「UTI−23S−2 プローブ」は、表2に記載される特徴を有する。
表2 プライマーおよびプローブ
Figure 0005916740
TQRを決定するための方法の一実施形態がここに記載される。この例では、ヒトパピローマウイルス(「NPV」)のためのTQRが決定されている。最初の段階として、二以上の種類のHPVに対して、アラインメントツリーが作成される。アラインメントは標的のゲノムのサブセットとすることもでき、または標的の全ゲノムとすることもできる。アラインメントされるとすぐに、ユーザーまたはコンピュータープログラムは最も類似する配列を検索する。
次いで、一以上のセットの適切に類似する配列がユーザーまたはコンピュータープログラムにより検索され、qrt−PCRプローブのための領域を同定することができる。一実施形態では:(i)アラインされた配列間で同一であり;かつ(ii)15ヌクレオチド以上の長さである、TQR候補を同定することが望ましい。その後、一以上の同定されたプローブ領域候補の一以上の特徴が、ユーザーまたはコンピュータープログラムにより解析される。これは、それぞれのプローブ領域候補に関するTm、GCスコアおよび/または二次構造スコアを含めることができる。例えば、表3は、各領域候補の計算されたTm、GC含量および二次構造スコアと共に、アラインメントにおいて同定されたプローブ領域候補の選択を提示する。この例では、配列#1が最も高いTm(64.5℃)を有し、そのため、これまで議論された理由で、最も適したプローブとしての機能を果たす。
表3 プローブ配列候補
Figure 0005916740

TQRを決定する方法における次の段階として、プローブ候補の周辺の領域が解析される。該方法の一実施形態では、以下の段階:(i)最も望ましい特徴を有するプローブ配列候補(例えば配列#1)を選択する段階;(ii)アラインされた配列のための「標準PCR」ペアを同定するために、同定された配列の各側に隣接するおよそ200bpを解析する(すなわち、全ての標的で保存される、同定されたプローブ配列の上流および下流の両方の保存された領域を同定しようと試みる−これらの保存された領域は、上流および下流プライマーのための結合部位として潜在的に機能することができる)段階;および(iii)プローブと調和する(すなわち、プライマーのTmがプローブのTmのおよそ6℃未満である)プライマーをもたらす、隣接する領域を同定する段階、が実施される。
TQRのためのプライマーを設計するための方法の一実施形態の例が、図4に示される。この例では、C型肝炎ウイルス(「HCV」)のためのTQRのためのプライマーが設計されている。HCVの6種のバリアントが、色分けされた塩基により、図4においてアラインされる。図中の四角で囲まれている領域は、qrt−PCRプローブ領域候補に適した特徴を有するとして選択され、プローブ領域候補に隣接する領域を解析して、上流および下流プライマーのための(矢印により同定される)結合部位を同定した。
標的識別領域(Target Differentiation Region)
図1に描かれる方法のこの実施形態の段階110でもまた、第二の固有の領域が各標的に位置する。上述のTQRとは対照的に、第二の領域は標的の中で特徴的である領域であり、例えば、標的識別領域(「TDR」)と呼ぶことができる。図3に示される配列アラインメントは、TDR(標的の中で特徴的な領域)を同定するために用いられる同一のバクテリア(肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)および大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis))由来のゲノムの一部分を描く。アラインメントは、16S rRNAをコードする各生物由来のDNA配列をアラインする。16S rRNAは原核生物リボソームの30Sサブユニットの構成要素であり、また、とりわけ、原核生物リボソームの50Sおよび30Sサブユニットの結合における足場(scafforld)および補助(aiding)として作用することを含む、細胞内でのいくつかの機能を有する。
図1に示される方法での段階130では、マイクロアレイを用いるTDRの検出のために、マイクロアレイプローブが設計される。図3における配列アラインメントが実証するように、16S rRNAのこの領域は、高度に保存されるサブ領域(sub−region)ならびにそれほど高度に保存されてはいないサブ領域を含有する。このようなアラインメントの一つの利点は、同一のフォワード(「UTI_For_010111−1」)およびリバース(「UTI_Rev_010111−1」)プライマーを採用して、重要な配列相違を含有するであろう、全TDRを増幅することができることである。言い換えれば、マイクロアレイ上のプローブは、標的のうちの一つだけに相補的であることにより、それらがバクテリア間を識別できるように、設計することができる(あるいは、ユーザーの要望に応じて、一より多い標的−例えば、ユーザーは、関連する標的(related target)のサブセットを、そのサブセットにおける個々の間の識別をせずに認識するためのシステムを、そのサブセットでのみ見出される領域に対して相補的であるプローブを設計することにより、設計することができた、等)。図3に示される例では、マイクロアレイ上に見られるプローブ−肺炎桿菌(K.pneumoniae)についてKP−1−20110112およびKP−2−20110112、大腸菌(E.coli)についてEC−1−20110112、ミラビリス変形菌(P.mirabilis)についてPM−1−20110112、黄色ブドウ球菌(S.aureus)についてSA−1−20110112およびSA−2−20110112、ならびに大便連鎖球菌(E.faecalis)についてEF−1−20110112によって描かれる−が、示される領域だけで、標的バクテリアだけに結合するように設計された。
TDRのためのプライマーを設計するための方法の一実施形態の例が、図5に示される。この例では、C型肝炎ウイルス(「HCV」)のためのTDRのためのプライマーおよびプローブ候補が実施される。HCVの6種のバリアントが、色分けされた塩基により、図5においてアラインされる。上流および下流プライマーが矢印で表され、3つのプローブ領域候補が四角で囲まれている。
qrt−PCR増幅
図1に示される方法での段階140では、TQRおよびTDRの両方が増幅される。qrt−PCR反応は、適したアンプリコンをもたらす−あるいは、もたらすと予測される−PCR増幅の任意の方法を用いて実施することができる。一実施形態によると、PCR反応は、qrt−PCR反応の実施の前に、他のバリエーションのうち、一以上のプライマーの濃度を変更すること、アニーリングもしくは伸長温度を変更すること、および/または伸長時間を変更することを含むがこれらに限定されない、PCR反応を最適化するための様々な既知の方法のいずれかを用いて最適化される。
本方法の一実施形態によると、単一のPCRリアクターおよび/または反応を用いて、多数の標的(配列、遺伝子、属、種、株、等)のTQRおよびTDRの両方を増幅する。この方法によれば、各標的のTQRのための上流および下流のプライマーは同一であり(例えば、図2を参照)、全ての標的のTQRを増幅するために、単一セットのプライマーの使用を必要とする。同様に、各標的のTDRのための上流および下流のプライマーは同一であり(例えば、図3を参照)、全ての標的のTDRを増幅するために、単一セットのプライマーの使用を必要とする。この実施形態によると、PCR反応は同時あるいは順番に実施できる。
別の実施形態によると、個別のPCR反応を用いて、TQR領域およびTDR領域を増幅する。TQR反応は定量段階のために用いられるqrt−PCR反応であるだろう、またTDR反応は、その他多数のうち、マイクロアレイ分析などの、下流の適用のために用いられるであろう。この実施形態によると、個別のPCR反応を、同一の熱サイクリングデバイス内または上で起こすことができ、あるいは完全に異なる装置で起こすこともできる。
図1に示される方法での段階150では、TQR増幅はqrt−PCR反応の間に検出される。qrt−PCR産物を定量するために用いることができる可能な方法がいくつか存在する。例えば、二本鎖DNA産物内に組み込まれる非特異的蛍光色素を利用することができ、または、プローブが標的配列にハイブリダイズする場合にのみ蛍光を発することができる蛍光レポーターで標識された、配列特異的プローブを利用することができる。これらの方法が採用される場合、蛍光検出器が必要とされる可能性がある。蛍光データが収集されると、qrt−PCR産物は標準的な方法を用いて定量することができる。本方法の段階150に続いて、当技術分野において知られている方法を用いて、サンプルについての定量的情報が決定される。
例えば、図6は、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)および大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)由来のDNAならびに図1に描かれるプライマーおよびプローブを用いる、x軸上に熱サイクラーのサイクル数、およびデルタRn数−実験反応の標準化レポーター(「Rn」)値ひくベースラインシグナルのRn値、を備える、qrt−PCR反応の結果の増幅プロットの例である。
マイクロアレイ検出
図1に示される方法での段階160では、TDRからのアンプリコンが、当技術分野で知られている多数の技術または方法を用いてDNAマイクロアレイにさらされる。例えば、TDR反応からのアンプリコンは、マイクロアレイに貼り付けられた相補的なプローブにTDRアンプリコンがハイブリダイズするように、DNAスポットに流すことができる。非結合または非特異的結合した核酸は、好ましくは洗浄され、結合され標的だけを後に残す。
段階160で用いられるマイクロアレイは一般に、一以上のTDRプローブが固定された、固相基板(solid substrate)を含むだろう。TDR反応からのTDR配列アンプリコンとの相補的な相互作用の特異的な検出のため、TDRプローブは、基板の未処理あるいは処理済みの表面上に、好ましくは共有結合を介して、固定される。TDRアンプリコンは基板の表面上に導入される標的溶液を通してアプライされる。プローブ領域は、任意の側面上で、密閉された(hermetically sealed)あるいは開放されているチャンバー内にあってもよい。基板は熱伝導性であり、ハイブリダイゼーションおよび酵素反応のための、制御可能な温度および/または環境を提供する、温度制御装置または加熱源に連結される、あるいはさらされる。
結合した標的は、それが結合した各DNAスポットでシグナルを生成し、かつ、シグナル検出器が、マイクロアレイ上のそれらの既知の位置に基づき、プローブおよび標的の同定を決定しながら、シグナルを検出することができる。スキャナは検出素子(detection element)に適したレシーバを用いて、ハイブリダイズしたプローブ配列の存在を検出する。例えば、検出素子が蛍光分子である場合、スキャナは蛍光性のハイブリダイゼーションシグナルの検出のための蛍光スキャナである。スキャナの出力は、検出シグナルの解析のためのプロセッサに提供され、該プロセッサは検出された標的ヌクレオチド配列を解析し、評価することができる。評価(assessing)とは、プローブとヌクレオチド配列の間に形成されるハイブリッドの定量的および/または定性的な決定をさす。これは、ハイブリッドの量もしくは濃度の絶対値、またはハイブリッドのレベルを示す値のインデックスもしくは比率とすることができる。
メモリデバイス(単数または複数)をTDRマイクロアレイシステムに関連させてもよく、スタティックランダムアクセスメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ、および/またはダブルデータレートSDRAMもしくはDRAMなどの、デジタル情報を保存するように適合された様々な異なる種類のメモリデバイス、ならびに読出し専用メモリなどの標準的な不揮発性メモリにて、具体化してもよい。メモリデバイスは、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、フラッシュドライブ、光ディスクドライブ等のような他のストレージデバイスへのデータの移送を許可するメモリインターフェースを介して、周辺のメモリストレージシステムバリエーションにて、具体化してもよい。
TDRマイクロアレイ検出システムを用いて、非常に多くの核酸を同時に分析することができる。該システムは、基板表面上に固定されたオリゴヌクレオチドまたは核酸のアレイを含む、ジーンチップまたはバイオチップシステムと併せて用いることができる。かかるマイクロアレイは、RNAサンプルのスクリーニング、一塩基多型、検出、変異解析、疾患または感染診断、ゲノム比較、および他の同様の適用などの、任意の適切な目的のために用いることができる。
例えば、図7Aはマイクロアレイの編成を表す表であり、「SA」は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)であり、「EC」は大腸菌(Escherichia coli)であり、「EF」は大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)であり、「PM」はミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)であり、かつ「KP」は肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)である。各記号は、図3で同定されるTDRプローブなどのTDRプローブを表す。図7Bは、図7Aで編成されたマイクロアレイを用いるマイクロアレイ解析の例であり、ドットはこれまでの段階に由来するアンプリコンと図7Aに記載されるプローブの間のハイブリダイゼーションを表す。例えば、レーン1(「Neg」)はコントロールレーンであり、どの微生物プローブもハイブリダイゼーションを示さない。レーン3(「KP」)は、対照的に、KP(Klebsiella pneumoniae)TDR産物と、KP−2(Klebsiella pneumoniae)プローブを含む二つのDNAドットとの間のハイブリダイゼーションを表す、さらなる数個のスポットを有する。同様に、レーン5(「SA])は、SA(Staphylococcus aureus)TDR産物と、SA(Staphylococcus aureus)プローブ(すなわち、SA−1およびSA−2)を含む4つのDNAドットとの間のハイブリダイゼーションを表す、数個のスポットを示す。また、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)および黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のTDR産物の両方を含むレーン7(「SA/KP」)は、SAプローブおよびKPプローブ両方に対するハイブリダイゼーション事象を示す。レーン7が表すように、本明細書に記載される方法によるマイクロアレイシステムは、二以上の異なるバクテリア株を区別する(distinguish)ことができる多重検出システムを提供する。qrt−PCR段階と共に、該システムは高度に定量的に多重化された検出システムを提供する。
定量されたアンプリコンの多重検出が、DNAマイクロアレイに関して上述されるが、当業者であれば、数ある技術の中でも、質量分析法、遺伝子発現連鎖解析(「SAGE」)、ハイ−スループットシークエンス、ならびにその他多数のハイブリダイゼーション方法を含むがこれらに限定されない、多重検出の他の方法が可能であることを認識するだろう。二以上のDNA配列、遺伝子、生物、病原体、株または種の多重識別が可能な任意の方法、技術、システムまたは手段を、qrt−PCRの検出のために用いることができる。
材料および方法
リアルタイムPCR
大腸菌(E.coli)および大便連鎖球菌(E.faecalis)由来のDNAは、Rheonix,Inc.の研究所にて調製された。肺炎桿菌(ATCC BAA−1706D−5)、黄色ブドウ球菌(ATCC BAA−1718D−5)およびミラビリス変形菌(ATCC 12453D)などの他のDNAは、非営利生物資源センターATCCから入手した。
各DNAの濃度は、分光光度計(NanoDrop登録商標2000)により測定された。全てのDNAがμlあたり10Kコピーとなるよう希釈された。この溶液はストックとしての役割を果たし、作用濃度へDNAをさらに希釈した。総核酸が、Rheonix,Inc.の研究所にて培養されたヒト細胞株(C33A)から単離され、測定された。32ナノグラム(32ng)の精製された核酸をPCR反応混合液にてバックグラウンドとして用いて、ヒトサンプルの10,000ゲノムに相当する核酸を再現(mimic)した。
23Sリボソーム遺伝子(図2を参照)に対するカスタムデザインプローブおよびプライマーミックス(Prime Time Assay)を、Integrated DNA Technologies(「IDT」)から入手した。Prime Time Assayミックスを、IDTの推奨に従って、IDTEバッファー(10mMトリス、0.1mM EDTA pH8.0)に再懸濁した。簡単に説明すると、IDT Prime Time凍結乾燥(lyophilized)assayを200μlのIDTE(1Xリファレンス色素含有)に再懸濁し、10X(5μMプライマーおよび2.5μMプローブ)濃度のプローブおよびプライマーミックスを得た。少量ずつに分けて褐色瓶内で−20℃で保存した。
TaqMan−ユニバーサルPCRマスターミックス(PN#4304437)をApplied Biosystems登録商標から購入した。Applied BiosystemsのStepOnePlus登録商標リアルタイムPCRシステムを用いて、全ての定量的PCR試験を実行した。MicroAmp登録商標ファーストオプティカル96ウェル反応プレート(PN#4346906)がPCR反応に用いられた。PCR反応プレートを、Applied BiosystemsからのMicroAmp登録商標オプティカル粘着フィルム(PN#4360954)を用いて、ランの実行前にシールした。
リアルタイムPCR反応は、環境からのあらゆる潜在的なコンタミネーションを避けるために、無菌条件下でセットアップされた。試薬は層流フード内で開封され、微生物DNAを持ち込む前にPCR反応をセットアップした。
PCR反応は以下のように準備された:サンプルの数が数えられた。各サンプルを、陰性コントロール(DNAなし)を含めてトリプリケートでセットアップした。各サンプルの量を20μlに維持した。セットアップは、エッペンドルフチューブにヌクレアーゼフリーの水を添加することから開始し、続いて2XユニバーサルPCRマスターミックスが1Xの終濃度となるように添加された。プローブおよびプライマーミックスを含有する10X Prime Time Assayを添加して、1X濃度(500nMプライマーおよび250nMプローブ)を得た。バックグラウンドDNA(C33A)を添加し、ボルテックスして、マスター反応ミックスを混合した。内容物をスピンダウンした。PCRマスター反応ミックスを、次いで、特定の微生物のためにラベルされた個々のチューブ内に分配(distribute)した。各リアルタイムPCRサンプルは20μlであり、それゆえ、トリプリケートには60μlの反応ミックスを含めた。57μlのマスター反応ミックスをラベルされた各チューブに分配し、次いで、3μlの既知のコピーの標的DNAが各チューブに添加された。DNAはIDTEで希釈されたので、3μlのIDTEを陰性コントロールに添加して、全量を作製した。
表4 500μl反応ミックス
Figure 0005916740
サンプルを、MicroAmp登録商標ファーストオプティカル96ウェル反応プレートに、トリプリケートで、気泡が入らないように注意して分配した。次いで、プレートをフィルムでシールし、ランのために既にプログラムされたStepOnePlusリアルタイムPCRマシーンに持ち込んだ。
StepOnePlus装置およびコンピューターの電源を入れ、StepOnePlusソフトウェアにログインし、「アドバンスセットアップ」を選択する。これにより、実験特性を選択するためのウィンドウが開く。リアルタイムPCRのため、「TaqMan 試薬」が、「2時間標準PCR増幅」で選択された。次の段階は、「標的およびサンプルの定義付け」である。各サンプルが個々に命名された。「プレートレイアウト」セットアップにおいて、標的はサンプルを含有するウェルに配分され(assigned)、該サンプルは各ウェルに個々に配分され、ラベルされた。個々のサンプルおよびそれらの位置を、「ウェルテーブルを見る(View Well Table)」ウィンドウでさらに確認した。その後、セットアップウィンドウに戻り、パッシブフルオロフォア−この場合ROXであった−が選択された。次の段階は、「ラン方法(Run Method)」ウィンドウを選択することであった。熱サイクル条件は、20μlである反応量を選択した後に、追加された。
以下は、リアルタイムPCR反応において用いられた熱サイクリング条件である:(i)37℃ 10分間でのAmpErase活性化(AmpErase、アンプリコンのコンタミネーションが反応溶液に存在する場合、コンタミネーションしているアンプリコンを分解する酵素、を含有する2XユニバーサルPCRマスターミックス);(ii)95℃ 2分間での事前変性(pre−denaturation);および(iii)以下を40サイクル:(a)95℃ 30秒間での変性(denaturation);(b)60℃ 30秒間でのアニーリング;および(c)72℃、30秒間での伸長。
実験を保存し、「ラン」ボタンをクリックした。「プレートレイアウト」中のサンプルを強調して、サイクルがモニターされた。次いで、対数または線形範囲で、ランvsサイクル、dランvsサイクルまたはCT値などのパラメーターを選択するために、「解析」ウィンドウが選択された。プロットの色は、サンプルまたは標的を選ぶことにより選択しうる。ランの終了時、データが解析のためにエクスポートされた。
マイクロアレイ解析
以下の材料をマイクロアレイ実験に用いた:アレイにスポットされた特異的な捕捉プローブを備えるリバースドットブロット(「RDB」);アンプリコン(ビオチン化プライマーを用いて特異的標的から増幅された、PCR増幅産物16S);0.1N NaOH;プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションバッファー(3X SSPE(塩化ナトリウム、リン酸ナトリウムおよびEDTAバッファー pH7.5)および0.1% SDS);RDB洗浄バッファー(1X SSPEおよび0.1% SDS);ホースラディッシュペルオキシダーゼ(「HRP」);および3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(「TMB」)。
水浴および攪拌機(agitator)が52℃で予熱され、プレハイブリダイゼーション/ハイブリダイゼーションバッファーを水浴に置き、所要の温度に上げた。初期の熱サイクルから産生されたアンプリコンと適切にハイブリダイズするための解析膜上のマイクロアレイを調製するために、250μlのプレハイブリダイゼーションバッファーがリザーバー内に分注(dispense)され、15分間のプレハイブリダイゼーションのために、リザーバー内にRDBを設置した。5μlのアンプリコンを、5分間、50μlのプレハイブリダイゼーションバッファーと共に95℃で変性した。RDBがプレハイブリダイゼーション段階にある間、変性したアンプリコンは氷上静置された。変性したアンプリコン(55μl)を、RDBを含有するリザーバーに添加し、52℃で15分間インキュベートした。それと同時に、一定分量(aliquot)の洗浄バッファーを水浴に置き、52℃に上げた。ハイブリダイゼーション後のRDBフィルターを、52℃で洗浄バッファーを含有する新たなリザーバーに置いた。ハイブリダイゼーション後の第一の洗浄を10分間52℃で実行した。プレハイブリダイゼーションバッファー、ハイブリダイゼーション、および第一の洗浄の間、攪拌機の温度は52℃に保たれた。HRP溶液(洗浄バッファーで1:500希釈)を添加する前に、第二の洗浄が10分間室温で実行された。RDBフィルターを室温で15分間HRPバッファーと共にインキュベートした。フィルターを、次いで、10分間室温で洗浄バッファーを用いて洗浄し、撹拌しながら3回繰り返した。TMBを添加することにより、発色反応が実行された。フィルターを、緩やかに撹拌しながら、室温で10分間、TMB中でインキュベートした。水で反応を停止した。最後に、画像を取り込み(capture)、解析した。
定量的多重検出および同定のためのシステム
上述のように、該方法は:サンプルの調製および/または核酸の精製のための第一のデバイスまたは領域;qrt−PCR反応のための第二のデバイス;qrt−PCRシグナルの検出のための第三のデバイス;マイクロアレイ解析のためのTDRアンプリコンを調製するための第四のデバイスまたは領域;マイクロアレイを含む第五のデバイス;マイクロアレイシグナルの検出のための第六のデバイス;ならびに、一以上の解析デバイスまたは実験デバイスから得られたデータを用いる、取り込み(capturing)、処理(processing)、解析、可視化、またはその他のための、一以上のコンピューターデバイス(computing device)、を含む、一連の、物理的に分離したまたは異なる解析デバイスまたは実験デバイスを用いて実施することができる。マイクロアレイ解析が多重解析の別の方法により置き換えられる別の実施形態では、これらの実験デバイスおよび検出デバイスが、上記のマイクロアレイデバイスに代わるだろう。
本発明の一態様によると、該方法は、サンプル調製、PCR、およびハイブリダイゼーションの電子検出が可能な単一のデバイス内および/または上で実行される。様々な実施形態では、該デバイスは、生体サンプルを受け取り、qrt−PCRおよびTDRのためのサンプルを調製することが可能なサンプル調製コンポーネント;サンプル調製コンポーネントからサンプルを受け取り、qrt−PCR結果をもたらすために、サンプル由来の核酸標的上でqrt−PCRを実施することが可能なqrt−PCRコンポーネント;サンプル調製コンポーネントからサンプルを受け取り、標的アンプリコンをもたらすために、サンプル由来の核酸標的上でPCRを実施することが可能なTDR増幅コンポーネント;TDR標的アンプリコンを受け取り、マイクロアレイの表面に結合したプローブへのTDR標的アンプリコンのハイブリダイゼーション事象を検出することが可能なマイクロアレイコンポーネント;ならびに、サンプル調製コンポーネント、qrt−PCRコンポーネント、TDR増幅コンポーネント、およびマイクロアレイコンポーネントを含む支持体、を含みうる。
本発明の一態様によると、出典明示により本明細書に組み込まれる、Peng Zhouらによる、PCT国際公開第2009/049268 A1号、発明の名称「統合型マイクロ流体デバイスおよび方法(”Integrated Microfluidic Device and Methods”)」、において開示されるような、当技術分野において知られた統合型マイクロ流体デバイスにおいて、該方法が実行される。本明細書で開示される、サンプル中の対象の核酸標的を検出するための方法は、国際公開第2009/049268 A1号に開示される方法などの、当技術分野で知られた方法を用いて、分析ユニット、あるいは市販ではCARD登録商標(Chemistry and Reagent Device))と呼ばれる、統合型マイクロ流体デバイスとともに使用するために、容易に適合させることができる。
「マイクロ流体」とは、一般に、小量の流体を処理するためのシステム、デバイス、および方法を指す。マイクロ流体システムは、流体を操作する多種多様の作業を統合できる。このような流体は、化学的または生物学的なサンプルを含みうる。これらのシステムはまた、生物学的分析(例えば、医学的診断、創薬、および薬剤送達のため)、生化学的センサー、または生命科学研究一般、ならびに、環境解析、工業工程のモニタリング、および食品安全試験など、多くの適用領域も有する。マイクロ流体デバイスの一つの種類は、マイクロ流体チップである。マイクロ流体チップは、流体を保持するための、チップ上における様々な位置から、様々な位置へと流体を移送する(routing)ための、かつ/または流体試薬を反応させるための、チャネル、弁、ポンプ、リアクター、および/またはリザーバーなど、マイクロスケールの形状特徴(または「マイクロフィーチャ」)を含みうる。
本発明の一態様によると、出典明示によりその全ての内容が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/033,165号、発明の名称「内蔵型生物学的分析装置、方法、および適用(”Self−Contained Biological Assay Apparatus, Methods, and Applications”)」、において開示されるような、内蔵型の完全自動化されたマイクロ流体デバイスおよびシステムにおいて、該方法が実行される。該デバイスは、筺体;筐体内に配置された、制御可能に移動可能な試薬分注システムを含む、分注プラットフォーム;筐体内に配置された、試薬供給コンポーネント;流体トランスポート層および複数のリザーバーに移動可能に連結された、分注プラットフォームにより共有される空間において、筐体内に移動可能に配置された、空気圧マニホールド、ここに、該流体トランスポート層、該リザーバー、およびそこに導入される試験サンプルは、分注プラットフォームから離れた空間において、筐体内に配置されるものである;分注プラットフォームから離れた空間において、筐体内の空気圧マニホールドに移動可能に連結された、空気圧供給システム;および筐体内に配置された、少なくとも一つの分注プラットフォームおよび空気圧供給システムに連結された、制御システム、を含む、内蔵型の完全自動化された生物学的分析実施装置を含む。
CADR分注プラットフォームは、試薬分注システムに作動可能に連結された、動作制御システム、ここに、該試薬分注システムは、遠位側の分注端(distal dispensing end)を有する試薬分注コンポーネントを含むものである;およびリザーバーの対象の少なくとも一つの選択された領域を含む視野を有する、試薬分注システムに接続されたカメラをさらに含むことができる。カメラはまた、qrt−PCR反応から、好ましくは、他の構築(formulation)は可能であるが、円錐型リアクターシステムを含む、フラットリアクターセットアップから、データを得るための光学系(optics)を含むことができる。qrt−PCR反応からデータを得るために用いられる光学系は、例えば、当業者に知られているいずれかとすることができる。
別の非限定的な態様によると、CARDシステムを用いる、核酸配列を単離、増幅および解析するための、自動化されたプロセスがある。該プロセスは、流体トランスポート層およびそこに配置された流体チャネル、ならびにそれらに付属するリザーバーを有するマイクロ流体システムを操作する、空気圧マニホールドを提供する段階;流体チャネル内に流体試験サンプルを導入する段階;流体トランスポート層と流体的に接続する(in fluid connection)、少なくとも一つのそれぞれのリザーバーからチャネルへ少なくとも一つの試薬を提供する段階;流体トランスポート層、リザーバー、または増幅リアクターの領域において、流体試験サンプルと少なくとも一つの試薬を結合する段階;流体トランスポート層と作動可能に通信している、温度制御された(temperature−controled)増幅/反応リアクターへ、流体試験サンプルをトランスポートする段階;標的核酸配列の増幅をもたらすのに十分な条件下で、増幅/反応リアクターにおいて流体試験サンプルをインキュベートする段階;流体試験サンプルを解析リザーバーへトランスポートする段階;および試験サンプルから増幅された標的核酸配列を解析する段階、ここに、該試験サンプルは、流体トランスポート層における開始位置から、任意の他のサンプルから離れ、かつ空気圧マニホールドおよび分注システムから離れた、解析リザーバーへトランスポートされるものである、を含む。
本明細書で引用される、刊行物、特許出願、および特許を含む全ての文献は、各文献が個々にかつ具体的に示され、出典明示により組み込まれるのと、また、その内容の全てが本明細書に説明されるのと同程度に、出典明示により本明細書に組み込まれる。
本発明の説明に関連して(特に、以下の請求項に関連して)、用語「一つの(a)」、「一つの(an)」、「その(the)」および同様の指示語は、本明細書において特に明記しない限り、あるいは明らかに文脈と矛盾しない限り、単数形および複数形の両方に及ぶものと解釈される。用語「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含有する(containing)」は、特に断りのない限り、オープンエンド形式の用語(すなわち、「〜を含むがこれらに限定されない」を意味する)として解釈される。用語「接続された(connected)」は、たとえ何かが介在していようと、部分的あるいは完全に、内部に含有されている、付属している、結合されている、として解釈される。
本明細書において特に明記しない限り、本明細書中の数値範囲の列挙は、単にその範囲内に該当する各値を個々に言及するための略記法としての役割を果たすことだけを意図しており、各値は、本明細書中で個々に列挙されるかのように、本明細書中に組み込まれる。
本明細書中で説明される全ての方法は、本明細書において特に明記しない限り、あるいは明らかに文脈と矛盾しない限り、あらゆる適切な順序で実施することができる。本明細書で提供される、あらゆる例または例示的な言い回し(例えば、「など(such as)」)の使用は、特に断らない限り、単に本発明の実施形態をより良く説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。
明細書中のいかなる言い回しも、本発明の実施に不可欠である、請求項に記載されていない要素を示すものとは解釈されないものとする。
本発明の精神と範囲を逸脱しない範囲で、本発明に種々の改良および変形ができることは、当業者には明らかであろう。本発明を開示された特定の形態(単数または複数)に限定するように意図しておらず、逆に、その意図は、添付された特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲に該当する全ての修正物、代替構築物、および均等物を包括することである。従って、本発明は、添付された請求項およびそれらの均等物の範囲内にあるという条件で、この発明の修正物および変形に及ぶ、ということが意図される。

Claims (35)

  1. 複数の標的核酸分子の少なくとも一つをサンプル中に検出するための方法であって、
    前記複数の標的核酸分子の各々の第一の増幅領域を同定する段階、ここに、第一の増幅領域は前記複数の標的核酸分子間で保存されるものである;
    前記複数の標的核酸分子の各々の第二の増幅領域を同定する段階、ここに、第二の増幅領域は前記複数の標的核酸分子間で保存されないものであり、かつさらに複数の標的核酸分子の各一つについて、第一の増幅領域および第二の増幅領域は核酸分子の異なる位置にあるものである;
    増幅反応混合物を生成する段階、前記混合物は少なくとも二つの異なる標的核酸分子、前記第一の増幅領域を増幅するように設計された第一のプライマーペア、前記第二の増幅領域を増幅するように設計された第二のプライマーペア、および前記第一の増幅領域にハイブリダイズするように設計された第一の核酸プローブを含むものである;
    前記サンプル中に存在する各標的核酸分子の第一の増幅領域の第一の増幅産物および前記サンプル中に存在する各標的核酸分子の第二の増幅領域の第二の増幅産物を、反応混合物を含む増幅反応において同時に産生する段階、ここに、第一および第二の増幅産物は別個の産物であるものである;
    リアルタイムで前記第一の増幅産物の産生を検出する段階、ここに、前記第一の核酸プローブは前記第一の増幅領域にハイブリダイズするものである;および
    前記サンプル中に存在する各標的核酸分子の存在を示す、前記第二の増幅産物を検出する段階:
    を含む、方法。
  2. 前記第一の増幅産物を検出する段階が、前記サンプル中に存在する標的核酸分子の量を定量する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第二の増幅産物を検出する段階が、相補的なプローブへ前記第二の増幅産物をハイブリダイズすることを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記相補的なプローブが基質に固定される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記基質がマイクロアレイである、請求項4に記載の方法。
  6. 第二の複数の標的核酸分子の第三の増幅領域を同定する段階、ここに、第三の増幅領域は前記第二の複数の標的核酸分子間で保存されるものである;
    前記サンプル中に存在する前記第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の増幅領域の第三の増幅産物を産生する段階;および
    リアルタイムで前記第三の増幅産物の産生を検出する段階
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第一の増幅産物および前記第三の増幅産物が、同一の反応において産生される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記サンプル中に存在する標的核酸分子の定量された量および前記サンプル中に存在する各標的核酸分子の検出された存在の両方を解析することにより、前記サンプル中に存在する前記複数の標的核酸分子のそれぞれの定量的多重検出を実施する段階
    をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  9. 前記サンプル中に存在する一以上の標的核酸分子の存在が、前記サンプル中の病原体の存在を示す、請求項1に記載の方法。
  10. 該方法が前記サンプル中の少なくとも二つの病原体を検出することができる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記サンプル中に存在する一以上の標的核酸分子の存在が、前記サンプル中の特異的な核酸配列の存在を示す、請求項1に記載の方法。
  12. 前記サンプルから核酸を精製する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の増幅領域を同定する段階が:
    前記複数の標的核酸分子のそれぞれの核酸配列の少なくとも一つのセグメントの配列アラインメントを実施する段階;
    前記配列アラインメントに基づいて前記第一の増幅領域を同定する段階;
    増幅の間に前記第一の増幅領域を増幅するように構成されている第一のプライマーペアを設計する段階;および
    前記領域の増幅の間に前記第一の増幅領域にハイブリダイズできるプローブを設計する段階
    を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記プローブが、前記第一のプライマーの融解温度および前記第二のプライマーの融解温度よりも少なくとも6℃高い融解温度を有するように設計される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記複数の標的核酸分子のそれぞれの前記第二の増幅領域を同定する段階が:
    前記複数の標的核酸分子のそれぞれの核酸配列の少なくとも一つのセグメントの配列アラインメントを実施する段階;
    前記配列アラインメントに基づいて前記第二の増幅領域を同定する段階;および
    増幅の間に前記第二の増幅領域を増幅するように構成されている第二のプライマーペアを設計する段階
    を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の増幅領域にハイブリダイズできる相補的なプローブを設計する段階をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 各増幅産物が、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)によって産生される、請求項1に記載の方法。
  18. 複数の標的核酸分子の少なくとも一つを検出するためのシステムであって、
    前記複数の標的核酸分子の少なくとも一つを含むサンプル;
    第一のプライマーペア、前記第一のプライマーペアは第一の増幅産物を産生するために前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の領域を増幅することができ、ここに、該第一の領域は前記複数の標的核酸分子の間で保存されるものである;
    リアルタイム核酸増幅装置、ここに、前記装置は前記第一のプライマーペアを用いて前記第一の増幅産物を産生することができ、かつさらにリアルタイムで前記第一の増幅産物を検出することができるものである;
    第二のプライマーペア、前記第二のプライマーペアは第二の増幅産物を産生するために前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域を増幅することができ、ここに、該第二の領域は前記複数の標的核酸分子の間で保存されないものであり、複数の標的核酸分子の各一つについて、第一の増幅領域および第二の増幅領域は核酸分子の異なる位置にあるものであり、かつさらに第一および第二の増幅産物は別個の産物であるものである;および
    前記第二の増幅産物を検出するための検出デバイス:
    を含む、システム。
  19. 前記第一の領域にハイブリダイズする第一の核酸プローブをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記第二の領域にハイブリダイズする第二の核酸プローブをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
  21. 前記第二の核酸プローブが基質に固定される、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記基質がマイクロアレイである、請求項21に記載のシステム。
  23. 第三のプライマーペア、前記第三のプライマーペアは第三の増幅産物を産生するために第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の領域を増幅することができ、ここに、該第三の領域は前記第二の複数の標的核酸分子の間で保存されるものである
    をさらに含む、請求項18に記載のシステム。
  24. 前記第二の増幅産物を検出することが、前記サンプル中の病原体の存在を示す、請求項18に記載のシステム。
  25. 該システムが前記サンプル中の少なくとも二つの病原体を検出することができる、請求項18に記載のシステム。
  26. 前記第二の増幅産物を検出することが前記サンプル中の特異的な核酸配列の存在を示す、請求項18に記載のシステム。
  27. 前記サンプルから核酸を精製するための手段をさらに含む、請求項18に記載のシステム。
  28. 前記第一の核酸プローブが、前記第一のプライマーペアにおけるいずれのプライマーの融解温度よりも少なくとも6℃高い融解温度を有する、請求項19に記載のシステム
  29. 前記システムが複数の標的核酸分子の少なくとも一つを前記サンプル中に検出するためのキットである、請求項18に記載のシステム。
  30. 前記リアルタイム核酸増幅装置がポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)装置である、請求項18に記載のシステム。
  31. 複数の標的核酸分子の少なくとも一つをサンプル中に検出するためのキットであって、
    第一のプライマーペア、前記第一のプライマーペアは第一の増幅産物を産生するために前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第一の領域を増幅することができ、ここに、該第一の領域は前記複数の標的核酸分子の間で保存されるものである;
    前記第一の領域にハイブリダイズする第一の核酸プローブ;
    第二のプライマーペア、前記第二のプライマーペアは第二の増幅産物を産生するために前記複数の標的核酸分子のそれぞれの第二の領域を増幅することができ、ここに、該第二の領域は前記複数の標的核酸分子の間で保存されないものであり、複数の標的核酸分子の各一つについて、第一の増幅領域および第二の増幅領域は核酸分子の異なる位置にあるものであり、かつさらに第一および第二の増幅産物は別個の産物であるものである;および
    前記第二の領域にハイブリダイズする第二の核酸プローブ:
    を含む、キット。
  32. マイクロアレイをさらに含む、請求項31に記載のキット。
  33. 第三のプライマーペア、前記第三のプライマーペアは第三の増幅産物を産生するために第二の複数の標的核酸分子のそれぞれの第三の領域を増幅することができ、ここに、該第三の領域は前記第二の複数の標的核酸分子の間で保存されるものである、をさらに含む、請求項31に記載のキット。
  34. 前記サンプルから核酸を精製するための手段をさらに含む、請求項31に記載のキット
  35. 前記第一の核酸プローブが、前記第一のプライマーペアにおけるいずれのプライマーの融解温度よりも少なくとも6℃高い融解温度を有する、請求項31に記載のキット
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