JP5914272B2 - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents
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Description
例えば、キャブオーバトラックのキャブ構造としては、主としてメインシルの骨格構造の上にパネル部材で外殻を形成したモノコック構造が用いられている。
そこでキャブを形成する骨格に補強部材を追加する構成が開示されている(特許文献1参照)。
また、室内空間を少しでも広くするために、外殻をなすパネル部材を一部外側に膨出させたキャブ構造等もあるが、その場合パネル部材の膨出とともに骨格部材を一部屈曲させる必要がある。しかし、骨格部材の一部を屈曲させると、外力が加わったときに当該屈曲部分に力が集中して変形しやすくなるという問題がある。そして、この屈曲部分を支点として室内側に骨格部材が変形すれば、乗員の生存空間を大幅に減少させるおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、室内空間を広くすることができるとともに、外部からの力を効率よく吸収、分散し乗員の生存空間を十分に確保することのできる車両の衝撃吸収構造を提供することにある。
請求項4の車両の衝撃吸収構造では、請求項1から3のいずれかにおいて、前記車両はトラックであり、前記第1の骨格部材及び前記第2の骨格部材は、前記トラックのキャブの外殻の後面を形成するバックパネルに面して上下方向に延び、前記第1の骨格部材の上方に前記第2の骨格部材が配設されていることを特徴としている。
このような構成により、第2の骨格部材に外力が加わったときには、連結部材が室内側に座屈して、第2の骨格部材の一端部が第1の骨格部材の一端部に接触する。そして、第2の骨格部材の一端部は室外側が切り欠かれていることで、当該一端部周辺部分が室外側に回転する。
このように、第2の骨格部材側のみを変形させて衝撃を吸収することで、第1の骨格部材側の乗員の生存空間を確保することができる。一方で第1の骨格部材はオフセット部を有していることで室内空間を拡張し、より広い生存空間を確保することができる。
特に請求項2の車両の衝撃吸収構造によれば、第1の骨格部材、第2の骨格部材、及び連結部材を、第2の骨格部材の座屈部分より他端側で受ける力及び第1の骨格部材のオフセット部で受ける力と、前記第1の骨格部材の基部で受ける力とが、つり合うように構成する。
これにより第1の骨格部材の上端部分を強固にすることができ、第2の骨格部材に外力が加わった際に、第1の骨格部材の変形をより確実に抑えることができる。
図1には、本発明に係る本発明の一実施形態における車両の衝撃吸収構造を備えたトラックのキャブの部分破断斜視図が示されており、図2にはバックパネル及びルーフパネルに面した骨格部材の断面図が示されており、以下これらの図に基づき説明する。
バックパネル10の室内側には、上下方向に延びる左右一対のバックウォールビーム12(第1の骨格部材)が当該バックパネル10に面して立設している。バックパネル10において、当該一対のバックウォールビーム12が設けられている範囲の中央部分には、キャブ1の室内空間を拡張するように、室外側に膨出した膨出部10aが形成されている。これに伴い、各バックウォールビーム12は、上下方向中央部分がバックパネル10の膨出部10aに沿って、室外側にオフセットしている。
また、当該一対のバックウォールビーム12の上端部(一端部)には、車幅方向に延びるクロスメンバ14(第3の骨格部材)がバックパネル10に面して架け渡されている。当該バックウォールビーム12の上端部はクロスメンバ14の外形に合わせて室外側が切り欠かれており、室内側の面がクロスメンバ14の室内側の面に沿って当接している。
バックウォールビーム12の上端部とルーフビーム16の下端部とは矩形の金属板である連結プレート18(連結部材)を介して連結されている。当該連結プレート18の下半部は、バックウォールビーム12の上端部の室内側の面と当接しており、左右2箇所でボルト及びナットからなる締結具20aにより締結されている。なお、当該締結具20aは、連結プレート18及びバックウォールビーム12の上端部とともにクロスメンバ14も締結している。
以上説明したバックウォールビーム12、クロスメンバ14、及びルーフビーム16からなる各骨格部材と、連結プレート18とにより、バックパネル10における衝撃吸収構造が構成されている。
図3を参照すると、図3にはキャブが上方から外力を受けたときの衝撃吸収機構の変化(a)〜(d)を示しており、以下同図に基づき説明する。なお、これらの図は説明の便宜上図2の各部材を簡略化して表している上、ルーフパネル2及びバックパネル10を省略している。
次に図3(b)には、連結プレート18が変形し始めた状態が示されている。ルーフビーム16が受けた力は、締結具20bを介し連結プレート18に伝達される。当該連結プレート18は平板状をなしていることから各骨格部材よりも強度が弱く、下方への力を受けることで上下方向中央部分にて座屈が生じる。当該連結プレート18における座屈は、邪魔となる部材のない室内側に向けて座屈する。当該座屈に伴いルーフビーム16は、バックウォールビーム12との隙間を詰めるように下方に移動し、当該ルーフビーム16の下端部とバックウォールビーム12の上端部とが接触する。
当該比較例では、例えばルーフビーム16’の下端部とバックウォールビーム12’の上端部とを突き合わせ、溶接により又は室内側及び室外側の両方に連結プレート等を介して締結することで、ルーフビーム16’とバックウォールビーム12’とを一体に構成している。なお、ここでは説明を簡略化するため、クロスメンバを省略するものとする。
特に本実施形態のようにトラックのキャブ1のバックパネル10に面したバックウォールビーム12及びルーフビーム16に本発明の衝撃吸収構造を適用することで、他に衝撃を吸収する部材を設けにくいトラックのキャブ上方からの衝撃に対しても、新たな装置等を設けることなく、室内空間を拡張しつつ乗員の生存空間を確保することができる。
例えば上記実施形態では、本発明に係る車両の衝撃吸収構造をトラックのキャブ1のバックパネル10に適用したものであるが、他の部分にも適用することができる。例えば、キャブのサイドパネルにも同じように適用することができ、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、連結プレート18は締結具20a、20bを介して、バックウォールビーム12及びルーフビーム16に締結されているが、当該連結プレート18を接続される手段はこれに限られるものではない。例えば、スポット溶接によりバックウォールビーム12及びルーフビーム16に接続してもよい。
2 ルーフパネル
10 バックパネル
10a 膨出部
12 バックウォールビーム(第1の骨格部材)
12a 上部
12b 下部
12c オフセット部
12d、12e 屈曲部
14 クロスメンバ(第3の骨格部材)
16 ルーフビーム(第2の骨格部材)
16a 鉛直部
16b 水平部
16c 傾斜面
18 連結プレート(連結部材)
20a、20b 締結具
Claims (5)
- 車両の室内空間を形成する外殻に沿って設けられた骨格部材からなる衝撃吸収構造であって、
前記室内空間を拡張するよう基部から室外側にオフセットしたオフセット部を有する第1の骨格部材と、
前記第1の骨格部材の基部の延長上に一端部が位置しており、当該一端部の室外側が切り欠かれている第2の骨格部材と、
前記第1の骨格部材の一端部と前記第2の骨格部材の一端部との間に隙間を有しつつ、当該各一端部の室内側の面に亘って延び、当該第1の骨格部材及び第2の骨格部材に結合された板状の連結部材と、
を備え、
前記第2の骨格部材及び前記連結部材は、
前記第2の骨格部材が前記第1の骨格部材に向けての外力を受けたときに、前記連結部材が室内側に座屈して、当該第2の骨格部材の一端部が前記第1の骨格部材の一端部に接触し室外側に回転しつつ、当該一端部より他端側にて座屈することで、当該座屈部分より他端側が前記第1の骨格部材のオフセット部と略同一直線上に位置するよう構成されていることを特徴とする車両の衝撃吸収構造。 - 前記第1の骨格部材、前記第2の骨格部材、及び前記連結部材は、
前記第2の骨格部材の座屈部分より他端側で受ける力及び前記第1の骨格部材のオフセット部で受ける力と、前記第1の骨格部材の基部で受ける力とが、つり合うよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両の衝撃吸収構造。 - 前記第1の骨格部材の前記一端部の室外側には当該第1の骨格部材と交差する第3の骨格部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の衝撃吸収構造。
- 前記車両はトラックであり、
前記第1の骨格部材及び前記第2の骨格部材は、前記トラックのキャブの外殻の後面を形成するバックパネルに面して上下方向に延び、前記第1の骨格部材の上方に前記第2の骨格部材が配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両の衝撃吸収構造。 - 前記車両はトラックであり、
前記第1の骨格部材及び前記第2の骨格部材は、前記トラックのキャブの外殻の床面を形成するフロアパネルに面して車両前後方向に延び、前記第1の骨格部材の前方に前記第2の骨格部材が配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両の衝撃吸収構造。
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