JP5911777B2 - 充填量調整機構を有する成形金型および該成形金型を備えた射出成形機 - Google Patents

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本発明は、射出成形機に関し、特に充填量調整機構を有する成形金型および該成形金型を備えた射出成形機に関する。
充填量の異なる成形品の組み合わせ金型を用いて成形を行う場合、樹脂流量を調整するためにランナ部の径を変えて、充填バランスを調整することが一般的である。ただし、この方法では充填量の異なる成形品の要求数量によっては、成形品が余ったりして在庫または廃棄せざるを得ない場合も出てくる。
特許文献1には、金型内に回転機構を設け、充填量を調整する方法が開示されている。この方法では六角レンチを使用して手動にて調整する。特許文献2には、スライド金型における、貫通型サーボモータによるコア抜きの方法が開示されている。また、特許文献3には、ホットランナ金型において、ノズルと成形品の間に回転素子を設け、この回転素子をモータで駆動させ、回転素子内に縦樹脂通路の上下に横樹脂通路を設け、上下で交互に連結し、溶融樹脂を成形品に充填させる方法が開示されている。
特開平2−283412号公報 特開平4−28516号公報 実開平5−5423号公報
特許文献1に開示される方法は六角レンチを使用して手動にて調整する。しかし、金型を開いた状態での調整を行うため、サイクルタイムロス、金型の冷えや作業者が金型内部まで入り込んで調整する必要が生じてしまう。また締め込み具合により、微妙な角度のずれが生じてしまう。特許文献2に開示される方法は充填量を調整することは可能であるが、同軸上に調整機構が配置されなければならない。また、特許文献3に開示される方法は必ず金型の上下での充填量調整になってしまい、個々のキャビティへの樹脂の供給を調節することができない。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する成形金型において、該複数の成形穴へ供給される樹脂の樹脂流量を、各々独立に調整することが可能な充填量調整機構を有する成形金型を提供すると共に、前記充填量調整機構を有する成形金型を備えた射出成形機を提供することを課題とする。
本発明は射出成形機に関し、充填量の異なる成形品の組み合わせに従い、金型の樹脂を注入する空間(キャビティ)と湯口(スプル)の間を結ぶランナ部に樹脂流量を調整できる充填量調整機構を設ける。この充填量調整機構の回転角度を金型に取り付けたサーボモータの回転により最適となる回転角度に調整し、キャビティへの樹脂の充填量を調整することを特徴とする。充填量の異なる成形品の組み合わせ金型で特に効果を発揮するが、充填量が同じ多数個取り金型に適用することもできる。なお、サーボモータの回転数設定は、例えば、射出成形機の画面より行う。
そして、本願の請求項1に係る発明は、湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する成形金型において、前記ランナの途中に設けられ、各々独立に樹脂流量を調整する調整用ランナを有する充填量調整機構と、前記充填量調整機構を駆動するサーボモータと、を備えたことを特徴とする充填量調整機構を有し、前記充填量調整機構は回転機構を備え、該回転機構の中心の周りを該回転機構と共回りする位置決めピンを備え、前記充填量調整機構が設けられていない側の金型には、前記回転機構が原点の回転角度にあるときに位置決めピンが挿入可能な穴が設けられ、該穴に前記位置決めピンを前後進させる位置決めピン駆動機構を有することを特徴とする、充填量調整機構を有する成形金型である。
請求項2に係る発明は、湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する前記ランナの途中に設けられ、各々独立に充填量を調整する調整用ランナを有する充填量調整機構を備えた成形金型と、前記充填量調整機構を駆動するサーボモータと、前記サーボモータを制御する制御部と、を備え、前記充填量調整機構は回転機構を備え、該回転機構の中心の周りを該回転機構と共回りする位置決めピンを備え、 前記充填量調整機構が設けられていない側の金型には、前記回転機構が原点の回転角度にあるときに位置決めピンが挿入可能な穴が設けられ、該穴に前記位置決めピンを前後進させる位置決めピン駆動機構を有することを特徴とする射出成形機である
本発明により、湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する成形金型において、該複数の成形穴へ供給される樹脂の樹脂流量を、各々独立に調整することが可能な充填量調整機構を有する成形金型を提供できると共に、前記充填量調整機構を有する成形金型を備えた射出成形機を提供できる。
射出成形機の概略構成を示すブロック図である。 射出シリンダのノズル側から可動側金型を見た図である。 原点調整のための位置決めピンの動作を説明する図である(金型取り外し時)。 位置決めピンが突き出た状態で保たれることを説明する図である。 原点調整のための位置決めピンの動作を説明する図であり、サーボモータ接続信号が出力され、位置決めピンが戻ることを説明する図である。 位置決めピンが固定側の金型の位置決めピンが入る穴に入らない状態を説明する図である。 位置決めピンが固定側金型の位置決めピンが入る穴に位置決めピンが入る角度まで充填量調整機構を回転させることを説明する図である。 位置決めピンが固定側金型の位置決めピンが入る穴に突き出た状態を説明する図である。 位置決めピンが突き出た状態で可動側金型と固定側金型とを開いた状態を説明する図である。 金型を閉じた状態を説明する図である。 本発明に係る充填量調整機構を動作させる制御のフロー図である。以下、各ステップに従って説明する。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は射出成形機の概略構成を示すブロック図である。図2はノズル側から金型を見た図である。射出成形機は機台上に射出部と型締部を有する。射出成形機の数値制御装置10は、射出成形機全体を制御する制御装置であるが、ここでは充填量調整式金型の充填量の制御を中心に説明する。充填量調整式金型の充填量の制御以外の制御は従来技術と同様である。
射出成形機の数値制御装置10は、プログラマブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサであるPMCCPU15、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNCCPU18、及び、サーボ制御用のマイクロプロセッサであるサーボCPU12を有し、バス24を介して相互の入出力を選択することにより、各マイクロプロセッサ間で情報伝達が行なえる。
サーボCPU12には、位置ループ、速度ループ、電流ループの処理を実行するサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM13やデータの一時記憶に用いられるRAM14が接続されている。更に、サーボCPU12には、サーボCPU12からの指令に基づいて、充填量調整機構の回転軸に接続されたサーボモータ駆動するサーボアンプ11が接続されている。サーボモータM1,M2,M3,M4(図2参照)にはMenc1,Menc2,Menc3,Menc4が取り付けられており、この位置検出器Menc1,Menc2,Menc3,Menc4からの信号がサーボCPU12に帰還される。各サーボモータM1,M2,M3,M4の回転位置は、位置検出器Menc1,Menc2,Menc3,Menc4からの位置のフィードバック信号に基づいてサーボCPU12により算出され、各現在位置記憶レジスタに更新記憶される。なお、図1において、サーボモータM3とサーボアンプ11の接続、及び、位置検出器Menc3とサーボCPU12との接続は図示されていない。
PMCCPU15には射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM16及び演算データの一時記憶等に用いられるRAM17が接続され、CNCCPU18には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記憶したROM19、及び、演算データの一時記憶等に用いられるRAM20が接続されている。不揮発性メモリで構成される成形データ保存用RAM21は、射出成形作業に関する成形条件と各種設定値、パラメータ、マクロ変数等を記憶する成形データ保存用のメモリである。成形データ保存用RAM21には、回転機構により構成されている充填量調整機構40,42,44,46の回転角度が格納される。充填量調整機構40,42,44,46の回転角度は、位置検出器位置検出器Menc1,Menc2,Menc3,Menc4からの位置のフィードバック信号に基づいて算出できる。
LCD付手動入力装置(LCD/MDI)23はLCD表示装置22を介してバス24に接続され、数値データの入力用のテンキーや各種のファンクションキーが設けられ、グラフ表示画面や機能メニューの選択、及び、各種データの入力操作を行なえるようになっている。表示器に良品判別の結果も表示することができる。本発明の実施形態では、金型取り外し時に、LCD/MDI23に表示される操作画面において、サーボモータM1,M2,M3,M4の切断ボタンを押す。サーボモータ切断ボタンが押されると、サーボモータ切断信号がアクチュエータ55に出力される。
符号30は、本発明に係る充填量調整機構を備えた可動側金型を表す。可動側金型30には、充填量調整機構40,42,44,46を回転駆動するサーボモータM3,M4,M1,M2が図示しない固定手段により取り付けられている。
可動側金型30には図2に示されるように、4つの入れ子部31,33,35,37が固定側金型60と対向する面に設けられている。それぞれの入れ子部31,33,35,37には入れ子32,34,36,38が装着され、異なる形状の成形品を1回の成形サイクルで成形することができる。なお、可動側金型30に設けられる入れ子部の数は4つに限定されない。なお、可動側金型30および固定側金型60は特許請求の範囲の成形金型に対応する。
また、固定側金型60のパーティング面と対向する可動側金型30のパーティング面には、固定側金型60に設けられた射出シリンダのノズル(図示せず)から射出された溶融樹脂を受ける湯口48が連通する、入れ子部31,33,35,37に溶融樹脂を流し込むための分岐ランナを有するランナ49が形成されている。ランナ49と入れ子部31,33,35,37を結ぶそれぞれの分岐ランナの途中に、充填量調整機構40,42,44,46が設けられている。
充填量調整機構40,42,44,46は、それぞれ溶融樹脂の流量を調節するための調整用ランナ41,43,45,47を備えている。充填量調整機構40はベルト39を介して伝達されたサーボモータM3の回転駆動力により回転し、調整用ランナ41の向きを変化させる。充填量調整機構42はベルト39を介して伝達されたサーボモータM4の回転駆動力により回転し、調整用ランナ43の向きを変化させる。充填量調整機構44はベルト39を介して伝達されたサーボモータM2の回転駆動力により回転し、調整用ランナ45の向きを変化させる。充填量調整機構46はベルト39を介して伝達されたサーボモータM1の回転駆動力により回転し、調整用ランナ47の向きを変化させる。各充填量調整機構に設けられた調整用ランナの向きを変えることによって、各入れ子部に流れる樹脂量を調整することができる。
なお、図2において、充填量調整機構40は紙面に垂直な方向の中心軸回りに回転する。回転角度は高々,数十度である。他の充填量調整機構42,44,46も同様である。また、充填量調整機構40,42,44,46は、充填量調整機構40,42,44,46の原点位置を特定するために位置決めピンをそれぞれ備えている。例えば、充填量調整機構42は、アクチュエータ55によって駆動される位置決めピン57を備えている。他の充填量調整機構40,44,46の位置決めピンは図示省略している。
次に、充填量調整機構40,42,44,46の位置決めについて説明する。射出成形機の可動盤(図示せず)に取り付けられた可動側金型30を次生産金型への交換あるいは修理あるいは点検のため、可動盤から取り外し、再度、取り付ける場合がある。
まず、金型の取り外し時について図3,図4を用いて説明する。
図3は原点調整のための位置決めピンの動作を説明する図である(金型取り外し時)。可動側金型30にはガイドピン58が設けられている。固定側金型60には、ガイドピンが入る穴61と位置決めピンが入る穴62が設けられている。ガイドピン58は可動側金型30と固定側金型60を位置決めするために設けられており、ガイドピン58は金型を閉じたとき固定側金型60に設けられたガイドピンが入る穴61に嵌まる。なお、図示省略しているが、固定側金型60には湯口(スプル)が設けられており、射出シリンダのノズルから射出される溶融樹脂は前記湯口(スプル)を経由してランナ49に流れる。
金型取り外し時、最初に操作画面(操作画面はLCD/MDI23の表示装置に表示される)において、サーボモータ切断ボタンを選択する。サーボモータ切断ボタンが選択されると、アクチュエータ信号線54を介してアクチュエータ55にサーボモータ切断信号が数値制御装置10から出力される。なお、アクチュエータ信号線54は、可動側金型30の取り外し時に数値制御装置10に接続され、金型(可動側金型30と固定側金型60)が閉じた状態の時に外される。
サーボモータ切断ボタンを選択して押すことは、感電防止など作業者の安全を図る目的で行われる。サーボモータ切断ボタンが押されて後、サーボモータM4の動力線端子53からサーボモータ動力線51を取り外す(符号50の破線部を参照)。同様に、サーボモータ信号線52を位置検出器Menc4の端子から取り外す。
連結部材56を介して位置決めピン57に接続されたアクチュエータ55(エアシリンダや油圧シリンダ)が前進駆動を行い、位置決めピンが突き出る。この位置決めピン57は、アクチュエータ55のアクチュエータ信号線54が切断されても保持型バルブが使用されているため、突き出た状態に保たれる(図4参照)。また、連結部材56と位置決めピン57の連結部はユニバーサルジョイントで連結されている。充填量調整機構40,42,44,46に備わった位置決めピンは、充填量調整機構40,42,44,46の回転角度の原点を合わせるために用いられる。充填量調整機構40,42,44,46は、入れ子部31,33,35,37への充填量調整のために回転操作がなされていなければ、位置決めピン(充填量調整機構42の場合には位置決めピン57)は、固定側金型60に設けられた位置決めピンが入る穴(位置決めピン57は位置決めピンが入る穴62に入る)に入る。充填量調整機構40,44,46も同様である。
次に、金型取り付け時について図5を用いて説明する。
金型取り付け時、可動側金型30をクランパ等で可動盤(図示せず)に取り付け、サーボモータM4にサーボモータ動力線51とサーボモータ信号線52を接続し、アクチュエータ信号線54を数値制御装置10に接続する(図3参照)。その後に、LCD/MDI23の表示装置の表示画面に表示された操作画面において、サーボモータ接続ボタンを選択する。サーボモータ接続ボタンが選ばれると、数値制御装置10からアクチュエータ信号線54を介してサーボモータ接続信号がアクチュエータ55に出力される。そうすると、連結部材56を介して位置決めピン57に接続されたアクチュエータ55が後退駆動を行い、位置決めピン57が戻る。
ここで、充填量調整機構が充填量を調整するために回転し、可動側金型に備わった位置決めピンが固定側金型に備わった位置決めピンが入る穴に入らない場合を説明する。
図6は位置決めピンが固定側の金型の位置決めピンが入る穴に入らない状態を説明する図である。樹脂流量を調整するために充填量調整機構40,42,44,46を回転した場合、位置決めピンが固定側金型60に設けた位置決めピンが入る穴に入らなくなる。
位置決めピン57の回転中心と充填量調整機構42の回転中心は同軸上にあり、位置決めピン57と充填量調整機構42と共回りする。図6に示す状態では、充填量調整機構42に備わった位置決めピン57がこの角度にあると、固定側金型60に設けられた位置決めピンが入る穴62に位置決めピン57が入らない。図6(b)に示されるように、位置決めピン57が固定側金型60に設けられた位置決めピンが入る穴62と位置ズレしている。このため、位置決めピン57は位置決めピンが入る穴62に入ることができない。
なお、図6(b)において2本の平行な破線で囲まれる部分は位置決めピン57が図示される位置にある場合の調整用ランナ43の向きである。2本の実線で囲まれる部分は、位置決めピン57が位置決めピンを入れる穴62に入る位置関係にある場合の調整用ランナ43の向きである。
図7は位置決めピンが固定側金型の位置決めピンが入る穴にピンが入る角度まで充填量調整機構を回転させることを説明する図である。充填量調整機構42に備わった位置決めピン57が、固定側金型60に設けられた位置決めインが入る穴62に位置決めピン57が入るような角度まで充填量調整機構42を回転させる。図7(b)に示されるように、充填量調整機構42に備わった位置決めピン57と固定側金型60に設けられた位置決めピンが入る穴62の位置が揃い、位置決めピン57は位置決めピンが入る穴62に入ることができる。
図7に示されるように、可動側金型の位置決めピンの位置と固定側金型の位置決めピンが入る穴の位置とを一致させ、位置決めピンを突き出す。図8は位置決めピンが固定側金型の位置決めピンが入る穴に突き出た状態を説明する図である。位置決めピン57が位置決めピンが入る穴62に入ることで、充填量調整機構42の位置決めができる。他の充填量調整機構40,44,46も同様に位置決めできる。
そして、金型(固定側金型60あるいは可動側金型30)の次生産金型への交換あるいは修理などのため金型を開く。図9は位置決めピンが突き出た状態で可動側金型と固定側金型とを開いた状態を説明する図である。
金型の修理の後、固定側金型60と可動側金型30とを閉じる。図10は金型を閉じた状態を説明する図である。図7に示されるように位置決めピン57が固定側金型60に設けられた位置決めピンが入る穴62に入ることができるので、金型を合わせることができる。
以上の構成により、まず、1成形サイクル実行し、入れ子部31,33,35,37で形成された成形品の良否を判定し、各入れ子部31,33,35,37への溶融樹脂の充填が適切でないと判断された場合には、サーボモータM3,M4,M2,M1を駆動し、充填量調整機構40,42,44,46の回転角度を調節する。成形品の良品判定は公知の検査装置を利用して自動的に検査し、検査結果に基づいて自動的に充填量調整機構40,42,44,46の回転角度を調節してもよいし、オペレータが成形品の良否を判定し、オペレータが各サーボモータM3,M4,M2,M1の回転角度を手動入力して指令してもよい。また、連続成形中でもLCD/MDI23に表示される操作画面において、充填量調整機構40,42,44,46回転角度を変えてもよく成形動作を止める必要もない。
そして、PMCCPU15が射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNCCPU18がROM19の運転プログラムや成形データ保存用RAM21に格納された成形条件等に基づいて各軸のサーボモータに対して移動指令の分配を行う。サーボCPU(図示せず)は各軸に対して分配された移動指令と各軸に設けられた位置・速度検出器で検出された位置および速度のフィードバック信号に基づいて、位置ループ制御、速度ループ制御、更には、電流ループ制御等のサーボ制御を行い、いわゆるディジタルサーボ処理を実行し、各軸のサーボモータを制御し成形サイクルを実行する。
図11は本発明に係る充填量調整機構を動作させる制御のフロー図である。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA01]成形サイクル(1サイクル)を実行する。
●[ステップSA02]充填量調整機構の回転角度を調整中か否か判断し、調整中の場合(YES)にはステップSA01へ戻り、調整中ではない場合(NO)にはステップSA03へ移行する。
●[ステップSA03]連続成形を実行する。
●[ステップSA04]連続成形終了か否か判断し、連続成形が終了すれば(YES)ステップSA05へ移行し、連続成形が終了していなければ(NO)ステップSA03へ戻る。
●[ステップSA05]充填量調整機構の回転角度を射出成形機の記憶装置に格納されている金型ファイルに保存し、処理を終了する。
上記フローチャートのステップSA02(充填量調整機構の流量を決定する手順)を補足して説明する。
充填量調整機構の流量を決定する手順としては、以下より構成される。
(1)すべてのキャビティ(入れ子部)の充填量調整機構の流量を最大にする。
(2)成形を行い、各キャビティの充填量を比較する。
(3)充填量が最も少ないキャビティの充填量調整機構の流量は最大のままとし、当該充填量が最も少ないキャビティに対する流量を決定する。(以下、流量が決定したキャビティを流量決定済みキャビティと称し、流量が決定していないキャビティを流量未決定キャビティと称する。)
(4)(3)における充填量が最も少ないキャビティ以外のキャビティを流量未決定キャビティとする。
(5)流量未決定キャビティの充填量調整機構の流量を予め定めた量だけ減らす。
(6)成形を行い、各キャビティの充填量を比較する。
(7)流量未決定キャビティの中に流量決定済みキャビティと同等の充填量のキャビティがあれば、そのキャビティの充填量調整機構の流量として決定し、そのキャビティを流量決定済みキャビティとする。
(8)流量未決定キャビティがなくなるまで、手順(5)から(7)までを繰り返す。
ただし、各手順を作業者が行っても良いが、各キャビティの充填量を重量測定装置やカメラなどで測定して自動的に各手順を行うこともできる。また、成形品重量比および射出体積比からそれぞれのキャビティの充填量調整機構の流量を調整し、成形を開始して上記の充填機構の流量決定手順回数を低減することも可能である。
本発明により、充填量の異なる成形品の組み合わせ金型で、ランナ部の回転機構(充填量調整機構)の駆動をサーボモータで行うことにより、細かい角度設定も容易になり、良品成形時の充填量調整機構の回転角度も金型ファイルに記憶でき、金型装着時に手動で角度設定を行う必要はない。連続成形中でも画面にて回転角度を変えられるために成形動作を止める必要もない。また、回転角度を調整するために作業者が金型内部に入り、手動で回転させる必要もない。
成形品の組み合わせが1度決まれば、例えば4個取りの金型で、入れ子の場所が変わっても回転角度の値で回転させれば良い。充填量の異なる成形品の組み合わせ金型で特に効果を発揮するが、充填量が同じ多数個取り金型に適用することもできる。
M1 サーボモータ
M2 サーボモータ
M3 サーボモータ
M4 サーボモータ
Menc1 位置検出器
Menc2 位置検出器
Menc3 位置検出器
Menc4 位置検出器

10 数値制御装置
11 サーボアンプ
12 サーボCPU
13 ROM
14 RAM
15 PMCCPU
16 ROM
17 RAM
18 CNCCPU
19 ROM
20 RAM
21 成形データ保存用RAM
22 LCD表示装置
23 LCD/MDI
24 バス

30 可動側金型
31 入れ子部
32 入れ子
33 入れ子部
34 入れ子
35 入れ子部
36 入れ子
37 入れ子部
38 入れ子
39 ベルト
40 充填量調整機構
41 調整用ランナ
42 充填量調整機構
43 調整用ランナ
44 充填量調整機構
45 調整用ランナ
46 充填量調整機構
47 調整用ランナ
48 湯口
49 ランナ

51 サーボモータ動力線
52 サーボモータ信号線
53 動力線端子
54 アクチュエータ信号線
55 アクチュエータ
56 連結部材
57 位置決めピン
58 ガイドピン

60 固定側金型
61 ガイドピンが入る穴
62 位置決めピンが入る穴

Claims (2)

  1. 湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する成形金型において、
    前記ランナの途中に設けられ、各々独立に樹脂流量を調整する調整用ランナを有する充填量調整機構と、
    前記充填量調整機構を駆動するサーボモータと、
    を備えたことを特徴とする充填量調整機構を有し、
    前記充填量調整機構は回転機構を備え、該回転機構の中心の周りを該回転機構と共回りする位置決めピンを備え、
    前記充填量調整機構が設けられていない側の金型には、前記回転機構が原点の回転角度にあるときに位置決めピンが挿入可能な穴が設けられ、該穴に前記位置決めピンを前後進させる位置決めピン駆動機構を有することを特徴とする、充填量調整機構を有する成形金型。
  2. 湯口からランナを経由して複数の成形穴へ樹脂を供給する前記ランナの途中に設けられ、各々独立に充填量を調整する調整用ランナを有する充填量調整機構を備えた成形金型と、
    前記充填量調整機構を駆動するサーボモータと、
    前記サーボモータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記充填量調整機構は回転機構を備え、該回転機構の中心の周りを該回転機構と共回りする位置決めピンを備え、
    前記充填量調整機構が設けられていない側の金型には、前記回転機構が原点の回転角度にあるときに位置決めピンが挿入可能な穴が設けられ、該穴に前記位置決めピンを前後進させる位置決めピン駆動機構を有することを特徴とする射出成形機。
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