JP5910901B1 - Glp−1分泌促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、日常的に使用が可能であり、かつ、肥満状態にある使用対象に加えて健常な使用対象に対しても有用であるGLP−1分泌促進剤を提供することにある。【解決手段】本発明の目的は、大麦の葉及びその加工物からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を含有する、GLP−1分泌促進剤によって解決される。本発明のGLP−1分泌促進剤は、胃排泄及び胃酸分泌の抑制、食欲及び摂食の抑制、中枢神経系の機能改善、心筋収縮力の改善、血管弛緩反応の改善、血小板凝集の抑制、血栓形成の抑制、動脈硬化の改善及び収縮期血圧の低下からなる群から選ばれる作用を必要とする使用対象に使用される。【選択図】図1

Description

本発明は、GLP−1分泌促進剤に関する。
GLP−1(Glucagon−like peptide−1;グルカゴン様ペプチド−1)は、回腸から結腸までの消化管の粘膜上皮に存在する内分泌細胞(L細胞)で産生される内分泌生理活性物質である。GLP−1は、GLP−1受容体との結合によってもたらされるシグナル伝達を経由して、様々な生理活性を有することが知られている。
例えば、中枢神経系に存在するGLP−1受容体との結合を介して、胃排泄や胃酸分泌の抑制、食欲や摂食の抑制などの中枢神経系に対する機能改善作用を示す。また、心筋細胞、心内膜、冠動脈などの血管内皮細胞や平滑筋に存在するGLP−1受容体を介して、心筋細胞内のcAMPを高め心筋収縮力を増強することができる。また、血管内皮細胞に存在するGLP−1受容体を介して、血管内皮細胞からの一酸化窒素(NO)産生を促し、血管弛緩反応を改善させることができる。他にも、NO産生の増加により、血小板凝集抑制作用、血栓形成抑制作用、動脈硬化改善作用を導く。さらに、GLP−1は、収縮期血圧の低下を導くことも知られている。
このように、GLP−1は様々な生理活性を有することから、生体内のGLP−1濃度を高めることにより、過剰摂食、心機能低下、動脈硬化、高血圧などの多くの中高年者が直面する疾患の病因を改善することができ、結果として様々な疾患を予防又は改善することができるようになる。
一方で、GLP−1の活性を保ったままで生体内に留めることは難しいことから、GLP−1の生理活性を期待するのであれば、内因性GLP−1の分泌を促進することが考えられる。特に、経口摂取できるものによって、内因性GLP−1の分泌を促進できれば、日常的に生体内GLP−1濃度を高めることができる。
このような、内因性GLP−1の分泌を促進するための物質として、種々のものが知られており、例えば、非特許文献1には、食餌誘発性肥満モデルマウスにおいて、モチ種の大麦(キラリモチ)の実がGLP−1分泌促進作用を示すことが記載されている(非特許文献1を参照)。
鈴木祥菜ら:ルミナコイド研究、16、s56−s57、(2012)
非特許文献1には、日常的に摂取が可能なものである大麦の実が食餌誘発性肥満モデルマウスに対してGLP−1分泌促進作用を示すことが記載されているが、健常マウスにおいてGLP−1分泌促進作用が示されることや健常マウスにおけるGLP−1分泌促進作用の程度については記載がない。
そこで、本発明は、日常的に使用が可能であり、かつ、肥満状態にある使用対象に加えて健常な使用対象に対しても有用であるGLP−1分泌促進剤を提供することを、発明が解決しようとする課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を積み重ねたところ、驚くべきことに、健常な実験動物に対して、モチ種の大麦の実はGLP−1分泌促進作用が小さいことを見出した。さらに驚くべきことに、本発明者らは、大麦の実についてこのような事実があるにもかかわらず、大麦の葉は格別顕著なGLP−1分泌促進作用を示すという結果を得ることに成功した。このような大麦の葉が有するGLP−1分泌促進作用は、大麦の実が有するとされていたGLP−1分泌促進作用からは予期し得ないほど大きいものである。本発明は、かかる成功例や知見に基づき、完成された発明である。
したがって、本発明によれば、大麦の葉及びその加工物からなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を含有する、GLP−1分泌促進剤が提供される。
好ましくは、前記加工物は、乾燥粉末である。
好ましくは、前記GLP−1分泌促進剤は、胃排泄の抑制、胃酸分泌の抑制、食欲の抑制、摂食の抑制、中枢神経系の機能改善、心筋収縮力の改善、血管弛緩反応の改善、血小板凝集の抑制、血栓形成の抑制、動脈硬化の改善及び収縮期血圧の低下からなる群から選ばれる作用を必要とする使用対象に使用される。
好ましくは、前記GLP−1分泌促進剤は、顆粒状、粉末状、タブレット状、チュアブル状、カプセル状、液状又はシロップ状の形態である。
本発明のGLP−1分泌促進剤を使用することにより、内因性GLP−1の分泌を促進し、生体内GLP−1濃度を高めることができることから、GLP−1による生理活性、例えば、胃排泄及び胃酸分泌の抑制、食欲及び摂食の抑制、中枢神経系の機能改善、心筋収縮力の改善、血管弛緩反応の改善、血小板凝集の抑制、血栓形成の抑制、動脈硬化の改善、収縮期血圧の低下などを誘発することができ、結果として、過剰摂食、心機能、動脈硬化、高血圧などの疾患又はこれらの疾患に起因する他の疾患を予防又は改善することができる。
図1は、実施例に示す被験試料群の血漿中総GLP−1量(pM)を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、GLP−1分泌促進作用を有する物質として、大麦の葉及び大麦の葉の加工物からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含有する。
GLP−1分泌促進作用は、生体内での内因性GLP−1の存在量が多くなるようにする作用を意味し、その機序は特に限定されない。例えば、消化管粘膜上皮の内分泌細胞からのGLP−1分泌を促進する作用が挙げられる。さらに、生体内でのGLP−1分泌に伴う血中GLP−1濃度上昇を増強する作用、上昇したGLP−1濃度を維持する作用、及び上昇したGLP−1濃度の低下を抑制する作用もGLP−1分泌促進作用に包含される。
大麦(Hordeum vulgare L.)は中央アジア原産とされ、イネ科に属する一年生又は越年生草本であり、穂形により、二条大麦や六条大麦などに大別される。また、品種も様々あり、二条大麦の例として、ニシノホシ、はるか二条、ニシノチカラ、はるしずくなどが挙げられ、六条大麦の例として倍取、シュンライ、サヌキハダカ、ダイシモチ、イチバンボシ、ファイバースノウ、シルキースノウ、はがねむぎ、カシマゴール、赤神力(登録商標)、ミノリムギ、マサカドムギ、すすかぜ、カシマムギなどが挙げられる。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、大麦の葉を原料として用いる。原料には大麦の葉が含まれていればよく、大麦の葉に加えて茎や根などの他の部位が含まれていてもよい。本発明に用いられる大麦の葉は、通常入手可能なものであれば特に限定されず、二条大麦や六条大麦などのいずれの大麦の葉を用いてもよい。また、いずれの品種の大麦の葉を用いてもよい。
本発明に用いられる大麦の葉は、いずれの収穫時期に収穫されたものであってもよく、特に限定されないが、例えば、成熟期前、すなわち分けつ開始期から出穂開始前期に収穫されたものであることが好ましい。具体的には、品種の違いによっても異なるが、一般に、背丈が10cm以上、好ましくは10〜90cm程度、より好ましくは30〜60cm程度である大麦から、葉を収穫することが好ましいが、これに限定されるものではない。大麦の葉は、収穫後、直ちに処理されることが好ましい。処理までに時間を要する場合、大麦の葉の変質を防ぐために低温貯蔵などの当業者が通常用いる貯蔵手段により貯蔵される。
本発明において、「大麦の葉の加工物」とは、大麦の葉に乾燥処理、粉砕処理、搾汁処理、抽出処理などの処理を施すことにより加工された物のことを意味し、何ら処理を施されていない生葉は該当しない。具体的には、例えば、大麦の葉の乾燥粉末、大麦の葉の細片化物及びその乾燥粉末、大麦の葉の搾汁及びその乾燥粉末、大麦の葉の抽出物及びその乾燥粉末などが挙げられる。なお、本発明において、粉末とは、必要に応じて賦形剤などを添加し顆粒化したものを含むものとする。
大麦の葉を乾燥粉末化する方法としては、当業者が通常用いる方法により乾燥粉末化すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、大麦の葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで水分含量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥し、その後粉砕する方法(特開2004−000210号公報を参照)、大麦の葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで揉捻し、その後、乾燥し、粉砕する方法(特開2002−065204号公報を参照)、大麦の葉を乾燥し、粗粉砕した後、110℃以上で加熱し、更に微粉砕する方法(特開2003−033151号公報を参照)などが挙げられる。
大麦の葉を細片化する方法としては、当業者が通常用いる方法により細片化すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、植物体をスライス、細断などにより細片化する方法が挙げられる。細片化の一例として、スラリー化してもよい。スラリー化は、大麦の葉をミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダーなどにかけ、大麦の葉をどろどろした粥状(液体と固体の懸濁液)にする方法により行ってもよい。
大麦の葉の細片化物を乾燥する方法としては、当業者が通常用いる方法により乾燥すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、天日で乾燥する方法、乾燥機を用いて噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、流動乾燥などにより乾燥する方法などが挙げられる。
大麦の葉を搾汁する方法としては、当業者が通常用いる方法により搾汁すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、大麦の葉又はその細片化物を圧搾する方法、大麦の葉の細片化物を遠心又はろ過する方法などが挙げられる。なお、搾汁物は必要に応じて濃縮してもよい。また、大麦の葉から搾汁処理を行った後に残る搾汁残渣を大麦の葉の加工物として用いてもよい。
大麦の葉の搾汁物を乾燥粉末化する方法としては、当業者が通常用いる方法により搾汁物を乾燥粉末化すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、搾汁物をそのまま乾燥して粉末化してもよく、搾汁物に適切な結合剤や賦形剤などを添加してから乾燥して粉末化してもよい。また、搾汁物又は搾汁物の乾燥粉末に必要に応じて賦形剤などを添加して、公知の湿式、乾式などの顆粒造粒法によって顆粒に成形して粉末化してもよい。
大麦の葉を抽出する方法としては、当業者が通常用いる方法により抽出すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、大麦の葉若しくはその細片化物に、エタノール、水、含水エタノールなどの当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて加温して抽出する方法などが挙げられる。なお、抽出物は必要に応じて濃縮してもよい。また、特定成分の濃度を高めるため、当業者が通常用いる方法により抽出物を分画してもよく、当業者が通常用いる方法により特定成分を精製してもよい。また、大麦の葉から抽出処理を行った後に残る抽出残渣を大麦の葉の加工物として用いてもよい。
大麦の葉の抽出物を乾燥粉末化する方法としては、当業者が通常用いる方法により抽出物を乾燥粉末化すればよく、従来公知の方法を用いてもよい。例えば、抽出物を乾燥して粉末化してもよく、抽出物に適切な結合剤や賦形剤などを添加してから乾燥して粉末化してもよい。また、抽出物又は抽出物の乾燥粉末に必要に応じて賦形剤などを添加して、公知の湿式、乾式などの顆粒造粒法によって顆粒に成形して粉末化してもよい。
以上の通り、本発明の大麦の葉の加工物としては、大麦の葉に何らかの加工処理を施した物であればいずれも用いることができるが、中でも大麦の葉の乾燥粉末を用いることが好ましい。
本発明の大麦の葉の加工物は、通常の気流殺菌、高圧殺菌、加熱殺菌などの方法により、殺菌してもよい。
本発明のGLP−1分泌促進剤の固形分中、大麦の葉の含有量の下限値としては特に限定されないが、乾燥質量で、例えば、0.00001質量%以上、0.0001質量%以上、0.001質量%以上、0.01質量%以上であっても良く、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上がなおさらに好ましく、20質量%以上が特に好ましい。大麦の葉の含有量の上限値としては、100質量%であっても良いが、99.9質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。大麦の葉の含有量が0.00001質量%より少ない場合、GLP−1分泌促進作用が十分に発揮されない場合がある。また、本発明のGLP−1分泌促進剤がGLP−1分泌阻害成分とともに使用される場合は大麦の葉の含有量を多くし、大麦の葉とは異なるその他のGLP−1分泌促進成分をさらに含む場合は大麦の葉の含有量を減じることもできる。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、GLP−1分泌促進作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。本発明のGLP−1分泌促進剤は、例えば、経口用又は非経口用のGLP−1分泌促進剤とすることができる。
本発明のGLP−1分泌促進剤の形態は特に限定されず、大麦の葉や大麦の葉の加工物を含有するものとして、任意の形態のものとすることができる。本発明のGLP−1分泌促進剤の形態としては、例えば、経口摂取に適した形態、具体的には、粉末状(顆粒状を含む)、錠剤(タブレット)状、チュアブル状、シロップ状、棒状、板状、ブロック状、固形状、丸状、液状、ペースト状、クリーム状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状などの各形態が挙げられる。中でも、粉末状、錠剤状、カプセル状であることが好ましく、粉末状であることがより好ましい。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、水等の液体と混合して経口摂取する粉末状(粉末、顆粒などの粉の形態)の形態であることが好ましい。粉末状であることにより、腐敗しにくく長期保存に適するとともに、摂取時に水等の液体と混合することにより鮮やかな色を呈するためである。また本発明のGLP−1分泌促進剤が顆粒状やタブレット状などの固体の形態である場合、上述したように、水等の液体と混合して経口摂取することも可能だが、好みに応じて、固体のまま経口摂取してもよい。なお、粉末状であっても、好みに応じて、固体のまま経口摂取してもよい。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、大麦の葉やその加工物のみを含むものであってもよいし、大麦の葉に加えて、大麦の葉以外の成分を含むものであってもよい。本発明のGLP−1分泌促進剤が含有し得る大麦の葉以外の成分は特に限定されないが、例えば、ビタミン類(A、C、D、E、K、葉酸、パントテン酸、ビオチン、これらの誘導体など)、ミネラル(鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、セレンなど)などが挙げられる。また、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、添加物などを含有してもよい。なお、大麦の葉以外の成分の含有量は、本発明のGLP−1分泌促進剤の形態などに応じて適宜選択することができる。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、大麦の葉やその加工物を含有することにより、GLP−1分泌促進作用を示す。GLP−1分泌促進作用は、後述する実施例に記載のように、血漿中のGLP−1濃度により評価できる。血漿中のGLP−1濃度は、例えば、市販のキットであるMulti Species GLP−1 Total ELISA assay kit(メルク・ミリポア社)を用いて、キットの添付文書に記載されている手順により測定できる。
本発明のGLP−1分泌促進剤が有するGLP−1分泌促進作用は、本発明の分泌促進剤を使用した場合の生体内GLP−1濃度が、本発明のGLP−1分泌促進剤を使用しない場合(以下、コントロールとよぶ。)の生体内GLP−1濃度よりも高くなる程度であり、例えば、コントロールの生体内GLP−1濃度よりも1.1倍、好ましくは1.2倍、より好ましくは1.5倍、さらに好ましくは1.8倍高くなる程度である。本発明のGLP−1分泌促進剤は、GLP−1分泌促進作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。例えば、特別な処理を加えることなく種々の目的に利用されてもよい。
本発明のGLP−1分泌促進剤の1日当たりの摂取量は特に制限されないが、人が摂取する場合、下限値としては、例えば、0.001g/日以上が好ましく、0.01g/日以上がより好ましく、0.1g/日以上がさらに好ましく、0.5g/日以上がなおさらに好ましく、1g/日以上が特に好ましく、1.5g/日以上が最も好ましい。上限値としては、例えば、20g/日以下が好ましく、15g/日以下がより好ましく、10g/日以下がさらに好ましく、9g/日以下がなおさらに好ましく、8g/日以下が特に好ましく、7g/日以下が最も好ましい。
本発明のGLP−1分泌促進剤の使用対象は特に限定されず、例えば、乳児、幼児、小児、少年、成人などのヒトが挙げられるが、ネコ、イヌ、ウシ、ウマなどの哺乳動物であってもよい。ただし、本発明のGLP−1分泌促進剤は、GLP−1分泌促進作用を有することにより、GLP−1の生理活性により恩恵を受ける使用対象に使用されることが好ましい。具体的には、本発明のGLP−1分泌促進剤は、胃排泄及び胃酸分泌の抑制、食欲及び摂食の抑制、中枢神経系の機能改善、心筋収縮力の改善、血管弛緩反応の改善、血小板凝集の抑制、血栓形成の抑制、動脈硬化の改善、収縮期血圧の低下などを必要とする使用対象に使用することが好ましい。
また、本発明のGLP−1分泌促進剤は、そのGLP−1分泌促進作用を通じて、過剰摂食、心機能、動脈硬化、高血圧などの疾患又はこれらの疾患に起因する他の疾患を予防又は改善することが期待できるものである。そこで、本発明のGLP−1分泌促進剤は、過剰摂食、心機能障害、動脈硬化及び高血圧の罹患者並びにこれらの疾患のリスクがある者に使用されることがより好ましい。さらにいえば、本発明のGLP−1分泌促進剤は、中高年者や運動不足者に使用されることがさらに好ましい。
本発明における予防及び改善とは、当業者に通常知られているとおりの意味で用いられるものであり、例えば、個体における疾患や症状の発症の防止及び遅延;個体の疾患や症状の発症の危険性を低下させること;疾患、症状及び状態の好転;疾患、症状及び状態の悪化の防止や遅延;疾患や症状の進行の逆転、防止及び遅延などを包含する。
過剰摂食の改善には、食欲や摂食量の低下に加えて、それに伴う体重増加の抑制が包含される。過剰摂食の改善は、GLP−1の中枢神経系の視床下部摂食中枢を介する作用により達成され得る。心機能の改善は、GLP−1の心臓への直接作用だけでなく、脳から迷走神経により伝達される神経刺激を介することにより達成され得る。動脈硬化の改善は、GLP−1の血管内皮細胞のGLP−1受容体を介したシグナル伝達による作用のみならず、動脈壁への単球やマクロファージの集積と炎症反応を抑制する作用や腸管のカイロミクロン分泌調節を介する作用によって達成され得る。
なお、GLP−1分泌促進作用を有しない物質として、茶葉抽出物、甜茶抽出物、アルブミンなどが知られている(特開2011−190248号公報、特開2010−138143号公報を参照)。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、別の態様として、過剰摂食の予防剤及び改善剤、心機能悪化の予防剤及び改善剤、動脈硬化の予防剤及び改善剤、高血圧の予防剤及び改善剤として、使用することができ、さらにこれらの剤を製造するために使用することができる。
本発明のGLP−1分泌促進剤の使用態様は特に限定されない。例えば、本発明のGLP−1分泌促進剤をヒト又は動物に投与して使用する場合の使用は、治療的使用であっても、非治療的使用であってもよい。なお、非治療的使用は、いわゆる医療行為を含まない使用であり、すなわち、ヒトを手術、治療又は診断する方法を含まない使用である。
また、本発明のGLP−1分泌促進剤は、大麦の葉を含有することによって、GLP−1分泌促進作用を有するだけでなく、色が鮮やかであることによる見た目の美しさと、風味の良好さとを両立することができるものである。
本発明のGLP−1分泌促進剤を非経口用として用いる場合、剤形に特に制限はないが、例えば、皮膚、頭皮、毛髪等に塗布して用いる外用剤が挙げられる。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、様々な形態として用いることが可能である。例えば、以下に記載する製造例1〜9の形態として用いることができるが、これらに限定されない。
(製造例1:液剤)
表1に記載される割合で各成分を配合し、液剤を製造した。
(製造例2:顆粒剤)
表2に記載される割合になるように各成分を混合し、流動層造粒によって造粒を行った。得られた造粒物を30メッシュの篩にて篩別し顆粒剤とした。
(製造例3:ソフトカプセル)
表3に記載される割合になるように内容液を調製した。また、表4に記載される割合になるようにカプセル皮膜を調整し、前記内容液を充填することでソフトカプセルとした。カプセル化は、カプセル皮膜液を流延しフィルム化すると共に、内部に内容液を充填させてヒートシールを行い、成形されたソフトカプセルを乾燥させることにより行った。
(内容液)
(カプセル皮膜)
(製造例4〜6)
大麦の葉乾燥粉末に換えて、大麦の葉搾汁物の乾燥粉末を用いた以外は、上記製造例1〜3と同様にして、それぞれ製造例4〜6を作成した。
(製造例7〜9)
大麦の葉乾燥粉末に換えて、大麦の葉抽出物の乾燥粉末を用いた以外は、上記製造例1〜3と同様にして、それぞれ製造例7〜9を作成した。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
以下のとおりに、ラットを用いたin vivo試験にて、大麦の葉が、格別顕著なGLP−1分泌促進作用を示すことを以下のとおりに実証した。
1.被験物質
大麦葉として、大麦の葉の粉末である「大麦若葉末」(株式会社東洋新薬製)を用いた。該大麦葉は、緑色の粉末である。大麦葉の粉末は、次のとおりにして得られた。
すなわち、背丈が10〜90cm程度の大麦の葉を刈り取り、水洗いすることにより、付着した泥などを除去した。洗浄した葉をブランチング処理し、その後、冷水で冷却した。続いて、得られた葉を、水分含量が5質量%以下となるまで、温風にて乾燥させた。その後、乾燥した葉を粗粉砕処理した。得られた大麦の葉の粗粉砕末を110℃以上で加熱後、微粉砕処理したものを、被験物質として用いた。
一方、大麦実として、はくばく社製「もち麦ごはん」を、粉砕機(ミクロパウダー;KGW−G015;ウエスト社製)を用いて粉砕して得られた白色の粉末を用いた。
2.被験試料の調製
下記表5に示す濃度になるように、上記被験物質を純水に懸濁又は溶解して、被験試料とした。また、純水をコントロール試料とした。
3.DPP−4阻害溶液の調製
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA−2Na;同仁化学研究所社)及びDPP−4阻害薬(アプロチニン(生化学用;和光純薬工業社)及びDiprotin−A(ペプチド研究所社))を含む混合液を、DPP−4阻害溶液として調製した。具体的には、生理食塩溶水(大塚製薬工場社)を溶媒として、血液中最終濃度が、(a)EDTA−2Na 1mg/mL、(b)アプロチニン 500KIU/mL、及び(c)Diprotin−A 0.1mMとなるように、50倍濃度の混合液を作製した。使用時まで氷中にて保存した。
SD系雄性ラットを試験前日より16時間以上絶食させた。その後、各ラットは、試験当日に体重値がほぼ均一となるように群わけした。各ラットに対して、試験当日の体重値に基づき、各被験試料を、10mL/kgにてゾンデを用いて強制的に経口投与した。
各被験試料の投与15分後に門脈採血を行った。門脈採血は、2.5mLシリンジ及び23G1/2針を使用し、一定量(1mL)の血液を採取することにより実施した。活性型GLP−1を不活性型GLP−1に変換する酵素であるDPP−4の作用を抑制するために、採血直前にDPP−4阻害溶液をシリンジに入れ、血漿分離まで冷蔵放置した。
得られた血液を、1,000g、10分、4℃の条件下で遠心し、遠心上清物として血漿を採取した。得られた血漿は測定まで−80℃下にて冷凍保存した。
得られた血漿を用いて、市販のキット(Multi Species GLP−1 Total ELISA assay kit;メルク・ミリポア社)を用いて、血漿中の総GLP−1濃度を測定した。得られた血漿中の総GLP−1濃度について、各群で平均値を算出した。
5.結果
各被験試料群の血漿中総GLP−1量の測定結果を図1に示す。驚くべきことに、大麦葉末群は、コントロール群に比べて、約3.5倍のGLP−1値を示した。さらに驚くべきことに、大麦葉末群は、大麦実末群に比べて、約3倍のGLP−1値を示した。これらの結果から、大麦の葉は、格別顕著なGLP−1分泌促進作用を示すことが示唆される。
本発明のGLP−1分泌促進剤は、日常的な使用態様によって高度なGLP−1分泌促進作用が期待できるものである。したがって、本発明は、GLP−1の薬理活性によって症状が改善されることが期待できる疾病、例えば、過剰摂食、心機能低下、動脈硬化、高血圧などの疾患を予防又は改善することができるものであることから、これらの疾患に纏わる医療費の低減や労働力低下の解消など、国民経済全体に資するものである。

Claims (2)

  1. 大麦の葉の乾燥粉末を有効成分として含有する、GLP−1分泌促進剤(ただし、動脈硬化、肥満高血圧、血栓形成及び心機能低下の改善を目的とするものを除く)。
  2. 大麦の葉の乾燥粉末を有効成分として含有する、過剰摂食の予防剤又は改善剤(ただし、動脈硬化、肥満高血圧、血栓形成及び心機能低下の改善を目的とするものを除く)。
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