JP5913052B2 - 管内挿入水浸式の超音波探傷システム - Google Patents

管内挿入水浸式の超音波探傷システム Download PDF

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Description

本発明は、配管に挿入される管内挿入水浸式の超音波探傷装置を用いる超音波探傷システムに関する。
配管に挿入される管内挿入水浸式の超音波探傷装置は、例えば、ボイラの熱交換器に用いられるボイラ管の減肉や割れの検査に用いられている。
例えば特許文献1が開示する管内挿入水浸式の超音波探傷装置は、水ポンプによって形成された水流によって、配管内を移動するように構成されている。具体的には、超音波探傷装置は、同軸上に配列された防水構造体とフレキシブルシャフトを有し、防水構造体によって超音波探触子が保持されている。水流方向で最下流の防水構造体には、パラシュートや円盤が取り付けられ、パラシュートや円盤が水流圧を受けることにより、ケーブルを用いなくても、超音波探傷装置は配管内を円滑に移動することができる。
特開2011−75384号公報
管内挿入水浸式の超音波探傷装置の移動速度は、超音波探傷検査との関係上、略一定であるのが望ましい。しかしながら、配管には、ストレート部のように通常の内径を有する部位(大径部)の外に、ベンド部や溶接部等、内径が小さくなっている部位(小径部)がある。大径部での移動速度に合わせて水ポンプの流量を設定した場合、小径部に管内挿入水浸式超音波装置が引っ掛かると、移動速度が遅くなったり、移動が停止してしまうことがある。
そこで本発明の少なくとも一実施形態は、配管内で超音波探傷装置を水流によって略一定速度で移動させることが可能な管内挿入水浸式の超音波探傷システムを提供することを目的とする。
本発明によれば、複数の直管部と曲管部を有する配管を検査するための管内挿入水浸式の超音波探傷システムにおいて、水流によって配管内を移動するように構成された管内挿入水浸式の超音波探傷装置と、前記配管内に水を供給可能なポンプと、前記配管への水の供給状態を検知可能なセンサと、前記センサによって検知された水の供給状態に基づいて、前記配管への水の供給量を調する流量調整ユニットと、を備えることを特徴とする管内挿入水浸式の超音波探傷システムが提供される。
この構成では、配管への水の供給状態に応じて、水の供給量を調整することによって、超音波探傷装置の移動速度を略一定にすることができる。
好ましくは、前記流量調整ユニットは、前記ポンプに対し並列に接続される送水管及びブースト管と、前記送水管及びブースト管にそれぞれ設けられる開閉弁とを有する。
この構成によれば、簡単な構成にて、水の供給量を調整することができる。
好ましくは、前記センサは、前記配管の入口側の水の圧力を測定可能な入口側圧力センサと、前記配管の出口側の水の圧力を測定可能な出口側圧力センサとからなり、前記入口側圧力センサによって検知された水の圧力と、前記出口側圧力センサによって検知された水の圧力との差に基づいて、前記ブースト弁を開閉する。
この構成によれば、圧力差に基づいてブースト弁を開閉することにより、超音波探傷装置の移動速度が低下したり、移動が止まった場合に、流量を的確に増やすことができる。この結果として、超音波探傷装置の移動速度を確実に略一定にすることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、配管内で超音波探傷装置を水流によって略一定速度で移動させることが可能な管内挿入水浸式の超音波探傷システムが提供される。
本発明の一実施形態に係る管内挿入水浸式の超音波探傷システムを、検査対象のボイラ管とともに概略的に示す図である。 図1中の管内挿入水浸式の超音波探傷装置を概略的に示す図である。 図2の管内挿入水浸式の超音波探傷装置が有する電気回路の構成を概略的に示す図である。 図2中の推進装置の概略的な構成を示す側面図である。 図4の矢印Vの方向からみた推進装置の概略的な正面図である。 図4の推進装置の機能を説明するための概略的な側面図である。 図4の推進装置の機能を説明するための概略的な側面図である。 図6中のVIII−VIII線に沿う概略的な断面図である。 図7中のIX−IX線に沿う概略的な断面図である。 図1中の計測制御ユニットの構成を概略的に示す図である。 図10中の探傷装置位置表示部が表示する内容の一例を示す図である。 図1の管内挿入水浸式の超音波探傷システムを用いた、ボイラ管の検査方法の手順を概略的に示すフローチャートである。 図10の計測制御ユニットが実行する、超音波探傷装置の位置演算表示方法の手順を概略的に示すフローチャートである。 本発明の他の一実施形態に係る管内挿入水浸式の超音波探傷システムを、検査対象のボイラ管とともに概略的に示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、検査対象である、ボイラの熱交換器2を構成するボイラ管4とともに、本発明の一実施形態の管内挿入水浸式の超音波探傷システム(以下、単に探傷システムともいう)の構成を概略的に示す図である。
ボイラ管4は、複数のストレート部(直管部)6と、ストレート部6同士を繋ぐベンド部(曲管部)8を有する。例えば、ストレート部6はそれぞれ水平方向に延び、鉛直方向に相互に離間している。
探傷システムは、ボイラ管4内に挿入される管内挿入水浸式の超音波探傷装置(以下、単に探傷装置ともいう)10と、ボイラ管4に、探傷装置10を移動させるための水を供給する水供給システム100とを有する。
〔探傷装置〕
図2は、探傷装置10の外観を概略的に示す図である。探傷装置10は、ボイラ管4内に挿入されるケーブルレスの超音波探傷装置である。水供給システム100によって形成された水流によってボイラ管4内を移動しながら、ボイラ管4の内周面に向けて超音波を照射し、超音波の反射波を受信する。受信した反射波の強度若しくは波形を解析することにより、ボイラ管4における減肉やひび割れ等の異常を検出可能である。
探傷装置10は、探触子ユニット12と、パルスユニット14と、PCユニット16と、電源ユニット18と、複数のフレキシブルシャフト20と、複数の調芯具22と、前側ガイド24と、後側ガイド26と、1つの推進装置28とを有する。
前側ガイド24、電源ユニット18、PCユニット16、パルスユニット14、探触子ユニット12、及び、後側ガイド26は、ボイラ管4での移動方向にてこの順序にて、フレキシブルシャフト20によって同軸にて接続されている。
探触子ユニット12は、少なくとも1つの超音波探触子30と、超音波探触子30を保持する筒状の探触子ホルダ32によって構成されている。各超音波探触子30は、パルス信号が印加されるとボイラ管4に向けて超音波を照射し、ボイラ管4で反射した反射波を受信する。そして、超音波探触子30は、受信した反射波の強度若しくは波形に応じて受信信号を出力する。
探触子ユニット12は、例えば12個の超音波探触子30を有し、12個の超音波探触子30は、探触子ホルダ32の軸方向での位置をずらすことにより、探触子ホルダ32の周方向にて30度間隔で配列されている。この場合、ボイラ管4の周方向にて30°間隔で、ボイラ管4を検査することができる。
パルスユニット14、PCユニット16、及び、電源ユニット18は、それぞれ防水容器34と、防水容器34内に収容された所定の電気回路とからなる。なお、本実施形態では、探傷装置10は3つのユニットを有するが、ユニットの数はこれに限定されることはない。
防水容器34は、例えばPP(ポリプロピレン)樹脂などの水より軽量な材料からなり、中空の筒形状を有する。防水容器34は、電気回路とともに空気を内部に閉じ込めることができ、防水容器34の浮力により、探傷装置10は、水中で浮いた状態で移動可能である。
図3は、探傷装置10の電気回路の構成を示している。パルスユニット14は、防水容器34の中に、パルス発生部36及びパルス受信部38からなるパルス回路40を有する。パルス発生部36は、パルス信号を発生し、超音波探触子30に対してパルス信号を印加し、パルス受信部38は、超音波探触子30が出力した受信信号を受信して増幅する。
なお、パルス回路40は、超音波探触子30の数に応じて複数のチャンネルを有し、超音波探触子30毎に、パルス信号を印加し、受信信号を受信及び増幅可能である。
PCユニット16は、防水容器34の中に、A/D変換部42、記憶部44、及び、制御部46からなる電気回路(制御回路47)を有する。A/D変換部42は、パルス受信部38によって増幅された受信信号をデジタルの受信データに変換する。記憶部44は、A/D変換部42で変換された受信データを蓄積する。なお、PCユニット16は、A/D変換部42を有していなくてもよく、記憶部44は、増幅された受信信号をアナログデータとして記憶してもよい。
記憶部44に記憶された受信データは、外部の情報処理装置によって読み出し可能であり、外部の情報処理装置を用いて受信データを解析することにより、ボイラ管4における異常を検出することができる。
制御部46は、探傷装置10全体の制御を行う。例えば、制御部46は、パルス回路40によるパルス信号の送出、及び、記憶部44への受信データの書き込み等を制御する。
電源ユニット18は、防水容器34の中に、昇圧回路48と電池50からなる電気回路(電源回路51)を有する。昇圧回路48は、パルス回路40、並びに、PCユニット16のA/D変換部42、記憶部44及び制御部46へ、電池50の電力を分配する。電源回路51は、電池50からの電力の供給をオン・オフする電源スイッチを備えていてもよい。
フレキシブルシャフト20は、PVCのような軟質ゴム等の可撓性材料で形成される。なお、探触子ユニット12とパルスユニット14、パルスユニット14とPCユニット16、及び、PCユニット16と電源ユニット18をそれぞれ接続するフレキシブルシャフト20の内部には、超音波探触子30、パルス回路40、制御回路47及び電源回路51の間の電気的な接続のために、電線が挿通される。
各調芯具22は、フレキシブルシャフト20に固定されるリングと、リングから径方向外側に向かって延びるブラシとからなる。本実施形態では、調芯具22は、探触子ユニット12、パルスユニット14、PCユニット16、及び、電源ユニット18の各々の両側に設けられている。調芯具22は、ブラシの先端がボイラ管4の内周面と摺接するように構成され、探触子ユニット12、パルスユニット14、PCユニット16、及び、電源ユニット18を、ボイラ管4の径方向略中央に位置付ける機能を有する。
前側ガイド24及び後側ガイド26は、滑らかな曲面によって構成された表面を有し、ベンド部8の内周面に引っ掛かりにくいように構成されている。例えば、前側ガイド24及び後側ガイド26は、球形状の樹脂によって構成される。
前側ガイド24は、探傷装置10の進行方向を決定するガイド機能を有する。前側ガイド24がベンド部8に到達すると、前側ガイド24はベンド部8の内周面と摺動し、前側ガイド24の進行方向がベンド部8の曲率に応じて徐々に変化する。そして、前側ガイド24の進行方向の変化に追従して、前側ガイド24に続くフレキシブルシャフト20も徐々に曲がる。
〔推進装置〕
推進装置28は、前側ガイド24と電源ユニット18とを接続するフレキシブルシャフト20に取り付けられ、ボイラ管4内において、水流を受けて探傷装置10に推進力を与える機能を有する。つまり、推進装置28は、進行方向で一番前側のフレキシブルシャフト20に取り付けられている。
図4及び図5は、推進装置28の構成を概略的に示している。推進装置28は、固定リング52と、可動リング54と、複数の線材56と、ストッパ58と、受圧部材60とを有する。
固定リング52は、例えば金属からなり、フレキシブルシャフト20に固定して嵌合される。可動リング54は、例えば金属からなり、フレキシブルシャフト20に対し、フレキシブルシャフト20の軸線方向に移動可能に嵌合されている。
ストッパ58は、例えばリング状の金属からなり、フレキシブルシャフト20に対し、固定リング52から離間した位置に固定して嵌合されている。ストッパ58は、固定リング52と可動リング54との間に位置し、ストッパ58によって、固定リング52と可動リング54との間の最小間隔が規定される。
複数の線材56は、弾性を有し、例えばナイロン等の樹脂や金属からなる。複数の線材56は、それぞれ、固定リング52及び可動リング54に固定される両端部を有し、線材56の中間部は、フレキシブルシャフト20の径方向外側に向かって膨出している。
複数の線材56は、固定リング52及び可動リング54の周方向に等間隔に配列されており、全体として、略球形状又は略オーバル形状(卵形状)の弾性変形可能なケージ57を構成している。なお、本実施形態では、各線材56は、フレキシブルシャフト20の周りで螺旋状に捩れており、フレキシブルシャフト20の周方向にて、線材56の両端部の位置は相互にずれている。
受圧部材60は、例えば、シート形状又は膜形状のゴムや繊維からなり、フレキシブルシャフト20に直接的又は間接的に固定される内周部と、各線材56の中間部に直接的又は間接的に固定される外周部を有する。
本実施形態では、例えば金属からなるスリーブ62が、固定リング52とストッパ58との間にて、フレキシブルシャフト20に固定して嵌合されている。受圧部材60の内周部は、スリーブ62の外周に固定されており、スリーブ62を介して、フレキシブルシャフト20に固定されている。
また、本実施形態では、耐摩耗部材64として、例えば金属からなるボールが、各線材56の中間部に取り付けられている。受圧部材60の外周部は、耐摩耗部材64に固定され、耐摩耗部材64を介して、各線材56の中間部に固定されている。ストレート部6を通過している間は、耐摩耗部材64は、ストレート部6の内周面には摺動しないように構成されているが、ベンド部8や溶接部等の小径部では、小径部の内周面に当接することがある。
図6、図7、図8及び図9は、推進装置28の機能を説明するための図である。なお、図6、図7、図8及び図9に示したように、線材56は、フレキシブルシャフト20の軸線に沿って円弧状に延びていてもよい。
図6及び図8は、探傷装置10が、ボイラ管4内を、水流に合わせて円滑に移動している場合を示している。この場合、受圧部材60が受ける水流からの圧力は相対的に小さく、ボイラ管4の軸線方向でみて、受圧部材60の面積(受圧面積)は小さい。換言すれば、この状態では、受圧部材60は閉じた状態若しくは狭い状態にある。この閉じた状態でも、受圧部材60が受けた圧力は、スリーブ62や、線材56及び固定リング52を介してフレキシブルシャフト20に推進力として作用する。
図7及び図9は、探傷装置10が、ベンド部8や溶接部等の小径部で引っ掛かり、水流に対して遅れて移動するか、若しくは停止した場合を示している。この場合、水流との相対速度が大きくなることで、受圧部材60が受ける水流からの圧力が大きくなる。このため、受圧部材60の受圧面積が大きくなり、受圧部材60は開いた状態若しくは広がった状態になる。そして、受圧面積の増大に伴い、受圧部材60に作用する水流からの圧力が大きくなり、フレキシブルシャフト20に作用する推進力が大きくなる。推進力が大きくなる結果、探傷装置10がベンド部8や溶接部で引っ掛かって移動速度が低下又は移動が停止しても、探傷装置10の移動速度が増大される。
移動速度が増大すると、水流との相対速度が小さくなり、受圧部材60が水流から受ける圧力が小さくなる。受圧部材60は、閉じた状態から開いた状態になる際、線材56の弾性力に抗して、フレキシブルシャフト20の径方向外側に向かってケージ57を膨らませながら開いており、圧力が小さくなると、線材56の弾性力によって、受圧部材60は閉じた状態になる。受圧部材60が閉じた状態になると、受圧面積が小さくなるので、フレキシブルシャフト20に作用する推進力が減少する。このため、探傷装置10の移動速度は、元の移動速度を超過せず、元の移動速度で安定する。
なお、受圧部材60が開く際、固定リング52に向かう方向での可動リング54の移動は、ストッパ58によって制限され、これにより、線材56が過剰に曲げられることが防止される。可動リング54がストッパ58に当接している状態において、線材56の中間部が最もフレキシブルシャフト20の径方向外側に向けて突出するが、この状態でも、線材56の中間部は、調芯具22よりも突出しないように設計されている。つまり、推進装置28は調芯機能を有してはいない。
かくして、推進装置28を備える探傷装置10にあっては、探傷装置10の移動速度の変化に応じて受圧部材60の受圧面積が変化する結果、移動速度が略一定に保たれる。
なお、本実施形態では、各線材56がフレキシブルシャフト20の周りを螺旋状に延びており、フレキシブルシャフト20の軸線に沿って延びている場合に比べて、線材56の長さを長くすることができる。このため、自由状態にあるときの固定リング52と可動リング54の間隔が短くても、可動リング54がストッパ58に当接した状態での線材56の中間部の突出量を大きくすることができる。この結果、受圧部材60の受圧面積の変化量を大きくすることができ、受圧部材60が広がったときに、移動速度を速やかに増大することができる。
〔水供給システム〕
次に、ボイラ管4に水を供給するための水供給システム100について説明する。
水供給システム100は、水を貯留するタンク101と、タンク101の水を吸い込んで吐出し、水流を生成するポンプ102と、ボイラ管4に供給される水量を調整可能な流量調整ユニット104と、ボイラ管4に探傷装置10を挿入するための発射ユニット106と、流量調整ユニット104を制御するための計測制御ユニット108とを有する。
〔流量調整ユニット〕
流量調整ユニット104は、ポンプ102の吐出口に並列に接続される4つの送水管110と1つのブースト管112を有する。各送水管110には開閉弁(流量調整弁)114が設けられ、ブースト管112には開閉弁(ブースト弁)116が設けられている。
4つの送水管110及びブースト管112の出口は、1つの供給管118の入口に接続されている。
〔発射ユニット〕
発射ユニット106は、発射管119及びバイパス管120を有する。発射管119及びバイパス管120の入口は、ワンタッチカプラ121を介して供給管118の出口に接続可能である。ワンタッチカプラ121は、雄コネクタ122と雌コネクタ124からなり、雄コネクタ122は、雌コネクタ124に対し着脱可能である。
発射管119及びバイパス管120の出口は、ボイラ管4の下端に並列に接続されている。発射管119は、開閉弁126を介してボイラ管4の下端に接続されている。発射管119は、例えば、ボイラ管4と略同じ内径を有し、開閉弁126は、例えば、開弁時にボイラ管4及び発射管119と略同じ内径を有するフルボアバルブである。バイパス管120には開閉弁128が設けられている。
探傷装置10は、雄コネクタ122を外した状態で、雌コネクタ124を通じて発射管119内に挿入される。そして、雄コネクタ122に雌コネクタ124を連結してから、発射管119内に水を供給し、開閉弁126を開くと、探傷装置10がボイラ管4内へと進入する。
〔計測制御ユニット〕
計測制御ユニット108は、複数のセンサと、各センサと電気的に接続された計測制御装置129とを有する。図10は、計測制御ユニット108の構成を概略的に示しており、計測制御ユニット108は、流量センサ130と、入口側超音波センサ131と、出口側超音波センサ132と、複数のマイクロフォン134とを有する。
流量センサ130は、ボイラ管4への水の供給状態を検知するためのセンサであり、ボイラ管4に供給される水量を検出する。本実施形態では、流量センサ130は、ボイラ管4の下端近傍に設けられる。
入口側超音波センサ131は、ボイラ管4の下端近傍に設けられ、ボイラ管4への探傷装置10の進入、換言すれば、検査の開始を検知する。本実施形態では、入口側超音波センサ131は、発射管119の外周面に取り付けられている。
出口側超音波センサ132は、ボイラ管4の上端近傍に設けられ、探傷装置10の到着、換言すれば、検査の終了を検知する。
マイクロフォン134は、ベンド部8の近傍に設けられ、探傷装置10がベンド部8を通過する際に発生する音を検知する。検知された音によって、探傷装置10のベンド部8への到着、或いは、探傷装置10のベンド部8の通過を検知することができる。
計測制御装置129は、例えばコンピュータによって構成され、CPU(中央演算処理装置)、メモリ、外部記憶装置、インターフェース、及び、モニタ等によって構成される。計測制御装置129は、機能でみたとき、探傷装置位置演算部136と、探傷装置位置表示部138と、流量制御部140とを有する。
探傷装置位置演算部136は、流量センサ130、入口側超音波センサ131、出口側超音波センサ132、及び、マイクロフォン134からの信号に基づいて、ボイラ管4における探傷装置10の位置を求める。
基本的には、探傷装置位置演算部136は、入口側超音波センサ131によって、ボイラ管4内への進入を検知すると、流量センサ130によって検知された水の流量に基づいて、探傷装置10の移動速度を推定し、移動速度に基づいて探傷装置10の位置を演算により求める。なお、本実施形態では、探傷装置位置演算部136は、水の流速と探傷装置10の移動速度が等しいものとして、探傷装置10の位置を求める。
その上で、探傷装置位置演算部136は、マイクロフォン134によって探傷装置10のベンド部8への到達を検知すると、この検知結果に合うように、演算により求めていた探傷装置10の位置(演算位置)を補正する。
探傷装置位置表示部138は、例えば、液晶モニタによって構成され、図11に示したように、探傷装置位置演算部136によって演算された、探傷装置10の演算位置を表示する。なお、マイクロフォン134の検知結果に基づいて演算位置が補正された場合には、探傷装置位置表示部138は、補正された演算位置を表示する。
作業者は、探傷装置位置表示部138にて、探傷装置10の位置を視認することができる。
流量制御部140は、流量センサ130及びマイクロフォン134からの信号に基づいて、流量調整弁114及びブースト弁116の開閉を制御する。流量調整弁114は、探傷装置10の進行に伴い、流量が徐々に低下しないように、段階的に開かれていく。例えば、ボイラ管4への探傷装置10の進入時には、1つの流量調整弁114のみが開かれ、他の3つの流量調整弁114は閉じられている。そして、探傷装置10がボイラ管4のストレート部6を2段通過する毎に、1つの流量調整弁114が追加的に開かれる。
一方、ブースト弁116は、通常閉じられており、流量が急激に減少した場合に開かれ、所定時間経過後、又は、流量が回復した後、閉じられる。流量が急激に減少した場合とは、例えば、予め設定された変化率を超えて流量が減少した場合であり、変化率とは、単位時間当たりの流量の変化量である。
以下、水供給システム100及び探傷装置10を用いた、ボイラ管4の検査方法について説明する。なお、検査は、データを取得する前工程と、取得したデータを解析する後工程とからなるが、ここでは、前工程について説明する。
図12は、検査方法の手順を概略的に示すフローチャートである。
まず、供給管118をバイパス管120に接続して、ボイラ管4内で水を循環させる(S10)。これにより、ボイラ管4内の気泡を除去し、超音波探傷が円滑に行われるようにする。次に、探傷装置10を起動し(S12)、発射管119内に配置する。探傷装置10は、起動すると、超音波の照射及び受信データの記録を開始する。それから、供給管118を発射管119に接続し、開閉弁126を開き、探傷装置10をボイラ管4内に挿入する(S14)。
探傷装置10がボイラ管4内を進行し、検査を行っている間、流量を略連続的に繰り返し測定し(S16)、測定結果に応じて流量を調整する(S18)。そして、探傷装置10がボイラ管4の上端に到達し、回収されると(S20)、探傷装置10が停止される(S22)。そして、取得した受信データを、解析のために情報処理装置に転送して(S24)、前工程が終了する。
取得された受信データは、チャンネル毎に、時刻と該時刻における反射波の強度からなる。情報処理装置は、時刻をボイラ管4における位置に換算する際、例えば、マイクロフォン134によって検知されたベンド部8の通過時刻を用いることができる。この場合、マイクロフォン134が設置されたベンド部8間の距離を、各ベンド部8の通過時刻の差で除して平均速度を演算し、平均速度に基づいて位置を演算することができる。
次に、計測制御装置129が実行する探傷装置10の位置の演算及び表示方法(位置演算表示方法)について説明する。
図13は、位置演算表示方法の手順を概略的に示している。なお、計測制御装置129には、ボイラ管4の形状に関する情報が入力されている。
計測制御装置129は、まず、入口側超音波センサ131からの信号に基づいて、探傷装置10の挿入時刻を取得する(S30)。そして、例えば、ボイラ管4の入口に探傷装置10が存在することを、探傷装置位置表示部138に表示する。
それから、計測制御装置129は、流量センサ130からの信号を略連続的に繰り返し取得し(S32)、取得した信号に基づいて、探傷装置10の位置を演算し、演算した位置を探傷装置位置表示部138に表示する(S34)。例えば、計測制御装置129は、水の流速と探傷装置10の移動速度が等しいと仮定して、位置を演算することができる。
そして、計測制御装置129は、マイクロフォン134によって、探傷装置10がベンド部8に到達したことを検知すると(S36)、演算した位置を補正し、補正した位置を表示する(S38)。
計測制御装置129は、ベンド部8を通過するたびに演算位置を補正しながら、位置の演算及び表示を繰り返し行う。そして、出口側超音波センサにより、探傷装置10がボイラ管4の上端に到達したこと(回収されたこと)を検知すると(S40)、位置演算表示方法の実行を停止する。
上述した水供給システム100によれば、流量(流速)が急激に減少したときに、ブースト弁を開いて流量を増大させることにより、探傷装置10の移動速度が低下したり、移動が停止していても、探傷装置10の移動速度を回復させることができる。このため、この水供給システム100によれば、ボイラ管4における探傷装置10の移動速度を略一定に保つことができ、探傷装置10による検査を的確に行うことができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態も含む。
例えば、計測制御ユニット108は、マイクロフォン134に代えて、音波センサ(AEセンサ)や、超音波センサを有していてもよい。AEセンサは、ボイラ管4の外周に直接当接させられ、前側ガイド24や調芯具22がボイラ管4の内周面と接触することにより発生する音波を検出することにより、探傷装置10の位置を検知する。超音波センサは、ボイラ管4の外周面に直接当接させられ、ボイラ管4に向かって超音波を照射し、超音波の反射波を受信する。超音波センサの場合、探傷装置10で反射した反射波を受信することによって、探傷装置10の位置を検知することができる。
また、図14に示したように、計測制御ユニット108は、流量センサ130に代えて、入口側圧力センサ142及び出口側圧力144センサを有していてもよい。この場合、計測制御装置129は、入口側圧力センサ142により検出されたボイラ管4の下端側の水の圧力と、出口側圧力センサ144によって検出されたボイラ管4の上端側の水の圧力との圧力差に基づいて、流量を調整することができる。
具体的には、圧力差が所定の値を超えて大きくなったときに、ブースト弁116を開いて流量を増やし、それから一定時間経過後、又は、圧力差が縮小してから、ブースト弁116を閉じて流量を元に戻すことができる。
なおこの場合、探傷装置10の上下方向位置或いは進行距離に応じた流量調整弁114の開閉は、マイクロフォン134からの信号や、探傷装置10の挿入からの経過時間等に基づいて行うことができる。
このように、ボイラ管4の入口側と出口側の圧力差に基づいてブースト弁116を開閉することにより、探傷装置10の移動速度が低下したり、移動が止まった場合に、流量を的確に増やすことができる。この結果として、探傷装置10の移動速度を確実に略一定にすることができる。
また、上述した探傷装置10と水供給システム100を組み合わせて用いるのが好ましいが、探傷装置10を他の水供給システムと組み合わせて用いてもよく、或いは、水供給システム100を他の探傷装置と組み合わせて用いてもよい。
最後に、探傷装置10及び水供給システム100は、ボイラ管4の検査に好適であるが、他の用途の配管の検査にも適用可能であるのは勿論である。
2 熱交換器
4 ボイラ管(配管)
6 ストレート部(直管部)
8 ベンド部(曲管部)
10 管内挿入水浸式の超音波探傷装置
100 水供給システム
101 タンク
102 ポンプ
104 流量調整ユニット
106 発射ユニット
108 計測制御ユニット
110 送水管
112 ブースト管
114 開閉弁(流量調整弁)
116 開閉弁(ブースト弁)
118 供給管
119 発射管
120 バイパス管
121 ワンタッチカプラ
122 雄コネクタ
124 雌コネクタ
126 開閉弁
128 開閉弁
129 計測制御装置
130 流量センサ
131 入口側超音波センサ
132 出口側超音波センサ
134 マイクロフォン
136 探傷装置位置演算部
138 探傷装置位置表示部
140 流量制御部
142 入口側圧力センサ
144 出口側圧力センサ

Claims (1)

  1. 複数の直管部と曲管部を有する配管を検査するための管内挿入水浸式の超音波探傷システムにおいて、
    水流によって配管内を移動するように構成された管内挿入水浸式の超音波探傷装置と、
    前記配管内に水を供給可能なポンプと、
    前記配管への水の供給状態を検知可能なセンサと、
    前記センサによって検知された水の供給状態に基づいて、前記配管への水の供給量を調する流量調整ユニットと、
    を備え
    前記流量調整ユニットは、
    前記ポンプに対し並列に接続される送水管及びブースト管と、
    前記送水管及びブースト管にそれぞれ設けられる開閉弁と
    を有し、
    前記センサは、前記配管の入口側の水の圧力を測定可能な入口側圧力センサと、前記配管の出口側の水の圧力を測定可能な出口側圧力センサとからなり、
    前記入口側圧力センサによって検知された水の圧力と、前記出口側圧力センサによって検知された水の圧力との差に基づいて、前記ブースト弁を開閉する
    ことを特徴とする管内挿入水浸式の超音波探傷システム。
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