JP5904284B2 - 他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法 - Google Patents

他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5904284B2
JP5904284B2 JP2014545468A JP2014545468A JP5904284B2 JP 5904284 B2 JP5904284 B2 JP 5904284B2 JP 2014545468 A JP2014545468 A JP 2014545468A JP 2014545468 A JP2014545468 A JP 2014545468A JP 5904284 B2 JP5904284 B2 JP 5904284B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
sound
audible range
support
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014545468A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014073033A1 (ja
Inventor
琢也 上撫
琢也 上撫
川真田 進也
進也 川真田
修 尾崎
修 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP5904284B2 publication Critical patent/JP5904284B2/ja
Publication of JPWO2014073033A1 publication Critical patent/JPWO2014073033A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/166Anti-collision systems for active traffic, e.g. moving vehicles, pedestrians, bikes
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/09Arrangements for giving variable traffic instructions
    • G08G1/0962Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages
    • G08G1/0965Arrangements for giving variable traffic instructions having an indicator mounted inside the vehicle, e.g. giving voice messages responding to signals from another vehicle, e.g. emergency vehicle

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法に関する。
車両に搭載される従来の他車両検出装置、運転支援装置、他車両検出方法として、例えば、特許文献1には、自車両に対する接近車両の方位を検出する接近車両認識装置が開示されている。この接近車両認識装置は、所定の間隔で配設された複数の音響電気変換器によって他車両の走行音を検出し、その走行音に対応した音響信号に対して種々の処理を施して接近車両の走行音の到来方向を識別する。
実開平5−92767号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の接近車両認識装置は、例えば、走行音が小さい場合や環境ノイズが大きい場合等であっても適切に他車両を判別し対応することができることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、適切に他車両を判別し対応することができる他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る他車両検出装置は、車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置とを備えることを特徴とする。
また、上記他車両検出装置では、前記判別装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、前記第1の車両に接近する前記第2の車両を判別するものとすることができる。
また、上記他車両検出装置では、前記判別装置は、前記第1の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数と前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数とが同等である場合に、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第1の車両及び前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、前記第1の車両と、走行中の前記第2の車両とを判別するものとすることができる。
また、上記他車両検出装置では、前記車両の状態を検出する車両状態検出装置を備え、前記音源装置は、前記所定の周波数範囲の非可聴域音であって前記車両状態検出装置が検出した前記車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力するものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る運転支援装置は、車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置と、前記車両に搭載され、当該車両で運転支援を実行可能である支援装置と、前記判別装置が前記第2の車両を判別した場合に、前記第1の車両の前記支援装置を制御し運転支援を実行する制御装置とを備えることを特徴とする。
また、上記運転支援装置では、前記制御装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいた前記第2の車両に関する情報に応じて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更するものとすることができる。
また、上記運転支援装置では、前記制御装置は、前記第2の車両に関する情報として、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて前記第2の車両の車速を算出し、当該算出した前記第2の車両の車速に基づいて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更するものとすることができる。
また、上記運転支援装置では、前記車両の状態を検出する車両状態検出装置を備え、前記音源装置は、前記所定の周波数範囲の非可聴域音であって前記車両状態検出装置が検出した前記車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力し、前記制御装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報を解析することで得られる前記第2の車両の状態に関する情報に応じて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更するものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る他車両検出方法は、車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置とを用いて、第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別することを特徴とする。
本発明に係る他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法は、適切に他車両を判別し対応することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る運転支援装置が適用された車両の概略構成図である。 図2は、コンベ車両の走行音と環境ノイズ成分との一例を表す線図である。 図3は、HV車両、EV車両の走行音と環境ノイズ成分との一例を表す線図である。 図4は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置の概略構成例を示すブロック図である。 図5は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の波形の一例を表す線図である。 図6は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の周波数の一例を表す線図である。 図7は、実施形態1に係る運転支援装置の音響受信装置の概略構成例を示すブロック図である。 図8は、実施形態1に係る運転支援装置における相関値の一例を表す線図である。 図9は、実施形態1に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図10は、実施形態2に係る運転支援装置における判別処理の内容の一例を説明する線図である。 図11は、実施形態2に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図12は、実施形態3に係る運転支援装置における閾値の一例を説明する線図である。 図13は、実施形態3に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図14は、実施形態4に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。 図15は、実施形態5に係る運転支援装置が適用された車両の概略構成図である。 図16は、実施形態5に係る運転支援装置の音響発生装置の概略構成例を示すブロック図である。 図17は、実施形態5に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の波形の一例を表す線図である。 図18は、実施形態5に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る運転支援装置が適用された車両の概略構成図である。図2は、コンベ車両の走行音と環境ノイズ成分との一例を表す線図である。図3は、HV車両、EV車両の走行音と環境ノイズ成分との一例を表す線図である。図4は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置の概略構成例を示すブロック図である。図5は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の波形の一例を表す線図である。図6は、実施形態1に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の周波数の一例を表す線図である。図7は、実施形態1に係る運転支援装置の音響受信装置の概略構成例を示すブロック図である。図8は、実施形態1に係る運転支援装置における相関値の一例を表す線図である。図9は、実施形態1に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態の運転支援装置1は、図1に示すように車両2に搭載される。運転支援装置1は、典型的には、出会い頭接触を抑制するシステムであると共に、他車両検出装置としての機能を有し、自車両の周辺の他車両を判別して種々の運転支援を行うものである。つまりここでは、運転支援装置1は、運転支援を行う装置であると共に、他車両検出装置としても兼用される。なおこれに限らず、他車両検出装置は、当該運転支援装置1とは別個に構成されるものであってもよい。本実施形態の運転支援装置1は、例えば、音源装置18によって非可聴域音を発生し、これを使用することで、他車両に自車両の存在を伝え、あるいは、自車両近傍の他車両の存在を検出する。これにより、運転支援装置1は、運転者が直接視認できる他車両だけでなく、自車両や運転者にとって死角となる領域に存在している他車両についての検出も行うことができる。また、この運転支援装置1は、さらなる性能の向上として、例えば、音響の変調技術により自車両の走行状態情報を入れることも可能である。運転支援装置1は、図1に示す構成要素を車両2に搭載することで実現させる。図1に示す構成要素は、第1の車両2である自車両と、この自車両の周辺の第2の車両2である他車両に共通して搭載される。
具体的には、運転支援装置1は、車輪3を備えた車両2に搭載され、操舵装置4、アクセルペダル5、動力源6、ブレーキペダル7、制動装置8、電子制御装置(以下、「ECU」という場合がある。)9などを備える。車両2は、運転者によるアクセルペダル5の操作に応じて動力源6が動力(トルク)を発生させ、この動力が動力伝達装置(不図示)を介して車輪3に伝達され、この車輪3に駆動力を発生させる。また、車両2は、運転者によるブレーキペダル7の操作に応じて制動装置8が作動することで車輪3に制動力を発生させる。
操舵装置4は、4つの車輪3のうちの左右の前輪を操舵輪として操舵するものである。操舵装置4は、運転者による操舵操作子であるステアリングホイール10と、このステアリングホイール10の操舵操作に伴い駆動する転舵角付与機構11とを備えている。転舵角付与機構11は、例えば、ラックギヤやピニオンギヤを備えたいわゆるラック&ピニオン機構等を用いることができるがこれに限らない。また、この操舵装置4は、EPS装置12を含んで構成される。EPS装置12は、運転者から操舵部材であるステアリングホイール10へ入力される操舵力である操舵トルクに応じて、操舵輪を所定の転舵量で転舵可能である。EPS装置12は、電動機等の動力により運転者によるステアリングホイール10の操作を補助するアシストトルクを発生させて、運転者の操舵操作をアシストする。
動力源6は、内燃機関や電動機などの走行用の動力源である。車両2は、走行用動力源として、内燃機関と電動機との両方を備えるHV(ハイブリッド)車両、内燃機関を備える一方で電動機を備えないコンベ(コンベンショナル)車両、電動機を備える一方で内燃機関を備えないEV(電気)車両等のいずれの形式の車両であってもよい。
制動装置8は、車両2の各車輪3に生じる制動力を個別に調節可能である。制動装置8は、マスタシリンダ13からブレーキアクチュエータ14を介してホイールシリンダ15に接続する油圧経路に、作動流体であるブレーキオイルが充填された種々の油圧ブレーキ装置である。制動装置8は、ホイールシリンダ15に供給される制動圧力に応じて油圧制動部16が作動し車輪3に圧力制動力を発生させる。制動装置8は、運転者がブレーキペダル7を操作することで、ブレーキペダル7に作用するペダル踏力(操作力)に応じてマスタシリンダ13によりブレーキオイルにマスタシリンダ圧(操作圧力)が付与される。そして、制動装置8は、このマスタシリンダ圧に応じた圧力が各ホイールシリンダ15にてホイールシリンダ圧(制動圧力)として作用することで油圧制動部16が作動する。各油圧制動部16は、ブレーキパッドがディスクロータに当接し押し付けられることで、車輪3と共に回転するディスクロータに対して、ホイールシリンダ圧に応じた所定の回転抵抗力が作用し、このディスクロータ及びこれと一体で回転する車輪3に制動力を付与することができる。この間、制動装置8は、ブレーキアクチュエータ14によってホイールシリンダ圧が運転状態に応じて適宜調圧される。ブレーキアクチュエータ14は、ホイールシリンダ圧を四輪独立に個別に増圧、減圧、保持を行うことで、各車輪3に生じる制動力を個別に調節する。
ECU9は、車両2の各部の駆動を制御するものであり、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。ECU9は、例えば、種々のセンサ、検出器類が電気的に接続され、検出結果に対応した電気信号が入力される。また、ECU9は、操舵装置4のEPS装置12、動力源6、制動装置8のブレーキアクチュエータ14などの車両2の各部に電気的に接続され、これらに駆動信号を出力する。ECU9は、各種センサ、検出器類等から入力された各種入力信号や各種マップに基づいて、格納されている制御プログラムを実行することにより、操舵装置4のEPS装置12、動力源6、制動装置8のブレーキアクチュエータ14などの車両2の各部に駆動信号を出力しこれらの駆動を制御する。
本実施形態の運転支援装置1は、種々のセンサ、検出器類として、例えば、運転支援装置1が搭載される車両2の状態を検出する車両状態検出装置17を備える。車両状態検出装置17は、例えば、車速センサ、ヨーレートセンサ、舵角センサ、加速度センサ、撮像装置、GPS受信機等のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。車速センサは、当該車両2の車速を検出する。ヨーレートセンサは、当該車両2のヨーレートを検出する。舵角センサは、当該車両2の舵角を検出する。加速度センサは、当該車両2の車体に生じる加速度を検出する。撮像装置は、例えば、CCDカメラ等を用いることができ、当該車両2の走行方向前方側を撮像する。GPS受信機は、当該車両2のGPS情報(座標)を受信する。ECU9は、例えば、GPS受信機が受信したGPS情報とデータベースに記憶された道路情報等の地図情報とに基づいて、車両2の走行地点(現在位置)や走行方向を演算できる。また、車両状態検出装置17は、例えば、車車間通信機器や路車間通信機器等を含んでいてもよい。
ところで、ECU9は、出会い頭接触を抑制するべく運転支援を行う場合、自車両の周辺の他車両を精度よく判別することが望まれる。ここで、例えば、車両2の走行音を用いて、自車両に接近してくる他車両を検出する装置では、車両2の走行音が小さい場合や環境ノイズが大きい場合等における他車両の判別精度の向上の点で改善の余地がある。例えば、接近車両がHV車両やEV車両である場合、エンジン音や風切り音が相対的に小さい傾向にある。図2、図3は、走行音と環境ノイズ成分との関係の一例を表している。図2、図3に例示するように、コンベ車両の走行音Aと比較して、HV車両やEV車両の走行音Bは、環境音のノイズ成分Nに埋もれてしまう傾向にある。このため、走行音によって他車両を検出する構成では、接近車両の認識率が低くなってしまうおそれがある。これは、走行音の小さなタイヤを装着した車両2の場合にも同様である。
そこで、本実施形態の運転支援装置1は、非可聴域音を積極的に発生させ、これを利用して自車両の周辺の他車両を判別することで、適切に他車両を判別することができるようにしている。これにより、運転支援装置1は、より適切な運転支援を行うことができるようにしている。
具体的には、運転支援装置1は、図1に示すように、音源装置18と、集音装置19と、支援装置20とを備えると共に、ECU9が運転支援装置1における判別装置、及び、制御装置として兼用される。
音源装置18は、各車両2にそれぞれ搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能なものである。ここで、各車両2とは、この出会い頭接触を抑制するシステムによる運転支援を享受する車両である。音源装置18は、動力源6等の音源とは別に設けられるものであり、例えば、スピーカ等を用いることができる。上記所定の周波数範囲は、典型的には、ヒト、動物にとっての非可聴域に対応する周波数範囲で、かつ、後述の集音装置19で集音可能である周波数範囲に設定される。所定の周波数範囲は、例えば、20kHz以上100kHz以下の領域に設定される。本実施形態の音源装置18は、上記所定の周波数範囲のうちの予め定められた所定の周波数の非可聴域音を出力可能である。音源装置18は、ECU9に電気的に接続されこのECU9により制御される。
集音装置19は、各車両2にそれぞれ搭載され、当該車両2の周辺の音情報を集音可能なものである。集音装置19は、例えば、マイクロホン(集音器)等を用いることができる。ここでは、集音装置19は、車両2の前部側に車幅方向に間隔をあけて設けられる複数、ここでは一対(2つ)のマイクロホンで構成されるものとして説明するがこれに限らない。集音装置19は、1つのマイクロホンで構成されてもよいし、3つ以上のマイクロホンで構成されてもよい。集音装置19は、ECU9に電気的に接続され、集音した音情報に対応した電気信号をECU9に出力する。
支援装置20は、各車両2にそれぞれ搭載され、当該車両2で運転支援を実行可能なものである。ここでは、支援装置20は、出会い頭接触を抑制するための運転支援を行う。ここで、出会い頭接触を抑制するための運転支援とは、典型的には、交差点等において、自車両に対する接近交差車両等の他車両を判別し、このような他車両がある場合に出会い頭接触を回避するために、注意喚起、自動運転等を行うことで運転者による運転を支援するものである。ここで、上記接近交差車両とは、自車両が走行する走行路と交差する交差路を走行する他車両であって、自車両に対して接近してくる他車両である。
支援装置20は、例えば、警報装置21を含んで構成される。警報装置21は、出会い頭接触を回避するために運転者に対して運転支援情報を出力し注意喚起を行うものである。警報装置21は、運転者に対して運転支援情報の提供を行うことで、運転支援を行う。警報装置21は、例えば、運転支援情報として、警報情報を出力することで、種々の警報を発報することができる。警報装置21は、例えば、車両2の車室内に設けられたディスプレイ、スピーカ等のうちの少なくとも1つを含んで構成されてもよい。ディスプレイは、視覚情報(図形情報、文字情報)を出力する視覚情報表示装置である。スピーカは、聴覚情報(音声情報、音情報)を出力する聴覚情報(音声)出力装置である。警報装置21は、車両2の車室内の既設の装置、例えば、ナビゲーションシステムのディスプレイやスピーカ等が流用されてもよい。警報装置21は、視覚情報、聴覚情報等を出力することによって情報提供を行い、運転者の運転操作を誘導する。支援装置20は、例えば、自車両と他車両との交差が懸念されるときに、警報装置21によって運転支援情報を出力し運転者に対して他車両の存在を知らせて注意喚起を促し、他車両との交差を回避させる回避操作を促すという運転支援を行うことができる。警報装置21は、ECU9に電気的に接続されこのECU9により制御される。
また、本実施形態の運転支援装置1は、上述した操舵装置4、動力源6、制動装置8を支援装置20として兼用することもできる。操舵装置4は、出会い頭接触を回避するために、舵角が自動で調節されることで、運転支援を行うものである。支援装置20は、例えば、自車両と他車両との交差が懸念されるときに、操舵装置4の舵角の調節によって自車両を旋回させ、他車両との交差を回避させるという運転支援を行うことができる。動力源6は、出会い頭接触を回避するために、走行用の出力トルクが自動で調節され駆動力が調節されることで、運転支援を行うものである。制動装置8は、出会い頭接触を回避するために、発生させる制動力が自動で調節されることで、運転支援を行うものである。支援装置20は、例えば、自車両と他車両との交差が懸念されるときに、動力源6による駆動力の低減や制動装置8による制動力の増加によって自車両を減速させ、他車両との交差を回避させるという運転支援を行うことができる。
上記のように構成される支援装置20は、状況に応じて運転支援の内容を変更することができる。支援装置20は、例えば、操舵装置4、動力源6、制動装置8、警報装置21のうちのいずれを用いて運転支援を行うかによって運転支援の内容を変更することができる。さらに、支援装置20は、例えば、警報装置21が出力する運転支援情報の内容を変更することで運転支援の内容を変更することができる。また、支援装置20は、運転支援の内容に序列を設けることもできる。支援装置20は、例えば、警報装置21による注意喚起を相対的に弱い運転支援(支援度合の低い運転支援)と位置づけ、操舵装置4の操舵制御、動力源6の出力制御、制動装置8の制動制御等の車両制御を相対的に強い運転支援(支援度合の高い運転支援)と位置づけることもできる。
ECU9は、上述したように車両2の各部の駆動を制御するものであると共に、他車両を判別する判別装置としての機能と、支援装置20を制御する制御装置としての機能とを有する。つまり、ECU9は、判別装置、及び、制御装置として兼用される。ここでは、ECU9は、機能概念的に、走行制御部90と、音源制御部91と、集音処理部92と、判別処理部93と、運転支援制御部94とが設けられる。
なお、以下では、判別装置と制御装置とは、ECU9によって兼用されるものとして説明するがこれに限らない。判別装置と制御装置とは、それぞれECU9とは別個に構成され、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成であってもよい。同様に、走行制御部90、音源制御部91、集音処理部92、判別処理部93、運転支援制御部94は、それぞれ別個の走行制御ECU、音源制御ECU、集音処理ECU、判別処理ECU、運転支援制御ECUによって構成され、相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の授受を行う構成であってもよい。
走行制御部90は、車両2の走行を制御する走行制御手段である。走行制御部90は、上述のように操舵装置4のEPS装置12、動力源6、制動装置8のブレーキアクチュエータ14などの車両2の各部を制御して車両2の走行を制御する。音源制御部91は、音源装置18を制御する音源制御手段である。音源制御部91は、音源装置18と共に、図4で説明する音響発生装置22を構成する。集音処理部92は、集音装置19が集音した音情報に対して種々の処理を行う集音処理手段である。判別処理部93は、集音処理部92によって処理された音情報に基づいて、種々の判別を行う判別処理手段である。これにより、判別処理部93は、自車両(第1の車両2)の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、他車両(第2の車両2)を判別可能である。運転支援制御部94は、支援装置20を制御する支援実行手段である。運転支援制御部94は、判別処理部93による判別結果に基づいて支援装置20を制御する。運転支援制御部94は、ECU9の判別処理部93が他車両を検出した場合に、自車両の支援装置20を制御し運転支援を実行する。集音処理部92、判別処理部93、及び、運転支援制御部94は、集音装置19と共に、図7で説明する音響受信装置23を構成する。
図4は、音響発生装置22の概略構成例を示すブロック図である。音響発生装置22は、非可聴域音を発生させるための装置である。音響発生装置22は、上述のように、音源装置18と、音源制御部91とを含んで構成される。音源制御部91は、音響構成部91aと音響生成部91bとを含んで構成される。
音響構成部91aは、音源装置18から出力する非可聴域音の音響特性を決定する音響構成手段である。音響構成部91aは、音源装置18から出力する非可聴域音の音響特性として、波形、振幅、周波数等を決定する。ここで決定される非可聴域音の周波数は、上述したように、ヒト、動物にとっての非可聴域に対応する周波数範囲で、かつ、集音装置19で集音可能である周波数範囲(例えば、20kHz以上100kHz以下の領域)のうちの予め定められた所定の周波数である。本実施形態の音響構成部91aは、例えば、音源装置18から出力する非可聴域音を、図5、図6に例示すような固定的な波形、振幅、周波数とする。すなわちここでは、音響構成部91aは、予め定められ記憶部に記憶されている音響特性を、音源装置18から出力する実際の非可聴域音の音響特性とする。図5は、横軸を時間軸、縦軸を振幅としている。図6は、横軸を周波数、縦軸をフーリエ変換によって得られる周波数関数F(ω)としている。
なお、自車両(第1の車両2)の音響構成部91aと他車両(第2の車両2)の音響構成部91aとは、それぞれ、音源装置18から出力する非可聴域音の音響特性を同等の音響特性に決定してもよいし、車種等に応じて異なる音響特性とするようにしてもよい。ここでは、各音響構成部91aは、典型的には、非可聴域音の音響特性を予め定められた既知の音響特性となるように決定すればよい。
音響生成部91bは、音源装置18を制御し実際に非可聴域音を生成する音響生成手段である。音響生成部91bは、音響構成部91aが決定した音響特性(波形、振幅、周波数等)に基づいて音源装置18を制御し、車両2の走行中等に音源装置18から当該決定した音響特性の非可聴域音を出力させる。
図7は、音響受信装置23の概略構成例を示すブロック図である。音響受信装置23は、車両2の周辺の音情報を集音し各種処理を行うための装置である。音響受信装置23は、上述のように、集音装置19と、集音処理部92と、判別処理部93と、運転支援制御部94とを含んで構成される。集音処理部92は、音響取得部92aと音響処理部92bとを含んで構成される。判別処理部93は、支援対象判定部93aと支援決定部93bとを含んで構成される。運転支援制御部94は、支援実施部94aを含んで構成される。
音響取得部92aは、集音装置19が集音した音情報を取得する音響取得手段である。ここでは、音響取得部92aは、集音装置19から集音した音情報に対応した電気信号が入力される。
音響処理部92bは、集音装置19が集音し音響取得部92aが取得した音情報を処理、解析する音響処理手段である。音響処理部92bは、音響取得部92aが取得した音情報に含まれる非可聴域音に基づいて自車両の周辺の他車両の存在を判別できるように、当該音情報を処理する。ここでは、音響処理部92bは、例えば、集音装置19を構成する一対のマイクロホンが集音した音情報に含まれる非可聴域音の確からしさを演算する処理を行う。音響処理部92bは、一例として、音響取得部92aが取得した音情報に対して種々の手法により相関値解析を行い、集音装置19を構成する一方のマイクロホンが集音した音情報と、他方のマイクロホンが集音した音情報との相関値(類似度)を演算する。ここでの相関値は、集音装置19を構成する一方のマイクロホンが集音した音情報と他方のマイクロホンが集音した音情報とがどの程度相関しているか(どの程度類似しているか)を表す指標であり、相対的に高い値になるほど相関している(類似している)ことを表す。
支援対象判定部93aは、自車両(第1の車両2)の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、他車両(第2の車両2)を判別する支援対象判定手段である。支援対象判定部93aは、音響処理部92bによる処理結果(演算結果)に基づいて、支援対象となる他車両が自車両の周辺に存在しているか否かを判定する。
例えば、この運転支援装置1は、音響取得部92aが取得した音情報に、自車両の周辺の他車両の音源装置18が出力した非可聴域音が含まれる場合、集音装置19を構成する一対のマイクロホンの両方がこの非可聴域音を集音することとなる。このため、音響処理部92bが演算した相関値は、自車両の周辺に他車両が存在する場合、相対的に大きな値となる。一方、音響取得部92aが取得した音情報に、他車両の音源装置18が出力した非可聴域音が含まれない場合、あるいは、含まれていたとしても当該非可聴域音を出力した他車両が自車両から遠い位置にある場合、集音装置19が集音する音情報において環境ノイズ成分が優勢となる。このため、音響処理部92bが演算した相関値は、自車両の周辺に他車両が存在しない場合、相対的に小さな値となる。
ここでは、支援対象判定部93aは、図8に例示するように、音響処理部92bが演算した相関値が予め設定される相関値閾値ThAより大きいと判定した場合、他車両を判別し、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在していることを判別する。一方、支援対象判定部93aは、音響処理部92bが演算した相関値が予め設定される相関値閾値ThA以下であると判定した場合、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在していないものと判別する。
上記相関値閾値は、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在しているか否かを判別し運転支援の要否を判定するために相関値に対して設定される閾値である。相関値閾値は、例えば、実車評価等に基づいて予め設定される。相関値閾値は、例えば、自車両にて運転支援が必要になる他車両との間隔等に応じて予め設定されている。また、各車両2における音源装置18と集音装置19との配置箇所によっては、自車両の音源装置18が出力した非可聴域音を自車両の集音装置19が集音してしまう場合がある。このような場合、上記相関値閾値は、自車両の音源装置18が出力した非可聴域音を自車両の集音装置19が集音していることを踏まえて設定されればよい。
なお、集音装置19が1つのマイクロホンで構成されている場合には、支援対象判定部93aは、例えば、音響取得部92aが取得した音情報に含まれる音の音響特性に基づいて、他車両を判別すればよい。この場合、音響処理部92bは、音響取得部92aが取得した音情報から当該音情報に含まれる音の音響特性として、例えば、振幅、周波数等や音色、音圧変化等の特徴量を抽出する処理を行う。そして、支援対象判定部93aは、抽出された音の音響特性が、車両2の音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性と相関するか否かを判定することで、自車両の周辺の他車両を判別する。この場合、音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性は、自車両における非可聴域音の音響特性と他車両における非可聴域音の音響特性とが同等になるように各車両2の運転支援装置1が構成されている場合には、自車両のECU9の記憶部に記憶されている音響特性、すなわち、自車両の音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性をそのまま用いればよい。つまり、支援対象判定部93aは、抽出された音の音響特性が、自車両の音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性と相関するか否かを判定すればよい。また、音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性は、自車両における非可聴域音の音響特性と他車両における非可聴域音の音響特性とが相違するように各車両2の運転支援装置1が構成されている場合には、下記のようにして推定されればよい。すなわち、支援対象判定部93aは、車種等に応じて複数記憶されている非可聴域音の音響特性から、車両状態検出装置17を構成する撮像装置による撮像結果や通信機器を介した所定の範囲内での判別対象車両との通信結果により特定される車種等に応じて、判別対象車両に該当すると推定される音響特性を選択すればよい。そして、支援対象判定部93aは、抽出された音の音響特性が、選択された音響特性と相関するか否かを判定すればよい。また、自車両における非可聴域音の音響特性と他車両における非可聴域音の音響特性とが異なる場合には、支援対象判定部93aは、音響処理部92bによって抽出された音の音響特性が、車種等に応じて複数記憶されている非可聴域音の音響特性とそれぞれ相関するか否かを判定し、自車両の周辺の他車両を判別するようにしてもよい。
支援決定部93bは、運転支援の要否を決定する支援決定手段である。支援決定部93bは、支援対象判定部93aによる判定結果に基づいて、運転支援の要否を決定する。支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって他車両が判別され、自車両の周辺に支援対象となる他車両(接近車両)が存在していることが判別された場合に、支援装置20によって運転支援を行うことを決定する。また、支援決定部93bは、運転支援の内容を決定するようにしてもよい。例えば、支援決定部93bは、音響処理部92bが演算した相関値に基づいて運転支援の内容を変更する。支援決定部93bは、例えば、音響処理部92bが演算した相関値が相対的に大きな値である場合には相対的に強い運転支援となるように支援内容を決定する一方、当該相関値が相対的に小さな値である場合には相対的に弱い運転支援となるように支援内容を決定する。支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって他車両が判別されず、自車両の周辺に支援対象となる他車両(接近車両)が存在していないものと判別された場合には、支援装置20による運転支援を行わないことを決定する。
支援実施部94aは、支援装置20に実際に運転支援を実施させる支援実施手段である。支援実施部94aは、支援決定部93bが他車両を判別し支援装置20によって運転支援を行うことを決定した場合に、実際に支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させる。
次に、図9のフローチャートを参照してECU9による制御の一例を説明する。なお、これらの制御ルーチンは、数msないし数十ms毎の制御周期で繰り返し実行される(以下、同様である。)。
まず、音響取得部92aは、集音装置19が集音した自車両の周辺の音情報を取得する(ステップST1)。ここでは、音響取得部92aは、集音装置19を構成する一対のマイクロホンが集音した音情報をそれぞれ取得する。
次に、音響処理部92bは、ステップST1にて音響取得部92aによって取得された音情報に基づいて、相関値解析を行って相関値を計算する(ステップST2)。ここでは、音響処理部92bは、集音装置19を構成する一方のマイクロホンが集音した音情報と他方のマイクロホンが集音した音情報との相関値を計算する。
次に、支援対象判定部93aは、ステップST2にて音響処理部92bによって計算された相関値が予め設定される相関値閾値(ThA)より大きいか否かを判定する(ステップST3)。
支援決定部93bは、ステップST3にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値より大きいと判定された場合(ステップST3:Yes)、すなわち、他車両が判別され、自車両の周辺に支援対象となる他車両(接近車両)が存在していることが判別された場合、支援装置20によって運転支援を行うことを決定し、支援内容を決定する(ステップST4)。
次に、支援実施部94aは、ステップST4にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST5)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
ECU9は、ステップST3にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値以下であると判定された場合(ステップST3:No)、すなわち、自車両の周辺に支援対象となる他車両(接近車両)が存在していないものと判別された場合、ステップST4、ステップST5を行わず、すなわち、運転支援を行わずに、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
上記のように構成される運転支援装置1は、各車両2において非可聴域音を発生させる音源装置18と、音情報を集音する集音装置19と、判別装置として機能するECU9とが搭載される。そして、運転支援装置1は、複数の車両2の相互間において非可聴域音を積極的に発生させて、これを利用して、他車両に自車両の存在を伝え、また、自車両の周辺の他車両を判別する。これにより、運転支援装置1は、例えば、HV車両やEV車両のように車両2の走行音が相対的に小さい場合や環境ノイズが相対的に大きい場合等であっても、自車両で他車両をより精度よく認識しやすくすることができ、また、自車両を他車両により精度よく認識させやすくすることができる。さらに、運転支援装置1は、音源装置18から出力する音を非可聴域音とすることから、ヒト、動物等に対して不快感を与えることを抑制することができる。この結果、運転支援装置1は、周囲に与える影響を抑制した上で、接近他車両の認識率の低下を抑制することができ、他車両を精度よく適切に判別することができる。したがって、運転支援装置1は、より適切な運転支援を行うことができる。
以上で説明した実施形態に係る運転支援装置1によれば、音源装置18と集音装置19とECU9とを備える。音源装置18は、車両2に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である。集音装置19は、車両2に搭載され、当該車両2の周辺の音情報を集音可能である。ECU9は、自車両(第1の車両2)の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、他車両(第2の車両2)を判別可能である。以上で説明した実施形態に係る他車両検出方法によれば、車両2に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置19と、車両2に搭載され、当該車両2の周辺の音情報を集音可能である集音装置19とを用いて、自車両(第1の車両2)の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、他車両(第2の車両2)を判別する。したがって、運転支援装置1、他車両検出方法は、非可聴域音を積極的に発生させ、これを利用して自車両の周辺の他車両を判別することで、周囲に与える影響を抑制した上で、適切に他車両を判別し対応することができる。
また、以上で説明した実施形態に係る運転支援装置1によれば、車両2に搭載され、当該車両2で運転支援を実行可能である支援装置20を備え、ECU9は、他車両(第2の車両2)を判別した場合に、自車両(第1の車両2)の支援装置20を制御し運転支援を実行する。したがって、運転支援装置1は、適切に他車両を判別し運転支援を実行することができる。
[実施形態2]
図10は、実施形態2に係る運転支援装置における判別処理の内容の一例を説明する線図である。図11は、実施形態2に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態2に係る運転支援装置は、判別装置における処理内容が実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。また、実施形態2に係る運転支援装置の各構成については、適宜、図1、図4、図7等を参照する。
上記で説明したように、運転支援装置201(図1参照)は、出会い頭接触を抑制するための運転支援を行う装置であるが、このような装置では、支援の対象となる接近車両を精度よく判別できることが好ましい。
そこで、本実施形態の運転支援装置201(図1参照)は、判別装置として兼用されるECU9がいわゆるドップラー効果を利用して他車両を判別することで、自車両に接近する他車両である接近車両と、自車両から遠ざかる他車両とを精度よく判別できるようにしている。
本実施形態のECU9は、自車両(第1の車両2)の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、他車両(第2の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、自車両に接近する他車両を判別する。
具体的には、本実施形態の集音処理部92の音響処理部92b(図7参照)は、集音装置19が集音し音響取得部92aが取得した音情報に対して相関値解析を行うと共に、周波数解析もあわせて行う。音響処理部92bは、音響取得部92aが取得した音情報に対してフーリエ変換等の種々の手法により周波数解析を行う。
例えば、この運転支援装置201は、音響取得部92aが取得した音情報に、自車両の周辺の他車両の音源装置18が出力した非可聴域音が含まれる場合、音響処理部92bの周波数解析によって非可聴域音に応じた周波数が抽出されることとなる。このとき、自車両と他車両との相対距離が変化する状態にある場合、自車両の集音装置19が実際に集音した非可聴域音の周波数は、ドップラー効果によって、他車両の音源装置18が出力した非可聴域音の本来の周波数からずれることとなる。このため、自車両に他車両が接近している場合、図10に例示するように、音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数L2は、接近車両が速度を持って接近してくることから、他車両(第2の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数L1より高周波数側にずれることになる。逆に、自車両から他車両が遠ざかっている場合、音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数は、接近車両が速度を持って遠ざかることから、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数より低周波数側にずれることになる。また、他車両が停止している場合には、音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数は、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数とほぼ同等となっている。ECU9は、このことを利用して、自車両に接近する他車両である接近車両と、自車両から遠ざかる他車両、停止している他車両である停止・離間車両とを判別する。
ここでは、音響処理部92bは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数と、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数との差分を演算する。ここで、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数は、上述したように他車両の音響構成部91a等によって予め規定された既知の周波数である。以下、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数を「規定された周波数」という場合がある。音響処理部92bは、解析によって抽出された非可聴域音の周波数を「α」、上記規定された周波数を「β」とした場合、例えば、下記の数式(1)を用いて差分Xを算出する。

X=α−β ・・・ (1)
ここで、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数(規定された周波数)は、自車両における非可聴域音の周波数と他車両における非可聴域音の周波数とが同等になるように各車両2の運転支援装置201が構成されている場合には、自車両のECU9の記憶部に記憶されている音響特性、すなわち、自車両の音源装置18が出力する非可聴域音の音響特性の周波数をそのまま用いればよい。つまり、音響処理部92bは、自車両での解析によって抽出された非可聴域音の周波数αと、自車両の音源装置18が出力する非可聴域音の周波数(規定された周波数βに相当)とに基づいて差分Xを算出すればよい。また、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数(規定された周波数)は、自車両における非可聴域音の周波数と他車両における非可聴域音の周波数とが相違するように各車両2の運転支援装置201が構成されている場合には、例えば、下記のような種々の手法を用いて推定されればよい。すなわち、音響処理部92bは、車種等に応じて複数記憶されている非可聴域音の周波数から、車両状態検出装置17を構成する撮像装置による撮像結果や通信機器を介した所定の範囲内での判別対象車両との通信結果により特定される車種等に応じて、他車両に該当すると推定される周波数を選択すればよい。そして、音響処理部92bは、自車両での解析によって抽出された非可聴域音の周波数αと、選択された周波数(規定された周波数βに相当)とに基づいて差分Xを算出すればよい。
そして、本実施形態の支援対象判定部93aは、音響処理部92bによる処理結果(演算結果)に基づいて、支援対象となる他車両が自車両の周辺に存在しているか否かを判定すると共に、他車両が存在する場合には当該他車両が接近車両であるか否かを判定する。
支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが予め設定される閾値t1より大きいか否かを判定する。上記閾値t1は、自車両の周辺に支援対象となる接近車両が存在しているか否かを判別し運転支援の要否を判定するために差分Xに対して設定される閾値であり、実車評価等に基づいて予め設定される。上記閾値t1は、例えば、接近車両と停止・離間車両とを区別して判別できる値に応じて予め設定されている。
支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが閾値t1より大きいと判定した場合、自車両の周辺の他車両が接近車両であると判別する。ここで、差分Xが予め設定される閾値t1より大きい場合とは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数より高周波数である場合である。このため、支援対象判定部93aは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数より高周波数である場合に、自車両の周辺の他車両が接近車両であると判別することとなる。これにより、支援対象判定部93aは、自車両の周辺に支援対象となる接近車両が存在していることを判別する。
一方、支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが閾値t1以下であると判定した場合、自車両の周辺には接近車両が存在していないものと判別する。ここで、差分Xが予め設定される閾値t1以下である場合とは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数より低周波数である場合、及び、抽出された非可聴域音の周波数と上記規定された周波数とが同等である場合である。このため、支援対象判定部93aは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数より低周波数である場合に、自車両の周辺に停止・離間車両が存在するものの、接近車両が存在していないものと判別することとなる。これにより、支援対象判定部93aは、自車両の周辺に支援対象となる接近車両が存在していないものと判別する。
そして、支援決定部93bは、支援対象判定部93aによる判定結果に基づいて、運転支援の要否を決定する。支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって他車両が判別され、当該他車両が接近車両であるものと判別された場合、当該接近車両を支援対象とし、支援装置20によって運転支援を行うことを決定する。そして、支援決定部93bは、例えば、上記差分X等に応じて運転支援の内容を決定する。一方、支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって他車両が判別され、当該他車両が停止・離間車両であるものと判別された場合、当該停止・離間車両を支援対象とはせず、支援装置20による運転支援を行わないことを決定する。
次に、図11のフローチャートを参照してECU9による制御の一例を説明する。
まず、音響取得部92aは、集音装置19が集音した自車両の周辺の音情報を取得する(ステップST201)。
次に、音響処理部92bは、ステップST201にて音響取得部92aによって取得された音情報に基づいて、相関値解析を行って相関値を計算する(ステップST202)。
次に、支援対象判定部93aは、ステップST202にて音響処理部92bによって計算された相関値が予め設定される相関値閾値(ThA)より大きいか否かを判定する(ステップST203)。ECU9は、ステップST203にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値以下であると判定された場合(ステップST203:No)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
音響処理部92bは、ステップST203にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値より大きいと判定された場合(ステップST203:Yes)、すなわち、他車両が判別された場合、ステップST201にて音響取得部92aによって取得された音情報に対して周波数解析を行う。これにより、音響処理部92bは、他車両から発信された音情報を抽出し非可聴域音の周波数αを抽出する(ステップST204)。
次に、音響処理部92bは、ステップST204にて音響処理部92bによって抽出された非可聴域音の周波数αと、規定された周波数βとの差分Xを計算する(ステップST205)。音響処理部92bは、例えば、上述した数式(1)を用いて差分Xを計算する。
次に、支援対象判定部93aは、ステップST205にて音響処理部92bによって計算された差分Xが予め設定される閾値t1より大きいか否かを判定する(ステップST206)。
支援対象判定部93aは、ステップST206にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t1より大きいと判定された場合(ステップST206:Yes)、集音された非可聴域音が接近車両の音であると判定する(ステップST207)。
次に、支援決定部93bは、支援装置20によって運転支援を行うことを決定し、支援内容を決定する(ステップST208)。
次に、支援実施部94aは、ステップST208にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST209)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
支援対象判定部93aは、ステップST206にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t1以下であると判定された場合(ステップST206:No)、集音された非可聴域音が停止・離間車両の音であると判定する(ステップST210)。
そして、ECU9は、ステップST208、ステップST209を行わず、すなわち、運転支援を行わずに、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
以上で説明した実施形態に係る運転支援装置201は、複数の車両2の相互間において非可聴域音を積極的に発生させて、これを利用して他車両に自車両の存在を伝え、また、自車両の周辺の他車両を判別することができる。この結果、運転支援装置201は、適切に他車両を判別し対応することができる。
さらに、以上で説明した実施形態に係る運転支援装置201によれば、ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、接近車両を判別する。
したがって、運転支援装置201は、いわゆるドップラー効果を利用して他車両を判別することで、接近車両と停止・離間車両とを精度よく判別することができる。この結果、運転支援装置201は、出会い頭接触を抑制するための運転支援の対象となる接近車両の判別精度を向上することができるので、自車両の周辺の他車両が停止・離間車両であるにもかかわらず不必要に運転支援が実施されることを抑制することができる。これにより、運転支援装置201は、運転者等に煩わしさを感じさせてしまうことを抑制した上で、適正に運転支援を実施することができる。
[実施形態3]
図12は、実施形態3に係る運転支援装置における閾値の一例を説明する線図である。図13は、実施形態3に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態3に係る運転支援装置は、判別装置における処理内容が実施形態1、2とは異なる。
上記で説明したように、各車両2にそれぞれ搭載される運転支援装置301(図1参照)は、自車両における非可聴域音の音響特性と他車両における非可聴域音の音響特性とが同等になるように構成される場合がある。この場合、運転支援装置301は、自車両と、支援の対象となる他車両とを精度よく判別できることが好ましい。
そこで、本実施形態の運転支援装置301(図1参照)は、判別装置として兼用されるECU9が実施形態2と同様にドップラー効果を利用して他車両を判別することで、自車両と他車両とを精度よく判別できるようにしている。
本実施形態のECU9は、自車両(第1の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数と他車両(第2の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数とが同等である場合に、差分Xに基づいて自車両と他車両との判別を行う。すなわち、ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、自車両及び他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、自車両と他車両とを判別する。
具体的には、本実施形態の集音処理部92の音響処理部92b(図7参照)は、音響取得部92aが取得した音情報に対してフーリエ変換等の種々の手法により周波数解析を行う。そして、音響処理部92bは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数αと、規定された周波数β(他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数)との差分Xを演算する。
そして、本実施形態の支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが予め設定される閾値t3より大きく閾値t2より小さいか否かを判定する。すなわち、支援対象判定部93aは、差分Xが[t3<X<t2]の条件を満たすか否かを判定する。上記閾値t2、t3は、集音装置19で集音した音が自車両の音であるのか否かを判別し、自車両の周辺に支援対象となる接近車両が存在しているか否かを判別して運転支援の要否を判定するために差分Xに対して設定される閾値であり、実車評価等に基づいて予め設定される。典型的には、上記閾値t2、t3は、図12に例示するように、接近車両を判別するために設定された上述の閾値t1より低周波数側に設定される。上記閾値t2、t3は、例えば、自車両と接近車両、離間車両とを区別して判別できる値に応じて予め設定されており、典型的には閾値t2から閾値t3の範囲が0近傍に設定される。なお、閾値t2は、閾値t1と同等の値に設定されてもよい。
支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが閾値t3より大きく閾値t2より小さいと判定した場合、集音装置19によって集音された音が自車両の音であると判別する。ここで、差分Xが閾値t3より大きく閾値t2より小さい場合とは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数とほぼ同等である場合である。自車両の音源装置18から出力された非可聴域音を自車両の集音装置19で集音した場合には、音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数は、自車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数とほぼ同等のままほとんど変化しない。このため、支援対象判定部93aは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数と上記規定された周波数とがほぼ同等である場合に、集音装置19によって集音された音が自車両の音であると判別することとなる。これにより、支援対象判定部93aは、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在していないものと判別する。なおこの場合、支援対象判定部93aは、停止車両も自車両として判別してしまうおそれもあるが、この場合でも運転支援を行わなくてもよいので、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在していないものと判別して実質的に問題はない。
一方、支援対象判定部93aは、音響処理部92bが算出した差分Xが閾値t3以下である、あるいは、閾値t2以上であると判定した場合、集音装置19によって集音された音が他車両の音であると判別する。ここで、差分Xが閾値t3以下である、あるいは、閾値t2以上であると判定した場合とは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数が上記規定された周波数からずれている場合である。このため、支援対象判定部93aは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数と上記規定された周波数とが所定量ずれている場合、すなわち、自車両と他車両との相対距離が変化する状態にある場合に集音装置19によって集音された音が他車両の音であると判別することとなる。これにより、支援対象判定部93aは、自車両の周辺に支援対象となる他車両が存在しているものと判別することができる。なおこの場合、支援対象判定部93aは、さらに、実施形態2で説明した接近車両と停止・離間車両との判別も行ってもよく、これにより、支援対象となる接近車両をより精度よく判別することもできる。
そして、支援決定部93bは、支援対象判定部93aによる判定結果に基づいて、運転支援の要否を決定する。支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって他車両が判別された場合、当該他車両を支援対象とし、支援装置20によって運転支援を行うことを決定する。そして、支援決定部93bは、例えば、上記差分X等に応じて運転支援の内容を決定する。一方、支援決定部93bは、支援対象判定部93aによって自車両(停止車両を含む)が判別された場合、支援装置20による運転支援を行わないことを決定する。
次に、図13のフローチャートを参照してECU9による制御の一例を説明する。なおここでも、ステップST306、ステップST307、ステップST310以外は、図11で説明したフローチャートとほぼ同様であるので、説明をできるだけ省略する。
支援対象判定部93aは、ステップST205の後、当該ステップST205にて音響処理部92bによって計算された差分Xが予め設定される閾値t3より大きく閾値t2より小さいか否かを判定する(ステップST306)。
支援対象判定部93aは、ステップST306にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t3以下である、あるいは、閾値t2以上であると判定された場合(ステップST306:No)、集音された非可聴域音が他車両の音であると判定し(ステップST307)、ステップST208の処理に移行する。
支援対象判定部93aは、ステップST306にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t3より大きく閾値t2より小さいと判定された場合(ステップST306:Yes)、集音された非可聴域音が自車両の音であると判定する(ステップST310)。
そして、ECU9は、ステップST208、ステップST209を行わず、すなわち、運転支援を行わずに、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
なお、支援対象判定部93aは、実施形態2で説明した接近車両と停止・離間車両との判別もあわせて行う場合、ステップST307の処理の後に、実施形態2で説明したステップST206(図11参照)の判定を行うようにすればよい。そして、ECU9は、ステップST206にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t1より大きいと判定された場合(ステップST206:Yes)に、ステップST207(図11参照)、ステップST208、ステップST209の処理を行えばよい。ECU9は、ステップST206にて支援対象判定部93aによって差分Xが閾値t1以下であると判定された場合(ステップST206:No)、ステップST210(図11参照)の処理を行い、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行すればよい。これにより、運転支援装置301は、支援対象となる接近車両をより精度よく判別することができる。
以上で説明した実施形態に係る運転支援装置301は、複数の車両2の相互間において非可聴域音を積極的に発生させて、これを利用して他車両に自車両の存在を伝え、また、自車両の周辺の他車両を判別することができる。この結果、運転支援装置301は、適切に他車両を判別し対応することができる。
さらに、以上で説明した実施形態に係る運転支援装置301によれば、ECU9は、自車両(第1の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数と他車両(第2の車両2)の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数とが同等である場合に、下記のような処理を行う。すなわち、この場合、ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、自車両及び他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、自車両と、走行中の他車両とを判別する。
したがって、運転支援装置301は、いわゆるドップラー効果を利用して自車両と走行中の他車両とを判別することで、自車両における非可聴域音の音響特性と他車両における非可聴域音の音響特性とが同等になるように構成される場合であっても、自車両から発せられる音によって他車両の存在を誤判別することを抑制することができる。これにより、運転支援装置301は、自車両と他車両とを精度よく判別することができる。この結果、運転支援装置301は、出会い頭接触を抑制するための運転支援の対象となる自車両と他車両の判別精度を向上することができるので、不必要に運転支援が実施されることを抑制することができる。これにより、運転支援装置301は、運転者等に煩わしさを感じさせてしまうことを抑制した上で、適正に運転支援を実施することができる。
[実施形態4]
図14は、実施形態4に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態4に係る運転支援装置は、判別装置における処理内容が実施形態1、2、3とは異なる。
上記で説明したように、運転支援装置401(図1参照)は、自車両に対する接近車両の存在を判別した場合に出会い頭接触を抑制するための運転支援を行う装置であるが、接近車両の状態に応じて運転支援の内容を変更することが好ましい。
そこで、本実施形態の運転支援装置401(図1参照)は、判別装置として兼用されるECU9が判別した他車両に関する情報に応じて運転支援の内容を変更する。
本実施形態のECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいた他車両に関する情報に応じて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。ここでは、ECU9は、ドップラー効果を利用して他車両の車速を推定し、運転支援の強弱を決定する。
具体的には、本実施形態の集音処理部92の音響処理部92b(図7参照)は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、他車両に関する情報である他車両情報を算出する他車両情報算出手段としても機能する。ここでは、音響処理部92bは、他車両情報として、ドップラー効果を利用して他車両の車速である他車両車速を算出する。音響処理部92bは、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、他車両の他車両車速を算出する。
より詳細には、音響処理部92bは、音響取得部92aが取得した音情報に対してフーリエ変換等の種々の手法により周波数解析を行う。そして、音響処理部92bは、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数αと、規定された周波数β(他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の本来の周波数)との差分Xを演算する。
この差分Xは、相対的に大きな値になるほど、規定された周波数βに対する、自車両の音響処理部92bの解析によって抽出された非可聴域音の周波数αの高周波数側へのずれ量が大きくなっていることを意味する。当該周波数βに対する当該周波数αの高周波数側へのずれ量は、ドップラー効果によって、自車両に対する他車両の接近速度が相対的に大きくなるほど相対的に多くなる。つまり、この差分Xは、相対的に大きな値になるほど、自車両に対する他車両の接近速度が相対的に大きいことを意味する。音響処理部92bは、上記のような差分Xと他車両車速との関係性を利用して、他車両車速を算出する。
この場合、ECU9は、差分Xと他車両車速との関係性を実車評価等に基づいて予め規定した他車両車速推定マップを記憶部に記憶しておく。そして、音響処理部92bは、当該他車両車速推定マップに基づいて、差分Xから他車両車速を算出する。
そして、支援決定部93bは、音響処理部92bが算出した他車両車速に基づいて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。支援決定部93bは、例えば、算出した他車両車速が相対的に大きな値である場合、すなわち、接近車両が相対的に速い速度で自車両に接近してきている場合には相対的に強い運転支援となるように支援内容を決定する。一方、支援決定部93bは、例えば、算出した他車両車速が相対的に小さな値である場合、すなわち、接近車両が比較的にゆっくりとした速度で自車両に接近してきている場合には相対的に弱い運転支援となるように支援内容を決定する。
次に、図14のフローチャートを参照してECU9による制御の一例を説明する。
まず、音響取得部92aは、集音装置19が集音した自車両の周辺の音情報を取得する(ステップST401)。
次に、音響処理部92bは、ステップST401にて音響取得部92aによって取得された音情報に基づいて、相関値解析を行って相関値を計算する(ステップST402)。
次に、支援対象判定部93aは、ステップST402にて音響処理部92bによって計算された相関値が予め設定される相関値閾値(ThA)より大きいか否かを判定する(ステップST403)。ECU9は、ステップST403にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値以下であると判定された場合(ステップST403:No)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
音響処理部92bは、ステップST403にて支援対象判定部93aによって相関値が相関値閾値より大きいと判定された場合(ステップST403:Yes)、ステップST401にて音響取得部92aによって取得された音情報に対して周波数解析を実施する。これにより、音響処理部92bは、他車両から発信された音情報を抽出し非可聴域音の周波数αを抽出する(ステップST404)。
次に、音響処理部92bは、ステップST404にて音響処理部92bによって抽出された非可聴域音の周波数αと、規定された周波数βとの差分Xを計算する(ステップST405)。
次に、音響処理部92bは、ステップST405にて音響処理部92bによって計算された差分Xに基づいて、他車両車速を推定する(ステップST406)。音響処理部92bは、例えば、当該他車両車速推定マップに基づいて、差分Xから他車両車速を算出、推定する。
そして、支援決定部93bは、ステップST406にて音響処理部92bによって推定された他車両車速が予め設定される車速閾値より大きいか否かを判定する(ステップST407)。ここで、車速閾値は、相対的に強い運転支援が必要となる他車両の接近速度等に基づいて予め設定されればよい。
支援決定部93bは、ステップST407にて支援決定部93bによって他車両車速が車速閾値より大きいと判定された場合(ステップST407:Yes)、相対的に強い運転支援となるように支援内容を決定する(ステップST408)。
次に、支援実施部94aは、ステップST408にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST409)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
支援決定部93bは、ステップST407にて支援決定部93bによって他車両車速が車速閾値以下であると判定された場合(ステップST407:No)、相対的に弱い運転支援となるように支援内容を決定する(ステップST410)。
次に、支援実施部94aは、ステップST410にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST409)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
以上で説明した実施形態に係る運転支援装置401は、複数の車両2の相互間において非可聴域音を積極的に発生させて、これを利用して他車両に自車両の存在を伝え、また、自車両の周辺の他車両を判別することができる。この結果、運転支援装置401は、適切に他車両を判別し対応することができる。
さらに、以上で説明した実施形態に係る運転支援装置401によれば、ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいた他車両に関する情報に応じて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。ここでは、ECU9は、他車両に関する情報として、自車両の集音装置19によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、他車両の音源装置18によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて他車両の車速を算出する。これにより、運転支援装置401は、より適切に他車両の状態を判別することができる。そして、ECU9は、算出した他車両の車速に基づいて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。したがって、運転支援装置401は、他車両情報である他車両車速に基づいて支援内容が決定されるので、運転者にとって他車両の状態に応じた違和感のない支援を実行することができる。
[実施形態5]
図15は、実施形態5に係る運転支援装置が適用された車両の概略構成図である。図16は、実施形態5に係る運転支援装置の音響発生装置の概略構成例を示すブロック図である。図17は、実施形態5に係る運転支援装置の音響発生装置が発生させる非可聴域音の波形の一例を表す線図である。図18は、実施形態5に係る運転支援装置のECUによる制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態5に係る運転支援装置は、音源装置が車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力する点で実施形態1、2、3、4とは異なる。
本実施形態の運転支援装置501は、各車両2において、各音源装置18が自車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力することで、当該非可聴域音を集音した車両側での判別、運転支援をより詳細に行うことができるようにしている。
本実施形態のECU9は、図15に示すように、機能概念的に、走行制御部90、音源制御部91、集音処理部92、判別処理部93、運転支援制御部94に加えて、さらに、自車両情報取得部595が設けられる。
自車両情報取得部595は、自車両の状態に関する情報を取得する自車両情報取得手段である。自車両情報取得部595は、車両状態検出装置17が検出した車両2の状態に関する情報を取得する。
図16は、本実施形態の音響発生装置22の概略構成例を示すブロック図である。本実施形態の音響発生装置22は、音源装置18、音源制御部91に加えて、さらに自車両情報取得部595を含んで構成される。そして、本実施形態の音源装置18は、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音であって車両状態検出装置17が検出した車両2の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力する。
一例として、自車両情報取得部595は、例えば、自車両の状態に関する情報として、車両状態検出装置17を構成する車速センサが検出した車両2の車速に関する情報、GPS受信機が受信したGPS情報に基づいた車両2の走行方向に関する情報等を取得する。
そして、本実施形形態の音響構成部91aは、車両状態検出装置17が検出し自車両情報取得部595が取得した車両2に関する情報を非可聴域音の音情報に変換する自車両情報変換手段としても機能する。音響構成部91aは、音源装置18から出力する非可聴域音の音響特性として、波形、振幅、周波数等を決定する。このとき、音響構成部91aは、非可聴域音の基本の周波数を、上述のようにヒト、動物にとっての非可聴域に対応する周波数範囲内の所定の周波数に設定する。そしてその上で、音響構成部91aは、音源装置18から出力する非可聴域音の音響特性を、自車両情報取得部595が取得した車速に関する情報、GPS情報に基づいた走行方向に関する情報が非可聴域に対応する周波数範囲内の音波信号として埋め込まれた音響特性とする。
図17は、音響構成部91aによって車速に関する情報、GPS情報に基づいた走行方向に関する情報を付与した非可聴域音の波形の一例である。図17に例示する非可聴域音は、基本となる非可聴域音の規定の音波信号に続いて、車速に応じた非可聴域の音波信号、GPS情報に基づいた走行方向(進行方向)に応じた非可聴域の音波信号となるように、音響特性が決定される。なお、この音波信号の配列パターンは、予め定められた既知の配列パターンであればよく、必ずしもこの順番でなくてもよい。そして、音響生成部91bは、上記のようにして音響構成部91aによって車両2に関する情報が組み入れられた音響特性(波形、振幅、周波数等)に基づいて、音源装置18を制御し、音源装置18から当該決定した音響特性の非可聴域音を出力させる。
そして、本実施形態のECU9は、上記のようにして非可聴域音に組み込まれた車両2の状態に関する情報を利用する。ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報を解析することで得られる車両2の状態に関する情報に応じて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。
本実施形態の音響処理部92bは、自車両の集音装置19によって集音された音情報を解析することで他車両の状態に関する情報を取得する音情報解析手段としても機能する。音響処理部92bは、集音装置19が集音し音響取得部92aが取得した音情報を解析することで、上記のように音響構成部91aによって非可聴域音に付与された他車両に関する情報を分離する。ここでは、音響処理部92bは、自車両の集音装置19によって集音された音情報を解析することで、当該音情報に含まれる非可聴域音から車速に関する情報、GPS情報に基づいた走行方向に関する情報を取り出す。
そして、支援決定部93bは、上記のようにして音響処理部92bによって解析された車速に関する情報、GPS情報に基づいた走行方向に関する情報等、他車両の状態に関する情報に基づいて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。支援決定部93bは、例えば、取得した他車両車速が相対的に大きな値である場合、すなわち、接近車両が相対的に速い速度で自車両に接近してきている場合には相対的に強い運転支援となるように支援内容を決定する。一方、支援決定部93bは、例えば、取得した他車両車速が相対的に小さな値である場合、すなわち、接近車両が比較的にゆっくりとした速度で自車両に接近してきている場合には相対的に弱い運転支援となるように支援内容を決定する。また、支援決定部93bは、例えば、取得した他車両の走行方向に応じた運転支援となるように支援内容を決定するようにしてもよい。この場合、支援決定部93bは、例えば、注意喚起において、車両接近方向に関する情報を付与した運転支援となるように支援内容を決定してもよい。
次に、図18のフローチャートを参照してECU9による制御の一例を説明する。
まず、音響取得部92aは、集音装置19が集音した自車両の周辺の音情報を取得する(ステップST501)。
次に、音響処理部92bは、ステップST501にて音響取得部92aによって取得された音情報の内容を解析する(ステップST502)。音響処理部92bは、音響取得部92aによって取得された音情報を解析することで、非可聴域音に付与されている他車両に関する情報を分離する。
次に、音響処理部92bは、ステップST502にて音響処理部92bによって解析された他車両に関する情報に基づいて、他車両車速を取得する(ステップST503)。
次に、音響処理部92bは、ステップST502にて音響処理部92bによって解析された他車両に関する情報に基づいて、他車両の走行方向を取得する(ステップST504)。
次に、支援対象判定部93aは、ステップST504にて音響処理部92bによって取得された他車両の走行方向に基づいて、他車両の走行方向が自車両に接近する方向であるあるか否かを判定する(ステップST505)。ECU9は、ステップST505にて支援対象判定部93aによって他車両の走行方向が自車両に接近する方向でないと判定された場合、あるいは、他車両からの非可聴域音自体を集音していないと判定された場合(ステップST505:No)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
支援決定部93bは、ステップST505にて支援対象判定部93aによって他車両の走行方向が自車両に接近する方向であると判定された場合(ステップST505:Yes)、ステップST503にて音響処理部92bによって取得された他車両車速が予め設定される車速閾値より大きいか否かを判定する(ステップST506)。ここで、車速閾値は、相対的に強い運転支援が必要となる他車両の接近速度等に基づいて予め設定されればよい。
支援決定部93bは、ステップST506にて支援決定部93bによって他車両車速が車速閾値より大きいと判定された場合(ステップST506:Yes)、相対的に強い運転支援となるように支援内容を決定する(ステップST507)。
次に、支援実施部94aは、ステップST507にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST508)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
支援決定部93bは、ステップST506にて支援決定部93bによって他車両車速が車速閾値以下であると判定された場合(ステップST506:No)、相対的に弱い運転支援となるように支援内容を決定する(ステップST509)。
次に、支援実施部94aは、ステップST509にて支援決定部93bによって決定された支援内容に基づいて、支援装置20を制御し、支援決定部93bが決定した内容の運転支援を実施させ(ステップST508)、今回の制御周期を終了し、次回の制御周期に移行する。
なお、ステップST507、ステップST509では、支援決定部93bは、例えば、車両接近方向に関する情報を付与した運転支援となるように支援内容を決定してもよい。そして、ステップST509では、支援実施部94aは、これに応じて車両接近方向に関する情報を付与した運転支援となるように、支援装置20を制御するようにしてもよい。
以上で説明した実施形態に係る運転支援装置501は、複数の車両2の相互間において非可聴域音を積極的に発生させて、これを利用して他車両に自車両の存在を伝え、また、自車両の周辺の他車両を判別することができる。この結果、運転支援装置501は適切に他車両を判別し対応することができる。
さらに、以上で説明した実施形態に係る運転支援装置501によれば、車両の状態を検出する車両状態検出装置17を備え、音源装置18は、所定の周波数範囲の非可聴域音であって車両状態検出装置17が検出した車両2の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力する。そして、ECU9は、自車両の集音装置19によって集音された音情報を解析することで得られる他車両の状態に関する情報に応じて、自車両での支援装置20による運転支援の内容を変更する。
したがって、運転支援装置501は、音源装置18が車両2の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力することから、該非可聴域音を集音した車両側で、より詳細な他車両状態を認識でき、他車両の判別をより詳細に行うことができると共に、集音した車両側での処理負荷を軽減することができる。これにより、運転支援装置501は、自車両において、他車両の状態に応じたより適切な運転支援を行うことができる。また、運転支援装置501は、他車両情報である他車両車速、走行方向等に基づいて支援内容が決定されるので、運転者にとって他車両の状態に応じた違和感のない支援を実行することができる。
なお、以上で説明した運転支援装置501は、車両の状態に関する情報として、車速に関する情報、GPS情報に基づいた走行方向に関する情報を用いるものとして説明したが、これに限らない。運転支援装置501は、車両の状態に関する情報として、車両状態検出装置17が検出した他の車両の状態に関する情報を用いてもよい。
なお、上述した本発明の実施形態に係る他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法は、上述した実施形態に限定されず、請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る運転支援装置は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
以上で説明した運転支援装置は、支援装置を備えず、単に他車両検出装置としての機能を有するものであってもよい。
以上の説明では、警報装置は、警報情報として視覚情報、聴覚情報を出力するものとして説明したが、これに限らない。警報装置は、例えば、警報情報として、ハンドル振動、座席振動、ペダル反力などの触覚情報等を出力する触覚情報出力装置等を含んで構成されてもよい。
1、201、301、401、501 運転支援装置(他車両検出装置)
2 車両
4 操舵装置
6 動力源
8 制動装置
9 ECU(判別装置、制御装置)
17 車両状態検出装置
18 音源装置
19 集音装置
20 支援装置
21 警報装置
22 音響発生装置
23 音響受信装置
90 走行制御部
91 音源制御部
91a 音響構成部
91b 音響生成部
92 集音処理部
92a 音響取得部
92b 音響処理部
93 判別処理部
93a 支援対象判定部
93b 支援決定部
94 運転支援制御部
94a 支援実施部
595 自車両情報取得部

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、
    第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置とを備え
    前記判別装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、前記第1の車両に接近する前記第2の車両を判別することを特徴とする、
    他車両検出装置。
  2. 前記判別装置は、前記第1の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数と前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数とが同等である場合に、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第1の車両及び前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、前記第1の車両と、走行中の前記第2の車両とを判別する、
    請求項に記載の他車両検出装置。
  3. 車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、
    第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置と、
    前記車両の状態を検出する車両状態検出装置と、を備え、
    前記音源装置は、前記所定の周波数範囲の非可聴域音であって前記車両状態検出装置が検出した前記車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力することを特徴とする
    他車両検出装置。
  4. 車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、
    第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両で運転支援を実行可能である支援装置と、
    前記判別装置が前記第2の車両を判別した場合に、前記第1の車両の前記支援装置を制御し運転支援を実行する制御装置とを備え
    前記制御装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいた前記第2の車両に関する情報に応じて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更し、
    前記第2の車両に関する情報として、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、前記第2の車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて前記第2の車両の車速を算出し、当該算出した前記第2の車両の車速に基づいて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更することを特徴とする、
    運転支援装置。
  5. 車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置と、
    第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音に基づいて、第2の前記車両を判別可能である判別装置と、
    前記車両に搭載され、当該車両で運転支援を実行可能である支援装置と、
    前記判別装置が前記第2の車両を判別した場合に、前記第1の車両の前記支援装置を制御し運転支援を実行する制御装置と、
    前記車両の状態を検出する車両状態検出装置と、を備え、
    前記音源装置は、前記所定の周波数範囲の非可聴域音であって前記車両状態検出装置が検出した前記車両の状態に関する情報を含む非可聴域音を出力し、
    前記制御装置は、前記第1の車両の前記集音装置によって集音された音情報を解析することで得られる前記第2の車両の状態に関する情報に応じて、前記第1の車両での前記支援装置による運転支援の内容を変更することを特徴とする
    運転支援装置。
  6. 車両に搭載され、予め設定される所定の周波数範囲の非可聴域音を出力可能である音源装置と、前記車両に搭載され、当該車両の周辺の音情報を集音可能である集音装置とを用いて、第1の前記車両の前記集音装置によって集音された音情報に含まれる非可聴域音の周波数と、第2の前記車両の前記音源装置によって出力される非可聴域音の周波数との差分に基づいて、前記第1の車両に接近する前記第2の車両を判別することを特徴とする、
    他車両検出方法。
JP2014545468A 2012-11-06 2012-11-06 他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法 Active JP5904284B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/078709 WO2014073033A1 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5904284B2 true JP5904284B2 (ja) 2016-04-13
JPWO2014073033A1 JPWO2014073033A1 (ja) 2016-09-08

Family

ID=50684173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014545468A Active JP5904284B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9679474B2 (ja)
JP (1) JP5904284B2 (ja)
DE (1) DE112012007111T5 (ja)
WO (1) WO2014073033A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112014006528B4 (de) * 2014-03-28 2017-12-21 Mitsubishi Electric Corporation Fahrzeuginformationsmeldevorrichtung
DE102014017570B4 (de) * 2014-11-27 2020-07-23 Audi Ag Verfahren zum Betreiben einer Antriebseinrichtung sowie entsprechende Antriebseinrichtung
US10625669B2 (en) * 2018-02-21 2020-04-21 Ford Global Technologies, Llc Vehicle sensor operation
WO2023013022A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 設置位置特定システム及び設置位置特定方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009522674A (ja) * 2006-01-03 2009-06-11 セー−ミ.コム エーピーエス 車両のターンに起因する事故を回避する方法
JP2011068260A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Toyota Motor Corp 車両接近通報装置
JP2012038136A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Tabuchi Electric Co Ltd 電動車両および該電動車両の走行制御システム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0592767U (ja) 1992-05-18 1993-12-17 株式会社豊田中央研究所 接近車両認識装置
US5654715A (en) * 1995-12-15 1997-08-05 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Vehicle-surroundings monitoring apparatus
US6326915B1 (en) * 2000-01-26 2001-12-04 Tung Thih Enterprise Co., Ltd. Radar device with multiplexed display functions for use in backing up a vehicle
CN102753392B (zh) * 2010-02-09 2015-10-21 日产自动车株式会社 车辆通知声音发射设备
JP5625606B2 (ja) 2010-08-11 2014-11-19 トヨタ自動車株式会社 車両走行報知装置
JP5206762B2 (ja) * 2010-10-19 2013-06-12 株式会社デンソー 車両用警報装置
DE102010042653A1 (de) * 2010-10-20 2012-04-26 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Objekterfassung

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009522674A (ja) * 2006-01-03 2009-06-11 セー−ミ.コム エーピーエス 車両のターンに起因する事故を回避する方法
JP2011068260A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Toyota Motor Corp 車両接近通報装置
JP2012038136A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Tabuchi Electric Co Ltd 電動車両および該電動車両の走行制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
DE112012007111T5 (de) 2015-08-20
US20150235554A1 (en) 2015-08-20
US9679474B2 (en) 2017-06-13
JPWO2014073033A1 (ja) 2016-09-08
WO2014073033A1 (ja) 2014-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9409574B2 (en) Vehicle acceleration suppression device and vehicle acceleration suppression method
JP6583061B2 (ja) 自動運転制御装置
US9429946B2 (en) Driving control system and dynamic decision control method thereof
JP6497353B2 (ja) 自動運転制御装置
JP6269546B2 (ja) 自動運転装置
JP5716343B2 (ja) 車両の物体認識システム
US8615333B2 (en) Driver assistance system and operator control concept therefor
EP2990273A1 (en) Parking assist device
US20130033371A1 (en) Method for warning of an object in the vicinity of a vehicle and driving assistance system
CN106114352B (zh) 基于电动车辆的警示方法、装置及车辆
CN103249626B (zh) 用于辅助车辆的驾驶员的方法
JP6705368B2 (ja) 自動運転装置
JP2017001597A (ja) 自動運転装置
JP2016175613A (ja) 自動運転装置
JP5904284B2 (ja) 他車両検出装置、運転支援装置、及び、他車両検出方法
CN104126195B (zh) 行驶控制装置以及行驶控制方法
KR20170067306A (ko) 차량의 후진주행보조시스템 및 후진주행보조방법
CN113119725A (zh) 驾驶支援装置
US9505409B2 (en) Vehicle acceleration suppression device
CN107014394A (zh) 用于车辆的策略性的威胁评估
JP2014184746A (ja) 駐車支援装置及び制御装置
JP6156048B2 (ja) 車両用システム
JP6558261B2 (ja) 自動運転装置
JP5614031B2 (ja) 運転支援装置
JP5459002B2 (ja) 車両制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160229

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5904284

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151