JP5905230B2 - ケーシングの埋設方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ケーシングの埋設方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、地盤中にケーシングを無排土で埋設する施工方法の改良に関する。
従来、地盤を無排土で掘削するケーシングに関する技術としては、特許文献1、特許文献2に記載されたものがある。
特許文献1に記載された技術(砂礫地盤掘削用ケーシングオーガー兼鞘管)は、先端に掘進錐を有し、かつ中空管と一致する大きさの上蓋と下蓋を装着した角シャフトを中空管内に挿入し、上蓋と中空管とを着脱自在に連結し、角シャフトを回動・掘進させることで地盤を掘削するというものである。
また、特許文献2に記載された技術(無排土回転圧入機付ケーシングチューブ)は、ケーシングチューブ先端内部に固定具を設け、この固定具に掘削ドリルを具備した無排土掘削装置をケーシングチューブの上方より着脱自在に設けているものである。
さらに、これら特許文献には、ケーシング先端を蓋あるいは掘削装置にて閉塞することで、地盤を無排土にて掘削するという技術が開示されている。
実公平8−9270号公報 特開2004−257220号公報
しかし、特許文献1の技術では、角シャフトを中空管内に挿入した後、角シャフトを回動・掘進させて施工していくことから、中空管長さ以上の角シャフトが必要となり、角シャフトの挿入時、上空に中空管長さの倍以上の空間が必要となり、上空制限のある現場では施工ができないという課題があった。また、中空管を継ぎ足す場合に、シャフトも継ぎ足す必要があり、手間が増えるという課題もあった。
また、特許文献2の技術では、ケーシングチューブを施工する回転押込機械と、掘削ドリルを吊るクレーンが必要となり、施工スペース的及びコスト的に課題があった。また、掘削ドリルをワイヤーにて上方より着脱していることから、ケーシングチューブを継ぎ足す際に、掘削ドリルを一旦ケーシングチューブより抜き取らなければならず手間を要するという課題もあった。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的とするところは、地盤を無排土で掘削するケーシングの埋設方法であって、上空制限のある空間でも最低限のスペースで施工可能であり、1台の施工機械で施工可能であり、さらにケーシング先端の蓋を取り外すことなくケーシングの継ぎ足しが容易にできるケーシングの埋設方法を提供することにある。
かかる課題を解決するべく本発明者が想到するに至った本発明は、筒状の本体部と、該本体部の両端に形成された先端部開口および基端部開口とを有するケーシングを地盤中に埋設する方法において、ケーシングに着脱可能であり先端部開口を閉塞する蓋部材を地盤面に設置し、該蓋部材の上方からケーシングを被せ、蓋部材と該ケーシングを着脱自在に嵌合させ、ケーシングを回転・掘進させて地盤中に当該ケーシングを埋設し、所定深度到達後、ケーシングと蓋部材との嵌合をはずし、蓋部材のみをケーシングの内部を通して地上へと回収することを特徴とする。
本発明によれば、先端部開口に蓋部材が取り付けられた状態(先端閉塞状態)でケーシングを地盤に回転圧入(回転させながらの圧入)あるいは圧入(回転を伴わない圧入)させることで、無排土で当該ケーシングを所定位置まで埋設することができる。したがって、本発明に係るケーシングの埋設方法を用いれば地盤を無排土で掘削することが可能である。
また、例えば上述した特許文献1では、角シャフトに回転トルクを与え、該回転トルクを蓋を介してケーシングに伝え、ケーシング全体を掘進させることによって地盤を掘削する構成であったため、深くまで掘削しようとすればそれに見合う長さの角シャフトが必要となり、このことが施工現場の上空に空間を要することの理由となっていた。この点、本発明に係るケーシングの埋設方法によれば、ケーシング自体を回転圧入または圧入させることにより、先端部に取り付けられた状態の蓋部材ごとケーシング全体を埋設することができることから、深くまで掘削する場合のような長尺の角シャフトを必要とすることがなく、概ね蓋部材長さとケーシング長さを足し合わせた空間があれば対応可能である。したがって、最低限のスペースでの施工が可能となり、上空制限のある現場において施工ができなくなる事態を回避することができる。また、中空管を継ぎ足す場合にシャフトも継ぎ足す必要があるという特許文献1におけるような手間が生じることも、本発明によれば回避することができる。
また、本発明に係るケーシングの埋設方法においては、ケーシング自体を回転圧入または圧入させることにより、先端部に取り付けられた状態の蓋部材ごとケーシング全体を埋設することができるから、特許文献2のようにケーシングチューブを施工する回転押込機械と掘削ドリルを吊るクレーンの両方が必要となるようなことはなく、1台の施工機械のみによって施工することが可能である。
以上のごときケーシングの埋設方法においては、ケーシングに対して蓋部材が取り付けられる取り付け領域の内周と蓋部材の外周とに、該蓋部材を取り付け領域に着脱可能に取り付けるために形成された着脱機構を利用し、ケーシングを一方向に回転させることによって蓋部材をケーシングに嵌合した状態とし、ケーシングを逆方向に回転させることによって蓋部材のケーシングへの嵌合をはずした状態とすることが好ましい。かかる着脱機構を用いることにより、ケーシングの取り付け領域に蓋部材を着脱することができる。
また、このようなケーシングの埋設方法において、ケーシングの少なくとも取り付け領域における内径を本体部における内径より小さくし、該取り付け領域にケーシングの軸方向に延びる軸方向溝と、該軸方向溝と連通する周方向溝とを形成し、蓋部材の外周には、これら軸方向溝および周方向溝に嵌合する突起を形成し、これら溝と突起とで着脱機構を構成しておき、該着脱機構を利用して蓋部材を当該ケーシングに着脱することが好ましい。この着脱機構によれば、蓋部材をケーシングに挿入し、かつ基端部開口から上方へ抜き取ることが可能であり、さらには周方向溝により、ケーシングにかかる回転力、押込み力、引抜き力を蓋部材へ伝達することが可能である。しかも、ケーシングを時計回りあるいは反時計回りに回転させる操作と上下させる操作とを組み合わせることにより、ケーシング先端部において蓋部材を着脱することが可能である。
また、このようなケーシングの埋設方法において、蓋部材の外周に、ケーシングの軸方向に延びる軸方向溝と、該軸方向溝連通する周方向溝を形成し、ケーシングの内周面にはこれら軸方向溝および周方向溝と嵌合する突起を形成し、これら溝と突起とで着脱機構を構成しておき、該着脱機構を利用して蓋部材を当該ケーシングに着脱することも好ましい。このような着脱機構によっても、ケーシングにかかる回転力、押込み力、引抜き力を蓋部材へ伝達することが可能であり、また、ケーシングを時計回りあるいは反時計回りに回転させる操作と上下させる操作とを組み合わせることにより、ケーシング先端部において蓋部材を着脱することが可能である。
さらに、本発明にかかるケーシングの埋設方法においては、蓋部材に対して係脱可能な抜き取り部材を用いることによって当該蓋部材をケーシングの内部を通して基端部開口より抜き取り回収することが好ましい。蓋部材に対して係脱可能な抜き取り部材を用いることにより、埋設後の段階で蓋部材をケーシング基端部開口より抜き取ることができる。つまり、埋設時、蓋部材とつながるワイヤーやロッド等をケーシング内部に配置しておく必要がないことから、蓋の取り外しやシャフトの継ぎ足しを行わずともケーシングを容易に継ぎ足しすることが可能となる。
また、本発明にかかるケーシングの埋設方法において、蓋部材の上部に設けられており、抜き取り部材による引抜き力あるいは引抜き力および回転力を伝達可能な係止部を利用し、蓋部材を基端部開口より抜き取り回収することが好ましい。この係止部に抜き取り部材を係止させた状態とし、該抜き取り部材を操作して引抜き力あるいは引抜き力および回転力を伝達すれば、蓋部材をケーシングの内部を通して基端部開口より抜き取ることができる。
本発明によれば、地盤を無排土で掘削するケーシングの埋設方法であって、上空制限のある空間でも最低限のスペースで施工可能であり、1台の施工機械で施工可能であり、さらにケーシング先端の蓋を取り外すことなくケーシングの継ぎ足しが容易にできるケーシングの埋設方法を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるケーシング装置を示す、(a)ケーシングと蓋部材とを分離した状態の図と、(b)蓋部材が取り付けられた状態のケーシングを示す図である。 別構造の着脱機構が設けられたケーシング装置を示す、(a)ケーシングと蓋部材とを分離した状態の図と、(b)蓋部材が取り付けられた状態のケーシングの図である。 蓋部材の形状例を(a)〜(d)までに示す図である。 抜き取り部材の具体例としての(a)ワイヤーフック、(b)キャップ付きロッドを示す図である。 本発明に係るケーシングの埋設方法の工程例を(a)〜(d)の順に示す図である。 図5に続く埋設方法の工程例を(e)〜(j)の順に示す図である。 外周面に複数のローラーが取り付けられた蓋部材を示す図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1等に本発明の一実施形態におけるケーシング装置1を示す。ケーシング装置1は、ケーシング2を含む装置で、さらに本実施形態においては、ケーシング2に着脱可能な蓋部材3を有している。また、本実施形態では、抜き取り部材を用いることにより、蓋部材3をケーシング2から抜き取ることができるようにしている。
ケーシング2は、筒状の本体部2bと、該本体部2bの両端に形成された先端部開口2aおよび基端部開口2cとを有している(図1(a)等参照)。ケーシング2の大きさは、当該ケーシング2の埋設後に施工される鋼管杭やコンクリート製既製杭等の径以上であれば構わない。また、ケーシング2には、掘削性を上げるため、その先端に掘削爪2eを設け、あるいは外周にスパイラル2fを設けることができる(図1等参照)。
蓋部材3は、ケーシング2の先端部開口2aを閉塞する、該ケーシング2に対して着脱可能な部材である。なお、本明細書でいう閉塞とは、(1)ケーシング2の先端部開口2aが完全に塞がれた状態の他、(2)先端部開口2aが完全に塞がれているわけではないが蓋部材3がない場合と比べればケーシング2内への土砂の侵入を減少させることができる状態 をも含む。
この蓋部材3について、本実施形態では、一端が塞がれた段付き円筒形状である部材を一例として示しているが(図1等参照)、ケーシング2に内接し、ケーシング2の先端部開口2aを閉塞することができれば、蓋部材3の形状は例えば板状でも円柱状でも構わない。また、蓋部材3の先端形状は、掘削性をあげるため例えば符号3aで示すような錐形状とすることができるほか(図1等、図3(a)(b)参照)、螺旋状の羽根3bを付けた形状(図3(c)参照)、掘削刃3cや爪3dを付けた形状(図3(d)参照)などとすることもできる。
また、本実施形態では、上述のケーシング2の先端側の内周面が内周側に迫り出すように、当該先端側における肉厚を本体部2bにおける肉厚よりも厚くして肉厚部4とし、該肉厚部4の内周側に、蓋部材3を取り付けるための取り付け領域2dを形成している(図1等参照)。ケーシング2の一部が肉厚とされて形成されたこの取り付け領域2dの内径は、蓋部材3が通過可能な程度の径となっている。
さらに、本実施形態では、ケーシング2に対して蓋部材3が取り付けられる取り付け領域2dと蓋部材3とに、該蓋部材3を取り付け領域2dに着脱可能に取り付けるための着脱機構(図1等において符号20で示す)を形成している。このような着脱機構20を用いることにより、ケーシング2の取り付け領域2dに蓋部材3を着脱することができる。
着脱機構20の具体例を説明する(図1参照)。本実施形態のケーシング装置1においては、取り付け領域2dを形成する肉厚部4に、該肉厚部4の全長に渡りケーシング軸方向(ケーシング2の中心軸の方向であり、本実施形態の場合は長手方向に延びている)に延びる軸方向溝5a,5bと、これと直交方向に交わる周方向溝6が形成されており、蓋部材3の外周面にはこれらの溝5a,5b,6と嵌合する突起7が形成されている。蓋部材3の突起7がケーシング2の先端側より軸方向溝5aに挿入された後、ケーシング2を蓋部材3と相対的に回転させ(図1に示すケーシング装置1の場合は、ケーシング2を時計回りに回転させ)、突起7を周方向溝6に嵌合させた状態とすることで、ケーシング2に作用する回転力および押込み力、引抜き力を蓋部材3へ伝達することができる。また、ケーシング2を蓋部材3と相対的に逆回転させ(図1に示すケーシング装置1の場合は、ケーシング2を反時計回りに回転させ)、突起7を軸方向溝5bの真下の位置までずらすことで、蓋部材3を上方へ引き抜くことが可能となる。
着脱機構20の別の具体例を説明する(図2参照)。図2に示すケーシング装置1においては、蓋部材3の外周面に、ケーシング2の軸方向と一致し、かつ蓋部材3の全長に渡る軸方向溝8a,8bと、これと直交方向に交わる周方向溝9が形成され、ケーシング2の内周面には、これらの溝8a,8b,9と嵌合する突起10が形成されている。ケーシング2の突起10が蓋部材3の軸方向溝8aに挿入された後、ケーシング2を蓋部材3と相対的に回転させ(図2に示すケーシング装置1の場合は、ケーシング2を時計回りに回転させ)、突起10を周方向溝9に嵌合させることで、ケーシング2にかかる回転力および押込み力、引抜き力を蓋部材3へ伝達することができる。また、ケーシング2を蓋部材3と相対的に逆回転させ(図2に示すケーシング装置1の場合は、ケーシング2を反時計回りに回転させ)、突起10を軸方向溝8bの真上の位置までずらすことで、蓋部材3を上方へ引抜くことが可能となる。
続いて、蓋部材3の係止部11について説明する(図4(a)参照)。本実施形態の蓋部材3の上部には、抜き取り部材による引抜き力を伝達可能な係止部11が設けられている。この係止部11に抜き取り部材を係止させた状態とし、該抜き取り部材を操作して引抜き力を伝達すれば、蓋部材3をケーシング2の内部を通して基端部開口2cより抜き取ることができる。係止部11としては例えば蓋部材3の上端部に設けられた係止用の棒部材を用いることができ、抜き取り部材としてはこのような係止部11に引っ掛かるような鉤状の形であり、蓋部材3を引き上げることを可能とするワイヤーフック12を用いることができる(図4(a)参照)。特に図示していないが、蓋部材3の上面にすり鉢状の凹部を設けておき、ワイヤーフック12を係止部11の真下まで案内できるようにすることも好ましい。
係止部11および抜き取り部材の別の具体例を説明する(図4(b)参照)。図4(b)に示すケーシング装置1では、蓋部材3の上端に当該蓋部材3より小径の鋼管13が取り付けられており、さらにこの鋼管13の外周面に突起14を設けることで、引抜き力及び回転力を伝達可能な係止部を構成している。このような蓋部材3に対し、キャップ15を取り付けたロッド16からなる抜き取り部材をケーシング2の基端部開口2cより挿入し、この突起14からなる係止部にキャップ15を掛けることで、蓋部材3を回転させること及びケーシング2の内部を通して上方へ引き上げてケーシング2から抜き取ることが可能となる。
なお、蓋部材3の外周面に複数のローラー19を取り付けることも好ましい(図7参照)。ローラー19を取り付けることで、蓋部材3の引き上げ時にケーシング2内で引っ掛かることを抑止し、蓋部材3をより円滑かつ容易に引き上げることが可能となる。
次に、本実施形態のケーシング装置1を用いたケーシング2の埋設方法の工程例を示す(図5(a)〜(d)、図6(e)〜(j)参照)。
まず、図5(a)に示すように、施工機械21のクレーン22を用いて地盤面Gに蓋部材3を設置する。なお、クレーン22ではなくキャップ15付きのロッド16を用いて蓋部材3を設置することもできる。また、この時、蓋部材3を予め杭芯位置に設置すると、ケーシング2の埋設工程後に打設する杭の杭芯セット(杭の芯出し)が不要となり、より手間を減らすことが可能となる。また、蓋部材3の先端を埋めるなど、当該蓋部材3の一部を若干地盤面Gに埋設することで、安定して設置することが可能となる。
次に、図5(b)〜(c)に示すように、施工機械21のクレーン22を用いて、施工機械21の回転駆動装置23にケーシング2を嵌合する。
次に、図5(c)に示すように、蓋部材3の上方からケーシング2をかぶせ、ケーシング2を回転させて蓋部材3と嵌合させる。ケーシング2と蓋部材3を嵌合する際、施工機械21や施工現場の上空においては概ね蓋部材長さ(鉛直方向の高さ)とケーシング長さを足し合わせた空間があればよく、最低限のスペースにて施工することが可能となる。
次に、図5(d)に示すように、ケーシング2と蓋部材3を嵌合させたまま、無排土にて地盤中に回転圧入する。なお、ケーシング2等の圧入の方法としては、回転圧入する他、振動圧入等を実施することもできる。
次に、図6(e)に示すように、ケーシング2の上部に継ぎ足し用のケーシング17を設置し、接続する。接続方法としては、溶接や機械式継手等といった手段を採用することができる。なお、この時点において、ケーシング2内には蓋部材3とつながるワイヤーやロッド等が存在しないため、ケーシング17を継ぎ足す際、蓋部材3を取り外したりロッドを継ぎ足したりする必要がなく、継ぎ足し用ケーシング17を容易に継ぎ足すことが可能である。
次に、図6(f)に示すように、ケーシング2,17を所定深度まで無排土にて回転圧入する。
図6(g)では、所定深度に達した後のケーシング2を逆回転させることで、蓋部材3の突起7の位置を、ケーシング先端の軸方向溝5bと軸線上で重なる位置まで周方向へずらす。この際、蓋部材3に爪3dを付けておくことで、当該爪3dが抵抗となり、ケーシング2と蓋部材3が相対的に回転しやすくなる。なお、キャップ15付きのロッド16を用いて蓋部材3を抜き取る場合には、当該キャップ15付きのロッド16にて蓋部材3を逆回転させることが可能となるため、ケーシング2を逆回転させる必要はなくなる。
次に、図6(h)に示すように、施工機械21のクレーン22を用いて、ワイヤーフック12をケーシング2及び継ぎ足したケーシング17内へ挿入し、蓋部材3の係止部11にワイヤーフック12を掛け、ケーシング2,17の内部を通して蓋部材3を上方へ引き上げ、回収する。なお、ワイヤーフック12ではなく、キャップ15付きのロッド16等を用いて蓋部材3を引き上げることもできる。
ケーシング2の埋設が完了した状態となった後(図6(i)参照)、図6(j)に示すように、ケーシング内部の空洞を利用して、鋼管杭18等の杭打設を行う。
また、図示はしていないが、この後、ケーシング内部を埋戻して土等で充填し、ケーシング2,17を引き抜くことで、無排土での杭施工が可能となる。
以上の如く、本実施形態に係るケーシングの埋設方法によれば、先端部開口2aに蓋部材3を取り付けた状態(先端閉塞状態)でケーシング2を地盤に回転圧入あるいは圧入させることで、無排土で当該ケーシング2を所定位置まで埋設することができる。
また、本実施形態に係る埋設方法によれば、先端部開口2aに取り付けられた蓋部材3ごとケーシング2の全体を埋設することができることから、蓋部材3に連結されたシャフトを継ぎ足しながら掘削するような場合とは異なり、施工機械や施工現場の上空には概ね蓋部材長さとケーシング長さを足し合わせた空間があれば施工可能である。
さらに、本実施形態に係る埋設方法によれば、蓋部材3に対して係脱可能な抜き取り部材(例えばワイヤーフック12や、キャップ15付きのロッド16)を用いることにより、埋設が完了した段階で蓋部材3をケーシング2の基端部開口2cより抜き取ることができる。このような構成のケーシング装置1においては、ケーシング2の埋設時、蓋部材3とつながるワイヤーやロッド等をケーシング2の内部に配置しておく必要がないことから、蓋部材3の取り外しやシャフトの継ぎ足しを行わずともケーシング2を容易に継ぎ足しすることが可能である。
しかも、本実施形態に係る埋設方法においては、ケーシング2自体を回転圧入または圧入させることにより、先端部に取り付けられた状態の蓋部材3ごとケーシング2全体を埋設することができるから、従来例におけるようにケーシングチューブを施工する回転押込機械と掘削ドリルを吊るクレーンの両方の機械が必要となるようなことはなく、一連の施工作業を1台の施工機械のみによって実施することが可能である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、ケーシング2の先端部開口2a寄りの一部を肉厚として取り付け領域2dを形成したが、要は、ケーシング2の内部を通して蓋部材3を基端部開口2cから抜き取るためには、取り付け領域2dの内径が本体部2bの内径と同じかそれよりも小さくなるように形成されていればよく、当該取り付け領域2dを肉厚とするのはそのための手法の一例にすぎない。したがって、この他として、例えばケーシング2を軸方向全長に渡って肉厚としたうえで、肉厚部4の内周面に、肉厚部4の全長に渡りケーシング軸方向に延びる軸方向溝5a,5bを形成することもできる。また、ケーシング2の一部を肉厚とするにあたっては、内径が一律な筒状のケーシング2の先端部開口2a付近に別の筒状部材を嵌め込み、当該ケーシング2と一体化させて取り付け領域2dを形成することもできる。あるいは、ケーシング2の外周の一部をテーパ状として先端部開口2a付近に取り付け領域2dを形成することもできる。
本発明は、地盤を無排土で掘削するためのケーシングの埋設方法として好適である。
2 ケーシング
2a ケーシングの先端部開口
2b ケーシングの本体部
2c ケーシングの基端部開口
2d 取り付け領域
3 蓋部材
5a,5b ケーシングに取り付けられた軸方向溝
6 ケーシングに取り付けられた周方向溝
7 蓋部材に取り付けられた突起
8a,8b 蓋部材に取り付けられた軸方向溝
9 蓋部材に取り付けられた周方向溝
10 ケーシングに取り付けられた突起
11 係止部
12 ワイヤーフック(抜き取り部材)
14 鋼管に取り付けられた突起(係止部)
16 キャップ付きロッド(抜き取り部材)
20 着脱機構
G 地盤面

Claims (6)

  1. 筒状の本体部と、該本体部の両端に形成された先端部開口および基端部開口とを有するケーシングを地盤中に埋設する方法において、
    前記ケーシングに着脱可能であり前記先端部開口を閉塞する部材であって、前記ケーシングの軸方向に沿った長さが外径よりも短い形状の外周面を有する蓋部材を地盤面に設置し、
    該蓋部材の上方から前記ケーシングを被せ、
    前記蓋部材と該ケーシングを着脱自在に嵌合させ、
    前記ケーシングを、該ケーシングに嵌合させた回転駆動装置により回転・掘進させて前記地盤中に当該ケーシングを埋設し、
    所定深度到達後、前記ケーシングと前記蓋部材との嵌合をはずし、前記ケーシングを埋設した後に該ケーシング内へ挿入した抜き取り部材を用いて前記蓋部材のみを前記ケーシングの内部を通して地上へと回収することを特徴とする、ケーシングの埋設方法。
  2. 前記ケーシングに対して前記蓋部材が取り付けられる取り付け領域の内周と前記蓋部材の外周とに、該蓋部材を前記取り付け領域に着脱可能に取り付けるために形成された着脱機構を利用し、
    前記ケーシングを一方向に回転させることによって前記蓋部材を前記ケーシングに嵌合した状態とし、
    前記ケーシングを逆方向に回転させることによって前記蓋部材の前記ケーシングへの嵌合をはずした状態とする、請求項1に記載のケーシングの埋設方法。
  3. 前記ケーシングの少なくとも前記取り付け領域における内径を前記本体部における内径より小さくし、該取り付け領域に前記ケーシングの軸方向に延びる軸方向溝と、該軸方向溝と連通する周方向溝とを形成し、前記蓋部材の外周には、これら軸方向溝および周方向溝に嵌合する突起を形成し、これら溝と突起とで前記着脱機構を構成しておき、該着脱機構を利用して前記蓋部材を当該ケーシングに着脱することを特徴とする、請求項2に記載のケーシングの埋設方法。
  4. 前記蓋部材の外周に、前記ケーシングの軸方向に延びる軸方向溝と、該軸方向溝と連通する周方向溝を形成し、前記ケーシングの内周面にはこれら軸方向溝および周方向溝と嵌合する突起を形成し、これら溝と突起とで前記着脱機構を構成しておき、該着脱機構を利用して前記蓋部材を当該ケーシングに着脱することを特徴とする、請求項2に記載のケーシングの埋設方法。
  5. 前記蓋部材に対して係脱可能な前記抜き取り部材を用いることによって当該蓋部材を前記ケーシングの内部を通して前記基端部開口より抜き取り回収することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のケーシングの埋設方法。
  6. 前記蓋部材の上部に設けられており、前記抜き取り部材による引抜き力あるいは引抜き力および回転力を伝達可能な係止部を利用し、前記蓋部材を前記基端部開口より抜き取り回収することを特徴とする、請求項5に記載のケーシングの埋設方法。
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