JP5914746B2 - 無線通信システム、送信機、受信機、昇降機制御システム、及び、変電設備監視システム - Google Patents
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Description
本発明は、無線通信システム等に関する。
放送・通信分野で著しい発展を遂げた無線通信技術は、無線特有の寸断・更新不能領域の問題を順次克服しつつあり、通信回線の信頼性を向上させ、通話・聴視に比べて大幅に通信回線の高信頼性が要求される、制御・観測の分野に進出しつつある。特に、社会インフラ系機器では、一般民生機器と比べて通信手段の信頼度がより高いが、このような分野にも無線技術が通信手段として採用が検討されている。このような社会インフラ系機器では、通信品質の高信頼性が要請される。
無線装置では通信の伝送媒体として自由空間中を伝播する電磁波を用いるが、実空間中を無線伝播可能な電磁波の周波数は、300MHzから3GHzの範囲である。この範囲以下の周波数では電波を空中に放射する効率が著しく低下し、この範囲以上の周波数では電波が空中を伝播する際に被る遮蔽、反射、回折等による散乱現象により電磁波エネルギーの減衰が大きく送受信点間の距離をとることが出来ず、近傍領域でのみ通信が可能となり、広義の無線通信は実現困難となる。現在、汎用デジタル素子の動作周波数は数百MHzから数GHzに高速化されてきており、無線通信を行う機器にデジタル回路を導入することが可能となってきた。
このようなデジタル回路を用いた無線通信の技術として、例えば特許文献1には、送信側から異なる経路で到達する情報が重畳された電磁波を用いた通信において、該経路の増加分だけ該情報量を増大させるあるいは該情報の伝達信頼性を向上させる手段については、伝送すべき情報をデジタル化し、デジタル化された信号について特別な符号を用いて直交化して送信し、受信側では該符号を用いて一括受信された信号を分離して、そのような情報量増大あるいは情報の伝達信頼性の向上を実現させることが記載されている。
社会インフラ系の無線機器が設置される環境は、同無線機器の主な動作目的が社会インフラ機器の制御あるいは監視であるため、民生機器と比べて圧倒的に寸法が大きく金属部材により堅牢に作られた社会インフラ機器自体が、無線通信に用いる電磁波を散乱する根源となるため、該無線通信は散乱により生じる多重波がお互いに干渉する環境で行われることとなる。このため、該多重波干渉環境下で高信頼性の無線通信を実現することが技術化課題となる。複数の電磁波は送信点から受信点に到達する距離の差が半波長の奇数倍であるとき干渉によりそのエネルギーが相殺されゼロとなり通信不能となる。
この問題を解決する技術の一つは、送信アンテナあるいは受信アンテナあるいは両者を複数用いてそれらを通信に使用する電磁波の波長の1/2以上離し、上記、電磁波が干渉によりそのエネルギーが相殺される状態の発現を抑制することである。しかしながら同技術の採用はアンテナを含む送信機および受信機の寸法が増大する新たな課題が生じる。
この問題を解決する他の技術として電磁波の偏波を用いる方法がある。電磁波には直交する二つの独立した偏波があり、電磁波が社会インフラ機器等の散乱体により反射される際に該散乱体に入射する偏波の方向により固有の偏波方向の変化が発生する。具体的には、散乱体表面の接平面に対して垂直な偏波は偏波の方向が維持され、水平な偏波は偏波の方向が180度変化する。
従って、散乱体に入射する電磁波の夫々の入射角によって電磁波の偏波の夫々の回転角が決定される。多重波は散乱体によって反射された複数の波が構成要素であるから、該多重波の回転方向は夫々異なり、この異なる回転方向を検知・分離することが出来れば、これら多重波の干渉によって生じる電磁波エネルギーがゼロとなる現象を回避可能となる。
ある偏波の方向を固定して電磁波を送信し、受信点で多重波の干渉により電磁波のエネルギーがゼロとなったということは、送った電磁波の偏波の方向が二つの電磁波が受信点で相殺されるような同一の偏波の回転方向を持ったということであるから、この状態で送信する電磁波の偏波の方向を変化させれば、多重波生成の根源である散乱体表面での電波の反射に起因する偏波の回転方向が変化するので、特別な条件を除けば、受信点で干渉する電磁波の偏波が同一とならないので、電磁波の偏波の独立性により同送信点で電磁波のエネルギーはゼロとはならない。
このように、送信側から受信側に到達する電磁波のエネルギーがゼロとならない状況は、送信側から受信側の間に多くの電磁波の散乱体が存在する環境下では、複数存在しそれらは回転する偏波の送信側から送られた初期偏波方向によって受信側に到達した偏波の方向が異なることから該初期偏波方向によって区別することができる。換言すれば、送信側の初期偏波方向によって送信側から受信側へと到達する電磁波の経路は各々異なることになるから、これら異なる経路を用いて送信側から受信側へと到達する通信の経路を多重化することができ、この多重化された通信路を用いて通信品質の信頼性を向上させることが可能である。たとえば該多重化された通信路を用いて各々の通信の経路で同一の情報を伝送することで、外部擾乱による送信側から受信側までの有効通信路の遮断率が著しく軽減され通信の高信頼化が実現される。
ここで、特許文献1に記載の技術では、送信側から受信側への複数の伝送路は時間的には固定されている条件下で、伝送すべき情報に対する符号化を時間軸方向に行うもので、時間的に偏波方向の異なる電磁波を複数放射して、送信側から受信側に至る複数の経路が異なる場合に適用できない。
すなわち、異なる偏波方向で送信側から放射された電磁波が、異なる経路を経て異なる偏波方向で受信側で検出された場合、電磁波の独立する偏波は直交する2成分のみであることから、異なる偏波角度の電磁波はそれらが直交しない限り独立ではない。従って、異なる経路を経て異なる偏波方向で受信側で検出された其々の電磁波に重畳された信号を、常に異なる経路により増大する伝送路の数だけ信頼度を向上できる保証はない。
本発明が解決しようとする課題は、送信機から発射された電磁波が散乱体により多重反射を受けて受信機に到達する電波環境において、送信機から受信機までの通信信頼性を増大させる技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、情報信号をサンプリングして、該サンプリングした情報信号を用いて搬送波に変調を施し送信する無線送信機と、前記無線送信機から送信された送信波を受信して前記情報信号を復調する無線受信機と、からなる無線通信システムにおいて、前記無線送信機は、送信波を生成する送信処理部と、前記送信波の偏波を所定の回転周波数で回転させて無線送信する送信部と、を有し、前記送信処理部は、サンプリングした前記情報信号を複製し、複製した前記情報信号それぞれに対して所定の重み係数を掛け合わせ、前記複製した情報信号がそれぞれ異なる偏波角度で送信されるよう時間軸上に該情報信号を割り当てて送信波を生成することを特徴とする。
本発明によれば、送信機から発射された電磁波が散乱体により多重反射を受けて受信機に到達する電波環境において、送信機から受信機までの通信信頼性を増大させることができる。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本実施例では、本発明の無線システムに適用する送受信機の構成例を説明する。
図1は、本実施例の無線システムを実現する送信機および受信機の構成図の例である。送信機75は情報生成回路1が生成する周波数帯域fIの信号をアナログデジタル変換器2によってデジタル信号とし、アップサンプラ3によってサンプリング周波数が引き上げられ、元デジタル信号の離散間隔の中に新たな信号点が形成され、デジタルサンプルホールド回路4により、該新たな信号点に元デジタル信号の値を複製する。
記憶装置6には重み係数があらかじめ格納され、循環式信号複製器5は記憶装置6から該重み係数を読み出し、デジタルサンプルホールド回路4のデジタル出力と順次、第一の乗算器7により掛け合わせ、該乗算結果と周波数fcのデジタル発振器8が生成するデジタル搬送波とが第二の乗算器9により掛け合わされ、該デジタル発振器8のサンプリング周波数fcより低い周波数frで回転する送信アンテナ10を介し偏波方向が時間と共に周波数frで回転する電磁波として空中に放射される。
受信機85は複数の異なる偏波方向を有する直線偏波アンテナ20を具備しており、複数の直線偏波アンテナ20の各アンテナには送信機が放射した電磁波の搬送波周波数の正弦波を発生させる局部発振器11の出力がミキシングされるアナログミキサ12と、該ミキサ12の出力の不要成分を取り除くアナログフィルタ13と、該アナログフィルタ13の出力をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器14が従属接続され、各アンテナから入力した信号がデジタル信号としてデジタル信号処理デバイス15に入力される。デジタル信号処理デバイス15は得られた各信号をデジタル信号処理して送信機内部の情報生成回路1で発生する情報を復元する。
すなわち、受信機は異なるサンプリングタイミングで異なる偏波方向の信号を受信して、搬送波周波数でダウンコンバートとアナログデジタル変換を行い、該偏波の回転周期を該サンプリングタイミングで分割して得られる各時間軸上の点の数だけ並列信号処理を行うことで情報生成回路1で発生する情報を復元している。
以上の構成によって、送信機から同一のデジタルデータを異なる偏波方向で異なるタイミングで異なるデジタル重み付けを施して、受信機に送ることにより、送信機から放射される送信波を送信機と受信機の間に存在する電場散乱体によって多重反射させ異なる複数の経路で受信機に伝送可能であり、伝送路多重化による通信信頼性を向上させることができる。
次に、本実施例による無線システムの動作原理を説明する。
図2は、本実施例における送信機と受信機の間に電場散乱体が存在する環境下で異なる偏波方向の電磁波を用いて異なるタイミングで通信をする本無線システムの構成図の例である。
送信機75は偏波方向の変化可能な送信アンテナ70を用いて異なるタイミングで同一のデジタルデータを異なる重み付けで受信機85に送出する。送信機75と受信機85の間に存在する什器71により見通し通信経路が遮断されるので、送信機75と受信機85の間に存在する複数の電磁波散乱体72による多重反射によって送信機から放射された電磁波が複数の経路を通じて同時に受信機85に到達する。
これらは送信機から受信機までに要した経路長に関係する位相変化と電磁波散乱体72による反射の過程で発生する位相シフトにより特定の関係を持つ経路を通過した電磁波のみが受信機でお互いにエネルギーを強め合う。そのような経路を図2ではL1a,bおよびL2a,bと表している。電磁波散乱体72で引起される位相シフトは該電磁波散乱体に入射する電磁波の偏波方向によって変化するから、送信機から放射される電磁波の偏波方向が異なれば、受信機において電磁波がそのエネルギーを強めあう特定の経路は異なるものとなる。
従って、送信機から放射する電磁波の偏波方向を異なる複数のものとすることで送信機から受信機に電磁波を強度大で伝送可能な経路を多重化することができる。送信機から放射する電磁波の方向は一つの時間点で一つしか存在しないから、異なる時間で同一の信号を送信機から放射することで、偏波方向を変えることで出現する異なる伝送経路を各々使用することができる。
ここで、送信機から放射する電磁波の偏波方向を変える頻度、すなわち偏波の回転周波数を、送信機から受信機へと伝送すべき信号が有する最大周波数(図1の情報生成回路1が生成する周波数帯域fIの最大周波数)より大きくすることで、等価的に同一の信号を該複数の伝送路で送信機から受信機に伝送することが可能となり、送信機から受信機の間の通信信頼性が向上する。送信機から放射された電磁波の偏波方向は、電磁波散乱体72による反射の際の位相シフトにより保存されないから、受信機は複数の偏波方向においてもれなく送信機から到来する種々の偏波方向を有する電磁波を検出しなければならない。受信アンテナの偏波方向を変える頻度を、送信機から受信機へと伝送すべき信号が有する最大周波数より大きくすることで、等価的に同一の該信号に対して、すべての偏波方向でもれなく該信号を検出することが可能となる。
また、本実施例では偏波の回転周波数frは搬送波の周波数fcはよりも十分小さく設定されている。これは、無線通信における各周波数chの独立性を維持するために、偏波の回転周波数frはchの幅、すなわち搬送波の周波数帯域よりも十分小さい必要があるためである。
次に、本無線通信システムの動作を詳しく説明する。送信機75が具備する送信アンテナ70と受信機85が具備する受信アンテナ80の間には電磁波散乱体である什器71が存在するため、該送信アンテナ80から該受信アンテナ80に電磁波が直接到達する経路無く、該送信機75と該受信機85の周囲に分布する複数の電磁波反射物72による反射を繰り返し、送信アンテナ70から放射された電磁波は受信アンテナ80に到達する。
送信機75より偏波方向を回転させる送信アンテナ70を用いて第一の偏波方向で送信された送信波91は行路差L1aの反射波93aと行路差L1bの反射波93bの合成である受信波92として第三の偏波方向で受信機85に到達する。さらに送信機75より偏波方向を回転させることにより別のタイミングで第二の偏波方向で送信された送信波95は行路差L2aの反射波97aと行路差L2bの反射波97bの合成である受信波96として第四の偏波方向で受信機85に到達する。独立な偏波方向は直交する二つであるから、第三および第四の偏波方向の電磁波は受信機が具備する偏波角度を回転させる受信アンテナ80によって異なる偏波方向である第十一の偏波方向および第十二の偏波方向に分離されて受信機85で検出される。引き続き、次の周期において同様の動作を繰り返す。
図2の下図は、送信機から放射される電磁波の偏波方向の時間変化を示したものであり、電磁波の偏波方向が送信機から受信機へと伝送すべき信号が有する最大周波数より大きい周波数frで回転する状況を示している。本実施例では、該周波数frに対応する周期の1/4ごとに同一の信号に異なる重み付けで送信機はデジタルデータを放射している。すなわち、各偏波角度の搬送波に対して異なる重み付けがされた同一の情報信号がのせられている。
該一周期の後半周期は前半周期と符号が反転するだけで偏波方向は同一であるから、後半周期のデジタルデータ点と前半周期のデジタルデータ点は同一の経路を経て送信機から受信機へと到達する。本実施例では、伝送路の多重化効果には後半周期は寄与しないので、後半周期では重み係数をゼロとして信号を送らず、送信機の消費電力を低減する効果を得ている。
この時、第一の周期で同じ信号sと異なる重み値w1,w2、第二の周期で同じく信号sと異なる重み値w3,w4を用いれば、第十一の偏波方向で受信された電磁波の複素強度は第一の周期と第二の周期で其々次式となる。
受信された信号はデジタル信号処理等によって複素演算による絶対値を計算することが出来る。第十一の偏波方向で受信された電磁波第一の周期と第二の周期の絶対の和をw1=w3=1/AL1,w2=1/AL2,w4=−1/AL2とすることによって求めると2となり伝送路の数だけ受信信号電力が増加する。Φiの値は用いる電磁波の搬送波の周波数を基準とする位相差であり、式1の其々の絶対値の和を求めるためにはΦL2およびΦL1の値の差があれば十分であり、該差は搬送波の周波数を用いたデジタル信号処理の計算により容易に求められる。ΦL2およびΦL1の値の差が求められれば、w1,w2,w3,w4の値を知った上で、AL1およびAL2の値の比は容易に得られ、それにより絶対値の和の最大値が求められる。絶対値の和の具体的計算は得られた信号の複素共役信号を作成し、元信号と該複素共役信号の積により最大値は計算できる。
また、この重み付けの符号に直交関係を持たすこともできる。すなわち、送信機が用いる重み付けにおいて、元情報信号を第一の周波数で回転する送信波の第一の周期内の異なるサンプリングポイント数と、同ポイントに割り当てられた複数の値を同ポイントと同数の該周期繰り返しにおいて組み換え、各周期毎の複数の値を互いに直交させる。そうすると、受信部のデジタル信号処理によって符号の直交性より、任意の位置符号に関する信号を用意に分離抽出できる。そのように抽出された符号を用いれば異なる偏波角度で送信され、異なる経路を伝送してくる到来波を分離合成できる効果がある。これによって、伝送路の多重化が実現でき、特定の無線伝送路の遮断に通信の信頼性を向上することができる。
また、他の重み付けの例として、重み付けする符号それぞれに異なる暗号処理を施せば、送信される情報信号が異なる伝送路に異なる暗号で伝送されるので、通信のセキュリティ向上に効果がある。
以上のように本実施例では、送信機と受信機の間に電磁波の散乱体が複数存在し、送信機から発射された電磁波が該散乱体により多重反射を受けそれらがお互いに干渉して受信機に到達する電波環境において、送受信アンテナを一体形成可能な偏波が直交する2アンテナとし、送信機の放射する電磁波の偏波を回転させて、送信機から受信機に至る複数の伝搬経路を実現し、該複数の経路に同一の情報信号を直交する重み符号を掛けて該回転周期内の異なるサンプリングタイミングで送信機から放射し、受信機では該複数の経路から伝搬してきた複数の電磁波を受信し、同重みを用いて該複数の電磁波に重畳されている信号を再構成でき、送信側から受信側への情報伝送容量を拡大できるので、送受信機の寸法を小型に押さえつつ送信機から受信機までの通信信頼性を増大できる。
本実施例では、本発明からなる無線システムの送信機におけるデジタルデータの他の重み付け例を説明する。
図3は、実施例2における無線システムの送信機におけるデジタルデータの他の重み付け例である。図2に示す実施例と異なり、後半周期のデジタルデータ点に前半周期のデジタルデータ点と同一の重み付けを施す。該一周期の後半周期は前半周期と符号が反転するだけで偏波方向は同一であるから、後半周期のデジタルデータ点と前半周期のデジタルデータ点は同一の経路を経て送信機から受信機へと到達するので、送受信機間の通信信頼性向上は図られないが、平均時間において送信機から受信機へと伝達可能な電磁波のエネルギーが増加する。これによって、送信機から受信機へと伝送可能な電力が増大し、送受信間の通信可能距離を伸長することが可能となる。
本実施例では、本発明からなる無線システムの送信機におけるデジタルデータの他の重み付け例を説明する。
図4は、実施例3における無線システムの送信機におけるデジタルデータの他の重み付け例である。図2実施例と異なり、後半周期のデジタルデータ点に前半周期のデジタルデータ点と異なる重み付けを施す。該一周期の後半周期は前半周期と符号が反転するだけで偏波方向は同一であるから、後半周期のデジタルデータ点と前半周期のデジタルデータ点は同一の経路を経て送信機から受信機へと到達するので、送受信機間に偏波方向の回転周波数と同等以上の速さで環境変化が考えられない場合、前半周期のデータ伝送品質と後半周期のデータ伝送品質は同一と期待できる。
本実施例では、該前半周期のデジタルデータ点に対応する重み係数を実数部として、該後半周期のデジタルデータ点に対応する重み係数を虚数部として送信機から受信機へとデジタルデータを伝送する。
本実施例によれば、送信機から受信機へと伝送すべき情報信号に付加する符号を複素数と出来るので、受信機における、該重み係数を用いた情報信号の再構成に適用できるアルゴリズムの自由度を大幅に増大する。
次に実施例1〜3における無線システムの送信機のデジタルデータの生成法の例を説明する。
図5は、実施例1における無線システムの送信機のデジタルデータの生成法の例である。
図1の無線機において情報生成回路1が生成する周波数帯域fIの信号をアナログデジタル変換器2によってデジタル信号とし図5aの時間波形を得る。同時間波形は、アップサンプラ3によってサンプリング周波数が引き上げられ、元デジタル信号の離散間隔の中に新たな信号点が形成され図5bの時間波形を得る。
図1の無線機において情報生成回路1が生成する周波数帯域fIの信号をアナログデジタル変換器2によってデジタル信号とし図5aの時間波形を得る。同時間波形は、アップサンプラ3によってサンプリング周波数が引き上げられ、元デジタル信号の離散間隔の中に新たな信号点が形成され図5bの時間波形を得る。
同時間波形は、デジタルサンプルホールド回路4により、該新たな信号点に元デジタル信号の値を複製し図5cの時間波形を得る。同時間波形は、記憶装置6にあらかじめ格納された重み係数が循環式信号複製器5により順次読み出され乗算回路で掛け合わされることにより図5dの時間波形となる。
図5に示す例では、式1の重み係数[w1,w2,w3,w4]は[1,1,1,−1]の複素共役信号を用いた例である。本実施例によれば受信機で得られた信号と同信号から得られた複素共役信号を用いて送信機から放射した電磁波に重畳した情報信号を2倍の信号強度で再構成可能である。この結果は、アップサンプラ3と、デジタルサンプルホールド回路4により元デジタル信号の値を4倍に複製し、これら4つの信号を一対ずつの複素数として用いたことで最終的に4倍の半分で2倍になることに相当する。このように複素信号を用いることで、受信機側でのデジタル信号処理負荷を低減することができる。
また、複素数ではなく、全て実数として重み付けを行えば、4倍にされたデジタル信号の値それぞれに実数をかけるため情報信号を4倍の信号強度で再構成可能である。
このように、重み付け係数を設定することで送受信間の信頼性向上に効果がある。
本実施例では、本発明からなる無線システムを実現する送信機の他の構成例を説明する。
異なる偏波方向の電磁波を送信から受信側に伝送する為には、図1に示すような機械駆動部を用いて偏波を回転させる他に、二つのアンテナから放射される二つの直交した偏波を送信する際にその振幅強度を異なる組み合わせにすればよい。たとえば、時間的に両者の振幅強度を其々正弦波状および余弦波状に変化させ合成させれば時間的に偏波方向が回転する電磁波を送信することができる。本実施例は、二つのアンテナを用いて異なる偏波方向の電磁波を送信する例である。
図6は、実施例4における無線システムを実現する送信機の他の構成例である。図1の送信機と異なる点は、第一の乗算器の出力であるデジタル信号が二分岐され、其々、周波数fc−fr/2および同fc+fr/2の第一のデジタル発振器21および第二のデジタル発振器23が生成するデジタル搬送波と、第一の乗算器22および第二の乗算器24により掛け合わされ、合成器25によって両者が足し合わされたのちに再び二分岐され、一方はそのまま水平偏波送信アンテナ30から放射され、他方は偏波方向の回転周波数frに対する90°遅延器26を介して垂直偏波送信アンテナ31から放射される。
本実施例によれば、搬送波の周波数より低い周波数で偏波方向が回転するアンテナを一体形成可能な直交する2つの垂直偏波アンテナで実現できるので、実施例1の効果を、機械駆動部を用いない小型の寸法の送信機で実現できる。すなわち、直交した偏波はお互いに独立であるからこれら二つのアンテナは空間的に離す必要はなく最小体積で2アンテナを設置可能である。
次に、実施例4の無線システムを実現する送信機の動作を説明する。図7は、実施例4における無線システムを実現する送信機の動作を説明する図である。
図6の送信機は、周波数fc−fr/2および同fc+fr/2の第一のデジタル発振器21および第二のデジタル発振器23により、図7Aおよび図7Bの時間波形を生成する。これらの波形には最大周波数がfIの情報信号が重畳されておりその包絡線に変化が現れるが、偏波方向の回転周波数frよりfIが十分小さいために同図にはその変化は極めて小さい。これらは合成器25によって足し合わされ、図7Cの時間波形が得られる。図7A,Bの周波数差が小さいためにその差がビートとなり包絡線として見出される。該包絡線内の振動周波数は該包絡線の周波数に比べて極めて大きい。このビート波を包絡線の周波数の1/4波長分ずらして空間的に直交する2アンテナで空中に放射すると図7Dのような立体的な包絡線の三次元合成波形となって電磁波はその偏波方向を回転させながら空中を進む。本実施例によれば、直交する2つの直線偏波アンテナを用いて、偏波方向を回転させる電磁波を生成することができる。
また、受信機側も送信機と同様に二つの互いに直交する偏波の2つの受信アンテナを用いて、一方に第一の振幅係数を掛け、他方に偏波の回転周期の四分の一に相当する遅延差与えて第二の振幅係数を掛け、第一及び第二の振幅係数を該偏波の回転周期を有する正弦関数と余弦関数とし、両者の和を該偏波の回転周期を該サンプリングタイミングで分割して得られる各時間軸上の点の数だけ並列信号処理を行うことで実現できる。
本実施例では、本発明の無線システムに適用する送受信機の他の構成例を説明する。
図8は、本実施例の無線システムを実現する送信機および受信機の構成図の例である。図8の偏波角分割ダイバシチを行う無線機のうち、既に説明した図1と同一の機能を有する部分については、説明を省略する。図1の実施例の送信機と異なる点は、第一の乗算器7の出力である重み付けされたデジタル情報信号が、インターポレータ41とデジタルフィルタ42の従属接続回路によってアップサンプリングされたのち、周波数fc1の送信デジタルクロック回路43でクロック供給されるデルタシグマ変調器44によって1ビットのデジタル信号に変換され続いてサンプルホールド回路45によりアナログ信号に変換され、送信アンテナ4より空中に放射される点である。
本実施例によれば、デルタシグマ回路44の周波数変換機能を用いてデジタルクロック回路43の周波数をデジタル発信器8の周波数より下げることができるので、送信機のデジタル信号処理の最高動作周波数を下げることが可能となり、同送信機の消費電力低減に効果がある。
図1の実施例の受信機と異なる点は、受信アンテナ20で検出されたアナログ信号を、周波数fc2のデジタルクロック回路51でクロック供給されるデルタシグマアナログデジタル変換回路52によってデジタル信号に変換してデジタル信号処理デバイス15に供給する点である。
本実施例によれば、経年変化、温度変化のため長寿命化、無調性化が困難であるアナログミキサ12、局部発信器11を其々、長寿命化、無調性化に好適なデジタル回路に置換できるので、本発明の無線システムに適用される送受信機の機器信頼性向上に効果がある。
本実施例では、本発明の無線システムに適用する送信機の他の構成例を説明する。
図9は、本実施例の無線システムを実現する送信機および受信機の構成図の例である。図9の偏波角分割ダイバシチを行う無線機のうち、既に説明した図6と同一の機能を有する部分については、説明を省略する。図6の実施例の送信機と異なる点は、第一の乗算器7の出力である重み付けされたデジタル情報信号が、インターポレータ41とデジタルフィルタ42の従属接続回路によってアップサンプリングされたのち二分岐され、一方は周波数fs+fr/Kの送信デジタルクロック回路61でクロック供給されるデルタシグマ変調器62によって1ビットのデジタル信号に変換され続いてサンプルホールド回路65によりアナログ信号に変換され、他方は周波数fs−fr/Kの送信デジタルクロック回路63でクロック供給されるデルタシグマ変調器64によって1ビットのデジタル信号に変換され続いてサンプルホールド回路66によりアナログ信号に変換され、合成器25によって両者が足し合わされたのちに再び二分岐され、一方はそのまま水平偏波送信アンテナ30から放射され、他方は偏波方向の回転周波数frに対する90°遅延器26を介して垂直偏波送信アンテナ31から放射されることである。
本実施例によれば、デルタシグマ回路62,64の周波数変換機能を用いてデジタルクロック回路61,63の周波数を第一のデジタル発振器21および第二のデジタル発振器23の周波数より下げることができるので、送信機のデジタル信号処理の最高動作周波数を下げることが可能となり、同送信機の消費電力低減に効果がある。
本実施例では、本発明の偏波角分割ダイバシチを行う無線機を用いる通信システムの構成例を説明する。
図10は、本実施例の偏波角分割ダイバシチ無線機を適用した昇降機システムの構成図の例である。本実施例の昇降機システム100は、昇降機が設置される建物101の内部を昇降カゴ111が昇降する。建物101の内部の床部および天井部には偏波角分割ダイバシチ機能を有する基地局無線機103と基地局2直交偏波一体アンテナ102が結合し設置される。昇降機111の外部天井と外部床面には其々端末局2直交偏波一体アンテナ112が設置され、高周波ケーブル114を用いて端末無線機113に結合している。基地局無線機103と端末局無線機113は、建物101の内部を無線伝送媒体とするので、該建物101の内壁および該昇降機の外壁により電磁波は多重反射を受け、多重波干渉環境が形成される。本実施例では偏波角度分割ダイバシチにより、多重波干渉環境下でも高品質の無線伝送が実現可能となるので、同無線機を用いた無線接続手段を用いて、昇降機111の制御・監視を建物101より有線接続手段を用いずに遠隔で実施できるので、ケーブル等の該有線接続手段を削除可能で、同一の輸送能力をより小さい建物体積で実現でき、あるいは同一の建物体積で昇降機寸法を増大させることによる輸送能力向上を実現できる。
本実施例では、本発明の偏波角分割ダイバシチを行う無線機を用いる通信システムの他の構成例を説明する。
図11は、本実施例の偏波角分割ダイバシチ無線機を適用した変電設備監視システムの構成図の例である。本実施例の変電設備監視システム200は、複数の変電機201と同変電機201には偏波角分割ダイバシチを行う端末局無線機203と端末局2直交偏波一体アンテナ202が結合し設置され、該複数の変電機201の近傍に、該変電機201の数よりも少ない数の複数の基地局装置211が設営され該基地局装置211は本発明の偏波角分割ダイバシチを行う基地局無線機213と基地局2直交偏波一体アンテナ212が結合し設置される。変電機の寸法は数mのオーダーであり無線機が使用する電磁波の周波数である数百MHzから数GHzに対応する波長に比べ圧倒的に大きいため、該複数の変電機201により電磁波は多重反射を受け、多重波干渉環境が形成される。本実施例では偏波角度分割ダイバシチにより、多重波干渉環境下でも高品質の無線伝送が実現可能となるので、同無線機を用いた無線接続手段を用いて、変電機201の制御・監視を複数の無線基地局211により有線接続手段を用いずに遠隔で実施できるので、ケーブル等の該有線接続手段を用いる場合に問題となる高圧誘導電力の問題を解決でき、同ケーブルの敷設コストを削除できるので、変電機201の制御・監視システムの安全性向上およびコスト削減に効果がある。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…情報生成回路、2…アナログデジタル変換器、3…アップサンプラ、
4…デジタルサンプルホールド回路、5…循環式信号複製器、6…記憶装置、
7…第一の乗算器、8…デジタル発信器、9…第二の乗算器、
10…送信アンテナ、11…局部発信器、
12…アナログミキサ、13…フィルタ、
14…アナログデジタル変換回路、15…デジタル信号処理デバイス、
20…受信アンテナ、
21…デジタル発信器、22…乗算器、23…デジタル発信器、
24…乗算器、25…合成器、26…90°遅延回路、
30…水平偏波送信アンテナ、31…垂直偏波送信アンテナ、
41…インターポレータ、42…デジタルフィルタ、43…送信デジタルクロック回路、44…デルタシグマ変調回路、45…サンプルホールド回路、
51…受信デジタルクロック回路、52…デルタシグマアナログデジタル変換回路、
61…送信デジタルクロック回路、62…デルタシグマ変調回路、
63…送信デジタルクロック回路、64…デルタシグマ変調回路、
65…サンプルホールド回路、66…サンプルホールド回路、
70…送信アンテナ、71…什器、72…電磁波散乱体、
75…送信機、
80…受信アンテナ、85…受信機、
91…送信波、92…受信波、93…経路、
95…送信波、96…受信波、97…経路、
100…昇降機システム、101…建物、103…基地局無線機、
102…基地局2直交偏波一体アンテナ、
111…昇降カゴ、113…端末局無線機、
112…端末局2直交偏波一体アンテナ、
200…変電設備監視システム、201…変電機、
202…端末局2直交偏波一体アンテナ、203…端末局無線機、
211…無線基地局、212…基地局2直交偏波一体アンテナ、213…基地局無線機、
4…デジタルサンプルホールド回路、5…循環式信号複製器、6…記憶装置、
7…第一の乗算器、8…デジタル発信器、9…第二の乗算器、
10…送信アンテナ、11…局部発信器、
12…アナログミキサ、13…フィルタ、
14…アナログデジタル変換回路、15…デジタル信号処理デバイス、
20…受信アンテナ、
21…デジタル発信器、22…乗算器、23…デジタル発信器、
24…乗算器、25…合成器、26…90°遅延回路、
30…水平偏波送信アンテナ、31…垂直偏波送信アンテナ、
41…インターポレータ、42…デジタルフィルタ、43…送信デジタルクロック回路、44…デルタシグマ変調回路、45…サンプルホールド回路、
51…受信デジタルクロック回路、52…デルタシグマアナログデジタル変換回路、
61…送信デジタルクロック回路、62…デルタシグマ変調回路、
63…送信デジタルクロック回路、64…デルタシグマ変調回路、
65…サンプルホールド回路、66…サンプルホールド回路、
70…送信アンテナ、71…什器、72…電磁波散乱体、
75…送信機、
80…受信アンテナ、85…受信機、
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95…送信波、96…受信波、97…経路、
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102…基地局2直交偏波一体アンテナ、
111…昇降カゴ、113…端末局無線機、
112…端末局2直交偏波一体アンテナ、
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202…端末局2直交偏波一体アンテナ、203…端末局無線機、
211…無線基地局、212…基地局2直交偏波一体アンテナ、213…基地局無線機、
Claims (13)
- 情報信号をサンプリングして、該サンプリングした情報信号を用いて搬送波に変調を施し送信する無線送信機と、前記無線送信機から送信された送信波を受信して前記情報信号を復調する無線受信機と、からなる無線通信システムにおいて、
前記無線送信機は、
送信波を生成する送信処理部と、前記送信波の偏波を所定の回転周波数で回転させて無線送信する送信部と、を有し、
前記送信処理部は、サンプリングした前記情報信号を複製し、前記複製した情報信号がそれぞれ異なる偏波角度で送信されるよう時間軸上に該情報信号を割り当て、送信する偏波角度に対応した所定の符号を各情報信号に掛け合わせて送信波を生成し、
前記無線受信機は、
前記送信波を受信する無線受信部と、
前記所定の符号を用いて前記送信波の信号から前記情報信号を復元する受信処理部と、を有する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記送信部が送信する送信波の偏波の回転周波数は、前記搬送波の周波数よりも低く、かつ、前記情報信号の最大周波数よりも高いことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記送信処理部は、前記回転周波数の周期に対応させて送信波の時間軸を分割し、分割した時間軸上の各点に割当てられた情報信号に前記所定の符号を掛け合わせるものであって、
前記所定の符号は、前記回転周波数の半周期単位で繰り返すよう定められることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記送信処理部は、前記回転周波数の周期に対応させて送信波の時間軸を分割し、分割した時間軸上の各点に割当てられた情報信号に前記所定の符号を掛け合わせるものであって、
前記所定の符号は、前記回転周波数の前半周期に割当てられた情報信号に対する係数と、後半周期に割当てられた情報信号に対する係数とが、複素数の実部と虚部
を表すよう定められ、
前記無線受信部は、掛け合わせられた複素数の重みを用いて情報信
号を復調することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記送信部は、互いに交差する方向に設置された少なくとも2つの送信アンテナからなり、
前記送信処理部は、互いの周波数の差がおよそ送信波の偏波の回転周波数である二つの搬送波に情報信号を重畳し、これら2つ搬送波を合成しておよそ偏波の回転周波数でビートを起こすビート信号を生成し、前記ビート信号を分岐し、分岐した前記ビート信号の位相差が互いに送信波の偏波の回転周期の四分の一になるような遅延させ、前記ビート信号をそれぞれ2つの送信アンテナに送ることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記送信処理部は、デルタシグマ変調器を有し、前記デジタルシグマ変調器は、アップサンプリングされた情報信号を入力として当該情報信号の搬送波への重畳を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項6において、
前記デルタシグマ変調器はアンダーサンプリング型であることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1において、
前記受信処理部は、異なる偏波方向で受信した前記送信波に搬送波周波数を掛け合わせ、アナログデジタル変換を行い、前記回転周波数の周期に対応させて前記無線送信機が掛け合わせた前記所定の符号を用いて前記情報信号を復調することを特徴とする無線通信システム。 - 請求項8において、
前記無線受信部は、互いに交差する方向に設置された少なくとも2つの受信アンテナからなり、
前記受信処理部は、一方の前記受信アンテナから受信した信号に第一の振幅係数を掛け、他方の前記受信アンテナから受信した信号に前記送信波の偏波の回転周期の四分の一に相当する遅延与えて第二の振幅係数を掛け、
前記第一及び第二の振幅係数を該偏波の回転周期を有する正弦関数と余弦関数、両者の和を該偏波の回転周期をサンプリングタイミングで分割して得られる各時間軸上の点の数だけ並列信号処理を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項8において、
前記受信処理部は、デルタシグマ変調器を用いて受信波のダウンコンバートとアナログデジタル変換を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項10において、
前記デルタシグマ変調器がアンダーサンプリング型であることを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムを適用した昇降機制御システム。
- 請求項1に記載の無線通信システムを適用した変電設備監視システム。
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