JP5569658B2 - 焼結用造粒原料の製造方法およびその製造装置ならびに高炉用焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結用造粒原料の製造方法およびその製造装置ならびに高炉用焼結鉱の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ドワイトロイド式焼結機で使用される焼結用造粒原料の製造方法およびその製造装置、ならびに焼結鉱の製造方法に関する。
従来、高炉に装入される焼結鉱の製造においては、粉状の鉄鉱石とその他原料を所定量配合し水分の存在の元で混合・造粒し、該造粒原料を焼結機に装入し焼結する。ここでの造粒に際しては、水分により配合原料が凝集し擬似粒子となる。この擬似粒子を焼結機に装入することにより焼結機上での通気を確保することが可能となり、焼結が円滑に進行される。
近年、焼結用鉄鉱石は、高品質鉄鉱石の枯渇による低品位化、例えばスラグ成分の増加や微粉化の傾向が顕著であり、アルミナ含有量の増大、微粉比率の増大による造粒性の低下が懸念されている。一方、高炉での溶銑製造コストの低減やCO発生量の低減という観点から、高炉で使用する焼結鉱としては、低スラグ比、高被還元性、高強度のものが求められている。
焼結用鉄鉱石を取り巻くこのような状況の下で、先にペレットフィードと呼ばれるペレット用高品位鉄鉱石である難造粒性の微粉鉄鉱石を使って、高品質の焼結鉱を製造するための技術が提案されている。例えば、こうした従来技術の1つに、Hybrid pelletized Sinter法(以下、「HPS」という)がある。この技術は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料をドラムミキサーとペレタイザーとを使って造粒することにより、低スラグ比・高被還元性の焼結鉱を製造しようというものである(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
特公平2-4658公報 特公平6-21297公報 特公平6-21298公報 特公平6-21299公報 特公平6-60358公報
しかしながら、ペレットフィードである微粉鉄鉱石を多量に含む配合原料を造粒すると、微粉鉄鉱石が水分を優先的に吸収するため、微粉同士が凝集し、微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子を生成するという問題があった。その原因は、ペレットフィードのような微粉鉄鉱石は、濡れ性が同じであれば、比表面積の大きい細粒ほど水分を吸収しやすく、かつ粉体間に多くの水分を保持しやすいためと考えられている。
結合強度の弱い粗大な擬似粒子が生成すると、図1(a)に示すように、粒径が不揃いで粒度分布が広くなるため、焼結機上へ充填したとき密な充填構造となり、かさ密度が大きくなる。しかも、このような結合強度の弱い粗大な擬似粒子は、焼結機のパレット上に装入されたときに形成される擬似粒子充填層の中で圧縮されて変形しやすいため、該原料充填層の空隙率が下がり、ひいては通気性の悪化を招いて焼結機操業の阻害要因になり、また、造粒に用いられるバインダーである生石灰の使用量を増加せざるを得なくなり、焼結鉱製造コストの増大を招くという問題もあった。
このような問題に対しては、予備造粒技術を採用すると良いことが知られている。例えば、特許第2790008号に粒径0.5mm以下の部分が30wt%以上の焼結原料を造粒するに際して、予め該原料を実質的に破砕することなく剪断力を与えながら混合し、この混合の際に焼結原料の含水量を6.5〜10.0%とする焼結原料の事前処理方法が開示されている。
この高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いる方法は、鉄鉱石粉を破砕するのではなくせん断力を加えること、及び水分の均一化と吸収水分の粒子表面への染み出しを促進することにより、粒度分布の均一化を図る技術である。しかし、高速攪拌羽根を内蔵した混合機を用いる方法では、混合機に装入された全ての配合原料にこの処理を施す必要が生じて設備規模が大きくなる問題点があり、また、処理速度を上げようと滞留時間を短くすると水分均一化に必要な時間を十分に確保できなくなる問題点があった。さらには、破砕することなく剪断力を与えながら混合した後造粒される際に、細粒あるいは微粉同士が再凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子となることもあり、上述した問題の解決は不十分であった。
本発明は、造粒時に、難造粒性の微粉鉄鉱石を使用する場合でも、細粒や微粉が凝集して微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子になるのを阻止し、核粒子を中心とした均一な大きさの擬似粒子を造粒する技術を提案する。
即ち、本発明は、図1(b)で示すように、核粒子のまわりに粉が付着した構造の、粒径が比較的揃った粒度分布の狭い擬似粒子が焼結機のパレット上に装入されたときに良好な通気性を示すようになる焼結用造粒原料の製造方法とそのための装置を提案する。さらに、本発明は、このような焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造することにより、燃焼効率や融液生成条件の改善を通じて、焼結鉱の強度の向上や生産性の向上を果し、このことによって溶銑製造コストの低減や高炉からのCO発生量の低減を図ることのできる技術を提案する。
発明者らは、難造粒性の微粉鉄鉱石粉を含む配合原料を造粒する工程において、細粒や微粉が凝集して結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生し、大きな粒度分布をもつことで、焼結機の操業時に、パレット上の原料充填層の通気性を悪化させるという問題を克服することを目指した。そのための方法として、本発明では、粒径の大きな擬似粒子を選択的に解砕しながら造粒を続けることにより、結合強度の弱い粗大な擬似粒子が発生するのを阻止し、粒径が比較的揃った粒度分布の小さい擬似粒子を製造する方法を開発することに成功した。
本発明では、造粒中に発生する結合強度の弱い粗大な擬似粒子を対象としてこれを選択的に解砕する。すなわち、パンペレタイザー内では配合原料は渦状に転動して滞留しており、渦中心の表層付近に粗大な粒子が多く偏在するため、この位置に、攪拌羽根を備える小型解砕機を配設し、粗粒化した擬似粒子を選択的に解砕する。解砕された微粉はそのまま該パンペレタイザー内において再造粒され、焼結用造粒原料として望ましい形態の擬似粒子となる。
本発明は、第1に、配合原料に水分を添加してドラムミキサーで混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒することにより擬似粒子とする造粒工程と、を有する焼結用造粒原料を製造する方法において、 前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部にある粗大な擬似粒子を、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に面して配設されている解砕機にて解砕しつつ造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法を提案する。
本発明は、第2に、30〜70°の傾斜角度で回転可能に保持されたパンペレタイザーと、このパンペレタイザ一内に配設された解砕機とからなる焼結用造粒原料の製造装置であって、その解砕機は、パンペレタイザーのパン底面と略平行な面内でパンペレタイザーとは逆向きに回転すると共に、該パン底面に対して垂直な方向に昇降可能で、該パン底面と平行な方向に移動可能な解砕羽根を有し、かつ該パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在している粒径10mm以上の擬似粒子を解砕しつつ造粒する機構を有するものであることを特徴とする焼結用造粒原料の製造装置を提案する。
本発明は、第3に、配合原料に水分を加えてドラムミキサーによって混合する混合工程、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒することにより擬似粒子とする造粒工程、その擬似粒子にコークス粉を付着させて得られる焼結原料を、ドワイトロイド焼結機のパレット上に装入堆積させて焼成する焼結工程からなる高炉用焼結鉱の製造方法において、前記造粒工程で、パンペレタイザーによる造粒時に、配合原料転動層の表層部にある粗大な擬似粒子を、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に面して配設されている解砕機にて解砕しつつ造粒することを特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法を提案する。
本発明のより好ましい解決手段は、
(1)前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させて焼結用造粒原料とする工程、を設けること、
(2)前記擬似粒子は、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径10mm以上の粒子であること、
(3)前記擬似粒子は、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径8mm以上の粒子であること、
(4)前記解砕は、パンペレタイザーの底面に対して垂直な方向に昇降可能である解砕機にて行なうこと、
(5)前記解砕は、パンペレタイザーの底面と略平行な面内で回転し、該底面に対して垂直な方向に昇降可能であり、前記配合原料転動層の表層部の位置においてパンペレタイザーの回転方向とは逆向きに回転する解砕羽根を備える解砕機を用いて行なうこと、
(6)前記解砕機は、解砕羽根の回転面の位置とパンペレタイザーのパン底面との間隔を調整することができること、
(7)前記解砕は、配合原料粉の粒度や成分、配合量、造粒用水分などの変動により前記解砕羽根をパンペレタイザーのパン底面と平行に移動させて行なうこと
(8)前記解砕は、解砕機からの押力により粗大な擬似粒子を圧壊することにより行なうこと、
(1)本発明によれば、ペレットフィードのような高品位であるが難造粒性の微粉鉄鉱石を焼結用鉄鉱石として多量に使用することができるようになり、低スラグ比で高被還元性、高強度の焼結鉱を有利に製造することができる。そのため、高炉操業においては、炉内に装入する塊コークスの使用量を低減させることができるようになる。その結果、高炉からのCO発生量の大幅な削減ができると共に生産性の向上が期待できる。しかも、高炉でのスラグ発生量が低減することにより、環境への負荷を軽減させることができる。
(2)また、本発明によれば、製造される成品焼結鉱の強度を上げることができると共に歩留を向上させることができるから、粉コークス使用量の低減が可能となる。また、配合原料中の粉コークスの使用量が少なくなることから、焼結鉱製造時のCO発生量の低減が可能になる。
さらに、本発明によれば、微粉原料の造粒時に使用される生石灰(バインダー)の使用量を削減することができるから、焼結鉱の製造コストを低減させることができる。
従来の粒子充填層(a)と本発明の粒子充填層(b)の模式図である。 擬似粒子の構造(a、b)と焼結用造粒原料の製造プロセス(c)の模式図である。 本発明の焼結用造粒原料製造プロセスの一例を示す模式図である。 焼結用造粒原料の製造装置(解砕造粒装置)の略線図である。 焼結用造粒原料の製造装置(解砕造粒装置)の他の例を示す略線図である。 焼結用造粒原料の製造装置(解砕造粒装置)の他の例を示す略線図である。 解砕機の解砕羽根の構造例を示す斜視図である。 微粉(PF)配合の有無による擬似粒子の粒度分布図である。 ペレタイザー内での造粒(a)および解砕の様子を示す従来法(b)と発明法(c)との比較写真である。 粗粒・細粒を配合したときの強度測定結果を示すグラフである。 各種造粒プロセス例での造粒した粒子の粒度分布図である。 本発明に適合する焼結試験での操業結果を示すグラフである。 従来法と本発明法(ペレットフィード40mass%配合時)との焼結試験での操業結果を示す比較グラフである。 従来法と本発明法(テーリング鉱20mass%配合時)との焼結試験での操業結果を示す比較グラフである。 従来法と本発明法(ペレットフィード40mass%+テーリング鉱20mass%配合時)との焼結試験での操業結果を示す比較グラフである。 各種鉄鉱石の粒度分布例を示すグラフである。
図2は、擬似粒子の構造(a、b)と一般的な焼結用造粒原料製造プロセスのフローを示すものである。この図に示すように、配合槽1から切り出された配合原料である鉄鉱石粉および副原料粉は、まず、ドラムミキサー2にて混合される。その後、混合された配合原料はパンペレタイザー3に送給されて造粒処理される。混合工程および造粒工程ではそれぞれ水分を添加して、所定の造粒水分になるように調整され、所定の擬似粒子が得られる。
図2(a)は、ペレットフィード使用時に形成される擬似粒子のうち、鉄鉱石の細粒あるいは微粉同士が水分を介して凝集した、微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子の例を示す。パンペレタイザー3内では、配合原料は渦状に転動して滞留しており、渦中心の表層付近に前記粗大な擬似粒子が多く偏在する。これは、転動粒子同士の篩い分け効果(パーコレーション)により、細粒が下層に、粗粒が上層に偏析する現象によるものである。
これに対し、図2(b)は、核粒子のまわりに粉が付着した構造の粒径が比較的揃った擬似粒子の例であって、本発明が目指すものである。後者の擬似粒子の方が前者の擬似粒子よりも一般的に強度が大きく粒径が揃ったものになる。
本発明では、パンペレタイザー3による造粒工程において、該パンペレタイザー内に滞留している配合原料転動層の表層部にある粗粒化した粒子、即ち、細粒および/または微粉同士が水分を介して凝集した前記擬似粒子については、一定の大きさ以上のものを、このパンペレタイザー内で解砕することを特徴としている。例えば、該パンペレタイザー3内に滞留している配合原料転動層の表層部に現れる粒径が10mm以上、好ましくは8mm以上の粗大な擬似粒子を、これらが集積している配合原料転動層の表層部において、解砕機を使って解砕しつつ引き続き造粒する(以下、「解砕造粒」と略記することがある)のである。その結果、細粒や微粉同士が凝集して粗粒化した擬似粒子については、核粒子を持たないことから強度が小さく、そのために比較的容易に解砕(圧壊)できるものである。
このように、微粉鉄鉱石を多く含む結合強度の弱い粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内において容易に解砕されて再造粒され、図2(b)に示すような、粒子強度の大きい、粒度分布が小さく粒径の揃った擬似粒子が得られる。なお、この擬似粒子の表面には、さらに別のドラムミキサー4により、コークス粉等の固体燃料や必要に応じて用いられる副原料をコーティングして焼結鉱製造用の原料である焼結用造粒原料が得られる。
上記の解砕造粒のため、本発明では、前述した粗粒擬似粒子が発生し偏在するパンペレタイザー3内の配合原料転動層の表層部のその部位に、後述する解砕羽根を備える解砕機を配設し、その解砕羽根を回転させて、望ましくは該粗大な擬似粒子のみを解砕しつつさらに造粒を続けて、好適な粒径の擬似粒子にするのである。この場合において、配合原料は、反時計回りに回転するパンペレタイザー3に造粒用水分を加えつつ造粒されるが、このとき該パンペレタイザー内では、解砕機の解砕羽根により前記粗大な擬似粒子が解砕されつつ再造粒処理される結果、粒径が比較的揃った擬似粒子が造粒される。このようにして生成した擬似粒子は、パンペレタイザー3から溢流してベルトコンベア上に排出される。このように、本発明では、粗大な擬似粒子は、解砕機により解砕され、解砕された細粒や微粉は、やがて核粒子に付着して擬似粒子に再造粒されていく。
上述したように、解砕造粒の対象となる微粉鉄鉱石を多く含む粗大な擬似粒子は、高水分の細粒や微粉同士が凝集して粒状化した粒径が大きくなったものであり、強度が弱いことから容易に解砕できる。もし、このような結合強度の弱い粗大な擬似粒子を焼結機のパレット上に一定の層厚で堆積させたときは、該擬似粒子に荷重(圧縮力)が加わり圧壊され、空隙率の小さい充填構造の焼結造粒原料層となる。その結果、パレット上の造粒原料充填層は通気性の悪いものになって焼結機の操業阻害要因となる。
この点、本発明によれば、パンペレタイザー3内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径8mm以上の結合強度の弱い粗大な擬似粒子を、該表層部の位置において解砕羽根4aを使って解砕しつつ再造粒にすることで、本来の擬似粒子の形成を促すことができる。
パンペレタイザー内での解砕機による解砕の位置は、前記粗大な擬似粒子偏在部であるが、この位置は、配合原料の粒度や成分、配合量、造粒用水分の量によって変動するので、適宜に変えることが好ましい。ただし、同じ配合原料を造粒するときは、解砕機を一定の位置にして作動させればよい。
以下に、本発明を開発する契機となった実験について説明する。この実験に用いた試料の主原料は、豪州産鉄鉱石50mass%および南米産鉄鉱石50mass%である。配合原料は、塩基度2.0をベースとし、例えば、ペレットフィードである微粉鉄鉱石を20mass%配合するときには、豪州産鉄鉱石と南米産鉄鉱石の上記配合割合(1:1)は変えずに振り代えることで対応した。なお、その微粉鉄鉱石としては、テーリング鉱石も使用可能であり、また、通常の配合原料をそのまま用いても微粉としての挙動は同じである。ここでテーリング鉱とは、ペレットフィードを製造する過程で発生する残渣のことを表す。図3は、この実験に用いた本発明方法に適合する焼結用造粒原料製造プロセスの一例を示すフローである。
この実験では、図3に示すように、上述した既存のHPSプロセスをベースとし、核粒子をもたない細粒や微粉同士が凝集して生成した前記粗大な擬似粒子を、パンペレタイザー3内に滞留する配合原料転動層の表層部の位置において解砕するケースを実施した。本発明方法に従ってパンペレタイザー3内で解砕する方法は、回転数:200rpm、羽根径:60mmの解砕羽根を有する解砕機を、該ペレタイザー3内の配合原料転動層で、目視にて粗大な擬似粒子が多く存在する位置にセットして行なった。その解砕羽根4aの回転方向は、パンペレタイザーの回転方向とは逆方向とした。また、解砕羽根4aの回転面とパンペレタイザー内底面とのクリアランスは、10mm以上、好ましくは8mm以上の粒径の粗粒を効率よく解砕するために約10mm、好ましくは約8mmとした。その結果、粒径が10mm以上もしくは8mm以上の前記粗大な擬似粒子は、解砕されて、再造粒することができた。
図4は、本発明に係る焼結用造粒原料製造装置の例で、この装置は、ペレタイザー内での攪拌造粒のための設備を示す。即ち、この装置は、30〜70°の傾斜角度で回転可能に保持されたパンペレタイザー3と、このパンペレタイザー3内の配合原料転動層の表層部に面して配設される解砕機4とから主として構成されている。
本発明において用いられる解砕機4としては、図7に示すような各種の形状の解砕羽根4aを備えた解砕機が好適である。前記解砕羽根4aは、パン底面と略平行な面内で前記パンペレタイザー3の本体とは逆向きに回転すると共に、該パン底面に対して垂直な方向に昇降可能で該パン底面と平行な面内でXY軸方向に平行移動することできる。
また、図4において、図示の7は、パンペレタイザー内の配合原料転動層であり、パン底面に近いところでは細粒と微粉とが占め、上層になるに従い粗い擬似粒子が占めるようになり、特に粒径の大きい、所謂、粗大な擬似粒子は最上層に浮上して主に渦巻き中心部に偏在する。
なお、図示の8は、パンペレタイザーの傾きや位置監視用レーザ変位計を示している。また、図示の9は、造粒面監視用CCDカメラであり、10は監視モニター、11は制御盤、12は解砕羽根用駆動機である。これらはいずれも既知の汎用の装置の利用が可能である。
パンペレタイザー3内の前記粗大な擬似粒子の分布位置は、原料条件・操業度によって変化すると考えられるため、外部監視による解砕位置の制御が有効となる。また、解砕羽根とパン底のクリアランスを調整することにより、解砕する粗大擬似粒子の粒径の制御が可能となるが、生成する擬似粒子の成長にともない、解砕羽根高さの調整が必要となる。そのため、前記レーザー変位計のような厚み計測機器を設けるが、この調整によって解砕すべき擬似粒子の大きさを調整することができると共に、造粒された最終的な擬似粒子の大きさが決定される。
この実験での上記焼結用造粒原料の製造プロセスにおいて、ドラムミキサー2に添加する造粒水分については、ベース条件を7.6mass%とし、ペレットフィード配合条件下では8.2mass%とした。そして、ドラムミキサー2、パンペレタイザー3での滞留時間は実機と同一の条件とし、回転数については、フルード数(慣性力/重力)が一定となるように設定した。前記ドラムミキサー5での粉コークスの外装時間は30秒とした。得られた焼結用造粒原料は、試験用焼結機にて焼結し、焼結鉱を製造した。
次に、図5は、本発明に係る焼結用造粒原料製造装置の他の例である。この装置は、解砕機が上下方向に振動するスタンピング装置4sからなるタイプである。この解砕機の場合、制御盤11aは、振動、スタンピングおよびスタンピングの位置とその高さを制御することになる。
このタイプの解砕機を備える装置であっても、パンペレタイザーの内部で旋回転動する粒子の中心部に偏在している粗大擬似粒子を対象としてこれを解砕する点については同じであるが、図4に示す解砕羽根とは異なり、パンペレタイザー3の深さ方向に沿って往復動するスタンピングにより、粗大な擬似粒子を解砕する。
しかし、該パンペレタイザー3の内部で旋回転動する原料の堆積面の高さは、操業によって変化するため、パンペレタイザー3に衝撃を加えることのないように、前記制御盤11aを使ってスタンピング装置4sの位置や振幅をそれに合わせて調整することが好ましい。
また、図6は、本発明に係る焼結用造粒原料製造装置のさらに他の例である。この装置は、解砕機が回転するローラー4rを備えるタイプである。この解砕機の場合、制御盤11bは、ローラーの回転数制御、ローラーの位置や高さを制御することになる。
このローラー4rを備えるタイプの解砕機では、パンペレタイザー3内で回転するローラー4rを用い、該パンペレタイザー3とローラー4rの間で圧縮することにより、粗大な擬似粒子を解砕する。
しかし、パンペレタイザー3の内部で旋回転動する原料の堆積面の高さは、操業によって変化するため、パンペレタイザー3に過大な荷重を加えることのないように、ローラーの位置を調整することが好ましい。
図8は、平均粒径:約0.05mmのペレットフィードの配合量を0mass%と40mass%としたときの擬似粒子の粒度分布(Wet状態)を示すものである。粒度は、小さいものから−0.25mm、+0.25m、+0.5mm、+1.0mm、+1.5mm、+2.83mm、+4.75mm、+8mm、+10mm、+15mmである。この図からわかるように、ペレットフィード(PF)の配合量を40mass%とした場合は、未造粒の細粒(−0.25〜+0.25)と、粗粒(+8mm、+10mm、+15mm)の比率が増加した。
次に、前記擬似粒子を解砕機つきパンペレタイザー3を使って解砕造粒して焼結用造粒原料を製造する方法について説明する。図9は、パンペレタイザー3内部における転動中の擬似粒子の外観写真(a)であり、配合原料転動層の表層部付近の造粒中の粒子の状態を高速度カメラで撮影したものである。図中の(b)と(c)は、従来法によるもの(b)、本発明法によるもの(c)との比較写真である。図4に示すように、パンペレタイザー3の回転運動にともない、装入された配合原料は、該パンペレタイザー内の上方位置に持ち上げられ、やがて自重により下方に向かって落下する運動を繰り返しながら次第に大きな粒子に成長していく。この運動において、未造粒粉や擬似粒子が落下を開始する位置は、パンペレタイザー回転速度が速いほど、配合原料の付着性が大きいほど、そしてパンペレタイザーの傾斜角度が小さいほど、落下開始地点はより上方になる。パンペレタイザー3内の落下開始点から落下する装入原料は、パンペレタイザー3の底面での転動作用により造粒が強化され、他の配合原料と接触しながら上昇・落下を繰り返す中で、粒成長する。
パンペレタイザー3内に装入された配合原料の良好な転動状態は、前記配合原料転動層7が渦巻き状に動き、渦巻き中心には、粗粒が多く存在することである。これは、パーコレーション現象によるものである。本発明では、粗大な擬似粒子を選択的に解砕するために、この位置に前記の高速で回転して解砕を行なう解砕羽根4aを配設するのである。しかし、パンペレタイザー3内を転動する配合原料は、マクロ的に見れば定常的な渦巻き運動を示すが、パンペレタイザー回転速度、配合原料の付着性、パンペレタイザーの傾斜角度により、解砕の対象となる上述した粗大な擬似粒子の位置は必ずしも一定ではない。
またここでは、前記解砕羽根4aは、パンペレタイザー3の底面との間に一定の間隔を設ける。これは、解砕する粗大な擬似粒子の粒度(10mm)以上の間隔を設定することで、解砕の不要な擬似粒子に関しては、該解砕羽根aの下方を通過させて転動運動を続けられるようにするためである。従って、パンペレタイザー3内での解砕羽根4aの配設は、解砕作用点の位置を決める上で重要であり、解砕対象となる粗大な擬似粒子の存在する確率が最も高い位置にすべきである。ただし、該解砕羽根4a自体にも、解砕する粗大な擬似粒子の粒度選択性が備わっているものが望ましく、その具体例は図7に示すとおりである。
ここで、上記解砕羽根4aの好適例のいくつかを図7に示す。
図7(a)は、遠心放射型の撹拌羽根の例であって、鋸歯が放射状に上向きもしくは下向きに交互に迫り出している。
図7(b)は、パドル型の撹拌羽根の例であって、撹拌対象の飛散を防止するために設けられた円盤上に、垂直方向の羽根が6枚設置してある。
図7(c)は、パドル型の撹拌羽根の例であって、中心軸より放射状に6枚の羽根が垂直に設置してある。
図7(d)は、プロペラ型の撹拌羽根の例であって、3枚の羽根が設置してある。
図7(e)は、パドル型の撹拌羽根の例であって、中心軸より放射状に4枚の羽根が45°の角度に設置してある。
図7(f)は、4枚羽根の撹拌羽根であり、各羽根が45°づつ角度を変えて設置されている。
また、本発明に係る焼結用造粒原料製造装置においては、前記解砕機4の解砕羽根4aの回転方向も重要である。この解砕羽根4aはパンペレタイザー3本体の回転方向と逆向きとし、解砕後の粒子が、転動時によく飛び散るようにするためである。このことは、擬似粒子の解砕により、該擬似粒子中の水分の飛沫を転動中の原料に効率よく再分配し、かつ、解砕後の細粒破片を再分散させることで、水分の均一化と粒径の均一化を図る上で効果的だからである。また、回転数に関しては、高速ほど解砕効率が高いが、過度の場合には解砕効果が大きくなりすぎ、擬似粒子平均粒径が大幅に低下する場合がある。
図10は、本発明方法を適用して造粒した擬似粒子のうちの粗粒(27mm)と細粒(9mm)の圧縮挙動の測定結果を示す。粗粒は低荷重でも著しく変形しやすいことがわかる。また、荷重−変位曲線の最大値、即ち、最大荷重を比較しても、粗粒の方が小さいことがわかる。
図11は、従来法、発明法(解砕造粒)実施後の、擬似粒子の粒度分布の比較を示すものである。従来法に多く見られた粗粒粒子は、本発明に係る解砕造粒法では減少している。即ち、後者の方法では、1.0mm〜4.75mmの中間粒子の比率が増加し、粒径が均一化している。また、平均粒径については、0.6〜0.7mm減少しており、本発明方法の採用が有効であることが確かめられた。
次に、上述した焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造する方法について説明する。この焼結鉱製造プロセスは、ドワイトロイド式焼結機に本発明に適合する方法にて製造した前記擬似粒子からなる焼結用造粒原料を装入して焼結鉱を製造する方法である。
図12は、種々の焼結用造粒原料を用いた焼結試験結果を示すものである。この図に示すように、本発明のような粗粒と細粒を除き擬似粒子の粒度分布が狭くなったものでは、焼結試験装置への装入嵩密度が低下する。その結果、焼結機の操業に当たっては平均風量が増加して焼結速度が向上し、生産率が向上していた。これに対し、比較例である−2mmの細粒をカットしただけの平均粒径の大きい焼結用造粒原料を使用したものについては、従来法と比べて、大きな差はなかった。このことから、焼結鉱製造時にペレットフィードを使用した配合原料を用いたときの通気性は、粒度分布の影響が大きいことがわかった。
図13は、鉄鉱石中の40mass%についてはペレットフィードを配合するという条件において、従来法をベースとして、本発明例の解砕造粒プロセスを適用した焼結鉱製造試験結果を示すものである。この図に示すように、本発明法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて製造した焼結鉱は、焼結機のパレット上に堆積させた焼結用造粒原料充填層(焼結ベッド)の装入嵩密度は小さく、生産性向上の効果が得られることがわかった。
図14は、鉄鉱石中の20mass%についてはテーリング鉱を配合するという条件において、従来法をベースとして、本発明例の解砕造粒プロセスを適用した焼結鉱製造試験結果を示すものである。この図に示すように、テーリング鉱を配合して本発明法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて製造した焼結鉱は、図13のペレットフィードを配合した条件と同様に、焼結用造粒原料充填層(焼結ベッド)の通気性改善、生産性向上効果が得られることがわかった。
図15は、鉄鉱石中の40mass%をペレットフィード、20mass%をテーリング鉱にするという配合条件において、従来法をベースとして、本発明例の解砕造粒プロセスを適用した焼結鉱製造試験結果を示すものである。この図に示すように、本発明法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて製造した焼結鉱は、図13、14のペレットフィードやテーリング鉱を単味で配合した条件と同様に、焼結用造粒原料充填層(焼結ベッド)の通気性改善、生産性向上効果が得られることがわかった。なお、図16は上記焼結試験で用いたペレットフィード、テーリング鉱および粉鉄鉱石の累積粒度分布を示すグラフである。
以上、説明したようにペレットフィードやテーリング鉱のような微粉原料使用すると、焼結生産性は低下するが、以上の焼結鉱製造試験結果から、本発明は、生産性向上に有効であることが明らかとなった。
そして、本発明法に基づいて製造した焼結用造粒原料を用いて焼結鉱を製造すると、焼結鉱製造歩留や焼結鉱の強度の向上効果も期待できる。このことは、従来法については粒度の不均一な擬似粒子に粉コークスが被覆されるために、燃焼や着熱が不均一となって歩留が低下するが、本発明の適用により製造された焼結用造粒原料の場合、比較的均一な粒度となるため、粉コークスの賦存状態も適正化される。なお、粉コークスの外装造粒を実施しない場合は、粉コークスや石灰石の均一混合を図るためには造粒前の均一混合が必要となるが、本発明の場合、このような負担は軽減される。
本発明に係る方法(解砕造粒)は、解砕のための別ラインの増設が不要であり、既設のパンペレタイザーに解砕羽根つき解砕機を配設するだけの、シンプルな設備構成となる。
上記の解砕機つきパンペレタイザーは、焼結用造粒原料の製造のみならず、高炉用焼結鉱の製造技術としても適用が可能である。
1 配合槽
2 ドラムミキサー
3 パンペレタイザー
4 解砕機
4a 解砕羽根
5 ドラミミキサー
6 焼結機
7 配合原料転動層
8 レーザ変位形
9 CCDカメラ
10 監視モータ
11 制御盤
12 解砕羽根駆動機

Claims (20)

  1. 配合原料に水分を添加してドラムミキサーで混合する混合工程と、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒することにより擬似粒子とする造粒工程と、を有する焼結用造粒原料を製造する方法において、
    前記造粒工程で、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部にある粗大な擬似粒子を、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に面して配設されている解砕機にて解砕しつつ造粒することを特徴とする焼結用造粒原料の製造方法。
  2. 前記造粒工程の後に、この工程を経て製造された擬似粒子にコークス粉を付着させる工程を、さらに有することを特徴とする請求項1に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  3. 前記粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径10mm以上の粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  4. 前記粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径8mm以上の粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  5. 前記解砕、パンペレタイザーの底面に対して垂直な方向に昇降可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  6. 前記解砕は、パンペレタイザーの底面と略平行な面内で回転し、該底面に対して垂直な方向に昇降可能であり、前記配合原料転動層の表層部の位置においてパンペレタイザーの回転方向とは逆向きに回転する解砕羽根を備える解砕機を用いて行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  7. 前記解砕機は、解砕羽根の回転面の位置とパンペレタイザーのパン底面との間隔を調整することができることを特徴とする請求項6に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  8. 前記解砕は、配合原料の粒度や成分、配合量、造粒用水分などの変動により前記解砕羽根をパンペレタイザーのパン底面と平行に移動させて行なうことを特徴とする請求項6に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  9. 前記解砕は、解砕機からの押力により粗大な擬似粒子を圧壊することにより行なうことを特徴とする請求項5に記載の焼結用造粒原料の製造方法。
  10. 30〜70°の傾斜角度で回転可能に保持されたパンペレタイザーと、このパンペレタイザ一内に配設された解砕機とからなる焼結用造粒原料の製造装置であって、該解砕機はパンペレタイザーの底面に対して垂直な方向に昇降可能であることを特徴とする焼結用造粒原料の製造装置。
  11. 前記解砕機は、パンペレタイザーのパン底面と略平行な面内でパンペレタイザーとは逆向きに回転すると共に該パン底面に対して垂直な方向に昇降可能で、該パン底面と平行な方向に移動可能な解砕羽根を有し、かつ該パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在している粒径10mm以上の擬似粒子を解砕しつつ造粒する機構を有するものであることを特徴とする請求項10に記載の焼結用造粒原料の製造装置。
  12. 前記解砕機は、解砕羽根の回転面の位置とパンペレタイザーのパン底面との間隔が調整可能なものであることを特徴とする請求項11に記載の焼結用造粒原料の製造装置。
  13. 前記解砕機は、解砕羽根をパンペレタイザーのパン底面と平行に移動可能であることを特徴とする請求項11に記載の焼結用造粒原料の製造装置。
  14. 前記解砕は、解砕機からの押力により粗大な擬似粒子を圧壊することにより行なうことを特徴とする請求項10に記載の焼結用造粒原料の製造装置。
  15. 配合原料に水分を加えてドラムミキサーによって混合する混合工程、混合後の配合原料をパンペレタイザーにて造粒することにより擬似粒子とする造粒工程、その擬似粒子にコークス粉を付着させて得られる焼結原料を、ドワイトロイド焼結機のパレット上に装入堆積させて焼成する焼結工程からなる高炉用焼結鉱の製造方法において、前記造粒工程で、パンペレタイザーによる造粒時に、配合原料転動層の表層部にある粗大な擬似粒子を、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に面して配設されている解砕機にて解砕しつつ造粒することを特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法。
  16. 前記粗大な擬似粒子は、パンペレタイザー内に滞留する配合原料転動層の表層部に偏在する粒径10mm以上の擬似粒子を対象とすることを特徴とする請求項15に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  17. 前記解砕は、パンペレタイザーの底面と略平行な面内で回転し、該底面に対して垂直な方向に昇降可能であり、配合原料転動層の表層部の位置においてパンペレタイザーの回転方向とは逆向きに回転する解砕羽根を備える解砕機を用いて行なうことを特徴とする請求項15に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  18. 前記解砕機は、解砕羽根の回転面の位置とパンペレタイザーのパン底面との間隔を調整することができることを特徴とする請求項1に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  19. 前記解砕は、配合原料の粒度や成分、配合量、造粒用水分などの変動により前記解砕羽根をパンペレタイザーのパン底面と平行に移動させて行なうことを特徴とする請求項1に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
  20. 前記解砕は、解砕機からの押力により粗大な擬似粒子を圧壊することにより行なうことを特徴とする請求項1に記載の高炉用焼結鉱の製造方法。
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