JP2021022083A - 運転支援装置 - Google Patents

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康司 杉浦
Yasushi Sugiura
康司 杉浦
眞由美 岩男
Mayumi Iwao
眞由美 岩男
明 今西
Akira Imanishi
明 今西
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Abstract

【課題】運転中の運転者の血中酸素濃度の低下を適切に予測する。【解決手段】制御装置10は、運転中の運転者の心拍数を検出した時系列データである心拍数データを取得する心拍数取得部32と、運転者の呼吸数を検出した時系列データである呼吸数データを取得する呼吸数取得部34と、取得した心拍数データ及び呼吸数データに基づいて、運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する異常判定部36とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両を運転する運転者を支援する運転支援装置に関する。
車両を運転する運転者の運転姿勢等から、運転者の体調異常を検出する技術が知られている(下記の特許文献1を参照)。
特開2018−83536号公報
運転者が運転中に意識消失に至るケースが想定されうるが、上記の特許文献1の技術では意識消失を適切に検出できない。一方で、意識消失に至る要因として、血中酸素濃度の低下が挙げられる。血中酸素濃度を連続的に観察することで意識消失を検出しうるが、血中酸素濃度を直接検出する場合には運転者の運転に支障を与えたり、負担を強いたりすることになる。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、運転中の運転者の血中酸素濃度の低下を適切に予測することを目的とする。
本発明の一の態様においては、運転中の運転者の心拍数を検出した時系列データである心拍数データを取得する心拍数取得部と、前記運転者の呼吸数を検出した時系列データである呼吸数データを取得する呼吸数取得部と、取得した前記心拍数データ及び前記呼吸数データに基づいて、前記運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する判定部と、を備える運転支援装置を提供する。
また、前記判定部は、前記心拍数データにおける前記心拍数の増大度合いが第1度合い以上であり、かつ前記呼吸数データにおける前記呼吸数の低下度合いが第2度合い以上である場合に、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定することとしてもよい。
また、前記判定部は、前記心拍数の前記第1度合い以上の増大と、前記呼吸数の前記第2度合い以上の低下とが、所定時間以上継続した場合に、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定することとしてもよい。
また、前記運転支援装置は、前記判定部によって前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定された場合に、警報部に警報を行わせる警報制御部を更に備えることとしてもよい。
また、前記判定部は、前記運転者の胸部又は腹部の変化を判定し、前記警報制御部は、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定されても、前記胸部又は前記腹部が所定度合い以上大きく変化したと判定された場合には、前記警報を行わせないこととしてもよい。
本発明によれば、運転中の運転者の血中酸素濃度の低下を適切に予測できるという効果を奏する。
車両1の構成の一例を説明するためのブロック図である。 心拍数、呼吸数及び血中酸素濃度の関係を説明するための図である。 運転者の異常状態判定処理の一例を示すフローチャートである。
<車両の構成>
本発明の一の実施形態に係る運転支援装置が搭載された車両の構成について、図1を参照しながら説明する。
図1は、車両1の構成の一例を説明するためのブロック図である。車両1は、一例としてトラックである。車両1は、図1に示すように、検出装置4と、警報装置6と、制御装置10とを有する。
検出装置4は、運転中の運転者の状態を検出する装置である。検出装置4は、例えば運転者の生体信号を測定することで、運転者の心拍数を検出したり、運転者の呼吸数を検出したりする。心拍数は、例えば、腕時計型や胸バンド型の心拍計で検出されたり、運転席に設けられた超音波センサで検出されたり、運転者の顔を撮像した顔画像の色変化から画像処理で検出されたりする。呼吸数は、例えば、胸バンド型の呼吸センサで検出されたり、運転席に設けられた圧力センサで検出されたり、運転者を撮像して胸部や腹部の動きを見て検出されたりする。すなわち、心拍数及び呼吸数は、様々なセンシング技術で検出されうる。
検出装置4は、運転者の胸部又は腹部の変化を検出してもよい。例えば、運転者が深呼吸した際には胸部又は腹部が大きくなるが、検出装置4は、胸部又は腹部が大きくなったことを検出する。胸部又は腹部の変化は、例えば、上述した呼吸数の検出と同様のセンシング技術によって検出される。
警報装置6は、運転者に警報を行う装置である。警報装置6は、例えば運転者が異常状態である場合に、警報を行う。警報装置6は、例えば、アラーム等の音を鳴らすスピーカ、警告画面を表示する表示部、振動を発生する振動発生部を含む。なお、警報装置6は、音、表示及び振動の少なくとも2つを組み合わせて、警報を行ってもよい。
制御装置10は、検出装置4及び警報装置6の動作を制御する。制御装置10は、詳細は後述するが、検出装置4が検出した運転者の心拍数及び呼吸数に基づいて、運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する。これにより、運転者の運転に支障を与えずに、運転中の運転者の血中酸素濃度の低下を適切に予測できる。この結果、運転中の運転者に体調異常が生じていることを推定できる。
また、制御装置10は、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定された場合に、警報装置6に警報を行わせる。これにより、血中酸素濃度が低下して体調異常な運転者が意識消失する前に、警報装置6に警報を行わせて運転者に注意喚起できる。この結果、運転者の意識回復を促し、事故の発生を防ぐことが可能となる。
<制御装置の詳細構成>
運転支援装置である制御装置10の詳細構成について、図1を参照しながら説明する。制御装置10は、図1に示すように、記憶部20と、制御部30を有する。
記憶部20は、例えばROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。記憶部20は、制御部30が実行するためのプログラムや各種データを記憶する。また、記憶部20には、運転者の異常判定処理に用いる閾値等の情報が記憶されている。
制御部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部30は、記憶部20に記憶されたプログラムを実行することにより、運転者の異常判定処理を行う。制御部30は、図1に示すように、心拍数取得部32、呼吸数取得部34、異常判定部36及び警報制御部38として機能する。
心拍数取得部32は、運転中の運転者の心拍数データを取得する。心拍数データは、検出装置4が運転者の心拍数を連続して検出した時系列データである。心拍数取得部32は、車両1の走行中に、心拍数データを取得し続ける。心拍数取得部32は、取得した心拍数データを異常判定部36に出力する。
呼吸数取得部34は、運転中の運転者の呼吸数データを取得する。呼吸数データは、検出装置4が運転者の呼吸数を連続して検出した時系列データである。呼吸数取得部34は、車両1の走行中に、呼吸数データを取得し続ける。呼吸数取得部34は、取得した呼吸数データを異常判定部36に出力する。
異常判定部36は、運転中の運転者の異常状態の有無を判定する。異常判定部36は、運転者の心拍数及び呼吸数の変化から、運転者に体調異常が生じている可能性を判定する。異常判定部36は、心拍数取得部32が取得した心拍数データと、呼吸数取得部34が取得した呼吸数データに基づいて、運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する。例えば、異常判定部36は、心拍数の増加と呼吸数の減少とが一定時間以上同時に生じている場合に、血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定する。そして、異常判定部36は、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定した場合には、運転者に体調異常が生じている可能性が高い(例えば、意識消失している)と推定する。
例えば、異常判定部36は、心拍数データにおける心拍数の増大度合いが第1度合い以上であり、かつ呼吸数データにおける呼吸数の低下度合いが第2度合い以上である場合に、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高い(すなわち、運転者に体調異常が生じている可能性が高い)と判定する。具体的には、異常判定部36は、心拍数の第1度合い以上の増大と、呼吸数の第2度合い以上の低下とが、所定時間T以上同時に継続した場合に、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定する。
図2は、心拍数、呼吸数及び血中酸素濃度の関係を説明するための図である。図2(a)には心拍数の時系列グラフが示され、図2(b)には呼吸数の時系列グラフが示され、図2(c)には血中酸素濃度の時系列グラフが示されている。図2の3つのグラフは、ドライビングシミュレータを運転中にてんかん発作を生じた時のデータを模式的に示したものである。
図2(a)では、タイミングt1〜t2の間の心拍数は、タイミングt1の前と比較して第1度合い以上に増大(例えば35%増大)した状態となっている。一例として、発作前の平均心拍数が83拍/分に対して、発作後の平均心拍数が113拍/分に増大している(約37%増大している)事例が観察されている。同様に、図2(b)では、タイミングt1〜t2の間の呼吸数は、タイミングt1の前と比較して第2度合い以上に低下(例えば50%低下)した状態となっている。一例として、発作前の平均呼吸数が19回/分に対して、発作後の平均呼吸数が9回/分と低下している(約55%低下している)事例が観察されている。
そして、血中酸素濃度は、図2(c)に示すように、タイミングt2経過後(心拍数及び呼吸数の上述した変化後)に、低下(例えば10%低下)している。なお、タイミングt1〜t2の間の時間は、所定時間T(例えば10〜30秒)よりも長い時間である。上記の事例では、発作開始から約40秒後に、血中酸素濃度が97%から89%まで低下している。なお、この事例の運転者は、血中酸素濃度の低下時に意識混濁を伴っている。
上記では、心拍数及び呼吸数が所定時間T以上継続して大きく変化した場合に、血中酸素濃度が低下する蓋然性が高い(すなわち、運転者に体調異常が生じている可能性が高い)と判定することとしたが、これに限定されない。例えば、心拍数が第1閾値よりも大きく、かつ呼吸数が第2閾値よりも小さい場合に、血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定してもよい。なお、第1閾値及び第2閾値は、例えば運転者毎に設定される値である。
異常判定部36は、検出装置4の検出結果から、運転中の運転者の胸部又は腹部の変化を判定してもよい。例えば、異常判定部36は、運転者が深呼吸した際に、運転者の呼吸に伴う胸部又は腹部の変化を判定してもよい。
警報制御部38は、警報装置6の動作を制御する。例えば、警報制御部38は、異常判定部36によって運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定された場合に、警報装置6に警報を行わせる。すなわち、警報制御部38は、血中酸素濃度の低下に伴い運転者に体調異常が生じている可能性が高いため、運転の安全性の観点から運転者に注意喚起を行う。
警報制御部38は、血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定されても、運転者の胸部又は腹部が所定度合い以上大きく変化したと判定された場合には、警報を行わなくてもよい。例えば、運転者が深呼吸した場合には、実際には血中酸素濃度が低下しないが、心拍数が増加し、かつ呼吸数が減少する。そこで、運転者の胸部又は腹部が所定度合い以上大きく変化した場合には、深呼吸の可能性があるとして、警報を行わない。これにより、運転者に体調異常が生じている可能性が高いと誤検出して警報を行うことを防止できる。
なお、制御装置10は、警報制御部38が警報装置6に警報を行わせても運転者が対応しない(例えば、警報を解除する行為)場合には、例えば運転者が意識消失していると推定し、車両1を緊急停止させる。
<運転者の異常状態判定処理>
運転者の異常状態判定処理の流れについて、図3を参照しながら説明する。異常状態判定処理は、運転者が車両1を運転している間実行される。
図3は、運転者の異常状態判定処理の一例を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、ここでは車両1が走行を開始したところから開始される。
まず、制御部30は、運転中の運転者の心拍数データ及び呼吸数データを取得する(ステップS102)。具体的には、制御部30の心拍数取得部32は、検出装置4が検出した心拍数データを取得し、呼吸数取得部34は、検出装置4が検出した運転者の呼吸数データを取得する。取得された心拍数データ及び呼吸数データは、時系列データであり、記憶部20に記憶されうる。
次に、制御部30の異常判定部36は、取得した心拍数データ及び呼吸数データに基づいて、運転者の異常状態の有無を判定する(ステップS104)。ここでは、異常判定部36は、心拍数データ中の心拍数と呼吸数データ中の呼吸数とについて、所定時間T以上、変化度合いが大きくなっているか否かを判定する。例えば、異常判定部36は、所定時間T以上継続して、心拍数の増大度合いが第1度合い以上であり、かつ呼吸数の低下度合いが第2度合い以上である場合(図2参照)には、変化度合いが大きくなっていると判定する。
そして、心拍数及び呼吸数の変化度合いの大きい状態が所定時間T以上継続していると判定された場合には(ステップS106:Yes)、異常判定部36は、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定する(ステップS108)。すなわち、異常判定部36は、運転者に体調異常が生じている可能性が高いと推定する。一方で、心拍数及び呼吸数の変化度合いの大きい状態が所定時間T以上継続していないと判定された場合には(ステップS106:No)、異常判定部36は、運転者の血中酸素濃度が低下する蓋然性が低いと判定し、前述したステップS102、S104の処理を繰り返す。
運転者の血中酸素濃度が急低下する蓋然性が高いと判定した場合には、警報制御部38は、警報装置6に警報を行わせる(ステップS110)。これにより、血中酸素濃度が急低下し、体調異常が生じている可能性が高いと推定される運転者に対して、注意喚起を行うことが可能となる。なお、警報に対して運転者が何の操作等も実行しない場合には、制御部30は、運転者が意識消失していると推定し、車両1を緊急停止させる。
<本実施形態における効果>
上述した実施形態の制御装置10は、運転中の運転者の心拍数及び呼吸数を検出した時系列データである心拍数データ及び呼吸数データに基づいて、運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する。
これにより、例えば簡易に検出可能な心拍数及び呼吸数を検出装置4で検出することで、運転者の運転に支障を与えずに、運転中の運転者の血中酸素濃度の低下を適切に予測できるので、運転者の体調異常を適切に推定できる。そして、体調異常が生じている運転者が意識消失する前に、警報によって注意喚起を行うことで、早期の安全確保が可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
10 制御装置
32 心拍数取得部
34 呼吸数取得部
36 異常判定部
38 警報制御部


Claims (5)

  1. 運転中の運転者の心拍数を検出した時系列データである心拍数データを取得する心拍数取得部と、
    前記運転者の呼吸数を検出した時系列データである呼吸数データを取得する呼吸数取得部と、
    取得した前記心拍数データ及び前記呼吸数データに基づいて、前記運転者の血中酸素濃度の低下の蓋然性を判定する判定部と、
    を備える運転支援装置。
  2. 前記判定部は、前記心拍数データにおける前記心拍数の増大度合いが第1度合い以上であり、かつ前記呼吸数データにおける前記呼吸数の低下度合いが第2度合い以上である場合に、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定する、
    請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記判定部は、前記心拍数の前記第1度合い以上の増大と、前記呼吸数の前記第2度合い以上の低下とが、所定時間以上継続した場合に、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定する、
    請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記判定部によって前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定された場合に、警報部に警報を行わせる警報制御部を更に備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  5. 前記判定部は、前記運転者の胸部又は腹部の変化を判定し、
    前記警報制御部は、前記血中酸素濃度が低下する蓋然性が高いと判定されても、前記胸部又は前記腹部が所定度合い以上大きく変化したと判定された場合には、前記警報を行わせない、
    請求項4に記載の運転支援装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024023868A1 (ja) * 2022-07-25 2024-02-01 三菱電機株式会社 体調異常検出装置及び体調異常検出方法
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