JP5907841B2 - 熱交換器管板切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器において伝熱管を挿通する管板を切断して解体するための熱交換器管板切断方法に関するものである。
例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)に用いられる熱交換器としての蒸気発生器は、逆U字形状に形成された多数の伝熱管を有している。伝熱管は、筒状の胴部内に収容され、両端部が、胴部の筒状の下部を閉塞するように固定された管板に対して挿入固定されている。管板は、水室鏡が設けられている。水室鏡は、蒸気発生器において伝熱管が挿入される方向とは反対側の管板の端部に設けられており、管板とともに水室を形成する。水室は、隔壁により入口側水室と出口側水室とに分けられ、これら入口側水室と出口側水室とに伝熱管の各端部がそれぞれ連通されている。この蒸気発生器は、原子炉から加圧された高温の一次冷却水が入口側水室から導入され、伝熱管内部を流れて出口側水室から原子炉に戻される。そして、伝熱管内部に一次冷却水が流れることで当該伝熱管が加熱されるため、蒸気発生器の胴部内に導入された二次冷却水を加熱し蒸気とする。
この蒸気発生器は、交換時や原子炉の廃炉の際に取り外される。蒸気発生器は、上述したように、伝熱管の内部を原子炉からの一次冷却水が通過するため、伝熱管は放射線に曝されており放射能を含む。そのため、一般に、取り外された蒸気発生器は、放射性廃棄物として、原子力発電設備内の保管庫にそのままの形で保管されることになる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、蒸気発生器は、例えば、外径4.5m、長さ(高さ)21m、重量300tと大型のものであり、原子力発電設備内の保管庫にそのままの形で保管するには、大型の保管庫が必要となる。しかし、今後保管する蒸気発生器の数が増えることが想定されるため、一層大型の保管庫を用意する必要があるが、原子力発電設備内において、一層大型の保管庫の場所を確保することは困難な状況にある。
このため、蒸気発生器を解体し、放射性廃棄物の容積を低減し、処分することが検討されている。この場合、蒸気発生器は、長さ方向が横置きとされた状態で、胴部が、湿分分離器や湿分分離器が設けられている上側の上部胴と、伝熱管が設けられている下側の下部胴とに切断され、それぞれがさらに小さく切断されて解体される(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−43577号公報 特開2011−33349号公報
管板は、伝熱管が挿入される管穴が板厚を貫通して設けられている。蒸気発生器の解体において、この管板を切断する際、管穴が開いている一方の面側から当該面に沿って移動するように熱的切断(ガス切断、レーザ切断、プラズマ切断など)を行う。そして、管板は、600[mm]程の板厚を有しているため、一方の面側が先に切断され、他方の面側が移動方向に対して遅れて切断されることになる。このような熱的切断において、管板に貫通している管穴によってガス(ガス切断やプラズマ切断の作動ガスやレーザ切断のアシストガス)が他方の面側に抜けてしまい、管板の他方の面側を確実に切断することができない。したがって、切断できない部分を、作業時間を要する機械切断(コアボーリングやワイヤソー)で対応せざるを得なかった。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、熱的切断により管板を容易かつ確実に切断することのできる熱交換器管板切断方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明の熱交換器管板切断方法は、伝熱管の端部が管板に貫通する管穴に対して挿通固定された熱交換器に関し、前記管板を熱的切断するための熱交換器管板切断方法において、前記伝熱管が切断または除去された前記管板に対して少なくとも所定の切断軌跡上にある前記管穴を埋込材で埋める工程と、前記管穴が貫通する一方の面側からガスを噴射して前記切断軌跡に沿って熱的切断を行う工程と、を含むことを特徴とする。
切断にあたり、熱的切断のガスは、管板の板厚切断対象として比較的厚い場合、管板の板厚方向において管板の一方の面側に対して他方の面側では遅れて移動する。このため、管板の板厚方向において管板の一方の面側に対して他方の面側が遅れて切断される。そして、本発明の熱交換器管板切断方法では、埋込材により管穴を埋めていることから、ガスが管穴を経て他方の面側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板の他方の面側を確実に切断することができる。
また、第2の発明の熱交換器管板切断方法は、第1の発明において、前記切断軌跡の終端となる前記管板の側面に延長部材を設け、当該延長部材を前記管板とともに切断することを特徴とする。
この熱交換器管板切断方法によれば、上述したように、ガスは、管板の板厚が切断対象として比較的厚い場合、管板の板厚方向において管板の一方の面側に対して他方の面側では遅れて移動する。そして、切断軌跡の終端となる管板の側面でも、管板の一方の面側に対して他方の面側が遅れて切断される。ここでも、管穴と同様に側面の外側は空間になっていることから、他方の面側が確実に切断されないおそれがある。本発明の熱交換器管板切断方法では、この側面の外側に延長部材を設けたことから、ガスが側面の外側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板の側面における他方の面側を確実に切断することができる。
また、第3の発明の熱交換器管板切断方法は、第1の発明において、前記管板の一方の面から連なるように前記切断軌跡の終端となる前記管板の側面に沿ってガスを噴射して熱的切断を行うことを特徴とする。
この熱交換器管板切断方法によれば、上述したように、ガスは、管板の板厚が切断対象として比較的厚い場合、管板の板厚方向において管板の一方の面側に対して他方の面側では遅れて移動する。そして、切断軌跡の終端となる管板の側面でも、管板の一方の面側に対して他方の面側が遅れて切断される。ここでも、管穴と同様に側面の外側は空間になっていることから、他方の面側が確実に切断されないおそれがある。本発明の熱交換器管板切断方法では、側面に沿って熱的切断を行うことから、ガスが側面の外側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板の側面における他方の面側を確実に切断することができる。
また、第4の発明の熱交換器管板切断方法は、第1〜第3の何れか1つの発明において、前記埋込材は、管穴に挿入される棒状の鋼材、コンクリートの管穴への流し込み、または管穴に挿入される棒状のコンクリートが適用されることを特徴とする。
この熱交換器管板切断方法によれば、コンクリートの管穴への流し込みや、棒状体は、管穴を簡易的に埋めることが可能であり、作業コストを低減するうえで好ましい。
また、第5の発明の熱交換器管板切断方法は、第1〜第4の何れか1つの発明において、前記切断軌跡上にある前記管穴の周囲の前記管穴も前記埋込材で埋めることを特徴とする。
この熱交換器管板切断方法によれば、切断部分の周囲の剛性が向上するため、切断部分を起点としてクラックが発生したり、破片が生じて飛散したりする事態を防ぐことができる。
また、第6の発明の熱交換器管板切断方法は、第1〜第5の何れか1つの発明において、前記管穴が貫通する前記管板の片面側に鋼材の保護層が設けられており、当該保護層を他方の面として前記一方の面側から熱的切断を行うことを特徴とする。
加圧水型原子炉に用いられる蒸気発生器においては、管板の水室側となる片面側に、一次冷却水の放射線から保護のための保護層が肉盛されている。そして、保護層が熱的切断により切断し難い場合、この保護層が設けられていない面を一方の面とし、保護層が設けられている面を他方の面として、一方の面側から熱的切断を行えば、熱的切断を容易かつ確実に行うことができる。
また、第7の発明の熱交換器管板切断方法は、第1〜第6の何れか1つの発明において、前記切断軌跡上にある前記管穴の他の前記管穴に対し、吊下部材を挿入して取り付けることを特徴とする。
一般に、吊りピースが溶接により取り付けられるが、管穴を利用して吊下部材を挿入して取り付けることで、上記溶接作業を省いて作業性を向上することができる。
本発明によれば、熱的切断により管板を容易かつ確実に切断することができる。
図1は、蒸気発生器の概略側断面図である。 図2は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図3は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図4は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図5は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図6は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図7は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。 図8は、蒸気発生器の管板の切断について示す平面図である。 図9は、蒸気発生器の管板の切断について示す側断面図である。 図10は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す斜視図である。 図11は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。 図12は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。 図13は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。 図14は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。 図15は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、蒸気発生器の概略側断面図である。熱交換器としての蒸気発生器1は、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)に用いられる。加圧水型原子炉は、原子炉冷却材および中性子減速材として軽水を使用している。加圧水型原子炉は、軽水を炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水としての一次冷却水を蒸気発生器1に送る。蒸気発生器1では、高温高圧の一次冷却水の熱を二次冷却水に伝え、二次冷却水に水蒸気を発生させる。そして、この水蒸気によりタービン発電機が回されて発電する。
蒸気発生器1は、上下方向に長尺に延在され、かつ密閉された中空円筒形状をなす胴部2を有している。胴部2は、上半部に対して下半部が若干小径とされ、下半部をなす下部胴2a、上半部をなす上部胴2b、下部胴2aと上部胴2bとの間を繋ぐほぼ円錐台形状の円錐胴2c、および上部胴2bの上端に設けられた上部鏡2dで構成されている。
蒸気発生器1は、下部胴2aの内部に、内壁面と所定間隔をもって配置された円筒形状を成す管群外筒3が設けられている。この管群外筒3は、その下端部が、下部胴2aの下端部に配置された管板4の近傍まで延設されている。管群外筒3内には、伝熱管群5Aが設けられている。伝熱管群5Aは、逆U字形状で上下方向に長尺とされた複数の伝熱管5からなる。各伝熱管5は、U字形状の円弧部を上方に向けて配置され、各端部が管板4の管穴4aに挿通固定されているとともに、中間部における長手方向の複数箇所が各管支持板6を介して管群外筒3に支持されている。管支持板6は、多数の伝熱管挿通穴6aが形成されており、この伝熱管挿通穴6aに各伝熱管5が挿通されることで各伝熱管5を支持する。
蒸気発生器1は、管板4の下に水室鏡7が設けられ、この水室鏡7の内部が隔壁8により入口側水室7Aと出口側水室7Bとに区画されている。入口側水室7Aは、各伝熱管5の一端部が連通され、出口側水室7Bは、各伝熱管5の他端部が連通されている。また、入口側水室7Aは、胴部2の外部に通じる入口ノズル7Aaが形成され、出口側水室7Bは、胴部2の外部に通じる出口ノズル7Baが形成されている。そして、入口ノズル7Aaは、加圧水型原子炉から一次冷却水が送られる冷却水配管(図示せず)が連結され、出口ノズル7Baは、熱交換された後の一次冷却水を加圧水型原子炉に送る冷却水配管(図示せず)が連結される。
蒸気発生器1は、上部胴2bの内部に、給水を蒸気と熱水とに分離する気水分離器9、および分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器10が設けられている。また、上部胴2bの下部であって、気水分離器9と伝熱管群5Aとの間には、外部から下部胴2a内に二次冷却水の給水を行う給水管11が挿入されている。また、蒸気発生器1は、下部胴2aの内部に、給水管11から下部胴2a内に給水された二次冷却水を、下部胴2aと管群外筒3との間を流下させて管板4にて折り返させ、伝熱管群5Aに沿って上昇させる給水路12が形成されている。さらに、蒸気発生器1は、上部鏡2dに、蒸気排出口13が形成されている。なお、蒸気排出口13は、タービンに蒸気を送る冷却水配管(図示せず)が連結され、給水管11は、タービンで使用された蒸気が復水器(図示せず)で冷却された二次冷却水を供給するための冷却水配管(図示せず)が連結される。
この蒸気発生器1では、加圧水型原子炉で加熱された一次冷却水は、入口側水室7Aに送られ、多数の伝熱管5内を通って循環して出口側水室7Bに至る。一方、復水器で冷却された二次冷却水は、給水管11に送られ、胴部2内の給水路12を通って伝熱管群5Aに沿って上昇する。このとき、胴部2内で、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われる。そして、冷やされた一次冷却水は出口側水室7Bから加圧水型原子炉に戻される。一方、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行った二次冷却水は、胴部2内を上昇し、気水分離器9で蒸気と熱水とに分離される。そして、分離された蒸気は、湿分分離器10で湿分が除去されてから蒸気排出口13からタービンに送られる。
このような蒸気発生器1は、上述したように、伝熱管5の内部を原子炉からの一次冷却水が通過するため、伝熱管5は放射線に曝されており放射能を含む。そのため、一般に、原子炉から取り外された蒸気発生器1は、放射性廃棄物として、原子力発電設備内の保管庫にそのままの形で一定期間保管される。その後、蒸気発生器1は、解体され、放射性廃棄物の容積が低減された形態で処分される。
図2〜図7は、蒸気発生器の解体手順を示す工程図である。図2に示すように、蒸気発生器1は、処理設備100の床上に、支持架台101によって横置きとされた状態で解体される。なお、本実施形態では、横置きとされた蒸気発生器1において、使用時の上下方向に相当する長手方向を軸方向といい符号Lで示し、上下方向を符号Hで示す。そして、このように処理設備100の床上に横置きとされた蒸気発生器1は、解体に際し、その全体をグリーンハウス102によって覆われる。グリーンハウス102は、天井に開閉可能な開口部が設けられ、当該開口部から天井クレーンの荷役フック104が挿入される。
蒸気発生器1の解体において、まず、図2に示すように、蒸気発生器1が横置きとされた状態で、入口側水室7A内、出口側水室7B内、および伝熱管5内を、例えば、ブラスト除染によって除染する。
続いて、図3に示すように、上部胴2bを内部部材(気水分離器9や湿分分離器10)とともに円錐胴2cから切り離す。
続いて、図4に示すように、円錐胴2c、下部胴2a、管群外筒3、および伝熱管群5Aを切り離す。そして、最後に、図5〜図7に示すように、管板4および水室鏡7をそれぞれ切り離す。管板4および水室鏡7は、図5に示すように、反転架台105を用いて管板4側を下にした状態に90[°]回転される。次に、図6に示すように、管板4と水室鏡7とがそれぞれ切り離される。ここで、水室鏡7が切断解体される。次に、図7に示すように、反転架台105を用いて管板4が180[°]回転される。管板4は、水室鏡7側、すなわち水室内面となる面に、一次冷却水の放射線から保護のための保護層(図2〜図7中に太線で示す)が肉盛されている。水室鏡7の水室内面となる面にも保護層が肉盛されている。この保護層は、例えば、ニッケル基合金[インコネル(登録商標)]からなるため、熱的切断により切断し難いものであるから、この保護層が設けられていない面を上面(一方の面)4Aとし(図8および図9参照)、保護層が設けられている面を下面(他方の面)4Bとするように(図9参照)、管板4を180[°]回転し、保護層のない一方の面4Aから熱的切断を行うようにしている。
なお、胴部2の上部胴2b、上部胴2bの内部部材(気水分離器9や湿分分離器10)円錐胴2c、下部胴2a、管群外筒3、および管支持板6などは、一次冷却水に接触せず放射線に曝されていないが、クリアランス装置で検査した後、荷役フック104を用いてグリーンハウス102の外部に搬出し、別途用意された解体場所において解体され、保管容器(図示せず)に収容する。また、伝熱管群5A、管板4、および水室鏡7は、一次冷却水に接触して放射線に曝されているため、グリーンハウス102内において、放射線の漏洩を防止された保管容器(図示せず)に入る大きさに解体して収容する。
以下、管板4の切断方法について説明する。図8は、蒸気発生器の管板の切断について示す平面図であり、図9は、蒸気発生器の管板の切断について示す側断面図である。
管板4の切断は、熱的切断(ガス切断、レーザ切断、プラズマ切断など)で行われる。具体的に、管板4の切断は、図8および図9に示すように管板4の一方の面4Aに切断ノズルNを向けてガス(ガス切断やプラズマ切断の作動ガスやレーザ切断のアシストガス)Gを噴射させつつ、所定の切断軌跡C上を通過するように一方の面4Aに沿って切断ノズルNを矢印S方向に移動させる。
ここで、管板4は、伝熱管5の端部を挿通固定する管穴4aが、管板4の一方の面4Aと他方の面4Bとに開口するように貫通して設けられている。この管穴4aは、管板4の各面4A,4Bに多数開口していることから、管板4の切断にあたって、所定の切断軌跡C上に存在してしまう。そして、切断にあたり、切断ノズルNから噴射されたガスGは、管板4の板厚(管穴4aの貫通方向)が600[mm]程で切断対象として比較的厚いため、図9に示すように、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側では遅れて移動する。このため、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側が遅れて切断される。このような熱的切断において、管板4に管穴4aが貫通しているため、管穴4aによってガスGが他方の面4B側に抜けてしまい、管板4の他方の面4B側(図9中Pのラインより下側)を確実に切断することができない。なお、管板4を切断する際の管穴4aは、伝熱管5が二次冷却水側で切断されて残っている状態、または伝熱管5が取り除かれた状態を含む。
このため、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、以下のように工夫することで、熱的切断により管板4を容易かつ確実に切断することを可能にした。
図10は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す斜視図であり、図11〜図15は、蒸気発生器の管板の切断方法を示す側断面図である。
図10〜図13に示すように、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、管板4の少なくとも所定の切断軌跡C上にある管穴4aを埋込材15で埋める工程と、管穴4aが貫通する一方の面4A側からガスGを噴射して切断軌跡Cに沿って熱的切断を行う工程と、を含む。
埋込材15は、図10、図11、図13においては、管穴4aに充填されるもので、例えば、コンクリートを管穴4aに流し込むことで設けられる。また、埋込材15は、図12においては、棒状の鋼材またはコンクリートを管穴4aに挿入することで設けられる。そして、この状態で、管穴4aが貫通する一方の面4Aに切断ノズルNの先端を向けてガスGを噴射しつつ切断軌跡C上を通過するように一方の面4Aに沿って切断ノズルNを移動させる。
上述したように、切断にあたり、切断ノズルNから噴射されたガスGは、管板4の板厚(管穴4aの貫通方向)が600[mm]程で切断対象として比較的厚いため、図11〜図13に示すように、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側では遅れて移動する。このため、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側が遅れて切断される。そして、本実施形態の熱交換器管板切断方法では、埋込材15により管穴4aを埋めていることから、ガスGが管穴4aを経て他方の面4B側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板4の他方の面4B側を確実に切断することが可能になる。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、図10〜図12に示すように、切断軌跡Cの終端となる管板4の側面4Cに、管板4とともに切断される延長部材16を設けている。延長部材16は、管板4とともに熱的切断されるように、例えば、鋼材からなる。また、延長部材16は、図11および図12に示すように、切断ノズルNから噴射されたガスGが、管板4の板厚方向において遅れる分を管板4の側面4Cから延長させるように設ける。
上述したように、切断にあたり、切断ノズルNから噴射されたガスGは、管板4の板厚(管穴4aの貫通方向)が600[mm]程で切断対象として比較的厚いため、図11および図12に示すように、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側では遅れて移動する。そして、切断軌跡Cの終端となる管板4の側面4Cでも、管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側が遅れて切断される。ここでも、管穴4aと同様に側面4Cの外側は空間になっていることから、他方の面4B側が確実に切断されないおそれがある。本実施形態の熱交換器管板切断方法では、この側面4Cの外側に延長部材16を設けたことから、ガスGが側面4Cの外側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板4の側面4Cにおける他方の面4B側を確実に切断することが可能になる。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、図13に示すように、管板4の一方の面4Aから連なるように切断軌跡Cの終端となる管板4の側面4Cに沿ってガスGを噴射して熱的切断を行う。すなわち、埋込材15で管穴4aを埋めた状態で、管穴4aが貫通する一方の面4Aに切断ノズルNの先端を向けてガスGを噴射しつつ切断軌跡C上を通過するように一方の面4Aに沿って切断ノズルNを移動させ、続いて、管板4の一方の面4Aから連なるように切断軌跡Cの終端となる管板4の側面4Cに切断ノズルNの先端を向けてガスGを噴射しつつ側面4Cに沿って他方の面4B側に切断ノズルNを移動させる。
上述したように、切断にあたり、切断ノズルNから噴射されたガスGは、管板4の板厚(管穴4aの貫通方向)が600[mm]程で切断対象として比較的厚いため、図11および図12に示すように、管板4の板厚方向において管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側では遅れて移動する。そして、切断軌跡Cの終端となる管板4の側面4Cでも、管板4の一方の面4A側に対して他方の面4B側が遅れて切断される。ここでも、管穴4aと同様に側面4Cの外側は空間になっていることから、他方の面4B側が確実に切断されないおそれがある。本実施形態の熱交換器管板切断方法では、この側面4Cに沿って熱的切断を行うことから、ガスGが側面4Cの外側に抜ける事態を防ぐ。このため、管板4の側面4Cにおける他方の面4B側を確実に切断することが可能になる。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、埋込材15は、管穴4aに挿入される棒状の鋼材、コンクリートの管穴4aへの流し込み、または管穴4aに挿入される棒状のコンクリートが適用されることが好ましい。
コンクリートの管穴4aへの流し込みや、棒状体は、管穴4aを簡易的に埋めることが可能であり、作業コストを低減するうえで好ましい。なお、埋込材15が棒状の場合、図12に示すように埋込材15の上端に管穴4aの上縁に掛かる落下防止部材15aを設けることで、棒状の埋込材15を管穴4aに支持することが可能である。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、切断軌跡C上にある管穴4aの周囲の管穴4aも埋込材15で埋めることが好ましい。
このようにすることで、切断部分の周囲の剛性が向上するため、切断部分を起点としてクラックが発生したり、破片が生じて飛散したりする事態を防ぐことが可能になる。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、管穴4aが貫通する管板4の片面側に鋼材の保護層が設けられており、当該保護層を他方の面4Bとして一方の面4A側から熱的切断を行うことが好ましい。
蒸気発生器1においては、上述したように管板4の水室側となる片面側に、一次冷却水の放射線から保護のための保護層(例えば、ニッケル基合金[インコネル(登録商標)])が肉盛されている。そして、保護層は、熱的切断により切断し難いものであるから、この保護層が設けられていない面を上面(一方の面)4Aとし、保護層が設けられている面を下面(他方の面)4Bとするように管板4を配置することで、熱的切断を容易かつ確実に行うことが可能になる。
また、本実施形態の熱交換器管板切断方法は、図14に示すように、切断軌跡C上にある管穴4aの他の管穴4aに対し、吊下部材17を挿入して取り付けることが好ましい。
吊下部材17は、図14に示すように、例えば、逆U字形状(または下向きコ字形状)で両端が管穴4aに挿入される棒材である。吊下部材17の両端は、管穴4aの下側に貫通する長さに形成され、雄ネジ部17aを有し、この雄ネジ部17aに対して管穴4aの下縁に掛かるナット17bが取り付けられる。また、吊下部材17の円弧部(矩形部)は、管穴4aの上縁に掛かる支持部材17cが挿通して設けられている。これにより、ナット17bと支持部材17cとの間で管板4の板厚を挟むようにして管穴4aに挿入された吊下部材17が管板4に取り付けられる。そして、この吊下部材17を利用して切断された管板4の一部を、荷役フック104を用いて搬送することが可能になる。一般に、荷役フック104を用いる場合、吊りピースが溶接により取り付けられるが、管穴4aを利用して吊下部材17を取り付けることにより、上記溶接作業を省いて作業性を向上することが可能になる。
また、熱交換器管板切断方法の参考例として、図15に示すように、管板4の側面4CからガスGを噴射させて当該側面4Cに沿って上下方向に熱的切断を行ってもよい。この場合、埋込材15は用いなくてもよい。すなわち、管板4の側面4Cに切断ノズルNの先端を向けてガスGを噴射しつつ側面4Cに沿って切断ノズルNを移動させる。このようにしても、管穴4aの影響を受けることなく管板4を確実かつ容易に熱的切断することが可能である。
1 蒸気発生器(熱交換器)
4 管板
4a 管穴
4A 一方の面(上面)
4B 他方の面(下面)
4C 側面
5 伝熱管
15 埋込材
15a 落下防止部材
16 延長部材
17 吊下部材
17a 雄ネジ部
17b ナット
17c 支持部材
C 切断軌跡
G ガス
N 切断ノズル

Claims (7)

  1. 伝熱管の端部が管板に貫通する管穴に対して挿通固定された熱交換器に関し、前記管板を熱的切断するための熱交換器管板切断方法において、
    前記伝熱管が切断または除去された前記管板に対して少なくとも所定の切断軌跡上にある前記管穴を埋込材で埋める工程と、
    前記管穴が貫通する一方の面側からガスを噴射して前記切断軌跡に沿って熱的切断を行う工程と、
    を含むことを特徴とする熱交換器管板切断方法。
  2. 前記切断軌跡の終端となる前記管板の側面に延長部材を設け、当該延長部材を前記管板とともに切断することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器管板切断方法。
  3. 前記管板の一方の面から連なるように前記切断軌跡の終端となる前記管板の側面に沿ってガスを噴射して熱的切断を行うことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器管板切断方法。
  4. 前記埋込材は、管穴に挿入される棒状の鋼材、コンクリートの管穴への流し込み、または管穴に挿入される棒状のコンクリートが適用されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の熱交換器管板切断方法。
  5. 前記切断軌跡上にある前記管穴の周囲の前記管穴も前記埋込材で埋めることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の熱交換器管板切断方法。
  6. 前記管穴が貫通する前記管板の片面側に鋼材の保護層が設けられており、当該保護層を他方の面として前記一方の面側から熱的切断を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の熱交換器管板切断方法。
  7. 前記切断軌跡上にある前記管穴の他の前記管穴に対し、吊下部材を挿入して取り付けることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の熱交換器管板切断方法。
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