JP5907174B2 - 変位検出装置、および変位検出方法 - Google Patents

変位検出装置、および変位検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、検知対象の曲げ等の変位を検出する変位検出装置および変位検出方法に関する。
従来、検知対象の曲げ等の変形を検出する装置として、特許文献1には、圧電体を用いたものがある。この装置では、平膜状の圧電体に検出用の電極を形成することで、平膜状の圧電センサを構成している。この圧電センサを肘等の検知対象部に貼り付ける。検知対象部(肘)の曲がりに応じて、圧電センサから出力される電圧を検出する。
そして、このような圧電センサに用いる圧電体は、曲げ応力の加わった瞬間に曲げ量に応じた電圧を発生する。
特開2006−038710号公報
しかしながら、圧電体は、曲げ状態が一定に保たれると、電荷は減衰していき、電圧が元の状態に戻ってしまう。例えば、基準状態である第1の状態で電圧値がVs[V]であり、曲げ応力を加えて第2の状態で電圧値がΔV12[V]と発生したとしても、当該第2の状態で維持していれば、第1の状態での電圧値Vs[V]に戻ってしまう。すなわち、所定曲げ量だけ曲がっている第2の状態でありながら、時間が経過すると、第1の状態の電圧値Vs[V]で検出される。
このような状態のまま、さらに第3の状態に変位させた場合、第2の状態から第3の状態に変位した分の電圧値がΔV23[V]が発生する。しかし、この場合、第3の状態を検出する際の基準となる電圧値は、Vs[V]である。したがって、第3の状態を検出したタイミングでの電圧値は、Vs+ΔV23[V]となる。
ここで、第3の状態は、第1の状態から第2の状態を経由した生じたものであり、本来であれば、電圧値は、Vs+ΔV12+ΔV23[V]でなければならない。
このため、検出される電圧値と実際の変位量とが合致しなくなってしまう。
このような問題を鑑みて、本願発明の目的は、圧電センサ(圧電体)の変位量に合致した電圧を正確に検出できる変位検出装置および変位検出方法を提供することにある。
この発明は、平膜状の圧電体、および該圧電体の対向する二面に形成された検出用電極を備える圧電センサと、圧電体の変位によって検出用電極に生じる電圧を測定する電圧測定手段と、を備えた、変位検出装置に関するものである。この変位検出装置は、圧電センサの二つの検出用電極の間を短絡もしくは開放するスイッチと、スイッチの短絡もしくは開放を制御する制御手段と、を備える。
制御手段は、電圧測定手段が測定する圧電センサの出力電圧を取得しながら、圧電体の変位による圧電センサの出力電圧を検出するためにスイッチを開放し、圧電体の変位による圧電センサの出力電圧を検出した直後に所定時間長だけスイッチを短絡する制御を繰り返す。また、制御手段は、短絡直前の出力電圧の変化量の積算値に基づいて変位量を算出する。
この構成では、所定時間間隔で圧電センサの変位量に応じた出力電圧を検出できるとともに、出力タイミング毎に測定する電圧がリセットされる。したがって、所定時間間隔で計測される出力電圧の変化量は、当該時間間隔での圧電センサの変位量に、正確に依存する。このため、変化量の積算値を算出すれば、圧電センサの変位量を正確に算出することができる。
また、この発明の変位検出装置の制御手段は、次の構成であることが好ましい。制御手段は、変位量の算出に用いる記憶電圧を記憶する記憶手段を備える。制御手段は、出力電圧の初期値から順に変化量を積算することで、記憶手段に記憶された記憶電圧を更新していく。
この構成では、出力電圧の変化量の積算を具体的に行うための構成例を示している。また、所定時間間隔での変化量を記憶しておくことで、例えば積算時間を変化させる等のように、オフラインで自由な間隔で変位量の算出を行うこともできる。
また、この発明の変位検出装置の制御手段は、次の構成であることが好ましい。制御手段は、記憶電圧が初期値のまま所定時間継続することを検出すると、変位量の算出を実行しない待機状態に変位検出装置を遷移させる。制御手段は、電圧測定手段で初期値とは異なる電圧を検知すると、一時記憶電圧を初期値に設定するとともに出力電圧を検出する。制御手段は、圧電センサの電荷放出時定数に基づく一時記憶用の時間で出力電圧を検出しながら該出力電圧と一時記憶電圧を比較し、出力電圧と一時記憶電圧とが異なれば該出力電圧で一時記憶電圧を更新し、出力電圧と一時記憶電圧が略一致すれば、該出力電圧を記憶電圧とする。
この構成では、所定の出力電圧が得られない間は待機状態となり、消費電力を低減することができる。
また、この発明の変位検出装置は、圧電センサに並列接続されたコンデンサを備えることが好ましい。
この構成では、コンデンサを備えることで、圧電センサの出力電圧の減衰時定数が低下し、コンデンサを備えない場合よりも出力電圧の保持時間が長くなる。これにより、例えば、出力電圧の計測間隔を延ばす等の処理が行え、出力電圧の計測処理を簡素化できる。
また、この発明の変位検出装置では、圧電体は、少なくとも一軸方向に延伸処理されたポリ乳酸からなることが好ましい。
この構成では、圧電センサの変位に対する出力電圧感度を高くすることができる。
また、この発明の変位検出装置では、一軸方向は、圧電体の変位する方向に対して、略±45°となっていることが好ましい。
この構成では、圧電センサの変位に対する出力電圧感度を、さらに高くすることができる。
また、この発明の変位検出装置では、圧電体における第1方向の長さは、該第1の長さに直交する第2の方向の長さよりも長く、第1の方向と一軸方向との成す角を略±45°とする態様に適用できる。
この構成では、圧電体の長手方向に沿った曲げ(反り)に応じた出力電圧を高感度で得ることができる。
また、この発明の変位検出装置では、圧電体における第1方向の長さは、該第1の長さに直交する第2の方向の長さよりも長く、第1の方向と前記一軸方向との成す角を略0°または略90°とする態様に適用できる。
この構成では、圧電体の長手方向を中心軸とした捻れに応じた出力電圧を高感度で得ることができる。
また、この発明の変位検出装置では、次の構成に適用させることもできる。圧電センサは、圧電体と検出用電極との組を二組備えるとともに、各組がそれぞれ両面に取り付けられた板状弾性体を備える。各組の圧電体における第1方向の長さは、該第1の長さに直交する第2の方向の長さよりも長い。第1の組の圧電体の一軸方向と第1の方向との成す角は略±45°となっている。第2の組の圧電体の一軸方向と第1の方向との成す角は略0°または略90°となっている。圧電体の検出用電極の組毎に電圧測定手段が備えられている。
この構成では、上述の曲げと捻れを同時に検出することができる。
また、この発明の変位検出装置では、板状弾性体は少なくとも表面に導体を備えており、該導体が二組の板状弾性体側の検出用電極を兼ねていることが好ましい。
この構成では、圧電センサの構成要素を簡素化できる。すなわち、変位検出装置の構成要素を簡素化できる。
また、この発明の変位検出装置では、板状弾性体および検出用電極は透明な材質で形成されていることが好ましい。
この構成では、圧電センサを透明にすることができる。
また、この発明の変位検出装置では、圧電体は検出用電極を介して積層されていてもよい。
この構成では、変位に対する出力電圧感度を向上させることができる。
この発明によれば、検知体に装着された圧電体の変位量に合致した電圧を正確に検出することができる。
本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置100の回路図である。 本発明の第1の実施形態の圧電センサ10の外観斜視図である。 圧電センサ10の平面図および側面図である。 PLLAを用いた圧電センサによる変位量を出力電圧値との関係の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る変位量検出方法のフローチャートである。 測定電圧リセット処理のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る測定概念を説明するための図である。 測定電圧および記憶電圧の時間波形例を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る変位量検出方法のフローチャートである。 その他の構成からなる圧電センサ10Aの平面図、側面図および裏面図である。
本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置および変位検出方法について、図を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置100の回路図である。
変位検出装置100は、圧電センサ10を備える。圧電センサ10の具体的な構造は後述する。
圧電センサ10の一方の外部接続端子は、可変抵抗VRの可変制御端子に接続されている。可変抵抗VRは、定抵抗R1,R2間に接続されており、これら定抵抗R1,R2、可変抵抗VRの直列回路の定抵抗R1側の端部には駆動電圧Vccが印加され、定抵抗R2側の端部はグランドに接続されている。
圧電センサ10の他方の外部接続端子は、オペアンプOPの非反転入力端子に接続している。オペアンプOPの出力端子には、直流電圧検出器101が接続されている。オペアンプOPの出力端子は、オペアンプOPの反転入力端子にフィードバック接続されている。オペアンプOPにも駆動電圧Vccが供給されている。
圧電センサ10には、スイッチSWoと抵抗Roの直列回路が、並列接続されている。この際、抵抗Roは、スイッチSWoを短絡して圧電センサ10の電荷を放出する時に、出力電圧の測定間隔に対して電荷が高速(例えば10ミリ秒よりも短い時間)で放出されるような抵抗値に設定されている。
さらに、圧電センサ10には、コンデンサCoが並列接続されている。このようなコンデンサCoを圧電センサ10に並列接続することで、スイッチSWoが開放状態の時の圧電センサ10の電圧低下の時定数を低くすることができる。これにより、コンデンサCoを並列接続しない場合よりも、出力電圧の保持時間を長くすることができ、より確実に出力電圧を検出できる。また、出力電圧の測定の時間間隔を長くでき、出力電圧の測定処理を簡素化できる。
なお、オペアンプOPは入力インピーダンスが非常に大きいため、コンデンサCoを用いなくても、電圧低下の時定数を低くすることは可能である。したがって、コンデンサCoを省略することも可能である。
制御部102は、所定の時間間隔で、直流電圧検出器101の出力電圧を、測定する。測定の時間間隔は、変位検出装置100に求められる仕様や、電荷放出の時定数等を鑑みて、適宜設定すればよく、例えば10ミリ秒単位や100ミリ秒単位に設定するとよい。
制御部102は、測定の時間間隔に応じて、スイッチSWoの開放制御および短絡制御を繰り返す。具体的には、制御部102は、定常的にはスイッチSWoを開放制御し、所定の時間間隔で直流電圧検出器101の出力電圧を測定した直後の所定時間だけ、スイッチSWoを短絡制御する。この短絡時間は、圧電センサ10に生じた電荷を放出できる時間に設定されており、上述の抵抗Roの抵抗値や圧電センサ10のキャパシタンス等によって決まる放電時定数を参考に決定すればよい。これにより、圧電センサ10に生じた電荷を、所定の時間間隔で、定期的に圧電センサ10から放出することができる。したがって、直流電圧検出器101の出力電圧を、所定時間間隔で、定期的にリセットすることができる。
制御部102は、所定時間間隔で測定した出力電圧の変化量を算出し、当該変化量を順次積算することで、圧電センサ10の変位量を算出する。なお、制御部102による詳細な変位量の算出方法については後述する。
このような構成からなる変位検出装置100の圧電センサ10は、次に示す構成からなる。図2は本実施形態の圧電センサ10の外観斜視図である。図3(A)は圧電センサ10の平面図であり、図3(B)はその側面図である。図3(B)に示す側面図は、圧電センサ10の長手方向が図の横方向となるように見た(短手方向の端面を見た)側面図である。
圧電センサ10は、平板状の弾性体20と、平膜状の圧電素子30とを備える。弾性体20は、所定の厚みを有し、平面視して、一方向に長く、この方向に直交する方向に短い、長手方向と短手方向を有する矩形状からなる。弾性体20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やアクリル樹脂(PMMA)等の比較的強度が高いポリマーで形成されている。この場合、弾性体20の厚みは、例えば0.5mm程度にするとよい。なお、弾性体20は、圧電素子30を構成する圧電性シート300の強度よりも、少なくとも高い強度を有するものであればよい。
圧電素子30は、弾性体20と同様の矩形状からなる圧電性シート300を備える。圧電性シート300は、L型ポリ乳酸(以下、PLLAと称する。)によって形成されている。
圧電性シート300の第1主面には、略全面に検出用電極301が形成されている。圧電性シート300の第2主面には、略全面に検出用電極302が形成されている。検出用電極301,302には、ITO、ZnO、ポリチオフェンを主成分とする有機電極、ポリアニリンを主成分とする有機電極のいずれかを用いるのが好適である。これらの材料を用いることで、検出用電極301,302は、透光性の高いもの(透明なものと同意)となる。これにより、高い透光性を有する圧電センサ10を実現することができる。
さらに、検出用電極301,302に、ポリチオフェンを主成分とする有機電極、ポリアニリンを主成分とする有機電極のいずれかを用いれば、透光性を有するとともに、曲げによる電極の破損が殆ど生じず、より好適である。また、透光性を有する必要がない場合には、蒸着やめっきにより形成された金属被膜や銀ペーストによる印刷電極膜で検出用電極301,302を形成してもよい。特に、アルミ蒸着被膜は安価に形成でき好適である。
検出用電極301には外部接続端子41が接続されている。検出用電極302には外部接続端子42が接続されている。
このような構成からなる圧電センサ10の圧電性シート300に用いられるPLLAは、キラル高分子であり、主鎖が螺旋構造を有する。このPLLAシートは、一軸延伸され、分子が配向すると、圧電性を有する。一軸延伸されたPLLAの圧電定数は、高分子中で非常に高い部類に属する。
なお延伸倍率は3〜8倍程度が好適である。延伸後に熱処理を施すことにより、ポリ乳酸の延びきり鎖結晶の結晶化が促進され圧電定数が向上する。尚、2軸延伸した場合はそれぞれの軸の延伸倍率を異ならせることによって1軸延伸と同様の効果を得ることが出来る。例えばある方向をX軸としてその方向に8倍、その軸に直交するY軸方向に2倍の延伸を施した場合、圧電定数に関してはおよそX軸方向に4倍の1軸延伸を施した場合と同等の効果が得られる。単純に1軸延伸したフィルムは延伸軸方向に沿って裂け易いため、前述したような2軸延伸を行うことにより幾分強度を増すことが出来る。
また、PLLAは、延伸のみで圧電性を生じ、PVDF等の他のポリマーや圧電セラミックスのように、ポーリング処理を行う必要がない。すなわち、強誘電体に属さないPLLAの圧電性は、PVDFやPZT等の強誘電体のようにイオンの分極によって発現するものではなく、分子の特徴的な構造である螺旋構造に由来するものである。このため、他の強誘電性の圧電体で生じる焦電性は、PLLAには生じない。さらに、PVDF等は経時的に圧電定数の変動が見られ、場合によっては圧電定数が著しく低下する場合があるが、PLLAの圧電定数は経時的に極めて安定している。
このように、PLLAを用いれば、焦電性による影響を受けない。したがって、変位検出時、検出位置の温度に依存することなく、変位量のみに応じた出力電圧を得ることができる。また、PLLAはポリマーであり、柔軟性を有するので、圧電セラミックスのように、大きな変位で破損することがない。したがって、変位量が大きくても、当該変位量を確実に検出することができる。
また、PLLAは比誘電率が約2.5と非常に低いため、dを圧電定数とし、εを誘電率とすると、圧電出力定数(=圧電g定数、g=d/ε)が大きな値となる。したがって、PLLAシートを用いることで、変位に対して高い出力電圧を得られる非常に高感度なセンサを実現している。
さらに、PLLAの圧電性は異方性を有する。そして、PLLAからなる圧電性シートが最も伸びる方向は、PLLAのd14の効果により、一軸延伸方向に対して反時計回りに45°の方向となり、最も短くなる方向は一軸延伸方向に対して反時計回りに−45°の方向となる。
したがって、一軸延伸方向に対して45°方向を長手方向として圧電性シートを切り出す。これにより、上述の圧電性シート300を、伸縮に対して最も高感度な状態で形成することができる。
このように、本実施形態の圧電性シート300は、長手方向に対して、一軸延伸方向が45°の角度を成すように形成されている。この圧電性シート300の両面に上述の検出用電極301,302が形成されてなる圧電素子30は、図示しない透光性接着剤により、弾性体20の第1主面に取り付けられる。
なお、正確な45°に限ることなく、略45°であってもよい。略45°とは、例えば45°±10°程度を含む角度をいう。これらの角度は、変位センサの用途に基づき、曲げの検知精度など全体の設計に応じて、適宜決定されるべき設計事項である。
このような形状からなる圧電センサ10は、後述する図7にも示すように、一軸延伸方向に対して45°を成す長手方向に沿った曲げ(反り)を検出できる。
曲げ変位が0の場合、すなわち圧電センサ10に対して曲げを生じさせる力が外部から加わっていない場合、弾性体20の主面は側面視して平坦な状態となる。この場合、圧電素子30は伸縮しない。このため、圧電性シート300には、変位による電荷が発生しない。このため、出力電圧は変化しない。
曲げ変位が所定値の場合、すなわち圧電センサ10に対して曲げを生じさせる力が外部から加わった場合、弾性体20は主面の長手方向に沿って湾曲した状態となる。この場合、圧電性シート300は、曲げ量に応じて長手方向に沿って伸びる。これにより、圧電性シート300に電荷が発生し、圧電性シート300を挟んだ検出用電極301,302間に電圧が発生する。これにより、出力電圧が変化する。この出力電圧の変化量を検出することで、圧電素子30の伸張、すなわち変位センサ10の曲がり量を検出することができる。
そして、PLLAの圧電性シート300を用いる場合、変位量と出力電圧とが線形となる。図4は、PLLAを用いた圧電センサによる変位量を出力電圧値との関係の一例を示す図である。図4に示すように、PLLAの圧電性シート300を用いれば、変位量に応じて、出力電圧が線形に変化する。これにより、出力電圧の変化量から変位量を容易に算出することができる。また、変位量と出力電圧の変化量が線形の関係であるために、次に示す出力電圧を定期的にリセットする方法を用いても、出力電圧の変化量に応じた変位量を、正確に算出することができる。すなわち、非線形であると、基準状態から第1の変位状態になった時の出力電圧の変化量と、第1の変位状態から第2の変位状態になった時の出力電圧の変化量は、変位量が同じであっても異なってしまう。しかしながら、線形であれば、変位量に応じて、出力電圧の変化量は一意で決定されるので、次に示す定期的にリセットする方法を用いることが可能である。
次に、このような構成からなる変位検出装置100を用いた変位検出方法について、図を参照して、より具体的に説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る変位量検出方法のフローチャートである。図6は、測定電圧リセット処理のフローチャートである。
制御部102は、順次測定する出力電圧に応じた記憶電圧Vremを、半導体メモリや磁気媒体等からなる記憶部に記憶しながら、次に示す処理を実行する。
まず、変位量検出の初期設定として、制御部102は、記憶電圧Vremを基準電圧Vdefに設定して記憶する(S101)。基準電圧の値は、圧電センサ10の初期状態における出力電圧の値と同じにする。この時点で、記憶電圧Vremは基準電圧Vdefとなる(Vrem=Vdef)。
次に、制御部102は、出力電圧の測定を開始する。制御部102は、所定のタイミングになると、出力電圧(Vd)を測定する(S102)。制御部102は、記憶部に記憶されている記憶電圧Vremと、今回測定した出力電圧Vdとの差分値である変位電圧ΔVを算出する(S103)。
制御部102は、記憶電圧Vremに変位電圧ΔVを加算することで、記憶電圧Vremを更新する(S104)。すなわち、制御部102は、Vrem=Vrem+ΔVの演算を実行する。
制御部102は、更新した記憶電圧Vremに基づいて変位量を算出して、出力する(S105)。変位量と記憶電圧Vremの値との関係は、例えば、予め記憶部にテーブル化されており、制御部102は、記憶電圧Vremを更新すると、当該テーブルを参照して、変位量を算出する。また、制御部102は、変位量と記憶電圧Vremの値との関数を予め記憶しておき、記憶電圧Vremを更新すると、当該関数に代入することで、変位量を算出する。
制御部102は、今回の出力電圧の測定後、測定電圧をリセットする(S106)。この処理によって、出力電圧は初期化され、基準電圧に設定される。具体的には、制御部102は、出力電圧Vdの測定後、スイッチSWoを所定時間だけ短絡する制御を行うことにより、抵抗Roを介して検出用電極301,302を導通させる(S151)。これにより、圧電センサ10に残る電荷が放出され、出力電圧が初期化される。そして、制御部102は、再度スイッチSWoを開放する制御を行う(S152)。これにより、次の測定タイミングでの出力電圧Vdの測定が可能になる。
この後、制御部102は、上述の所定時間間隔で、出力電圧Vdの測定、記憶電圧Vremの更新、変位量の算出、測定電圧のリセット、を繰り返し実行する。
以上のような処理を実行することで、所定時間間隔で、測定電圧がリセットされるので、直流電圧検出器101で得られる出力電圧は、圧電センサ10の自己放電による電圧低下の影響を殆ど受けない。また、各測定タイミングで得られる出力電圧Vdは、直前の測定タイミングから今回の測定タイミングまでの圧電センサ10の変位量に準じた電圧変化量で変化する。したがって、当該電圧変化量を積算することで、圧電センサ10の一つの曲げ動作で得られる全体の変位量を正確に算出することできる。
次に、具体的な変位量の算出例について、図を参照して説明する。図7は測定概念を説明するための図である。図8(A)は測定電圧(出力電圧)Vdの時間波形を示すグラフであり、図8(B)は記憶電圧Vremの時間波形例を示すグラフである。
時刻T=t0を初期状態とする。T=t0では、圧電センサ10(10[t0])は、平坦な状態であり、外部から曲げ応力が加わっていない。そして、圧電センサ10の長手方向の一方端は、固定されている。この時点で、直流電圧検出器101においてVd[t0]の出力電圧(測定電圧)が得られるように、変位検出装置100の各回路素子値および印加電圧が設定されている。制御部102は、この初期電圧Vd[t0]を、基準電圧Vdefとして、記憶電圧Vremの初期値Vrem[t0]に設定する。
次に、圧電センサ10に曲げ応力が連続的に加えられると、圧電センサ10は、図7に示すように長手方向に沿って伸び、図8(A)に示すように、伸びに応じて測定電圧が上昇する。
そして、時刻T=t1の時点で、図7に示すように、圧電センサ10[t1]が時刻T=t0の時点の圧電センサ10[t0]よりも、Δfx[t1]変位する。この時、出力電圧Vd[t1](>Vdef)が得られる。制御部102は、出力電圧Vd[t1]から、基準電圧Vdef(=Vd[t0])を減算して、変位電圧ΔV[t1]を算出する。制御部102は、記憶電圧Vrem[t0]に変位電圧ΔV[t1]を加算することで、記憶電圧Vrem[t1](=Vrem[t0]+ΔV[t1])として更新記憶する。これにより、図8(B)に示すように、時刻T=t1での記憶電圧Vrem[t1]は、時刻T=t0での記憶電圧Vrem[t0]よりも変位電圧ΔV[t1]だけ増加する。
このような処理を行うことで、時刻T=t1では、時刻T=t0から時刻T=t1までの圧電センサ10の変位量Δfx[t1]に応じた電圧変化量分だけ、記憶電圧がVrem[t0]からVrem[t1]に増加する。したがって、記憶電圧Vrem[t1]を参考にすることで、制御部102は、変位量Δfx[t1]を検出することができる。
このように出力電圧を測定すると、制御部102は、圧電センサ10の検出用電極301,302を一時的に短絡する。これにより、出力電圧は基準電圧Vdefにリセットされる。
引き続き、圧電センサ10に曲げ応力が連続的に加えられると、圧電センサ10は、図7に示すように長手方向に沿ってさらに伸び、図8(A)に示すように、この伸び量に応じて、再度基準電圧Vdefから測定電圧が上昇する。
そして、時刻T=t2の時点で、図7に示すように、圧電センサ10[t2]が時刻T=t1の時点の圧電センサ10[t1]よりも、Δfx[t2]変位する。この時、出力電圧Vd[t2](>Vdef)が得られる。
制御部102は、出力電圧Vd[t2]から、基準電圧Vdefを減算して、変位電圧ΔV[t2]を算出する。制御部102は、記憶電圧Vrem[t1]に変位電圧ΔV[t2]を加算することで、記憶電圧Vrem[t2](=Vrem[t1]+ΔV[t2])として更新記憶する。これにより、図8(B)に示すように、時刻T=t2での記憶電圧Vrem[t2]は、時刻T=t1での記憶電圧Vrem[t1]よりも変位電圧ΔV[t2]だけ増加する。
このような処理を行うことで、時刻T=t2では、時刻T=t1から時刻T=t2までの圧電センサ10の変位量Δfx[t2]に応じた電圧変化量分だけ、記憶電圧がVrem[t1]からVrem[t2]に増加する。したがって、記憶電圧Vrem[t2]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t1から時刻T=t2までの変位量Δfx[t2]を検出することができる。
また、時刻T=t2での記憶電圧Vrem[t2]は、初期の記憶電圧Vrem[t0]に対して、変位電圧ΔV[t1]と変位電圧ΔV[t2]とを加算した値の分だけ増加している。したがって、記憶電圧Vrem[t2]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t0から時刻T=t2までの変位量Δfx[t1]+Δfx[t2]を検出することができる。すなわち、変位電圧を順次積算することで、時刻T=t0に対する時刻T=t2での圧電センサ10の変位量を検出することができる。
このように出力電圧を測定すると、制御部102は、圧電センサ10の検出用電極301,302を一時的に短絡する。これにより、出力電圧は基準電圧Vdefに、再びリセットされる。
さらに引き続き、圧電センサ10に曲げ応力が連続的に加えられると、圧電センサ10は、図7に示すように長手方向に沿ってさらに伸び、図8(A)に示すように、この伸び量に応じて、再度基準電圧Vdefから測定電圧が上昇する。
そして、時刻T=t3の時点で、図7に示すように、圧電センサ10[t3]が時刻T=t2の時点の圧電センサ10[t2]よりも、Δfx[t3]変位する。この時、出力電圧Vd[t3](>Vdef)が得られる。
制御部102は、出力電圧Vd[t3]から、基準電圧Vdefを減算して、変位電圧ΔV[t3]を算出する。制御部102は、記憶電圧Vrem[t2]に変位電圧ΔV[t3]を加算することで、記憶電圧Vrem[t3](=Vrem[t2]+ΔV[t3])として更新記憶する。これにより、図8(B)に示すように、時刻T=t3での記憶電圧Vrem[t3]は、時刻T=t2での記憶電圧Vrem[t2]よりも変位電圧ΔV[t3]だけ増加する。
このような処理を行うことで、時刻T=t3では、時刻T=t2から時刻T=t3までの圧電センサ10の変位量Δfx[t3]に応じた電圧変化量分だけ、記憶電圧がVrem[t2]からVrem[t3]に増加する。したがって、記憶電圧Vrem[t3]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t2から時刻T=t3までの変位量Δfx[t3]を検出することができる。
また、時刻T=t3での記憶電圧Vrem[t3]は、初期の記憶電圧Vrem[t0]に対して、変位電圧ΔV[t1]と変位電圧ΔV[t2]と変位電圧ΔV[t3]とを加算した値の分だけ増加している。したがって、記憶電圧Vrem[t3]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t0から時刻T=t3までの変位量Δfx[t1]+Δfx[t2]+Δfx[t3]を検出することができる。すなわち、変位電圧を順次積算することで、時刻T=t0に対する時刻T=t3での圧電センサ10の変位量を検出することができる。
このように出力電圧を測定すると、制御部102は、圧電センサ10の検出用電極301,302を一時的に短絡する。これにより、出力電圧は基準電圧Vdefに、再びリセットされる。
次に、圧電センサ10に対する曲げ応力が緩和されて、圧電センサ10は、図7に示すように、時刻T=t3の時よりも長手方向の伸びが戻される(縮まる)と、図8(A)に示すように、この縮み量に応じて、基準電圧Vdefから測定電圧が下降する。
そして、時刻T=t4の時点で、図7に示すように、圧電センサ10[t4]が時刻T=t3の時点の圧電センサ10[t3]よりも、Δfx[t4]変位する。なお、Δfx[t4]は負値なので、以下では−Δfx[t4]と記載する。この時、出力電圧Vd[t4](<Vdef)が得られる。
制御部102は、出力電圧Vd[t4]から、基準電圧Vdefを減算して、変位電圧ΔV[t4]を算出する。なお、ΔV[t4]も負値なので、以下では−ΔV[t4]と記載する。制御部102は、記憶電圧Vrem[t3]に変位電圧−ΔV[t4]を加算することで、記憶電圧Vrem[t4](=Vrem[t3]−ΔV[t4])として更新記憶する。これにより、図8(B)に示すように、時刻T=t4での記憶電圧Vrem[t4]は、時刻T=t3での記憶電圧Vrem[t3]よりも変位電圧−ΔV[t3]だけ減少する。
このような処理を行うことで、時刻T=t4では、時刻T=t3から時刻T=t4までの圧電センサ10の変位量−Δfx[t4]に応じた電圧変化量分だけ、記憶電圧がVrem[t3]からVrem[t4]に減少する。したがって、記憶電圧Vrem[t4]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t3から時刻T=t4までの変位量−Δfx[t4]を検出することができる。
また、時刻T=t4での記憶電圧Vrem[t4]は、初期の記憶電圧Vrem[t0]に対して、変位電圧ΔV[t1]と変位電圧ΔV[t2]と変位電圧ΔV[t3]とを加算し、変位電圧−ΔV[t4]を減算した値となる。したがって、記憶電圧Vrem[t4]を参考にすることで、制御部102は、時刻T=t0から時刻T=t4までの変位量Δfx[t1]+Δfx[t2]+Δfx[t3]−Δfx[t4]を検出することができる。すなわち、変位電圧を順次積算することで、時刻T=t0に対する時刻T=t4での圧電センサ10の変位量を検出することができる。
このように出力電圧を測定すると、制御部102は、圧電センサ10の検出用電極301,302を一時的に短絡する。これにより、出力電圧は基準電圧Vdefに、再びリセットされる。
以上のように、本実施形態の変位検出方法を用いれば、圧電センサ10の変位量を正確に検出することができる。
次に、第2の実施形態に係る変位検出装置および変位検出方法について、図を参照して説明する。本実施形態の変位検出装置は、第1の実施形態に示した変位検出装置に対して、制御部102が、オペアンプOP等、変位検出装置の電源制御を行う点で異なる。図9は、本発明の第2の実施形態に係る変位量検出方法のフローチャートである。
まず、変位量検出の初期設定として、制御部102は、記憶電圧Vremを基準電圧0[V]に設定して記憶する(S201)。基準電圧の値は、圧電センサ10の初期状態における出力電圧の値と同じにする。すなわち、この時点では出力電圧が0[V]である。
次に、制御部102は、圧電センサ10に生じる電圧を観測し、当該電圧が0[V]でないことを検出すると(S202:Yes)、変位検出装置100を起動させる(S204)。ここで、制御部102は、電圧が0[V]であれば変位検出装置100のスリープ状態を維持する(S202:No→S203)。スリープ状態とは、変位検出処理の実行を行わない状態を示す。なお、圧電センサ10に生じる電圧を直接制御部102で観測できる回路を設ければ、スリープ状態として、オペアンプの印加電圧を停止させたり、低下させる等の制御を行ってもよい。
変位検出装置100が起動し、変位検出機能がオン制御されると、制御部102は、一時記憶電圧Vdmを初期値0[V]に設定する(S205)。
次に、制御部102は、出力電圧の測定を開始する。制御部102は、一時記憶電圧Vdmを初期値0[V]に設定したタイミングから所定時間後の所定タイミングになると、出力電圧(Vd)を測定する(S206)。制御部102は、記憶部に記憶されている一時記憶電圧Vdmを、今回測定した出力電圧Vdに設定する(S207)。
制御部102は、所定の遅延時間を設けた後(S208)、出力電圧(Vd)を測定する(S209)。ここで設定する遅延時間は、圧電センサ10の時定数および曲げに対する出力電圧の応答速度に応じて、曲げ量が変化しなければ出力電圧が維持される時間よりも短く、曲げ量が変化すれば、この変化量に応じて出力電圧が変化し始める時間よりも長く、設定されている。
制御部102は、遅延時間経過後の出力電圧Vd(ステップS209の出力電圧Vd)が、遅延時間前の一時記憶電圧Vdm(ステップS207の一時記憶電圧Vdm)に略一致するかどうかを判断する(S210)。ここで、電圧が略一致するという判断は、一時記憶電圧Vdmに対して、予め電圧検出精度に応じて設定された電圧誤差範囲内に、遅延時間経過後の出力電圧Vdが入ることによって採択される。
制御部102は、電圧が略一致していないと判断すると(S210:No)、上述のステップS207,S208,S209に示した一時記憶電圧Vdmを更新しながら出力電圧Vdを測定する処理を繰り返し実行する。これは、圧電センサ10に対して継続的に曲げ応力が加わっている状態であり、この場合には、変位量は算出されない。
制御部102は、電圧が略一致していると判断すると(S210:Yes)、一時記憶電圧Vdmで記憶電圧Vremを更新する。すなわち、制御部102は、Vrem=Vrem+Vdmの演算を実行する(S211)。これは、曲げ応力による圧電センサ10の変位が停止した状態であり、この場合には、変位量の算出を行う。
制御部102は、更新した記憶電圧Vremに基づいて、第1の実施形態に示した方法と同様の方法で変位量を算出して、出力する(S212)。
制御部102は、今回の出力電圧の測定後、測定電圧をリセットする(S213)。この処理によって、出力電圧は初期化され、基準電圧に設定される。これにより、次の測定タイミングでの出力電圧Vdの測定が可能になる。
この後、制御部102は、上述の処理を繰り返すことで、順次、圧電センサ10の変位量を検出することができる。
このような構成および方法を用いることで、圧電センサ10の変位が生じていない期間は、装置がスリープ状態となり消費電力を低減することができる。
なお、上述の各実施形態では、曲げを検出する圧電センサ10を用いた例を示したが、捻れを検出する圧電センサを用いた場合にも適用することができる。なお、捻れとは、上述の一方向に長い圧電センサを用いた場合に、短手方向の一方端が主面に対して上方向に変位し、他方端が下方向に変位するような状態を示している。さらに、曲げと捻れを同時に検出する圧電センサを用いた場合にも適用できる。図10は曲げと捻れを検出する圧電センサ10Aの三面図である。図10(A)は圧電センサ10Aの平面図であり、図10(B)はその側面図であり、図10(C)はその裏面図である。
図10に示す圧電センサ10Aは、弾性体20、圧電素子31,32を備える。弾性体20は第1の実施形態と同じであり、説明は省略する。
圧電素子31は、弾性体20の第1主面に取り付けられている。圧電素子31は、矩形状の圧電性シート310を備える。圧電性シート310は、第1の実施形態の圧電性シート300と同様に、一軸延伸方向と長手方向とが45°を成すように形成されている。圧電性シート310の両主面にはそれぞれ検出用電極311,312が略全面に形成されている。検出用電極311には外部接続端子41Aが接続され、電極312には外部接続端子42Aが接続されている。
圧電素子32は、弾性体20の第1主面に対向する第2主面に取り付けられている。圧電素子32は、矩形状の圧電性シート320を備える。圧電性シート320は、一軸延伸方向と長手方向とが平行(成す角=0°)になるように形成されている。
なお、正確な0°に限ることなく、略0°であってもよい。略0°とは、例えば0°±10°程度を含む角度をいう。これらの角度は、変位センサの用途に基づき、曲げの検知精度など全体の設計に応じて、適宜決定されるべき設計事項である。
圧電性シート320の両主面にはそれぞれ検出用電極321,322が略全面に形成されている。検出用電極321には外部接続端子41Bが接続され、検出用電極322には外部接続端子42Bが接続されている。
圧電素子31と圧電素子32は、圧電性シート310の一軸延伸方向と圧電性シート320の一軸延伸方向とが45°を成し、且つ圧電性シート320の長手方向(=一軸延伸方向)が弾性体20の長手方向を平行になるように、弾性体20に取り付けられている。
このような構成であれば、圧電センサ10Aにより曲げと捻れを同時に検出することができる。そして、このような場合には、上述の変位検出装置を構成する圧電センサ以外の構成要素を、圧電素子31,32毎に設ければよい。そして、制御部は、それぞれの圧電素子31,32に対する変位検出を個別に制御すればよい。
また、上述の説明では、透光性の高い(透明な)圧電センサを用いる例を示したが、透光性が低いものであってもよい。この場合には、圧電センサの各構成要素の選択自由度が向上する。ただし、圧電性シートは、PLLA等のポリ乳酸を素材にすることが好適である。
また、上述の説明では、初期の基準状態として、平膜状の圧電センサ(圧電性シート)の主面が平坦な場合を例に説明した。しかしながら、円柱形のシャフトの円周面に沿って貼り付けたように、初期の基準状態から圧電性シートが湾曲等している場合であっても、上述の変位検出装置の構成及び変位検出方法を適用することができる。
また、上述の説明では、1方向の変位の検出に、圧電性センサを1枚用いた場合を示した。しかしながら、圧電性センサを、平板面が重なるように複数枚積層してもよい。これにより、各圧電センサの出力を加算することで、同じ変位量であっても、より高い出力電圧を得ることができる。すなわち、変位に対する出力電圧感度を向上させることができる。
また、上述の説明において、弾性体を導電性にすることで、圧電素子の弾性体側の検出用電極を弾性体で兼用することができる。これにより、圧電素子の弾性体側の検出用電極を省略でき、圧電センサの構成を簡素化できる。したがって、変位検出装置の構成も簡素化できる。
100:変位検出装置、
101:直流電圧検出器、
102:制御部、
10,10A:圧電センサ、
Co:コンデンサ、
SWo:スイッチ、
OP:オペアンプ、
Ro,R1,R2:抵抗、
VR:可変抵抗、
20:弾性体、
30,31,32:圧電素子、
300,310,320:圧電性シート、
301,302,311,312,321,322:検出用電極、
41,42,41A,42A,41B,42B:外部接続端子

Claims (12)

  1. 平膜状の圧電体、および該圧電体の対向する二面に形成された検出用電極を備える圧電センサと、前記圧電体の変位によって前記検出用電極に生じる出力電圧を測定する電圧測定手段と、を備えた、変位検出装置であって、
    前記圧電センサの二つの前記検出用電極の間を短絡もしくは開放するスイッチと、
    該スイッチの短絡もしくは開放を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、記憶電圧、および、一時記憶電圧を記憶する記憶手段を備え、
    前記記憶電圧は、前記圧電体の変位量の算出に用いる電圧であり、
    前記一時記憶電圧は、前記圧電センサの時定数に基づいて設定された一時記憶用の時間間隔に取得された電圧であり、
    前記制御手段は、
    前記出力電圧が0[V]であればスリープ状態を維持し、
    前記スリープ状態から前記出力電圧が0[V]でなくなることを検出すると、前記一時記憶電圧を初期値に設定し、
    前記出力電圧を取得該出力電圧と前記一時記憶電圧を比較し、前記出力電圧と前記一時記憶電圧とが異なれば前記出力電圧前記一時記憶電圧に設定する制御を前記出力電圧と前記一時記憶電圧が略一致するまで前記一時記憶用の時間間隔で繰り返し実行し、
    記出力電圧と前記一時記憶電圧が略一致すると該一時記憶電圧を前記記憶電圧に積算し
    前記一時記憶電圧を前記記憶電圧に積算したときに、所定時間長だけ前記スイッチを開放から短絡にする制御を行う
    変位検出装置。
  2. 前記圧電センサに並列接続されたコンデンサを備える、請求項1に記載の変位検出装置。
  3. 前記圧電体は、少なくとも一軸方向に延伸処理されたポリ乳酸からなる、請求項1又は2に記載の変位検出装置。
  4. 前記一軸方向は、前記圧電体の変位する方向に対して、略±45°となっている、請求項3に記載の変位検出装置。
  5. 前記圧電体における第1の方向の長さは、該第1の方向に直交する第2の方向の長さよりも長く、
    前記第1の方向と前記一軸方向との成す角は、略±45°となっている、請求項4に記載の変位検出装置。
  6. 前記一軸方向は、前記圧電体の変位する方向に対して、略0°または略90°となっている、請求項3に記載の変位検出装置。
  7. 前記圧電体における第1の方向の長さは、該第1の方向に直交する第2の方向の長さよりも長く、
    前記第1の方向と前記一軸方向との成す角は、略0°または略90°となっている、請求項6に記載の変位検出装置。
  8. 前記圧電センサは、前記圧電体と検出用電極との組を二組備えるとともに、各組がそれぞれ両面に取り付けられた板状弾性体を備え、
    前記各組の圧電体における第1の方向の長さは、該第1の方向に直交する第2の方向の長さよりも長く、
    第1の組の前記圧電体は、第1の方向と前記一軸方向との成す角が略±45°となっており、
    第2の組の前記圧電体は、前記第1の方向と前記一軸方向との成す角は、略0°または略90°となっており、
    前記圧電体と前記検出用電極の組毎に前記電圧測定手段が備えられている、請求項4に記載の変位検出装置。
  9. 前記板状弾性体は少なくとも表面に導体を備えており、該導体が前記二組の前記板状弾性体側の検出用電極を兼ねている、請求項8に記載の変位検出装置。
  10. 前記板状弾性体および前記検出用電極は透明な材質で形成されている、請求項8または請求項9に記載の変位検出装置。
  11. 前記圧電体は検出用電極を介して積層されている、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の変位検出装置。
  12. 圧電センサの出力電圧から前記圧電センサの変位量を検出する変位検出方法であって、
    記憶電圧は、前記圧電体の変位量の算出に用いる電圧であり、
    一時記憶電圧は、前記圧電センサの時定数に基づいて設定された一時記憶用の時間間隔に取得された電圧であり、
    前記記憶電圧を0[V]に設定する工程と
    出力電圧が0[V]であると、前記変位量の算出を実行しないスリープ状態を維持する工程と、
    0[V]とは異なる電圧を検知すると前記出力電圧の測定を始め、前記一時記憶電圧を初期値に設定する工程と、
    前記出力電圧と前記一時記憶電圧を比較し、前記出力電圧と前記一時記憶電圧とが異なれば該出力電圧前記一時記憶電圧に設定する制御を前記出力電圧と前記一時記憶電圧が略一致するまで前記一時記憶用の時間間隔で繰り返し実行し、前記出力電圧と前記一時記憶電圧が略一致すれば、該一時記憶電圧を前記記憶電圧に積算する工程と、
    前記記憶電圧から前記変位量を算出する工程と、
    前記変位量を算出すると、測定した電圧をリセットする工程と、
    を有する、変位検出方法。
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