JP5904810B2 - 基板熱処理装置および基板熱処理方法 - Google Patents

基板熱処理装置および基板熱処理方法 Download PDF

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本発明は、基板に熱処理を行う基板熱処理装置および基板熱処理方法に関する。
従来、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板または光ディスク用ガラス基板等の各種基板の処理工程においては、基板に熱処理を行うための基板熱処理装置が用いられている(例えば、特開2001−189368号公報参照)。
基板熱処理装置は、例えば加熱プレートを備える。加熱プレートの温度が所望の温度に調整され、その状態で加熱プレート上に基板が載置される。これにより、基板に加熱処理が行われる。
特開2001−189368号公報
基板の加熱処理時には、加熱プレートの周辺部分の温度の影響によって、基板の温度が加熱プレートの温度と等しくならないことがある。それにより、基板の処理精度が低下する。
本発明の目的は、基板の処理精度を向上させることが可能な基板熱処理装置および基板熱処理方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る基板熱処理装置は、複数の基板に順次熱処理を行う基板熱処理装置であって、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存して現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更時点からの経過時間とオフセット値との関係が予め取得されており、温度取得情報は、取得された関係に基づくオフセット値と経過時間との対応付けを表すオフセット値−経過時間情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点から各基板の処理の開始時点までの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御するものである。ここで、基板の処理温度が目標処理温度に等しくなるとは、基板の処理温度が目標処理温度に厳密に一致する場合に限らず、基板の処理温度と目標処理温度との差が一定の許容範囲内にある場合も含む。
その基板熱処理装置においては、設定部により熱処理時における基板の処理温度の目標値が目標処理温度として設定される。また、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報が記憶部により予め記憶される。設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートが制御される。熱処理プレートに基板が載置されることにより、基板の熱処理が行われる。
目標処理温度の変更に応じて熱処理プレートの温度が変化すると、熱処理プレートの周辺部分の温度の影響によって基板の処理温度と熱処理プレートの温度との間に差が生じる。基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存する。
そこで、目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値が取得される。変更後の目標処理温度が取得されたオフセット値で補正されることにより得られた制御温度に熱処理プレートが制御される。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度に等しくすることができる。その結果、基板の処理精度を向上させることができる。
(2)第2の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−経過時間情報は、目標処理温度の変更時点からの経過時間が長いほどオフセット値が小さくなるように構成される
この場合、オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応する適正なオフセット値を取得することができる。
(3)第3の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−経過時間情報は、経過時間を表す複数の値にオフセット値を表す複数の値がそれぞれ対応付けられたテーブルであ
この場合、オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を容易に取得することができる。
(4)第4の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−経過時間情報は、経過時間とオフセット値との対応を表す関数であり、関数は、経過時間を変数として有するとともにオフセット値を関数値として有する
この場合、オフセット値−経過時間情報を記憶するために大きな記憶領域を必要とせずに、オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得することができる。
(5)温度取得情報は、オフセット値と、目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報をさらに含み、制御部は、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報およびオフセット値−変更幅情報に基づいてオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御してもよい。
基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更時点からの経過時間に加えて目標処理温度の変更幅にも依存する。そのため、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報およびオフセット値−変更幅情報に基づいて、より正確なオフセット値を取得することができる。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度により正確に等しくすることができ、基板の処理精度をより向上させることができる。
(6)オフセット値−変更幅情報は、オフセット値と、目標処理温度の変更幅としての変更前の目標処理温度および変更後の目標処理温度との関係を表してもよい。
この場合、オフセット値−経過時間情報およびオフセット値−変更幅情報に基づいてより正確なオフセット値を取得することができる。
(7)第の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、目標処理温度の変更時における変更前の目標処理温度と変更後の目標処理温度との差である変更幅に依存して現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更幅と目標処理温度からの熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、温度取得情報は、取得された関係に基づくオフセット値と変更幅との対応付けを表すオフセット値−変更幅情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御するものである。
その基板熱処理装置においては、設定部により熱処理時における基板の処理温度の目標値が目標処理温度として設定される。また、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報が記憶部により予め記憶される。設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートが制御される。熱処理プレートに基板が載置されることにより、基板の熱処理が行われる。
目標処理温度の変更に応じて熱処理プレートの温度が変化すると、熱処理プレートの周辺部分の温度の影響によって基板の処理温度と熱処理プレートの温度との間に差が生じる。基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更幅に依存する。
そこで、目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値が取得される。変更後の目標処理温度が取得されたオフセット値で補正されることにより得られた制御温度に熱処理プレートが制御される。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度に等しくすることができる。その結果、基板の処理精度を向上させることができる。
(8)第6の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅が大きいほどオフセット値が大きくなるように構成され
この場合、オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応する適正なオフセット値を取得することができる。
(9)第7の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅を表す複数の値にオフセット値を表す複数の値がそれぞれ対応付けられたテーブルであ
この場合、オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を容易に取得することができる。
(10)第8の発明に係る基板熱処理装置は、基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、基板の処理温度が設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、設定部により設定された目標処理温度および記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御する制御部とを備え、温度取得情報は、現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、制御部は、設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御し、オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅とオフセット値との対応を表す関数であり、関数は、目標処理温度の変更幅を変数として有するとともにオフセット値を関数値として有する
この場合、オフセット値−変更幅情報を記憶するために大きな記憶領域を必要とせずに、オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得することができる。
(11)オフセット値−変更幅情報は、オフセット値と目標処理温度の変更幅としての変更前の目標処理温度および変更後の目標処理温度との関係を表してもよい。
この場合、オフセット値−変更幅情報に基づいてより正確なオフセット値を取得することができる。
(12)温度取得情報は、オフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報をさらに含み、制御部は、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報およびオフセット値−経過時間情報に基づいてオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御してもよい。
基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更幅に加えて目標処理温度の変更時点からの経過時間にも依存する。そのため、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報およびオフセット値−経過時間情報に基づいて、より正確なオフセット値を取得することができる。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度により正確に等しくすることができ、基板の処理精度をより向上させることができる。
(13)第の発明に係る基板熱処理方法は、熱処理プレートに載置される基板の熱処理方法であって、基板の処理温度の目標値として設定された目標処理温度に基板の処理温度が等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶するステップと、設定された目標処理温度および記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御するステップとを備え、目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存して現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更時点からの経過時間と目標処理温度からの熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、温度取得情報は、取得された関係に基づくオフセット値と経過時間との対応付けを表すオフセット値−経過時間情報を含み、熱処理プレートを制御するステップは、設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの各基板の処理開始時点までの経過時間に対応するオフセット値を取得するステップと、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御するステップとを含むものである。
その基板熱処理方法によれば、熱処理時における基板の処理温度の目標値が目標処理温度として設定される。また、基板の処理温度が設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報が予め記憶される。設定された目標処理温度および記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートが制御される。熱処理プレートに基板が載置されることにより、基板の熱処理が行われる。
目標処理温度の変更に応じて熱処理プレートの温度が変化すると、熱処理プレートの周辺部分の温度の影響によって基板の処理温度と熱処理プレートの温度との間に差が生じる。基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存する。
そこで、目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値が取得される。変更後の目標処理温度が取得されたオフセット値で補正されることにより得られた制御温度に熱処理プレートが制御される。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度に等しくすることができる。その結果、基板の処理精度を向上させることができる。
(14)第10の発明に係る基板熱処理方法は、熱処理プレートに載置される基板の熱処理方法であって、基板の処理温度の目標値として設定された目標処理温度に基板の処理温度が等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶するステップと、設定された目標処理温度および記憶された温度取得情報に基づいて熱処理プレートを制御するステップとを備え、目標処理温度の変更時における変更前の目標処理温度と変更後の目標処理温度との差である変更幅に依存して現在の目標処理温度と熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更幅と目標処理温度からの熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、温度取得情報は、取得された関係に基づくオフセット値と変更幅との対応付けを表すオフセット値−変更幅情報を含み、熱処理プレートを制御するステップは、設定された目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得するステップと、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に熱処理プレートを制御するステップとを含む。
その基板熱処理装置においては、熱処理時における基板の処理温度の目標値が目標処理温度として設定される。また、基板の処理温度が設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報が予め記憶される。設定された目標処理温度および温度取得情報に基づいて熱処理プレートが制御される。熱処理プレートに基板が載置されることにより、基板の熱処理が行われる。
目標処理温度の変更に応じて熱処理プレートの温度が変化すると、熱処理プレートの周辺部分の温度の影響によって基板の処理温度と熱処理プレートの温度との間に差が生じる。基板の処理温度と熱処理プレートの温度との差は、目標処理温度の変更幅に依存する。
そこで、目標処理温度が変更された場合に、温度取得情報のオフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値が取得される。変更後の目標処理温度が取得されたオフセット値で補正されることにより得られた制御温度に熱処理プレートが制御される。これにより、基板の処理温度を設定された目標処理温度に等しくすることができる。その結果、基板の処理精度を向上させることができる。
本発明によれば、基板の処理精度を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る基板熱処理装置の構成を示す模式的断面図である。 加熱処理時における基板の温度変化について説明するための図である。 種々の条件で基板の加熱処理を行った場合における基板の処理温度の計測値を示す図である。 種々の条件で基板の加熱処理を行った場合における基板の処理温度の計測値を示す図である。 本実施の形態におけるプレート温度の調整について説明するためのタイミングチャートである。 温度制御テーブルの一例を示す図である。 プレート温度調整処理のフローチャートである。 温度制御関数を表す図である。 加熱プレートの他の例を示す平面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る基板熱処理装置および基板熱処理方法について、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、またはフォトマスク用基板等をいう。
(1)構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る基板熱処理装置の構成を示す模式的断面図である。図1に示すように、基板熱処理装置100は、熱処理部1、制御部2および設定部3を備える。熱処理部1は、下部筐体10および上部筐体20を備える。下部筐体10内に、加熱プレート11が配置される。加熱プレート11の上面には、半球状の複数(本例では3つ)の載置片11aが設けられる。複数の載置片11a上に基板Wが載置される。
加熱プレート11を上下方向に貫通するように、複数(本例では3つ)のピン導入孔11bが載置片11a上に載置される基板Wの周方向に沿って略等角度間隔で形成される。複数のピン導入孔11b内に、複数(本例では3つ)の昇降ピン12がそれぞれ配置される。複数の昇降ピン12は、連結部12aを介して昇降駆動部13に接続される。昇降駆動部13は、複数の昇降ピン12を上方位置と下方位置との間で一体的に昇降させる。複数の昇降ピン12が上方位置にある場合、複数の昇降ピン12の上端部が複数の載置片11aの上端部よりも高くなる。複数の昇降ピン12が下方位置にある場合、複数の昇降ピン12の上端部が複数の載置片11aの上端部よりも低くなる。
上部筐体20と一体的にガス供給部材21が設けられる。ガス供給部材21は、加熱プレート13の上面に対向するように設けられたフランジ状のガス拡散部21a、およびそのガス拡散部21aの中心部から上方に延びるように設けられた筒状のガス導入部21bを含む。ガス拡散部21aには、加熱プレート13の上面と平行に整流板22が取り付けられる。整流板22には、複数の細孔22aが形成される。ガス導入部21bは、配管23を介して、ガス供給源GSに接続される。
上部筐体20には排気部25が設けられる。排気部25は、ガス導入部21bの一部の外周面を取り囲むように上部筐体20の中心部から一定高さまで上方に延び、さらに側方に向かって延びる。ガス供給部材21のガス導入部21bは、排気部25に固定される。排気部25は、配管26を介して排気装置EDに接続される。
上部筐体20は、昇降駆動部27に接続される。昇降駆動部27は、上部筐体20およびガス供給部材21を上方位置と下方位置との間で一体的に昇降させる。上部筐体20およびガス供給部材21が上方位置にある場合、下部筐体10と上部筐体20とが一定距離離間する。上部筐体20およびガス供給部材21が下方位置にある場合、下部筐体10と上部筐体20とが接触または近接する。なお、上部筐体20およびガス供給部材21が下方位置にある場合に、下部筐体10および上部筐体20により密閉空間が形成されてもよい。
設定部3において、オペレータが基板Wの処理条件の設定を行う。基板Wの処理条件は、基板Wの処理温度(後述の図2参照)および処理時間を含む。制御部2は、CPU(中央演算処理装置)2a、メモリ2bおよびタイマ2cを含む。制御部2は、設定部3において設定された処理条件に基づいて、加熱プレート11および昇降駆動部13,27を制御する。
本実施の形態に係る基板熱処理装置100は、例えば、露光処理前後の基板の処理を行う基板処理装置(いわゆるコータデベロッパ)に設けられる。基板処理装置は、露光処理前の基板Wにレジスト液の塗布処理を行う塗布処理部および露光処理後の基板Wの現像処理を行う現像処理部を備える。基板処理装置においては、例えば、密着強化剤の塗布処理時、レジスト液の塗布処理前後、露光処理後、および現像処理後等の種々のタイミングで基板Wの熱処理が行われる。このような種々の熱処理に、本実施の形態に係る基板熱処理装置100を用いることができる。
また、基板熱処理装置100が上記の基板処理装置に設けられる場合、例えば基板処理装置における種々の設定を行うためのメインパネルが設定部3に相当する。また、基板処理装置の全体の制御を行うメインコントローラ、または基板処理装置の種々の熱処理に関する制御を行うベークコントローラが制御部2に相当する。
(2)熱処理部の動作
熱処理部1においては、上部筐体20およびガス供給部材21が上方位置にありかつ複数の昇降ピン12が上方位置にある状態で、図示しない基板搬送装置により基板Wが複数の昇降ピン12上に載置される。続いて、昇降駆動部13によって複数の昇降ピン12が下方位置に下降されるとともに、昇降駆動部27によって上部筐体20およびガス供給部材21が下方位置に下降される。これにより、加熱プレート11の複数の載置片11a上に基板Wが載置され、基板Wの加熱処理が開始される。加熱プレート11の温度制御の詳細については後述する。
加熱処理時には、排気装置EDにより熱処理部1内の雰囲気が排気部25および配管26を通して排出される。また、ガス供給源GSから配管23を通してガス供給部材21のガス導入部21bに不活性ガス(例えば、窒素ガス)が導入される。ガス導入部21bに導入された不活性ガスは、ガス拡散部21bに取り付けられた整流板22の複数の細孔22aを通して基板W上に供給される。これにより、基板Wの周囲の空間が不活性ガス雰囲気となる。したがって、加熱処理時における基板Wの酸化が防止される。
加熱処理が開始されてから予め設定された処理時間が経過すると、昇降駆動部13によって複数の昇降ピン12が上方位置に上昇されるとともに、昇降駆動部27によって上部筐体20およびガス供給部材21が上方位置に上昇される。これにより、基板Wが複数の載置片11から離間され、基板Wの加熱処理が終了する。その後、図示しない搬送装置により基板Wが昇降ピン12上から受け取られ、熱処理部1から搬出される。以後、上記と同様にして、複数の基板Wが連続的に処理される。
(3)基板の温度変化
図2は、加熱処理時における基板Wの温度変化について説明するための図である。図2において、横軸は時間を示し、縦軸は基板Wの温度を示す。また、温度T1は、加熱プレート11の温度(以下、プレート温度と呼ぶ)である。
図2の例において、熱処理部1に搬入される前の基板Wの温度は常温T31である。時点t1において、基板Wが熱処理部1に搬入され、加熱プレート11上に載置される。これにより、基板Wの温度が常温T31からプレート温度T1に近づくように上昇する。基板Wの温度がプレート温度T1に達すると、基板Wの温度がプレート温度T1に維持される。時点t2において、基板Wが加熱プレート11から離間され、基板Wが熱処理部1から搬出される。これにより、基板Wの温度が常温T31まで低下する。
以下、加熱処理時に略一定に維持される基板Wの温度を基板Wの処理温度という。ここで、基板Wの温度が略一定に維持されるとは、基板Wの温度が厳密に一定である場合に限らず、基板Wの温度が一定の許容範囲(例えば、2度の範囲)内で変化する場合も含む。その場合、一定範囲内における基板Wの温度の平均値を基板Wの処理温度という。
図2の例では、基板Wの処理温度はプレート温度T1と等しい。しかしながら、実際には、上部筐体20、ガス供給部材21および整流板22等の加熱プレート11の周辺部分の温度(以下、周辺温度と呼ぶ)の影響により、加熱処理時に、基板Wの処理温度がプレート温度と等しくならない場合がある。
プレート温度が変化すると、それに追従して周辺温度も変化する。この場合、プレート温度の変化速度に比べて周辺温度の変化速度が遅いので、プレート温度が変化した後、プレート温度と周辺温度との間に差が生じる。周辺温度とプレート温度との差は、プレート温度が変化してからの経過時間が短いほど大きく、プレート温度の変化幅が大きいほど大きい。周辺温度とプレート温度との差が大きいほど、基板Wの処理温度とプレート温度との差(以下、処理温度差と呼ぶ)が大きくなる。
図3および図4は、種々の条件で基板Wの加熱処理を行った場合における基板Wの処理温度の計測値を示す図である。具体的には、プレート温度を種々の温度から一定の温度T1に変化させ、その後、プレート温度を温度T1に維持して連続的に複数の基板Wの加熱処理を行い、各基板Wの温度を計測した。なお、各基板Wの処理時間は一定である。
図3において、横軸は、加熱処理が開始されてからの経過時間を示し、縦軸は、基板Wの温度を示す。実線L1、点線L2および一点鎖線L3は、プレート温度がT2からT1に変化した後に、1番目に加熱処理が行われた基板W、5番目に加熱処理が行われた基板W、および15番目に加熱処理が行われた基板Wの温度変化をそれぞれ表す。温度T2は温度T1よりも高い。また、実線L4、点線L5および一点鎖線L6は、プレート温度が温度T3から温度T1に変化した後に、1番目に加熱処理が行われた基板W、5番目に加熱処理が行われた基板W、および15番目に加熱処理が行われた基板Wの温度変化をそれぞれ表す。温度T3は温度T1よりも低い。
図4において、横軸は、プレート温度が変化してから各基板Wへの加熱処理が開始されるまでの経過時間(以下、変化後経過時間と呼ぶ)を示し、縦軸は、処理温度差を示す。また、点線L0は、処理温度差が0(ゼロ)であることを表す。実線L11は、プレート温度が温度T4から温度T1に変化した後の変化後経過時間と処理温度差との関係を表し、一点鎖線L12は、プレート温度が温度T5から温度T1に変化した後の変化後経過時間と処理温度差との関係を表す。温度T4は温度T1よりも高く、温度T5は温度T4よりも高い。また、実線L13は、プレート温度が温度T6から温度T1に変化した場合の変化後経過時間と処理温度差との関係を表し、一点鎖線L14は、プレート温度が温度T7から温度T1に変化した場合の変化後経過時間と処理温度差との関係を表す。温度T6は温度T1よりも低く、温度T7は温度T6よりも低い。
図3および図4に示すように、プレート温度が温度T1よりも高い温度から温度T1に調整された後には、基板Wの温度がプレート温度T1よりも高くなりやすい。これは、周辺温度がプレート温度よりも高くなることによる。また、プレート温度が温度T1よりも低い温度から温度T1に調整された後には、基板Wの温度がプレート温度T1よりも低くなりやすい。これは、周辺温度がプレート温度よりも低くなることによる。また、変化後経過時間が長いほど、処理温度誤差が小さくなる。さらに、プレート温度の変化幅が大きいほど、処理温度誤差が小さくなる(図4参照)。
図3および図4の例のように、基板Wの処理温度にばらつきがあると、基板Wの処理精度が低下する。例えば、基板W上に形成されるパターンの線幅にばらつきが生じる。基板Wの処理温度のばらつきを防止するために、周辺温度を制御するための温調装置を用いることが考えられる。しかしながら、その場合には、装置構成が複雑化するとともにコストが増大する。
(4)加熱プレートの温度制御
本実施の形態では、実際の処理温度(以下、実処理温度と呼ぶ)が設定部3において設定された処理温度(以下、目標処理温度と呼ぶ)と等しくなるように、プレート温度が調整される。ここで、実処理温度が目標処理温度と等しくなるとは、実処理温度と目標処理温度とが厳密に一致する場合に限らず、実処理温度と目標処理温度との差が一定の許容範囲(例えば、2度の範囲)内にある場合も含む。
図5は、本実施の形態におけるプレート温度の調整について説明するためのタイミングチャートである。図5(a)は、プレート温度の変化を示す。図5(b)、図5(c)および図5(d)は、目標処理温度が変更された後に、1番目に加熱処理が行われる基板W(以下、1番目の基板Wと呼ぶ)、2番目に加熱処理が行われる基板W(以下、2番目の基板Wと呼ぶ)、および3番目に加熱処理が行われる基板W(以下、3番目の基板Wと呼ぶ)の温度の変化をそれぞれ示す。
図5の例では、時点t11において、目標処理温度が、温度T1よりも高い温度T8から温度T1に変更される。これにより、プレート温度がT8から温度T1に低下される。
時点t12において、1番目の基板Wの加熱処理が開始される。これにより、1番目の基板Wの温度が常温T31から上昇する。このとき、周辺温度が温度T1よりも高い。そのため、プレート温度が温度T1に維持されると、実処理温度が目標処理温度(温度T1)よりも高くなる。そこで、プレート温度が温度T1よりも低い温度T21に低下される。これにより、1番目の基板Wの実処理温度が目標処理温度(温度T1)と等しくなる。その後、時点t12aにおいて、1番目の基板Wの加熱処理が終了される。
続いて、時点t13において、2番目の基板Wの加熱処理が開始される。これにより、2番目の基板Wの温度が常温T31から上昇する。このときも、周辺温度が温度T1よりも高い。ただし、時点t13におけるプレート温度と周辺温度との差は、時点t12におけるプレート温度と周辺温度との差よりも小さい。そこで、プレート温度が温度T1よりも低くかつ温度T21よりも高い温度T22に上昇される。これにより、2番目の基板Wの実処理温度が目標処理温度(温度T1)と等しくなる。その後、時点t13aにおいて、2番目の基板Wの加熱処理が終了される。
続いて、時点t14において、3番目の基板Wの加熱処理が開始される。これにより、2番目の基板Wの温度が常温T31から上昇する。このときも、周辺温度が温度T1よりも高い。ただし、時点t14におけるプレート温度と周辺温度との差は、時点t13におけるプレート温度と周辺温度との差よりも小さい。そこで、プレート温度が温度T1よりも低くかつ温度T22よりも高い温度T23に上昇される。これにより、3番目の基板Wの実処理温度が目標処理温度(温度T1)と等しくなる。その後、時点t14aにおいて、3番目の基板Wの加熱処理が終了される。
以後、同様にして、基板Wの加熱処理が開始される毎に、実処理温度が目標処理温度と等しくなるように、プレート温度が調整される。それにより、複数の基板Wに対して、均一の実処理温度で加熱処理を行うことができる。
(5)プレート温度調整処理
図1の制御部2のメモリ2bには、制御プログラムおよび温度制御テーブルが記憶される。制御部2のCPU2aは、メモリ2bに記憶された制御プログラムを実行することにより、プレート温度調整処理を行う。
温度制御テーブルは、変化後経過時間、変化後経過時間の変化幅、およびオフセット値の関係を示す。オフセット値は、現在の目標処理温度とプレート温度との差であり、上記の処理温度差に対応する。
図6は、温度制御テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、温度制御テーブルCDは、複数の経過時間テーブルTBを含む。複数の経過時間テーブルTBは、互いに異なる変化後経過時間にそれぞれ対応する。“ET”、“ET”、…、および“ET(mは自然数)”は、それぞれ変化後経過時間を表し、例えば10秒の間隔で設定される。
各経過時間テーブルTBは、変化後経過時間の変更幅としての前回の目標処理温度(以下、前目標処理温度と呼ぶ)現在の目標処理温度(以下、現目標処理温度と呼ぶ)との差と、オフセット値との関係を示す。
“IT”、“IT”、…、および“IT(nは自然数)”は、それぞれ前目標処理温度を表し、例えば5度の間隔で設定される。“MT”、“MT”、…、および“MT”は、それぞれ現目標処理温度を表し、例えば5度の間隔で設定される。前目標処理温度“IT”、“IT”、…、および“IT”と現目標処理温度“MT”、“MT”、…、および“MT”との組み合わせにそれぞれ対応するように、オフセット値“V12”、“V13”、…および“Vn(nー1)”が設定される。
オフセット値“V12”、“V13”、…および“Vn(nー1)”は、経過時間テーブルTB毎に異なる。上記のように、変化後経過時間が短いほど、処理温度誤差が大きい。そのため、比較的短い変化後経過時間に対応する経過時間テーブルTBのオフセット値“V12”、“V13”、…および“Vn(nー1)”は、比較的長い変化後経過時間に対応する経過時間テーブルTBのオフセット値“V12”、“V13”、…および“Vn(nー1)”よりもそれぞれ大きい。各経過時間テーブルTBのオフセット値“V12”、“V13”、…および“Vn(nー1)”は、実験またはシミュレーション等により取得することができる。
CPU2aは、各基板Wの加熱処理の開始時に、変化後経過時間“ET”、“ET”、…、および“ET”のうち実際の変化後経過時間に最も近い値を選択し、前目標処理温度“IT”、“IT”、…、および“IT”のうち実際の前目標処理温度に最も近い値を選択し、現目標処理温度“MT”、“MT”、…、および“MT”のうち実際の現目標処理温度に最も近い値を選択する。CPU2aは、選択された変化後経過時間に対応する経過時間テーブルTBから、選択された前目標処理温度および現目標処理温度に対応するオフセット値を取得する。さらに、CPU2aは、取得されたオフセット値を実際の現目標処理温度に加算することにより制御温度を算出し、プレート温度を算出された制御温度に調整する。
図7は、プレート温度調整処理のフローチャートである。図7に示すように、まず、CPU2aは、設定部3において目標処理温度が変更されたか否かを判定する(ステップS1)。目標処理温度が変更されていない場合、CPU2aは、後述のステップS5の処理に進む。目標処理温度が変更された場合、CPU2aは、プレート温度が変更後の目標処理温度となるように、加熱プレート11を制御する(ステップS2)。このとき、CPU2aは、変更後の目標処理温度をメモリ2bに記憶させるとともに(ステップS3)、変更後の目標処理温度に関して、タイマ2cによる変化後経過時間の計測を開始する(ステップS4)。
変更後の目標処理温度がメモリ2bに新たに記憶される毎に、以前の目標処理温度の一部がメモリ2bから消去されてもよい。ただし、本実施の形態では、少なくとも前目標処理温度および現目標処理温度がメモリ2bに記憶される。
次に、CPU2aは、熱処理部1に基板Wが搬入されたか否かを判定する(ステップS5)。熱処理部1に基板Wが搬入されていない場合、CPU2aは、ステップS5の処理を繰り返す。熱処理部1に基板Wが搬入された場合、CPU2aは、基板Wが加熱プレート11上に載置されるように昇降駆動部13を制御し、基板Wの加熱処理を開始する(ステップS6)。
同時に、CPU2aは、その時点における変化後経過時間をタイマ2cから取得する(ステップS7)。さらに、CPU2aは、取得された変化後経過時間、ならびにメモリ2bに記憶される前目標処理温度および現目標処理温度に対応するオフセット値をメモリ2bに記憶される温度制御テーブルCDから取得する(ステップS8)。次に、CPU2aは、取得されたオフセット値を実際の現目標処理温度に加算することにより制御温度を算出し、プレート温度を算出された制御温度に調整する(ステップS9)。
次に、CPU2aは、加熱処理が開始されてから、予め設定部3において設定された処理時間が経過したか否かを判定する(ステップS10)。処理時間が経過していない場合、CPU2aは、処理時間が経過するまで待機する。処理時間が経過した場合、CPU2aは、基板Wが加熱プレート11から離間されるように昇降駆動部13を制御し、基板Wの加熱処理を終了する(ステップS11)。その後、CPU2aは、ステップS1〜S11の処理を繰り返す。それにより、複数の基板Wに対して同様の処理が連続的に行われる。
なお、変化後経過時間が十分に長い場合には、プレート温度と周辺温度との差が小さくなるので、周辺温度の影響による基板Wの処理温度とプレート温度との差が生じにくい。そのため、変化後経過時間が予め定められた時間(例えば1時間)よりも長い場合には、図7のプレート温度調整処理が行われず、プレート温度が目標処理温度と等しくなるように調整されてもよい。
(6)効果
本実施の形態に係る基板熱処理装置100においては、各基板Wの加熱処理の開始時に、温度制御テーブルCDに基づいて変化後経過時間に対応するオフセット値が取得され、取得されたオフセット値で現目標処理温度が補正されることにより得られる制御温度に加熱プレート11が制御される。これにより、基板Wの実処理温度を現目標処理温度に等しくすることができる。その結果、基板Wの処理精度を向上させることができる。また、周辺温度を制御するための他の温調装置等を設ける必要がないので、構成の複雑化およびコストの増大が抑制される。
また、本実施の形態では、変化後経過時間が長いほどオフセット値が小さくなるように温度制御テーブルCDが構成される。これにより、温度制御テーブルCDに基づいて変化後経過時間に対応する適正なオフセット値を取得することができる。
また、本実施の形態では、変化後経過時間に加えて目標処理温度の変更幅としての前目標処理温度および現目標処理温度に対応するオフセット値が取得される。これにより、より正確なオフセット値を取得することができる。
(7)他の実施の形態
(7−1)
上記実施の形態では、温度制御テーブルCDを用いてオフセット値が取得されるが、これに限らない。例えば、温度制御テーブルCDの代わりに、変化後経過時間、目標処理温度の変更幅(以下、変更幅dTと呼ぶ)、およびオフセット値の関係を表す関数(以下、温度制御関数と呼ぶ)が用いられてもよい。
温度制御関数は、例えば、下式(1)で表される。式(1)において、目標処理温度が低下された場合には、変更幅dTが負の値となり、目標処理温度が上昇された場合には、変更幅dTが正の値となる。温度制御関数は、実験またはシミュレーション等により取得することができる。
オフセット値=[(−0.0121)×(変更幅dT)+0.1088]×exp[(−0・13)×(変化後経過時間)] …(1)
図8は、上式(1)の温度制御関数を表す図である。図8において、横軸は変化後経過時間を示し、縦軸はオフセット値を示す。また、線L21,L22,L23,L24は、変更幅dTが“−40”である場合、“−20”である場合、“+20”である場合および“+40”である場合の変化後経過時間とオフセット値との関係をそれぞれ表す。
この場合、図7のステップS8において、CPU2aは、メモリ2bに記憶される前目標処理温度および現目標処理温度から変更幅dTを算出し、メモリ2bに記憶される温度制御関数を用いて、取得された変化後経過時間および算出された変更幅dTからオフセット値を算出する。
温度制御関数が用いられることにより、上記の温度制御テーブルCDが用いられる場合に比べて、メモリ2bの使用領域を削減することができる。それにより、メモリ2bの小型化およびコストの低減が可能となる。
(7−2)
上記実施の形態では、変化後経過時間、前目標処理温度および現目標処理温度に基づいて、現目標処理温度に対するプレート温度のオフセット値が調整されるが、これに限らない。基板Wの処理精度を向上させることが可能であれば、変化後経過時間のみに基づいて上記オフセット値が調整されてもよく、前目標処理温度および現目標処理温度のみに基づいて上記オフセット値が調整されてもよく、または目標処理温度の変更幅のみに基づいて上記オフセット値が調整されてもよい。あるいは、変化後経過時間および目標処理温度の変更幅に基づいて上記オフセット値が調整されてもよい。
(7−3)
上記実施の形態では、各基板Wの加熱処理の間において、プレート温度が一定に維持されるが、これに限らない。各基板Wの加熱処理の間にも、オフセット値が周期的または連続的に取得され、取得されたオフセット値に基づいてプレート温度が周期的または連続的に変化されてもよい。
(7−4)
上記実施の形態では、目標処理温度が変更された場合に、実処理温度が現目標処理温度に等しくなるようにプレート温度が調整されるが、これと同様に、加熱プレート11の電源が投入された場合に、実処理温度が現目標処理温度に等しくなるようにプレート温度が調整されてもよい。この場合、例えば、電源が投入されてからの経過時間、電源が投入されていないときの加熱プレート11の温度(例えば常温)、および電源が投入されたときの目標処理温度(現目標処理温度)に基づいて、プレート温度が調整される。
(7−5)
上記実施の形態では、基板Wの加熱処理の開始時に変化後経過時間が取得され、取得された変化後経過時間に基づいて温度制御テーブルCDからオフセット値が取得されるが、オフセット値の取得タイミングはこれに限らない。例えば、基板Wの加熱処理の開始時点が予め定められる場合、すなわち変化後経過時間が予め定められる場合には、各基板Wが熱処理部1に搬入される前に、予め定められた変化後経過時間に基づいて温度制御テーブルCDからオフセット値が取得されてもよい。また、この場合には、各基板Wが熱処理部1に搬入される前に、取得されたオフセット値に基づいてプレート温度の調整が開始されてもよい。
(7−6)
上記実施の形態では、加熱プレート11の全体が均一な温度に調整されるが、これに限らない。図9は、加熱プレート11の他の例を示す平面図である。図9の加熱プレート11は、互いに分割された複数の領域R1,R2,R3,R4,R5,R6を含む。加熱プレート11の中心部に円形の領域R1が設けられ、領域R2を取り囲むように円環状の領域R2が設けられる。さらに、領域R2を取り囲むように領域R3,R4,R5,R6が設けられる。
図9の加熱プレート11は、領域R1〜R6の温度を個別に調整可能に構成される。この場合、加熱プレート11の領域R1〜R6に対して個別に上記の温度制御を行うことにより、基板Wの全体の温度をより均一に調整することが可能となる。
例えば、周辺温度の影響の受けやすさ等に応じて、現目標処理温度に対する領域R1〜R6の温度のオフセット値が互いに異なるように設定される。例えば、基板Wの中心部よりも基板Wの周縁部が周辺温度の影響を受けやすい場合には、領域R1の温度のオフセット値より領域R2の温度のオフセット値が大きく設定され、領域R2の温度のオフセット値より領域R3〜R6の温度のオフセット値が大きく設定される。逆に、基板Wの周縁部よりも基板Wの中心部が周辺温度の影響を受けやすい場合には、領域R3〜R6の温度のオフセット値より領域R2の温度のオフセット値が大きく設定され、領域R2の温度のオフセット値より領域R1の温度のオフセット値が大きく設定される。このようにして、基板Wの中心部の温度と基板Wの周縁部の温度とを均一に調整することが可能となる。その結果、基板Wの処理精度をより向上させることが可能となる。
(7−7)
上記実施の形態は、基板Wの加熱処理を行う基板熱処理装置に本発明を適用した例であるが、これに限らず、基板の冷却処理を行う基板熱処理装置に本発明が適用されてもよい。その場合、熱処理プレートとして、加熱プレート11の代わりに基板Wを冷却するための冷却プレートが用いられる。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、基板熱処理装置100が基板熱処理装置の例であり、加熱プレート11が熱処理プレートの例であり、メモリ2bが設定部の例であり、温度制御テーブルCDまたは温度制御関数が温度取得情報、オフセット値−経過時間情報およびオフセット値−変更幅情報の例であり、メモリ2bが記憶部の例であり、CPU2aが制御部の例である。また、温度制御テーブルCDがテーブルの例であり、温度制御関数が関数の例であり、前目標処理温度が変更前の目標処理温度の例であり、現目標処理温度が変更後の目標処理温度の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、基板に熱処理を行う種々の基板熱処理装置に有効に利用可能である。
1 熱処理部
2 制御部
2a CPU
2b メモリ
2c タイマ
3 設定部
10 下部筐体
11 加熱プレート
11a 載置片
11b 導入孔
12 昇降ピン
13,27 昇降駆動部
20 上部筐体
21 ガス供給部材
21a ガス拡散部
21b ガス拡散部
22 整流板
23,26 配管
100 基板熱処理装置
CD 温度制御テーブル
ED 排気装置
GS ガス供給源
W 基板

Claims (14)

  1. 複数の基板に順次熱処理を行う基板熱処理装置であって、
    基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存して現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更時点からの経過時間とオフセット値との関係が予め取得されており、
    前記温度取得情報は、前記取得された関係に基づくオフセット値と経過時間との対応付けを表すオフセット値−経過時間情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点から各基板の処理の開始時点までの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御する、基板熱処理装置。
  2. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−経過時間情報は、目標処理温度の変更時点からの経過時間が長いほどオフセット値が小さくなるように構成された、基板熱処理装置。
  3. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−経過時間情報は、経過時間を表す複数の値にオフセット値を表す複数の値がそれぞれ対応付けられたテーブルである、基板熱処理装置。
  4. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの経過時間に対応するオフセット値を取得するとともに、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−経過時間情報は、経過時間とオフセット値との対応を表す関数であり、
    前記関数は、経過時間を変数として有するとともにオフセット値を関数値として有する、基板熱処理装置。
  5. 前記温度取得情報は、オフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報をさらに含み、
    前記制御部は、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報および前記オフセット値−変更幅情報に基づいてオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御する、請求項1〜4のいずれかに記載の基板熱処理装置。
  6. 前記オフセット値−変更幅情報は、オフセット値と目標処理温度の変更幅としての変更前の目標処理温度および変更後の目標処理温度との関係を表す、請求項5記載の基板熱処理装置。
  7. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    目標処理温度の変更時における変更前の目標処理温度と変更後の目標処理温度との差である変更幅に依存して現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更幅と目標処理温度からの前記熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、前記温度取得情報は、前記取得された関係に基づくオフセット値と変更幅との対応付けを表すオフセット値−変更幅情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報に基づいて各基板の処理開始時における目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御する、基板熱処理装置。
  8. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅が大きいほどオフセット値が大きくなるように構成された、基板熱処理装置。
  9. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅を表す複数の値にオフセット値を表す複数の値がそれぞれ対応付けられたテーブルである、基板熱処理装置。
  10. 基板が載置されるように構成された熱処理プレートと、
    熱処理時における基板の処理温度の目標値を目標処理温度として設定するための設定部と、
    基板の処理温度が前記設定部により設定された目標処理温度に等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶する記憶部と、
    前記設定部により設定された目標処理温度および前記記憶部に記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御する制御部とを備え、
    前記温度取得情報は、現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値と目標処理温度の変更幅との関係を表すオフセット値−変更幅情報を含み、
    前記制御部は、前記設定部により設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報に基づいて目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御し、
    前記オフセット値−変更幅情報は、目標処理温度の変更幅とオフセット値との対応を表す関数であり、
    前記関数は、目標処理温度の変更幅を変数として有するとともにオフセット値を関数値として有する、基板熱処理装置。
  11. 前記オフセット値−変更幅情報は、オフセット値と目標処理温度の変更幅としての変更前の目標処理温度および変更後の目標処理温度との関係を表す、請求項7〜10のいずれかに記載の基板熱処理装置。
  12. 前記温度取得情報は、オフセット値と目標処理温度の変更時点からの経過時間との関係を表すオフセット値−経過時間情報をさらに含み、
    前記制御部は、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報および前記オフセット値−経過時間情報に基づいてオフセット値を取得し、変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御する、請求項7〜11のいずれかに記載の基板熱処理装置。
  13. 熱処理プレートに載置される基板の熱処理方法であって、
    基板の処理温度の目標値として設定された目標処理温度に基板の処理温度が等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶するステップと、
    設定された目標処理温度および記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御するステップとを備え、
    目標処理温度の変更時点からの経過時間に依存して現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更時点からの経過時間と目標処理温度からの前記熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、
    前記温度取得情報は、前記取得された関係に基づくオフセット値と経過時間との対応付けを表すオフセット値−経過時間情報を含み、
    前記熱処理プレートを制御するステップは、
    設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−経過時間情報に基づいて目標処理温度の変更時点からの各基板の処理開始時点までの経過時間に対応するオフセット値を取得するステップと、
    変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御するステップとを含む、基板熱処理方法。
  14. 熱処理プレートに載置される基板の熱処理方法であって、
    基板の処理温度の目標値として設定された目標処理温度に基板の処理温度が等しくなるように制御されるべき熱処理プレートの温度を取得するための温度取得情報を予め記憶するステップと、
    設定された目標処理温度および記憶された温度取得情報に基づいて前記熱処理プレートを制御するステップとを備え、
    目標処理温度の変更時における変更前の目標処理温度と変更後の目標処理温度との差である変更幅に依存して現在の目標処理温度と前記熱処理プレートの温度との差であるオフセット値が変化する場合において目標処理温度の変更幅と目標処理温度からの前記熱処理プレートの温度のオフセット値との関係が予め取得されており、前記温度取得情報は、前記取得された関係に基づくオフセット値と変更幅との対応付けを表すオフセット値−変更幅情報を含み、
    前記熱処理プレートを制御するステップは、
    設定された目標処理温度が変更された場合に、前記温度取得情報の前記オフセット値−変更幅情報に基づいて各基板の処理開始時における目標処理温度の変更幅に対応するオフセット値を取得するステップと、
    変更後の目標処理温度を取得されたオフセット値で補正することにより得られる制御温度に前記熱処理プレートを制御するステップとを含む、基板熱処理方法。
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