JP5907767B2 - 電動機 - Google Patents
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このような電動機では、回転機構、たとえば、ブラシと整流子との摺接による摩擦熱が加熱源となってハウジング内の温度が上昇する。
このため、たとえば、高出力で連続運転される電動機では、電動機の発熱を抑えることが性能面において重要であるので、冷却を考慮した構造とされている。
また、特許文献2に示されるように、ハウジングの内部に冷却媒体(空気)を導入して回転機構を直接冷却し、冷却効率を高めているものも提案されている。
近年、軽量化を求めてハウジングが樹脂材料で形成されることがある。この場合、軸受を保持する部分も樹脂材料で構成されることになる。樹脂材料で構成されたハウジングでは、金属材料で構成されたものと比較して熱伝道性が劣るので、冷却性が低下することになる。
すなわち、本発明の一態様は、回転動力を取り出す回転軸と、端部に該回転軸を回転可能に支持する軸受が保持される樹脂で形成された軸受保持部を有し、該回転軸を回転させる回転機構を覆うハウジングと、該ハウジングの外部から前記軸受に向かって気流を供給する第一送風通路と、前記ハウジングの端部に形成され、前記軸受を通過した前記気流を前記軸受保持部の外周面を通って前記ハウジングの内部に流入させる開口部と、が備えられている電動機である。
また、本態様では、ハウジングの端部に軸受を通過した気流がハウジングの内部に流入するように形成された開口部が備えられているので、軸受を冷却した気流が開口部を通ってハウジングの内部に導入され、内部の回転機構等を直接冷却することができる。
また、ハウジングの端部に軸受を通過した気流がハウジングの内部に流入するように形成された開口部が備えられているので、軸受を冷却した気流が開口部を通ってハウジングの内部に導入され、内部の回転機構等を直接冷却することができる。
[第一実施形態]
以下に、本発明の第一実施形態にかかる電動機1について図1〜図4を参照して説明する。本実施形態にかかる電動機1は、車両用空気調和装置のHVAC(Heating Ventilating and Air−conditioning System)3のブロワ9を駆動するもの、いわゆる、ブロワモータである。
図1は、HVAC3の概略構成を示すブロック図である。図2は、本発明の第一実施形態にかかる電動機1の概略構成を示す断面図である。図3は、エンドブラケット55を示す斜視図である。図4は、図2のA部を拡大して示す拡大断面図である。
HVAC3には、ケーシング5と、ケーシング5の一端部に備えられ、導入空気を導入する空気導入部7と、空気導入部7から導入される導入空気を下流側に送風するブロワ9と、ブロワ9からの導入空気と熱交換するエバポレータ11と、エバポレータ11の下流側に備えられたヒータコア13と、ヒータコア13の下流側のケーシング5に備えられ、温調された導入空気を車室内に吹き出す空気導出部15と、が備えられている。
たとえば、図1に示される内外気切替ダンパ21は、室外気流路19を閉じて室内気流路17から室内気を導入するダンパ位置にある。
エバポレータ11は、図示しない冷媒系に連結されており、液冷媒と導入空気との間で熱交換を行うことにより、液冷媒が気化熱を奪うことにより導入空気を冷却する機能を有している。
ヒータコア13の上流側にはエアミックスダンパ25が配設され、ヒータコア13を通過して加熱を受ける導入空気量の調整が可能となっている。
デフロスト吹出流路27、フェース吹出流路29およびフット吹出流路31は、それぞれダンパ33,35,37を操作することにより開閉されるようになっている。
たとえば、図1では、ダンパ33,35が閉じられ、ダンパ37が開放された状態が示されており、温調された導入空気はフット吹出流路31を通って車室内に吹き出されている。
ロータ45、ステータ47およびコンミテータ49等が本発明の回転機構を構成している。
先端ブラケット53の先端部には、回転軸43を回動自在に支持する先端軸受57が保持されている。先端軸受57は、潤滑成分が含浸された焼結合金で形成されたすべり軸受である。
エンドブラケット55は、他端側の開口部を形成する周壁部59が、本体部51の開口部の内側に嵌着されるように構成されている。
端面部61には、同一軸線中心を有する円形をした突出部63が形成されている。突出部63の内側に回転軸43を回動自在に支持する後端軸受(軸受)67を保持する軸受保持部65が形成されている。
後端軸受67は、上部が軸受保持部65に保持され、下部から周方向に間隔を空けて複数枚配置された押え板69が回転軸43の端部に螺合するフランジ71によって押し付けることによってハウジング41に保持されている。
エンドブラケット55には、外部から電力が供給されるコネクタ部73が設けられている。
突出部63の内側で、軸受保持部65の外側には、エンドブラケット55の外部と内部とを連通させる複数の開口部77が形成されている。
ロータ積層鉄心に巻線を巻いた電機子(回転子)を薄型永久磁石界磁で囲んだインナーロータ型電動機である。
回転軸43の先端部分は先端軸受57よりも先端に突出しており、この部分にブロワ9が取り付けられている。
ステータ47は、永久磁石で形成され、ロータ45の回りを囲み、基礎となる磁束を形成するように構成されている。
コンミテータ49は、外部からコネクタ部73の端子に供給された電流を、ブラシ83を介して受け取り、巻線81に巻線81が所定の磁界を発生するように調整された電流を供給するものである。
軸受送風路部89の先端部には、開口部が設けられ、導入空気を後端軸受67の外周面に向けて吹き出して供給するように構成されている。
電動機1に作動指示が入ると、たとえば、バッテリからコネクタ部73の端子に直流電流が供給される。供給された電流は、ブラシ83からコンミテータ49に流れ、コンミテータ49で整流され、巻線81に流される。整流された電流が巻線81を流れると、積層鉄心79の回りに所定の磁界が形成され、ステータ47が形成する磁界の磁束とによってロータ45が回転する。
この導入空気は、エバポレータ11を通る冷却された液冷媒によって気化熱を奪われ冷却される。
エバポレータ11によって冷却された導入空気は、ヒータコア13を通る温水によって昇温させられる。
また、空気導入部7では、内外気切替ダンパ21を切り替えることによって、車室外からの空気あるいは車室内からの空気を導入することが選択される。空気導出部15では、ダンパ33,35,37を開閉させることによりデフロスト吹出流路27、フェース吹出流路29およびフット吹出流路31の内、任意の流路へ温調された導入空気を供給する。
このように、後端軸受67は気流によって直接冷却されるので、後端軸受67の局所的な発熱を防止でき、回転軸43と後端軸受67とが焼きつく恐れを確実に防止することができる。
ハウジング41の内部では、ブロワ9の回転に伴い上部に負圧が発生しているので、上方へ向かう気流ができ、開口部77から導入された導入空気もこれに伴って上昇し、コンミテータ49、ロータ45およびステータ47等の回転機構を冷却する。
この導入空気は、軸受保持部65の背面である外周面を通るとき、後端軸受67から軸受保持部65に伝達された熱量を取り去るので、後端軸受67を間接的に冷却することができる。
このとき、連通溝75を通る気流は後端軸受67に接触しているので、後端軸受67を直接冷却することができる。これにより、後端軸受67の冷却性を向上させることができる。
ハウジング送風路部91は、エンドブラケット55の上部位置で、コンミテータ49の設置位置に対応する位置に開口されている。
ハウジング送風路部91は、軸受送風路部89から分岐されていてもよいし、導入空気取入部87とは別の導入空気取入部を備えていてもよい。
以下に、本発明の第二実施形態にかかる電動機1について図5および図6を参照して説明する。
本実施形態は、後端軸受67を冷却する構成が第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
本実施形態では、軸受保持部65の外周面、言い換えると、後端軸受67と接触する内周面と半径方向で外側に位置する面に複数の放熱フィン93が設けられている。
放熱フィン93は板状であり、面部が半径方向に延在するように取り付けられている。複数の放熱フィン93は軸受保持部65の外周面に放射状に取り付けられている。
なお、本実施形態では、放熱フィン93は面部が直線状とされているが、これに限定されるものではなく、面部が曲線状とされてもよい。また、高さが変化するようにされていてもよい。
このように、軸受保持部65が効率的に冷却されるので、軸受保持部65が接触している後端軸受67を間接的に十分冷却することができる。
たとえば、本実施形態では、本発明がHVAC3のブロワ9を回転させる電動機1に適用されているが、他の用途に用いられる電動機に適用されてもよい。
41 ハウジング
43 回転軸
45 ロータ
47 ステータ
49 コンミテータ
65 軸受保持部
67 後端軸受
75 連通溝
77 開口部
89 軸受送風路部(第1送風通路)
91 ハウジング送風路部(第2送風通路)
93 放熱フィン
Claims (4)
- 回転動力を取り出す回転軸と、
端部に該回転軸を回転可能に支持する軸受が保持される樹脂で形成された軸受保持部を有し、該回転軸を回転させる回転機構を覆うハウジングと、
該ハウジングの外部から前記軸受に向かって気流を供給する第一送風通路と、
前記ハウジングの端部に形成され、前記軸受を通過した前記気流を前記軸受保持部の外周面を通って前記ハウジングの内部に流入させる開口部と、
が備えられ、
前記軸受と接触する前記軸受保持部の内周面には、それぞれ前記ハウジングの外部と内部とを連通させる複数の溝が形成されていることを特徴とする電動機。 - 前記軸受保持部の外周面には、前記軸受保持部の熱量を放熱する複数の放熱フィンが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
- 前記ハウジングに、前記ハウジングの内部に向かって気流を供給する第二送風通路が備えられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動機。
- 前記第一送風通路は、当該電動機によって駆動されるブロワの空気送出側に面して開口し前記ハウジングの外部から空気を取り入れる導入口を有している請求項1から請求項3のいずれかに記載の電動機。
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JP2012058970A JP5907767B2 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 電動機 |
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JP2012058970A Active JP5907767B2 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 電動機 |
Country Status (1)
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