以下、図面を用いて実施形態を説明する。
図1は、監視装置、監視システムおよび監視方法の一実施形態示す。図1において、監視システム100は、携帯端末102との間で通信可能なネットワーク103に接続された監視装置101を有する。例えば、監視装置101は、携帯端末102の通信を制御する通信センタ内に設置され、携帯端末102の電池102cの充電容量の残量を監視する機能を有する。なお、通信センタは、携帯端末102からの緊急通報を受信した場合に、携帯端末102の所有者の居所を管轄する役所や、所有者の親族等に通報を行う機能を有してもよい。
例えば、携帯端末102は、携帯電話用の通信回線であるネットワーク103に接続可能なスマートフォン、フィーチャーフォンあるいはタブレット端末である。なお、ネットワーク103は、携帯電話用の通信回線(無線ネットワーク)に加えて無線LAN(Local Area Network)の環境を含むインターネット等のコンピュータネットワークを含んでもよい。
監視装置101は、制御部101aと、受信部101bと、送信部101cと、記憶部101dとを有する。制御部101aは、プロセッサ101eと、第1算出部101fと、第2算出部101gと、抽出部101hと、判定部101iとを有する。制御部101aは、受信部101bおよび送信部101cの動作を制御し、記憶部101dにアクセスするとともに、監視装置101全体の動作を制御する機能を有する。
例えば、プロセッサ101eは、プログラムを実行することにより動作するCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)であり、監視装置101内の各要素の動作を制御する。第1算出部101fは、図6で説明するように、携帯端末102を所持する利用者の移動速度を算出する。第2算出部101gは、図2および図6で説明するように、第1算出部101fが算出した利用者の移動速度と携帯端末102の位置とに基づいて、携帯端末102を利用可能な状態で利用者が移動可能な範囲を算出する。抽出部101hは、第2算出部101gが算出した移動可能な範囲に存在する携帯端末102の充電器の場所を抽出する。判定部101iは、図6および図7で説明するように、携帯端末102の電池102cの充電容量の減少速度が、基準速度を超える場合に、電池の劣化を判定する。例えば、第1算出部101fと、第2算出部101gと、抽出部101hと、判定部101iとは、プロセッサ101eがプログラムを実行することにより実行されるが、ハードウェアで実現されてもよい。
例えば、制御部101aは、サーバ等のコンピュータ装置であり、プロセッサ101eがプログラムを実行することにより、監視装置101全体の動作を制御する。制御部101aの動作の例は、図3および図6に示す。
受信部101bは、制御部101aによる制御に基づいて、携帯端末102から送信される各種の情報を受信する。例えば、携帯端末102から受信する情報は、携帯端末102の位置を示す位置情報、携帯端末102の電池容量の残量を示す電池情報、携帯端末102の充電状態を示す充電情報を含む。送信部101cは、制御部101aによる制御に基づいて、携帯端末102に情報を送信する。例えば、携帯端末102に送信する情報は、携帯端末102のディスプレイ102eに表示させる地図の情報や、充電を促すアラームの出力を指示する情報を含む。
例えば、記憶部101dは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)であり、プロセッサ101eが実行するプログラムを記憶するとともに、図3および図6等に示す動作に必要な情報を記憶する。制御部101aは、受信部101bによって受信された情報および受信された情報を処理することで得られる情報を記憶部101dに書き込む。また、制御部101aは、記憶部101dに記憶された情報を処理することにより得られる情報を、送信部101cを介して携帯端末102に送信する。そして、制御部101aは、携帯端末102を所持する利用者の移動経路等の情報を管理し、携帯端末102の電池容量の残量が所定量まで減った場合に、充電を促すアラームの指示とともに、充電器がある場所を示す情報を携帯端末102に通知する。
携帯端末102は、プロセッサ102aと、無線通信部102bと、電池102cと、メモリ102dと、ディスプレイ102eと、スピーカ102fと、操作部102gとを有する。
携帯端末102は、プロセッサ102aがプログラムを実行することにより、携帯端末102全体の動作を制御する。例えば、プロセッサ102aは、プログラムを実行することにより動作するCPUである。プロセッサ102aは、無線通信部102bを介して、監視装置101との通信を行う。プロセッサ102aは、プログラムを実行することにより、電池102cの充電容量の変化を監視し、監視装置101からの情報に応じて、ディスプレイ102eおよびスピーカ102fの少なくともいずれかを介してアラームを通知する。また、プロセッサ102aは、携帯端末102の利用者が操作部102gを介して入力した情報をメモリ102dに記憶する。
無線通信部102bは、ネットワーク103への情報の送信処理およびネットワーク103からの情報の受信処理等の無線処理を実行する。例えば、電池102cは、充電可能なリチウムイオン電池である。例えば、メモリ102dは、DRAMやフラッシュメモリであり、プロセッサ102aが実行するプログラムを記憶するとともに、図3、図4および図5に示す動作に必要な情報を記憶する。例えば、ディスプレイ102eは、液晶ディスプレイであり、携帯端末102の操作をガイドする画面を表示し、あるいは、電池102cの充電容量の残量の不足を示すアラーム画面を表示する。スピーカ102fは、操作部102gの操作を知らせる操作音や、電池102cの充電容量の残量の不足を示すアラーム音あるいはアラーム音声を出力する。例えば、操作部102gは、数字やアルファベット等の入力キーおよび操作ボタン等を有しており、携帯端末102の通話時の電話番号の入力や図3に示す登録情報の入力に使用される。
また、例えば、携帯端末102は、GPS(Global Positioning System)の受信機を有し、受信機で受信したGPS衛星からの信号に基づいて、携帯端末102の位置情報を取得する。なお、携帯端末102は、携帯電話の通信回線の基地局との間で通信される信号強度に応じて、携帯端末102の位置情報を取得してもよい。また、携帯端末102は、加速度センサを有してもよい。加速度センサを利用することで、GPS衛星からの信号が途切れた場合にも、携帯端末102を所持する利用者の移動に伴い変化する位置情報を更新可能である。なお、携帯端末102の動作の例は、図3、図4および図5に示す。
図2は、図1に示した監視システム100の動作の概要を示す。この例では、携帯端末102を所持する利用者は、黒丸で示すように、円D1、D2、D3の中心にいる。図2において、円D1、D2、D3は、携帯端末102の電池102cの充電容量が所定量まで減った場合に、携帯端末102を所持する利用者が、携帯端末102の電池102cの充電容量を空にすることなく移動可能な距離を、安全度別に示している。円D1は、充電容量を十分確保した状態で利用者が移動可能な距離を示している。円D2は、充電容量を空にすることなく利用者が移動可能な距離を示す。円D3は、利用者の移動中に充電容量が空になる可能性のある距離を示す。すなわち、円D2と円D3とで囲まれる環状の領域は、利用者の移動中に充電容量が空になる可能性のある領域を示す。以下の説明では、携帯端末102を所持する利用者は、単に利用者とも称される。
図2(a)は、利用者の移動速度が図2(b)に比べて高い場合を示す。このため、図2(a)では、利用者が移動可能な距離は、図2(b)に比べて長く、円D1、D2、D3の大きさは、図2(b)に比べてそれぞれ大きい。利用者の移動速度は、携帯端末102から所定の頻度で受信する利用者の位置情報に基づいて監視装置101により算出される。円D1、D2、D3の大きさは、携帯端末102の電池102cの充電容量が所定量まで減ったことを検出した場合に、利用者の移動速度を示す情報を用いて監視装置101により算出される。例えば、監視装置101は、電池102cの充電容量が満充電状態の3分の1まで減った場合に、円D1、D2、D3の大きさを算出する。
図2に二重丸で示す携帯端末102の利用者の自宅104の位置は、監視装置101に予め登録されている。自宅104には、携帯端末102の充電器が設置されているとする。また、監視装置101は、図2(a)および図2(b)に三角印で示す携帯端末102の充電器が設置された施設105(105a、105b、105c、105d)の位置を、他のシステムの地図情報等から予め取得する。
監視装置101は、携帯端末102から受信する情報に基づいて、携帯端末102の電池102cの充電容量が所定量まで減ったことを検出した場合に、利用者の移動速度を示す情報を利用して、円D1、D2、D3の大きさを算出する。そして、監視装置101は、充電を促すアラーム画面を携帯端末102のディスプレイに表示し、あるいは、充電を促すアラーム音やアラーム音声を携帯端末102のスピーカ102fから出力するための情報を携帯端末102に送信する。また、監視装置101は、例えば、携帯端末102の充電器が設置された場所(三角印および二重丸)と円D1、D2、D3とを携帯端末102のディスプレイ102eに表示される地図上に示すための情報を携帯端末102に送信する。この際、図2に示すように監視装置101は、円D2の内側の領域と外側の領域とにおいて、充電器が設置された場所を区別可能に携帯端末102のディスプレイ102eに表示してもよい(この例では、実線と破線で区別)。
例えば、利用者の移動速度が高いほど、電池102cの充電容量の残量がなくなる前に利用者が到達可能な距離は長く、監視装置101により算出される円D1、D2、D3の各々に含まれる地図上の面積は、大きくなる。図2(a)に示す例では、施設105dを除く施設105a、105b、105cおよび自宅104は、円D2の内側に位置する。この場合、監視装置101は、施設105a、105b、105cおよび自宅104を実線で表示し、施設105dを破線で表示する指示を携帯端末102に送信する。
一方、利用者の移動速度が低いほど、電池102cの充電容量の残量がなくなる前に利用者が到達可能な距離は短く、監視装置101により算出される円D1、D2、D3の各々に含まれる地図上の面積は、小さくなる。図2(b)に示す例では、施設105b、105dおよび自宅104は、円D2の外側に位置し、施設105aおよび105cは、地図上の円D2の内側に位置する。この場合監視装置101は、施設105aおよび105cを実線で表示し、施設105b、105dおよび自宅104を破線で表示する指示を携帯端末102に送信する。なお、監視装置101は、円D2より外側の領域に設置された充電器の地図上への表示を禁止してもよい。
利用者は、充電を促すアラームおよび携帯端末102のディスプレイ102e上の地図に表示された円D2に基づいて、充電器が設置された場所(図2(b)では、施設105a、105c)に移動し、携帯端末102の電池102cを充電する。
なお、監視装置101は、登り坂や階段では移動可能な距離を短く設定し、下り坂では移動可能な距離を長く設定してもよい。この場合、監視装置101は、移動可能な距離を示す円D1、D2、D3の代わりに、移動可能な距離を示す楕円や多角形を、地図とともに携帯端末102のディスプレイ102eに表示してもよい。また、監視装置101は、地図上の道路や地形などに沿って移動可能な距離の設定を変えて、地図とともに携帯端末102のディスプレイ102eに表示してもよい。例えば、監視装置101は、移動可能な距離を示す楕円や多角形などの形状を、道路などに沿って長く、山林などに沿って短く変形して、地図とともに携帯端末102のディスプレイ102eに表示してもよい。
図3は、図1に示した携帯端末102の利用開始処理と、監視装置101の処理との例を示す。図3において、ステップS101−S103は、携帯端末102の初期設定動作を示し、ステップS201−S204は、監視装置101の利用者登録動作を示す。図3において、携帯端末102の初期設定動作は、利用者が携帯端末102に図2に示した動作を実現するアプリケーションプログラムをダウンロードし、ダウンロードしたアプリケーションプログラムが最初に起動されるときに開始される。すなわち、ステップS101−S103は、携帯端末102に内蔵されるプロセッサ102aがアプリケーションプログラムを最初に実行することにより実現される。
ステップS101において、携帯端末102は、利用者により入力された利用者登録の情報である利用者登録情報を受け付ける。利用者登録情報は、携帯端末102の機種、利用者の自宅104の住所、携帯端末102の利用を開始した日等を含む。例えば、携帯端末102は、携帯端末102の利用を開始した日を、携帯端末102の電池102cの使用を開始した日として扱う。なお、携帯端末102の電池102cが交換された後、アプリケーションプログラムが最初に起動されるときにも、携帯端末102は、ステップS101−S103を実行する。この場合、携帯端末102は、電池102cが交換された日を携帯端末102の電池102cの使用を開始した日として扱う。
次に、ステップS102において、携帯端末102は、ステップS101で利用者により入力された利用者登録情報を、無線通信部102bを介して監視装置101に送信する。
次に、ステップS103において、携帯端末102は、利用者登録情報の送信に応答して、監視装置101から利用者登録情報の登録完了通知を受信したか否かを判定する。携帯端末102は、監視装置101からの利用者登録情報の登録完了通知を受信したと判定した場合、利用開始処理を終了する。携帯端末102は、監視装置101からの利用者登録情報の登録完了通知を受信するまでステップS103の処理を繰り返し、監視装置101からの利用者登録情報の登録完了通知を受信した場合に、利用開始処理を終了する。以降、携帯端末102の利用者が図2に示した動作を実現するアプリケーションプログラムを起動した場合、携帯端末102は、図4に示す処理を実行する。なお、携帯端末102は、ステップS103において利用開始処理を終了した後、図4に示す処理を自動的に起動してもよい。
一方、ステップS201において、監視装置101は、携帯端末102からの利用者登録情報を、受信部101bを介して受信する。なお、ステップS201−S204の処理は、制御部101aに内蔵されるプロセッサ101eがプログラムを実行することにより実現される。
次に、ステップS202において、制御部101aは、取得した利用者登録情報を、記憶部101dに割り当てられた利用者登録情報の格納領域に書き込むことで登録する。
次に、ステップS203において、監視装置101は、携帯端末102に利用者登録情報の登録完了通知を送信する。ステップS203の処理により、利用者登録の処理は完了する。
次に、ステップS204において、監視装置101は、利用者登録の処理の完了後、図6に示す携帯端末102の電池102cの充電容量の監視動作の処理ルーチンを起動する。電池102cの充電容量の監視動作の処理ルーチンの例は、図6に示す。
図4は、図3に示した利用開始処理の完了後の携帯端末102の動作の例を示す。例えば、携帯端末102は、図2に示した動作を実現するアプリケーションプログラムが利用者により起動されたことに基づいて図4の処理を開始する。例えば、図4に示す処理は、携帯端末102に内蔵されるプロセッサ102aがプログラムを実行することで実現される。
ステップS301において、携帯端末102は、電池102cが充電中か否かを判定する。携帯端末102は、電池102cが充電中であると判定した場合、処理をステップS309に移行する。一方、携帯端末102は、電池102cが充電中ではないと判定した場合、処理をステップS302に移行する。
ステップS302において、携帯端末102は、内蔵するGPSの受信機を動作させて携帯端末102の現在位置を示す位置情報を取得する。なお、位置情報は、携帯電話回線の基地局等から取得してもよい。
次に、ステップS303において、携帯端末102は、携帯端末102が利用者の自宅104にあるか否かを判定することで、利用者が外出中か否かを判定する。例えば、外出中か否かは、ステップS302で取得した位置情報が、ステップS101で登録された利用者の自宅104の住所により示される位置から所定の範囲内にあるか否かによって判定される。携帯端末102は、利用者が外出中であると判定した場合、処理をステップS304に移行する。一方、携帯端末102は、利用者が自宅104にいると判定した場合、処理をステップS312に移行する。
ステップS304において、携帯端末102は、携帯端末102の位置情報を取得する。取得した位置情報は、携帯端末102に内蔵されるメモリ102dに蓄積される。
次に、ステップS305において、携帯端末102は、位置情報がメモリ102dに、例えば10回分蓄積されたか否かを判定する。携帯端末102は、取得した位置情報が10回分蓄積されたと判定した場合、処理をステップS306に移行する。一方、携帯端末102は、取得した位置情報が10回分蓄積されていないと判定した場合、処理をステップS304に移行する。
携帯端末102は、ステップS304、S305のループを所定時間毎(例えば、1分毎)に繰り返す。これにより、位置情報は、所定時間の経過毎に取得される。なお、ここでは一例として携帯端末102は位置情報を10回分蓄積するが、蓄積回数は、10回に限らなくてもよい。なお、図6で説明するように、監視装置101は、複数回蓄積された位置情報を用いて、利用者の移動速度や移動距離を計算する。
ステップS306において、携帯端末102は、蓄積された位置情報を、無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。なお、携帯端末102は、10回分蓄積した位置情報を監視装置101に通知することで、携帯端末102と監視装置101との通信回数を減らすことができ、携帯端末102の電池102cの充電容量の減少を抑制できる。
次に、ステップS307において、携帯端末102は、電池102cの充電容量の残量を取得する。
次に、ステップS308において、携帯端末102は、ステップS307で取得した電池102cの充電容量の残量を、無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。なお、上述したステップS306による位置情報の監視装置101への通知は、ステップS308で行われてもよい。この場合、携帯端末102と監視装置101との通信回数を減らすことができ、携帯端末102の電池102cの充電容量の減少を抑制できる。
次に、ステップS309において、携帯端末102は、携帯端末102の充電状態が変化したか否かを判定する。ここで、充電状態の変化は、携帯端末102の充電状態から非充電状態への変化および携帯端末102の非充電状態から充電状態への変化のいずれかである。携帯端末102は、携帯端末102の充電状態が変化したと判定した場合、処理をステップS310に移行する。一方、携帯端末102は、携帯端末102の充電状態が変化していないと判定した場合、すなわち、充電状態が維持されているか、非充電状態が維持されている場合、処理をステップS311に移行する。
ステップS310において、携帯端末102は、携帯端末102の充電状態の変化を示す情報を、無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。
ステップS311において、携帯端末102は、操作部102gを介して利用者による終了操作を受け付けたか否かを判定する。終了操作は、携帯端末102の電源のオフ操作やアプリケーションプログラムの終了操作等である。携帯端末102は、利用者による終了操作を受け付けたと判定した場合、アプリケーションプログラムの実行処理を終了し、アプリケーションプログラムの実行処理を終了したことを示す情報を、無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。一方、携帯端末102は、利用者による終了処理を受け付けていないと判定した場合、処理をステップS301に移行し、上記処理を繰り返す。
一方、利用者が外出中ではない場合、ステップS312において、携帯端末102は、携帯端末102の電池102cの充電容量の残量を取得する。ステップS312の処理は、ステップS307の処理と同様である。
次に、ステップS313において、携帯端末102は、ステップS312で取得した情報に基づいて、携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が所定量まで減ったか否かを判定する。携帯端末102は、充電容量の残量が所定量まで減ったと判定した場合、処理をステップS314に移行し、充電容量の残量が所定量まで減っていないと判定した場合、処理をステップS315に移行する。例えば、所定量は、満充電状態の3分の1である。
ステップS314において、携帯端末102は、ディスプレイ102eへのアラーム画面の表示やスピーカ102fから音声やアラーム音を出力することにより、利用者に対して充電を促すアラームを通知する。自宅104でアラームを認識した利用者は、自宅104にある充電器に携帯端末102を接続し、電池102cを充電する。利用者が自宅104にいる場合、携帯端末102と監視装置101との間で通信を行うことなく、利用者に携帯端末102の電池102cの充電を促すことができるため、携帯端末102の電池102cの使用量を抑制できる。ステップS314の処理の後、処理はステップS309に移行する。
一方、ステップS315において、携帯端末102は、現在時刻が例えば深夜であるか否かを判定する。例えば、深夜は午前3時である。深夜か否かの判定は、一例として、携帯端末102に内蔵されている時計が計時する時刻を基に行う。なお、ステップS315の判定は、2日ごとあるいは3日ごとに行ってもよい。携帯端末102は、現在時刻が深夜であると判定した場合、処理をステップS316に移行する。一方、携帯端末102は、現在時刻が深夜ではないと判定した場合、処理をステップS309に移行する。
次に、ステップS316において、携帯端末102は、携帯端末102の電池102cの充電容量の残量を、時間間隔(例えば、30分)を置いて2回取得する。
次に、ステップS317において、携帯端末102は、2回取得した電池102cの充電容量の残量の変化量を、無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。図6で説明するように、監視装置101は、携帯端末102からの通知に基づいて、電池102cの劣化の程度を判定する。ステップS317の処理の後、処理はステップS309に移行する。
この例では、携帯端末102が充電容量の残量の取得を、利用者が携帯端末102を使用しない確率が昼間より高い深夜に行うことで、携帯端末102のスタンバイ状態での電池102cの劣化が検出可能になる。スタンバイ状態中に電池102cの充電容量の残量の変化量を検出することで、携帯端末102が利用者により使用されている最中に充電容量の残量の変化量を検出する場合に比べて、電池102cの劣化を検出しやすくなる。これは、利用者による携帯端末102の使用に伴う電力の消費量が、充電容量の残量の変化量に含まれないためである。
ここで、携帯端末102は、深夜以外のスタンバイ状態においても、図4に示した処理のうち、少なくともステップS315−S317を実行してもよい。スタンバイ状態であるか否かの判定は、例えば、プロセッサ102aの使用率を基に行う。一例として、携帯端末102は、携帯端末102のプロセッサ102aの使用率が10%以下であるか否かを基準に携帯端末102がスタンバイ状態であるか否かを判定する。深夜以外のスタンバイ状態においても、電池102cの充電容量の残量の変化量を検出することで、例えば、深夜に使用されることの多い携帯端末102においても、スタンバイ状態での電池102cの劣化が検出可能になる。
なお、携帯端末102の電池102cの劣化を検出しない場合、ステップS315、S316、S317の処理は省略される。また、携帯端末102が自宅104にあるときに、電池102cの充電不足によるアラームを発生しない場合、ステップS312、S313、S314の処理は省略される。
図5は、図4に示した携帯端末102の割り込み処理の動作の例を示す。携帯端末102は、監視装置101からのアラームに関する情報を受信した場合に、図4に示す処理とは別に、図5に示す割り込み処理の動作を開始する。監視装置101が携帯端末102に送信するアラームに関する情報は、図6で説明する。
例えば、携帯端末102は、監視装置101から送信される、電池102cの充電を促すアラームの発行を示す情報、充電可能な場所を示す情報、または電池102cの劣化を示すアラームの発行を示す情報を受信した場合に、割り込み動作の処理を開始する。図5に示す割り込み処理は、例えば、携帯端末102に内蔵されるプロセッサ102aがプログラムを実行することで実現される。
ステップS401において、携帯端末102は、監視装置101から電池102cの充電を促すアラームの発行を示す情報を受信したか否か判定する。携帯端末102は、監視装置101から電池102cの充電を促すアラームの発行を示す情報を受信したと判定した場合、処理をステップS402に移行する。一方、携帯端末102は、監視装置101から電池102cの充電を促すアラームの発行を示す情報を受信していないと判定した場合、処理をステップS403に移行する。
ステップS402において、携帯端末102は、内蔵するディスプレイ102eに充電を促すアラームを表示し、または、内蔵するスピーカ102fから充電を促すアラーム音や音声を出力し、あるいは、アラームの表示とアラーム音等の出力を両方行う。
このように、本実施形態では、利用者が携帯端末102を所持して外出中に電池102cの充電容量の残量が不足したときに、携帯端末102は、監視装置101からの情報の受信に基づいて充電を促すアラームを表示する。利用者は、アラームに基づいて、自宅104や最寄りの施設105の充電器で携帯端末102を充電できるため、利用者の外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなることを抑制できる。
一方、ステップS403において、携帯端末102は、監視装置101から送信される充電器のある場所を示す情報と、携帯端末102のディスプレイ102eに表示する円D1、D2、D3の大きさを示す情報とを受信したか否か判定する。携帯端末102は、充電器のある場所を示す情報と、ディスプレイ102eに表示する円D1、D2、D3の大きさを示す情報とを受信したと判定した場合、処理をステップS404に移行する。一方、携帯端末102は、充電器のある場所を示す情報と、携帯端末102のディスプレイ102eに表示する円D1、D2、D3の大きさを示す情報とを受信していないと判定した場合、処理をステップS405に移行する。
ステップS404において、携帯端末102は、充電器のある場所を示す情報と、円D1、D2、D3の大きさを示す情報の受信に基づいて、ディスプレイ102eに、利用者の現在地を示す地図と、充電器のある場所と、円D1、D2、D3とを表示する。ステップS404の後、処理は、ステップS405に移行する。一例として、携帯端末102は、ステップS402における充電を促すアラームとともに、図2に示すように、利用者の現在地を含む地図と、円D2の内側の領域で充電器が設置された場所と、円D1−D3とをディスプレイ102eに表示する。
このように、本実施形態では、利用者は、監視装置101から受信する利用者の現在位置と利用者の移動速度に基づいて充電可能な場所を把握することができる。このため、利用者は、外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなる前に、電池102cを充電できる。
一方、ステップS405において、携帯端末102は、監視装置101から電池102cの劣化を示すアラームの発行を示す情報を受信したか否か判定する。携帯端末102は、監視装置101から電池102cの劣化を示すアラームの発行を示す情報を受信したと判定した場合、処理をステップS406に移行する。一方、携帯端末102は、監視装置101から電池102cの劣化を示すアラームの発行を示す情報を受信していないと判定した場合、処理を終了する。
ステップS406において、携帯端末102は、アラームの発行を示す情報の受信に基づいて、ディスプレイ102eに電池102cの交換を促すアラームを表示し、または、スピーカ102fから電池102cの交換を促すアラーム音や音声を出力する。あるいは、携帯端末102は、アラームの発行を示す情報の受信に基づいて、アラームの表示とアラーム音等の出力を両方行う。ステップS406の後、割り込み処理は終了する。
このように、本実施形態では、携帯端末102の電池102cが劣化したとき、携帯端末102は、監視装置101からの情報の受信に基づいて電池102cの交換を促すアラームを表示する。このため、電池102cの劣化により充電容量の残量が無くなる可能性を従来に比べて減らすことができる。
図6は、図3に示した監視装置101が実行するステップS204の処理により起動される携帯端末102の電池102cの充電容量の監視動作の処理の例を示す。図6に示す処理は、監視装置101の制御部101aに内蔵されるプロセッサ101eがプログラムを実行することにより実現される。
ステップS501において、制御部101aは、図3に示したステップS202の処理で記憶部101dに登録した利用者登録情報を記憶部101dから読み出す。
次に、ステップS502において、制御部101aは、携帯端末102から各種情報を受信したか否かを判定する。例えば、携帯端末102の各種情報は、図4に示したステップS306、S308、S310およびS317により携帯端末102から送信される情報のいずれかを含む。すなわち、例えば、携帯端末102の各種情報は、携帯端末102の位置情報、電池102cの充電容量の残量、充電状態の変化および電池102cの充電容量の変化量を示す情報のいずれかを含む。制御部101aは、携帯端末102からの各種情報を受信した場合に、例えば、受信した情報を記憶部101dに記憶する。
ステップS503において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された利用者登録情報に含まれる携帯端末102の利用を開始した日を基準にして、携帯端末102の電池102cが利用開始から2年以上経過しているか否かを判定する。制御部101aは、携帯端末102の電池102cが利用開始から2年以上経過していると判定した場合、処理をステップS514に移行する。一方、制御部101aは、携帯端末102の電池102cが利用開始から2年以上経過していないと判定した場合、処理をステップS504に移行する。
なお、後述するステップS514では、制御部101aは、電池102cの交換を促すアラームの発行を示す情報を携帯端末102に送信する。しかし、電池102cの交換を促すアラームがステップS503で肯定判定(Yes)する毎に発生すると、携帯端末102の利用者は、迷惑に感じる恐れがある。携帯端末102は、電池102cの劣化の検出後も使用可能なため、ステップS503の判定は、例えば、1週間ごとあるいは数週間ごとに行ってもよい。
ステップS504において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された電池102cの充電容量の変化量(減少量)を示す情報に基づいて、携帯端末102の電池102cが劣化したか否かを判定する。すなわち、制御部101aは、図4に示したステップS317により携帯端末102から通知される電池102cの充電容量の変化量が、予め設定された基準値よりも大きい場合に、電池102cの劣化を検出する。ここで、充電容量の変化量は、図4に示したステップS316において携帯端末102が例えば30分間隔で取得した充電容量の残量の減少量であり、充電容量の残量の減少速度を示す。すなわち、監視装置101は、電池102cの充電容量の減少速度が、所定の閾値である基準の減少速度より早い場合に電池102cの劣化を検出する。
制御部101aは、電池102cの劣化を検出した場合、処理をステップS514に移行する。一方、制御部101aは、電池102cが劣化していない場合、処理をステップS505に移行する。なお、電池102cの充電容量の変化量の情報が記憶部101dに記憶されていない場合、制御部101aは、ステップS505の処理で否定判定(No)する。また、制御部101aは、ステップS502において、電池102cの充電容量の変化量を示す情報を受けていない場合、ステップS504の処理で否定判定(No)してもよい。電池102cの劣化の判定に用いる閾値は、図7で説明する。
なお、ステップS503の説明と同様に、電池102cの交換を促すアラームがステップS503で肯定判定(Yes)する毎(例えば、毎日)に発生すると、携帯端末102の利用者は、迷惑に感じる恐れがある。このため、ステップS504の判定は、例えば、1週間ごとあるいは数週間ごとに行ってもよい。
ステップS505において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された携帯端末102の充電状態の変化を示す情報に基づいて、携帯端末102が充電中であるか否かを判定する。すなわち、制御部101aは、図4に示したステップS310により携帯端末102から通知される電池102cの充電状態の通知に基づいて、携帯端末102が充電中であると判定した場合、処理をステップS513に移行する。一方、制御部101aは、携帯端末102が充電中でないと判定した場合、処理をステップS506に移行する。なお、充電状態の変化を示す情報が記憶部101dに記憶されていない場合、制御部101aは、ステップS505の処理で肯定判定(Yes)する。また、制御部101aは、ステップS502において、電池102cの充電状態の通知を受けていない場合、ステップS505の処理で肯定判定(Yes)してもよい。
ステップS506において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された携帯端末102の位置情報を示す情報に基づいて、利用者が外出中であるか否かを判定する。すなわち、制御部101aは、図4に示したステップS306により携帯端末102から通知される携帯端末102の位置情報に基づいて、利用者が外出中であると判定した場合、処理をステップS507に移行する。一方、制御部101aは、利用者が外出中ではないと判定した場合、処理をステップS513に移行する。なお、携帯端末102の位置情報を示す情報が記憶部101dに記憶されていない場合、制御部101aは、ステップS506の処理で否定判定(No)する。また、制御部101aは、ステップS502において、携帯端末102の位置情報の通知を受けていない場合、ステップS506の処理で否定判定(No)してもよい。
ステップS507において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された電池102cの充電容量の残量を示す情報に基づいて、携帯端末102の電池102cの充電容量が十分か否かを判定する。すなわち、制御部101は、図4に示したステップS308により携帯端末102から通知される電池102cの充電容量の残量に基づいて、充電容量が十分か否かを判定する。制御部101aは、例えば、電池102cの充電容量が1/3以上の場合、電池102cの充電容量が十分であると判定し、処理をステップS513に移行する。一方、制御部101aは、例えば、電池102cの充電容量が1/3に満たない場合、処理をステップS508に移行する。なお、電池102cの充電容量を示す情報が記憶部101dに記憶されていない場合、制御部101aは、ステップS507の処理で否定判定(No)する。また、制御部101aは、ステップS502において、電池102cの充電容量の通知を受けていない場合、ステップS507の処理で否定判定(No)してもよい。
ステップS508において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された携帯端末102の位置情報に基づいて、単位時間当たりに利用者が移動した距離を計算し、利用者の移動速度を求める。例えば、制御部101aは、図4に示したステップS306の処理に基づいて携帯端末102から受信する連続する10回分の位置情報を記憶部101dから読み出して、利用者が移動した距離を10分毎に計算し、利用者の移動速度を求める。なお、監視装置101は、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)を利用して、携帯端末102の位置情報と地理的な位置情報とを用いて、利用者の移動速度を求めてもよい。
次に、ステップS509において、制御部101aは、記憶部101dに記憶された電池102cの充電容量の残量を示す情報と、ステップS508の処理で求めた利用者の移動速度とに基づいて、携帯端末102を利用可能な状態で利用者が移動可能な距離(範囲)を計算する。すなわち、制御部101aは、携帯端末102の電池102cの充電容量をゼロにすることなく利用者が移動可能な距離(範囲)を計算する。図2に示したように、利用者が移動可能な範囲、すなわち、円D1、D2、D3の大きさは、利用者の移動速度に応じて変化する。なお、制御部101aは、携帯端末102の電池102cの充電容量を緊急通報が可能な残量だけ残して利用者が移動可能な距離(範囲)を計算してもよい。
次に、ステップS510において、制御部101aは、例えば、携帯端末102の通信を制御する通信センタ内の地図データベースを検索して、利用者の現在の位置から所定の範囲内において、携帯端末102の充電器のある場所を特定する。また、利用者登録情報に含まれる利用者の自宅104の位置(住所)が、利用者の現在の位置から所定の範囲内に含まれる場合、制御部101aは、利用者の自宅104にある充電器も特定した充電器に含める。
例えば、制御部101aは、図2に示した円D3の範囲内にある充電器の場所を特定してもよく、円D3を所定の距離だけ外側に拡張した領域内にある充電器の場所を特定してもよい。
次に、ステップS511において、制御部101aは、充電を促すアラームの発行を示す情報を携帯端末102に送信する。なお、携帯端末102は、図5のステップS402で説明したように、アラームの発行を示す情報の受信に基づいて、内蔵するディスプレイ102eに充電を促すアラームを表示し、または内蔵するスピーカから充電を促すアラーム音や音声を出力する。あるいは、携帯端末102は、図5のステップS402で説明したように、アラームの表示とアラーム音等の出力とを両方行う。
次に、ステップS512において、制御部101aは、携帯端末102にステップS510で特定した充電器のある場所を示す情報と、携帯端末102のディスプレイ102eに表示する円D1、D2、D3の大きさを示す情報とを送信する。なお、携帯端末102は、図5のステップS404で説明したように、充電器のある場所を示す情報と、円D1−D3の大きさを示す情報とに基づいて、ディスプレイ102eに、利用者の現在地を含む地図と、充電器のある場所と、円D1−D3とを表示する。
一例として、携帯端末102は、充電を促すアラームとともに、図2に示したように、利用者の現在地を含む地図と、円D2の内側の領域で充電器が設置された場所と、円D1−D3とをディスプレイ102eに表示する。
なお、ステップS511、S512による携帯端末102への送信処理は、まとめて行われてもよい。この場合、携帯端末102と監視装置101との通信回数を減らすことができ、携帯端末102の電池102cの充電容量の減少を抑制できる。
次に、ステップS513において、制御部101aは、携帯端末102からの通知に基づいて、携帯端末102のアプリケーションプログラムの終了または携帯端末102の電源のオフ操作が行われたか否かを判定する。すなわち、制御部101aは、図4に示したステップS311により、利用者による携帯端末102の終了操作が行われたか否かを判定する。制御部101aは、携帯端末102の終了操作が行われたと判定した場合、監視動作の処理を終了する。一方、制御部101aは、携帯端末102の終了操作が行われていないと判定した場合、処理をステップS501に移行し、上記処理を繰り返す。
一方、ステップS514において、制御部101aは、携帯端末102の電池102cの劣化を示すアラームの発行を示す情報を携帯端末102に送信する。なお、携帯端末102は、図5のステップS406で説明したように、アラームの発行を示す情報の受信に基づいて、ディスプレイ102eに電池102cの交換を促すアラームを表示し、又は、内蔵するスピーカから充電の買い替えを促すアラーム音や音声を出力する。あるいは、携帯端末102は、図5のステップS406で説明したように、アラームの表示とアラーム音等の出力とを両方行う。
図7は、図1に示した携帯端末102の電池102cの放電特性の例を示す。図7の縦軸は電池102cの充電容量を示し、横軸は携帯端末102の充電後からの時間を示す。例えば、特性E1、E2、E3は、携帯端末102のスタンバイ状態における電池102cの充電容量の変化を示している。例えば、特性E1は、携帯端末102の使用が開始された直後の電池102cの放電特性を示し、特性E2は、携帯端末102が標準的な使用状態で1年間使用され、電池102cが僅かに劣化した状態での放電特性を示す。例えば、特性E3は、電池102cが劣化した場合の放電特性を示し、充電から所定時間が経過した後の特性E(b)は、充電直後の特性E(a)よりも放電しやすい。
電池102cは、劣化が進行するにつれて、単位時間当たりの放電量である充電容量の減少速度が早くなる。充電容量の減少速度は、特性E1、E2、E3の傾きで示される。例えば、制御部101aは、図6のステップS504において、電池102cの充電容量の変化量である充電容量の減少速度が、特性E3(b)に示す充電容量の減少速度より高い場合、制御部101aは、携帯端末102の電池102cが劣化したと判定する。すなわち、図6のステップS504の判定条件は、特性E3(b)の傾きであり、制御部101aは、電池102cの充電容量の減少速度を示す傾きが特性E3(b)の傾きより大きい場合に、電池102cが劣化したと判定する。
以上この実施形態では、利用者が携帯端末102を所持して外出中に電池102cの充電容量の残量が不足したときに、携帯端末102は、監視装置101からの情報の受信に基づいて充電を促すアラームを表示する。利用者は、アラームに基づいて、自宅104や最寄りの施設105の充電器で携帯端末102を充電できるため、利用者の外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなることを抑制できる。また、この実施形態では、利用者は、監視装置101から受信する利用者の現在位置と利用者の移動速度に基づいて充電可能な場所を把握することができる。このため、利用者は、外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなる前に、電池102cを充電できる。また、この実施形態では、携帯端末102の電池102cが劣化したとき、携帯端末102は、監視装置101からの情報の受信に基づいて電池102cの交換を促すアラームを表示する。このため、電池102cの劣化により充電容量の残量が無くなる可能性を従来に比べて減らすことができる。
図8は、監視装置、監視システムおよび監視方法の別の実施形態を示す。図1と同様の構成は、図1と同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。この実施形態の監視システム100Aは、携帯端末102Aとの間で通信可能なネットワーク103に接続された監視装置101Aを有する。
監視装置101Aは、GPS衛星により携帯端末102Aが取得する位置情報に加えて、利用者の歩幅と歩数とを用いて、単位時間当たりに携帯端末102Aを所持する利用者が移動した距離を計算し、利用者の移動速度を求める。すなわち、監視装置101Aは、プロセッサ101eが実行するプログラムが、図1に示した監視装置101と相違する。
携帯端末102Aは、図1に示した携帯端末102に歩数計102hを追加している。携帯端末102Aは、GPS衛星からの信号に基づいて得られる携帯端末102Aの位置情報に加えて、歩数計102hが取得した利用者の歩数を取得する。
監視装置101Aは、位置情報に加えて、利用者の歩幅と歩数とを用いることで、GPS衛星からの信号が途切れた場合に、図1に示した監視装置101よりも利用者の移動距離や移動速度を正確に算出可能である。
図9は、図8に示した携帯端末102Aの利用開始処理と、監視装置101Aの処理との例を示す。携帯端末102Aは、図3に示したステップS101、S102の代わりにステップS101A、S102Aを実行する。監視装置101Aは、図3に示したステップS201、S202の代わりに、ステップS201A、S202Aを実行する。ステップS101A、S102A、S201A、S202Aを除く処理は、図3と同様である。図3と同様の処理については、詳細な説明は省略する。
ステップS101Aにおいて、携帯端末102は、図3に示したステップS101の処理に加えて利用者の歩幅を示す歩幅情報を受け付ける。
次に、ステップS102Aにおいて、携帯端末102は、図3に示したステップS102の処理に加えて、利用者の歩幅情報を含む利用者登録情報を監視装置101に送信する。
一方、ステップS201Aにおいて、監視装置101Aは、図3に示したステップS201の処理に加えて、利用者の歩幅情報を含む利用者登録情報を携帯端末102Aから受信する。
次に、ステップS202Aにおいて、監視装置101Aは、図3に示したステップS201の処理に加えて、利用者の歩幅情報を記憶部101dに割り当てられた利用者登録情報の格納領域に書き込む。
図10は、図9に示した利用開始処理の完了後の携帯端末102Aの動作の例を示す。携帯端末102Aは、図4に示したステップS304、S305、S306の代わりにステップS304A、S305A、S306Aを実行する。ステップS304A、S305A、S306Aを除く処理は、図4と同様である。図4と同様の処理については、詳細な説明は省略する。
ステップS304Aにおいて、携帯端末102Aは、GPS衛星からの信号に基づいて位置情報を取得するとともに、所定時間(例えば、1分)当たりにおける利用者の歩数を計数する。取得した位置情報と所定時間当たりにおける利用者の歩数を示す歩数情報とは、携帯端末102Aに内蔵されるメモリ102dに蓄積される。
次に、ステップS305Aにおいて、携帯端末102は、位置情報と歩数情報とがメモリ102dに、例えば10回分蓄積されたか否かを判定する。携帯端末102は、取得した位置情報と歩数情報とが10回分蓄積されたと判定した場合、処理をステップS306Aに移行する。一方、携帯端末102Aは、取得した位置情報と歩数情報とが10回分蓄積されていないと判定した場合、処理をステップS304Aに移行する。
携帯端末102Aは、ステップS304A、S305Aのループを所定時間毎(例えば、1分毎)に繰り返す。これにより、位置情報と歩数情報とは、所定時間の経過毎に取得される。なお、ここでは一例として携帯端末102Aは位置情報と歩数情報とを10回分蓄積するが、蓄積回数は、10回に限らなくてもよい。なお、図11で説明するように、監視装置101Aは、複数回蓄積された位置情報と歩数情報とを用いて、利用者の移動距離や移動速度を計算する。
ステップS306Aにおいて、携帯端末102Aは、蓄積された位置情報と歩数情報とを、無線通信部102bを介して監視装置101Aに通知する。なお、携帯端末102Aは、10回分蓄積した位置情報と歩数情報とを監視装置101Aに通知することで、携帯端末102Aと監視装置101Aとの通信回数を減らすことができ、携帯端末102Aの電池102cの充電容量の減少を抑制できる。
図11は、図8に示した監視装置101Aが実行するステップS204の処理により起動される携帯端末102Aの電池102cの充電容量の監視動作の処理の例を示す。監視装置101Aは、図6に示したステップS508の代わりにステップS508Aを実行する。ステップS508Aを除く処理は、図6と同様である。図6と同様の処理については、詳細な説明は省略する。
ステップS508Aにおいて、監視装置101Aにおける制御部101aは、記憶部101dに記憶された携帯端末102Aの位置情報に基づいて、単位時間当たりに利用者が移動した距離を計算する。例えば、制御部101aは、図10に示したステップS306Aの処理に基づいて携帯端末102Aから受信する連続する10回分の位置情報を記憶部101dから読み出して、利用者が移動した距離を10分毎に計算する。
また、監視装置101Aにおける制御部101aは、記憶部101dに記憶された利用者の歩幅情報と記憶部101dに記憶された利用者の歩数情報とに基づいて、単位時間当たりに利用者が移動した距離を計算する。例えば、制御部101aは、利用者の歩幅情報と、図10に示したステップS306Aの処理に基づいて携帯端末102Aから受信する連続する10回分の歩数情報とを記憶部101dから読み出す。そして、例えば、制御部101aは、読み出した利用者の歩幅情報と利用者の10回分の歩数情報とを掛け算して、利用者が移動した距離を10分毎に計算する。
制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離が、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離より単位時間当たりに所定の距離以上異なると判定した場合、位置情報に基づいて計算した距離を歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離を用いて補正する。例えば、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離が、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離より10分間当たりに100メートル以上異なると判定した場合などである。この場合、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離を歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離で補正する。そして、制御部101aは、補正された距離を利用者が移動した距離とし、補正された距離に基づいて、利用者の移動速度を求める。
一方、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離が、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離より単位時間当たりに所定の距離以上異ならないと判定した場合、位置情報に基づいて計算した距離は補正しなくてもよい。例えば、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離が、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離より10分間当たりに100メートル以上異ならないと判定した場合、位置情報に基づいて計算した距離は補正せずに利用者の移動した距離としてもよい。そして、制御部101aは、位置情報に基づいて計算された距離に基づいて、利用者の移動速度を求めてもよい。
なお、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離と、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離との相違の大小にかかわらず、位置情報に基づいて計算した距離を歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離で補正してもよい。そして、制御部101aは、位置情報に基づいて計算した距離と、歩数情報と歩幅情報とに基づいて計算した距離との相違の大小にかかわらず、補正された距離を利用者が移動した距離とし、補正された距離に基づいて、利用者の移動速度を求めてもよい。
また、制御部101aは、位置情報に基づいて求めた利用者の移動速度を、歩数情報と歩幅情報とに基づいて求めた利用者の移動速度を用いて補正することにより、利用者の移動速度を求めてもよい。
監視装置101Aは、位置情報に加え、利用者の歩幅情報と歩数情報とを用いることで、例えば、利用者が地下街にいる場合など、GPS衛星からの信号が途切れた場合に、図1に示した監視装置101よりも利用者の移動距離や移動速度を正確に算出可能である。
なお、この実施形態においても、図1から図7に示した実施形態と同様に、監視装置101Aは、地理情報システム(GIS)を利用して、携帯端末102の位置情報と地理的な位置情報とを用いて、利用者の移動速度を求めてもよい。
以上、この実施形態においても、図1から図7に示した実施形態と同様に、利用者の外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなることを抑制できる。また、利用者は、外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなる前に、電池102cを充電できる。また、電池102cの劣化により充電容量の残量が無くなる可能性を従来に比べて減らすことができる。
さらに、この実施形態では、監視装置101Aは、位置情報に加えて、利用者の歩幅情報と歩数情報とを用いることで、GPS衛星からの信号が途切れた場合に、図1に示した監視装置101よりも利用者の移動距離や移動速度を正確に算出可能である。
図12は、監視装置、監視システムおよび監視方法の別の実施形態における携帯端末102の動作の例を示す。図1から図7に示した構成および処理と同様の構成および処理は、図1から図7と同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。この実施形態では、監視装置101は、図12で説明するように、携帯端末102の使用状況に応じて、異なる基準を用いて電池102cの劣化を検出する。
図12では、図4に示したステップS315の判定が削除され、図4に示したステップS316の代わりにステップS316A、S316Bが挿入され、図4に示したステップS317の代わりにステップS317Aが挿入される。ステップS316A、S316B、317Aを除く処理は、ステップS315が削除されることを除き、図4と同様である。
ステップS316Aにおいて、携帯端末102は、携帯端末102の使用状況とともに、電池102cの充電容量の残量を2回取得する。例えば、使用状況は、プロセッサ102aの使用率に応じて判断される。すなわち、携帯端末102は、プロセッサ102aの使用率を使用状況として取得する。
この実施形態では、携帯端末102は、使用状況として、スタンバイ状態または携帯端末102を利用者が操作している操作状態のいずれかを取得する。例えば、スタンバイ状態は、図1に示したプロセッサ102aの使用率が10%以下である場合に判定され、操作状態は、プロセッサ102aの使用率が10%より高い場合に判定される。
次に、ステップS316Bにおいて、携帯端末102は、充電容量の残量が、同じ使用状況の下で2回取得されたか否かを判定する。充電容量の残量が、同じ使用状況の下で2回取得された場合、処理はステップS317Aに移行される。例えば、充電容量の残量が、スタンバイ状態の下で2回取得された場合、または、充電容量の残量が、操作状態の下で2回取得された場合、処理はステップS317Aに移行される。
一方、充電容量の残量が、互いに異なる使用状況の下で2回取得された場合、処理はステップS309に移行される。例えば、充電容量の残量が、スタンバイ状態と操作状態の下でそれぞれ取得された場合、処理はステップS309に移行される。
ステップS317Aにおいて、携帯端末102は、2回取得した電池102cの充電容量の残量の変化量を示す情報を、使用状況を示す情報とともに無線通信部102bを介して監視装置101に通知する。監視装置101は、携帯端末102からの通知に基づいて、電池102cの劣化の程度を判定する。なお、ステップS316A、S316B、S317Aの処理は、2日ごとあるいは3日ごとに行ってもよい。
図13は、図12に示したステップS317Aにより携帯端末102が通知する情報を受ける監視装置101の動作の例を示す。図12では、図6に示したステップS504の代わりにステップS504Aが挿入される。ステップS504を除く処理は、図6と同様である。
ステップS504Aにおいて、監視装置101は、携帯端末102から受信した電池102cの充電容量の残量の変化量を示す情報に基づいて、携帯端末102の使用状況毎に異なる閾値を用いて、電池102の劣化を判定する。制御部101aは、電池102cの劣化を検出した場合、処理をステップS514に移行する。一方、制御部101aは、電池102cが劣化していない場合、処理をステップS505に移行する。電池102の劣化を判定する閾値は、図14で説明する。
図14は、図13に示したステップS504Aにおいて監視装置101が電池102cの劣化を検出する手法を示す。図14(a)における特性E1、E2、E3は、図7と同様に、携帯端末102のスタンバイ状態における電池102cの充電容量の変化を示している。図14(b)における特性E1、E2、E3は、携帯端末102の操作状態(例えば、プロセッサ102aの使用率が70%である場合)における電池102cの充電容量の変化を示している。図14(b)における特性E1−E3は、図14(a)における特性E1−E3よりも傾きが大きい。このため、携帯端末102の操作されている状態では、充電容量の変化速度は、スタンバイ状態時の充電容量の変化速度に比べて高い。なお、図14(a)の特性E1、E2、E3は、図7の特性E1、E2、E3と同様であり、図14(b)の特性E1、E2、E3は、変化速度が異なることを除き、図7の特性E1、E2、E3と同様である。
監視装置101は、ステップS504Aにおいて、携帯端末102から受信した携帯端末102の使用状況に応じて、判定基準を変更する。すなわち、携帯端末102がスタンバイ状態の場合、図14(a)に示す電池102の放電特性を用いて、電池102cの充電容量の減少速度を示す傾きが特性E3(b)の傾きより大きい場合に、電池102cが劣化したと判定する。
一方、携帯端末102が操作状態の場合、図14(b)に示す電池の放電特性を用いて、電池102cの充電容量の減少速度を示す傾きが特性E3(d)の傾きより大きい場合に、電池102cが劣化したと判定する。なお、図14では、携帯端末102の操作状態における放電特性は、図14(b)の1種類(例えば、プロセッサ102aの使用率が70%である場合)を示している。しかし、携帯端末102のプロセッサ102aの使用率に応じて、複数の放電特性のいずれかを選択して、電池102cの劣化を判定してもよい。例えば、プロセッサ102aの使用率を、11%−30%、31%−50%、51%−70%、71%以上の4種類毎に分けて取得し、使用率が30%、50%、70%、100%の場合の放電特性をそれぞれ用いて、電池102cの劣化が判定されてもよい。なお、プロセッサ102aの使用率に応じた閾値は、例えば、記憶部101dに記憶される。
このように、携帯端末102の使用状況に応じて電池102cの劣化の判定条件である閾値を変更することで、監視装置101は、携帯端末102の使用状況に合わせて電池102cの劣化の検出をすることが可能になる。
なお、この実施形態においても、図8−図11に示した実施形態と同様に、監視装置101は、GPS衛星からの信号に基づく位置情報に加えて利用者の歩幅情報と歩数情報とを用いて、利用者の移動速度を求めてもよい。
以上、この実施形態においても、図1から図7に示した実施形態と同様に、利用者の外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなることを抑制できる。また、利用者は、外出時においても携帯端末102の電池102cの充電容量の残量が無くなる前に、電池102cを充電できる。また、電池102cの劣化により充電容量の残量が無くなる可能性を従来に比べて減らすことができる。
さらに、この実施形態では、携帯端末102の使用状況に応じて電池102cの劣化の判定条件である閾値を変更することで、監視装置101は、携帯端末102の使用状況に合わせて電池102cの劣化の検出をすることが可能になる。
図15は、監視装置、監視システムおよび監視方法の別の実施形態における監視システム100の動作の概要を示す。図1から図7に示した構成および処理と同様の構成および処理は、図1から図7と同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。
この実施形態では、携帯端末102Bとの間で通信可能なネットワーク103に接続された監視装置101Bを有する。監視装置101Aは、プロセッサ101eが実行するプログラムが、図1に示した監視装置101と相違する。また、携帯端末102Bは、プロセッサ102aが実行するプログラムが、図1に示した携帯端末102と相違する。
この実施形態では、二重丸で示す携帯端末102Bの利用者の自宅104の位置に加え、図15に四角印で示す利用者に関係する人物の住所を示す場所106の位置が、監視装置101Bに予め登録されている。利用者に関係する人物の住所を示す場所106には、携帯端末102Bの充電器が設置されているとする。
図16は、図15に示した携帯端末102Bの利用開始処理と、監視装置101Bの処理との例を示す。携帯端末102Bは、図3に示したステップS101、S102の代わりにステップS101B、S102Bを実行する。監視装置101Bは、図3に示したステップS201、S202、S203の代わりに、ステップS201B、S202B、S203Bを実行する。ステップS101B、S102B、S201B、S202B、S203Bを除く処理は、図3と同様である。
ステップS101Bにおいて、携帯端末102Bは、図3に示したステップS101の処理に加えて、利用者に関係する人物の携帯端末の機種情報(電話番号など)および利用者に関係する人物の住所を受け付ける。
次に、ステップS102Bにおいて、携帯端末102Bは、図4に示したステップS102の処理に加えて、利用者に関係する人物の携帯端末の機種情報および利用者に関係する人物の住所を示す情報を含む利用者登録情報を監視装置101Bに送信する。
一方、ステップS201Bにおいて、監視装置101Bは、図3に示したステップS201の処理に加えて、利用者に関係する人物の携帯端末の機種情報および利用者に関係する人物の住所を示す情報を含む利用者登録情報を携帯端末102Bから受信する。
次に、ステップS202Bにおいて、監視装置101Bは、図4に示したステップS201の処理に加えて、利用者に関係する人物の携帯端末の機種情報および利用者に関係する人物の住所を示す情報を記憶部101dの利用者登録情報の格納領域に書き込む。
次に、ステップS203Bにおいて、監視装置101Bは、携帯端末102に利用者登録情報の登録完了通知を送信するとともに、利用者に関係する人物の携帯端末にも利用者登録情報の登録完了通知を送信する。
この実施形態では、監視装置101Bは、電池102cの充電容量が十分でないときは、図2に示した情報に加えて図15に示す利用者に関係する人物の住所を示す場所106をディスプレイ102eに表示させる情報を携帯端末102Bに送信する。また、監視装置101Bは、利用者の位置を示す情報と電池102cの充電容量の残量の不足を示す情報とを、利用者に関係する人物の携帯端末に送信する。なお、利用者に関係する人物は、例えば、利用者の家族や親族等である。
これにより、この実施形態では、図2に示した場合に比べて、携帯端末102Bの充電器が円D2内に存在する確率を高くすることができ、利用者が携帯端末102Bを充電できる確率を高くできる。また、充電容量の残量の不足が、家族等の利用者に関係する人物に通知されるため、例えば、利用者が高齢者や子供などの場合に、携帯端末102Bによる連絡が遮断される可能性を低くできる。
なお、この実施形態においても、図8−図11に示した実施形態と同様に、監視装置101は、GPS衛星からの信号に基づく位置情報に加えて利用者の歩幅情報と歩数情報とを用いて、利用者の移動速度を求めてもよい。
以上、この実施形態においても、図1から図7に示した実施形態と同様に、利用者の外出時においても携帯端末102Bの電池102cの充電容量の残量が無くなることを抑制できる。また、利用者は、外出時においても携帯端末102Bの電池102cの充電容量の残量が無くなる前に、電池102cを充電できる。また、電池102cの劣化により充電容量の残量が無くなる可能性を従来に比べて減らすことができる。
さらに、電池102cの充電容量の残量が不足した場合に、利用者に関係する人物の住所を示す場所106がディスプレイ102eに表示可能であるため、利用者が携帯端末102Bを充電できる確率を高くできる。また、充電容量の残量の不足が家族等の利用者に関係する人物に通知されるため、携帯端末102Bによる連絡が遮断される可能性を低くできる。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。