JP5915131B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、画像処理装置及びプログラムに関する。
画像のデータサイズを圧縮することのできる画像符号化方式として、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が広く利用されている。JPEG方式によれば、各色8ビットのビット深度を有する画像のデータサイズが、直交変換、量子化及びエントロピー符号化などの要素技術を用いて圧縮される。JPEG方式は、現在普及しているブラウザ、イメージビューワ、フォトエディタ及びオーサリングツールなどの様々なアプリケーションによりサポートされている。
これに対し、デジタルカメラ又はイメージスキャナなどの撮像デバイスにより原始的に取得されるRAW画像は、一般的に、12ビットなどより多くのビット深度を有する。従って、RAW画像を最終的にJPEG方式で符号化するために、RAW画像を現像した後、現像した画像の各画素の下位ビットを丸める処理が行われる。結果として、一度JPEG方式で符号化された画像の画質は、当初撮像された画像の画質よりも低下する。
JPEG方式よりも高階調の画像を圧縮することのできる多ビット符号化方式として、拡張JPEG方式、JPEG2000方式及びJPEG XR方式などが知られている。下記特許文献1は、高階調画像を圧縮する能力を有する装置が非高階調画像を扱う際に余剰となる演算能力を画質向上のために活用することを提案している。
特開2006−005478号公報
しかしながら、既存の拡張JPEG方式、JPEG2000方式及びJPEG XR方式などの多ビット符号化方式は、8ビットのビット深度をサポートするJPEG方式との間で互換性を有しない。即ち、これら多ビット符号化方式で符号化された符号化ストリームは、多くのユーザが手にしているJPEGデコーダによって復号されない。この互換性の問題が一因となり、現在のところ多ビット符号化方式はあまり実用されていない。
従って、高階調画像を扱うことのできるツールとして成功を収めるためには、JPEGデコーダによる復号を可能としつつ、符号化によって損なわれ得る画質を多ビットの利点を活かして補償することを可能とする仕組みが実現されることが望ましい。
本開示のある観点によれば、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット符号化ストリームを、前記標準符号化方式で復号して上位ビット画像データを生成する上位ビット復号部と、前記高階調画像データのうちの残りのビットに対応する下位ビット符号化ストリームを復号して下位ビット画像データを生成する下位ビット復号部と、前記上位ビット画像データ及び前記下位ビット画像データを合成して前記高階調画像データを再構成する合成部と、を備える画像処理装置が提供される。
また、本開示の別の観点によれば、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、を備える画像処理装置が提供される。
また、本開示のある観点によれば、画像処理装置により実行される画像処理方法であって、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット符号化ストリームを、前記標準符号化方式で復号して上位ビット画像データを生成することと、前記高階調画像データのうちの残りのビットに対応する下位ビット符号化ストリームを復号して下位ビット画像データを生成することと、前記上位ビット画像データ及び前記下位ビット画像データを合成して前記高階調画像データを再構成することと、を含む画像処理方法が提供される。
また、本開示の別の観点によれば、画像処理装置により実行される画像処理方法であって、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割することと、前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成することと、前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成することと、前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付けることと、を含む画像処理方法が提供される。
また、本開示のある観点によれば、コンピュータを、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット符号化ストリームを、前記標準符号化方式で復号して上位ビット画像データを生成する上位ビット復号部と、前記高階調画像データのうちの残りのビットに対応する下位ビット符号化ストリームを復号して下位ビット画像データを生成する下位ビット復号部と、前記上位ビット画像データ及び前記下位ビット画像データを合成して前記高階調画像データを再構成する合成部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
また、本開示の別の観点によれば、コンピュータを、所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
本開示に係る技術よれば、JPEGデコーダによる復号を可能としつつ、符号化によって損なわれ得る画質を多ビットの利点を活かして補償することが可能となる。
一実施形態に係る画像符号化装置の構成の一例を示すブロック図である。 図1に例示した画像符号化装置の第2符号化ブランチの詳細な構成の第1の例を示すブロック図である。 図1に例示した画像符号化装置の第2符号化ブランチの詳細な構成の第2の例を示すブロック図である。 図1に例示した画像符号化装置により出力される符号化ストリームの構成の一例について説明するための説明図である。 一実施形態に係る画像符号化処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図4に示した下位ビット符号化処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 図5に示した下位ビット加工処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る画像復号装置の構成の一例を示すブロック図である。 図7に例示した画像復号装置の第2復号ブランチの詳細な構成の第1の例を示すブロック図である。 図7に例示した画像復号装置の第2復号ブランチの詳細な構成の第2の例を示すブロック図である。 一実施形態に係る画像復号処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9に示した下位ビット復号処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 図10に示した下位ビット加工処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。 第1の応用例に係る画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 第2の応用例に係る画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下の順序で説明を行う。
1.一実施形態に係る画像符号化装置の構成例
1−1.全体的な構成
1−2.第2ブランチの詳細
1−3.ストリーム構成
1−4.処理の流れ
2.一実施形態に係る画像復号装置の構成例
2−1.全体的な構成
2−2.第2ブランチの詳細
2−3.処理の流れ
3.応用例
4.まとめ
<1.一実施形態に係る画像符号化装置の構成例>
本開示に係る技術は、8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像を符号化して符号化ストリームを生成する画像符号化装置と、当該符号化ストリームを復号して高階調画像を再構成する画像復号装置とを含む。本開示に係る画像復号装置によって再構成される画像は、原画像である高階調画像を必ずしも完全には再現しないが、JPEGデコーダにより再構成される画像と比較してより高階調の画像を表現し得る。
本明細書において、「JPEG方式」との用語は、8ビットのビット深度をサポートするベースラインJPEG方式を意味し、拡張JPEG方式、JPEG2000方式又はJPEG XR方式などの多ビット符号化方式を含まない。
本節では、一実施形態に係る画像符号化装置について説明する。その後、次節において、一実施形態に係る画像復号装置について説明する。
[1−1.全体的な構成]
図1は、一実施形態に係る画像符号化装置100の構成の一例を示すブロック図である。図1を参照すると、画像符号化装置100は、RAW画像取得部110、現像部120、分割部130、第1符号化ブランチ140、第2符号化ブランチ150及びストリーム出力部160を備える。
(1)RAW画像取得部
RAW画像取得部110は、画像符号化装置100による符号化処理の入力となるRAW画像データを取得する。RAW画像取得部110は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)又はCIS(Contact Image Sensor)などの撮像素子を含むイメージセンサからRAW画像データを取得してもよい。その代わりに、RAW画像取得部110は、例えば、RAW画像データを有する他の装置又は記憶媒体から当該RAW画像データを取得してもよい。RAW画像は、一般的には、画素ごとに単一の色成分のみを有する画像である。本実施形態において、RAW画像取得部110により取得されるRAW画像データは、各色Nビット(Nは8より大きい)のビット深度を有するものとする。RAW画像取得部110は、取得したRAW画像データを現像部120へ出力する。
(2)現像部
現像部120は、RAW画像取得部110から入力されるRAW画像データを現像することにより、高階調画像データIM0を生成する。現像部120による現像処理は、典型的には、画素ごとに不足している色成分を補完するためのデモザイクと、RGBからYUVへの色空間の変換とを含む。また、当該現像処理は、例えば、デジタルクランプ、デジタルゲイン、EV(Exposure Value)補正、WB(White Balance)補正又はガンマ補正などを含んでもよい。現像部120により生成される高階調画像データIM0は、画素ごと(又は画像符号化方式において規定される所定の単位ごと)に3つの色成分(例えば、輝度成分及び2つの色差成分など)を有するフルカラー画像データであって、各色Nビットのビット深度を有する。そして、現像部120は、生成した高階調画像データIM0を分割部130へ出力する。
(3)分割部
分割部130は、現像部120から入力される高階調画像データIM0を、上位8ビットに対応する第1の画像データIM1及び残りのビットに対応する第2の画像データIM2に分割する。第1の画像データIM1のビット深度は、各色8ビットである。第2の画像データIM2のビット深度は、各色N−8ビット(例えば、N=12であれば各色4ビット)である。そして、分割部130は、第1の画像データIM1を第1符号化ブランチ140へ、第2の画像データIM2を第2符号化ブランチ150へそれぞれ出力する。
(4)第1符号化ブランチ
第1符号化ブランチ140は、第1の画像データIM1を符号化するための処理分岐である。図1の例において、第1符号化ブランチ140は、第1符号化部148を含む。第1符号化部148は、分割部130から入力される第1の画像データIM1をJPEG方式で符号化して、第1の符号化ストリームST1を生成する。即ち、第1符号化部148は、一般的なJPEGエンコーダであってよい。第1符号化部148による符号化処理は、典型的には、画像内に配置されるブロックごとに実行される直交変換、量子化及びエントロピー符号化を含む。ここでの符号化処理により、第1の画像データIM1のデータサイズが圧縮される。第1符号化部148は、このように符号化された第1の画像データIM1を含む第1の符号化ストリームST1を、ストリーム出力部160へ出力する。
(5)第2符号化ブランチ
第2符号化ブランチ150は、第2の画像データIM2を符号化するための処理分岐である。図1の例において、第2符号化ブランチ150は、第2符号化部158を含む。第2符号化部158は、分割部130から入力される第2の画像データIM2を任意の画像符号化方式で符号化して、第2の符号化ストリームST2を生成する。第2符号化部158により使用される画像符号化方式は、例えば、JPEG方式であってもよく、又は拡張JPEG方式、JPEG2000方式若しくはJPEG XR方式などであってもよい。第2符号化部158は、このように符号化された第2の画像データIM2を含む第2の符号化ストリームST2を、ストリーム出力部160へ出力する。
第2符号化ブランチ150は、第2符号化部158の前段に、第2の画像データIM2に対して前処理を適用するさらなる処理部を含んでもよい。第2の画像データIM2に適用される前処理は、例えば、ビット深度の拡張、高周波成分の除去、並びに白とび及び黒つぶれが生じていない部分の平滑化、のうちの1つ以上を含み得る。このような第2符号化ブランチ150のいくつかの具体的な実施例について、後にさらに説明する。
(6)ストリーム出力部
ストリーム出力部160は、第2符号化ブランチ150から入力される第2の符号化ストリームST2を第1符号化ブランチ140から入力される第1の符号化ストリームST1に関連付けて、これら2つの符号化ストリームを出力する。ストリーム出力部160は、例えば、第2の符号化ストリームST2にアクセスするための参照用パラメータを生成し、生成した参照用パラメータを第1の符号化ストリームのヘッダ領域に挿入し得る。
例えば、第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2が1つのファイル内に多重化される場合には、参照用パラメータは、第2の符号化ストリームST2のストリーム識別子、開始アドレス、又は第1の符号化ストリームST1に続くストリームが第2の符号化ストリームST2であることを示すフラグなどであってよい。また、例えば、第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2が別のファイル内に格納される場合には、参照用パラメータは、第2の符号化ストリームST2が格納されるファイルのファイル名などであってよい。このような参照用パラメータが挿入されるヘッダ領域は、第1の符号化ストリームが格納されるファイル内に存在してもよく、又は第1の符号化ストリームが格納されるファイルとは別のファイル(例えば、ヘッダファイル)内に存在してもよい。
ストリーム出力部160により出力される第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2は、画像符号化装置100に接続される記憶媒体により記憶されてもよい。その代わりに、第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2は、画像符号化装置100から他の装置へ送信され、他の装置において記憶又は復号されてもよい。
[1−2.第2ブランチの詳細]
本項では、図1に例示した画像符号化装置100の第2符号化ブランチ150の2つの詳細な実施例を説明する。
(1)第1の実施例
図2Aは、第2符号化ブランチ150の詳細な構成の第1の例を示すブロック図である。図2Aを参照すると、第2符号化ブランチ150は、第2符号化部158aを含む。第2符号化部158aは、分割部130から入力される第2の画像データIM2をJPEG方式で符号化して、第2の符号化ストリームST2を生成する。即ち、本実施例において、第2符号化部158aは、第1符号化部148と同様、一般的なJPEGエンコーダであってよい。なお、JPEG方式での符号化に際して、各画素のビット深度が8ビットに満たない場合には、不足するビットが例えばゼロでパディングされてよい。
第1の実施例によれば、第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2の双方がJPEGエンコーダを用いて符号化されるため、広く普及しているJPEGエンコーダを活用して、より低いコストで本開示に係る技術を実現することができる。
(2)第2の実施例
図2Bは、第2符号化ブランチ150の詳細な構成の第2の例を示すブロック図である。図2Bを参照すると、第2符号化ブランチ150は、下位ビット処理部152及び第2符号化部158bを含む。
下位ビット処理部152は、例えば、第2の画像データIM2のビット深度を第2符号化部158bによりサポートされる所定のビット深度へ拡張する。より具体的には、下位ビット処理部152は、第2の画像データIM2の各画素値に、ビット深度の拡張量に応じた数を乗算する。さらに、下位ビット処理部152は、ビット深度の拡張量に応じたオフセット値を乗算結果に加算してもよい。例えば、第2符号化部158bによりサポートされるビット深度をMビットとすると、下位ビット処理部152によるビット深度の拡張量Lは、L=M−(N−8)[ビット]により計算される。各画素値に乗算される乗数は、2であってよい。また、加算されるオフセット値は、2(L−1)であってよい。典型的な例では、N=12、M=8、L=4である。この場合、下位ビット処理部152は、第2の画像データIM2の各画素値に16(=2)を乗算し、さらに8(=2)を加算する。なお、N、M及びLの値の組合せは、上述した例に限定されず、他の任意の組合せであってよい。このようなオフセット値を加算することで、量子化及び逆量子化の結果として生じる丸め誤差に起因する階調の歪みを低減することができる。また、符号化の前に画素値のビット深度が拡張されることで、画素値に対する量子化誤差の相対的な割合が下がるため、量子化テーブルの選択の幅が広がり、画質の調整の柔軟性が高められる。
また、下位ビット処理部152は、第1の画像データIM1又は高階調画像データIM0において高周波成分が強い値を示す画素位置の第2の画像データIM2の画素値を、一定の値に置換してもよい。一例として、ノイズの発生している画素、又は隣接する画素との間で画素値が急激に変化している画素において、高周波成分は強い値を示し得る。一般的に、強い高周波成分を含む画像データは、周波数領域での変換係数の量子化を通じてデータサイズを圧縮する画像符号化方式の符号化効率の低下を招き易い。一方で、画像の高周波成分は、人間の視覚を通じて感知されにくい。従って、高周波成分が強い値を示す画素位置の画素値を一定の(即ち、フラットな)値に置換えることで、人間に画質の低下をあまり感知させることなく、高周波成分を除去して、第2符号化ブランチ150の符号化効率を高めることができる。なお、ここでの一定の値を第2の画像データIM2の画素値レンジの中央の値とすることにより、直交変換(例えば、離散コサイン変換)後のエネルギーを低域に集中させ、符号化効率を一層高めることができる。第2符号化部158bによりサポートされるビット深度Mが8ビットの場合には、画素値レンジの中央の値は127又は128であってよい。
また、下位ビット処理部152は、第1の画像データIM1又は高階調画像データIM0においてその輝度が画素値レンジの中央部分に属する画素位置の第2の画像データIM2の画素値を、一定の値に置換してもよい。ここでの画素値レンジの中央部分とは、符号化処理の結果として白とび又は黒つぶれが生じ易い画素値レンジの上端部分及び下端部分、を除いた部分をいう。一例として、ビット深度が8ビットである第1の画像データIM1の画素値レンジは、0〜255である。この場合、中央部分のレンジは、例えば、20〜230などであってよい。このような画素値の置換によって、白とび又は黒つぶれが生じる可能性の高い画素位置の下位ビットの階調を維持しつつ、そうした可能性の低い画素位置の下位ビットの階調が平滑化される。従って、第2符号化ブランチ150の符号化効率を高めつつ、第1符号化ブランチ140において画像の一部分に白とび又は黒つぶれが生じたとしても、当該部分の階調を下位ビットで補うことができる。なお、ここでの一定の値もまた、第2の画像データIM2の画素値レンジの中央の値であってよい。
第2符号化部158bは、下位ビット処理部152により拡張されたビット深度を有する第2の画像データIM2を、拡張後のビット深度をサポートする画像符号化方式で符号化し、第2の符号化ストリームST2を生成する。第2符号化部158bにより使用される画像符号化方式は、例えば、JPEG方式であってもよく、又は拡張JPEG方式、JPEG2000方式若しくはJPEG XR方式であってもよい。第2符号化部158bによりJPEG方式が使用される場合には、第1の実施例と同様、上位ビット及び下位ビットの双方についてJPEGエンコーダを活用して、より低いコストで本開示に係る技術を実現することができる。
[1−3.ストリーム構成]
図3は、画像符号化装置100により出力される符号化ストリームの構成の一例について説明するための説明図である。図3を参照すると、第1の符号化ストリームST1、及び第1の符号化ストリームST1に関連付けられた第2の符号化ストリームST2が示されている。
第1の符号化ストリームST1は、JPEGフォーマットに従って生成されており、スタートマーカ(SOI:Start Of Image)、JPEGヘッダ領域、JPEGデータ領域、及びエンドマーカ(EOI:End Of Image)を含む。JPEGヘッダ領域は、ユーザ定義領域USER_SECをさらに含む。ユーザ定義領域USER_SECは、例えば、APPセグメント又はCOMセグメントであってよい。ユーザ定義領域USER_SECには、第2の符号化ストリームST2にアクセスするために使用される、上述した参照用パラメータが挿入される。さらに、ユーザ定義領域USER_SECには、第2の符号化ストリームST2の符号化の際に使用された符号化方式を識別するための識別子(符号化方式ID)などの追加的なパラメータが挿入されてもよい。
よって、デコーダは、第1の符号化ストリームST1のヘッダ領域に挿入される参照用パラメータを用いて、第2の符号化ストリームST2にアクセスすることができる。第2の符号化ストリームST2は、少なくともヘッダ領域及びデータ領域を含む。第2の符号化ストリームST2のヘッダ領域には、第2の符号化ストリームST2の復号のために必要とされるパラメータ(例えば、量子化テーブル及び符号化テーブルなど)が挿入され得る。
[1−4.処理の流れ]
本項では、図4〜図6を用いて、画像符号化装置100による画像符号化処理の流れについて説明する。
(1)全体的な流れ
図4は、本実施形態に係る画像符号化処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4を参照すると、まず、RAW画像取得部110は、イメージセンサにより生成され又は他の装置若しくは記憶媒体から入力されるRAW画像データを取得する(ステップS110)。そして、RAW画像取得部110は、取得したRAW画像データを現像部120へ出力する。
次に、現像部120は、少なくともデモザイクとRGBからYUVへの色空間の変換とを含む現像処理をRAW画像データに適用し、RAW画像データから高階調画像データを生成する(ステップS120)。そして、現像部120は、生成した高階調画像データを分割部130へ出力する。
次に、分割部130は、高階調画像データを上位8ビットに対応する第1の画像データと残りのビット(下位ビット)に対応する第2の画像データとに分割する(ステップS130)。そして、分割部130は、第1の画像データを第1符号化ブランチ140へ、第2の画像データを第2符号化ブランチ150へそれぞれ出力する。
次に、第1符号化ブランチ140において、第1符号化部148は、上位ビットに対応する第1の画像データをJPEG方式で符号化して、第1の符号化ストリームを生成する(ステップS140)。そして、第1符号化部148は、生成した第1の符号化ストリームをストリーム出力部160へ出力する。
次に、第2符号化ブランチ150において、下位ビット符号化処理が実行され、第2の符号化ストリームがストリーム出力部160へ出力される(ステップS150)。ここでの下位ビット符号化処理について、図5を用いてさらに説明する。
次に、ストリーム出力部160は、第2符号化ブランチ150から入力される第2の符号化ストリームを第1符号化ブランチから入力される第1の符号化ストリームに関連付ける(ステップS180)。ここでの関連付けは、上述した参照用パラメータを用いて行われ得る。そして、ストリーム出力部160は、第1及び第2の符号化ストリームを、画像符号化装置100に接続される記憶媒体又は他の装置へ出力する(ステップS190)。
(2)下位ビット符号化処理
図5は、図4に示した下位ビット符号化処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図5を参照すると、まず、下位ビットの符号化の前に当該下位ビットを加工すべきか否かが判定される(ステップS155)。ここでの下位ビットとは、第2符号化ブランチ150へ入力される第2の画像データのビットをいう。例えば、上述した第1の実施例においては、下位ビットは加工されず、第2の画像データがそのまま第2符号化部158へ入力される。一方、上述した第2の実施例においては、下位ビットは加工され得る。
下位ビットを加工すべきであると判定された場合には、第2の画像データについて、下位ビット処理部152により下位ビット加工処理が実行される(ステップS160)。ここでの下位ビット加工処理について、図6を用いてさらに説明する。
次に、第2符号化部158は、第2の画像データをJPEG方式又はその他の画像符号化方式で符号化して、第2の符号化ストリームを生成する(ステップS170)。そして、第2符号化部158は、生成した第2の符号化ストリームをストリーム出力部160へ出力する。
(3)下位ビット加工処理
図6は、図5に示した下位ビット加工処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示した下位ビット加工処理に含まれるステップS162〜ステップS166の処理は、第2の画像データの各画素について繰り返される(ステップS161)。
各画素を注目画素とする繰り返しにおいて、下位ビット処理部152は、まず、第2の画像データのビット深度を第2符号化部158によりサポートされる所定のビット深度へ拡張する(ステップS162)。
次に、下位ビット処理部152は、注目画素の画素位置において第1の画像データ又は高階調画像データの高周波成分が強い値を示しているかを判定する(ステップS163)。ここで、当該高周波成分が強い値を示していない場合には、次のステップS164の処理はスキップされる。当該高周波成分が強い値を示している場合には、下位ビット処理部152は、注目画素の画素値を一定の値に置換する(ステップS164)。
次に、下位ビット処理部152は、注目画素の画素位置において第1の画像データ又は高階調画像データの画素値が画素値レンジの中央部分に属するかを判定する(ステップS165)。ここで、当該画素値が画素値レンジの中央部分に属しない場合には、次のステップS166の処理はスキップされる。当該画素値が画素値レンジの中央部分に属する場合には、下位ビット処理部152は、注目画素の画素値を一定の値に置換する(ステップS166)。
第2の画像データの全ての画素についてこれら処理が実行されると、図6に示した下位ビット加工処理は終了する。
なお、本項で説明した処理ステップの順序は、各図に示した順序に限定されない。例えば、図4の画像符号化処理において、ステップS140での第1の画像データの符号化とステップS150での第2の画像データの符号化とが並列的に行われてもよい。
<2.一実施形態に係る画像復号装置の構成例>
[2−1.全体的な構成]
図7は、上述した画像符号化装置100から出力される第1及び第2の符号化ストリームを復号する、一実施形態に係る画像復号装置200の構成の一例を示すブロック図である。図7を参照すると、画像復号装置200は、ストリーム取得部210、第1復号ブランチ220、第2復号ブランチ230、合成部240及び画像出力部250を備える。
(1)ストリーム取得部
ストリーム取得部210は、画像復号装置200による復号処理の入力となる符号化ストリームを取得する。ストリーム取得部210により取得される符号化ストリームは、8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの上位8ビットに対応する第1の符号化ストリームST1、及び残りのビットに対応する第2の符号化ストリームST2を含み得る。ここでの高階調画像データとは、RAW画像データを現像することにより生成された画像データであってよい。例えば、ストリーム取得部210は、第1の符号化ストリームST1を取得し、第1の符号化ストリームST1のヘッダ領域に第2の符号化ストリームST2にアクセスするための参照用パラメータが挿入されている場合に、当該参照用パラメータを用いて第2の符号化ストリームST2をさらに取得する。そして、ストリーム取得部210は、取得した第1の符号化ストリームST1を第1復号ブランチ220へ、取得した第2の符号化ストリームST2を第2復号ブランチ230へそれぞれ出力する。
(2)第1復号ブランチ
第1復号ブランチ220は、第1の符号化ストリームST1を復号するための処理分岐である。図7の例において、第1復号ブランチ220は、第1復号部222を含む。第1復号部222は、ストリーム取得部210から入力される第1の符号化ストリームST1をJPEG方式で復号して、第1の画像データIM1を生成する。即ち、第1復号部222は、一般的なJPEGデコーダであってよい。第1復号部222による復号処理は、典型的には、画像内に配置されるブロックごとに実行される、エントロピー復号、逆量子化及び逆直交変換を含む。第1復号部222は、このような復号の結果として生成される第1の画像データIM1を、合成部240へ出力する。
(3)第2復号ブランチ
第2復号ブランチ230は、第2の符号化ストリームST2を復号するための処理分岐である。図7の例において、第2復号ブランチ230は、第2復号部232を含む。第2復号部232は、ストリーム取得部210から入力される第2の符号化ストリームST2を、当該第2の符号化ストリームST2の符号化の際に使用された画像符号化方式で復号して、第2の画像データIM2を生成する。第2の符号化ストリームST2の符号化の際に使用された画像符号化方式は、例えば、JPEG方式、又は拡張JPEG方式、JPEG2000方式若しくはJPEG XR方式などであり得る。そして、第2復号部232は、復号の結果として生成される第2の画像データIM2を、合成部240へ出力する。
(4)合成部
合成部240は、第1復号ブランチ220から入力される第1の画像データIM1と、第2復号ブランチ230から入力される第2の画像データIM2とを合成して、高階調画像データIMrecを再構成する。例えば、再構成されるべき高階調画像データIMrecのビット深度を各色Nビットとする。この場合、合成部240は、各画素について、第1の画像データIM1の画素値を上位8ビットに、第2の画像データIM2の画素値を残りのN−8ビットに配置することにより、高階調画像データIMrecの各画素値を決定する。そして、合成部240は、再構成された高階調画像データIMrecを画像出力部250へ出力する。
(5)画像出力部
画像出力部250は、合成部240から入力される高階調画像データIMrecを、当該高階調画像データIMrecを記憶し又は高階調画像を表示する装置へ出力する。
[2−2.第2ブランチの詳細]
本項では、図7に例示した画像復号装置200の第2復号ブランチ230の2つの詳細な実施例を説明する。
(1)第1の実施例
図8Aは、第2復号ブランチ230の詳細な構成の第1の例を示すブロック図である。図8Aを参照すると、第2復号ブランチ230は、第2復号部232aを含む。第2復号部232aは、ストリーム取得部210から入力される第2の符号化ストリームST2をJPEG方式で復号して、第2の画像データIM2を生成する。即ち、本実施例において、第2復号部232aは、第1復号部222と同様、一般的なJPEGデコーダであってよい。なお、JPEG方式での復号後の各画素値がパディングされたビットを含む場合には、パディングされた余分なビットが削除されてよい。
第1の実施例によれば、第1及び第2の符号化ストリームST1、ST2の双方がJPEGデコーダを用いて復号されるため、広く普及しているJPEGデコーダを活用して、より低いコストで本開示に係る技術を実現することができる。
(2)第2の実施例
図8Bは、第2復号ブランチ230の詳細な構成の第2の例を示すブロック図である。図8Bを参照すると、第2復号ブランチ230は、第2復号部232b及び下位ビット処理部234を含む。
第2復号部232bは、ストリーム取得部210から入力される第2の符号化ストリームST2を、当該第2の符号化ストリームST2の符号化の際に使用された画像符号化方式で復号して、第2の画像データIM2を生成する。
本実施例において、第2復号部232bにより生成される第2の画像データIM2のビット深度は、符号化の際に第2復号部232bによりサポートされる所定のビット深度へ拡張されている。そこで、下位ビット処理部234は、第2復号部232bにより生成される第2の画像データIM2のビット深度を、上述した残りのビットに合わせて(例えば、N−8ビットへ)削減する。より具体的には、下位ビット処理部234は、第2の画像データIM2の各画素値を、ビット深度の拡張量に応じた数で除算して丸めることにより、第2の画像データIM2のビット深度を削減し得る。例えば、第2復号部232bによりサポートされるビット深度をMビットとすると、ビット深度の拡張量Lは、L=M−(N−8)[ビット]により計算される。各画素値を除算する除数は、2であってよい。除算の剰余の扱い(切り捨て、四捨五入又は切り上げ)は、予め定義され得る。典型的な例では、N=12、M=8、L=4である。この場合、下位ビット処理部234は、第2の画像データIM2の各画素値を16(=2)で除算する。なお、N、M及びLの値の組合せは、上述した例に限定されず、他の任意の組合せであってよい。
[2−3.処理の流れ]
本項では、図9〜図11を用いて、画像復号装置200による画像復号処理の流れについて説明する。
(1)全体的な流れ
図9は、本実施形態に係る画像復号処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9を参照すると、まず、ストリーム取得部210は、8ビットのビット深度を有する符号化された第1の画像データを含む第1の符号化ストリームを取得する(ステップS210)。そして、ストリーム取得部210は、取得した第1の符号化ストリームを第1復号ブランチ220へ出力する。
次に、第1復号ブランチ220において、第1復号部222は、ストリーム取得部210から入力される第1の符号化ストリームをJPEG方式で復号して、第1の画像データを生成する(ステップS220)。そして、第1復号部222は、生成した第1の画像データを合成部240へ出力する。
また、ストリーム取得部210は、第1の符号化ストリームに第2の符号化ストリームが関連付けられているかを判定する(ステップS225)。例えば、第1の符号化ストリームのヘッダ領域に第2の符号化ストリームにアクセスするための参照用パラメータが挿入されている場合には、ストリーム取得部210は、第1の符号化ストリームに第2の符号化ストリームが関連付けられていると判定し得る。ここで、第1の符号化ストリームに第2の符号化ストリームが関連付けられていると判定された場合には、処理はステップS230へ進む。一方、第1の符号化ストリームに第2の符号化ストリームが関連付けられていないと判定された場合には、処理はステップS290へ進む。
ステップS230において、ストリーム取得部210は、上述した参照用パラメータを用いて、第2の符号化ストリームを取得する(ステップS230)。そして、ストリーム取得部210は、取得した第2の符号化ストリームを第2復号ブランチ230へ出力する。
次に、第2復号ブランチ230において、下位ビット復号処理が実行され、第2の画像データが合成部240へ出力される(ステップS240)。ここでの下位ビット復号処理について、図10を用いてさらに説明する。
次に、合成部240は、復号された第1の画像データと第2の画像データとを合成して、高階調画像データを再構成する(ステップS270)。そして、合成部240は、再構成された高階調画像データを画像出力部250へ出力する。
その後、例えば、画像出力部250から表示装置へ高階調画像データが出力され、当該高階調画像データを用いて高階調画像が表示され得る(ステップS280)。
一方、ステップS225において、第1の符号化ストリームに第2の符号化ストリームが関連付けられていないと判定された場合には、第1復号部222により生成された第1の画像データが画像出力部250から表示装置へ出力され得る。そして、当該第1の画像データを用いて、画像が表示され得る(ステップS290)。
(2)下位ビット復号処理
図10は、図9に示した下位ビット復号処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図10を参照すると、まず、第2復号部232は、ストリーム取得部210から入力される第2の符号化ストリームを、当該第2の符号化ストリームの符号化の際に使用された画像符号化方式で復号して、第2の画像データを生成する(ステップS250)。
次に、復号の後に下位ビットを加工すべきか否かが判定される(ステップS255)。ここでの下位ビットとは、復号された第2の画像データのビットをいう。例えば、上述した第1の実施例においては、下位ビットは加工されず、復号された第2の画像データがそのまま合成部240へ出力される。一方、上述した第2の実施例においては、下位ビットは加工され得る
下位ビットを加工すべきであると判定された場合には、第2の画像データについて、下位ビット処理部234により下位ビット加工処理が実行される(ステップS260)。ここでの下位ビット加工処理について、図11を用いてさらに説明する。
(3)下位ビット加工処理
図11は、図10に示した下位ビット加工処理の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。
図11に示した下位ビット加工処理に含まれるステップS262の処理は、第2の画像データの各画素について繰り返される(ステップS261)。
各画素を注目画素とする繰り返しにおいて、下位ビット処理部234は、拡張されている第2の画像データのビット深度を削減する(ステップS262)。結果として、削減後の第2の画像データのビット深度は、再構成されるべき高階調画像データのビット深度から8ビットを除いた値となる。
第2の画像データの全ての画素について当該処理が実行されると、図11に示した下位ビット加工処理は終了する。
なお、本項で説明した処理ステップの順序は、各図に示した順序に限定されない。例えば、図9の画像復号処理において、ステップS220での第1の画像データの復号とステップS240での第2の画像データの復号とが並列的に行われてもよい。
<3.応用例>
本開示に係る技術は、高階調画像を扱う様々な製品に応用可能である。本節では、図12A及び図12Bを用いて、典型的な2つの応用例について説明する。第1の応用例では、デジタルカメラに相当し得る画像処理装置300が実現される。第2の応用例では、フォトエディタが動作するPC(Personal Computer)に相当し得る画像処理装置400が実現される。
(1)第1の応用例
図12Aは、第1の応用例に係る画像処理装置300の構成の一例を示すブロック図である。図12Aを参照すると、画像処理装置300は、操作部310、制御部320、イメージセンサ330、符号化部100、記憶媒体340、復号部200及びディスプレイ350を備える。
操作部310は、画像処理装置300の様々な機能をユーザが操作するための操作インタフェースをユーザに提供する。
制御部320は、画像処理装置300の機能全般を制御する。例えば、制御部320は、操作部310により受け付けられるユーザの第1の操作に応じて、イメージセンサ330にRAW画像を撮像させる。そして、制御部320は、撮像されたRAW画像に基づいて符号化部100により生成される符号化ストリームを、記憶媒体340に記憶させる。また、制御部320は、ユーザの第2の操作に応じて、記憶媒体340により記憶されている符号化ストリームを復号部200へ入力し、高階調画像データを再構成させる。そして、制御部320は、再構成された高階調画像データを用いて、ディスプレイ350により高階調画像を表示させる。
イメージセンサ330は、CCD又はCMOSなどの撮像素子を含み、実世界の光を感知してRAW画像を撮像する。
符号化部100は、上述した画像符号化装置100と同等の構成を有する。符号化部100は、イメージセンサ330により生成されるRAW画像データを取得して上述した画像符号化処理を実行し、第1及び第2の符号化ストリームを記憶媒体340へ出力する。第2の符号化ストリームは、第1の符号化ストリームに関連付けられる。
記憶媒体340は、符号化部100から出力される第1及び第2の符号化ストリームを記憶する。
復号部200は、上述した画像復号装置200と同等の構成を有する。復号部200は、記憶媒体340から第1及び第2の符号化ストリームを取得して上述した画像復号処理を実行し、各色についてRAW画像データと同等のビット深度を有する高階調画像データを再構成する。
ディスプレイ350は、液晶又はOLED(Organic Light Emitting Diode)などの表示素子を含み、復号部200により再構成される高階調画像データを用いて高階調画像を表示する。
(2)第2の応用例
図12Bは、第2の応用例に係る画像処理装置400の構成の一例を示すブロック図である。図12Bを参照すると、画像処理装置400は、操作部410、制御部420、記憶媒体440、通信インタフェース450、及びディスプレイ460を備える。
操作部410は、画像処理装置400の様々な機能をユーザが操作するための操作インタフェースをユーザに提供する。
制御部420は、画像処理装置400の機能全般を制御する。本応用例において、制御部420は、符号化部100、復号部200及びアプリケーション部430を含む。
アプリケーション部430は、フォトエディタ機能を実現するアプリケーションモジュールである。アプリケーション部430は、例えば、操作部410により受け付けられるユーザの第1の操作に応じて、記憶媒体440により記憶され又は通信インタフェース450を介して受信される第1及び第2の符号化ストリームから復号部200により高階調画像データを再構成させる。そして、アプリケーション部430は、再構成された高階調画像データを用いて、ディスプレイ460に高階調画像を表示させる。また、アプリケーション部430は、表示された高階調画像がユーザにより編集された後、ユーザの第2の操作に応じて、編集後の高階調画像データを符号化部100により符号化させる。そして、アプリケーション部430は、符号化部100により生成される第1及び第2の符号化ストリームを記憶媒体440に記憶させる。
符号化部100は、上述した画像符号化装置100と同等の構成を有する符号化モジュールである。符号化部100は、ユーザにより編集される高階調画像データを取得して上述した画像符号化処理を実行し、第1及び第2の符号化ストリームを記憶媒体440へ出力する。第2の符号化ストリームは、第1の符号化ストリームに関連付けられる。
復号部200は、上述した画像復号装置200と同等の構成を有する復号モジュールである。復号部200は、アプリケーション部430により指定される第1及び第2の符号化ストリームを取得して上述した画像復号処理を実行し、各色についてRAW画像データと同等のビット深度を有する高階調画像データを再構成する。
記憶媒体440は、符号化部100から出力され又は復号部200へ入力される第1及び第2の符号化ストリームを記憶する。
通信インタフェース450は、任意の有線通信方式又は無線通信方式に従って、画像処理装置400を他の装置と接続する。
ディスプレイ460は、液晶又はOLEDなどの表示素子を含み、復号部200により再構成される高階調画像データを用いて高階調画像を表示する。ディスプレイ460は、アプリケーション部430による制御の下、高階調画像をユーザが編集するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)をも表示し得る。
<4.まとめ>
ここまで、図1〜図12Bを用いて、本開示に係る技術の一実施形態及びその応用例について詳細に説明した。上述した実施形態によれば、高階調画像データを符号化する際には、ビット深度の上位8ビットに対応するJPEG方式で符号化された第1の画像データが第1の符号化ストリームに格納され、残りのビットに対応する符号化された第2の画像データが第2の符号化ストリームに格納され、第2の符号化ストリームが第1の符号化ストリームに関連付けられる。そして、復号の際には、第1の符号化ストリームをJPEG方式で復号して第1の画像データが生成され、第2の符号化ストリームを復号して第2の画像データが生成され、復号された第1及び第2の画像データが合成される。従って、8ビットのJPEG方式で符号化及び復号される第1の画像データでは表現されない精細な階調を第2の画像データで補償して、より階調の高い画像を再構成することができる。また、第1の画像データ自体はJPEG方式で符号化されるため、広く普及しているJPEGデコーダで少なくとも第1の画像データを復号することが可能であり、即ち、JPEGデコーダとの互換性が確保される。
また、残りのビット(下位ビット)に対応する第2の画像データもJPEG方式で符号化される場合には、上位ビット及び下位ビットの双方について既存のJPEGエンジン(エンコーダ/デコーダ)を活用できるため、より低いコストで本開示に係る技術を実現することができる。
また、第2の画像データの符号化の前に、第2の画像データのビット深度が拡張されてもよい。それにより、量子化テーブルの選択の幅を広げ、画質の調整の柔軟性を高めることができる。また、ビット深度の拡張の際に、各画素値にオフセット値が加算されてもよい。それにより、量子化及び逆量子化の結果として生じる丸め誤差に起因する階調の歪みを低減することができる。
また、第2の画像データの符号化の前に、第1の画像データ又は高階調画像データにおいて高周波成分が強い値を示す画素位置の第2の画像データの画素値が、一定の値に置換されてもよい。それにより、人間の視覚特性の観点で第2の画像データで補償される画質を大きく減殺することなく、高周波成分を除去して符号化効率を高めることができる。
また、第2の画像データの符号化の前に、第1の画像データ又は高階調画像データにおいて画素値レンジの中央部分に属する画素位置の第2の画像データの画素値が、一定の値に置換されてもよい。それにより、第1の画像データをJPEG方式で符号化する際に画質の劣化として現れ易い白とび又は黒つぶれの部分の階調を第2の画像データで補償することを可能としつつ、その他の部分を平滑化して符号化効率を高めることができる。
また、上述した実施形態によれば、第1の符号化ストリームのヘッダ領域に、第2の符号化ストリームにアクセスするためのパラメータが挿入される。かかる構成によれば、画像を復号しようとするデコーダは、第2の符号化ストリームが関連付けられているか否かによらず、一般的な画像復号処理と同様に、まず第1の符号化ストリームのヘッダを読み込む。そして、当該デコーダは、第2の符号化ストリームが関連付けられていない場合には、JPEG符号化された第1の画像データのみを復号することができる。一方で、第2の符号化ストリームが関連付けられている場合には、当該デコーダは、第2の画像データをさらに復号して高階調画像データを再構成することができる。この場合、JPEG符号化された画像データのみを復号する際の処理の流れは改変されないため、既存のJPEGエンジンを拡張して本開示に係る技術を実装することも容易である。
なお、本明細書において説明した各装置による一連の制御処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記憶媒体に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、実行時にRAM(Random Access Memory)に読み込まれ、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにより実行される。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの上位8ビットに対応する第1の符号化ストリーム及び残りのビットに対応する第2の符号化ストリームを取得するストリーム取得部と、
前記第1の符号化ストリームをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で復号して第1の画像データを生成する第1復号部と、
前記第2の符号化ストリームを復号して第2の画像データを生成する第2復号部と、
前記第1の画像データ及び前記第2の画像データを合成して前記高階調画像データを再構成する合成部と、
を備える画像処理装置。
(2)
前記第2復号部は、前記第2の符号化ストリームをJPEG方式で復号する、前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)
前記第2復号部は、前記第2復号部によりサポートされる所定のビット深度へ拡張されたビット深度を有する前記第2の符号化ストリームを復号し、
前記画像処理装置は、前記第2復号部により生成された前記第2の画像データのビット深度を前記残りのビットに合わせて削減する下位ビット処理部、をさらに備える、
前記(1)又は前記(2)に記載の画像処理装置。
(4)
前記下位ビット処理部は、前記第2の画像データの各画素値を、ビット深度の拡張量に応じた数で除算して丸めることにより、前記第2の画像データのビット深度を削減する、前記(3)に記載の画像処理装置。
(5)
前記ストリーム取得部は、前記第1の符号化ストリームのヘッダ領域に挿入されるパラメータを用いて、前記第2の符号化ストリームを取得する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(6)
前記高階調画像データは、RAW画像データを現像することにより生成された画像データである、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(7)
前記画像処理装置は、前記合成部により再構成された前記高階調画像データを用いて高階調画像を表示装置に表示させる制御部、をさらに備える、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(8)
前記画像処理装置は、前記合成部により再構成された前記高階調画像データを記憶媒体に記憶させる制御部、をさらに備える、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(9)
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データを、上位8ビットに対応する第1の画像データ及び残りのビットに対応する第2の画像データに分割する分割部と、
前記第1の画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で符号化して第1の符号化ストリームを生成する第1符号化部と、
前記第2の画像データを符号化して第2の符号化ストリームを生成する第2符号化部と、
前記第2の符号化ストリームを前記第1の符号化ストリームに関連付けて出力するストリーム出力部と、
を備える画像処理装置。
(10)
前記第2符号化部は、前記第2の画像データをJPEG方式で符号化する、前記(9)に記載の画像処理装置。
(11)
前記画像処理装置は、前記第2の画像データのビット深度を前記第2符号化部によりサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部、をさらに備え、
前記第2符号化部は、前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記第2の画像データを符号化する、
前記(9)又は前記(10)に記載の画像処理装置。
(12)
前記下位ビット処理部は、前記第2の画像データの各画素値に、ビット深度の拡張量に応じた数を乗算し、さらにオフセット値を加算することにより、前記第2の画像データのビット深度を拡張する、前記(11)に記載の画像処理装置。
(13)
前記下位ビット処理部は、前記第1の画像データ又は前記高階調画像データにおいて高周波成分が強い値を示す画素位置の前記第2の画像データの画素値を、一定の値に置換する、前記(11)又は前記(12)に記載の画像処理装置。
(14)
前記下位ビット処理部は、前記第1の画像データ又は前記高階調画像データにおいて画素値レンジの中央部分に属する画素位置の前記第2の画像データの画素値を、一定の値に置換する、前記(11)〜前記(13)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(15)
前記一定の値は、前記第2の画像データの画素値レンジの中央の値である、前記(13)又は前記(14)に記載の画像処理装置。
(16)
前記ストリーム出力部は、前記第2の符号化ストリームにアクセスするためのパラメータを前記第1の符号化ストリームのヘッダ領域に挿入する、前記(9)〜(15)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(17)
前記高階調画像データは、RAW画像データを現像することにより生成される、前記(9)〜(16)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(18)
前記画像処理装置は、前記RAW画像データを生成するイメージセンサ、をさらに備える、前記(17)に記載の画像処理装置。
(19)
前記画像処理装置は、他の装置又は記憶媒体から前記RAW画像データを取得するRAW画像取得部、をさらに備える、前記(17)に記載の画像処理装置。
(20)
コンピュータを、
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの上位8ビットに対応する第1の符号化ストリーム及び残りのビットに対応する第2の符号化ストリームを取得するストリーム取得部と、
前記第1の符号化ストリームをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で復号して第1の画像データを生成する第1復号部と、
前記第2の符号化ストリームを復号して第2の画像データを生成する第2復号部と、
前記第1の画像データ及び前記第2の画像データを合成して前記高階調画像データを再構成する合成部と、
として機能させるためのプログラム。
(21)
コンピュータを、
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データを、上位8ビットに対応する第1の画像データ及び残りのビットに対応する第2の画像データに分割する分割部と、
前記第1の画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で符号化して第1の符号化ストリームを生成する第1符号化部と、
前記第2の画像データを符号化して第2の符号化ストリームを生成する第2符号化部と、
前記第2の符号化ストリームを前記第1の符号化ストリームに関連付けて出力するストリーム出力部と、
として機能させるためのプログラム。
(22)
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データのうちの上位8ビットに対応する第1の符号化ストリーム及び残りのビットに対応する第2の符号化ストリームを取得することと、
前記第1の符号化ストリームをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で復号して第1の画像データを生成することと、
前記第2の符号化ストリームを復号して第2の画像データを生成することと、
前記第1の画像データ及び前記第2の画像データを合成して前記高階調画像データを再構成することと、
を含む画像処理方法。
(23)
8ビットより多くのビット深度を有する高階調画像データを、上位8ビットに対応する第1の画像データ及び残りのビットに対応する第2の画像データに分割することと、
前記第1の画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で符号化して第1の符号化ストリームを生成することと、
前記第2の画像データを符号化して第2の符号化ストリームを生成することと、
前記第2の符号化ストリームを前記第1の符号化ストリームに関連付けて出力することと、
を含む画像処理方法。
100 画像符号化装置
110 RAW画像取得部
120 現像部
130 分割部
148 第1符号化部
152 下位ビット処理部
158,158a,158b 第2符号化部
160 ストリーム出力部
200 画像復号装置
210 ストリーム取得部
222 第1復号部
232,232a,232b 第2復号部
234 下位ビット処理部
240 合成部
250 画像出力部
300,400 画像処理装置
320,420 制御部
330 イメージセンサ
340,440 記憶媒体

Claims (19)

  1. 所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記下位ビット画像データの各画素値に、ビット深度の拡張量に応じた数を乗算し、さらにオフセット値を加算することにより、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて高周波成分が強い値を示す画素位置の前記下位ビット画像データの画素値を、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値に置換し、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    を備える画像処理装置。
  3. 所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて画素値レンジの中央部分に属する画素位置の前記下位ビット画像データの画素値を、一定の値に置換し、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    を備える画像処理装置。
  4. 前記一定の値は、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値である、請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記標準符号化方式は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記下位ビット符号化部は、前記下位ビット画像データをJPEG方式で符号化する、請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記関連付け部は、前記下位ビット符号化ストリームにアクセスするためのパラメータを前記上位ビット符号化ストリームのヘッダ領域に挿入する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記高階調画像データは、RAW画像データを現像することにより生成された画像データであり、前記画像処理装置は、前記RAW画像データを生成するイメージセンサ、をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記高階調画像データは、RAW画像データを現像することにより生成された画像データであり、前記画像処理装置は、他の装置又は記憶媒体から前記RAW画像データを取得するRAW画像取得部、をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 画像処理装置により実行される画像処理方法であって、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割することと、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記下位ビット画像データの各画素値に、ビット深度の拡張量に応じた数を乗算し、さらにオフセット値を加算することにより、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張することと、
    前記下位ビット画像データを拡張された前記ビット深度で符号化して下位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付けることと、
    を含む画像処理方法。
  11. 画像処理装置により実行される画像処理方法であって、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割することと、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて高周波成分が強い値を示す画素位置の前記下位ビット画像データの画素値を、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値に置換することと、
    前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張することと、
    前記下位ビット画像データを拡張された前記ビット深度で符号化して下位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付けることと、
    を含む画像処理方法。
  12. 画像処理装置により実行される画像処理方法であって、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割することと、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて画素値レンジの中央部分に属する画素位置の前記下位ビット画像データの画素値、一定の値に置換することと、
    前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張することと、
    前記下位ビット画像データを拡張された前記ビット深度で符号化して下位ビット符号化ストリームを生成することと、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付けることと、
    を含む画像処理方法。
  13. 前記一定の値は、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値である、請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 前記下位ビット符号化ストリームは、前記下位ビット符号化ストリームにアクセスするためのパラメータを前記上位ビット符号化ストリームのヘッダ領域に挿入することにより、前記上位ビット符号化ストリームに関連付けられる、請求項1013のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  15. コンピュータを、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記下位ビット画像データの各画素値に、ビット深度の拡張量に応じた数を乗算し、さらにオフセット値を加算することにより、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    として機能させるためのプログラム。
  16. コンピュータを、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて高周波成分が強い値を示す画素位置の前記下位ビット画像データの画素値を、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値に置換し、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    として機能させるためのプログラム。
  17. コンピュータを、
    所定の標準符号化方式より多くのビット深度を有する高階調画像データを、前記標準符号化方式のビット深度を有すると共に上位ビットに対応する上位ビット画像データ及び残りのビットに対応する下位ビット画像データに分割する分割部と、
    前記上位ビット画像データを前記標準符号化方式で符号化して上位ビット符号化ストリームを生成する上位ビット符号化部と、
    前記上位ビット画像データ又は前記高階調画像データにおいて画素値レンジの中央部分に属する画素位置の前記下位ビット画像データの画素値を、一定の値に置換し、前記下位ビット画像データのビット深度を符号化のためにサポートされる所定のビット深度へ拡張する下位ビット処理部と、
    前記下位ビット処理部により拡張されたビット深度を有する前記下位ビット画像データを符号化して下位ビット符号化ストリームを生成する下位ビット符号化部と、
    前記下位ビット符号化ストリームを前記上位ビット符号化ストリームに関連付ける関連付け部と、
    として機能させるためのプログラム。
  18. 前記一定の値は、前記下位ビット画像データの画素値レンジの中央の値である、請求項17に記載のプログラム。
  19. 前記関連付け部は、前記下位ビット符号化ストリームにアクセスするためのパラメータを前記上位ビット符号化ストリームのヘッダ領域に挿入する、請求項15〜18のいずれか1項に記載のプログラム。
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