JP5907090B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用等のエンジンの動弁装置、特に弁を開閉させるカムの切り換えが可能な動弁装置に関し、エンジンの動弁装置の技術分野に属する。
エンジンの動弁装置として、1つの弁についてノーズ部の形状が異なる複数のカムを備え、これらのカムのうちから弁を開閉させるカムを選択することにより、吸排気弁の開弁量や開閉弁時期等をエンジンの運転状態に応じて切り換え可能としたものが知られている。
例えば、特許文献1には、カムシャフトを、軸部と、該軸部上に軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された筒状のカム要素部とで構成し、このカム要素部の外周に1つの弁についてノーズ部の形状が異なる複数のカムを隣接させて設けると共に、このカム要素部を軸方向に摺動させることにより、弁を開閉させるカムを切り換えるようにしたものが開示されている。
その場合に、この特許文献1の動弁装置においては、前記カム要素部の両端面に端面カムを設けると共に、これらの端面カムの対面位置に対して突出退避可能に設けられて、突出時に端面カムに係合することによりカム要素部を軸方向の両側にそれぞれ押動させる例えばピン部材でなる操作ピンを備え、これをアクチュエータで作動させることにより、カムの切り換え動作を行うように構成されている。
米国特許公開公報2011/0226205A1
ところで、近年、上記のような動弁装置を備えたエンジンにおいて、運転状態に応じた最適なカムへの切り換えを、エンジンの低回転時のみならず燃焼サイクル時間の短いエンジンのより高回転時においても行いたいという要望、つまり、カムの切り換えを瞬時に行いたいという要望がある。
その場合、特許文献1に開示された動弁装置では、操作ピンが突出可能なタイミングは、該操作ピンの指向位置に端面カムの基準面(リフト部でない部位)が位置する短い時間内に限られている。このため、燃焼サイクル時間の短いエンジンの高回転時においては、操作ピンの突出可能な時間はさらに短くなるので、アクチュエータを大型化することにより該操作ピンの突出速度を高速化する必要がある。
しかしながら、特許文献1に開示された動弁装置では、カム要素部の両側の端面カムのそれぞれにアクチュエータを備えているので、アクチュエータを大型化すると隣接するアクチュエータが互いに干渉するという問題を生じる。また、アクチュエータの干渉を回避するために各気筒間の距離を拡大すると、エンジンの全長の増大が必要になるという問題を生じる。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、エンジンの全長の増大を抑制しながら、カムの切り換えを瞬時に行うことができる、エンジンの動弁装置を、得ることを目的とする。
前記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、カムシャフトが、軸部と、該軸部に該軸部と一体回転しかつ軸方向に移動可能に嵌合されたカム要素部とでなり、該カム要素部に、1つの弁について共通のベースサークルを有し、かつノーズ部の形状が異なる複数のカム部が隣接して設けられ、該カム要素部を前記軸部上で軸方向に移動させることにより弁を開閉させるカム部を切り換え可能としたエンジンの動弁装置であって、前記カム要素部は1つの軸部に少なくとも2つ備えられ、隣接する2つのカム要素部の互いに対向する一端側の端面に、両カム要素部の近接時にリフト部が軸方向に重なるように位相をずらせて端面カムがそれぞれ設けられていると共に、前記両カム要素部の近接時に前記端面カムの対向面間に突出してこれらの端面カムに係合することにより、これらの両カム要素部を互いに他端側に離間させる作動位置と、前記両カム要素部の端面カムの対向面間から退避した不作動位置とに移動する操作ピンが設けられており、前記端面カムは、カム軸の回転に従ってリフト部が基準面から軸方向に次第に突出し、所定のリフト終了位置で段落ち面を介して前記基準面に戻る形状とされ、前記操作ピンは、カム軸の回転方向の進み側の面の形状が、前記端面カムのリフト終了位置における前記段落ち面の形状に、対応する形状に形成されていることを特徴とする。
ここで、請求項1における「カム部」には、ノーズ部の形状がベースサークルと一致するもの(リフト量が0のもの)を含む。また、「隣接する2つのカム要素部」には、多気筒エンジンの各気筒ごとに1つずつ設けられて隣接する2つのカム要素部と、単気筒エンジンまたは多気筒エンジンにおける1つの気筒の2つの弁にそれぞれ設けられた2つのカム要素部とを含む。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記エンジンは複数の気筒列に並ぶ多気筒エンジンであり、前記2つのカム要素部は隣接する2つの気筒にそれぞれ備えられたものであり、前記操作ピンは、前記2つの気筒列間において、前記2つのカム要素部の対向する端面カムに係合可能に配置されており、さらに、気筒列の両端に位置する気筒に備えられた2つの端部配置のカム要素部の前記他端側の端面にも、それぞれ端面カムが設けられていると共に、前記端部配置のカム要素部が前記他端側に位置する状態で、前記端面カムの対面位置に突出して係合することにより、該カム要素部を前記一端側に移動させる作動位置と、前記端面カムの対面位置から退避した不作動位置とに移動する操作ピンが、2つの端部配置のカム要素部のそれぞれに備えられていることを特徴とする。
ここで、1つのカムシャフトに3つ以上のカム要素部が備えられる場合、「隣接する2つのカム要素部」は複数組存在し、それぞれの組について前記請求項1、2の構成が適用されることがある。その場合、1つの組における第2の端面カム及び第2の操作部材が、他の組における隣接する2つのカム要素部の互いに対向する端面の端面カム及びこれらの端面カムに係合する第1の操作部材となる。
さらに、3気筒以上のエンジンの場合、請求項2における「隣接する2つの気筒」は複数組存在することになり、それぞれの組について請求項2の構成が適用される。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、前記操作ピンは、円筒状の基準面を有し、前記回転方向の進み側及び戻り側の両側面が、前記基準面より除肉された形状にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜3に記載のいずれか1つの発明において、前記操作ピンは、作動位置に移動するとき、該操作ピンが対向する前記端面カムのリフト部の外周面に押圧状態で摺接したのちに、前記端面カムのリフト終了位置における前記段落ち面に突出されることを特徴とする。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、操作ピンのカム軸の回転方向の進み側の形状を該操作ピンが対向する端面カムのリフト終了位置における段落ち面の形状に対応する形状に形成することにより、操作ピンを作動位置に突出可能な範囲を拡大できる。つまり、該操作ピンが端面カムのリフト部が無い基準面を指向する範囲に加えて、端面カムのリフト終了位置における段落ち面を指向するタイミングにも該操作ピンを作動位置に突出させることができる。つまり、操作ピンを作動位置へ突出させるタイミングを早くできる。
さらに、操作ピンの形状を端面カムのリフト終了位置における段落ち面の形状に略一致するように形成することにより、操作ピンが小型化されると共に該操作ピンの重量が低減されるので、該操作ピンの応答性を向上させて高速化を図ることができる。
したがって、本発明によれば、操作ピンの作動位置への突出可能なタイミングを早めることができると共に、該操作ピンの応答性も向上できるので、エンジン高回転時における燃焼サイクル時間の短い場合であっても、操作ピンを作動位置に速やかに突出させて、カムの切り換えを瞬時に行うことができる。
また、操作ピンを駆動するアクチュエータを大型化することなく、カムの切り換えを瞬時に行うことができるので、エンジンの全長の増大を抑制できる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明の効果が多気筒エンジンにおいて実現できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、操作ピンのカム軸の回転方向の進み側及び回転方向の遅れ側の両面の形状を、円筒状の基準面を有する操作ピンから除肉するように形成することにより、操作ピンをさらに小型化することができる。これにより、操作ピンの軽量化を図れるので、操作ピンの応答性をさらに向上させることができる。したがって、エンジンの全長の増大を抑制しながら、エンジンのより高回転時においても、カムの切り換えを瞬時に行うことができるようになる。
また、請求項4に記載の発明によれば、操作ピンが端面カムのリフト部を指向するときに、操作ピンを端面カムの外周部に予め押圧状態で摺接させておくことにより、その後カム軸の回転に従い、操作ピンが端面カムのリフト終了位置における段落ち面を指向するとすぐに、操作ピンを作動位置へ速やかに突出させることができる。これにより、操作ピンを駆動するアクチュエータへの突出信号の出力されたのちに、操作ピンが作動位置へ突出するまでの応答遅れを低減させることができる。したがって、エンジンのさらに高回転時においても、カムの切り換えを瞬時に行うことができるようになる。
すなわち、本発明によるエンジンの動弁装置よれば、エンジンの全長の増大を抑制しながら、カムの切り換えを瞬時に行うことができる。
本発明に係る排気側動弁装置の概略の構成を示す側面図である。 図1のx方向矢視による同動弁装置の正面図である。 図1のy−y線による拡大断面図である。 図1の状態から作動するカム部が切り替わった状態を示す側面図である。 カム要素部の単体斜視図である。 同、側面図である。 同、正面図である。 操作ピンの底面図である。 操作ピンを作動位置へ突出させたときの端面カムとの位置関係を示す、端面カムの円周に沿って展開した要部拡大展開図である。 操作ピンの突出可能範囲を示す図9と同様の要部展開図である。 作動するカム部を第1カム部から第2カム部に切り換えるときの動作を示す図1のx2−x2、x4−x4線で切断した要部正面図である。 同じく第2カム部から第1カム部に切り換えるときの動作を示す図1のx1−x1、x3−x3、x5−x5線で切断した要部正面図である。 他の実施形態に係る操作ピンの動作を示す図1のx方向矢視による要部正面図である。 他の実施形態に係る図9と同様の要部展開図である。 他の実施形態に係る図9と同様の要部展開図である。
以下、吸気弁、排気弁が1気筒についてそれぞれ2個備えられる4気筒、4弁式DOHCエンジンの動弁装置を例にとって、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施の形態に係る動弁装置の排気側の構成を示すもので、図示しないシリンダヘッドに、第1〜第4気筒1〜1のそれぞれについて2つずつ、合計8つの排気弁A…Aと、これらの排気弁A…Aを閉方向に付勢するリターンスプリングB…Bとが備えられていると共に、シリンダヘッドの上部には、ロッカアームC…Cを介して前記リターンスプリングB…Bの付勢力に抗して各排気弁A…Aを開動させるカムシャフト2が備えられている。
このカムシャフト2は、シリンダヘッドにおける各気筒1〜1の中心位置に設けられた縦壁部D…Dと各縦壁部D…Dの上部に取り付けられたキャップ部材E…Eとで構成される軸受部F…Fに回転自在に支持されており、図示しないクランクシャフトによりチェーンを介して回転駆動される。
また、カムシャフト2は、軸部10と、該軸部10にスプライン嵌合され、該軸部10と一体回転し且つ軸方向に移動可能とされた第1〜第4カム要素部20〜20とで構成されており、これらのカム要素部20〜20は、各気筒1〜1に対応させて、前記軸部10上で列状に配置されている。
そして、各カム要素部20〜20を前記軸部10上でそれぞれ所定ストローク移動させる電磁式の5つの操作装置30〜30が備えられており、気筒列の第1気筒1側を前方として、該気筒列の前端位置に第1操作装置30が、第1、第2気筒間位置に第2操作装置30が、第2、第3気筒間位置に第3操作装置30が、第3、第4気筒間位置に第4操作装置30が、気筒列の後端位置に第5操作装置30がそれぞれ配置されている。
こられの操作装置30〜30は、本体31と、通電時に該本体31内に後退した不作動位置から該本体31から突出した作動位置へアクチュエータにより移動する操作ピン32とを有し、図2に示すように、カムシャフト2を挟んで前記ロッカアームCにおけるカムフォロワC’の反対側より所定角度(例えば約30°)、回転方向Xの手前側において、前記操作ピン32がカムシャフト2の軸芯を指向するように配置されており、この実施形態の場合、前記軸受部F…Fを構成するキャップ部材E…Eに一体的に形成された台座部G…Gにそれぞれ取り付けられている。
また、前記操作装置30〜30による各カム要素部20〜20の軸方向の移動を所定の2か所で位置決めするため、図3に第1、第2カム要素部20、20を例として示すように、軸部10と各カム要素部20〜20との嵌合部にディテント機構40がそれぞれ設けられている。
このディテント機構40は、軸部10の外周面から径方向に穿設された孔41と、該孔41内に収納されたスプリング42と、孔41の開口部に配置され、前記スプリング42により軸部10の外周面から径方向の外側へ飛び出すように付勢されたディテントボール43と、カム要素部20〜20の内周面に軸方向に隣接させて設けられた2か所の周溝44、44とで構成され、前記ディテントボール43が一方の周溝44に係合したときに、カム要素部20〜20が図1に示す第1位置に、前記ディテントボール43が他方の周溝44に係合したときに、カム要素部20〜20が図4に示す第2位置に、それぞれ位置決めされるようになっている。
ここで、図1に示すように、第1〜第4カム要素部20〜20が全て第1位置に位置するとき、第1カム要素部20は後方に、第2カム要素部20は前方に、第3カム要素部20は後方に、第4カム要素部20は前方に位置し、したがって、第1、第2カム要素部20、20の対向端面は互いに近接し、第2、第3カム要素部20、20の対向端面は互いに離間し、第3、第4カム要素部20、20の対向端面は互いに近接した状態となる。
また、図4に示すように、第1〜第4カム要素部20〜20が全て第2位置に位置するとき、第1カム要素部20は前方に、第2カム要素部20は後方に、第3カム要素部20は前方に、第4カム要素部20は後方に位置し、このとき、第1、第2カム要素部20、20の対向端面は互いに離間し、第2、第3カム要素部20、20の対向端面は互いに近接し、第3、第4カム要素部20、20の対向端面は互いに離間した状態となる。
次に、図5〜図7により、前記カム要素部20〜20の構成を、第1カム要素部20を例として、さらに詳しく説明する。
このカム要素部20(20〜20)は筒状とされ、その中間部の外周面は前記軸受部Fに支持されるジャーナル部21とされていると共に、その前後両側に当該気筒の2つの排気弁A、A用の作動部22、22が設けられており、各作動部22、22には、例えば低エンジン回転時用のリフト量が小さな第1カム部22と、例えば高エンジン回転時用のリフト量が大きな第2カム部22とが隣接させて設けられている。
前記第1カム部22と第2カム部22とは、図7に示すように、ベースサークルaが共通で、リフト量が異なるノーズ部b、bが該ベースサークルa上に位相を揃えて設けられている。そして、この第1カム部22と第2カム部22とが、2か所の作動部22、22において、前後方向に並ぶ順序及びノーズ部b、bの位相を一致させてそれぞれ設けられている。
その場合に、図1、図4に示すように、第1カム要素部20及び第3カム要素部20においては、第1カム部22が前方、第2カム部22が後方に配置され、第2カム要素部20及び第4カム要素部20においては、第2カム部22が前方、第1カム部22が後方に配置されている。
そして、カム要素部20〜20が前記ディテント機構40により軸部10上の第1位置に位置決めされたときは、いずれのカム要素部20〜20においても、2つの第1カム部22、22が対応する気筒の2つのロッカアームC、CのカムフォロワC’、C’に対応位置し(図1参照)、軸部10上の第2位置に位置決めされたときは、第2カム部22、22が前記カムフォロワC’、C’に対応位置する(図4参照)ように設定されている。
ここで、この実施形態に係るエンジンでは、各気筒の爆発順序が、第1気筒1→第3気筒1→第4気筒1→第2気筒1とされており、各カム要素部20〜20の第1カム部22又は第2カム部22のノーズ部b、bが、カムシャフト2の90°回転ごとに、この順序でカムフォロワC’、C’に対応位置するように、第1〜第4カム要素部20〜20が位相差を設けて前記軸部10にスプライン嵌合されている。
さらに、前記各カム要素部20〜20には、前後両端に端面カム23、23がそれぞれ設けられている。
この前後両端の端面カム23、23は、図5〜図7に示すように、カム要素部20(20〜20)の軸方向の中心を通る断面に関して基準面cから軸方向の前方または後方に対称的に突出するリフト部dを有し、図7に示すように、リフト開始位置eからリフト終了位置fに至る所定角度範囲α(例えば約120°)の間で、回転方向Xに対して前記基準面cから軸方向のリフト量が次第に増加し、リフト終了位置fを超えると段落ち面gを介して基準面cに戻るようになっている。
また、前記のように、各カム要素部20〜20が各気筒1〜1の爆発順序に応じてそれぞれ所定の位相差を設けて軸部10にスプライン嵌合されていることに伴い、各カム要素部20〜20の互いに対向する端面カム23、23もそれぞれ位相差をもって対向し、これにより、図1の符合ア、イ、図4の符合ウで示すように、隣接するカム要素部が近接したときに、対向する端面カム23、23のリフト部d、dが軸方向にオーバラップするようになっている。
そして、前記第2〜第4操作装置30〜30の操作ピン32…32は、対応する2つのカム要素部の互いに対向する端面カム23、23のリフト部d、dがオーバラップしている状態で作動位置に突出し、これらの端面カム23、23に係合することにより、カムシャフト2の回転に従って、近接していた2つのカム要素部を互いに離間させる方向にスライドさせるようになっている。
このとき、図1に示す状態では、近接していた第1、第2カム要素部20、20、及び第3、第4カム要素部20、20は、互いに離間することにより、いずれも第1から図4に示す第2位置へ移動し、また図4に示す状態では、近接していた第2、第3カム要素部20、20は、互いに離間することにより、第2位置から図1に示す第1位置へ移動する。
一方、第1操作装置30の操作ピン32は、図4に示すように、第1カム要素部20が前方の第2位置にある状態で、該第1カム要素部20の前方の端面カム23に対面する作動位置へ突出することにより該端面カム23に係合し、カムシャフト2の回転に従って、第1カム要素部20を後方の第1位置へ移動させる。同様に、第5操作装置30の操作ピン32は、第4カム要素部20が後方の第2位置にある状態で、該第4カム要素部20の後方の端面カム23に対面する作動位置へ突出することにより該端面カム23に係合し、これを前方の第1位置へ移動させる。
次に、図8〜図10により、前記操作ピン32の構成を説明する。
図8に示すように、操作ピン32は、円筒状の基準面32と、該操作ピン32の下部に前記円筒状の基準面32から除肉により形成された一対の除肉部32、32と、を有している。除肉部32、32は、操作ピン32の中心軸から距離L2離れており、操作ピン32の半径L2よりも距離Sだけ短い位置に形成されている。
また、図9に示すように、除肉部32、32の形状は端面カム23のリフト終了位置fにおける段落ち面gに対応する形状となっており、具体的には除肉部32の形状は端面カム23のリフト終了位置fにおける段落ち面gと略一致する形状に形成されている。さらに、操作ピン32は、本体31に対する廻り止め機構により、操作ピン32の指向する位置に到達した端面カム23の段落ち面gに前記除肉部32が一致するように規制されている。つまり、除肉部32は回転方向Xの進み側に位置し、除肉部32は回転方向Xの遅れ側に位置している。
これにより、前記除肉部32を備えた操作ピン32を作動位置への突出可能なタイミングは、図9に破線で示す端面カム23との当接部が基準面32である場合のタイミングに比べて、距離Sをカム軸が回転に要する時間だけ早めることができる。
このため、図10に示すように、操作ピン32を作動位置へ突出できる期間は、操作ピン32の指向位置に、端面カム23の基準面cが位置する期間の他、段落ち面gが位置する期間も加えられる。つまり、操作ピン32に除肉部32を形成することにより、操作ピン32を作動位置へ移動可能な期間は、図10に示すR1からR2へ距離Sをカム軸が回転する時間だけ、操作ピン32を突出可能なタイミングを早める方向に拡大できる。
さらに、除肉部32に加えて除肉部32を形成しているので、円筒状の操作ピンを採用する場合に比べて、操作ピン32をさらに軽量化することができる。これにより、操作ピンの応答性をさらに高速化できる。
ここで、各操作装置30〜30の操作ピン32の作動位置への突出は、第1、第5操作装置30、30にあっては、操作ピン32、32の指向位置に、第1カム要素部20の前方の端面カム23又は第4カム要素部20の後方の端面カム23の基準面c又は段落ち面gが位置するタイミングで行われ、第2〜第4操作装置30〜30にあっては、操作ピン32…32の指向位置に、互いに対向する2つの端面カム23、23の両方の基準面c、cが位置するタイミング、又は一方の基準面cと他方の段落ち面gとが位置するタイミングで行われる。
また、この操作ピン32の作動位置への突出による各カム要素部20〜20の移動は、ロッカアームCのカムフォロアC’が第1カム部22又は第2カム部22のベースサークルaに対応位置しているタイミング、即ち、当該気筒が排気行程以外の行程にあるときに行われる。
そこで、これらの作動タイミングの条件を満足するために、図7に示すように、第1、第2カム部22、22のノーズ部b、bの頂部に対し、回転方向Xの前方側の所定角度の位置に端面カム23のリフト部dの開始位置eを、回転方向Xの後方側の所定角度の位置に端面カム23のリフト部dの終了位置fを設定し、第1、第2カム部22、22のノーズ部b、bと端面カム23のリフト部dとが重なるような位置関係で設けられている。この場合、図2に示すロッカアームCのカムフォロワC’と操作装置30〜30の操作ピン32の位置関係において、各カム要素部20〜20は、排気行程の終了直後に移動することになる。
次に、この実施形態の動作を説明する。
まず、図1に示すように、例えばエンジンの低回転時であって、第1〜第4カム要素部20〜20が第1位置に位置するとき、これらのカム要素部20〜20においては、いずれも、両端の作動部22、22におけるリフト量の小さな第1カム部22、22がロッカアームC、CのカムフォロワC’、C’に対応位置し、カム軸の回転により、前述の順序で、排気行程時に各気筒1〜1の排気弁A…Aが相対的に小さな開弁量で開弁する。
この状態から、エンジン回転数の上昇等に伴い、排気弁A…Aの開弁量を多くするように切り換える場合、この動作は、第2、第4操作装置30、30を通電して操作ピン32、32を不作動位置から作動位置へ突出させることにより行われる。
即ち、まず、第2操作装置30の操作ピン32が、第1位置にあって互いに近接した状態にある第1、第2カム要素部20、20の対向する端面カム23、23の間に突出し、リフト部d、dがオーバラップしているこれらの端面カム23、23に係合する。その場合、この実施形態ではエンジンの高回転時における短時間内にカムの切り換えを行えるように出来るだけ早いタイミングで操作ピン32を作動位置へ突出させるように設定されており、図11(a)に示すように、該操作ピン32は、第1カム要素部20の段落ち面gが該操作ピン32の指向する位置に到達するタイミングに、突出される。なお、このとき、該操作ピン32が指向する位置には、第2カム要素部20の基準面cが位置しており、操作ピン32の前記突出可能なタイミングを満足している。
そしてまず、第2気筒1の排気行程が終了した後、第2操作装置30の操作ピン32の位置に実線で示す第2カム要素部20の前方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、その後、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら第2カム要素部20を後方へ押し、これを第2位置へスライドさせる。
また、操作ピン32が前記第2カム要素部20の端面カム23のリフト開始位置eに達した後、カム軸が90°回転し、第1気筒1の排気行程が終了すると、操作ピン32は、次に、鎖線で示す第1カム要素部20の後方の端面カム23のリフト開始位置eに達し、その後、カム軸の回転に従い、該端面カム23のリフト部dに摺接しながら第1カム要素部20を前方へ押し、これを第2位置へスライドさせる。
次に、第4操作装置30の操作ピン32が、第1位置にあって互いに近接した状態にある第3、第4カム要素部20、20の対向する端面カム23、23の間に突出し、リフト部d、dがオーバラップしているこれらの端面カム23、23に係合する。その場合も同様に、出来るだけ早いタイミングで操作ピン32を作動位置へ突出させるために、図11(b)に示すように、該操作ピン32は、第4カム要素部20の段落ち面gが該操作ピン32の指向する位置に到達するタイミングに、突出される。なお、ことのき、該操作ピン32が指向する位置には、第3カム要素部20の基準面cが位置している。
そして、第3気筒1の排気行程が終了した後、第4操作装置30の操作ピン32の位置に鎖線で示す第3カム要素部20の後方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら第3カム要素部20を前方へ押し、これを第2位置へスライドさせる。
また、操作ピン32の位置に前記第3カム要素部20の端面カム23のリフト開始位置eが到達した後、カム軸が90°回転し、第4気筒1の排気行程が終了すると、操作ピン32の位置に実線で示す第4カム要素部20の前方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、その後、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら第4カム要素部20を後方へ押し、これを第2位置へスライドさせる。
以上により、第1〜第4カム要素部20〜20は全て第1位置から第2位置へ移動し、図4に示すように、第1〜第4カム要素部20〜20のいずれにおいても、両端の作動部22、22における第2カム部22、22がロッカアームC、CのカムフォロワC’、C’に対応位置し、排気行程時に各気筒1〜1の排気弁A…Aが相対的に大きな開弁量で開弁することになる。
一方、図4に示す各カム要素部20〜20のリフト量が大きな第2カム部22…22がロッカアームC…CのカムフォロワC’…C’に対応位置する状態から、例えばエンジン回転数の低下に伴い、図1に示すリフト量が小さな第1カム部22…22がカムフォロワC’…C’に対応位置する状態に切り換える動作は、第1、第3、第5操作装置30、30、30を通電し、これらの操作装置30、30、30の操作ピン32…32を不作動位置から作動位置へ突出させることにより行われる。
即ち、まず、第1操作装置30の操作ピン32が、第2位置にある第1カム要素部20の前方の端面カム23の対面位置に突出し、該端面カム23に係合する。その場合、出来るだけ早いタイミングで操作ピン32を作動位置へ突出させるために、図12(a)に示すように、該操作ピン32は、第1カム要素部20の段落ち面gが該操作ピン32の指向する位置に到達するタイミングに、突出される。
そして、第1気筒1の排気行程が終了した後、前記第1操作装置30の操作ピン32の位置に第1カム要素部20の前方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、その後、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら第1カム要素部20を後方へ押し、これを第1位置へスライドさせる。
また、前記第1操作装置30の操作ピン32の位置に第1カム要素部20の端面カム23のリフト開始位置eが到達した後、カム軸が90°回転し、第3気筒1の排気行程が終了すると、第3操作装置30の操作ピン32が第2位置において互いに近接した状態にある第2、第3カム要素部20、20の対向する端面カム23、23の間に突出し、リフト部d、dがオーバラップしているこれらの端面カム23、23に係合する。
その場合、第3操作装置30の操作ピン32は、第2、第3カム要素部20、20の対向する端面カム23、23のリフト量がいずれも0の基準面c、cを指向する期間、又は一方のカム要素部の対向する端面カム23の基準面cと他方のカム要素部の対向する端面カム23の段落ち面gとを指向する期間に突出可能であるが、対向する第2、第3カム要素部20、20の端面カム23、23の位相差は180°であるから、図12(b)に符号エ、オで示すように、操作ピン32の指向位置において両端面カム23、23とも基準面c、c及び段落ち面g、gにある期間は2分され、操作ピン32を突出可能な期間が短くなる。
そして、出来るだけ早いタイミングで操作ピン32を作動位置へ突出させるために、該操作ピン32は、符合エに示す第2カム要素部の段落ち面gが該操作ピン32の指向する位置に到達するタイミングに、突出される。そして、第3気筒1の排気行程が終了した後、両端面カム23、23の間に突出された第3操作装置30の操作ピン32の位置に、まず実線で示す第3カム要素部20の前方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、その後、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら該第3カム要素部20を後方へ押し、これを第1位置へスライドさせる。
また、この第3カム要素部20のスライドとほぼ並行して、第5操作装置30の操作ピン32が、該端面カム23の対面位置に突出し、該端面カム23に係合する。その場合も同様に、出来るだけ早いタイミングで操作ピン32を作動位置へ突出させるために、図12(c)に示すように、該操作ピン32は、第4カム要素部20の段落ち面gが該操作ピン32の指向する位置に到達するタイミングに、突出される。
そして、第4気筒1の排気行程が終了した後、前記第5操作装置30の操作ピン32の位置に第4カム要素部20の後方の端面カム23のリフト開始位置eが到達し、その後、カム軸の回転に従い、前記操作ピン32が該端面カム23のリフト部dに摺接しながら該第4カム要素部20を前方へ押し、これを第1位置へスライドさせる。
さらに、図12(b)に示す状態において、前記第3操作装置30の操作ピン32の位置に前記第3カム要素部20の端面カム23のリフト開始位置eが到達した後、カム軸が180°回転し、第2気筒1の排気行程が終了すると、図12(d)に示すように、該第3操作装置30の操作ピン32の位置に第2カム要素部20の後方の端面カム23のリフト開始位置eが到達する。
このとき、前記操作ピン32は既に第2、第3カム要素部20、20の対向する端面カム23、23の間に突出されているから、カム軸の回転に従い、該操作ピン32は第2カム要素部20の後方の端面カム23のリフト部dに摺接しながら該第2カム要素部20を前方へ押し、これを第1位置へスライドさせる。
以上により、第1〜第4カム要素部20〜20は全て第2位置から第1位置へ移動し、図1に示すように、第1〜第4カム要素部20〜20の両端の作動部22、22における第1カム部22、22がロッカアームC、CのカムフォロワC’、C’に対応位置する状態に戻ることになる。
以上のように、この実施形態によれば、4つの気筒1〜1にそれぞれ備えられた4つのカム要素部20〜20が5つの操作装置30〜30により操作され、排気弁A…Aを開閉させるカム部が、リフト量の小さな第1カム部22…22とリフト量の大きな第2カム部22…22との間で切り換えられることになる。
また、操作ピン32のカム軸の回転方向Xの進み側の下部側面に端面カム23の段落ち面gに対応する除肉部32を形成したことにより、該操作ピン32が端面カム23の基準面cを指向する期間に加え、端面カム23の段落ち面gを指向する期間にも、操作ピン32を作動位置へ突出させることができる。これにより、操作ピン32の形状を単なる円筒状に形成する場合に比べて、操作ピン32の作動位置への突出可能期間を早める方向に拡大できる。
しかも、除肉部32、32を基準面32から除肉して形成することにより、操作ピン32の軽量化が図れるので、操作ピン32の応答性を向上させて高速化が図れる。
したがって、この実施形態によれば、操作ピン32の突出可能期間を早める方向に拡大できると共に、操作ピン32を駆動するアクチュエータを大型化することなく操作ピン32の応答性を向上できるので、燃焼サイクル時間の短いエンジンの高回転時における操作ピン32の突出可能な時間が短い場合であっても、操作ピン32を作動位置へ突出させることができる。即ち、エンジンの全長の増大を抑制しながら、カムの切り換えを瞬時に行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は上述した実施形態の動弁装置と同じ構成を有し、操作ピン32の突出時の動作のみ異なる。図13を参照して、操作ピン32の突出時の動作について説明する。
図13(a)に示すように、操作ピン32は第2位置に位置するカム要素部20の端面カム23のリフト量が0の基準面cを指向する位置において、不作動位置に退避している。その後、カム軸の回転に従い、図13(b)に示すように、操作ピン32は端面カム23のリフト部dを指向する期間に通電されて、作動位置へ向けて突出される。このとき、カム要素部20は第2位置に位置しているので該操作ピン32は端面カム23のリフト部dの外周面を指向する位置関係にある。このため、操作ピン32は、端面カム23のリフト部dの外周面によって作動位置への移動が制限されて、不作動位置と作動位置との間に位置することになる。つまり、操作ピン32は端面カム23に係合しておらず、排気弁Aを開動させているカム要素部20はカム軸方向に移動することはない。
さらなるカム軸の回転に従い、図13(c)に示すように、操作ピン32は端面カム23のリフト部dの外周面を摺動しリフト終了位置fに至る。そして、リフト終了位置fを超えると、操作ピン32の作動位置への移動を制限していたリフト部dの外周面との摺接がなくなり、操作ピン32は端面カム23の段落ち面gへ落ち込むように速やかに不作動位置へ移動する。
したがって、第2実施形態によれば、操作ピン32の突出タイミングをさらに早めることができる。つまり、操作ピン32の突出可能な期間を、端面カム23の段落ち面gからさらに回転方向Xの進み側のリフト部dへ早めることができる。また、操作ピン32は端面カム23のリフト部dの外周面に押圧させながら摺動するので、リフト終了位置fを超えたのちに、速やかに端面カム23の段落ち面gに落ち込むように作動位置へ移動させることができる。
これにより、操作ピン32を駆動するアクチュエータへの突出信号の出力されたのちに、操作ピン32が作動位置へ突出するまでの応答遅れを低減させることができる。即ち、第2実施形態によれば、エンジンのさらに高回転時における操作ピン32の突出可能な時間がさらに短い場合でも、操作ピン32を作動位置へ突出させることができる。
また、以上の実施形態では、操作ピン32を該操作ピン32のカム軸の回転方向Xの両側面に平坦な除肉部32、32を形成することにより構成したが、例えば図14に示すように、回転方向Xの進み側及び遅れ側の両側部を基準面32から縮小した楕円に形成したり、図15に示すように、回転方向Xに対して傾斜した段落ち面gに対応するように、回転方向Xに対して傾斜した平坦な除肉部を形成することにより構成できる。
要するに、回転方向Xの進み側方向における、操作ピン32の中心軸と除肉部32との間の距離を操作ピン32の半径に比べて低減するように、対向する端面カム23の段落ち面gに対応する除肉部32を形成することにより、本発明を容易に構成できる。また、除肉部32を除肉部32と同一形状に形成する必要はなく、操作ピン32の強度を確保しながら軽量化を図れる程度に形成すればよい。
なお、以上の説明は、排気側のカムシャフトについてのものであるが、吸気側のカムシャフトについても全く同様に構成することができ、前記の作用効果が吸気側についても得られる。
また、以上の実施形態では、カム要素部20〜20において、第1カム部22のリフト量を小さく、第2カム部22のリフト量を大きくしたが、これを逆にしてもよく、さらに、一方のカム部22’には通常のノーズ部を設けると共に、他方のカム部22’はノーズ部をなくして全体をベースサークルのみで形成し(ノーズ部のリフト量を0とし)、このカム部22’を用いた場合に弁が開閉しないようにしてもよい。これによれば、エンジンの低負荷運転時等に減筒運転が可能となる。
さらに、前記の実施形態では、カム要素部20〜20において、リフト量の小さい第1カム部22とリフト量の大きい第2カム部22の2つを備えているが、これに限らず、前記第1カム部22と第2カム部22とに加えて、前記のようにノーズ部をなくして全体をベースサークルのみで形成しノーズ部のリフト量を0とした第3カム部を追加し、操作装置のピン部を、2段階に各カム要素部をスライドするように、小径部と大径部とをテーパ部を介して接続した形状とし、両端面カムの間にピン部の小径部を突入させて1段階スライドさせ、さらにピン部の大径部を突入させて2段階スライドさせて各カム部を切り換え制御する複数のカム部を備えるカム要素部にも適用できる。
また、前記の実施形態では、4気筒、4弁式DOHCエンジンに適用した例を示したが、これに限らず、単気筒エンジン、直列6気筒エンジン、V型多気筒エンジンなどを含め、気筒数及び動弁形式が異なる各種のエンジンに適用可能である。
なお、本発明は、以上の実施形態に示すものに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、各種変形および変更を行うことも可能である。
以上のように、本発明によれば、車両用等のエンジンの動弁装置において、エンジンへの全長の増大を抑制しながら、カムの切り換えを瞬時に行うことが可能となるので、この種のエンジン製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
2 カムシャフト
10 軸部
20〜20 カム要素部
22、22 第1、第2カム部
23 端面カム
32 操作ピン

Claims (4)

  1. カムシャフトが、軸部と、該軸部に該軸部と一体回転しかつ軸方向に移動可能に嵌合されたカム要素部とでなり、該カム要素部に、1つの弁について共通のベースサークルを有し、かつノーズ部の形状が異なる複数のカム部が隣接して設けられ、該カム要素部を前記軸部上で軸方向に移動させることにより弁を開閉させるカム部を切り換え可能としたエンジンの動弁装置であって、
    前記カム要素部は1つの軸部に少なくとも2つ備えられ、隣接する2つのカム要素部の互いに対向する一端側の端面に、両カム要素部の近接時にリフト部が軸方向に重なるように位相をずらせて端面カムがそれぞれ設けられていると共に、
    前記両カム要素部の近接時に前記端面カムの対向面間に突出してこれらの端面カムに係合することにより、これらの両カム要素部を互いに他端側に離間させる作動位置と、前記両カム要素部の端面カムの対向面間から退避した不作動位置とに移動する操作ピンが設けられており、
    前記端面カムは、カム軸の回転に従ってリフト部が基準面から軸方向に次第に突出し、所定のリフト終了位置で段落ち面を介して前記基準面に戻る形状とされ、
    前記操作ピンは、カム軸の回転方向の進み側の面の形状が、前記端面カムのリフト終了位置における前記段落ち面の形状に、対応する形状に形成されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 前記エンジンは複数の気筒列に並ぶ多気筒エンジンであり、
    前記2つのカム要素部は隣接する2つの気筒にそれぞれ備えられたものであり、
    前記操作ピンは、前記2つの気筒列間において、前記2つのカム要素部の対向する端面カムに係合可能に配置されており、
    さらに、気筒列の両端に位置する気筒に備えられた2つの端部配置のカム要素部の前記他端側の端面にも、それぞれ端面カムが設けられていると共に、
    前記端部配置のカム要素部が前記他端側に位置する状態で、前記端面カムの対面位置に突出して係合することにより、該カム要素部を前記一端側に移動させる作動位置と、前記端面カムの対面位置から退避した不作動位置とに移動する操作ピンが、2つの端部配置のカム要素部のそれぞれに備えられている、
    請求項1に記載のエンジンの動弁装置。
  3. 前記操作ピンは、円筒状の基準面を有し、前記回転方向の進み側及び戻り側の両側面が、前記基準面より除肉された形状にそれぞれ形成されている、
    請求項1又は2に記載のエンジンの動弁装置。
  4. 前記操作ピンは、作動位置に移動するとき、該操作ピンが対向する前記端面カムのリフト部の外周面に押圧状態で摺接したのちに、前記端面カムのリフト終了位置における前記段落ち面に突出される、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンの動弁装置。
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