JP5903810B2 - 赤外線遮蔽材料微粒子分散液とその製造方法および熱線遮蔽膜と熱線遮蔽合わせ透明基材 - Google Patents
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赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と、可塑剤および分散安定剤を含有し、かつ、上記分散安定剤が、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいることを特徴とする。
請求項1に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
上記(II)有機酸が、2−エチルヘキサン酸、n−へキサン酸、n−酪酸から選択される1種であり、上記(III)キレート剤が、アセチルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトンから選択される1種であることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
上記可塑剤が、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコールージーヘプタノエートおよびトリエチレングリコールージーヘプタノエートより成る群から選択される少なくとも1種であることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.45≦z/y≦2.999)で表記される組成比のマグネリ相を含むことを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項4に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
一般式MxWyOzで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子が、六方晶、正方晶若しくは立方晶の結晶構造の1つ以上を含むことを特徴とし、
請求項6に係る発明は、
請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの内の1種類以上を含み、かつ、六方晶の結晶構造を有することを特徴とし、
請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液において、
赤外線遮蔽材料微粒子100重量部に対し、上記可塑剤を150〜4000重量部、および、上記分散安定剤を3〜100重量部含有し、更に、アルコール類を主成分とする有機溶剤が4〜30重量部含まれていることを特徴とし、
また、請求項8に係る発明は、
請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液を製造する方法において、
上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含む分散安定剤と、可塑剤とを混合して、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を調製することを特徴とする。
熱線遮蔽膜において、
一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子、可塑剤、分散安定剤、および、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、かつ、上記分散安定剤が、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいることを特徴とし、
請求項10に係る発明は、
請求項9に記載の熱線遮蔽膜において、
請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂を混合して成る樹脂組成物により構成され、熱線遮蔽合わせ透明基材用中間膜に適用されると共に、熱線遮蔽合わせ透明基材用中間膜に含まれている全可塑剤の量がポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し20〜60重量部の範囲であり、かつ、上記赤外線遮蔽材料微粒子がポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部含まれることを特徴とし、
請求項11に係る発明は、
請求項9または10に記載の熱線遮蔽膜において、
上記ポリビニルアセタール樹脂がポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とし、
請求項12に係る発明は、
請求項10または11に記載の熱線遮蔽膜において、
上記赤外線遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂を混合して成る樹脂組成物に、接着力調整剤としてアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩が追加配合されていることを特徴とする。
熱線遮蔽合わせ透明基材において、
請求項9〜12のいずれかに記載の熱線遮蔽膜が用いられていることを特徴とし、
請求項14に係る発明は、
請求項13に記載の熱線遮蔽合わせ透明基材において、
上記熱線遮蔽膜の厚みが300μm〜2000μm、ヘイズが1.0%以下、可視光透過率が65.5%以上、300〜2100nmの波長領域での日射透過率が可視光透過率の60%以下であることを特徴とする。
一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子を、分散媒である可塑剤に分散させるための分散安定剤として、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいる分散安定剤が適用されているため、赤外線遮蔽材料微粒子の可塑剤内への優れた分散状態を実現させることが可能となる。
一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と、可塑剤および分散安定剤を含有し、かつ、上記分散安定剤が、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいることを特徴とする。
一般に、自由電子を含む材料は、プラズマ振動によって波長200nmから2600nmを有する太陽光線等の電磁波に反射吸収応答を示すことが知られている。このような材料の粉末を、光の波長より小さい微粒子とすると、可視光領域(波長380nmから780nm)の幾何学散乱が低減されて可視光領域の透明性が得られることが知られている。尚、本明細書において、「透明性」とは、可視光領域の光に対して散乱が少なく透過性が高いという意味で用いている。
一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子、および、MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子は、タングステン化合物出発原料を不活性ガス雰囲気若しくは還元性ガス雰囲気中で熱処理して得ることができる。
本発明に係る熱線遮蔽材料微粒子分散液において、可塑剤は、タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子を分散させる「分散媒」としての役割を有する。また、熱線遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂を混合して得られる樹脂組成物において、可塑剤は、「可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜」の「必須成分」としての役割も有する。
一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と可塑剤および分散安定剤を含有する本発明に係る赤外線(熱線)遮蔽微粒子分散液は、アルコールを含んでいてもよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ラウリルアルコール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールから成る群より選択される少なくとも1種が好適である。また、アルコールを主成分とすることを前提に、アルコール以外の他の有機溶媒成分、例えば、メチルエチルケトン、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、2-ピロリドン、アセト酢酸エチル等との混合有機溶剤を含んでいてもよい。
本発明に係る赤外線(熱線)遮蔽微粒子分散液は、分散媒である「可塑剤」に、タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される「赤外線遮蔽材料微粒子」を分散させための「分散安定剤」として、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいる分散安定剤が適用されることを特徴としている。
(1)赤外線(熱線)遮蔽材料微粒子分散液
本発明に係る赤外線(熱線)遮蔽材料微粒子分散液において、分散媒である「可塑剤」内にタングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される「赤外線遮蔽材料微粒子」を高分散させることで、この赤外線(熱線)遮蔽微粒子分散液を用いて得られる熱線遮蔽膜(中間膜)内における「赤外線遮蔽材料微粒子」の高分散も維持されるため、熱線遮蔽膜(中間膜)の良好な光学特性を達成させることが可能となる。
次に、本発明に係る赤外線(熱線)遮蔽材料微粒子分散液の製造方法は特に限定されないが、タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される「赤外線遮蔽材料微粒子」、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸と(III)キレート剤を含む分散安定剤、可塑剤、および、必要に応じて配合されるアルコールを混合して、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を調製する方法が例示される。
本発明に係る赤外線(熱線)遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂とを混合した樹脂組成物を用いることにより熱線遮蔽性を有する合わせガラス等合わせ透明基材用中間膜、すなわち熱線遮蔽膜(中間膜)を製造することができる。この合わせ透明基材は、上記熱線遮蔽膜(中間膜)内にタングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子が高分散状態で分散していることから、優れた光学特性と遮熱性とを有することができる。
自記分光光度計[日立製作所社製「U-4000」]を用い、合わせガラスの波長300〜2100nm領域の透過率を測定し、日本工業規格[JIS R 3106「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」]に従って、波長380〜780nmの可視光透過率(Tv)、および、波長300〜2100nmの日射透過率(Ts)を求めた。
合わせガラスのヘイズ(H)については、日本工業規格[JIS K 7105]に準拠して測定した。
〔赤外線遮蔽材料微粒子分散液の調製〕
「赤外線遮蔽材料微粒子」として、その粒度分布が、50%径で1.2μm、95%径で4.8μmであるCs0.33WO3(CWO)粉末を100重量部、「分散安定剤」として(I)成分のリン酸エステル、すなわちポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル化合物(炭素数12〜15のアルキル基から成る化合物の混合物)が50重量部、(II)成分の2−エチルヘキサン酸が10重量部、(III)成分のアセチルアセトンが20重量部、および、有機溶剤としてエタノール25重量部、「可塑剤」としてトリエチレングリコール−ジ−2−ヘキサノエート(3GO)200重量部を混合し、3kgのスラリーを調製した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂100重量部に対して、表1に示すCs0.33WO3微粒子分散液(Cs0.33WO3濃度24.7重量%)1.1重量部を加え、追加の可塑剤である3GOを38.9重量部加え、これをミキシングロールで充分に混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成形し、平均膜厚0.8mmの中間膜を製造した。
上記中間膜を、その両端から透明な2枚のフロートガラス[30cm×30cm×厚さ2.5mm]で挟み込み、これをゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20分間脱気した後、脱気したままオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。
表1に示す「可塑剤」、「アルコール類」、および、(I)(II)(III)成分から成る「分散安定剤」を用い、上記「可塑剤」、「アルコール類」、「分散安定剤」を表1に示す使用量とした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜9に係るCs0.33WO3微粒子分散液を製造した。
「分散安定剤」の(I)成分、すなわち、リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールのいずれも用いずに、表1に示す「分散安定剤」の(II)成分「2−エチルヘキサン酸」と(III)成分「アセチルアセトン」を用いると共に、表1に示す「可塑剤」と「アルコール類」を用い、上記(II)(III)成分から成る「分散安定剤」、「可塑剤」、「アルコール類」を表1に示す使用量とした以外は実施例1と同様にして、比較例1に係るCs0.33WO3微粒子分散液を製造した。
「分散安定剤」の(II)成分、すなわち、「2−エチルヘキサン酸」(有機酸)を用いずに、表1に示す「分散安定剤」の(I)成分「リン酸エステル(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル化合物)」と(III)成分「アセチルアセトン」を用いると共に、表1に示す「可塑剤」と「アルコール類」を用い、上記(I)(III)成分から成る「分散安定剤」、「可塑剤」、「アルコール類」を表1に示す使用量とした以外は実施例1と同様にして、比較例2に係るCs0.33WO3微粒子分散液を製造した。
「分散安定剤」の(III)成分、すなわち、「アセチルアセトン」(キレート剤)を用いずに、表1に示す「分散安定剤」の(I)成分「リン酸エステル(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル化合物)」と(II)成分「2−エチルヘキサン酸」を用いると共に、表1に示す「可塑剤」と「アルコール類」を用い、上記(I)(II)成分から成る「分散安定剤」、「可塑剤」、「アルコール類」を表1に示す使用量とした以外は実施例1と同様にして、比較例3に係るCs0.33WO3微粒子分散液を製造した。
(1)表2に示すように、可視光透過率(Tv)と日射透過率(Ts)に関して、実施例1〜9に係る「合わせガラス」と比較例1〜3に係る「合わせガラス」は、略同一の光学特性を具備していることが確認される。
20 元素M
Claims (14)
- 一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と、可塑剤および分散安定剤を含有し、かつ、上記分散安定剤が、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいることを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 上記(II)有機酸が、2−エチルヘキサン酸、n−へキサン酸、n−酪酸から選択される1種であり、上記(III)キレート剤が、アセチルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトンから選択される1種であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 上記可塑剤が、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコールージーヘプタノエートおよびトリエチレングリコールージーヘプタノエートより成る群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.45≦z/y≦2.999)で表記される組成比のマグネリ相を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 一般式MxWyOzで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子が、六方晶、正方晶若しくは立方晶の結晶構造の1つ以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの内の1種類以上を含み、かつ、六方晶の結晶構造を有することを特徴とする請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 赤外線遮蔽材料微粒子100重量部に対し、上記可塑剤を150〜4000重量部、および、上記分散安定剤を3〜100重量部含有し、更に、アルコール類を主成分とする有機溶剤が4〜30重量部含まれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液を製造する方法において、
上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子と、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含む分散安定剤と、可塑剤とを混合して、赤外線遮蔽材料微粒子分散液を調製することを特徴とする赤外線遮蔽材料微粒子分散液の製造方法。 - 一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子、可塑剤、分散安定剤、および、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、かつ、上記分散安定剤が、(I)リン酸エステル系化合物、硫酸エステル系化合物、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種と(II)有機酸および(III)キレート剤を含んでいることを特徴とする熱線遮蔽膜。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂を混合して成る樹脂組成物により構成され、熱線遮蔽合わせ透明基材用中間膜に適用されると共に、熱線遮蔽合わせ透明基材用中間膜に含まれている全可塑剤の量がポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し20〜60重量部の範囲であり、かつ、上記赤外線遮蔽材料微粒子がポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部含まれることを特徴とする請求項9に記載の熱線遮蔽膜。
- 上記ポリビニルアセタール樹脂がポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項9または10に記載の熱線遮蔽膜。
- 上記赤外線遮蔽材料微粒子分散液とポリビニルアセタール樹脂を混合して成る樹脂組成物に、接着力調整剤としてアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩が追加配合されていることを特徴とする請求項10または11に記載の熱線遮蔽膜。
- 請求項9〜12のいずれかに記載の熱線遮蔽膜が用いられていることを特徴とする熱線遮蔽合わせ透明基材。
- 上記熱線遮蔽膜の厚みが300μm〜2000μm、ヘイズが1.0%以下、可視光透過率が65.5%以上、300〜2100nmの波長領域での日射透過率が可視光透過率の60%以下であることを特徴とする請求項13に記載の熱線遮蔽合わせ透明基材。
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