JP5916114B2 - 送風装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心ファンを備えた送風装置に関する。
従来の送風装置は特許文献1に開示されている。この送風装置は上面に吹出口を開口し、対向する両側面に吸込口を開口した筐体を備えている。各吸込口にはフィルタが対向配置される。筐体内には軸方向を横設した遠心ファンから成る送風ファンが配される。
送風ファンはケーシングの軸方向の両面に吸気口を開口した両面吸込型に形成される。送風ファンの各吸気口はそれぞれ筐体の両側面の吸込口に対向配置される。送風ファンの排気口は上方に向けて配置される。また、筐体内には排気口と吹出口とを連結する吹出ダクトが設けられる。吹出ダクトと筐体の内壁との間には回路基板が配される。
送風ファンの駆動によって両吸込口から筐体内に吸い込まれた気流は吸気口を介して送風ファンに流入する。送風ファンを通過して排気口から流出した気流は吹出ダクトを上昇し、吹出口から送出される。
特開2010−80425号公報(第6頁−第14頁、第1図)
しかしながら、上記従来の送風装置によると、回路基板の発熱による筐体内の電装部品の故障を防止するために、筐体内に回路基板の放熱スペースを大きく設ける必要がある。これにより、送風装置が大型になる問題があった。
本発明は、小型化を図ることのできる送風装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、吸込口及び吹出口を開口する筐体と、軸方向を横設してケーシングにより覆われる遠心ファンから成るとともに前記ケーシングの軸方向の一面に前記吸込口に対向する第1吸気口を開口して他面に第2吸気口を開口した送風ファンと、前記筐体内に立設される回路基板と、前記送風ファンと前記回路基板とを隔離するとともに第2吸気口に対向する開口部を有する隔壁と、前記吸込口と第1吸気口とを連結する吸込ダクトと、前記吸込口から前記開口部を介して第2吸気口に気流を導く補助吸込経路とを備え、前記補助吸込経路内を気流が前記回路基板に沿って下方から上方に流通するとともに、前記開口部が前記回路基板の上部に面することを特徴としている。
この構成によると、送風ファンが駆動されると吸込口から吸込ダクトに吸い込まれた気流が第1吸気口を介して送風ファンのケーシング内に流入する。また、一部の気流は補助吸込経路を流通し、隔壁の回路基板側を回路基板に沿って上昇する気流によって回路基板が冷却される。回路基板に沿って上昇した気流は回路基板の上部に面した開口部を介して隔壁の送風ファン側に導かれ、第2吸気口を介して送風ファンのケーシング内に流入する。送風ファンから流出した気流は吹出口から送出される。
また本発明は、上記構成の送風装置において、前記隔壁の上部に下部よりも第2吸気口から離れる段差部を設け、前記開口部が第2吸気口よりも小さい開口面積を有して前記段差部上に開口することを特徴としている。この構成によると、補助吸込通路を流通する気流は、隔壁が送風ファンに接近して回路基板から離れた下部から回路基板に沿って上昇する。そして、該気流は隔壁と送風ファンとが離れた段差部上の開口部を介して送風ファンの第2吸気口に導かれる。
また本発明は、上記構成の送風装置において、前記吸込口に開口面を面して前記吸込ダクトを形成する箱状のダクト部材を備え、前記ダクト部材の前記吸込口に対向した壁面によって前記隔壁を形成し、前記補助吸込経路が前記隔壁に隣接する一側壁の下端に設けた面取りの外面と前記筐体との間によって形成されることを特徴としている。
この構成によると、箱状のダクト部材の開口面が吸込口に面し、吸込口から吸い込まれた気流がダクト部材により形成した吸込ダクトを流通して送風ファンの第1吸気口に導かれる。吸込口から吸い込まれた気流の一部はダクト部材の一側壁の下端に設けた面取りと筐体との間を吸込ダクトと平行方向に流通し、回路基板に導かれる。
また本発明は、上記構成の送風装置において、前記送風ファンと前記吹出口とを連結する吹出ダクトと、前記吹出ダクトに正の帯電粒子及び負の帯電粒子を放出する一対の放電電極とを備え、前記放電電極を前記送風ファンの軸方向に並設したことを特徴としている。この構成によると、放電電極から放出された正の帯電粒子及び負の帯電粒子が吹出ダクトを流通する気流に含まれ、吹出口から送出される。
本発明によると、吸込口から第1吸気口に気流を導く吸込ダクトと、回路基板の上部に面した開口部を介して第2吸気口に気流を導く補助吸込経路とを備え、補助吸込経路内を回路基板に沿って下方から上方に気流が流通する。これにより、開口部に向けて上昇する気流によって回路基板の下部から上部まで冷却することができる。従って、回路基板の筐体内の放熱スペースを小さくして送風装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態の送風装置を示す上面図 本発明の実施形態の送風装置を示す底面図 本発明の実施形態の送風装置を示す左側面図 本発明の実施形態の送風装置を示す背面図 本発明の実施形態の送風装置を示す右側面断面図 本発明の実施形態の送風装置を示す正面断面図 本発明の実施形態の送風装置の吹出口を閉じた状態を示す右側面断面図 本発明の実施形態の送風装置を示す背面断面図 本発明の実施形態の送風装置の保持部材及びイオン発生素子を示す斜視図 本発明の実施形態の送風装置の底板を取り外した状態を示す右側面断面図 本発明の実施形態の送風装置の電源プラグを取り外した状態を示す底面図 本発明の実施形態の送風装置の風向板を省いた上面図
<第1実施形態>
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2、図3、図4は一実施形態の送風装置の上面図、底面図、左側面図及び背面図を示している。送風装置1は立方体形状の筐体2を備え、筐体2の左側面に吸込口2a(図6参照)を開口して上面に吹出口2bを開口する。吹出口2bは円形に形成され、筐体2に対して上下移動可能に支持された風向板10が吹出口2bに対向配置される。
筐体2の底板3は着脱可能に設けられ、底板3の四隅にゴム脚4が設けられる。これにより、送風装置1を卓上等に設置して使用することができる。また、筐体2の背面には室内の壁面に設けたフックに掛止される掛止孔2cが設けられる。これにより、送風装置1を壁面に掛けて使用することもできる。
筐体2の底面の右端部には電源コード5が接続される。電源コード5は一端に設けられるプラグ6を底板3に設けた挿通孔3a(図6参照)を介して端子部35(図6参照)に差し込んで接続される。電源コード5の他端を商用電源やUSB端子等の電力供給源に接続して送風装置1に電力を供給する。
図5、図6は送風装置1の右側面断面図及び正面断面図を示している。風向板10は吹出口2bと略同径の円形の平面形状を有し、下面10aが傾斜面から成る略円錐台形状に形成される。風向板10の中心部にはスリーブ11が取り付けられる。スリーブ11は筐体2に配した軸部17に嵌合し、風向板10と一体に筐体2に対して上下移動可能になっている。軸部17は後述する導光板25の中央に開口する貫通孔25dを貫通し、筐体2内に配したダクト部材32に支持される。
軸部17には第1、第2係止爪17a、17bが上下方向に並設されるとともに、風向板10を上方に付勢する圧縮バネ16が設けられる。スリーブ11内には第1、第2係止爪17a、17bに係合する係合部材12が取り付けられる。ダクト部材32の上面には電源スイッチ18が配される。
圧縮バネ16により付勢される風向板10は第1、第2係止爪17a、17bと係合部材12との係合によって吹出口2bを開放する位置と閉じる位置との間を移動する。即ち、同図に示すように係合部材12が第2係止爪17bに係合すると、吹出口2bが開放される。この時、電源スイッチ18はオン状態となる。
吹出口2bの開放状態から風向板10を押下して図7に示すように係合部材12が第1係止爪17aに係合すると、風向板10により吹出口2bが閉じられる。この時、スリーブ11が電源スイッチ18に接触して電源スイッチ18がオフ状態となる。また、吹出口2bを閉じた状態から風向板10を押下すると、図5に示すように風向板10がポップアップする。
これにより、風向板10の上下動によって電源スイッチ18がオンオフされ、電源スイッチ18のオン状態で後述する送風ファン30、イオン発生素子40及びLED26が駆動される。また、吹出口2bが開放されると、吹出口2bと略同径の風向板10によって吹出口2bと風向板10との間から気流を放射状に送出させる環状の流出部8が形成される。
ダクト部材32は筐体2内の下部に配され、一端の開口面を吸込口2aに面した箱状に形成される。ダクト部材32内にはケーシング30aにより覆われたシロッコファン等の遠心ファンから成る送風ファン30が配される。送風ファン30は軸方向を横設してダクト部材32の右側壁から成るファン保持部32aにネジ止めして保持される。
ケーシング30aには軸方向の両面に吸気口30b、30c(第1、第2吸気口)が開口し、周方向の端面に排気口30dが開口する。ダクト部材32によって吸込口2aと一方の吸気口30bとを連結する吸込ダクト20が形成される。また、吸込口2aには筐体2の底面から着脱可能なフィルタ23が配される。
ダクト部材32の右側壁の上部には下部に対して吸気口30cから離れた段差部32eが形成される。段差部32eには吸気口30cに対向して吸気口30cよりも開口面積の小さい開口部32bが開口する。ダクト部材32の背面側の吸込口2aに面した右端部には切欠き部32d(図8参照)が設けられる。ダクト部材32の背面側の底部には面取り32cが施され、面取り32cと筐体2の内面との間に吸込ダクト20に平行な通路50aを形成する。
ダクト部材32の右方には端子部35等の電子部品を実装した回路基板34が立設して配置される。これにより、ファン保持部32aによって送風ファン30と回路基板34とを隔離する隔壁が形成され、隔壁の外面と筐体2の内面との間に通路50bが形成される。
送風ファン30の駆動によって吸込口2aから吸込ダクト20に流入する気流は矢印A1に示すように吸気口32bに導かれる。また、一部の気流は図8の背面断面図に矢印A2で示すように、切欠き部32dを介して吸込ダクト20から流出して下方に流通し、面取り32cの外側の通路50aを右方(図中、左方)に流通する。そして、該気流は回路基板34に沿って通路50bを上方に流通し、開口部32bを介して吸気口32cに導かれる。
従って、通路50a、50bは吸込ダクト20から分岐して吸込口2aから吸気口30cに気流を導く補助吸込経路を構成する。これにより、複数の経路を介して送風ファン30の軸方向の両面から気流を吸い込み、送風効率を向上することができる。また、軸方向の流量の偏りを防止して均一な気流を送風ファン30から送出することができる。尚、切欠き部32dを設けずに、吸込口2aに臨む補助吸込経路を形成してもよい。
また、通路50bを流通する気流によって回路基板34に実装される電子部品を冷却することができる。この時、開口部32bはダクト保持部32aの上部の段差部32e上に設けられ、立設した回路基板34の上部に対向して吸気口30cよりも小径に形成される。これにより、下方から開口部32bに向かって流通する気流によって回路基板34の下部から上部まで確実に冷却することができる。
また、ダクト保持部32aが段差部32eの下方で送風ファン30に接近するため、通路50bは通路50aから気流が屈曲して流入する下部の流路を広く確保される。加えて、段差部32eによって吸気口30cとダクト保持部32aとが離れるため、小径の開口部32bから気流を拡散して大径の吸気口30cに導くことができる。従って、送風効率をより向上することができる。
送風ファン30の排気口30dの前方には第1吹出ダクト21が設けられる。第1吹出ダクト21の上方には吹出口2bを開口する第2吹出ダクト22が設けられる。第1吹出ダクト21と第2吹出ダクト22とは後述する導光板25の連通口25bを介して連通する。
第1吹出ダクト21の上部はダクト部材32により形成され、下部はイオン発生素子40を保持して排気口30dに隣接する保持部材45により形成される。図9はイオン発生素子40を保持した保持部材45の斜視図を示している。保持部材45は排気口30dと左右方向の幅が略等しい開口部45bを後端面に開口して左右方向に流路を拡幅した屈曲部45aを有している。
屈曲部45aの前壁45cは送風ファン30のケーシング30aの下端に連続した曲面により形成され、排気口30dに傾斜して対向する。これにより、屈曲部45aを介して気流が屈曲して上方に導かれる。この時、排気口30bから送出される気流は屈曲部45aの前壁45cに衝突し、動圧を静圧に変換されて減速する。また、屈曲部45aによる流路の拡幅によっても動圧が静圧に変換され、気流が更に減速する。従って、屈曲部45aは気流の動圧を静圧に変換する静圧変換部を構成する。
また、屈曲部45aの前壁45cには開口部45bに対向した中央部に上下に延びた仕切板45dが設けられる。
イオン発生素子40は第1吹出ダクト21に面して左右方向(送風ファン30の軸方向)に並設される一対の針状の放電電極41を有している。放電電極41は屈曲部45aの直上に配され、両放電電極41間の距離は開口部45bの幅よりも広く形成される。
イオン発生素子40の放電電極41は交流波形またはインパルス波形から成る高電圧の印加によってコロナ放電が発生する。一方の放電電極41には正電圧が印加され、コロナ放電により空気中の水分子が電離して水素イオンが生成される。この水素イオンが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングする。これにより、H+(H2O)m(mは0または任意の自然数)から成る空気イオンの正イオンが放出される。
他方の放電電極41には負電圧が印加され、コロナ放電により空気中の酸素分子または水分子が電離して酸素イオンが生成される。この酸素イオンが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングする。これにより、O2 -(H2O)n(nは任意の自然数)から成る空気イオンの負イオンが放出される。
+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは空気中の浮遊菌や臭い成分の表面で凝集してこれらを取り囲む。そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝集生成して浮遊菌や臭い成分を破壊する。ここで、m’、n’は任意の自然数である。従って、正イオン及び負イオンを吹出口2bから室内に送出することにより、室内の殺菌及び臭い除去を行うことができる。
+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ H22+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
一対の放電電極41を気流に垂直な左右方向に並設することにより、正イオンと負イオンとの衝突による消滅を抑制してイオンの送出量を増加させることができる。
また、放電電極41が屈曲部42aの直上に配されるため、屈曲部42aにより静圧に変換して減速された気流に放電電極41で発生したイオンが含まれる。これにより、放電電極41で発生したイオンを確実に気流によって搬送することができ、イオンの送出量を増加させることができる。
この時、両放電電極41間の距離が開口部45bの幅よりも大きく、放電電極41が開口部45bの両側方に配置されるため、より確実に減速した気流にイオンを含ませることができる。また、送風ファン30が両面に吸気口30b、30cを有して軸方向に均一に気流を送出するため、各放電電極41の周囲を流通する気流の流量を略同量にすることができる。加えて、仕切板45dによって各放電電極41の周囲を流通する気流の流量をより均一化することができる。従って、正イオン及び負イオンを均一に含む気流を送出することができる。
保持部材45は図10に示すように、底板3を取り外して筐体2の底面から着脱することができる。これにより、イオン発生素子40を容易に交換することができる。加えて、保持部材45の脱着によって露出する排気口30dを介して送風ファン30の羽根30e(図6参照)を清掃することができる。また、フィルタ23(図6参照)も同様に底板3を取り外して筐体2の底面から着脱することができ、容易にフィルタ23の清掃を行うことができる。
尚、イオン発生素子40は上面に接続端子40aを有している。イオン発生素子40を保持部材45とともに下方から装着した際に、筐体2内に設けた端子部42(図5参照)に接続端子40aが接触してイオン発生素子40に電力供給可能になる。このため、端子部42にイオン発生素子40の重量が加重されず、重量が加重され続けることによる端子部42の故障を防止することができる。
筐体2の底板3は図11の底面図に示すように電源コード5のプラグ6(図6参照)が取り外された状態で、取り外し可能になっている。これにより、底板3を取り外した際に通電されることによる感電を防止することができる。
図5、図6において、第1吹出ダクト21の上面には導光板25が水平に配される。導光板25はアクリル等の透明部材により平板状に形成され、後端面の入射面25aに対向してLED26(光源)が配される。導光板25の下面には反射シート(不図示)が配される。
LED26から出射された光は入射面25aから導光板25に入射して導光し、上下面に臨界角よりも小さい入射角で入射した光が出射される。この時、導光板25の下面から出射される光は反射シートで上方に反射する。これにより、導光板25の上面(出射面)から吹出口2bに向けて光が出射される。尚、導光板25の下面に導光を上方に反射する複数のプリズムを設けてもよい。
導光板25の中央部には軸部17が貫通する貫通孔25dが開口し、貫通孔25dに対して入射面25aと反対側の前部には連通口25bが開口する。第1吹出ダクト21は筐体2の前部に配されるため、第1吹出ダクト21に面した連通口25bは吹出口2bに対して偏心した前部に設けられる。
導光板25の上方には第2吹出ダクト22が設けられる。第2吹出ダクト22は上面に吹出口2bを有し、吹出口2bと同心の筒状に形成される。第2吹出ダクト22の内壁22aの縦断面は下方が狭い曲線状に形成される。
図12は風向板10を省いた筐体2の上面図を示している。導光板25の連通口25bには第1吹出ダクト21を上昇する気流を前方に導く風向可変部25cが下方に突出して格子状に設けられる。第2吹出ダクト22の前部には内壁22aに凹設される凹部22bが設けられる。凹部22bの内面は縦断面が直線の円錐面から成り、凹部22bの下端は連通口25bに沿って形成されるとともに上端は吹出口2bの周縁の内側に形成される。
上記構成の送風装置1において、風向板10をポップアップして吹出口2bが開放されると、送風ファン30、イオン発生素子40及びLED26が駆動される。吸込口2aから筐体2内に流入する気流の塵埃はフィルタ23により捕集され、矢印A1に示すように吸込ダクト23を流通して吸気口30bから送風ファン30に導かれる。また、一部の気流が矢印A2に示すようにダクト部材32の外側の通路50a、50bを流通して吸気口30cから送風ファン30に導かれる。
送風ファン30の排気口30dから送出された気流は矢印B1(図5参照)に示すように第1吹出ダクト21を上昇する。この時、イオン発生素子40で発生したイオンが気流に含まれる。イオンを含む気流は連通口25bを介して第2吹出ダクト22に流入して矢印B2(図5参照)に示すように上昇し、流出部8から矢印B3に示すように放射状に送出される。
この時、筐体2の前部に配した連通口25bから第2吹出ダクト22に気流が流入するとともに、風向可変部25cにより気流が前方に案内される。また、凹部22bによって第2吹出ダクト22と風向板10との間の前部の流路幅が広げられる。これらにより、送風装置1の前方に周囲よりも多くの気流が送出される。
従って、送風装置1の前方正面に面した使用者の頭部等に向けてイオンを含む多くの気流が送出され、使用者に清涼感を与えるとともに使用者近傍の殺菌等を行うことができる。また、送風装置1の側方及び後方に送出したイオンを含む気流によって周囲の殺菌や空気の循環等を行うことができる。
また、LED26の駆動によって導光板25を導光する光は吹出口2bに向けて出射され、風向板10の下面10aで放射状に反射する。これにより、送風装置1の周囲の間接照明を行うことができる。この時、連通口25bによって導光板25の前部から出射される光が少なくなる。このため、送風装置1の前方正面に面した使用者のまぶしさを低減することができる。また、連通口25bが軸部17に対して入射面25aと反対側に配置されるため、導光板25の前部から出射される光をより少なくすることができる。
本実施形態によると、吸込口2aから吸気口30bに気流を導く吸込ダクト20と、回路基板34の上部に面した開口部32bを介して吸気口30cに気流を導く通路50a、50b(補助吸込経路)とを備え、通路50b内を回路基板34に沿って下方から上方に気流が流通する。これにより、開口部32bに向けて上昇する気流によって回路基板34の下部から上部まで冷却することができる。従って、回路基板34の筐体2内の放熱スペースを小さくして送風装置1の小型化を図ることができる。
また、送風ファン30が複数の経路(20、50a、50b)を介して軸方向の両面から気流を吸い込む両面吸込型に構成される。このため、片面吸込型の送風ファンに比して送風効率を向上することができるとともに、軸方向の流量の偏りを防止して均一な気流を送出することができる。
また、ファン保持部32a(隔壁)の上部に下部よりも吸気口30cから離れて形成される段差部32e上に吸気口30cよりも小さい開口面積を有した開口部32bが開口する。これにより、通路50aから気流が屈曲して流入する通路50bの下部の流路を広く確保することができる。加えて、段差部32eによって吸気口30cとダクト保持部32aとが離れるため、小径の開口部32bから気流を拡散して大径の吸気口30cに導くことができる。従って、送風効率をより向上することができる。
また、吸込口2aに対向したダクト保持部32a(隔壁)に隣接する一側壁(背面側)の下端に面取り32cを設け、面取り32cの外面と筐体2との間によって通路50a(補助吸込経路)が形成される。従って、吸気口30cに気流を導く通路50aを容易に実現することができる。
また、第1吹出ダクト21に正イオン及び負イオンを放出する一対の放電電極41を送風ファン30の軸方向に並設したので、軸方向に均一に流通する気流に正イオン及び負イオンを均一に含ませることができる。従って、イオンの送出による殺菌効果や脱臭効果を向上することができる。
本実施形態において、イオン発生素子40によって空気中の水分と結合したイオンを含む気流を送出しているが、他の帯電粒子を送出してもよい。例えば、帯電粒子として帯電微粒子水を送出してもよい。具体的には、静電霧化装置によってラジカル成分を含む帯電微粒子水を生成することができる。即ち、静電霧化装置に設けた放電電極をペルチェ素子による冷却等によって放電電極の表面に結露水を生じさせる。そして、放電電極にマイナスの高電圧を印加すると、結露水から帯電微粒子水が生成される。
本発明は、遠心ファンを備えた卓上の送風装置に利用することができる。
1 送風装置
2 筐体
2a 吸込口
2b 吹出口
3 底板
3a 挿通孔
4 ゴム脚
5 電源コード
6 プラグ
8 流出部
10 風向板
11 スリーブ
12 係合部材
16 圧縮バネ
17 軸部
18 電源スイッチ
20 吸込ダクト
21 第1吹出ダクト
22 第2吹出ダクト
22b 凹部
23 フィルタ
25 導光板
25a 入射面
25b 連通口
25c 風向可変部
26 LED
30 送風ファン
30a ケーシング
30b、30c 吸気口
30d 排気口
32 ダクト部材
32a ファン保持部
32b 開口部
32e 段差部
34 回路基板
35 端子部
40 イオン発生素子
41 放電電極
42 端子部
45 保持部材
45a 屈曲部
50a、50b 通路

Claims (4)

  1. 吸込口及び吹出口を開口する筐体と、軸方向を横設してケーシングにより覆われる遠心ファンから成るとともに前記ケーシングの軸方向の一面に前記吸込口に対向する第1吸気口を開口して他面に第2吸気口を開口した送風ファンと、前記筐体内に立設される回路基板と、前記送風ファンと前記回路基板とを隔離するとともに第2吸気口に対向する開口部を有する隔壁と、前記吸込口と第1吸気口とを連結する吸込ダクトと、前記吸込口から前記開口部を介して第2吸気口に気流を導く補助吸込経路とを備え、前記補助吸込経路内を気流が前記回路基板に沿って下方から上方に流通するとともに、前記開口部が前記回路基板の上部に面することを特徴とする送風装置。
  2. 前記隔壁の上部に下部よりも第2吸気口から離れる段差部を設け、前記開口部が第2吸気口よりも小さい開口面積を有して前記段差部上に開口することを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記吸込口に開口面を面して前記吸込ダクトを形成する箱状のダクト部材を備え、前記ダクト部材の前記吸込口に対向した壁面によって前記隔壁を形成し、前記補助吸込経路が前記隔壁に隣接する一側壁の下端に設けた面取りの外面と前記筐体との間によって形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送風装置。
  4. 前記送風ファンと前記吹出口とを連結する吹出ダクトと、前記吹出ダクトに正の帯電粒子及び負の帯電粒子を放出する一対の放電電極とを備え、前記放電電極を前記送風ファンの軸方向に並設したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の送風装置。
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