JP5954546B2 - 焼結用造粒原料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、DL式焼結機に供給するための焼結用造粒原料の製造方法に関する。
焼結鉱は、複数銘柄の粉状の鉄鉱石(以下、単に「鉱石」とも言う)に、石灰石、珪石、蛇紋岩等の副原料粉と、ダスト、スケール、返鉱等の雑原料と、粉コークス等の固体燃料とを適量ずつ配合した焼結用配合原料に、水分を添加して混合・造粒し、造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって得られる。造粒時、配合原料は、水分を含むことで互いに凝集して擬似粒子となる。この擬似粒子化した焼結用造粒原料を焼結機に装入することにより焼結機上では良好な通気を確保することが可能となって焼結が円滑に進むことが知られている。
なお、焼結用鉄鉱石は、近年、高品質鉄鉱石の枯渇による低品位化、例えばスラグ成分の増加や微粉化の傾向が顕著であり、アルミナ含有量の増大、微粉比率の増大による造粒性の悪いものが多くなっている。その一方で、高炉で使用する焼結鉱としては、高炉での溶銑製造コストの低減やCO発生量の低減という観点から低スラグ比、高被還元性、高強度のものが求められている。
近年の焼結用鉄鉱石を取り巻くこのような環境の下で、ペレットフィードと呼ばれるペレット用高品位鉄鉱石である難造粒性の微粉鉄鉱石を使って、高品質の焼結鉱を製造するための技術が提案されている。例えば、こうした従来技術の1つに、Hybrid Pelletized Sinter法(以下、「HPS法」という)がある。この技術は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料をドラムミキサーとペレタイザーとを使って造粒することにより、低スラグ比・高被還元性の焼結鉱を製造しようという技術である(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
特許文献1:特公平2−4658号公報
特許文献2:特公平6−21297号公報
特許文献3:特公平6−21298号公報
特許文献4:特公平6−21299号公報
特許文献5:特公平6−60358号公報
しかしながら、ペレットフィードである微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料を造粒すると、個々の微粉鉄鉱石が水分を優先的に吸収するため、混合工程や造粒工程において微粉同士が単に凝集しただけにすぎないものや、核粒子のまわりに微粉が付着した形態の粒径の不揃いな粗大な擬似粒子が生成するという問題があった。その原因は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石は、濡れ性が同じであれば、比表面積の大きい細粒ほど水分を吸収しやすく、かつ粉体間に多くの水分を保持しやすいためと考えられている。
このように、粒径が不揃いで結合強度の弱い粗大な擬似粒子が生成すると、粒度分布が広くなるため、これを焼結機のパレット上へ充填すると、図1(a)、(b)に示すように緻密な充填構造となり、嵩密度が大きくなる。しかも、このような粗大な擬似粒子は、焼結機のパレット上に一定の層厚で堆積させると、該擬似粒子に荷重(圧縮力)が加わり圧壊されやすいため、空隙率が下がり、ひいては通気性の悪化を招いて焼結機操業の阻害要因になり、焼結時間が長くなったり焼結鉱の製造歩留まりが低下して生産性が低下するおそれがある。
さらには、造粒に用いられるバインダーである生石灰の使用量を増加せざるを得なくなり、焼結鉱製造コストの増大を招くことや、後工程において粉コークス等の固体燃料を被覆する際に、焼結原料全体としての粉コークス等の賦存状態が不均一となり、燃焼や着熱が不均一となって焼成速度が低下するという点に問題があった。
このような問題に対しては、予備造粒技術を採用するとよいことが知られている。例えば、特許第2790008号には粒径0.5mm以下の部分が30wt%以上の焼結原料を造粒するに際して、該原料を予め高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いて実質的に破砕することなく剪断力を与えながら混合し、この混合の際に焼結原料の含水量を6.5〜10.0%とする焼結原料の事前処理方法が開示されている。
この処理方法は、鉄鉱石粉を破砕するのではなく剪断力を加えること、及び水分の均一化と吸収水分の粒子表面への染み出しを促進することにより、粒度分布の均一化を図る技術である。しかし、高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いる方法では、混合機に装入された全ての配合原料にこの処理を施す必要が生じて設備規模が大きくなる問題点があり、また、処理速度を上げようと滞留時間を短くすると水分均一化に必要な時間を十分に確保できなくなる問題点があった。さらには、破砕することなく剪断力を与えながら混合した後造粒される際に、細粒あるいは微粉同士が再凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子となることもあり、上述した問題の解決は不十分であった。
そこで、本発明は、従来技術の抱える上記問題を解決するため、難造粒性の微粉鉄鉱石を含む焼結用原料を用いて焼結用造粒原料を製造するに当たって、細粒や微粉が凝集して微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子になるのを阻止し、大きさの比較的揃った均一な擬似粒子を造粒する技術を提案するものである。
即ち、本発明は、図1(c)で示すように、微粉や細粒同士が凝集または、核粒子のまわりに微粉が付着した構造の、粒径が比較的揃うと共に粒度分布の狭い擬似粒子からなる焼結用造粒原料を有利に製造する方法を提案するものであり、これによって焼結用造粒原料を焼結機のパレット上に装入したときに形成される原料充填層の充填密度の低減と、通気性の向上に伴う焼成時間の短縮を実現し、焼結生産性を向上させることを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明では、難造粒性の微粉鉄鉱石粉を含む配合原料を用いて焼結用造粒原料を製造する工程において、細粒や微粉が凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生し、大きな粒度分布をもつことで、焼結機の操業時に、パレット上の原料充填層の通気性を悪化させるという問題を克服できる方法を提案する。そのための方法として、本発明では、粒径の大きな擬似粒子を選択的に解砕しながら造粒を続けることにより、結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生するのを阻止し、粒径が比較的揃った粒度分布の小さい擬似粒子を製造する方法を開発することに成功した。
すなわち、本発明は、難造粒性の鉄鉱石を含む配合原料に水分を添加してドラムミキサーにて混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒する造粒工程とを経て焼結用造粒原料を製造する方法において、前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層にある粗大な擬似粒子を、複数の解砕歯を突設してなり、相互に逆方向に回転する解砕ロール対によって解砕しつつ適正粒子の大きさに再造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法を提案する。
本発明のより好ましい解決手段は、
(1)前記解砕ロール対を、パンペレタイザー内の配合原料転動層の滞留位置に配設すること、
(2)前記解砕ロール対を、パンペレタイザー内の配合原料転動層の滞留位置、およびドラムミキサーからパンペレタイザーへ配合原料を供給するための移送用ベルトコンベアの排出端直下位置に配設すること
(3)前記粗大な擬似粒子は、核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または微粉および/または細粒が凝集した粒子であること、
)前記粗大な擬似粒子は、粒径10mm以上の粒子であること、
)前記適正粒子の大きさが、粒径1.0mm〜4.75mmであること、
)前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させる工程を有すること、
である。
本発明に係る焼結用造粒原料の製造方法によれば、ペレットフィードのような高品位であるが難造粒性の微粉鉄鉱石をも焼結鉱製造用原料として使用することができるようになり、低スラグ比で高被還元性、高強度の鉄鉱石を有利に製造することができる。そして、このような焼結用造粒原料を、高炉用原料とすることにより、高炉内に装入する塊コークスの使用量を低減させることができるようになり、高炉からのCO2発生量の大幅な削減と、生産性の向上が期待できる。しかも、高炉でのスラグ発生量が低減するため、環境への負荷を軽減させることができる。
また、本発明に係る製造方法によれば、焼結用造粒原料の粒径がほぼ均一になり、焼結機のパレット上への装入密度が小さくなって、原料充填層(焼結ベット)の通気性の改善を図れると共に、焼結原料全体としての粉コークス等の固体燃料の賦存状態が均一となり、燃焼速度の向上によって焼成時間が短縮し、歩留まりおよび焼結生産性を向上させることができる。
さらに、本発明に係る製造方法よれば、粉コークスの使用量の低減が可能となり、焼結鉱製造時のCO発生量の低減が可能になると共に、造粒時に使用される生石灰(バインダー)の使用量を削減することができるため、焼結鉱の製造コストを低減させることができる。
従来の原料充填層(a)、(b)と本発明の原料充填層(c)の模式図である。 擬似粒子の構造(a)、(b)と従来の焼結用造粒原料の製造プロセス(c)の模式図である。 本発明における造粒工程の一実施形態を示す略線図である。 本発明において用いられるロール対の構造を説明する図である。 本発明における造粒工程の他の実施形態を示す略線図である。 従来法と本発明法(ペレットフィード40mass%配合時)との焼結試験での操業結果を示す比較グラフである。
図2は、代表的な擬似粒子の構造を示すものである。図2(a)は、ペレットフィード使用時に形成される擬似粒子のうち、鉄鉱石の細粒あるいは微粉同士が水分を介して凝集した、微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子の例(凝集粒子)を示すものであり、これに対し、図2(b)は、核粒子のまわりに微粉や細粒が付着した構造の擬似粒子の例であり、一般的に図2(b)の擬似粒子の方が強度が大きく粒径が揃ったものになる。
なお、微粉鉄鉱石としては、通常の配合原料をそのまま用いても微粉としての挙動は同じであり、またペレットフィードを製造する過程で発生する残渣であるテーリング鉱を使用することも可能である。
一般的な焼結用造粒原料の製造プロセスフローは、図2(c)に示すように、配合槽1から切り出された配合原料である鉄鉱石粉および副原料粉をまず、ドラムミキサー2にて混合した後(混合工程)、パンペレタイザー3に送給して造粒処理し(造粒工程)、さらに別のドラムミキサー4により粉コークス等の固体燃料や必要に応じて用いられる副原料をコーティングして焼結鉱製造用の原料である焼結用造粒原料が製造される。なお、混合工程および造粒工程ではそれぞれ水分を添加して所定の造粒水分になるように調整することで、所定の擬似粒子が得られる。
ところで、パンペレタイザー3は、上部に配合原料を滞留させる皿状の容器(パン)を有し、該容器が30〜70°程度に傾斜した状態で反時計回りに回転するように構成されている。パンペレタイザー3の容器内に装入された配合原料は、造粒用水分を加えつつ、上方位置に持ち上げられ、やがて自重により下方に向かって落下する運動を繰り返し、これによって次第に大きな粒子に成長し造粒されることになる。したがって、パンペレタイザー3内では、配合原料は渦状に転動して滞留することになり、渦中心の表層付近には、前記粗大な擬似粒子が多く偏在することになる。これは、転動粒子同士の篩い分け効果(パーコレーション)により、細粒が下層に、粗粒が上層に偏析する現象によるものである。
本発明では、このようなパンペレタイザー3内に装入された配合原料の、望ましくは粗大な擬似粒子のみを解砕しつつ、さらに造粒を続けて、好適な粒径の擬似粒子を製造することを目的とし、ドラムミキサー4による上記混合工程やパンペレタイザー3による上記造粒工程において生成した配合原料中の、パンペレタイザー内に滞留している配合原料転動層にある粗粒化した擬似粒子、即ち、図2(b)に示す核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または図2(a)に示す微粉および/または細粒が凝集した粒子について、一定以上の大きさを有するものを、パンペレタイザー3内に配設した解砕ロール対(ダブルロール)によって解砕しつつ、適正粒子の大きさに再造粒することを特徴としている。
本発明によれば、配合原料中に含まれる粗大な擬似粒子が、パンペレタイザー内において解砕ロール対(ダブルロール)によって解砕され、これによって発生した細粒や微粉が、やがて核粒子に付着するか、互いに凝集することで、適正な大きさを有する、例えば、1.0mm〜4.75mmの大きさの擬似粒子を再造粒することができる。なお、焼結鉱製造用の原料としては、1.0mm〜4.75mmの中間粒子からなる粒径の揃った擬似粒子を用いることが好ましく、この範囲内とすることで、焼結機のパレット上に堆積させた際の充填層(焼結ベッド)の装入嵩密度が小さくなり、生産性を向上させることができる。
前記解砕ロール対Wは、図3に示すように、複数の解砕歯が突設された二本の相互に逆回転する解砕ロール9a、9bからなり、回転する解砕ロール9a、9b間に配合原料が通過することで、配合原料中に含まれる粗大な擬似粒子が、一定のクリアランスをもって噛み合う解砕歯8a、8bによって選別されると共に、次第に圧壊されて一定の粒径以下に整粒化することができる。なお、解砕ロール対による粗大な擬似粒子の解砕によって発生した細粒や微粉は、パンペレタイザー3の回転に伴い、やがて核粒子に付着するか、互いに凝集して擬似粒子に再造粒されていく。
これによれば、配合原料転動層中に存在する、粒径が10mmを越えるような肥大化した粗大な擬似粒子が解砕されると共に、粗大な擬似粒子の内部に局在化していた水分が解放されて配合原料に効率よく再分配されて、水分の均一化が図られることになり、パンペレタイザー3内による造粒によって粒度分布が小さく、粒径の比較的揃った焼結機用の造粒原料を製造することができる。
なお、各解砕ロール9a、9bに突設された解砕歯8a、8bは、擬似粒子を適正な粒径(例えば、10mm以下)とするため、図4に示すように歯先と対向ロール面との隙間Aは、5mm以下に設定し、解砕歯8a、8bの高さBは、解砕歯8a、8bが互いに噛合するように5〜10mm程度とする。また、噛合する解砕歯8a、8b同士の間隔Cは、5mm以下とし、解砕歯8a、8bの配置ピッチDは、円周上に45〜180°の間隔とすることが好ましい。
また、前記解砕歯8a、8bの前記クリアランスや歯形状、ロール9a、9bの回転数は、配合原料の粒度分布や含有水分量、強度、一定量の焼結鉱製造に必要な送給速度などの各種の条件に合わせて適切に調整することが好ましく、これによれば、配合原料を過剰に解砕することなく、粗粒をより選択的に解砕することができる。
なお、粗大な擬似粒子とは、例えば、粒径が10mm以上、好ましくは8mm以上の核粒子に細粒や微粉が付着した擬似粒子、あるいは細粒や微粉が水分を介して凝集して粗粒化した擬似粒子であり、水分含有率が高く、変形しやすい低強度な粒子のため、解砕歯8a、8bの回転に伴って比較的容易に解砕(圧壊)することができる。
なお、解砕ロール対Wは、図3に示すように、パンペレタイザー3内の配合原料転動層の滞留域の、好ましくは、粗大な擬似粒子の密集領域である表層部にオーバーラップするように設けることが好ましく、これによれば、パンペレタイザー3内において粗大な擬似粒子を確実に解砕し、粒子強度が大きく、粒度分布の小さく粒径の揃った擬似粒子を造粒することができる。
ところで、発明者らの研究によれば、従来のHPS法では、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料を使用すると、それをドラムミキサーで混合した時点で既に、核粒子となる大きめの粒子に微粉や細粒が付着したり、微粉や細粒同士が凝集して、粒径の不揃いな粗大な擬似粒子が形成されること、そして、このような粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内部において、その転動運動による衝撃によって一部は破壊されるものの、大部分は造粒の進行によってさらに粒子径が増大(肥大化)していくことがわかった。
そこで、本発明の他の実施形態として、図5に示すように、解砕ロール対Wを、パンペレタイザー3内の、配合原料転動層の滞留位置と、ドラムミキサー2からパンペレタイザー3へ配合原料を送給するためのベルトコンベア10の排出端直下位置に設けることが好ましい。
これによれば、パンペレタイザー3へ装入する時点で既に配合原料中に含まれている粗大な擬似粒子が、パンペレタイザー3内での造粒に先立って一定の粒径以下に整粒化されるため、造粒の進行によって該擬似粒子が肥大化するおそれがなく、たとえ、その後の造粒過程で粗大な擬似粒子が発生したとしても、それを配合原料転動層の滞留位置に設けた解砕ロール対によって解砕することができるので、粗大な擬似粒子を確実に解砕し、粒子強度が大きく、粒度分布の小さく粒径の揃った擬似粒子を造粒することができる。
上記のようにして解砕造粒された擬似粒子は、パンペレタイザーから溢流してベルトコンベア上に排出された後、その表面に、さらに別のドラムミキサーを用いてコークス粉等の固体燃料や必要に応じて用いられる副原料をコーティングすることにより、焼結鉱製造用の原料である焼結用造粒原料となる。
したがって、本発明の方法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造すると、焼結鉱製造歩留まりや焼結鉱の強度の向上も期待できる。また、本発明の適用により製造された焼結用造粒原料では、比較的均一な粒度となるため、固体燃料としてコーティングされる粉コークスの賦存状態も適正化されることになる。なお、粉コークスの外装造粒を実施しない場合には、粉コークスや石灰石の均一混合を図るためには造粒前の均一混合が必要となるが、本発明の場合、このような負担も軽減される。
また、本発明に係る方法は、解砕のための別ラインの増設が不要であり、パンペレタイザー内に解砕ロール対を配設するだけの、シンプルな設備構成となる。
本実施例では、鉄鉱石中の40mass%についてはペレットフィードを配合するという条件において、従来のHPS法をベースとし、複数の解砕歯が突設された二本の相互に逆方向に回転する解砕ロールを、パンペレタイザー3内に配設して連続造粒を行った。なお、二本の解砕ロールは、配合原料転動層の表層部の、粗大粒子の密集領域にオーバーラップする位置に、各ロールの解砕歯が相互に噛み合うようにして配置した。なお、各解砕ロールの回転数は、500rpmとし、解砕歯の図4に示すクリアランスをA:5mm、B:8mm、C:5mmとし、Dは円周上に90°ずつの配置とした。
上記のようにして製造した造粒原料を用いて焼結鉱を製造し、その操業結果を、従来法と比較して図6に示す。この図に示すように、本発明例では、焼結機のパレット上に堆積させた焼結用造粒原料充填層(焼結ベット)の装入嵩密度が小さく、焼結時間の短縮により焼結生産性を向上させることができた。
また、解砕ロールの回転数を変更して、一対の解砕ロールの噛合する解砕歯の隙間を通過する配合原料の流通量を測定したところ、10〜100rpmの比較的低速の回転数においても、解砕歯の隙間に原料が滞留することがなかった。
本発明に係る方法は、焼結用造粒原料の製造のみならず、高炉用焼結鉱の製造技術としても適用が可能である。
1 配合槽
2 ドラムミキサー
3 パンペレタイザー
4 ドラムミキサー
8a、8b 解砕歯
9a、9b 解砕ロール
10 ベルトコンベア
W 解砕ロール対

Claims (7)

  1. 難造粒性の鉄鉱石を含む配合原料に水分を添加してドラムミキサーにて混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒する造粒工程とを経て焼結用造粒原料を製造する方法において、
    前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層にある粗大な擬似粒子を、複数の解砕歯を突設してなり、相互に逆方向に回転する解砕ロール対によって解砕しつつ適正粒子の大きさに再造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法。
  2. 前記解砕ロール対を、パンペレタイザー内の配合原料転動層の滞留位置に配設することを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  3. 前記解砕ロール対を、パンペレタイザー内の配合原料転動層の滞留位置、およびドラムミキサーからパンペレタイザーへ配合原料を供給するための移送用ベルトコンベアの排出端直下位置に配設することを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  4. 前記粗大な擬似粒子は、核粒子に微粉および/または細粒が付着した粒子、または微粉および/または細粒が凝集した粒子であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  5. 前記粗大な擬似粒子は、粒径10mm以上の粒子であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  6. 前記適正粒子の大きさが、粒径1.0mm〜4.75mmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  7. 前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させる工程を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
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