JP5910658B2 - 検査チップ - Google Patents

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Description

本発明は、抗原抗体反応のためのビーズを保持する検査チップに関する。
従来、抗原抗体反応のためのビーズを備える検査チップが知られている。例えば、特許文献1に記載の磁性ビードパッキングユニットは、試料液チャンバー、ウエストチャンバー、及び微細流動チャンネルを備えている。微細流動チャネルは、試料液チャンバーとウエストチャンバーとを接続する。微細流動チャンネルは、試料液チャンバー側の入口と、ウエストチャンバー側の出口との間を液体が流れる流路である。微細流動チャンネルは、屈曲部とボトルネック部を備えている。屈曲部に隣接した位置には、磁石が配置される。
試料液チャンバーには、抗原を含む試料液が注入され、さらに、磁石に引き付けられるビーズである磁性ビードに混合される。磁性ビードが混合された試料液は、試料液チャンバーに注入され、遠心力の作用によって、微細流動チャンネルを流れる。磁性ビードはボトルネック部によって移動速度が遅くなり、磁石の磁力に引かれて屈曲部に保持される。磁性ビードが分離された試料液は、ウエストチャンバーに流れる。次いで、試料液チャンバーにバッファ液が注入され、バッファ液によって屈曲部に保持された磁性ビードが洗浄される。次いで、免疫反応の検出のための基質が試料液チャンバーに注入され、屈曲部に保持された磁性ビードの表面に付着する。基質の種類に応じて蛍光、色素、又は放射性同位元素の測定などの方法で、免疫反応が検出される。
特開2008−58302号公報
しかしながら、従来の磁性ビードパッキングユニットにおいては、屈曲部において、磁性ビードが常に磁石に引き付けられた状態となる。このため、磁石に引き付けられて屈曲部の壁部に接触した磁性ビードの表面の洗浄が行われなかったり、磁性ビードの表面に基質が付き難かったりする場合があった。よって、検査精度が低下する可能性があった。
本発明の目的は、検査精度が低下する可能性を低減する検査チップを提供することである。
本発明に係る検査チップは、所定深さに形成された流路を備える第一面と、前記第一面の反対側の第二面とを備えた検査チップであって、前記第一面に形成され、抗原抗体反応のための磁性ビーズが保持されるビーズ保持部と、前記第一面において前記ビーズ保持部に対して前記流路の上流側に形成され、前記ビーズ保持部に保持された前記磁性ビーズと混合させる試薬を、前記ビーズ保持部に導入する試薬導入部と、前記第一面において前記ビーズ保持部における前記流路の下流側の端部に設けられ、前記磁性ビーズに接触した前記試薬を流出させる取り出し部と、前記第二面において前記ビーズ保持部と対向して設けられ、磁石を移動可能に保持する磁石保持部と、前記第一面から前記第二面に向かう厚み方向において、前記ビーズ保持部と前記磁石保持部とを隔てる隔壁とを備え、前記隔壁は、前記取り出し部側の端部である第一部位と、前記試薬導入部側の端部である第二部位との間に前記厚み方向の厚みが異なる部位を有する。
この場合、磁石は磁石保持部において移動可能である。また、隔壁は、第一部位と、第二部位との間に厚み方向の厚みが異なる部位を有する。このため、磁石が動き、隔壁の厚みが薄い部分に移動した場合、磁性ビーズと磁石とが近づき、磁力によって磁性ビーズが保持され易くなる。一方、磁石が隔壁の厚みが、前記薄い部分より厚い部分に移動した場合、磁性ビーズと磁石とが離れ、磁性ビーズが保持され難くなる。すなわち、磁性ビーズに作用する磁石の磁力が変化することで、磁性ビーズの保持と、保持の解除とが行われる。よって、磁性ビーズが常に磁石に引き付けられて常に隔壁に接触している場合に比べて、試薬が磁性ビーズの表面に接触し易い。故に、検査精度が低下する可能性を低減できる。
前記検査チップにおいて、前記隔壁における前記第一部位と前記第二部位との間に、前記第一部位の前記厚みより厚い部位を含んでもよい。
前記検査チップにおいて、前記隔壁は、前記第一部位から前記第二部位側に向かうほど前記厚みが厚くなる傾斜面を備えてもよい。
前記検査チップにおいて、前記第一部位は、前記磁石保持部側に平面である隔壁平面を備え、前記磁石は、前記隔壁側に、前記隔壁平面より面積の小さい平面である磁石平面を備えてもよい。
前記検査チップにおいて、前記隔壁における前記磁石保持部側の面は、平面であってもよい。
前記検査チップは、前記試薬導入部における前記取り出し部側の端部を形成する導入端部と、前記ビーズ保持部を形成する面であって、前記取り出し部を形成する第一形成壁面と、前記ビーズ保持部を形成する面であって、前記第一形成壁面における試薬導入部側の端である壁面端部に接続された第二形成壁面とを備え、前記第一形成壁面と前記第二形成壁面とは一方向に凹む凹部を形成し、前記一方向と前記厚み方向とに直交する直交方向において、前記壁面端部は前記導入端部より前記取り出し部側に位置し、前記取り出し部の前記一方向の第一長さは、前記磁石における前記一方向の第二長さより短く、前記磁石保持部は、前記厚み方向において前記第一形成壁面と対向する面であって、前記第一形成壁面と平行な保持壁面を備えてもよい。
前記検査チップは、前記試薬導入部よりも前記流路の上流側に設けられ、検査対象物質を含む検査液体が注入される注入部と、前記取り出し部よりも前記流路の下流側に設けられた測定部とを備え、前記ビーズ保持部と、前記注入部と、前記測定部とは、同じ方向に凹んでもよい。
検査装置1及び制御装置90を含む検査システム3の構成を示す図である。 検査チップ2の正面図である。 検査チップ2の後面図である。 検査チップ2の要部拡大図である。 磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9の状態が第一状態である検査チップ2を示す図である。 磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9の状態が第二状態である検査チップ2を示す図である。 磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9の状態が第三状態である検査チップ2を示す図である。 遠心処理のフローチャートである。 遠心処理における検査チップ2の状態遷移図である。 図9の続きの状態遷移図である。 図10の続きの状態遷移図である。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図1は、検査システム3を構成する検査装置1の平面及び制御装置90の内部の機能ブロックを示している。
<1.検査システム3の概略構造>
図1を参照して、検査システム3の概略構造について説明する。本実施形態の検査システム3は、試薬を収容可能な検査チップ2と、検査チップ2を用いて検査を行う検査装置1とを含む。検査装置1が検査チップ2から離間した垂直軸線A1を中心として検査チップ2を回転させると、遠心力が検査チップ2に作用する。検査装置1が水平軸線A2を中心に検査チップ2を回転させると、検査チップ2に作用する遠心力の方向である遠心方向が切り替えられる。尚、本実施形態の検査システム3及び検査装置1は、特開2012−78107号公報に記載されているように周知の構造であるので、以下の説明では、検査装置1の構造の概略について説明する。
<2.検査装置1の構造>
図1を参照して、検査装置1の構造について説明する。以下の説明では、図1の上方、下方、右方、左方、紙面手前側、及び紙面奥側を、夫々、検査装置1の前方、後方、右方、左方、上方、及び下方とする。本実施形態では、垂直軸線A1の方向は検査装置1の上下方向であり、水平軸線A2の方向は、検査チップ2が垂直軸線A1を中心として回転される際の速度の方向である。尚、図1は検査装置1の上部筐体30の天板が取り除かれた状態を示す。
図1に示すように、検査装置1は、上部筐体30、下部筐体29、上板32、ターンテーブル33、角度変更機構34、及び制御装置90を備える。ターンテーブル33は、後述する上板32の上側に回転可能に設けられた円盤である。検査チップ2は、ターンテーブル33の上方に保持される。角度変更機構34は、ターンテーブル33に設けられた駆動機構である。この角度変更機構34は、水平軸線A2を中心に検査チップ2を各々回転させる。上部筐体30は、後述する上板32に固定されており、検査チップ2に対して光学測定を行う測定部7が内部に設けられている。制御装置90は、検査装置1の各種処理を制御するコントローラである。
下部筐体29の概略構造を説明する。下部筐体29は、枠部材を組み合わせた箱状のフレーム構造を有する。下部筐体29の上面には、長方形の板材である上板32が設けられている。下部筐体29の内部には、垂直軸線A1を中心にターンテーブル33を回転させる駆動機構が、次のように設けられている。
下部筐体29内の左方寄りに、ターンテーブル33を回転させるための駆動力を供給する主軸モータ35が設置されている。主軸モータ35の軸36は、上方に突出しており、プーリ37が固定されている。下部筐体29の中央部には、下部筐体29の内部から上方に延びる垂直な主軸57が設けられている。主軸57は、上板32を貫通して、下部筐体29の上側に突出している。主軸57の上端部は、ターンテーブル33の中央部に接続されている。
主軸57は、上板32の直下に設けられた図示しない支持部材により、回転自在に保持されている。支持部材の下側では、主軸57にプーリ38が固定されている。プーリ37とプーリ38とに亘って、ベルト39が掛け渡されている。主軸モータ35が軸36を回転させると、プーリ37、ベルト39、及びプーリ38を介して駆動力が主軸57に伝達される。このとき、主軸57の回転に連動して、ターンテーブル33が主軸57を中心に回転する。
下部筐体29内の右方寄りに、下部筐体29の内部において上下方向に延びる図示しないガイドレールが設けられている。図示しないT型プレートは、ガイドレールに沿って下部筐体29内において上下方向に移動可能である。
先述の主軸57は、内部が中空の筒状体である。図示しない内軸は、主軸57の内部において上下方向に移動可能な軸である。内軸の上端部は、主軸57内を貫通してラックギア43に接続されている。T型プレートの左端部には、図示しない軸受が設けられている。軸受の内部では、内軸の下端部が回転自在に保持される。
T型プレートの前方には、T型プレートを上下動させるためのステッピングモータ51が固定されている。ステッピングモータ51の軸58は後方、すなわち図1では下方側に向けて突出している。軸58の先端には、図示しない円盤状のカム板が固定されている。カム板の後側の面には、図示しない円柱状の突起が設けられている。突起の先端部は、図示しない溝部に挿入されている。突起は、溝部内を摺動可能である。ステッピングモータ51が軸58を回転させると、カム板の回転に連動して突起が上下動する。このとき、溝部に挿入されている突起に連動して、T型プレートがガイドレールに沿って上下動する。
角度変更機構34の詳細構造を説明する。角度変更機構34は、ターンテーブル33の上面に固定された一対のL型プレート60を有する。各L型プレート60は、ターンテーブル33の中心近傍に固定された基部から上方に延び、且つ、その上端部がターンテーブル33の径方向外側に向けて延びている。一対のL型プレート60の間には、内軸に固定された図示しないラックギア43が設けられている。ラックギア43は、上下方向に長い金属製の板状部材であり、両端面にギアが各々刻まれている。
各L型プレート60の延設方向の先端側では、ギア45を有する水平な支軸46が回転自在に軸支されている。支軸46は図示外の装着用ホルダを介して検査チップ2に固定されている。このため、ギア45の回転に連動して検査チップ2も支軸46を中心に回転する。ギア45とラックギア43との間には、L型プレート60により図示略の水平軸線を中心に回転自在に支持されたピニオンギア44が介在している。ピニオンギア44は、ギア45及びラックギア43に夫々噛合している。ラックギア43の上下動に連動して、ピニオンギア44、及びギア45が夫々従動回転し、ひいては検査チップ2が支軸46を中心に回転する。
本実施形態では、主軸モータ35がターンテーブル33を回転駆動するのに伴って、検査チップ2が垂直軸である主軸57を中心に回転して、検査チップ2に遠心力が作用される。検査チップ2の垂直軸線A1を中心とした回転を、公転と呼ぶ。一方、ステッピングモータ51が内軸を上下動させるのに伴って、検査チップ2が水平軸である支軸46を中心に回転して、検査チップ2に作用する遠心力の方向が相対変化する。検査チップ2の水平軸線A2を中心とした回転を、自転と呼ぶ。
T型プレートが可動範囲の最下端まで下降した状態では、ラックギア43も可動範囲の最下端まで下降する。このとき、検査チップ2は、自転角度が0度の定常状態になる。また、T型プレートが可動範囲の最上端まで上昇した状態では、ラックギア43も可動範囲の最上端まで上昇する。このとき、検査チップ2は、定常状態から水平軸線A2を中心に180度回転した状態になる。つまり、本実施形態では検査チップ2が自転可能な角度幅は、自転角度0度〜180度である。
上部筐体30の詳細構造を説明する。図1に示すように、上部筐体30は、枠部材を組み合わせた箱状のフレーム構造を有し、上板32の左部上側に設置されている。より詳細には、上部筐体30は、ターンテーブル33の回転中心にある主軸57からみて、検査チップ2が回転される範囲の外側に設けられている。
上部筐体30の内部に設けられた測定部7は、測定光を発光する光源71と、光源71から発せられた測定光を検出する光センサ72とを有する。光源71及び光センサ72は、検査チップ2の回転範囲の外側において、ターンテーブル33の前後両側に配置されている。本実施形態では、検査チップ2の公転可能範囲のうちで主軸57の左側位置が、検査チップ2に測定光が照射される測定位置である。検査チップ2が測定位置にある場合、光源71と光センサ72とを結ぶ測定光が、検査チップ2の前面及び後面に対して略垂直に交差する。
<3.制御装置90の電気的構成>
図1を参照して、制御装置90の電気的構成について説明する。制御装置90は、検査装置1の主制御を司るCPU101と、各種データを一時的に記憶するRAM102と、制御プログラムを記憶したROM103とを有する。CPU101には、ユーザが制御装置90に対する指示を入力するための操作部104と、各種データ、及びプログラムを記憶するハードディスク装置105と、各種情報を表示するディスプレイ106とが接続されている。制御装置90としては、パーソナルコンピュータを用いてもよいし、専用の制御装置を用いてもよい。
さらに、CPU101には、公転コントローラ97、自転コントローラ98、及び測定コントローラ99が接続されている。公転コントローラ97は、主軸モータ35を回転駆動させる制御信号を主軸モータ35に送信することによって、検査チップ2の公転を制御する。自転コントローラ98は、ステッピングモータ51を回転駆動させる制御信号をステッピングモータ51に送信することによって、検査チップ2の自転を制御する。測定コントローラ99は、測定部7を駆動することによって、検査チップ2の光学測定を実行する。詳細には、測定コントローラ99は、光源71の発光、及び光センサ72の光検出を実行させる制御信号を、光源71及び光センサ72に送信する。尚、CPU101が公転コントローラ97、自転コントローラ98及び測定コントローラ99を制御する。
<4.検査チップ2の構造>
図2〜図7を参照して、本実施形態に係る検査チップ2の詳細構造を説明する。以下の説明では、図2の上方、下方、左方、右方、紙面手前側、及び紙面奥側を、それぞれ、検査チップ2の上方、下方、左方、右方、前方、及び後方とする。本実施形態では、検査チップ2が使用され、ELISA法によって検査が行われる。ELISAは、Enzyme−linked immunosorbent assayの略である。
図2に示すように、検査チップ2は一例として前方から見た場合に上辺部81、下辺部84、右辺部82、及び左辺部83を有する正方形状であり、所定の厚みを有する透明な合成樹脂の板材19を主体とする。図2及び図3に示すように板材19は、前面である第一面203と第一面203の反対側の後面である第二面204とを備えている。以下の説明では、第一面203から第二面204に向かう後方向を、厚み方向という場合がある。また、厚み方向と下方向とに直交する左右方向を、直交方向という場合がある。
図2及び図3に示すように、第一面203及び第二面204は、それぞれ透明の合成樹脂の薄板から構成されたシート291、292によって封止されている。板材19とシート291との間には、検査チップ2に封入された液体が流動可能な液体流路25が形成されている。液体流路25は、第一面203に所定深さに形成された凹部であり、厚み方向と直交する方向に延びる。シート291,292は、図2及び図3以外においては図示を省略している。
液体流路25は、4つの測定流路251〜254を含む。測定流路251〜254は、夫々、左から右方向に並んで設けられている。以下の説明において、測定流路251〜254に共通する構成の符号は、測定流路251のみに示す場合がある。まず、測定流路251〜254に共通する構成について説明する。
図1に示すように、第一面203には、測定流路251〜254が有する流路のうち、反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、検査液体注入部390、ビーズ保持部410、測定部430、廃液部440、及び供給部320,340,360,380,400,420等が形成されている。図3に示すように、第二面204には、厚み方向に所定深さに形成された凹部である磁石保持部450が形成されている。図2に示すように、反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、検査液体注入部390、ビーズ保持部410、及び測定部430は、互いに同じ方向である下方向に凹んで形成されている。
反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、検査液体注入部390、及びビーズ保持部410は、夫々、反応停止液91、基質溶液92、洗浄液93、標識抗体液94、検査液体95、及び磁性ビーズ分散液96が貯留される部位である。磁性ビーズ分散液96は、抗原抗体反応のための磁性ビーズ31を含む液体である。磁性ビーズ31は、球状であり、表面に固相化された抗体を有する。磁性ビーズ31は、図3に示す後述する磁石451に引き付けられる。検査液体95は、例えば、血液、血漿、血球、骨髄、尿、膣組織、上皮組織、腫瘍、精液、唾液、又は食料品などの成分を含む液体である。また、標識抗体液94は、酵素標識抗体を含む液体である。酵素標識抗体は、検査対象の物質と磁性ビーズ31の抗体との結合体に特異的に結合する、酵素で標識された抗体である。検査液体95が、磁性ビーズ31に接触すると、磁性ビーズ31の表面に固相化された抗体に、検査液体95に含まれる検査対象の物質が結合する。次いで、標識抗体液94が磁性ビーズ31に接触すると、検査対象の物質と磁性ビーズ31の抗体との結合体に酵素標識抗体が特異的に結合する。
洗浄液93は、磁性ビーズ31を洗浄する液体であり、磁性ビーズ31の抗体と結合していない検査液体95の成分等を除去する。基質溶液92は、洗浄液93によって洗浄された後の磁性ビーズ31に接触し、酵素標識抗体と酵素反応する液体である。反応停止液91は、基質溶液92と混合される液体であり、酵素反応が進行するのを停止する液体である。本実施形態では、基質溶液92が酵素反応することによって生じる蛍光物質又は呈色物質を検出して、検査対象の物質を測定することができる。以下の説明では、反応停止液91、基質溶液92、洗浄液93、検査液体95、及び磁性ビーズ分散液96を総称する場合、又は、いずれかを特定しない場合、試薬9という。
反応停止液注入部310は、検査チップ2の上部に設けられている。反応停止液注入部310は、上方に開口する凹部である。供給部320は、反応停止液注入部310の右上部分から下方向に延びる流路である。供給部320の左下部は、基質溶液注入部330に繋がっている。即ち、基質溶液注入部330は、反応停止液注入部310よりも下流に配置されている。
基質溶液注入部330は、上方に開口する凹部である。供給部340は、基質溶液注入部330の右上部分から下方向に延びる流路である。供給部340の左下部は、洗浄液注入部350に繋がっている。即ち、洗浄液注入部350は、基質溶液注入部330よりも下流に配置されている。
洗浄液注入部350は、上方に開口する凹部である。供給部360は、洗浄液注入部350の右上部分から下方向に延びる流路である。供給部360の左下部は、標識抗体液注入部370に繋がっている。即ち、標識抗体液注入部370は、洗浄液注入部350よりも下流に配置されている。
標識抗体液注入部370は、上方に開口する凹部である。供給部380は、標識抗体液注入部370の右上部分から下方向に延びる流路である。供給部380の左下部は、検査液体注入部390に繋がっている。即ち、検査液体注入部390は、標識抗体液注入部370よりも下流に配置されている。
検査液体注入部390は、上方に開口する凹部である。供給部400は、検査液体注入部390の右上部分から下方向に延びる流路である。供給部400の左下部は、ビーズ保持部410に繋がっている。即ち、ビーズ保持部410は、検査液体注入部390よりも下流に配置されている。
ビーズ保持部410は、上方に開口する凹部である。ビーズ保持部410は、複数の磁性ビーズ31を保持する部位である。磁性ビーズ31は、磁性ビーズ分散液96に含まれる。ビーズ保持部410の詳細については、後述する。
供給部420は、ビーズ保持部410の右上部から下方向に延びる流路である。供給部420の左下部は、測定部430に繋がっている。即ち、測定部430は、ビーズ保持部410よりも下流に配置されている。測定部430は、上方に開口する凹部である。後述する光学測定が行われる際には、測定部430に測定光が透過され、図11(M)に示す後述する測定溶液921が測定される。
測定部430の右上部は、廃液部440に繋がっている。即ち、廃液部440は、測定部430よりも下流に配置されている。廃液部440は、上方に開口する凹部である。廃液部440は、測定部430において測定されない試薬9が測定部430から廃液される部位である。
測定部430を形成する面の内、廃液部440に繋がる流路を形成する面を廃液流路面431という。廃液流路面431は右上方向に延びる。廃液流路面431が延びる方向と下方向とがなす角度R12は、ビーズ保持部410の後述する第一形成壁面510が延びる方向と下方向とがなす角度R11より大きい。
図3に示すように、第二面204に形成された磁石保持部450は、厚み方向に図2に示すビーズ保持部410と対向して設けられている。ビーズ保持部410と磁石保持部450とは、厚み方向において隔壁20によって隔てられている。磁石保持部450は、磁石451を移動可能に保持する。磁石451は、円柱形状である。円柱形状の軸線方向が厚み方向に一致されて、磁石451は磁石保持部450に保持される。磁石451における隔壁20側の前面視円形状の平面を、磁石平面457という。
ビーズ保持部410、磁石保持部450、及び隔壁20について説明する。以下の説明では、測定流路251〜254のビーズ保持部410を、夫々、ビーズ保持部410A,410B,410C,410Dという場合がある。厚み方向においてビーズ保持部410A,410B,410C,410Dに対向する磁石保持部450を、夫々、磁石保持部450A,450B,450C,450Dという場合がある。測定流路251〜254の隔壁20を、夫々、隔壁20A,20B,20C,20Dという場合がある。尚、図5〜図7の(A)は、ビーズ保持部410の近傍を図示し、(B)は、図2のA−A線矢視方向断面図である。図5〜図7の(B)においては、試薬9の図示は省略している。図5〜図7の(C)は、(A)(B)との形状の対比を分かり易く示すために、図2に示す検査チップ2を左右反転した磁石保持部450を示している。
ビーズ保持部410A〜410Dに共通する構成について、ビーズ保持部410Aを参照して説明する。図4に示すように、ビーズ保持部410は、第一形成壁面510、第二形成壁面520、第三形成壁面530、第四形成壁面540、仮想線542、及び取り出し部570に囲まれる領域である。
第四形成壁面540は、ビーズ保持部410の上部を形成する壁面であり、左斜め下方に傾いている。第四形成壁面540は、ビーズ保持部410と供給部400とを隔てる壁部500のビーズ保持部410側の面である。仮想線542は、第四形成壁面540の左端から第四形成壁面に平行に延びる線である。仮想線542は、後述する第三形成壁面530の上下方向の中央のやや下側と交差している。第一形成壁面510は、ビーズ保持部410の右下部を形成する壁面であり、右斜め上方に傾いている。第一形成壁面510は下流側の端部である取り出し端部511を備えている。取り出し部570は、第四形成壁面540における取り出し端部511の上方に位置する部位541と、取り出し端部511とによって形成されている。取り出し部570は、ビーズ保持部410の下流の端部に位置し、ビーズ保持部410において磁性ビーズ31に接触した試薬9を流出させる。取り出し部570の下方向の第一長さL1は、磁石451における下方向の第二長さL2より短い。
第一形成壁面510における後述する試薬導入部560側である左下の端部を、壁面端部512という。第二形成壁面520は、壁面端部512に接続され、左上方に延びる。第二形成壁面520は、ビーズ保持部410の左下部を形成する。第一形成壁面510と第二形成壁面520とは、下方に凹む凹部513を形成する。
第三形成壁面530は、第二形成壁面520の左上の端部に接続され、上方に延びる。第三形成壁面530の下端と仮想線542との間の部位は、ビーズ保持部410の左部を形成する。
壁部500における検査液体注入部390側の面を、上面580という。上面580の左下の端部を導入端部581という。導入端部581は、試薬導入部560における取り出し部570側の端部である。試薬導入部560は、第三形成壁面530における導入端部581の左方の部位531と、導入端部581との間の流路であり、図4においては部位531と導入端部581とを結ぶ仮想線で示している。試薬導入部560は、ビーズ保持部410の上流側に位置し、ビーズ保持部410に保持された図1に示す磁性ビーズ31と混合させる試薬9をビーズ保持部410に導入する。直交方向において壁面端部512は、導入端部581より取り出し部570側である右側に位置している。尚、図8に示す後述する遠心処理において、検査チップ2が自転する過程において上面580に垂直な方向582に遠心力Xが作用したとき、試薬9は、供給部400から、導入端部581を介して上面580に垂直な方向582に沿ってビーズ保持部410に移動する。
磁石保持部450A〜450Dに共通する構成について説明する。図5(C)に示すように、磁石保持部450は、保持壁面452,453,454,455,456に囲まれる領域であり、ビーズ保持部410と略同じ形状を有する。保持壁面452は厚み方向において第一形成壁面510と対向する面であり、第一形成壁面510と平行である。保持壁面452の左下の端部を、壁面端部459という。保持壁面453は、壁面端部459に接続されている。保持壁面453は,厚み方向において第二形成壁面520と対向する面であり、第二形成壁面520と平行である。保持壁面454は、厚み方向において図4に示す第三形成壁面530におけるビーズ保持部410を形成する部位と対向する面であり、第三形成壁面530と平行である。保持壁面455は、厚み方向において図4に示す第四形成壁面540におけるビーズ保持部410を形成する部位と仮想線542とに対向する面であり、第四形成壁面540及び仮想線542と平行である。保持壁面456は、厚み方向において取り出し部570に対向する面であり、取り出し部570と平行である。
隔壁20について説明する。図5に示すように、隔壁20は、隔壁20A〜20D相互間において形状が異なる。以下の説明では、隔壁20A〜20Dにおける取り出し部570側の端部を第一部位201A〜201Dといい、隔壁20A〜20Dにおける第二部位202A〜202D側の部位を、夫々、第二部位202A〜202Dという。隔壁20は、第一部位201A〜201Dと第二部位202A〜202Dとの間に厚みが異なる部位を有する。本実施形態では、第一部位201A〜201Dと第二部位202A〜202Dとの間に、第一部位201A〜201Dの厚みより厚い部位を含んでいる。以下、隔壁20A〜20Dの詳細な構造について順に説明する。
測定流路251の隔壁20Aについて説明する。図5(B)及び図5(C)に示すように、隔壁20Aは、直交方向において第一部位201Aと壁面端部459との間に、突出部21を備えている。即ち、第一部位201Aより第二部位202A側の部位が、第一部位201Aの厚みより厚い部位を含んでいる。突出部21は、磁石保持部450Aの上下方向に亘って、第一面203から第二面204に向かう後方向に突出する。尚、図5(A)及び図5(B)に示すように、隔壁20Aにおけるビーズ保持部410A側の平面206は、直交方向に平行な面である。
図5(B)及び図5(C)に示すように、突出部21は、傾斜面211と傾斜面212とを備えている。傾斜面211は、第一部位201Aから第二部位202A側である左方向に向かうほど、隔壁20Aの厚みが厚くなるように左後方向に傾斜する。傾斜面212は、傾斜面211の左端に接続されており、第一部位201Aから第二部位202A側である左方向に向かうほど、隔壁20Aの厚みが薄くなるように、左前方に傾斜している。第一部位201Aの磁石保持部450A側の平面を隔壁平面205Aという。磁石451の磁石平面457の面積は、隔壁平面205Aの面積より小さい。また、隔壁20Aにおける突出部22より第二部位202A側である左側の部位の厚みは、第一部位201Aにおける厚み方向の厚みと同じである。
測定流路252の隔壁20Bについて説明する。図5(B)及び図5(C)に示すように、隔壁20Bは、直交方向において第一部位201Bと保持壁面454との間に、突出部22を備えている。即ち、第一部位201Bより第二部位202B側の部位が、第一部位201Bの厚みより厚い部位を含んでいる。突出部22は、磁石保持部450Aの上下方向に亘って、第一面203から第二面204に向かう後方向に突出する。尚、図5(A)及び図5(B)に示すように、隔壁20Bにおけるビーズ保持部410B側の平面207は、直交方向に平行な面である。
図5(B)及び図5(C)に示すように、突出部22は、傾斜面221と平面222とを備えている。傾斜面221は、第一部位201Bから第二部位202B側である左方向に向かうほど、隔壁20Bの厚みが厚くなるように左後方向に傾斜する。平面222は、傾斜面221の左端に接続された直交方向に平行な面である。第一部位201Bの磁石保持部450B側の平面を隔壁平面205Bという。磁石451の磁石平面457の面積は、隔壁平面205Bの面積より小さい。
測定流路253の隔壁20Cについて説明する。図5(A)及び図5(B)に示すように、隔壁20Cは、直交方向において第一部位201Cと第三形成壁面530との間に、突出部23を備えている。即ち、第一部位201Cより第二部位202C側の部位が、第一部位201Cの厚みより厚い部位を含んでいる。突出部23は、ビーズ保持部410Cの上下方向に亘って、第二面204から第一面203に向かう前方向に突出する。尚、図5(B)及び図5(C)に示すように、隔壁20Cにおける磁石保持部450C側の平面208は、直交方向に平行な面である。
突出部23は、傾斜面231と平面232とを備えている。傾斜面231は、第一部位201Cから第二部位202C側である左方向に向かうほど、隔壁20Cの厚みが厚くなるように左前方向に傾斜する。平面232は、傾斜面231の左端に接続された直交方向に平行な面である。平面232は、試薬導入部560に向けて延びる。試薬導入部560には、上方に向かうほど、後方に向かうように傾く傾斜面561が設けられている。
測定流路254の隔壁20Dについて説明する。図5(A)及び図5(B)に示すように、隔壁20Dは、直交方向において第一部位201Dと壁面端部512との間に、突出部24を備えている。即ち、第一部位201Dより第二部位202D側の部位が、第一部位201Dの厚みより厚い部位を含んでいる。突出部21は、ビーズ保持部410Dの上下方向に亘って、第二面204から第一面203に向かう前方向に突出する。尚、図5(B)及び図5(C)に示すように、隔壁20Dにおける磁石保持部450D側の平面209は、直交方向に平行な面である。
図5(A)及び図5(B)に示すように、突出部24は、傾斜面241と傾斜面242とを備えている。傾斜面241は、第一部位201Dから第二部位202D側である左方向に向かうほど、隔壁20Dの厚みが厚くなるように左前方向に傾斜する。傾斜面242は、傾斜面241の左端に接続されており、第一部位201Dから第二部位202D側である左方向に向かうほど、隔壁20Dの厚みが薄くなるように、左後方に傾斜している。また、隔壁20Dにおける突出部24より第二部位202D側である左側の部位の厚みは、第一部位201Dにおける厚み方向の厚みと同じである。
ビーズ保持部410に流入した試薬9が、供給部400に流れる場合における磁石451、試薬9、及び磁性ビーズ31の状態の変化について説明する。図2に示す上辺部81から下辺部84に向けて遠心力Xが作用した場合における検査チップ2、磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9の状態が図5に第一状態として示される。左辺部83から右辺部82に向けて遠心力Xが作用した場合における検査チップ2、磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9が図7に第三状態として示される。検査チップ2、磁性ビーズ31、磁石451、及び試薬9が第一状態から第三状態に変化する途中の状態が図6に第二状態として示される。試薬導入部560からビーズ保持部410に流入した試薬9は、遠心力Xの作用によって、第一状態〜第三状態に示すように、供給部420に流れる。
第一状態から第三状態までの測定流路251の状態について説明する。第一状態において、図5(C)に示すように、第一状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452と保持壁面453との間の下部に位置している。このとき、図5(B)に示すように、磁石451は、突出部21より左側に位置しており、隔壁20Aの厚みが突出部21より薄い部分に位置している。このため、図5(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Aを介して試薬9内の磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。
図6(A)に示すように、第二状態において、遠心力Xの作用によって、試薬9の液面は、第一状態に比べて傾く。また、図6(B)及び図6(C)に示すように、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、且つ傾斜面212に沿って後方に移動する。よって、磁石451は、隔壁20Aの厚みが第一部位201Aより厚い部分に位置している。このため、図6(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図5(A)に示す第一状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられ難くなる。よって、磁石451による磁性ビーズ31の保持が解除された状態となる。このため、第一状態及び後述する第三状態の場合より、磁性ビーズ31の表面が試薬9に触れ易い。尚、磁性ビーズ31の保持とは、全ての磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられた状態だけでなく、磁性ビーズ31の一部が引き付けられない状態も含む。保持の解除とは、磁性ビーズ31を保持する場合より小さい磁力によって磁性ビーズ31が引き付けられた状態であり、全ての磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられない状態だけでなく、一部の磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられた状態も含む。また、保持の解除とは、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられているが、第一部位201A,201B,201C,201Dに磁石451が位置する場合より、磁性ビーズ31に作用する磁力が小さく、磁性ビーズ31が動きやすい状態も含む。
図7(B)及び図7(C)に示すように、第三状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、且つ傾斜面211に沿って前方に移動し、第一部位201Aに移動する。よって、磁石451は、隔壁20Aの厚みが、突出部21を形成する部位より薄い部分に位置している。磁石451の磁石平面457の面積は、隔壁平面205Aの面積より小さいので、隔壁平面205Aと磁石平面457とが接触する。図7(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Aを介して磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。そして、磁性ビーズ31が保持された状態において試薬9が供給部420に移動する。このため、磁性ビーズ31は、ビーズ保持部410Aに残り、試薬9のみが供給部420に移動した状態となる。尚、図2に示す第一長さL1は、第二長さL2より短いので、磁石451は取り出し部570より下流側にはみ出し難い。
第一状態から第三状態までの測定流路252の状態について説明する。図5(C)に示すように、第一状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452と保持壁面453との間の下部に位置している。このとき、図5(B)に示すように、磁石451は、平面222の後側に位置しており、隔壁20Bの厚みが第一部位201Bより厚い部分に位置している。このため、図5(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図7(A)に示す第三状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられ難くなる。よって、磁石451による磁性ビーズ31の保持が解除された状態となる。このため、磁性ビーズ31の表面が試薬9に触れ易い。
図6(A)に示すように、第二状態において、遠心力Xの作用によって、試薬9の液面は、第一状態に比べて傾く。また、図6(B)及び図6(C)に示すように、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、且つ傾斜面221に沿って前方に移動し始める。磁石451は、隔壁20Bの厚みが第一部位201Bより厚く、且つ、平面222を形成する部位より薄い部分に位置している。このため、図6(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図5(A)に示す第一状態より大きく、且つ図7(A)に示す後述する第三状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に徐々に引き付けられる。磁性ビーズ31の表面は、第三状態の場合より試薬9に触れ易い。
図7(B)及び図7(C)に示すように、第三状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、且つ傾斜面221に沿って前方に移動し、第一部位201Bに移動する。よって、磁石451は、隔壁20Bの厚みが、突出部22が設けられている部位より薄い部分に位置している。磁石平面457の面積は、隔壁平面205Bの面積より小さいので、隔壁平面205Bと磁石平面457とが接触する。図7(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Bを介して磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。そして、磁性ビーズ31が保持された状態において試薬9が供給部420に移動する。このため、磁性ビーズ31は、ビーズ保持部410Bに残り、試薬9のみが供給部420に移動した状態となる。尚、図2に示す第一長さL1は、第二長さL2より短いので、磁石451は取り出し部570より下流側にはみ出し難い。
第一状態から第三状態までの測定流路253の状態について説明する。図5(C)に示すように、第一状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452と保持壁面453との間の下部に位置している。このとき、図5(B)に示すように、磁石451は、隔壁20Cにおける平面232を有する部位の後側に位置しており、隔壁20Cの厚みが第一部位201Cより厚い部分に位置している。このため、図5(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図7(A)に示す第三状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられ難くなる。よって、磁石451による磁性ビーズ31の保持が解除された状態となる。このため、磁性ビーズ31の表面が試薬9に触れ易い。
図6(A)に示すように、第二状態において、遠心力Xの作用によって、試薬9の液面は、第一状態に比べて傾く。また、図6(B)及び図6(C)に示すように、磁石451は、平面208に沿って右方に移動し始め、隔壁20Cにおける傾斜面231を形成する部位の後側に移動する。磁石451は、隔壁20Cの厚みが第一部位201Cより厚く、且つ、平面232を形成する部位より薄い部分に位置している。このため、図6(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図5(A)に示す第一状態より大きく、且つ図7(A)に示す後述する第三状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に徐々に引き付けられる。磁性ビーズ31の表面は、第三状態の場合より試薬9に触れ易い。
図7(B)及び図7(C)に示すように、第三状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、第一部位201Cに移動する。よって、磁石451は、隔壁20Cの厚みが、突出部23が設けられている部位より薄い部分に位置している。このため、図7(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Cを介して磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。そして、磁性ビーズ31が保持された状態において試薬9が供給部420に移動する。このため、磁性ビーズ31は、ビーズ保持部410Cに残り、試薬9のみが供給部420に移動した状態となる。尚、図2に示す第一長さL1は、第二長さL2より短いので、磁石451は取り出し部570より下流側にはみ出し難い。
検査チップ2、第一状態から第三状態までの測定流路254の状態について説明する。図5(C)に示すように、第一状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452と保持壁面453との間の下部に位置している。このとき、図5(B)に示すように、磁石451は、隔壁20Dにおける突出部24を形成する部位より左側に位置しており、隔壁20Dの厚みが突出部24を形成する部位より薄い部分に位置している。このため、図5(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Dを介して試薬9内の磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。
図6(A)に示すように、第二状態において、遠心力Xの作用によって、試薬9の液面は、第一状態に比べて傾く。また、図6(B)及び図6(C)に示すように、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し始め、隔壁20Dにおける突出部24を形成する部位の後側に移動する。磁石451は、隔壁20Dの厚みが第一部位201Dより厚い部分に位置している。このため、図6(A)に示すように、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が、図5(A)に示す第一状態より小さくなり、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられ難くなる。よって、磁石451による磁性ビーズ31の保持が解除された状態となる。このため、第一状態及び後述する第三状態の場合より、磁性ビーズ31の表面が試薬9に触れ易い。
図7(B)及び図7(C)に示すように、第三状態において、遠心力Xの作用によって、磁石451は、保持壁面452に沿って右上方に移動し、第一部位201Dに移動する。よって、磁石451は、隔壁20Dの厚みが突出部21を形成する部位より薄い部分に位置している。このため、図7(A)に示すように、磁石451の磁力が、隔壁20Dを介して磁性ビーズ31に作用し、磁性ビーズ31が磁石451に引き付けられる。よって、磁性ビーズ31は磁石451によって保持された状態となる。そして、磁性ビーズ31が保持された状態において試薬9が供給部420に移動する。このため、磁性ビーズ31は、ビーズ保持部410Dに残り、試薬9のみが供給部420に移動した状態となる。尚、図2に示す第一長さL1は、第二長さL2より短いので、磁石451は取り出し部570より下流側にはみ出し難い。
<5.検査チップ2のその他構造>
図1に示すように、L型プレート60から延びる支軸46は、図示外の装着用ホルダを介して板材19の後面中央に垂直に連結される。支軸46の回転に伴って、検査チップ2が支軸46を中心に自転する。検査チップ2は図2に示す定常状態である場合、上辺部81及び下辺部84が重力Gの方向と直交し、右辺部82及び左辺部83が重力Gの方向と平行、且つ、左辺部83が右辺部82よりも主軸57側に配置される。定常状態の検査チップ2が測定位置に配置されている状態において、光源71と光センサ72とを結ぶ測定光を測定部430に通過させることで、検査装置1は光学測定による検査を行う。
<6.検査方法の一例>
検査装置1及び検査チップ2を用いた検査方法について説明する。図2に示すように、測定流路251〜254の反応停止液注入部310に、反応停止液91が注入される。基質溶液注入部330に、基質溶液92が注入される。洗浄液注入部350に、洗浄液93が注入される。標識抗体液注入部370に、標識抗体液94が注入される。検査液体注入部390に、検査液体95が注入される。
試薬9の配置方法は限定されない。例えば、シート291における反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390に対応する位置に穴が開いており、ユーザが穴から試薬9を注入し、さらにシールをして封止してもよい。また、予め試薬9が反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、及び標識抗体液注入部370に配置されて、シート291によって封止されていてもよい。この場合、シート291における検査液体注入部390に対応する位置に穴が開いており、ユーザが穴から検査液体95を注入し、さらにシールをして封止してもよい。また、測定流路251の検査液体注入部390の左側の壁部に孔が開いており、孔から測定流路251の検査液体注入部390に検査液体95を注入し、孔にシールをして封止してもよい。
ユーザは検査チップ2を図示外の装着用ホルダに取り付けて、操作部104から処理開始のコマンドを入力する。これによって、CPU101は、ROM103に記憶されている制御プログラムに基づいて、図8に示す遠心処理を実行する。以下では説明の便宜のため、一つの検査チップ2を検査する手順を説明する。また、測定流路251〜254における試薬9の流れは、略同じであるので、図9〜11においては、測定流路251のみを図示している。また、図2及び図9(A)に示す検査チップ2の定常状態を自転角度0度といい、定常状態から90度反時計回りに回転した状態を自転角度90度という。尚、以下の説明においてCPU101が検査チップ2を自転角度0度から40度又は90度に回転させる場合、検査チップ2は、前方から見て反時計回りに回転する。また、CPU101が検査チップ2を自転角度40度又は90度から0度に回転させる場合、検査チップ2は、前方から見て時計回りに回転する。また、図8に示す後述するS2、S3,及びS15において、検査チップ2の公転の開始、公転の速度の制御、及び公転の停止を行う動作は、CPU101が公転コントローラ97を制御し、主軸モータ35を制御することによって行われる。また、図8に示す後述するS4〜S15において、検査チップ2を自転角度0度、40度、又は90度に回転させる動作は、CPU101が自転コントローラ98を制御してステッピングモータ51を駆動制御することによって行われる。
図8に示すように、CPU101は、HDD105に予め記憶されているモータの駆動情報を読み込み、公転コントローラ97に主軸モータ35の駆動情報をセットし、自転コントローラ98にステッピングモータ51の駆動情報をセットする(S1)。このとき、検査チップ2は図2及び図9(A)に示すように、定常状態であり自転角度0度である。次いで、自転角度が0度の検査チップ2の公転を開始し、公転の速度を速度Vに上げる(S2)速度Vは、例えば3000rpmであり、検査チップ2に、数百Gほどの遠心力Xが作用する。
CPU101は公転の速度Vを保持する(S3)。図9(B)に示すように、左辺部83から図2に示す右辺部82に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91、基質溶液92、洗浄液93、標識抗体液94、及び検査液体95は、夫々、反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390から供給部320,340,360,380,400に移動する。また、磁性ビーズ分散液96のうち、磁性ビーズ31以外の液体を磁性ビーズ分散液961という。磁性ビーズ分散液961は、ビーズ保持部410から供給部420に移動する。磁性ビーズ31は、磁石451に保持され、ビーズ保持部410に残る。尚、以下の説明では、ターンテーブル33の回転速度は速度Vで一定であるとするが、速度Vの値が遠心処理の途中で変更されてもよい。
次いで、図9(C)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S4)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91、基質溶液92、洗浄液93、及び標識抗体液94、は、夫々、供給部320,340,360,380から、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390に移動する。また、検査液体95は、供給部400からビーズ保持部410に移動する。この時、図5に示すように、測定流路251〜254における磁性ビーズ31、磁石451、及び検査液体95は、第一状態となる。磁性ビーズ分散液961は、供給部420から測定部430に移動する。
次いで、図9(D)に示すように、CPU101は自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S5)。この結果、左辺部83から、図2に示す右辺部82に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91、基質溶液92、洗浄液93、及び標識抗体液94は、夫々、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390から、供給部340,360,380,400に移動する。また、検査液体95は、図6に示す第二状態を介して、図9(D)及び図7に示すように供給部420に移動する。図5〜図7に示す第一状態から第三状態に移行する間に、磁性ビーズ31に固相化された抗体に、検査液体95に含まれる検査対象の物質が結合する。磁性ビーズ31は磁石451によって保持される。磁性ビーズ分散液961は、測定部430から廃液部440に移動する。
次いで、図9(E)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S6)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91、基質溶液92、及び洗浄液93は、夫々、供給部340,360,380から、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390に移動する。また、標識抗体液94は、供給部400からビーズ保持部410に移動する。この時、図5に示すように、測定流路251〜254における磁性ビーズ31、磁石451、及び標識抗体液94は、第一状態となる。検査液体95は、供給部420から測定部430に移動する。
次いで、図10(F)に示すように、CPU101は自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S7)。この結果、左辺部83から、図2に示す右辺部82に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91、基質溶液92、及び洗浄液93は、夫々、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390から、供給部360,380,400に移動する。また、標識抗体液94は、図6に示す第二状態を介して、図10(F)及び図7に示すように供給部420に移動する。図5〜図7に示す第一状態から第三状態に移行する間に、検査対象の物質と磁性ビーズ31の抗体との結合体に酵素標識抗体が特異的に結合する。検査液体95は、測定部430から廃液部440に移動する。
次いで、図10(G)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S8)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91及び基質溶液92は、夫々、供給部360,380から、標識抗体液注入部370及び検査液体注入部390に移動する。また、洗浄液93は、供給部400からビーズ保持部410に移動する。この時、図5に示すように、測定流路251〜254における磁性ビーズ31、磁石451、及び洗浄液93は、第一状態となる。標識抗体液94は、供給部420から測定部430に移動する。
次いで、図10(H)に示すように、CPU101は自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S9)。この結果、左辺部83から、図2に示す右辺部82に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91及び基質溶液92は、夫々、標識抗体液注入部370及び検査液体注入部390から、供給部380,400に移動する。また、洗浄液93は、図6に示す第二状態を介して、図10(H)及び図7に示すように供給部420に移動する。図5〜図7に示す第一状態から第三状態に移行する間に、洗浄液93が磁性ビーズ31を洗浄する。標識抗体液94は、測定部430から廃液部440に移動する。
次いで、図10(I)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S10)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91は、供給部380から検査液体注入部390に移動する。また、基質溶液92は、供給部400からビーズ保持部410に移動する。この時、図5に示すように、測定流路251〜254における磁性ビーズ31、磁石451、及び基質溶液92は、第一状態となる。洗浄液93は、供給部420から測定部430に移動する。
次いで、図10(J)に示すように、CPU101は自転角度0度まで検査チップ2を回転させる(S11)。この結果、左辺部83から、図2に示す右辺部82に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91は、夫々、検査液体注入部390から供給部400に移動する。また、基質溶液92は、図6に示す第二状態を介して、図10(J)及び図7に示すように供給部420に移動する。図5〜図7に示す第一状態から第三状態に移行する間に、基質溶液92が、洗浄液93によって洗浄された後の磁性ビーズ31に接触し、酵素標識抗体と酵素反応する。洗浄液93は、測定部430から廃液部440に移動する。
次いで、図11(K)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S12)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91は、供給部400からビーズ保持部410に移動する。この時、図5に示すように、測定流路251〜254における磁性ビーズ31、磁石451、及び基質溶液92は、第一状態となる。基質溶液92は、供給部420から測定部430に移動する。
次いで、図11(L)に示すように、CPU101は自転角度40度まで検査チップ2を回転させる(S13)。この結果、第一形成壁面510に垂直な方向の遠心力Xが作用する。遠心力Xの作用によって、反応停止液91は、図6に示す第二状態を介して、図11(L)及び図7に示すように供給部420に移動する。角度R12が角度R11より大きいので、基質溶液92は、測定部430に保持される。
次いで、図11(M)に示すように、CPU101は自転角度90度まで検査チップ2を回転させる(S14)。この結果、上辺部81から下辺部84に向けて、検査チップ2に遠心力Xが作用する。反応停止液91は、供給部420から測定部430に移動する。測定部430において基質溶液92に反応停止液91が混合され、基質溶液92の酵素反応の進行が停止する。以下の説明では、反応停止液91が混合された基質溶液92を、測定溶液921という。
図11には図示しないが、CPU101は自転角度0度まで検査チップ2を回転させつつ、検査チップ2の公転を終了させる(S15)。遠心処理は終了される。
遠心処理の実行後、CPU101は公転コントローラ97を制御し、検査チップ2を測定位置の角度まで回転移動させる。測定流路251〜254の測定部430には、検査液体95が使用された測定溶液921が保持されている。図1に示す測定コントローラ99は光源71を発光させ、測定光を測定流路251〜254の測定部430に貯溜された測定溶液921に順に透過させる。CPU101は、光センサ72が受光した測定光の変化量に基づいて、測定流路251〜254の測定部430に貯溜された測定溶液921の光学測定を行い、測定データを取得する。CPU101は、取得された測定データに基づいて、測定溶液921の測定結果を算出する。測定結果に基づく測定溶液921の検査結果が、図1に示すディスプレイ106に表示される。尚、本実施形態では、4か所の測定部430に貯留された測定溶液921を測定する。この場合、図1に示す光源71と光センサ72とが左右方向に移動し、4か所の測定部430に順に測定光を透過させてもよいし、4か所の測定部430に測定光を透過可能に夫々4つの光源71と光センサ72とが左右方向に並べて設けられてもよい。また、測定溶液921の測定方法は、光学測定に限られず、他の方法でもよい。
<7.本実施形態の主たる作用・効果>
以上のように本実施形態における測定が実行される。本実施形態では、測定流路251〜254の磁石451は、夫々、磁石保持部450A〜450Dにおいて移動可能である。また、隔壁20A〜20Dは、夫々、第一部位201A〜201Dと、第二部位202A〜202Dとの間に厚み方向の厚みが異なる部位を有する。このため、図5及び図7に示すように、磁石451が動き、隔壁20A〜20Dにおける厚みが薄い部分に移動した場合、磁性ビーズ31と磁石451とが近づき、磁力によって磁性ビーズ31が保持され易くなる。一方、図5及び図6に示すように、磁石451が隔壁20A〜20Dの厚みが、厚い部分に移動した場合、磁性ビーズ31と磁石451とが離れ、磁性ビーズ31が保持され難くなる。すなわち、磁性ビーズ31に作用する磁石451の磁力が変化することで、磁性ビーズ31の保持と、保持の解除とが行われる。よって、磁性ビーズが常に磁石451に引き付けられて常に隔壁20A〜20Dに接触している場合に比べて、試薬9が磁性ビーズ31の表面に接触し易い。故に、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図5に示すように、第一部位201A〜201Dより第二部位202A〜202D側の部位が、夫々、第一部位201A〜201Dの厚みより厚い部位を含んでいる。このため、図5及び図6に示すように、ビーズ保持部410における第一部位201A〜201Dより第二部位202A〜202D側の部位において、試薬9と磁性ビーズ31とを接触させる場合に、磁性ビーズ31の保持が解除され、試薬9と磁性ビーズ31とが接触し易くなる。また、取り出し部570から供給部420に試薬9が流れる場合、隔壁20A〜20Dにおける第一部位の厚みが薄いので、図7に示すように磁石451の磁力によって磁性ビーズ31を保持できる。よって、磁性ビーズ31が取り出し部570から下流に流出する可能性を低減できる。故に、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図5に示すように、隔壁20A,20Bは、夫々、磁石保持部450A,450B側の面に、第一部位201A,201Bから第二部位202A,202B側に向かうほど、隔壁20A,20Bの厚みが厚くなる傾斜面211,221を備えている。このため、隔壁20A,20Bにおける磁石保持部450A,450B側の面に段差が形成されている場合に比べて、磁石451が移動し易い。よって、磁石451が段差に引っ掛かり、磁石451が移動せず、磁性ビーズ31の保持又は保持の解除が行われない可能性を低減できる。よって、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、隔壁20C、20Dは、夫々、ビーズ保持部410C,410D側の面に、第一部位201C,201Dから第二部位202C,202D側に向かうほど、隔壁20C,20Dの厚みが厚くなる傾斜面231,241を備えている。このため、隔壁20C,20Dにおけるビーズ保持部410C,410D側の面に段差が形成されている場合に比べて、磁性ビーズ31が移動し易い。よって、磁性ビーズ31が段差に引っ掛かり、磁性ビーズ31が移動せず、磁石451による磁性ビーズ31の保持又は保持の解除が行われない可能性を低減できる。よって、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図7(B)及び図7(C)に示すように、磁石451の磁石平面457の面積は、隔壁平面205A,205Bの面積より小さい。このため、測定流路251,253の隔壁平面205A,205Bが、夫々、磁石平面457に接触する。よって、磁石平面457の面積が隔壁平面205A,205Bの面積より大きく、隔壁平面205A,205Bの一部が、夫々、磁石平面457に接触し難い場合に比べて、磁性ビーズ31を保持し易い。よって、磁性ビーズ31が下流に流れる可能性を低減でき、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図5に示すように、測定流路253,254の隔壁20C、20Dにおける磁石保持部450C,450D側の面は、平面208,209である。このため、図5〜図7に示すように、磁石451が平面208,209を移動する。よって、隔壁20C、20Dにおける磁石保持部450C,450D側の面が傾いている場合に比べて、磁石451がスムーズに移動できる。よって、磁性ビーズ31の保持と、保持の解除とを容易に行うことができる。よって、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図4に示すように、直交方向において、第一形成壁面510における試薬導入部560側の端である壁面端部512は、導入端部581より取り出し部570側である右側に位置している。このため、直交方向において、導入端部581より取り出し部570側の反対側である左側に壁面端部512が位置する場合に比べて、導入端部581からビーズ保持部410に流入する試薬9が、磁性ビーズ31と接触する前に取り出し部570から流出し難い。よって、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図4に示すように、取り出し部570の第一長さL1は、磁石451における第二長さL2より短い。このため、図7に示すように、第一長さL1が第二長さL2以上である場合に比べて、磁石451が取り出し部570より下流側にはみ出し難い。よって、磁石451に保持された磁性ビーズ31が、取り出し部570より下流側に一部がはみ出した磁石451から、取り出し部570より下流側の流路に流れる可能性を低減できる。よって、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、図5に示すように、磁石保持部450の保持壁面452は、第一形成壁面510と対向し、第一形成壁面510と対向し且つ平行である。このため、図5〜図7に示すように、磁性ビーズ31の流れに沿って磁石451が移動する。このため、保持壁面452が第一形成壁面510に対向しない場合、又は、第一形成壁面510と平行でない場合に比べて、磁石451が磁性ビーズ31をより確実に保持できる。よって、磁石451が磁性ビーズ31を保持できず、検査精度が低下する可能性を低減できる。
また、測定部430において測定溶液921の測定が行われる場合には、検査チップ2に遠心力Xが作用しなくなり、測定部430が凹む方向である下方向に重力が作用する。このため、検査チップ2に、遠心力Xが作用しない。よって、例えば、試薬導入部560より上流にある反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、又は検査液体注入部390に、残った試薬9が移動して下流に流れる恐れがある。
本実施形態では、各注入部310,330,350,370,390、ビーズ保持部410、及び測定部430は、互いに同じ方向である下方向に凹んで形成されている。このため、測定時には、各注入部310,330,350,370,390、ビーズ保持部410が凹む方向が重力方向となる。よって、各注入部310,330,350,370,390が、測定部430と異なる方向に凹む場合に比べて、残った試薬9が注入部310,330,350,370,390内に重力によって保持され易くなり、下流側に流れ難い。また、注入部310,330,350,370,390内に残った試薬が重力によって下流側に流れた場合でも、流れた試薬9は重力方向に凹むビーズ保持部410に保持され、測定部430に流れ難い。よって、注入部310,330,350,370,390に残った試薬9が測定部430に流れて検査精度が低下する可能性を低減できる。
上記実施形態において、液体流路25は本発明の流路の一例である。保持壁面452は本発明の保持壁面の一例である。壁面端部512は本発明の壁面端部の一例である。反応停止液注入部310、基質溶液注入部330、洗浄液注入部350、標識抗体液注入部370、及び検査液体注入部390は、本発明の注入部の一例である。下方向が本発明の一方向の一例である。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、注入部310,330,350,370,390、及びビーズ保持部410の少なくとも1つが、測定部430と同じ方向に凹まなくてもよい。ビーズ保持部410と磁石保持部450とが同じ形状でなくてもよい。例えば、保持壁面452は、第一形成壁面510に厚み方向に対向しなくてもよいし、第一形成壁面510と平行でなくてもよい。また、第一形成壁面510と第二形成壁面520とが、下方向に凹む凹部を形成しなくてもよい。
また、図2に示す取り出し部570の第一長さL1が、磁石451の第二長さL2以上であってもよい。また、直交方向において、壁面端部512が導入端部581より取り出し部570の反対側である左側にあってもよい。また、隔壁20のビーズ保持部410側の面と磁石保持部450側の面の両方に突出部が設けられてもよい。また、図5に示す磁石平面457の面積は、隔壁平面205A,205Bの面積以上であってもよい。また、傾斜面211,212,221,231,241,242が、夫々、段差部であってもよい。
また、測定流路251〜254における隔壁20A〜20Dは互いに異なる形状であった。しかし、例えば、本実施形態の測定流路251〜254のいずれか1つのみを、左右方向に4つ並べてもよい。また、例えば、最も左側の測定流路の検査液体注入部390に検査液体95が注入され、他の3つ測定流路の検査液体注入部390に、夫々、種類が互いに異なる基準検査液体が注入されてもよい。基準検査液体は、検査液体95を用いた測定データと比較する測定データを得るための検査液体である。そして、光学測定において、検査液体95が使用された測定溶液921の測定データと、基準検査液体が使用された3つの測定溶液921の測定データとが比較されて、測定結果が算出されてもよい。
2 検査チップ
9 試薬
20,20A,20B,20C,20D 隔壁
21,22,23,24 突出部
25 液体流路
31 磁性ビーズ
9 試薬
91 反応停止液
92 基質溶液
93 洗浄液
94 標識抗体液
95 検査液体
96,961 磁性ビーズ分散液
201A,201B,201C,201D 第一部位
202A,202B,202C,202D 第二部位
203 第一面
204 第二面
205A,205B 隔壁平面
206,207,208,209 平面
211,212,221,231,241,242 傾斜面
310 反応停止液注入部
330 基質溶液注入部
350 洗浄液注入部
370 標識抗体液注入部
390 検査液体注入部
410,410A,410B,410C,410D ビーズ保持部
430 測定部
450,450A,450B,450C,450D 磁石保持部
451 磁石
452,453,454,455,456 保持壁面
457 磁石平面
510 第一形成壁面
512 壁面端部
560 試薬導入部
570 取り出し部
581 導入端部

Claims (7)

  1. 所定深さに形成された流路を備える第一面と、前記第一面の反対側の第二面とを備えた検査チップであって、
    前記第一面に形成され、抗原抗体反応のための磁性ビーズが保持されるビーズ保持部と、
    前記第一面において前記ビーズ保持部に対して前記流路の上流側に形成され、前記ビーズ保持部に保持された前記磁性ビーズと混合させる試薬を、前記ビーズ保持部に導入する試薬導入部と、
    前記第一面において前記ビーズ保持部における前記流路の下流側の端部に設けられ、前記磁性ビーズに接触した前記試薬を流出させる取り出し部と、
    前記第二面において前記ビーズ保持部と対向して設けられ、磁石を移動可能に保持する磁石保持部と、
    前記第一面から前記第二面に向かう厚み方向において、前記ビーズ保持部と前記磁石保持部とを隔てる隔壁と
    を備え、
    前記隔壁は、前記取り出し部側の端部である第一部位と、前記試薬導入部側の端部である第二部位との間に前記厚み方向の厚みが異なる部位を有することを特徴とする検査チップ。
  2. 前記隔壁における前記第一部位と前記第二部位との間に、前記第一部位の前記厚みより厚い部位を含むことを特徴とする請求項1に記載の検査チップ。
  3. 前記隔壁は、前記第一部位から前記第二部位側に向かうほど前記厚みが厚くなる傾斜面を備えたことを特徴とする請求項2に記載の検査チップ。
  4. 前記第一部位は、前記磁石保持部側に平面である隔壁平面を備え、
    前記磁石は、前記隔壁側に、前記隔壁平面より面積の小さい平面である磁石平面を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の検査チップ。
  5. 前記隔壁における前記磁石保持部側の面は、平面であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の検査チップ。
  6. 前記試薬導入部における前記取り出し部側の端部を形成する導入端部と、
    前記ビーズ保持部を形成する面であって、前記取り出し部を形成する第一形成壁面と、
    前記ビーズ保持部を形成する面であって、前記第一形成壁面における前記試薬導入部側の端である壁面端部に接続された第二形成壁面と
    を備え、
    前記第一形成壁面と前記第二形成壁面とは一方向に凹む凹部を形成し、
    前記一方向と前記厚み方向とに直交する直交方向において、前記壁面端部は前記導入端部より前記取り出し部側に位置し、
    前記取り出し部の前記一方向の第一長さは、前記磁石における前記一方向の第二長さより短く、
    前記磁石保持部は、前記厚み方向において前記第一形成壁面と対向する面であって、前記第一形成壁面と平行な保持壁面を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の検査チップ。
  7. 前記試薬導入部よりも前記流路の上流側に設けられ、検査対象物質を含む検査液体が注入される注入部と、
    前記取り出し部よりも前記流路の下流側に設けられた測定部と
    を備え、
    前記ビーズ保持部と、前記注入部と、前記測定部とは、同じ方向に凹むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の検査チップ。
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