JP5910908B2 - 警報器 - Google Patents

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本発明は、警報器に係り、一酸化炭素濃度を検出するガスセンサと、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が所定濃度以上になったときに前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度、又は、当該一酸化炭素濃度に応じた値、の時間積が閾値を超えたときに血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度が警報値に達したと判断してその旨を伝える警報を発生する警報発生手段と、を有する警報器に関するものである。
燃焼器具を不完全燃焼させると一酸化炭素(以下、CO)が発生する。燃焼器具の使用者が不完全燃焼によるCO発生に気が付かずに燃焼器具の使用を続けると、血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度(以下、COHb)が危険なレベルに達してしまう。そこで、CO濃度、酸素濃度、経過時間からなる回帰式からCOHb値を求める方法が提案されている(非特許文献1)。上記回帰式で算出したCOHb値を図6中の実線で示す。この回帰式は、家うさぎを用いて、CO300ppm〜1500ppmの濃度範囲で、経過時間90分の実験値から求めているため、正確なCOHb値が求められる。しかしながら、この回帰式は非常に複雑な高次の式であり、高速度のCPUを必要とする、という問題があった。
そこで、上記問題点を解決するために、CO濃度とCOHbが警報値(例えば20%)に達するまでの到達時間Tとが、両対数のグラフでほぼ直線になること、即ち下記の式(1)で近似できることに着目し、CO濃度に対応するCOHbが警報値(例えば20%)になるまでの到達時間の逆数の時間積Σ(1/T)が1になったときに警報を発生する警報器が提案されている(特許文献1)。
T=a1・X-b1 (T:到達時間、X:CO濃度、a1、b1:定数) …(1)
上記逆数・時間積Σ(1/T)から算出したCOHb値を図6中の点線で示す。同図に示すように、上記逆数・時間積Σ(1/T)から算出したCOHb値は、警報値であるCOHb20%までは非特許文献1に記載された回帰式に良く近似しているが、COHb20%を越えると非特許文献1に記載された回帰式との差が大きくなってしまう。よって、警報履歴として、逆数・時間積Σ(1/T)を残してもこの逆数・時間積Σ(1/T)から実際にどの程度のCOHb濃度に達したか後から解析することができなかった。
また、従来の警報器は、警報履歴として監視開始タイマ、監視開始時濃度勾配、警報時濃度、警報時経過時間、積算値クリア時経過時間を記録し、ユーザに情報を開示していた(特許文献2)。しかしながら、上述した情報では警報状態がどれくらい継続したかなど警報器の状態が確認できる情報のみであった。このため、警報発生後に上述した警報履歴を解析しても実際にはどの程度のCOHb濃度に達したかを解析することができない、という問題があった。
特開2007−58838号公報 特開2008−242669号公報
「家庭用ガス器具の低換気率室内での燃焼(酸欠燃焼)の危険性(安全工学報文 vol.19 No.4 1980年の報文)
そこで、本発明は、実際にどの程度COHb濃度が上昇したのかを解析することができる警報履歴を残せる警報器を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、一酸化炭素濃度を検出するガスセンサと、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が所定濃度以上になったときに前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度、又は、当該一酸化炭素濃度において一酸化炭素ヘモグロビン濃度が警報値に達するまでの到達時間の逆数、の時間積の積算を開始する積算手段と、前記積算手段により積算された前記時間積が閾値を超えたときに血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度が警報値に達したと判断してその旨を伝える警報を発生する警報発生手段と、前記警報発生中に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が前記所定濃度を下回ったときに前記警報発生手段による警報を解除する警報解除手段と、を有する警報器において、前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの警報解除時間、及び、前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の平均値、を記憶手段に記憶する警報履歴手段をさらに備え、前記警報履歴手段は、積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に前記ガスセンサにより検出されたすべての一酸化炭素濃度を記憶しないことを特徴とする警報器に存する。
請求項2記載の発明は、前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の時間積の積算を行う第2積算手段と、を備え、前記警報履歴手段が、(前記第2積算手段により積算された一酸化炭素濃度の時間積)/(前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの時間)を前記一酸化炭素濃度の平均値として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の警報器に存する。
請求項3記載の発明は、前記第2積算手段が、前記ガスセンサにより間欠的に前記一酸化炭素濃度が検出される毎に、{(今回検出した一酸化炭素濃度+前回検出した一酸化炭素濃度)×(前回一酸化炭素濃度を検出してから今回一酸化炭素濃度を検出するまでの時間である検出間隔)2}を積算して前記一酸化炭素濃度の時間積とすることを特徴とする請求項2に記載の警報器に存する。
請求項4記載の発明は、前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に、一酸化炭素濃度を複数のブロックに分類し、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の各ブロック毎の累積時間をカウントする累積時間カウント手段をさらに備え、前記警報解除手段により警報が解除されたときに各ブロック毎に対応して定めた一酸化炭素濃度と、そのブロックの累積時間と、の積を求め、求めた積の和を前記ブロック毎の累積時間の和で除した値を前記一酸化炭素濃度の平均値として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の警報器に存する。
請求項5記載の発明は、前記積算手段による前記時間積の積算中に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が前記所定濃度を下回った状態が所定時間継続すると前記時間積をクリアするクリア手段をさらに備え、前記警報履歴手段が、前記警報発生手段により警報を発生してから前記クリア手段により前記時間積がクリアされるまでの間に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の最大値を前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の警報器に存する。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、警報履歴として警報解除時間と積算開始してから警報が解除されるまでの間の一酸化炭素濃度の平均値とを残すことができるので、これらを非特許文献1に記載されている回帰式に代入することにより、実際にどの程度COHb濃度が上昇したのかを解析することができる。
請求項2及び4記載の発明によれば、ガスセンサにより検出された積算手段により時間積の積算を開始してから警報解除手段により警報が解除されるまでの間にガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度を記憶しなくても、一酸化炭素濃度の平均値を求めることができ、メモリの容量を低減してコストダウンを図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、正確に一酸化炭素濃度の時間積を求めることができ、正確に一酸化炭素濃度の平均値を求めることができる。
請求項5記載の発明によれば、警報中の一酸化炭素濃度の最大値を警報履歴として残すことができる。
本発明の警報器の一実施形態を示す回路図である。 図1に示す警報器を構成するCPUの処理手順を示すフローチャートである。 (A)及び(B)はそれぞれCO濃度・時間積の積算について説明するための説明図である。 図1に示す警報器がEEPROMに保存する警報履歴を示す表である。 図1に示す警報器の動作を説明するためのタイムチャートである。 CO濃度100ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppmのCOが発生したときの経過時間と、非特許文献1に記載された回帰式を用いて求めたCOHb%及び時間積Σ(1/T)を用いて求めたCOHb%と、の関係を示すグラフである。
以下、本発明の警報器を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の警報器の一実施形態を示す回路図である。同図に示すように、警報器は、ガスセンサ10を備えている。ガスセンサ10としては、例えば、COの酸化反応により、CO濃度に応じた電流が流れる電気化学式のセンサを用いており、CO濃度に応じた電流を電圧に変換して、マイクロコンピュータ(以下、μCOM)12に出力している。
上記μCOM12は、処理プログラムに従って各種の処理を行う中央演算処理ユニット(以下CPU)12A、CPU12Aが行う処理のプラグラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるROM12B、及び、CPU12Aでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ記憶エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM12C、を有し、これらがバスラインによって接続されている。
上述したCPU12Aは、ガスセンサ10の出力を取り込んで、CO濃度を検出する。さらに、警報器は、CO警報を出力するスピーカ13及びスピーカ13を駆動する音声警報出力回路14を備えている。音声警報出力回路14は、CPU12Aによって制御される。また、上述したCPU12Aは、不揮発性のメモリであるEEPROM15に接続されていて、後述する図4に示す警報履歴をEEPROM15に格納することができる。
次に、上述した警報器の警報原理について以下説明する。背景技術でも説明したように、CO濃度とCOHbが警報値(例えばCOHb=20%)に達するまでの到達時間との関係は下記の式(1)に示すように指数関数式によって表すことができる。
T=a1・X-b1 (T:到達時間、X:CO濃度、a1、b1:定数) …(1)
この式からも明らかなように、CO濃度が増加するに従って警報値に達するまでの到達時間は指数関数的に減少する。
次に、本実施形態では、酸素濃度を20%と仮定し、COHb=20%(警報値)に達したときに、警報を発生する場合について説明する。この場合、酸素濃度20%中におけるCO濃度とCOHbが20%となるまでの到達時間との関係式を表す式(1)に示すような指数関数式を例えばROM12B内に予め記憶させておく。次に、CPU12Aは、ガスセンサ10により検出されたCO濃度に対応する到達時間の逆数・時間積Σ(1/T)を求めて、この求めた逆数・時間積Σ(1/T)が1に達したときにCOHbが20%に達したとして警報を発生する。なお、上述した到達時間Tの逆数・時間積Σ(1/T)とCOHbとの関係は、特開2007−58838号公報に記載されているので、ここでは詳細な説明を省略する。これにより、複雑な高次の回帰式を使ってCOHbを直接算出しなくても、COHbが20%に達したときに警報を発生することができる。
次に、上述した警報器の詳細な動作について、図2のCPU12Aの処理手順を示すフローチャートを参照して説明する。CPU12Aは、警報器に対する電源投入に応じて動作を開始する。CPU12Aは、ガスセンサ10が検出したCO濃度が100ppm(所定濃度)以上になると(ステップS1でY)、積分手段として働き、CO濃度に対応した到達時間Tの逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始する(ステップS2)。
上記逆数・時間積Σ(1/T)の積算は図2のフローチャートに示す処理と並列に行われる。この逆数・時間積Σ(1/T)の積算について詳しく説明すると、CPU12Aは、ガスセンサ10を用いて所定の検出間隔t毎にCO濃度を検出する。そして、例えばROM12B内に予め記憶されている酸素濃度20%中におけるCO濃度とCOHbが20%となるまでの到達時間との関係を示す上記式(1)の指数関数式に検出したCO濃度を代入して、現CO濃度に対応する到達時間Tnを求める。その後、前回算出した逆数・時間積Σ(1/T)に上記検出間隔tと上記到達時間nの逆数1/Tnとを乗じた値t/Tnを加算して今回の逆数・時間積Σ(1/T)とする。
また、CPU12Aは、逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始すると、第2積分手段として働き、後述するCO濃度・時間積ΣCOと検出間隔積Σtとの積算を開始する(ステップS3)。このCO濃度・時間積ΣCO及び検出間隔積Σtの積算は図2のフローチャートに示す処理と並列に行われる。このCO濃度・時間積ΣCO及び検出間隔積Σtの積算について詳しく説明すると、上述したようにCPU12Aは、ガスセンサ10を用いて所定の検出間隔t毎にCO濃度を検出する。そして、CPU12Aは、CO濃度を検出する毎に、下記の式(1)に示す値を求める。下記の式(1)に示す値は、図3(A)の斜線で示す台形の面積であり、前回CO濃度を検出してから今回CO濃度を検出するまでの間のCO濃度・時間積の近似値である。
{(今回検出したCO濃度+前回検出したCO濃度)×検出間隔t/2}…(1)
その後、CPU12Aは、前回算出したCO濃度・時間積ΣCOに上記式(1)で求めたCO濃度・時間積を加算して今回算出したCO濃度・時間積ΣCOとする。また、CPU12Aは、CO濃度を検出する毎に、前回算出した検出間隔Σtに検出間隔tを加算して今回算出した検出間隔Σtとする。
CPU12Aは、上記逆数・時間積Σ(1/T)が1(閾値)未満の間に(ステップS4でN)、ガスセンサ10により検出されたCO濃度が100ppm未満の状態が1時間以上継続していれば(ステップS16でY)、COの危険がなくなったと判断して、逆数・時間積Σ(1/T)、CO濃度・時間積ΣCO及び検出間隔積Σtを0にリセットすると共に逆数・時間積Σ(1/T)、CO濃度・時間積ΣCO及び検出間隔積Σtの積算を停止した後に(ステップS17)、ステップS1に戻る。
上記逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始した結果、上記逆数・時間積Σ(1/T)が1(閾値)以上になると(ステップS4でY)、CPU12Aは、COHbが20%に達したと判断して、警報発生手段として働き、音声警報出力回路14を制御してスピーカ13からのCO警報の発生を開始させる(ステップS5)。その後、CPU12Aは、図4に示すように、監視開始時タイマD1、監視開始時濃度勾配D2、警報前最大濃度D3、警報時濃度D4、警報時経過時間D5をEEPROM15に警報履歴として保存する(ステップS6)。
図4及び図5に示すように、上記監視開始タイマD1は、CO濃度100ppm以上を検出し、逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始した時点の累積動作時間値である。監視開始時濃度勾配D2は、CO濃度100ppm以上を検出し、上記積算を開始した時点での濃度勾配である。警報前最大濃度D3は、積算を開始後、警報する前に検出した最大濃度である。警報時濃度D4は、警報した時点でのCO濃度である。警報時経過時間D5は、積算を開始してから警報するまでの経過時間である。
ステップS5で警報を開始した後、ガスセンサ10が検出したCO濃度が100ppm未満になると(ステップS7でY)、CPU12Aは、換気や燃焼器具の停止などが行われCO濃度が低下したと判断して、警報解除手段として働き、音声警報出力回路14を制御してスピーカ13からのCO警報の発生を停止させて警報解除する(ステップS8)。その後、CPU12Aは、警報履歴手段として働き、図4に示すように、警報中最大濃度D6、警報解除時間D7、平均濃度D8をEEPROM15(記憶手段)に警報履歴として保存する(ステップS9)。
図4及び図5に示すように、上記警報中最大濃度D6は、警報開始後〜逆数・時間積Σ(1/T)を0にリセットして積算を停止するまでの間に検出したCO濃度の最大値である。警報解除時間D7は、積算を開始してから初回警報が解除するまでの時間である。平均濃度D8は、積算を開始してから初回警報が解除するまでの時間に検出されたCO濃度の平均値である。CPU12Aは、警報を解除した時点での(CO濃度・時間積ΣCO)/(検出間隔Σt)を平均濃度D8として算出して保存する。なお、ステップS9における検出間隔Σtは、逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始してから警報が解除されるまでの時間に相当する。
警報を解除した後は、CPU12Aは、CO濃度・時間積ΣCO、検出間隔積Σtを0クリアすると共にCO濃度・時間積ΣCO、検出間隔積Σtの積算を停止する(ステップS10)。また、CPU12Aは、すぐに逆数・時間積Σ(1/T)の積算を停止せずに、ガスセンサ10により検出されたCO濃度が100ppm未満の状態が1時間(所定時間)継続した後に(ステップS11でN、かつ、ステップS18でY)、COの危険がなくなったと判断して、クリア手段として働き、逆数・時間積Σ(1/T)を0クリアすると共に逆数・時間積Σ(1/T)の積算を停止した後に(ステップS19)、ステップS1に戻る。
これに対して、ステップS8の警報解除後に、再びCO濃度が上昇して100ppm以上となると(ステップS11でY)、CPU12Aは、音声警報出力回路14を制御してスピーカ13からCO再警報を発生させる(ステップS12)。その後、CO濃度が下がって100ppm未満になると(ステップS13でY)、音声警報出力回路14を制御してスピーカ13からのCO再警報の発生を停止させて警報解除する(ステップS14)。その後、CPU12Aは、再警報中の最大濃度D6をEEPROM15に警報履歴として保存した後(ステップS15)、ステップS11に戻る。
背景技術でも説明したように、COHb20%以上では逆数・時間積Σ(1/T)はCOHbに近似しないため、警報履歴として逆数・時間積Σ(1/T)を残しても警報中に実際にどの程度までCOHbが上昇したのかを解析することができないが、上述した警報器によれば、警報履歴として警報解除時間D7と平均濃度D8とを残すことができるので、警報発生した後にガス会社が保有する端末を用いてこれら警報解除時間7及び平均濃度D8をEEPROM15から取り出して、これらを非特許文献1に記載されている下記の回帰式に代入することにより、実際にどの程度COHb濃度が上昇したのかを解析することができる。
Figure 0005910908
また、上述した警報器によれば、CPU12Aが、逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始してから警報が解除されるまでの間、ガスセンサ10により検出されたCO濃度・時間積ΣCOの積算を行い、(CO濃度・時間積ΣCO)/(検出時間積Σt)を平均濃度D8としてEEPROM15に保存している。これにより、CO濃度が検出される毎に、CO濃度・時間積ΣCO、検出時間積Σtを更新するだけでよく、平均濃度D8を求めるために積算を開始してから警報が解除されるまでの間に検出されたすべてのCO濃度を記憶しておく必要がない。このため、メモリの容量を低減してコストダウンを図ることができる。
また、上述した警報器によれば、ガスセンサ10により間欠的にCO濃度が検出される毎に、上記{(今回検出したCO濃度+前回検出したCO濃度)×検出間隔t/2}の積算を行ってCO濃度・時間積ΣCOとしている。CO濃度・時間積ΣCOとしては、例えば、ただ単にガスセンサ10により間欠的にCO濃度が検出される毎に、(今回検出されたCO濃度×検出間隔t)を求めて、これを積算することも考えられる。上述した(今回検出されたCO濃度×検出間隔t)は、図3(B)の斜線で示す長方形の面積であり、上述した実施形態と同様に前回CO濃度を検出してから今回CO濃度を検出するまでの間のCO濃度・時間積の近似値である。ただし、図3(A)及び図3(B)を比較してもわかるように、{(今回検出したCO濃度+前回検出したCO濃度)×検出間隔t/2}を積算した方が、正確に前回CO濃度を検出してから今回CO濃度を検出するまでの間のCO濃度・時間積を近似することができるので、正確に平均濃度D8を求めることができる。
また、上述した警報器によれば、警報中の一酸化炭素濃度の最大値を警報履歴として残すことができる。
なお、上述した実施形態では、(CO濃度・時間積ΣCO)/(検出間隔積t)を平均濃度D8として求めていたが、本発明はこれに限ったものではない。後述するように平均濃度D8を求めても良い。即ち、CO濃度を複数のブロックに分類する。例えば、100ppm〜300ppm、300ppm〜500ppm、1000ppm〜2000ppmの4つのブロックB1〜B4に分類する。
そして、CPU12Aは、累積時間カウント手段として働き、逆数・時間積Σ(1/T)の積算を開始してから警報が解除されるまでの間に、ガスセンサ10により検出されたCO濃度の各ブロックB1〜B4の累積時間t1〜t4をカウントする。
その後、警報が解除されたときに各ブロックB1〜B4毎に対応して定めたCO濃度と、そのブロックB1〜B4の累積時間t1〜t4と、の積である濃度積分値CO1〜CO4を求める。各ブロックB1〜B4毎に対応して定めたCO濃度としては、下記に示す例では、ブロックB1は100ppm、ブロックB2は300ppm、ブロックB3は500ppm、ブロックB4は1000ppmに定めてある。そして、警報が解除されたときに求めた濃度積分値CO1〜CO4の和(=CO1+CO2+CO3+CO4)を各ブロックB1〜B4の累積時間t1〜t4の和(=t1+t2+t3+t4)で除した値を平均濃度D8として求める。
(例)
B1:100〜300ppm 累積時間t1秒 100ppm×t1=CO1
B2:300〜500ppm 累積時間t2秒 300ppm×t2=CO2
B3:500〜1000ppm 累積時間t3秒 500ppm×t3=CO3
B4:1000〜2000ppm 累積時間t4 1000ppn×t4=CO4
この場合も、CO濃度が検出される毎に累積時間t1〜t4を更新するだけでよく、平均濃度D8を求めるために積算を開始してから警報が解除されるまでの間に検出されたすべてのCO濃度を記憶しておく必要がない。このため、メモリの容量を低減してコストダウンを図ることができる。
また、上述した実施形態では、各CO濃度とCOHbが警報値に達するまでの到達時間との関係を示す指数関数式を記憶させていた。しかしながら、CPU12Aの性能によって、指数関数計算が困難である場合は、上述した指数関数式を一次関数をいくつか組み合わせた式によって近似し、その近似式によりCO濃度に対する到達時間を求めることも考えられる。また、各CO濃度と到達時間との関係を示すテーブルを記憶させてもよい。
また、上述した実施形態では、ガスセンサ10として、電気化学式のものを用いていた。しかしながら、本発明で用いられるガスセンサ10は電気化学式にかぎったものではなく、COを検出できるものであれば、例えば半導体式や接触燃焼式であってもよい。
また、上述した実施形態では、逆数・時間積(1/T)が1を越えたときにCOHbが警報値(20%)に達していたと判断していたが、本発明はこれに限ったものではない。単純にCO濃度の時間積を積算して、その積算値が閾値を超えたか否かによってCOHbを算出して20%に達したか否かを判断するようにしてもよい。
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
10 ガスセンサ
12A CPU(積分手段、第2積算手段、警報発生手段、警報解除手段、警報履歴手段、クリア手段、累積時間カウント手段)
15 EEPROM(記憶手段)

Claims (5)

  1. 一酸化炭素濃度を検出するガスセンサと、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が所定濃度以上になったときに前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度、又は、当該一酸化炭素濃度において一酸化炭素ヘモグロビン濃度が警報値に達するまでの到達時間の逆数、の時間積の積算を開始する積算手段と、前記積算手段により積算された前記時間積が閾値を超えたときに血液中の一酸化炭素ヘモグロビン濃度が警報値に達したと判断してその旨を伝える警報を発生する警報発生手段と、前記警報発生中に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が前記所定濃度を下回ったときに前記警報発生手段による警報を解除する警報解除手段と、を有する警報器において、
    前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの警報解除時間、及び、前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の平均値、を記憶手段に記憶する警報履歴手段をさらに備え、
    前記警報履歴手段は、積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に前記ガスセンサにより検出されたすべての一酸化炭素濃度を記憶しない
    ことを特徴とする警報器。
  2. 前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の時間積の積算を行う第2積算手段と、を備え、
    前記警報履歴手段が、(前記第2積算手段により積算された一酸化炭素濃度の時間積)/(前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの時間)を前記一酸化炭素濃度の平均値として前記記憶手段に記憶させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の警報器。
  3. 前記第2積算手段が、前記ガスセンサにより間欠的に前記一酸化炭素濃度が検出される毎に、{(今回検出した一酸化炭素濃度+前回検出した一酸化炭素濃度)×(前回一酸化炭素濃度を検出してから今回一酸化炭素濃度を検出するまでの時間である検出間隔)/2}を積算して前記一酸化炭素濃度の時間積とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の警報器。
  4. 前記積算手段により前記時間積の積算を開始してから前記警報解除手段により警報が解除されるまでの間に、一酸化炭素濃度を複数のブロックに分類し、前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の各ブロック毎の累積時間をカウントする累積時間カウント手段をさらに備え、
    前記警報解除手段により警報が解除されたときに各ブロック毎に対応して定めた一酸化炭素濃度と、そのブロックの累積時間と、の積を求め、求めた積の和を前記ブロック毎の累積時間の和で除した値を前記一酸化炭素濃度の平均値として前記記憶手段に記憶させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の警報器。
  5. 前記積算手段による前記時間積の積算中に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度が前記所定濃度を下回った状態が所定時間継続すると前記時間積をクリアするクリア手段をさらに備え、
    前記警報履歴手段が、前記警報発生手段により警報を発生してから前記クリア手段により前記時間積がクリアされるまでの間に前記ガスセンサにより検出された一酸化炭素濃度の最大値を前記記憶手段に記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の警報器。
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