JP5913052B2 - 管内挿入水浸式の超音波探傷システム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1が開示する管内挿入水浸式の超音波探傷装置は、水ポンプによって形成された水流によって、配管内を移動するように構成されている。具体的には、超音波探傷装置は、同軸上に配列された防水構造体とフレキシブルシャフトを有し、防水構造体によって超音波探触子が保持されている。水流方向で最下流の防水構造体には、パラシュートや円盤が取り付けられ、パラシュートや円盤が水流圧を受けることにより、ケーブルを用いなくても、超音波探傷装置は配管内を円滑に移動することができる。
この構成によれば、簡単な構成にて、水の供給量を調整することができる。
ボイラ管4は、複数のストレート部(直管部)6と、ストレート部6同士を繋ぐベンド部(曲管部)8を有する。例えば、ストレート部6はそれぞれ水平方向に延び、鉛直方向に相互に離間している。
図2は、探傷装置10の外観を概略的に示す図である。探傷装置10は、ボイラ管4内に挿入されるケーブルレスの超音波探傷装置である。水供給システム100によって形成された水流によってボイラ管4内を移動しながら、ボイラ管4の内周面に向けて超音波を照射し、超音波の反射波を受信する。受信した反射波の強度若しくは波形を解析することにより、ボイラ管4における減肉やひび割れ等の異常を検出可能である。
前側ガイド24、電源ユニット18、PCユニット16、パルスユニット14、探触子ユニット12、及び、後側ガイド26は、ボイラ管4での移動方向にてこの順序にて、フレキシブルシャフト20によって同軸にて接続されている。
防水容器34は、例えばPP(ポリプロピレン)樹脂などの水より軽量な材料からなり、中空の筒形状を有する。防水容器34は、電気回路とともに空気を内部に閉じ込めることができ、防水容器34の浮力により、探傷装置10は、水中で浮いた状態で移動可能である。
なお、パルス回路40は、超音波探触子30の数に応じて複数のチャンネルを有し、超音波探触子30毎に、パルス信号を印加し、受信信号を受信及び増幅可能である。
記憶部44に記憶された受信データは、外部の情報処理装置によって読み出し可能であり、外部の情報処理装置を用いて受信データを解析することにより、ボイラ管4における異常を検出することができる。
推進装置28は、前側ガイド24と電源ユニット18とを接続するフレキシブルシャフト20に取り付けられ、ボイラ管4内において、水流を受けて探傷装置10に推進力を与える機能を有する。つまり、推進装置28は、進行方向で一番前側のフレキシブルシャフト20に取り付けられている。
図4及び図5は、推進装置28の構成を概略的に示している。推進装置28は、固定リング52と、可動リング54と、複数の線材56と、ストッパ58と、受圧部材60とを有する。
ストッパ58は、例えばリング状の金属からなり、フレキシブルシャフト20に対し、固定リング52から離間した位置に固定して嵌合されている。ストッパ58は、固定リング52と可動リング54との間に位置し、ストッパ58によって、固定リング52と可動リング54との間の最小間隔が規定される。
次に、ボイラ管4に水を供給するための水供給システム100について説明する。
水供給システム100は、水を貯留するタンク101と、タンク101の水を吸い込んで吐出し、水流を生成するポンプ102と、ボイラ管4に供給される水量を調整可能な流量調整ユニット104と、ボイラ管4に探傷装置10を挿入するための発射ユニット106と、流量調整ユニット104を制御するための計測制御ユニット108とを有する。
流量調整ユニット104は、ポンプ102の吐出口に並列に接続される4つの送水管110と1つのブースト管112を有する。各送水管110には開閉弁(流量調整弁)114が設けられ、ブースト管112には開閉弁(ブースト弁)116が設けられている。
4つの送水管110及びブースト管112の出口は、1つの供給管118の入口に接続されている。
発射ユニット106は、発射管119及びバイパス管120を有する。発射管119及びバイパス管120の入口は、ワンタッチカプラ121を介して供給管118の出口に接続可能である。ワンタッチカプラ121は、雄コネクタ122と雌コネクタ124からなり、雄コネクタ122は、雌コネクタ124に対し着脱可能である。
計測制御ユニット108は、複数のセンサと、各センサと電気的に接続された計測制御装置129とを有する。図10は、計測制御ユニット108の構成を概略的に示しており、計測制御ユニット108は、流量センサ130と、入口側超音波センサ131と、出口側超音波センサ132と、複数のマイクロフォン134とを有する。
入口側超音波センサ131は、ボイラ管4の下端近傍に設けられ、ボイラ管4への探傷装置10の進入、換言すれば、検査の開始を検知する。本実施形態では、入口側超音波センサ131は、発射管119の外周面に取り付けられている。
出口側超音波センサ132は、ボイラ管4の上端近傍に設けられ、探傷装置10の到着、換言すれば、検査の終了を検知する。
基本的には、探傷装置位置演算部136は、入口側超音波センサ131によって、ボイラ管4内への進入を検知すると、流量センサ130によって検知された水の流量に基づいて、探傷装置10の移動速度を推定し、移動速度に基づいて探傷装置10の位置を演算により求める。なお、本実施形態では、探傷装置位置演算部136は、水の流速と探傷装置10の移動速度が等しいものとして、探傷装置10の位置を求める。
作業者は、探傷装置位置表示部138にて、探傷装置10の位置を視認することができる。
まず、供給管118をバイパス管120に接続して、ボイラ管4内で水を循環させる(S10)。これにより、ボイラ管4内の気泡を除去し、超音波探傷が円滑に行われるようにする。次に、探傷装置10を起動し(S12)、発射管119内に配置する。探傷装置10は、起動すると、超音波の照射及び受信データの記録を開始する。それから、供給管118を発射管119に接続し、開閉弁126を開き、探傷装置10をボイラ管4内に挿入する(S14)。
図13は、位置演算表示方法の手順を概略的に示している。なお、計測制御装置129には、ボイラ管4の形状に関する情報が入力されている。
計測制御装置129は、まず、入口側超音波センサ131からの信号に基づいて、探傷装置10の挿入時刻を取得する(S30)。そして、例えば、ボイラ管4の入口に探傷装置10が存在することを、探傷装置位置表示部138に表示する。
計測制御装置129は、ベンド部8を通過するたびに演算位置を補正しながら、位置の演算及び表示を繰り返し行う。そして、出口側超音波センサにより、探傷装置10がボイラ管4の上端に到達したこと(回収されたこと)を検知すると(S40)、位置演算表示方法の実行を停止する。
例えば、計測制御ユニット108は、マイクロフォン134に代えて、音波センサ(AEセンサ)や、超音波センサを有していてもよい。AEセンサは、ボイラ管4の外周に直接当接させられ、前側ガイド24や調芯具22がボイラ管4の内周面と接触することにより発生する音波を検出することにより、探傷装置10の位置を検知する。超音波センサは、ボイラ管4の外周面に直接当接させられ、ボイラ管4に向かって超音波を照射し、超音波の反射波を受信する。超音波センサの場合、探傷装置10で反射した反射波を受信することによって、探傷装置10の位置を検知することができる。
なおこの場合、探傷装置10の上下方向位置或いは進行距離に応じた流量調整弁114の開閉は、マイクロフォン134からの信号や、探傷装置10の挿入からの経過時間等に基づいて行うことができる。
最後に、探傷装置10及び水供給システム100は、ボイラ管4の検査に好適であるが、他の用途の配管の検査にも適用可能であるのは勿論である。
4 ボイラ管(配管)
6 ストレート部(直管部)
8 ベンド部(曲管部)
10 管内挿入水浸式の超音波探傷装置
100 水供給システム
101 タンク
102 ポンプ
104 流量調整ユニット
106 発射ユニット
108 計測制御ユニット
110 送水管
112 ブースト管
114 開閉弁(流量調整弁)
116 開閉弁(ブースト弁)
118 供給管
119 発射管
120 バイパス管
121 ワンタッチカプラ
122 雄コネクタ
124 雌コネクタ
126 開閉弁
128 開閉弁
129 計測制御装置
130 流量センサ
131 入口側超音波センサ
132 出口側超音波センサ
134 マイクロフォン
136 探傷装置位置演算部
138 探傷装置位置表示部
140 流量制御部
142 入口側圧力センサ
144 出口側圧力センサ
Claims (1)
- 複数の直管部と曲管部を有する配管を検査するための管内挿入水浸式の超音波探傷システムにおいて、
水流によって配管内を移動するように構成された管内挿入水浸式の超音波探傷装置と、
前記配管内に水を供給可能なポンプと、
前記配管への水の供給状態を検知可能なセンサと、
前記センサによって検知された水の供給状態に基づいて、前記配管への水の供給量を調整する流量調整ユニットと、
を備え、
前記流量調整ユニットは、
前記ポンプに対し並列に接続される送水管及びブースト管と、
前記送水管及びブースト管にそれぞれ設けられる開閉弁と
を有し、
前記センサは、前記配管の入口側の水の圧力を測定可能な入口側圧力センサと、前記配管の出口側の水の圧力を測定可能な出口側圧力センサとからなり、
前記入口側圧力センサによって検知された水の圧力と、前記出口側圧力センサによって検知された水の圧力との差に基づいて、前記ブースト弁を開閉する
ことを特徴とする管内挿入水浸式の超音波探傷システム。
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JP2012244688A JP5913052B2 (ja) | 2012-11-06 | 2012-11-06 | 管内挿入水浸式の超音波探傷システム |
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