JP5910643B2 - 同軸コネクタプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、同軸コネクタプラグに関し、より特定的には、筒状の外部導体及び外部導体内に設けられている中心導体を備えている同軸コネクタプラグに関する。
従来の同軸コネクタプラグとしては、例えば、特許文献1に記載の同軸コネクタプラグが知られている。図12は、特許文献1に記載の同軸コネクタプラグ510の断面構造図である。図13は、特許文献1に記載の同軸コネクタプラグ510の中心導体514aを前側から平面視した図である。
同軸コネクタプラグ510は、図12に示すように、外部導体部512、中心導体514a及び絶縁体516を備えている。外部導体部512は、外部導体512a及び外部端子512bを含んでいる。
外部導体512aは、上下方向に延在する筒状をなしている。外部端子512bは、外部導体512aの下側に引き出されており、上側から平面視したときに、外部導体512aから離れる方向に折り曲げられている。
絶縁体516は、外部導体512aの下端の開口を塞ぐ板状部材であり、樹脂により作製されている。中心導体514aは、インサートモールド成形により絶縁体516に対して一体的に取り付けられ、かつ、外部導体512aに囲まれた領域内に設けられている。
ところで、中心導体514aの側面には、図13に示すように、孔Hが設けられている。そして、図12に示すように、絶縁体516が孔Hを介して中心導体514a内に入り込んでいる。これにより、同軸コネクタプラグ510では、中心導体514aが絶縁体516から容易に外れることが抑制されている。
以上のような同軸コネクタプラグ510では、上下方向の高さを低くする(以下、低背化)が望まれている。
特開2013−98122号公報
そこで、本発明の目的は、低背化を図ることができる同軸コネクタプラグを提供することである。
本発明の一形態に係る同軸コネクタプラグは、第1の方向に延在する筒状をなしている第1の外部導体と、前記第1の方向に延在する筒状をなし、かつ、前記第1の外部導体内に設けられている第1の中心導体と、前記第1の中心導体を前記第1の外部導体に固定する絶縁体と、を備えており、前記第1の中心導体の前記第1の方向の一方側の端部には、該第1の中心導体の内部と外部とを連通する連通部が設けられており、前記連通部の前記第1の方向に直交する第2の方向の幅は、該連通部の少なくとも一部において該第1の方向の一方側から他方側へと行くにしたがって大きくなっており、前記絶縁体は、前記連通部を介して前記第1の中心導体の外部から内部に侵入していること、を特徴とする。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記絶縁体は、前記第1の外部導体の前記第1の方向の一方側の開口を覆っており、前記第1の中心導体の前記第1の方向の一方側の端部は、前記絶縁体の該第1の方向の一方側の面から露出していてもよい。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記第1の中心導体は、帯状をなす板状部材の長手方向の両端が接合するように該板状部材が環状に曲げられて構成されていてもよい。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記連通部は、前記板状部材の長手方向の両端の少なくとも一方に切り欠きが設けられることにより形成されていてもよい。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記第1の中心導体は、円筒形状をなしていてもよい。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記絶縁体は、樹脂により作製されていてもよい。
前記同軸コネクタプラグにおいて、前記第1の外部導体には、同軸コネクタレセプタクルの筒状の第2の外部導体が挿入され、前記第1の中心導体には、前記同軸コネクタレセプタクルの第2の中心導体が挿入されていてもよい。
本発明によれば、低背化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る同軸コネクタプラグ10の外観斜視図である。 同軸コネクタプラグ10の外部導体部12の外観斜視図である。 外部導体部12をz軸方向から平面視した図である。 同軸コネクタプラグ10の中心導体部14の外観斜視図である。 同軸コネクタプラグ10の中心導体部14の外観斜視図である。 同軸コネクタプラグ10の中心導体部14を平面視した図である。 組み立て途中における同軸コネクタプラグ10の中心導体部14を示した図である。 組み立て途中における同軸コネクタプラグ10の中心導体部14を示した図である。 同軸コネクタプラグ10の絶縁体16の外観斜視図である。 同軸コネクタプラグ10の断面構造図である。 本発明の一実施形態に係る同軸コネクタレセプタクル110の外観斜視図である。 同軸コネクタレセプタクル110の外部導体部112の外観斜視図である。 同軸コネクタレセプタクル110の中心導体部114の外観斜視図である。 同軸コネクタレセプタクル110の絶縁体116の外観斜視図である。 取り付け前の同軸コネクタプラグ10及び同軸コネクタレセプタクル110の断面構造図である。 取り付け後の同軸コネクタプラグ10及び同軸コネクタレセプタクル110の断面構造図である。 特許文献1に記載の同軸コネクタプラグ510の断面構造図である。 特許文献1に記載の同軸コネクタプラグ510の中心導体514aを前側から平面視した図である。
以下に、本発明の実施形態に係る同軸コネクタプラグについて説明する。
(同軸コネクタプラグの構成)
まず、本発明の一実施形態に係る同軸コネクタプラグについて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る同軸コネクタプラグ10の外観斜視図である。図2は、同軸コネクタプラグ10の外部導体部12の外観斜視図である。図3は、外部導体部12をz軸方向から平面視した図である。図4A及び図4Bは、同軸コネクタプラグ10の中心導体部14の外観斜視図である。図4Cは、同軸コネクタプラグ10の中心導体部14を平面視した図である。図4D及び図4Eは、組み立て途中における同軸コネクタプラグ10の中心導体部14を示した図である。図5Aは、同軸コネクタプラグ10の絶縁体16の外観斜視図である。図5Bは、同軸コネクタプラグ10の断面構造図である。
同軸コネクタプラグ10には、後述する同軸コネクタレセプタクルが下側から装着される。すなわち、同軸コネクタプラグ10の使用時には、同軸コネクタプラグ10は、開口が下方を向いた状態で用いられる。ただし、便宜上、図1の上方向が鉛直方向の上方向を意味し、図1の下方向が鉛直方向の下方向を意味するものとする。そして、図1の下方向をz軸方向の正方向と定義し、図1の上方向をz軸方向の負方向と定義する。
また、同軸コネクタプラグ10は、z軸方向から平面視したときに、長方形状をなしている。そこで、同軸コネクタプラグ10をz軸方向から平面視したときに、同軸コネクタプラグ10の2辺が延在する方向をx軸方向及びy軸方向と定義する。x軸方向、y軸方向及びz軸方向は直交している。
同軸コネクタプラグ10は、フレキシブルプリント基板のような回路基板上に実装され、図1及び図2に示すように、外部導体部12、中心導体部14及び絶縁体16を備えている。
外部導体部12は、導電性及び弾性を有する1枚の金属板(例えば、りん青銅)に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことにより作製されている。更に、外部導体部12には、ニッケルメッキ、銀メッキ又は金メッキが施されている。外部導体部12は、図1ないし図3に示すように、第1の外部導体12a及び外部端子12b〜12fを含んでいる。第1の外部導体12aは、図1ないし図3に示すように、z軸方向に延在する円筒形状をなしている。
また、第1の外部導体12aは、図1ないし図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、円環状の一箇所において切断部Sが設けられた形状をなしている。切断部Sは、第1の外部導体12aにおいてz軸方向に延在している。また、第1の外部導体12aは、切断部Sにおいて開いた構造をなしており、いわゆるC字型をなしている。以下では、図3に示すように、第1の外部導体12aをz軸方向から平面視したときにおける第1の外部導体12aの中心を中心Cと呼ぶ。また、中心Cと切断部Sとを結ぶ直線を直線L1と呼ぶ。なお、直線L1は、切断部Sの中央を通過している。中心Cを通過し、かつ、直線L1と直交する直線を直線L2と呼ぶ。直線L1は、y軸方向と平行であり、直線L2は、x軸方向と平行である。
外部端子12b〜12fは、図2及び図3に示すように、第1の外部導体12aに接続されている。外部端子12b〜12fは、第1の外部導体12aからz軸方向の正方向側に引き出され、かつ、z軸方向から平面視したときに、第1の外部導体12aから離れる方向に延在している。
外部端子12bは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側に引き出されていると共に、y軸方向の正方向側に折り返されている。より詳細には、外部端子12bは、z軸方向から平面視したときに、中心Cに対してy軸方向の正方向側において第1の外部導体12aに接続され、中心Cから切断部Sに向かう方向の反対方向(すなわち、y軸方向の正方向側)に向かって延在している。
外部端子12c,12dは、図1ないし図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、直線L2よりも切断部S側の反対側(すなわち、y軸方向の正方向側)に設けられている。より詳細には、外部端子12cは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、中心Cを中心として切断部Sを反時計回り方向に135度だけ回転させた位置において第1の外部導体12aに接続されている。そして、外部端子12cは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側に引き出されている。更に、外部端子12cは、z軸方向から平面視したときに、中心Cから外部端子12cと第1の外部導体12aとの接続部分へと向かう方向に延在した後、y軸方向の正方向側に向かって折れ曲がっている。
一方、外部端子12dは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、中心Cを中心として切断部Sを時計回り方向に135度だけ回転させた位置において第1の外部導体12aに接続されている。そして、外部端子12dは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側に引き出されている。更に、外部端子12dは、z軸方向から平面視したときに、中心Cから外部端子12dと第1の外部導体12aとの接続部分へと向かう方向に延在した後、y軸方向の正方向側に向かって折れ曲がっている。
外部端子12e,12fは、図1ないし図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、直線L2よりも切断部S側(すなわち、y軸方向の負方向側)において、切断部Sを挟むように設けられている。より詳細には、外部端子12eは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、中心Cを中心として切断部Sを反時計回り方向に45度だけ回転させた位置において第1の外部導体12aに接続されている。そして、外部端子12eは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側に引き出されている。更に、外部端子12eは、z軸方向から平面視したときに、中心Cから外部端子12eと第1の外部導体12aとの接続部分へと向かう方向に延在した後、y軸方向の負方向側に向かって折れ曲がっている。
一方、外部端子12fは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、中心Cを中心として切断部Sを時計回り方向に45度だけ回転させた位置において第1の外部導体12aに接続されている。そして、外部端子12fは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側に引き出されている。更に、外部端子12fは、z軸方向から平面視したときに、中心Cから外部端子12fと第1の外部導体12aとの接続部分へと向かう方向に延在した後、y軸方向の負方向側に向かって折れ曲がっている。
以上のように構成された外部端子12c〜12fは、図3に示すように、直線L1が延在する方向(すなわち、y軸方向)から平面視したときに、直線L2が延在する方向(すなわち、x軸方向)に第1の外部導体12aからはみ出していない。
中心導体部14は、1枚の金属板(例えば、りん青銅)に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことにより作製されている。更に、中心導体部14には、ニッケルメッキ、銀メッキ又は金メッキが施されている。中心導体部14は、図1及び図4に示すように、第1の中心導体14a及び外部端子14bを備えている。
第1の中心導体14aは、図1に示すように、z軸方向から平面視したときに、第1の外部導体12aに囲まれた領域内(より詳細には、第1の外部導体12aの中心C)に設けられている。また、第1の中心導体14aは、図4A及び図4Bに示すように、z軸方向に延在している円筒形状をなしている。第1の中心導体14aには、上下方向に延在する3つのスリットが設けられている。これにより、第1の中心導体14aは、水平方向に僅かに広がることが可能である。
外部端子14bは、図4A及び図4Bに示すように、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部に接続され、かつ、y軸方向の正方向側に向かって直線状に延在している。
ところで、第1の中心導体14aのz軸方向の負方向側の端部には、図4B及び図4Cに示すように、第1の中心導体14aの内部と外部とを連通する連通部hが設けられている。以下に、連通部hについて中心導体部14の製造工程を交えながら説明する。
連通部hは、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部の一部が矩形状に切り欠かれることにより形成されている。すなわち、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部は、z軸方向から平面視したときに、C字状をなしている。本実施形態では、連通部hは、z軸方向から平面視したときに、第1の中心導体14aの中心に対してy軸方向の正方向側の一部が切り欠かれている。これにより、第1の中心導体14aの内部と外部とが連通している。また、連通部hの形状は、y軸方向から平面視したときに、上下が反転した等脚台形状をなしている。これにより、連通部hのx軸方向の幅は、z軸方向の正方向側から負方向側へと行くにしたがって大きくなっている。
ここで、中心導体部14の作製の際には、図4Dに示すように、1枚の金属板がT字型に打ち抜かれる。図4Dの状態では、第1の中心導体14aは、x軸方向に延在している帯状をなす平板状部材である。第1の中心導体14aのx軸方向の両端に位置する辺にはそれぞれ、切り欠きHa,Hbが設けられている。また、図4Dの状態では、外部端子14bは、第1の中心導体14aのx軸方向の中央からy軸方向の正方向側に向かって延在している平板状部材である。そして、複数の中心導体部14がx軸方向に並ぶように、外部端子14bのy軸方向の正方向側の端部において金属板に接続されている。
次に、図4Eに示すように、平板状の第1の中心導体14aが円筒をなすように折り曲げられる。具体的には、第1の中心導体14aのx軸方向の両端の辺が接合するように平板状の第1の中心導体14aが円環状に曲げられる。この際、切り欠きHa,Hbが繋がって、連通部hが形成される。更に、図4Eに示すように、円筒状の第1の中心導体14aがz軸方向の負方向側に向かって折り曲げられる。これにより、中心導体部14が完成する。
絶縁体16は、樹脂等の絶縁性材料により作製され、中心導体部14を外部導体部12に固定する役割を果たす。絶縁体16は、図5Aに示すように、ベース部16a、突起16b及び係合部16c〜16fを含んでいる。ベース部16aは、図5Aに示すように、z軸方向から平面視したときに、円形状をなしている板状部材である。また、ベース部16aのz軸方向の負方向側の主面を上面S1と呼び、ベース部16aのz軸方向の正方向側の主面を下面S2と呼ぶ。
突起16bは、ベース部16aに対してy軸方向の負方向側に設けられており、ベース部16aに対してz軸方向の負方向側に突出している。
係合部16c〜16fは、z軸方向から平面視したときに、ベース部16aを中心として放射状に突出している。より詳細には、係合部16cは、ベース部16aからy軸方向の正方向側及びx軸方向の負方向側に向かって延在している。係合部16dは、ベース部16aからy軸方向の正方向側及びx軸方向の正方向側に向かって延在している。係合部16eは、ベース部16aからy軸方向の負方向側及びx軸方向の負方向側に向かって延在している。係合部16fは、ベース部16aからy軸方向の負方向側及びx軸方向の正方向側に向かって延在している。
中心導体部14は、絶縁体16に取り付けられている。より詳細には、中心導体部14と絶縁体16とは、図1に示すように、樹脂部材をインサートモールド成形により一体成形されている。これにより、第1の中心導体14aは、ベース部16aの中心においてz軸方向の負方向側に向かって突出している。また、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部は、絶縁体16の下面S2から露出している。更に、中心導体部14の外部端子14bは、突起16bのz軸方向の正方向側において、絶縁体16からy軸方向の負方向側に引き出されている。
また、絶縁体16は、図5Bに示すように、連通部hを介して第1の中心導体14aの外部から内部に浸入している。これにより、第1の中心導体14a内のz軸方向の正方向側の端部近傍には、絶縁体16が充填されている。図12に示すように、インサートモールド成形によって絶縁体516が孔Hを介して中心導体514a内に入り込ませる場合、孔Hのz軸方向の正方向側近傍に位置する中心導体の端部によって樹脂の流動が阻害され、成形された絶縁体にウェルドラインが発生することがある。このウェルドラインは絶縁体の強度が低下させる要因となる。しかしながら、図5Bに示す、第1の中心導体14aの端部を切り欠いた連通部hでは、連通部hのz軸方向の正方向側に第1の中心導体14aの端部が存在しないため、インサートモールド成形時に、孔Hのz軸方向の正方向側にある第1の中心導体14aの端部によって樹脂の流動が阻害されることがない。そのためウェルドラインの発生を抑制できる。
また、外部導体部12は、絶縁体16に対して取り付けられている。より詳細には、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側の端部は、図1に示すように、ベース部16aの上面S1に接触している。これにより、ベース部16aは、第1の外部導体12aのz軸方向の正方向側の開口を覆っている。また、外部端子12c〜12fはそれぞれ、係合部16c〜16fに係合している。より詳細には、外部端子12cは、係合部16cのx軸方向の負方向側から係合部16cのz軸方向の正方向側に引き出されている。外部端子12dは、係合部16dのx軸方向の正方向側から係合部16dのz軸方向の正方向側に引き出されている。外部端子12eは、係合部16eのx軸方向の負方向側から係合部16eのz軸方向の正方向側に引き出されている。外部端子12fは、係合部16fのx軸方向の正方向側から係合部16fのz軸方向の正方向側に引き出されている。また、外部端子12bは、係合部16cと係合部16dとの間において絶縁体16のz軸方向の正方向側に引き出されている。これにより、絶縁体16は、第1の外部導体12aに対してz軸方向の正方向側に設けられている。
また、突起16bは、図1に示すように、切断部S内に位置している。すなわち、突起16bは、切断部Sを塞ぐ蓋部材として機能している。ただし、突起16bは、第1の外部導体12aには接触していない。すなわち、突起16bと第1の外部導体12aとの間にはわずかな隙間が存在している。これにより、第1の外部導体12aは、その直径が小さくなる方向にわずかに変形できる。
(同軸コネクタレセプタクル)
次に、本発明の一実施形態に係る同軸コネクタプラグ10に装着される同軸コネクタレセプタクルについて図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る同軸コネクタレセプタクル110の外観斜視図である。図7は、同軸コネクタレセプタクル110の外部導体部112の外観斜視図である。図8は、同軸コネクタレセプタクル110の中心導体部114の外観斜視図である。図9は、同軸コネクタレセプタクル110の絶縁体116の外観斜視図である。
以下では、図6において、絶縁体116の法線方向をz軸方向と定義し、z軸方向から平面視したときに、絶縁体116の2辺に平行な方向をx軸方向及びy軸方向と定義する。x軸方向、y軸方向及びz軸方向は、互いに直交している。また、z軸方向は鉛直方向と平行である。
ただし、同軸コネクタレセプタクル110は、同軸コネクタプラグ10に対して下側から装着される。すなわち、同軸コネクタレセプタクル110の使用時には、同軸コネクタレセプタクル110は、開口が上方を向いた状態で用いられる。したがって、図6の上方向が鉛直方向の上方向を意味し、図6の下方向が鉛直方向の下方向を意味する。そこで、図6の上方向をz軸方向の正方向と定義し、図6の下方向をz軸方向の負方向と定義する。
同軸コネクタレセプタクル110は、フレキシブルプリント基板等の回路基板上に実装され、図6に示すように、外部導体部112、中心導体部114及び絶縁体116を備えている。
外部導体部112は、導電性及び弾性を有する1枚の金属板(例えば、りん青銅)に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことにより作製されている。更に、外部導体部112には、ニッケルメッキ、銀メッキ又は金メッキが施されている。外部導体部112は、図6及び図7に示すように、第2の外部導体112a及び外部端子112b〜112dを含んでいる。第2の外部導体112aは、図6及び図7に示すように、z軸方向に延在する円筒形状をなしている。
外部端子112b〜112dは、第2の外部導体112aに接続され、かつ、第2の外部導体112aのz軸方向の負方向側に設けられている。外部端子112bは、第2の外部導体112aからz軸方向の負方向側に引き出されていると共に、y軸方向の正方向側に折り返されている。外部端子112cは、第2の外部導体112aからz軸方向の負方向側に引き出されていると共に、x軸方向の負方向側に折り返されている。また、外部端子112cは、z軸方向から平面視したときにT字型をなしている。外部端子112dは、第2の外部導体112aからz軸方向の負方向側に引き出されていると共に、x軸方向の正方向側に折り返されている。また、外部端子112dは、z軸方向から平面視したときにT字型をなしている。
中心導体部114は、1枚の金属板(例えば、りん青銅)に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことにより作製されている。更に、中心導体部114には、ニッケルメッキ、銀メッキ又は金メッキが施されている。中心導体部114は、図6及び図8に示すように、第2の中心導体114a及び外部端子114bを備えている。
第2の中心導体114aは、図6に示すように、第2の外部導体112aの中心においてz軸方向に延在するように設けられている。すなわち、第2の中心導体114aは、z軸方向から平面視したときに、第2の外部導体112aに囲まれている。そして、第2の中心導体114aは、図8に示すように、z軸方向に延在している円柱形状をなしている。
外部端子114bは、図8に示すように、第2の中心導体114aのz軸方向の負方向側の端部に接続され、かつ、y軸方向の負方向側に向かって延在している。外部端子114bは、図8に示すように、z軸方向から平面視したときに、第2の外部導体112aの中心を挟んで外部端子112bと対向している。
絶縁体116は、樹脂等の絶縁性材料により作製され、図6及び図9に示すように、z軸方向から平面視したときに、矩形状をなしている。ただし、絶縁体116には、切り欠きC4が設けられている。切り欠きC4は、絶縁体116のy軸方向の正方向側の辺の中央部分が除去されることにより形成されている。
外部導体部112と中心導体部114と絶縁体116とは、インサートモールド成形により一体成形されている。これにより、第2の外部導体112aは、絶縁体116の中央においてz軸方向の正方向側に向かって突出している。更に、第2の外部導体112aのz軸方向の負方向側の端部は、絶縁体116により覆われている。外部端子112bは、切り欠きC4を介して絶縁体116外に引き出されている。更に、外部端子112c,112dはそれぞれ、絶縁体116のx軸方向の負方向側の辺及び正方向側の辺から絶縁体116外に引き出されている。また、第2の中心導体114aは、第2の外部導体112aに囲まれた領域内において絶縁体116からz軸方向の正方向側に向かって突出している。また、外部端子114bは、絶縁体116からy軸方向の負方向側に引き出されている。
(同軸コネクタレセプタクルの同軸コネクタプラグへの取り付け)
以下に、同軸コネクタレセプタクル110の同軸コネクタプラグ10への取り付けについて図面を参照しながら説明する。図10は、取り付け前の同軸コネクタプラグ10及び同軸コネクタレセプタクル110の断面構造図である。図11は、取り付け後の同軸コネクタプラグ10及び同軸コネクタレセプタクル110の断面構造図である。
図10に示すように、同軸コネクタプラグ10は、第1の外部導体12aの開口がz軸方向の負方向側を向いた状態で用いられる。そして、図11に示すように、同軸コネクタレセプタクル110は、同軸コネクタプラグ10に対してz軸方向の負方向側から装着される。具体的には、第2の外部導体112aは、第1の外部導体12aに対してz軸方向の負方向側から挿入される。第2の外部導体112aの外周面の径は、第1の外部導体12aの内周面の径よりも僅かに大きく設計されている。そのため、第2の外部導体112aの外周面は、第1の外部導体12aの内周面に圧接し、第1の外部導体12aは、第2の外部導体112aにより水平方向に押し広げられる。すなわち、第1の外部導体12aは、切断部S全体の幅が大きくなるように広がる。そして、第1の外部導体12aの内周面の凹凸と第2の外部導体112aの外周面の凹凸とが係合する。これにより、第1の外部導体12aは、第2の外部導体112aを保持する。第1の外部導体12a,112aは、使用時には、接地電位に保たれる。
更に、第1の中心導体14aは、第2の中心導体114aと接続される。具体的には、第2の中心導体114aは、図11に示すように、円筒形状の第1の中心導体14a内に挿入される。第2の中心導体114aの外周面の径は、第1の中心導体14aの内周面の径よりも僅かに大きく設計されている。そのため、第2の中心導体114aの外周面は、第1の中心導体14aの内周面に圧接し、第1の中心導体14aは、第2の中心導体114aにより水平方向に反るように押し広げられる。これにより、第1の中心導体14aは、第2の中心導体114aを保持する。第1の中心導体14a,114aには、使用時には、高周波信号電流が流れる。
(効果)
以上のように構成された同軸コネクタプラグ10によれば、第1の中心導体14aが絶縁体16から外れることを抑制できる。より詳細には、同軸コネクタプラグ10では、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部に、第1の中心導体14aの内部と外部とを連通する連通部hが設けられている。これにより、絶縁体16は、連通部hを介して第1の中心導体14aの外部から内部へと侵入している。これにより、同軸コネクタプラグ10では、第1の中心導体14aが絶縁体16から容易に外れることが抑制されている。
更に、同軸コネクタプラグ10によれば、連通部hのx軸方向の幅は、z軸方向の正方向側から負方向側へと行くにしたがって大きくなっている。これにより、第1の中心導体14aがz軸方向の負方向側に引っ張られた場合に、連通部hの内周面のz軸方向の正方向側の端部は、連通部h内に位置している絶縁体16に引っかかるようになる。これにより、同軸コネクタプラグ10では、第1の中心導体14aが絶縁体16から容易に外れることが抑制されている。
また、同軸コネクタプラグ10によれば、第1の中心導体14aの連通部hは、第1の中心導体14aのz軸方向の正方向側の端部に位置している。一方、特許文献1に記載の同軸コネクタプラグ510では、孔Hは、第1の中心導体14aの下端よりも上側に位置している。よって、第1の中心導体14aのz軸方向の高さは、中心導体514aの上下方向の高さよりも低くなる。その結果、同軸コネクタプラグ10の低背化が図られる。
(その他の実施形態)
本発明に係る同軸コネクタプラグは、前記同軸コネクタプラグ10に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、切り欠きHa,Hbは少なくともいずれか一方が設けられていればよい。
また、連通部hの形状は、上下を反転した等脚台形状に限らない。また、連通部hのx軸方向の幅は、連通部h全体にわたってz軸方向の正方向側から負方向側へと行くにしたがって大きくなっていなくてもよく、連通部hの少なくとも一部においてz軸方向の正方向側から負方向側へと行くにしたがって大きくなっていればよい。連通部hの幅は、z軸方向の正方向側から負方向へと行くに従って、連続的に大きく変化してもよいし、階段状に大きくなってもよい。
以上のように、本発明は、同軸コネクタプラグに有用であり、特に、同軸コネクタレセプタクルの低背化を図ることができる点において優れている。
10:同軸コネクタプラグ
12:外部導体部
12a:第1の外部導体
14:中心導体部
14a:第1の中心導体
16:絶縁体
h:連通部

Claims (7)

  1. 第1の方向に延在する筒状をなしている第1の外部導体と、
    前記第1の方向に延在する筒状をなし、かつ、前記第1の外部導体内に設けられている第1の中心導体と、
    前記第1の中心導体を前記第1の外部導体に固定する絶縁体と、
    を備えており、
    前記第1の中心導体の前記第1の方向の一方側の端部には、該第1の中心導体の内部と外部とを連通する連通部が設けられており、
    前記連通部の前記第1の方向に直交する第2の方向の幅は、該連通部の少なくとも一部において該第1の方向の一方側から他方側へと行くにしたがって大きくなっており、
    前記絶縁体は、前記連通部を介して前記第1の中心導体の外部から内部に侵入していること、
    を特徴とする同軸コネクタプラグ。
  2. 前記絶縁体は、前記第1の外部導体の前記第1の方向の一方側の開口を覆っており、
    前記第1の中心導体の前記第1の方向の一方側の端部は、前記絶縁体の該第1の方向の一方側の面から露出していること、
    を特徴とする請求項1に記載の同軸コネクタプラグ。
  3. 前記第1の中心導体は、帯状をなす板状部材の長手方向の両端が接合するように該板状部材が環状に曲がって構成されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の同軸コネクタプラグ。
  4. 前記連通部は、前記板状部材の長手方向の両端の少なくとも一方に設けられた切り欠きであること、
    を特徴とする請求項3に記載の同軸コネクタプラグ。
  5. 前記第1の中心導体は、円筒形状をなしていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の同軸コネクタプラグ。
  6. 前記絶縁体の材料は、樹脂であること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の同軸コネクタプラグ。
  7. 前記第1の外部導体には、同軸コネクタレセプタクルの筒状の第2の外部導体が挿入され、
    前記第1の中心導体には、前記同軸コネクタレセプタクルの第2の中心導体が挿入されること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の同軸コネクタプラグ。
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