JP5910831B2 - 焼結用造粒原料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、DL式焼結機に供給するための焼結用造粒原料の製造方法に関する。
焼結鉱は、複数銘柄の粉状の鉄鉱石(以下、単に「鉱石」とも言う)に、石灰石、珪石、蛇紋岩等の副原料粉と、ダスト、スケール、返鉱等の雑原料と、粉コークス等の固体燃料とを適量づつ配合した焼結用配合原料に、水分を添加して混合・造粒し、造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって得られる。造粒時、配合原料は、水分を含むことで互いに凝集して擬似粒子となる。この擬似粒子化した焼結用造粒原料を焼結機に装入することにより焼結機上では良好な通気を確保することが可能となって焼結が円滑に進むことが知られている。
なお、焼結用鉄鉱石は、近年、高品質鉄鉱石の枯渇による低品位化、例えばスラグ成分の増加や微粉化の傾向が顕著であり、アルミナ含有量の増大、微粉比率の増大による造粒性の悪いものが多くなっている。その一方で、高炉で使用する焼結鉱としては、高炉での溶銑製造コストの低減やCO発生量の低減という観点から低スラグ比、高被還元性、高強度のものが求められている。
近年の焼結用鉄鉱石を取り巻くこのような環境の下で、ペレットフィードと呼ばれるペレット用高品位鉄鉱石である難造粒性の微粉鉄鉱石を使って、高品質の焼結鉱を製造するための技術が提案されている。例えば、こうした従来技術の1つに、Hybrid Pelletized Sinter法(以下、「HPS法」という)がある。この技術は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料をドラムミキサーとペレタイザーとを使って造粒することにより、低スラグ比・高被還元性の焼結鉱を製造しようというものである(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
特許文献1:特公平2−4658号公報
特許文献2:特公平6−21297号公報
特許文献3:特公平6−21298号公報
特許文献4:特公平6−21299号公報
特許文献5:特公平6−60358号公報
しかしながら、ペレットフィードである微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料を造粒すると、個々の微粉鉄鉱石が水分を優先的に吸収するため、混合工程や造粒工程において、微粉同士が単に凝集しただけにすぎないものや、核粒子のまわりに微粉が付着した形態の粒径の不揃いな粗大な擬似粒子が生成するという問題があった。その原因は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石は、濡れ性が同じであれば、比表面積の大きい細粒ほど水分を吸収しやすく、かつ粉体間に多くの水分を保持しやすいためと考えられている。
このように、粒径が不揃いで結合強度の弱い粗大な擬似粒子が生成すると、粒度分布が広くなるため、これを焼結機のパレット上へ充填すると、図1(a)、(b)に示すように緻密な充填構造となり、嵩密度が大きくなる。しかも、このような粗大な擬似粒子は、焼結機のパレット上に一定の層厚で堆積させると、該擬似粒子に荷重(圧縮力)が加わり圧壊されやすいため、空隙率が下がり、ひいては通気性の悪化を招いて焼結機操業の阻害要因になり、焼結時間が長くなったり焼結鉱の製造歩留まりが低下して生産性が低下するおそれがある。
さらには、造粒に用いられるバインダーである生石灰の使用量を増加せざるを得なくなり、焼結鉱製造コストの増大を招くことや、後工程において粉コークス等の固体燃料を被覆する際に、焼結原料全体としての粉コークス等の賦存状態が不均一となり、燃焼や着熱が不均一となって焼成速度が低下するという点に問題があった。
このような問題に対しては、予備造粒技術を採用するとよいことが知られている。例えば、特許第2790008号には粒径0.5mm以下の部分が30wt%以上の焼結原料を造粒するに際して、該原料を予め高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いて実質的に破砕することなく剪断力を与えながら混合し、この混合の際に焼結原料の含水量を6.5〜10.0%とする焼結原料の事前処理方法が開示されている。
この処理方法は、鉄鉱石粉を破砕するのではなく剪断力を加えること、及び水分の均一化と吸収水分の粒子表面への染み出しを促進することにより、粒度分布の均一化を図る技術である。しかし、高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いる方法では、混合機に装入された全ての配合原料にこの処理を施す必要が生じて設備規模が大きくなる問題点があり、また、処理速度を上げようと滞留時間を短くすると水分均一化に必要な時間を十分に確保できなくなる問題点があった。さらには、破砕することなく剪断力を与えながら混合したのち造粒される際に、細粒あるいは微粉同士が再凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子となることもあり、上述した問題の解決は不十分であった。
そこで、本発明は、従来技術の抱える上記問題を解決するため、難造粒性の微粉鉄鉱石を含む焼結用原料を用いて焼結用造粒原料を製造するに当たって、細粒や微粉が凝集して微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子になるのを阻止し、大きさが比較的揃った(均一な大きさ)擬似粒子を造粒する技術を提案するものである。
即ち、本発明は、図1(c)で示すように、微粉や細粒同士が凝集または、核粒子のまわりに微粉が付着した構造の、粒径が比較的揃うと共に粒度分布の狭い擬似粒子からなる焼結用造粒原料を有利に製造する方法を提案するものであり、これによって焼結用造粒原料を焼結機のパレット上に装入したときに形成される原料充填層の充填密度の低減と、通気性の向上に伴う焼成時間の短縮を実現し、焼結生産性を向上させることを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明では、難造粒性の微粉鉄鉱石粉を含む配合原料を用いて焼結用造粒原料を製造する工程において、細粒や微粉が凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生し、大きな粒度分布をもつことで、焼結機の操業時に、パレット上の原料充填層の通気性を悪化させるという問題を克服できる方法を提案することを目指した。そのための方法として、本発明では、粒径の大きな擬似粒子を選択的に解砕しながら造粒を続けることにより、結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生するのを阻止し、粒径が比較的揃った粒度分布の小さい擬似粒子を製造する方法を開発することに成功した。
すなわち、本発明は、難造粒性の鉄鉱石を含む配合原料に水分を添加してドラムミキサーにて混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒する造粒工程とを経て焼結用造粒原料を製造する方法において、前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層にある、粒径が10mm以上の大きさの粒子である粗大な擬似粒子を、該パンペレタイザー内の壁面スクレーパーおよび/または底面スクレーパーからなる解砕機能付きスクレーパーによって付着物の掻き落しと同時に解砕しつつJIS Z8801に規定の16メッシュ篩上〜4メッシュ篩下の大きさである適正粒子に再造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法を提案する。
本発明のより好ましい解決手段は、
(1)前記解砕機能付きスクレーパーは、前記配合原料転動層の滞留位置に向かって移動調節可能であること、
(2)前記解砕機能付きスクレーパーは、前記配合原料転動層の滞留位置、およびドラムミキサーからパンペレタイザーへ配合原料を供給するための移送用ベルトコンベアの排出端直下位置に向かってそれぞれ移動調整可能であること、
(3)前記解砕機能付きスクレーパーの回転数が、8〜300rpmであること、
(4)前記粗大な擬似粒子は、核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または微粉および/または細粒が凝集した粒子であること、
)前記解砕は、前記解砕機能付きスクレーパーの回転によって粗大な擬似粒子を圧壊することにより行うこと、
)前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させる工程を有すること、
である。
本発明に係る焼結用造粒原料の製造方法によれば、ペレットフィードのような高品位であるが難造粒性の微粉鉄鉱石をも焼結鉱製造用原料として使用することができるようになり、低スラグ比で高被還元性、高強度の鉄鉱石を有利に製造することができる。そして、このような焼結用造粒原料を、高炉用原料とすることにより、高炉内に装入する塊コークスの使用量を低減させることができるようになり、高炉からのCO2発生量の大幅な削減と、生産性の向上が期待できる。しかも、高炉でのスラグ発生量が低減するため、環境への負荷を軽減させることができる。
また、本発明に係る製造方法によれば、焼結用造粒原料の粒径がほぼ均一になり、焼結機のパレット上への装入密度が小さくなって、原料充填層(焼結ベット)の通気性の改善を図れると共に、焼結原料全体としての粉コークス等の固体燃料の賦存状態が均一となり、燃焼速度の向上によって焼成時間が短縮し、歩留まりおよび焼結生産性を向上させることができる。
さらに、本発明に係る製造方法よれば、粉コークスの使用量の低減が可能となり、焼結鉱製造時のCO発生量の低減が可能になると共に、造粒時に使用される生石灰(バインダー)の使用量を削減することができるため、焼結鉱の製造コストを低減させることができる。
従来の原料充填層(a)、(b)と、本発明の原料充填層(c)の模式図である。 擬似粒子の構造(a)、(b)と、従来の焼結用造粒原料の製造プロセス(c)の模式図である。 従来の造粒工程(a)と、本発明の造粒工程の一実施形態(b)、(c)を示す略線図である。 本発明の造粒工程の他の実施形態を示す略線図である。 従来法と本発明法により造粒した粒子の粒度分布と造粒水分率の測定結果である。
図2は、代表的な擬似粒子の構造を示すものである。図2(a)は、ペレットフィード使用時に形成される擬似粒子のうち、鉄鉱石の細粒あるいは微粉同士が水分を介して凝集した、微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子の例(凝集粒子)を示すものであり、これに対し、図2(b)は、核粒子のまわりに微粉や細粒が付着した構造の擬似粒子の例であり、一般的に図2(b)の擬似粒子の方が強度が大きく粒径が揃ったものになる。なお、微粉鉄鉱石としては、通常の配合原料をそのまま用いても微粉としての挙動は同じであり、またペレットフィードを製造する過程で発生する残渣であるテーリング鉱を使用することも可能である。
一般的な焼結用造粒原料の製造プロセスフローは、図2(c)に示すように、配合槽1から切り出された配合原料である鉄鉱石粉および副原料粉をまず、ドラムミキサー2にて混合した後(混合工程)、パンペレタイザー3に送給して造粒処理し(造粒工程)、さらに別のドラムミキサー4により粉コークス等の固体燃料や必要に応じて用いられる副原料をコーティングして焼結鉱製造用の原料である焼結用造粒原料が製造される。なお、混合工程および造粒工程ではそれぞれ水分を添加して所定の造粒水分になるように調整することで、所定の擬似粒子が得られる。
ところで、パンペレタイザー3は、上部に配合原料を滞留させる皿状の容器(パン)を有し、該容器は30〜70°程度に傾斜した状態で反時計回りに回転するように構成されている。パンペレタイザー3の容器内に装入された配合原料は、造粒用水分を加えつつ、上方位置に持ち上げられ、やがて自重により下方に向かって落下する運動を繰り返し、これによって次第に大きな粒子に成長し造粒されることになる。したがって、パンペレタイザー3内では、配合原料は渦状に転動して滞留することになり、渦中心の表層付近には、前記粗大な擬似粒子が多く偏在することになる。これは、転動粒子同士の篩い分け効果(パーコレーション)により、細粒が下層に、粗粒が上層に偏析する現象によるものである。
本発明では、このようなパンペレタイザー3内に装入された配合原料の、望ましくは粗大な擬似粒子のみを解砕しつつさらに造粒を続けて、好適な粒径の擬似粒子を製造することを目的とし、ドラムミキサー4による上記混合工程やパンペレタイザー3による上記造粒工程において生成した配合原料中の、パンペレタイザー内に滞留している配合原料転動層にある粗粒化した擬似粒子、即ち、図2(b)に示す核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または図2(a)に示す微粉および/または細粒が凝集した粒子について、一定以上の大きさを有するものを、解砕機能付きのスクレーパーを使って解砕しつつ、適正粒子の大きさに再造粒する(以下、「解砕造粒」とも言う。)ことを特徴としている。
なお、粗大な擬似粒子とは、例えば、粒径が10mm以上、好ましくは8mm以上の核粒子に細粒や微粉が付着した擬似粒子、あるいは細粒や微粉が水分を介して凝集して粗粒化した擬似粒子であり、このような擬似粒子は、水分含有率が高く、変形しやすい低強度な粒子のため、比較的容易に解砕(圧壊)することができる。
本発明によれば、配合原料中に含まれる粗大な擬似粒子が、パンペレタイザー内において解砕機能付きスクレーパーによって解砕され、これによって発生した細粒や微粉が、やがて核粒子に付着するか、互いに凝集することで、適正な大きさを有する、例えば、JIS Z8801に規定の16メッシュ篩上〜4メッシュ篩下の大きさの粒径の揃った擬似粒子を再造粒することができる。また、JIS Z8801に規定の16メッシュ篩上〜4メッシュ篩下の擬似粒子とは、粒径1.0mm以上、4.75mm未満の粒子が該当する(以下、単に粒径1.0mm〜4.75mmの中間粒子と言う。)。
なお、焼結鉱製造用の原料としては、この粒径1.0mm〜4.75mmの中間粒子からなる粒径の揃った擬似粒子を用いることが好ましく、この範囲内とすることで、焼結機のパレット上に堆積させた際の充填層(焼結ベッド)の装入嵩密度が小さくなり、生産性を向上させることができる。
ところで、解砕機能付きスクレーパーSは、従来より、図3(a)に示すように、パンペレタイザー3の底面および壁面に付着する配合原料を除去するために設けられている壁面スクレーパー5および底面スクレーパー6を用いてなり、該スクレーパー5、6をパンペレタイザー3内の配合原料転動層の滞留位置に向かって移動調節可能に設けることが好ましい。
なお、壁面スクレーパー5および底面スクレーパー6は、通常、10〜40rpm程度の回転数で回転し、その回転によってパンペレタイザー3の底面や壁面に付着した配合原料を掻き落すように構成されている。パンペレタイザー3の底面や壁面に配合原料が付着すると、パンの内容積、即ち原料の保有量が下がり、パン内の原料滞留時間が短縮して造粒能力が低下するため除去が必要とされている。
本発明では、この壁面スクレーパー5および底面スクレーパー6の少なくとも一方からなる解砕機能付きスクレーパーSを、図3(b)および図3(c)に例示するように、パンペレタイザー3内の配合原料転動層の滞留位置の、とくに、粗大な擬似粒子の密集領域となる表層部にオーバーラップするように移動調節可能に配設し、該解砕機能付きスクレーパーSを、好ましくは8〜300rpmの回転数で高速回転させる。なお、解砕機能付きスクレーパーSの回転数は、8rpm未満の場合、原料がスクレーパーSの羽根(解砕機能部分)に付着し、解砕能力の低下を招くことが懸念される。また、300rpm超になると、擬似粒子が過度に解砕されて微粉化するおそれや、解砕機能付きスクレーパーSの回転によって配合原料の流れが阻害され、スクレーパーSと擬似粒子との接触数(接触確率)が減少して粗大な擬似粒子を効果よく解砕することができないおそれがある。
本発明によれば、パンペレタイザー3内の配合原料転動層中に存在する、粒径が10mmを越えるような肥大化した粗大な擬似粒子が、解砕機能付きスクレーパーSによって解砕されると共に、粗大な擬似粒子の内部に局在化していた水分が解放されて配合原料に効率よく再分配されて水分の均一化が図られることになり、パンペレタイザー3内による造粒によって粒度分布が小さく、粒径の比較的揃った焼結機用の造粒原料を製造することができる。
また、発明者らの研究によれば、従来のHPS法では、ペレットフィードのような難造粒性の微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料を使用すると、それをドラムミキサーで混合した時点で既に、核粒子となる大きめの粒子に微粉や細粒が付着したり、微粉や細粒同士が凝集して、粒径の不揃いな粗大な擬似粒子が形成されること、そして、このような粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内部において、その転動運動による衝撃によって一部は破壊されるものの、大部分は造粒の進行によってさらに粒子径が増大(肥大化)していくことがわかった。
そこで、本発明の他の実施形態として、図4に示すように、解砕機能付きスクレーパーSを、パンペレタイザー3内の配合原料転動層の滞留位置と共に、パンペレタイザー3内の、ベルトコンベア10の排出端直下位置に移動調節可能に設けることが好ましい。
これによれば、パンペレタイザー3へ装入する時点で既に配合原料中に含まれている粗大な擬似粒子(ドラムミキサー2での混合工程で発生した粗大な擬似粒子)が、パンペレタイザー3での造粒に先立って一定の粒径以下に解砕されるため、造粒の進行によって該擬似粒子が増大(肥大化)することがなく、たとえ、その後の造粒過程で粗大な擬似粒子が発生したとしても、それを配合原料転動層の滞留位置に設けた解砕機能付きスクレーパーSによって解砕することができるので、粗大な擬似粒子を確実に解砕し、粒子強度が大きく、粒度分布の小さく粒径の揃った擬似粒子を造粒することができる。
なお、上記のようにして解砕造粒された擬似粒子は、パンペレタイザーから溢流してベルトコンベア上に排出された後、その表面に、さらに別のドラムミキサーを用いてコークス粉等の固体燃料や必要に応じて用いられる副原料をコーティングすることにより、焼結鉱製造用の原料である焼結用造粒原料となる。
したがって、本発明の方法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造すると、焼結鉱製造歩留まりや焼結鉱の強度の向上も期待できる。また、本発明の適用により製造された焼結用造粒原料では、比較的均一な粒度となるため、固体燃料としてコーティングされる粉コークスの賦存状態も適正化されることになる。なお、粉コークスの外装造粒を実施しない場合には、粉コークスや石灰石の均一混合を図るためには造粒前の均一混合が必要となるが、本発明の場合、このような負担も軽減される。
また、本発明に係る方法は、解砕のための別ラインの増設が不要であり、パンペレタイザー内に既設の壁面スクレーパーおよび/または底面スクレーパーを利用するだけの、シンプルな設備構成となる。
本実施例では、鉄鉱石中の40mass%についてはペレットフィードを配合するという条件において、従来のHPS法をベースとし、壁面スクレーパー(図3(b):本発明1)または底面スクレーパー(図3(c):本発明2)を配合原料転動層の滞留位置に移動可能に配設し、該スクレーパーによって解砕を行いながら連続造粒を行った。
なお、従来のHPS法においては、壁面スクレーパーを回転数:40rpm、底面スクレーパーを回転数:10rpmで回転させ、一方、本発明1および2においては、各スクレーパーを滞留配合原料の転動領域まで移動させ、回転数:200rpmで高速回転させた。
上記のようにして製造した各造粒原料について、粗大擬似粒子(粒径10mm以上)の割合、およびこれを用いて焼結鉱を製造した際の焼結生産性について測定した結果を表1に示す。この結果より、本発明の適用によって(本発明1および本発明2)、粗大擬似粒子の生成割合が減少し、焼結生産性を向上させることができることが確認された。
Figure 0005910831
また、本実施例にあたり、従来法により造粒した際のパンペレタイザー内部の状態を観察したところ、パンペレタイザーの壁面・底面に付着した配合原料が、運転時間の経過に伴って次第に成長する様子が確認された。そこで、この付着物について絶乾水分計を用いて含水率を測定したところ、装入原料の平均含水率よりも高く、パンペレタイザーの壁面・底面において、微粉や細粒が水分を介して凝集し、強度の低い粗大な擬似粒子が形成されていることがわかった。
この点に関し、本発明1および2において、パンペレタイザー内部の状態を観察したところ、従来法よりもパンペレタイザーの壁面・底面に付着した配合原料の、運転時間の増加に伴う成長が低下し、粗大な擬似粒子の形成を抑制することができることが確認できた。
さらに、本発明の効果を検証するため、造粒水分量を7.2%として同一の造粒時間にて造粒粒子を採取し、粒度分布ごとの水分量を測定した。その結果を図5に示す。この結果によれば、従来法を用いた造粒粒子においては、粒径10mm以上の粗粒を多く含む、粒径8mm以上の含水率の高い粗粒の生成比率が高く、変形し易い低強度の造粒粒子が多く含まれていることがわかる。これに対し、本発明法による造粒粒子では、粗粒の生成割合が減少する一方、平均含水率に近い中間粒子(1.0mm〜4.75mm)の比率が増加し、粒径の均一な造粒粒子を製造することができた。
本発明に係る方法は、焼結用造粒原料の製造のみならず、高炉用焼結鉱の製造技術としても適用が可能である。
1 配合槽
2 ドラムミキサー
3 パンペレタイザー
4 ドラムミキサー
5 壁面スクレーパー
6 底面スクレーパー
10 ベルトコンベア
S 解砕機能付きスクレーパー

Claims (7)

  1. 難造粒性の鉄鉱石を含む配合原料に水分を添加してドラムミキサーにて混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒する造粒工程とを経て焼結用造粒原料を製造する方法において、
    前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層にある、粒径が10mm以上の大きさの粒子である粗大な擬似粒子を、該パンペレタイザー内の壁面スクレーパーおよび/または底面スクレーパーからなる解砕機能付きスクレーパーによって付着物の掻き落しと同時に解砕しつつJIS Z8801に規定の16メッシュ篩上〜4メッシュ篩下の大きさである適正粒子に再造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法。
  2. 前記解砕機能付きスクレーパーは、前記配合原料転動層の滞留位置に向かって移動調節可能であることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  3. 前記解砕機能付きスクレーパーは、前記配合原料転動層の滞留位置、およびドラムミキサーからパンペレタイザーへ配合原料を供給するための移送用ベルトコンベアの排出端直下位置に向かってそれぞれ移動調節可能であることを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  4. 前記解砕機能付きスクレーパーの回転数が、8〜300rpmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  5. 前記粗大な擬似粒子は、核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または微粉および/または細粒が凝集した粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  6. 前記解砕は、前記解砕機能付きスクレーパーの回転によって粗大な擬似粒子を圧壊することにより行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  7. 前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させる工程を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
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