JP5905713B2 - スナップフィット - Google Patents
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Description
(1) 基部と、
前記基部に一方の先端部が連設され、組付け相手との組付け後には少なくとも一部が該組付け相手の一側面に形成された第1の孔を貫通する、可撓性を有する脚部と、
前記脚部との間に係止段部を形成するように前記脚部の他方の先端部に連設され、前記組付け後には前記第1の孔が形成された前記一側面に係合する頭部と、
前記基部に一方の先端部が連設され、前記組付け後には少なくとも一部が該組付け相手の前記一側面に形成された第2の孔の内部に収容される壁部と、
を備え備え、
組付け後において、前記壁部の前記一方の先端部と異なる他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出し、該他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する高さは、前記頭部の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する高さよりも、高いこと。
(2) 上記(1)に記載のスナップフィットであって、
前記組付け後において、前記脚部の外側面上の点を始点とし前記第1の孔の内周面上の点を終点とするベクトルのうち、ベクトルの向きが前記一側面に沿う所定の向きに一致し、且つベクトルの大きさが最小のものが、前記壁部の外側面上の点を始点とし前記第2の孔の内周面上の点を終点とするベクトルのうち、ベクトルの向きが前記一側面に沿う所定の向きに一致し、且つベクトルの大きさが最小のものよりも、ベクトルの大きさが大きいこと。
(3) 上記(1)又は(2)に記載のスナップフィットであって、
前記壁部及び前記脚部は、前記頭部が前記第1の孔に挿入される際に前記脚部が撓む方向において、前記壁部、前記脚部の順に並んで形成されており、
前記壁部は、組付け後には該壁部の前記一方の先端部と異なる他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する、こと。
また、上記(1)の構成のスナップフィットによれば、組付け相手の一側面から突出した頭部及び脚部が、組付け相手の一側面から突出した壁部によって保護される。
上記(2)の構成のスナップフィットによれば、組付け後に組付け相手がスナップフィットに対して所定の向きとは逆の向きに変位した場合に、脚部が第1の孔に当接するよりも先に壁部が第2の孔に当接する。
上記(3)の構成のスナップフィットによれば、頭部及び脚部に対する、組付け時に脚部が撓む方向とは反対側からの外力の作用が防止される。
尚、本実施形態では、壁部7の先端が組付け相手8の上面から突出する高さが、頭部5の先端が組付け相手8の上面から突出する高さよりも高くなっている構成としたが、壁部7の先端が組付け相手8の上面から突出する高さが、頭部5の任意の箇所が組付け相手8の上面から突出する高さよりも高くなっていればよい、即ち、脚部4に連設された頭部5の根元が組付け相手8の上面から突出する高さよりも高くなっていればよい。
尚、本実施形態では、図4に示すように、脚部4の断面の形状は組付け方向において変化しない。このため、L1の大きさは、全ての組付け方向の断面において等しくなっている。脚部4の断面の形状が組付け方向において変化する場合には、組付け方向も含めて最小となるベクトルの大きさをL1とすればよい。
尚、本実施形態では、スナップフィット1及び組付け相手8が、図5の左右方向に対称な形状であるために、点Rにおける測定ベクトルの大きさと点Sにおける測定ベクトルの大きさは等しくなっているが、これらが異なる場合には、より小さい方をL2とすればよい。また、本実施形態では、点Qと点Rと点Sとが1つの直線上に並んでいるが、1つの直線上に並ぶようにする必要はない。
(数1) L1>L2
これにより、脚部4と第1の孔9との位置関係ではなく、壁部7と第2の孔10との位置関係により、組付け後における、組付け元と組付け相手8との組付け相手の上面に沿う方向の位置関係が規定される。
ところで、壁部7が無い従来のスナップフィットでは、組付け後における、組付け元と組付け相手8との組付け相手の上面に沿う方向の位置関係は、脚部4と第1の孔9との位置関係により規定される。このため、組付け後において、組付け元の組付け相手に対する位置ずれを小さくするためには、脚部4と第1の孔9との間の間隔を小さくする必要がある。しかしながら、組付け時に、組付け元の挿入抵抗が過大となり組付けの作業性が低下することを防止するためには、脚部4は容易に弾性変形が可能でなければならない。故に、組付け時に脚部4が弾性変形する量は所定量以上とする必要がある。このために、従来のスナップフィットでは、脚部4と第1の孔9との間には必ず所定量以上の隙間が生じ、組付け元の組付け相手8に対する位置ずれを小さくすることは困難である。
これに対して、本実施形態に係るスナップフィット1では、壁部7と第2の孔10との位置関係により、組付け後における、組付け元と組付け相手8との組付け相手の上面に沿う方向の位置関係が規定される。壁部7と第2の孔10との間の間隔は、脚部4と第1の孔9との間の間隔よりも、小さく設定できる。このため、本実施形態に係るスナップフィット1は、組付け元の組付け相手8に対する位置ずれを抑制できる。
これにより、組付け後に、組付け相手8がスナップフィット1に対して測定の向きとは逆の向きに変位した場合に、脚部4が第1の孔9に当接するよりも先に壁部7が第2の孔10に当接する。
ところで、従来のスナップフィットでは、組付け元を組付け相手に組付けた状態において組付け相手に外力が作用した場合には、その外力はスナップ片にそのまま作用する。このため、スナップフィットと組付け相手との組付けが解除される、又はスナップ片が破損するおそれがある。
これに対して、本実施形態に係るスナップフィット1では、組付け相手8に作用した外力は、まず壁部7に作用する。このため、スナップフィットと組付け相手との組付けが解除される、又はスナップ片が破損することを抑制できる。
これにより、矢印D方向とは反対側からの、スナップ片3aへの外力の作用が防止される。壁部7bとスナップ片3bとの関係も同様であり、スナップ片3bへの矢印D方向からの外力の作用が防止される。
ところで、従来のスナップフィットでは、スナップ片3は外部に対して全面が露出している。このため、使用前の保管時や輸送時に露出したスナップ片3に外力が作用して破損するおそれがある。さらに、組付け元と組付け相手8を組付けた後においても、組付け相手8の上面から突出した頭部5及び脚部4は外部に対して露出している。このため、露出した頭部5及び脚部4に外力が作用して、スナップフィットと組付け相手との組付けが解除される、又はスナップ片が破損するおそれがある。
これに対して、本実施形態に係るスナップフィット1では、組付け前においては、保管時や輸送時にスナップ片に外力が作用してスナップ片が破損することを防止できる。さらに、組付け後においては、組付け相手8の上面から突出した頭部5及び脚部4に外力が作用して、スナップフィットと組付け相手との組付けが解除される、又はスナップ片が破損することを抑制できる。
これにより、第1の孔9から突出した脚部4及び頭部5が、第2の孔10から突出した壁部7によって保護される。
この結果、組付け後に、組付け相手8の上面から外部に突出した頭部5及び脚部4に外力が作用して、スナップフィットと組付け相手との組付けが解除される、又はスナップ片が破損することを抑制できる。
2 基部
3a,3b スナップ片
4a,4b 脚部
5a,5b 頭部
6a,6b 係止段部
7a,7b 壁部
71a,71b 凹状外側面
72a,72b 凸状外側面
8 組付け相手
9 第1の孔
10a,10b 第2の孔
101a,101b 凹状内周面
102a,102b 凸状内周面
11a,11b テーパ面
12a,12b テーパ面
Claims (3)
- 基部と、
前記基部に一方の先端部が連設され、組付け相手との組付け後には少なくとも一部が該組付け相手の一側面に形成された第1の孔を貫通する、可撓性を有する脚部と、
前記脚部との間に係止段部を形成するように前記脚部の他方の先端部に連設され、前記組付け後には前記第1の孔が形成された前記一側面に係合する頭部と、
前記基部に一方の先端部が連設され、前記組付け後には少なくとも一部が該組付け相手の前記一側面に形成された第2の孔の内部に収容される壁部と、
を備え、
組付け後において、前記壁部の前記一方の先端部と異なる他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出し、該他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する高さは、前記頭部の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する高さよりも、高いことを特徴とするスナップフィット。 - 前記組付け後において、前記脚部の外側面上の点を始点とし前記第1の孔の内周面上の点を終点とするベクトルのうち、ベクトルの向きが前記一側面に沿う所定の向きに一致し、且つベクトルの大きさが最小のものが、前記壁部の外側面上の点を始点とし前記第2の孔の内周面上の点を終点とするベクトルのうち、ベクトルの向きが前記一側面に沿う所定の向きに一致し、且つベクトルの大きさが最小のものよりも、ベクトルの大きさが大きいことを特徴とする請求項1に記載のスナップフィット。
- 前記壁部及び前記脚部は、前記頭部が前記第1の孔に挿入される際に前記脚部が撓む方向において、前記壁部、前記脚部の順に並んで形成されており、
前記壁部は、組付け後には該壁部の前記一方の先端部と異なる他方の先端部が前記組付け相手の前記一側面から突出する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスナップフィット。
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