JP5903698B2 - 有機el素子とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は有機EL素子に関し、特に基板上に形成されたTFTの電極と、EL電極との間の構造に関する。
有機EL素子は、有機材料の電界発光現象を利用した発光素子であり、陽極及び陰極からなる一対のEL電極の間に有機発光層が介挿された有機EL部と、前記EL電極に接続された配線部とを有する(例えば特許文献1)。
同素子の一般的な従来構成を説明する。図16は、代表的な従来の有機EL素子100Xに係る概略構成を示す部分断面図である。
基板11の上面には、ゲート電極12、ゲート絶縁膜13、半導体層14、SD(ソース・ドレイン)電極15、16と、図示しない電源線、信号線等の配線、キャパシタとを含む配線部9が形成されている。ゲート電極12、ゲート絶縁膜13、半導体層14、SD電極15、16は薄膜トランジスタ(TFT)TRXを構成する。配線部9では薄膜トランジスタTRXを複数個形成し、駆動トランジスタとして用いる。
SD電極15、16の上面には、パッシベーション膜18及び平坦化膜19を順次積層してなる層間絶縁膜17が配設される。層間絶縁膜17の上には、陽極21と、機能層の有機発光層23と、陰極24とを順次積層してなる有機EL部が設けられる。陽極21は層間絶縁膜17を貫通するコンタクトホール20の内部において、SD電極16とコンタクトしている。陰極24は有機発光層23の上面を基板平面に沿って一様に形成される。
尚、陽極21の表面21aには所定のパターンでバンク(隔壁)22が設けられ、バンク22で区画された領域に有機発光層23を配置させている。陰極24の上方には基板平面に沿って一様に封止層25が積層される。
陽極21と陰極24の間に配される機能層としては、有機発光層23の他、ホール注入層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層が併せて配設されることもある。
このような構成の有機EL素子100Xが複数にわたり基板11に形成されることで、アクティブマトリクス駆動方式の有機EL表示パネルが構成される。
特開2010−244868号公報
現状の製造工程を経て製造される有機EL素子では、有機発光層等の機能層の膜厚に不均一な領域が生じることがあり、駆動時に膜厚が薄い部分で電界が集中し、絶縁破壊を生じて微細なリークパス(短絡経路)が形成されることがある。
また、製造工程で異物粒子が有機EL部の各層間や有機発光層内等に混入することによっても、リークパスが形成されうる。リークパスが形成されると、駆動中にリークパス内を電流(リーク電流)が流れる。
一般に有機EL素子では、低階調表示動作時や駆動トランジスタの補償動作時において、有機EL部に電流が流れない程度の低電圧(オン電圧未満の電圧)を印加して駆動制御される場合があるが、このような場合にリーク電流が流れると目的の制御を行えない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、有機EL部内のリークパスによる低電圧駆動時の不具合を低減することにより、良好な駆動が期待できる有機EL素子とその製造方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る有機EL素子は、有機発光層と、前記有機発光層に電気接続された第1電極及び第2電極とを備える有機EL部と、前記有機EL部と対応して設けられたTFTと、前記TFTのソース電極及びドレイン電極のいずれか一方のTFT電極と、前記第1電極及び前記第2電極のいずれか一方のEL電極との間に介設された有機層とを具備し、前記TFT電極、前記有機層、前記EL電極からなる積層部は、前記TFT電極と前記EL電極との間に印加された電圧が所定値未満の範囲において、電流遮断特性を有しているものとする。
以上の構成を有する本発明の一態様における有機EL素子によれば、駆動時には、例えば第1電極側から有機発光層側に正孔電流が供給され、第2電極からは有機発光層側に電子電流が供給される。これにより有機発光層内でキャリアが再結合して発光する。
ここで上記本発明の一態様における有機EL素子では、有機EL部と、EL電極、有機層及びTFT電極からなる積層部とが直列に接続されている。この積層部は、前記TFT電極と前記EL電極との間に印加された電圧が所定値未満の範囲において電流遮断特性を呈する。
従って、有機EL部にリークパスが存在する場合であっても、前記TFT電極と前記EL電極との間に印加された電圧が所定値未満となる範囲において、有機EL素子の駆動の際にリークパスを流れるリーク電流を遮断することができる。このリーク電流の遮断効果によって、有機EL素子に低電圧を印加した際の駆動制御を改善することができる。
実施の形態1に係る有機EL素子100の概略構成を示す部分断面図である。 NPBとペンタセンの電界と電流密度の関係を示す図(Log表示)である。 NPBとペンタセンの電界と電流密度の関係を示す図(Linear表示)である。 有機層111にNPBを使用した場合の整流特性を説明するための模式的なエネルギーバンド図である。 有機層111にペンタセンを使用した場合の整流特性を説明するための模式的なエネルギーバンド図である。 駆動回路1200、積層部121、有機EL部117の等価回路図である。 (a)は、補償動作時にキャパシタC1を充電している際の電流の流れを示した図である。図7(b)は、有機EL部117が直に駆動トランジスタTD1に接続された従来構成で、補償動作時にキャパシタC1を充電している際の電流の流れを示した図ある。 有機EL部117、積層部121、及び有機EL素子100の各電流−電圧特性を模式的に示す図である。 有機EL素子100の製造工程の一例を示す図である。 有機EL素子100の製造工程の一例を示す図である。 実施の形態2に係る有機EL素子100Aの概略構成を示す部分断面図である。 有機EL素子100Aの製造工程の一例を示す図である。 有機EL素子100Aの製造工程の一例を示す図である。 有機EL素子100Aの製造工程の一例を示す図である。 有機EL素子100Aの製造工程の一例を示す図である。 従来の有機EL素子100Xに係る概略構成を示す部分断面図である。
<実施の態様>
本発明の一態様である有機EL素子は、有機発光層と、前記有機発光層に電気接続された第1電極及び第2電極とを備える有機EL部と、前記有機EL部に対応して設けられたTFTと、前記TFTのソース電極及びドレイン電極のいずれか一方のTFT電極と、前記第1電極及び前記第2電極のいずれか一方のEL電極との間に介設された有機層とを具備し、前記TFT電極、前記有機層、前記EL電極からなる積層部は、前記TFT電極と前記EL電極との間に印加された電圧が所定値未満の範囲において、電流遮断特性を有している。
ここで、本発明の別の態様として、前記TFT電極を構成する導電材料の仕事関数をWT、前記EL電極を構成する導電材料の仕事関数をWE、前記有機層を構成する有機材料のHOMOのエネルギー準位をEH、LUMOのエネルギー準位をELとするとき、
H−WT≧−0.5eV、EH−WE≦−0.7eV、且つ、EL−WT≧2.0eV
の関係が成立するものとしてもよい。
この場合、前記素子は、前記閾値電圧値未満での電流遮断特性に加え、整流(ダイオード)特性を有する構成となる。前記各関係を満たすことで、順バイアス印加時には通常通りの装置駆動を実施でき、仮に逆バイアスが印加された際には電子電流及び正孔電流の流れを抑制して、前記素子が破壊されるのを防止できる。
また、本発明の別の態様として、前記有機材料は、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかとすることもできる。
ここで本発明の別の態様として、前記芳香族アミンが、N、N’−ジフェニル−N
、N’−ビス(1−ナフチル)ベンジジン、トリフェニルアミン誘導体、フェニルア
ミン4量体、スターバースト型トリフェニルアミン誘導体、スピロ型トリフェニルアミン誘導体、ルブレン、銅フタロシアニン、チタニウムオキサイドフタロシアニン、アルファ−セキシチオフェンからなる群より選ばれる少なくとも一つとすることもできる。
また、本発明の別の態様として、前記多環芳香族炭化水素が、ペンタセン、ペンタセン誘導体のうちの少なくともいずれかとすることもできる。
また、本発明の別の態様として、前記TFT電極が、モリブデン、タングステン、モリブデンタングステン、バナジウム、ルテニウム、金、銅のいずれかで形成することもできる。
また、本発明の別の態様として、前記EL電極が、アルミニウム、銀、クロム、ニッケル及びこれらの合金、酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛のいずれかで形成することもできる。
また、本発明の別の態様として、前記TFTの半導体層と、前記有機発光層の少なくともいずれかが、前記有機層と同一の材料で構成することもできる。
また、本発明の別の態様として、さらに前記TFTの閾値補償を行う回路を備える構成とすることもできる。
また、本発明の別の態様として、前記配線部と前記第1電極の間には、前記配線部を一部露出させるコンタクトホールを確保しつつ、層間絶縁膜が形成され、前記有機層は、少なくとも前記コンタクトホール内において、前記TFT電極と前記EL電極の間に介在している構成とすることもできる。
また、本発明の別の態様として、前記TFTの表面には保護層が被覆されており、
前記保護層が前記TFT電極と前記EL電極の間にまで延設されて前記有機層を兼ねている構成とすることもできる。
また、本発明の一態様として、いずれかの本発明の態様の有機EL素子が、互いに交差する第1方向及び第2方向に沿って平面状に複数にわたり配設され、前記各有機EL素子における前記有機発光層を個別または一群毎に区画するように設けられた隔壁を備える、有機EL表示パネルとする。
また、本発明の一態様である有機EL素子の製造方法は、基板準備工程と、前記基板の表面に、有機半導体材料を塗布して有機半導体型のTFTを含む配線部を形成する配線部形成工程と、前記配線部を被覆するように、前記基板に対して一様に有機材料からなるオーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程と、前記オーバーコート層の上方に第1電極を形成する第1電極形成工程と、前記第1電極の上方に、有機発光材料を塗布して有機発光層を形成する有機発光層形成工程と、前記有機発光層の上方に第2電極を形成する、第2電極形成工程とを有し、前記オーバーコート層形成工程では、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかを含むことにより前記オーバーコート層を形成し、前記第1電極形成工程では、前記オーバーコート層を介して前記TFT電極と接触するように、前記第1電極を形成するものとする。
1.実施の形態1
<有機EL表示パネル10の構成>
図1は、実施の形態1に係る有機EL表示パネル10の要部(有機EL素子100の概略構成)を示す部分断面図である。
有機EL表示パネル10は、パネル面を平面視した際、有機EL素子100を基板101の平面に沿ってマトリクス状(例えば行列方向)に複数にわたり並ぶように形成して構成される。
列方向に隣接する3つの有機EL素子100は、不図示のカラーフィルターを積層されて赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応するサブピクセルとなる。そして隣接する3色分のサブピクセルで1画素(ピクセル)を構成している。
有機EL素子100は、基板101と、配線部120と、層間絶縁膜107と、有機層111と、有機EL部117と、バンク116と、封止層115とを備える。
[基板101]
基板101は有機EL表示パネル10のベースとなる部分であって、無機材料或いは有機材料からなる絶縁性基板として構成される。
[配線部120]
配線部120は、外部から有機EL部117に電力を供給する機能を有する。配線部120はゲート電極102と、ゲート絶縁膜103と、半導体層104と、SD電極105、106と、不図示の配線、及びキャパシタ等を有する。この配線部120によって、後述する有機EL部駆動回路1200が構成されている。
ゲート電極102は基板101上に配設され、ゲート絶縁膜103で被覆されている。
半導体層104(有機半導体層等)はゲート絶縁膜103上のゲート電極102に対応する部分に形成される。
SD電極105、106はTFT電極であって、ゲート絶縁膜103上に形成される。SD電極105、106の各一部が半導体層104に乗り上げ、当該半導体層104上で間隔を隔てて配置されている。このように配置されたゲート電極102と、ゲート絶縁膜103と、半導体層104と、SD電極105、106によって薄膜トランジスタ(TFT)TR1が構成されている。配線部120において、トランジスタTR1は有機EL素子100毎に複数個形成され、駆動トランジスタとして用いられる。
尚、SD電極105、106の表面には、部分的に絶縁性の熱硬化性樹脂膜(ビスマレイミドトリアジン樹脂膜等)を形成してもよい。
[層間絶縁膜107]
層間絶縁膜107は、SD電極105、106の上面を被覆するように形成される。層間絶縁膜107は、ここではパッシベーション膜108と平坦化膜109とからなる。層間絶縁膜107はコンタクトホール110を有するように形成され、コンタクトホール110の内部においてSD電極106を露出させている。
[有機層111]
有機層111は実施の形態1の主たる特徴部分の一つであって、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかを含む材料で構成された層である。芳香族アミンの一例としてNPB、多環芳香族炭化水素の一例としてペンタセンを挙げることができる。有機層111は、例えば基板平面に沿って一様に形成することができるが、SD電極106と接触させつつ、コンタクトホール110の内部のみに設けることもできる。有機層111の厚みは一例として30nm以上100nm以下の範囲が好ましく、特に40nm以上60nm以下程度の範囲が望ましい。
[有機EL部117]
有機EL部117は、陽極(第1電極)112と、有機発光層113と、陰極(第2電極)114とを備える。
陽極112は、陰極114とともに一対のEL電極をなす電極であって、駆動時に有機発光層113に対してホールを供給する機能を有する。コンタクトホール110の内部において、陽極112は有機層111を介してSD電極106と積層するように配設されている。実施の形態1では、SD電極106、有機層111、陽極112の積層部分を積層部121と称する。
有機発光層113は有機発光材料を塗布・乾燥または蒸着してなる機能層であり、陽極112及び陰極114に電気接続されている。駆動時にはホール及び電子のキャリア再結合によって発光する。
尚、陽極112と有機発光層113との間には、必要に応じてホール注入層、ホール輸送層またはホール注入兼輸送層を介挿することもできる。
陰極114は共通電極であり、駆動時には有機発光層113に電子を供給する。基板平面に沿って、各有機EL素子100の有機発光層113の上面に対して一様に形成される。
ここで陰極114と有機発光層113との間には、必要に応じて電子注入層、電子輸送層または電子注入兼輸送層を介挿してもよい。
[バンク116]
バンク116は絶縁性の有機材料からなり、陽極112のエッジ部分112a及びコンタクトホール110に対応する部分に形成される。これにより、有機EL部117における有機発光層113を個別または同色の一群の素子100毎に区画している。
[封止層115]
封止層115は、陰極114の上面に一様に形成され、有機発光層113が水分や空気に触れて劣化するのを抑制する。
尚、、図示しないが、封止層115の上方にはRGB各色のカラーフィルター層を配設した基板が配設されることがある。
[積層部121の詳細]
(積層部121の電流遮断特性)
上記した積層部121は、SD電極106と陽極112との間に印加された電圧が所定値未満の範囲において電流遮断特性を有する。この特性を図2、図3を用いて説明する。
図2、図3に、有機層111の構成材料の一例であるNPBとペンタセンについての電界と電流密度の関係(同順に同じデータを対数表示或いは線形表示したもの)を示す。
図2、図3に示されるように、電界強度が0から5×105(V/cm)付近未満の範囲に対応する印加電圧範囲において、NPBとペンタセンのいずれも電流密度が非常に低く、電流遮断特性を有する。電界強度が5×105(V/cm)付近を超えると、電流密度を示す曲線が立ち上がり、指数関数的に電流が流れ始める。
このような電流遮断特性は、NPBとペンタセン以外の芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素においても同様に確認できる。
これらの図2、図3に示される特性を有する材料を用いて有機層111を構成することで、SD電極106と陽極112との間に印加された電圧が所定値未満の範囲であれば、積層部121中の電流が遮断される。一方、積層部121に所定値以上の電圧を印加した場合、積層部121を流れる電流は遮断されない。以降、この「所定値」を「閾値電圧値」と称する。図2、図3に示される特性では、閾値電圧値は電界強度が5×105(V/cm)付近に対応するいずれかの電圧値となる。
尚、図2、図3からは、負の電界強度に対応する電圧を印加する場合、NPBとペンタセンの電流密度は非常に低く、これらの中を電流がほとんど流れないことも併せて確認できる。
すなわち、積層部121は電流遮断特性を有する。
(積層部121の整流特性)
積層部121はその閾値電圧未満での電圧印加時における電流遮断特性に加え、整流(ダイオード)特性も有している。以下、この整流特性について説明する。
図4(a)(b)は、有機層111(「NPB」と表記)、SD電極106(「MoOx」と表記)、陽極112(「Al」と表記)のバンドギャップを示す模式図である。
実施の形態1の有機層111には、積層部121の閾値電圧以上の順バイアス印加時に電流を流し、逆バイアス印加時には電流の流れを遮断する特性を有する。このため実施の形態1では、積層部121をなす有機層111、SD電極106、陽極112において、互いに所定のエネルギーギャップ関係を持たせている。
具体的には図4(a)に示すように、NPBのHOMO準位EH(−5.5eV)はMoOxの仕事関数WTを示す準位(−5.5eV)と同等である。また陽極(Al)の仕事関数WTを示す準位は−4.2eVであり、NPBのHOMO準位EHと比較的近似しているが、陽極(Al)のWTとNPBのLUMO準位EL(−2.4eV)との差は開いている。
従って順バイアスを印加すると図4(a)のように、SD電極(MoOx)から陽極(Al)に向けて正孔電流が流れる。陽極(Al)からSD電極(MoOx)へは、エネルギーギャップ(WE−EL)が大きな障壁となり、電子電流は流れにくくなっている。
反対に、逆バイアスを印加すると図4(b)のように、MoOxの仕事関数を示す準位WTとNPBのLUMO準位ELとの間のエネルギーギャップ(WT−EL)、陽極のWEとNPBのHOMO準位EHとの間のエネルギーギャップ(WE−EH)が大きな障壁となり、正孔電流及び電子電流のいずれも流れにくい。
次に示す図5(a)、(b)は、ペンタセン(Pentacene)を有機層111に用いた場合の特性をバンドギャップを用いて説明する模式図である。このペンタセンも、NPBと同様の特性を示す。
すなわち図5(a)に示すように、ペンタセンのHOMO準位EH(−5.0eV)はSD電極(MoOx)の仕事関数WTを示す準位(−5.5eV)と同等である。また陽極(Al)の仕事関数を示す準位WEは−4.2eVであり、NPBのEHと比較的近似しているが、陽極(Al)のWEとNPBのLUMO準位EL(−2.9eV)との差は開いている。またAlのWEを示す準位はペンタセンのHOMO準位EHと比較的近似している。
従って順バイアスを印加すると、SD電極(MoOx)から陽極(Al)に向けて正孔電流が流れる。陽極(Al)からSD電極(MoOx)に向けては、エネルギーギャップ(WE−EL)が大きな障壁となり、電子電流が流れにくい。
反対に、有機EL素子100に逆バイアスを印加すると図5(b)に示すように、SD電極(MoOx)の仕事関数を示す準位WTとペンタセンのLUMO準位ELとの間のバンドギャップ(WT−EL)、陽極(Al)の仕事関数を示す準位WEとペンタセンのHOMO準位EHとの間のバンドギャップ(WE−EH)が大きな障壁となり、正孔電流及び電子電流のいずれも流れにくい。
尚、図4、図5のデータと、これ以外に本願発明者らが行った検討により、実施の形態1の有機層111に整流特性を持たせる場合は以下の要件を満たすことが望ましいと考えられる。
すなわち、前記TFT電極(ここでは陽極112)を構成する導電材料の仕事関数をWT、前記EL電極(ここではSD電極106)を構成する導電材料の仕事関数をWE、前記有機層111を構成する有機材料のHOMOのエネルギー準位をEH、LUMOのエネルギー準位をELとする場合、以下の3つの不等式を満足するようにする。
(i) EH−WT≧−0.5eV
(ii) EH−WE≦−0.7eV
(iii) EL−WT≧2.0eV
[等価回路]
続いて図6に、配線部120により構成された駆動回路1200と、これに接続された積層部121、有機EL部117の等価回路を示す。駆動回路1200は、駆動時に閾値電圧を補償された駆動トランジスタTD1を介し、外部電力を有機EL部117に供給する機能を有する。積層部121はダイオードとして表わしている。
図6に示すように、駆動回路1200は、図1に示すトランジスタTR1を用いた駆動トランジスタTD1と、駆動トランジスタTD1のドレイン電極に接続された電源線L1と、TD1とは別のトランジスタTR1を用いた選択トランジスタTs1(不図示)のソース電極と駆動トランジスタTD1のゲート電極との間を接続する配線L2と、駆動トランジスタTD1のソース電極と積層部121との間を接続する配線L3と、駆動トランジスタTD1のゲート電極及びソース電極間に接続されたキャパシタC1とで構成される。駆動回路1200は、選択トランジスタTs1、駆動トランジスタTD1がn型の場合の接続例を示している。尚、積層部121と有機EL部117は直列に接続されている。
以上の構成を有する有機EL表示パネル10の駆動時における画面表示は、例えば256階調表示や1024階調表示によって行われる。
この階調表示を行う代表的な駆動方式として、例えば1フレーム期間毎に、パネル面を平面視した際の列方向ライン上に沿った各サブピクセルの有機EL素子100に対して電圧を印加する線順次駆動方式が挙げられる。
この駆動方式では、1フレーム期間内に補償期間、書込期間、発光期間を順次設ける。
補償期間では、駆動回路1200における駆動トランジスタTD1の補償動作を行う。
書込期間では、選択トランジスタTs1側からキャパシタC1に印加して、キャパシタC1に階調に応じた書込電圧を保持させる。
発光期間では、キャパシタC1の書込電圧に応じた電流を、駆動トランジスタTD1を介して有機EL部117に供給することにより、階調に応じた発光動作が行われる。
尚、有機EL表示パネルの駆動方式の詳細については、例えば特開2008−197516号公報を参照することができる。
[補償動作に対するリークパスの影響]
図7(a)は、補償動作時において、キャパシタC1を充電しているときの電流の流れを示した図である。図7(b)は、同じくキャパシタC1を充電している状態を示しているが、有機EL部117が直に駆動トランジスタTD1に接続されている従来の構成を示している。
補償動作は、キャパシタC1に、駆動トランジスタTD1が非導通状態から導通状態に転じる閾値電圧VTHと同じ電圧を蓄積させるための工程である。キャパシタC1に閾値電圧VTHを蓄積させると、駆動トランジスタTD1の電流−電圧特性として、ある程度の電圧を印加しないと電流が立ち上がらない特性を補償することができる。すなわち、ゲート電極に印加するデータ電圧に比例してソース電流が流れるようになるのである。データ電圧が小さくても必ずソース電流が電圧に比例して流れる。
キャパシタC1に閾値電圧VTHを蓄積するために、キャパシタC1にすでに蓄積されている電荷を放電した後、図7(a)に示すように、電源線L1を例えば+10Vの電圧に保持し、ゲート電圧VGATEを+3Vに保つ。ゲート電圧が+3Vであるので、駆動トランジスタTD1が導通し、電源線L1からドレイン−ソース間を通じてキャパシタC1に充電電流が流れ、充電開始する。
キャパシタC1の電位が徐々に増加し、駆動トランジスタTD1の閾値電圧VTHに等しくなると、駆動トランジスタTD1のゲート−ソース間がその電位になるので、駆動トランジスタTD1は遮断し、キャパシタC1の充電電流は停止する。この状態で書込動作が開始し、ゲート電極にデータ電圧VDATAが印加されるまで続行する。
ところで、この補償動作を実行するに際し、有機EL部117にリークパスがあった場合、実施の形態1では結果的に正常な補償動作を担保することができるが、従来においてはキャパシタ電位が不足してしまうという問題があった。この点の説明をする。
まず、有機EL部117にリークパスがある場合には、有機EL素子は等価的に、図7(a)(b)に示すように、抵抗が並列に接続された構成となる。
このリークパスの存在する有機EL部117を図7(b)に示すように駆動トランジスタTD1に直に接続した従来構成では、電源線電位を10Vに切り替えて、キャパシタC1を充電しようとすると、電源線L1から有機ELのリークパスの抵抗を通じてアース側へも電流が流れることになる。この電流が流れると、ソース電位がリークパスの電圧降下に引っ張られ、上昇し難くなる。リークパスが無ければ、キャパシタC1の充電電圧だけでソース電位が決まったのに対し、リークパスの影響により、ソース電位が十分には上昇しなくなるのである。すると、キャパシタC1の充電電位もそれだけ低くなり、結果的にキャパシタC1が駆動トランジスタTD1の閾値電圧VTHを蓄積することができず、満足には補償動作を行うことができなくなるのである。
これに対し、実施の形態1では図7(a)に見られるように、駆動トランジスタTD1と有機EL部117との間に有機層111を挿入し、有機層111が低電流領域において電流遮断特性を持っていることにより、リークパスへ流れる電流をカットしているのである。補償動作の際は、発光動作時に比べてゲート−ソース間電位が小さく、従って駆動トランジスタTD1を流れる電流も低電流なので、有機層111の電流遮断特性が発現し、リークパスへの電流が流れない。
尚、発光動作の際に有機EL部117に流れる電流が低電流の場合も、有機層111の電流遮断特性により、リークパスへの電流の流れが抑制される。
尚、次に示す図8は、有機EL部117、積層部121、及び有機EL素子100(直列に配された積層部121及び有機EL部117)の各電流−電圧特性を示す図である。
図8(a)の実線は、リークパスが存在する有機EL部117(積層部121を持たない従来の有機EL素子に相当する)の電流−電圧特性を示す。リークパスがあると低電圧でもリーク電流が流れるため、リークパスが無い場合に比べて有機EL部117のオン電圧が低くなる(図中では電圧V0)。オン電圧V0以上の低電圧範囲αでは、有機EL部117中で発生するリーク電流によって有機EL部117中を流れる電流が多いため、曲線のカーブが盛り上がっている。この原因の一つとして、有機発光層113の膜厚が非常に薄くなった部分が存在すると、低電圧印加時でもこの部分で電界が集中し、絶縁破壊を生じていることが考えられる。
一方、図8(a)の一点鎖線の曲線は、積層部121の電流−電圧特性を示す。積層部121は電圧VAを閾値電圧とし、閾値電圧VA未満の範囲では電流遮断特性を呈する。一方、電圧がVA以上になると指数関数的に電流が流れる。ここでは閾値電圧VAを低電圧範囲αより高い値として示しているが、上記した有機層111の材料の特性を考慮すると、閾値電圧VAはほぼ低電圧範囲αよりも高い値になると考えられる。
ここで図6に示した等価回路のように、積層部121と有機EL部117とを直列で構成すると、その電流−電圧特性は合成されて図8(b)のようになる。有機EL素子100では、閾値電圧VAよりわずかに高い電圧V0’がオン電圧となる。積層部121への印加電圧が閾値電圧VA未満の範囲において、素子100内の電流が遮断される構成となる。
尚、図8(a)に示す例では、電圧VBにおいて積層部121と有機EL部117の曲線の位置が逆転しているので、有機EL素子100では、V0’以上VB未満の印加電圧範囲では積層部121の電流−電圧特性が表れ、VB以上の印加電圧範囲では有機EL部117の電流−電圧特性が表れる。図8(b)に示される合成曲線のうち、電圧V0’以上の範囲での立ち上がりは、積層部121と有機EL部117の電流−電圧特性によって変動する。
<有機EL素子100の製造方法>
次に有機EL素子100の製造方法を例示する。この製造方法は当然ながら一例にすぎず、これ以外の方法で有機EL素子100を製造してもよい。
図9、図10は、有機EL素子100の製造工程の一例を示す図である。尚、図9、図10では、有機EL素子100の一部を抜き出して模式的に示している。
まず、配線部形成工程を実施する。基板101上に複数のゲート電極102をパターニングして形成する。各ゲート電極102を覆うように、基板101の表面に対して一様にゲート絶縁膜103を形成する。
次に、ゲート絶縁膜103上における、各ゲート電極102の表面に対応する部分に対し、有機半導体材料等を用いて半導体層104を形成する。半導体層104を形成した後、各半導体層104の頂部を被覆するようにSD電極材料層を形成する。
続いて、SD電極材料層上にレジスト層を形成する。レジスト層上に所定形状の開口部を持つマスクを重ね、マスクの上から感光させる。その後、余分なレジストを現像液(例えばTMAH(Tetra methyl ammonium hydroxide)水溶液)で洗い出す。これによりレジスト層のパターニングが完了する。
その後、各SD電極材料層をウェットエッチング液でウェットエッチングし、レジスト層を例えば有機系剥離液で除去する。これにより各々の一部が半導体層104に乗り上げ、半導体層104上で間隔を隔てて位置するようにSD電極105、106を形成することができる。以上の工程を経ることで、図9(a)に示す状態が得られ、トランジスタTR1が形成される。また、金属材料と誘電体材料を配設し、これをパターニングすることによって、不図示の配線とキャパシタを形成する。これにより配線部120が形成される。
次に、配線部120上に絶縁材料層107aを形成する絶縁材料層形成工程を行う。図9(b)に示されるように、SD電極105、106を絶縁材料層107aで被覆する。絶縁材料層107aは、例えばパッシベーション材料層108aと平坦化材料層109aとを順次形成して構成することができる。
次に、フォトリソグラフィー法に基づき、絶縁材料層107aの一部を除去し、配線部120の一部(SD電極106の一部)を露出させる。この工程では、絶縁材料層107aに、配線部120の一部が露出するようにコンタクトホール110を形成する工程と、配線部120の一部を露出させた状態で絶縁材料層107aを加熱して層間絶縁膜107を形成する工程とを順に実施する。
具体的には、絶縁材料層107a上に所定形状の開口部を持つマスクを重ね、マスクの上から感光させ、余分な絶縁材料層107aを現像液で洗い出す。これによりコンタクトホール110が形成され、SD電極106の上面が露出する。
その後は所定温度でベーク処理を行うことで、層間絶縁膜107を形成する。以上の工程を経ることで図9(c)に示す状態となる。
次に図10(a)に示されるように、層間絶縁膜107の表面および露出しているSD電極106上に、蒸着法等に基づき、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素を含む材料で有機層111を形成する。膜厚としては30nm〜100nm程度が望ましい。この工程は基板表面に対して一様に実施できるため、パターニングが不要であり、効率よく実施できる。また芳香族アミン誘導体は有機発光層材料に用いられるものと同等であり、ペンタセン誘導体は有機TFTに用いられるものと同等であって、どちらもコスト面において有利である。
尚、有機層111は、必ずしも層間絶縁膜107上の全体に亘って形成しなくてもよく、少なくともコンタクトホール110内で陽極112とSD電極106の間に介在するように形成すればよい。この場合はマスクを介して部分的に有機層111を成膜する。ここでコンタクトホール110内における有機層111の面積は、後に形成する有機発光層113の面積よりも十分に小さいので、有機層111中にリークパスが形成される確率は非常に低いと考えられる。
次に有機層111上に、金属材料を一様に形成し、これを素子形成領域毎に個別にパターニングする。これにより陽極112を形成する。ここで、コンタクトホール110の内部において、陽極112を有機層111を介してSD電極106とコンタクトさせる。これによりSD電極106と陽極112の直接接触が回避され、SD電極106との界面付近において陽極112が酸化される問題が低減される。その結果、安定した正孔電流の供給効果を期待できる。
陽極112の形成後は、フォトリソグラフィー法に基づき、陽極112におけるエッジ部分112aおよびコンタクトホール110に対応する部分の上に樹脂等の有機材料を塗布する。これを所定のパターンで現像してバンク116を形成する。
その後、バンク116で区画された領域(発光領域)内に有機発光材料を含むインクを塗布し、これを乾燥させて有機発光層113を形成する。
その後、有機発光層113の上面およびバンク116の表面に対し、蒸着法等を用いて一様に陰極114を成膜する。
陰極114の形成後、蒸着法等を用いて陰極114の表面全体を覆うように封止層115を形成する。これにより、図10(b)に示す構成が得られ、有機EL素子100が完成する。
このような有機EL素子100を基板101上に複数形成することで、有機EL表示パネル10が完成する。
<有機EL素子100の各構成材料について>
有機EL素子100を上記製造方法で製造する際、各構成要素の材料例として次の各材料を用いることができる。
[基板101の材料]
基板101の材料としては、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、又はアルミナ等の絶縁性材料が挙げられる。また、有機樹脂フィルムを用いることもできる。
[ゲート電極102材料]
ゲート電極102は、公知の電極材料で形成できる。公知の電極材料としては例えば、銀とパラジウムと銅との合金、銀とルビジウムと金との合金、モリブデンとクロムの合金(MoCr)、ニッケルとクロムの合金(NiCr)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)等が挙げられる。
[ゲート絶縁膜103の材料]
ゲート絶縁膜103は、公知のゲート絶縁体材料(例えば酸化シリコン)で形成できる。公知のゲート絶縁体材料として、有機高分子材料、及び無機材料のいずれも使用可能である。
[半導体層104の材料]
半導体層104は、有機半導体材料または無機半導体材料で構成されている。具体的には、有機半導体材料として、塗布型低分子材料(アセン系誘導体やポルフィリン、フタロシアニン誘導体)オリゴマーや高分子材料(チオフェン系やフルオレン系等)等が挙げられ、無機半導体材料として、酸化物半導体等が挙げられる。
[SD電極105、106)
SD電極105、106はモリブデン、タングステン、モリブデンタングステン、バナジウム、ルテニウム、金、銅のいずれかを用いて構成できる。
[層間絶縁膜107の材料]
パッシベーション膜108は、ポリイミド系樹脂またはシリコーン系樹脂等の絶縁材料や、SiN等の無機材料を用いて構成できる。
平坦化膜109は、ポリイミド系樹脂またはアクリル系樹脂等の絶縁材料で構成できる。パッシベーション膜108及び平坦化膜109の合計膜厚は、例えば2μm程度とすることができる。
[有機層111の材料]
有機層111は、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかを含む材料で構成できる。前記芳香族アミンとしては、N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(1−ナフチル)ベンジジン(NPB)、トリフェニルアミン誘導体(TP
D、β−NPD、MeO−TPD、TAPC)、フェニルアミン4量体(TPTE)、スターバースト型トリフェニルアミン誘導体(m−MTDADA、NATA、1−TNATA、2−TNATA)、スピロ型トリフェニルアミン誘導体(Spiro−TPD、Spiro−NPD、Spiro−TAD)、ルブレン、銅フタロシアニン(CuPc)、チタニウムオキサイドフタロシアニン(TiOPc)及びアルファ−セキシチオフェン(α−6T)からなる群より選ばれる少なくとも一つを利用できる。多環芳香族炭化水素としては、ペンタセン、ペンタセン誘導体の少なくともいずれかを利用できる。尚、NPBを用いる場合、例えば膜厚を40nm程度とすることができる。またペンタセンを用いる場合、例えば膜厚を60nm程度とすることができる。
このような芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素は、互いに混合して用いることもできる。膜厚を設定する際は薄すぎると絶縁破壊を生じたり、十分な電流遮断特性が得られないため留意する。また、膜厚が厚すぎると導電性が低下する点にも留意する。
[陽極112の材料]
陽極112と陰極114の材料としては、アルミニウム、銀、クロム、ニッケル及びこれらの合金、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)からなる群より選ばれる少なくとも一つの材料が挙げられる。
尚、陽極112の表面には公知の透明電極材料を用いて透明導電膜を設けることもできる。透明導電膜の材料としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)が挙げられる。
[バンク116の材料]
バンク116の材料としては、絶縁性を有する樹脂等の有機材料が挙げられる。有機材料の例として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等がある。バンク116は、有機溶剤耐性を有することが好ましい。さらに、バンク116はエッチング処理、ベーク処理等がなされるので、それらの処理に対して過度に変形、変質を起こさない耐性の高い材料で形成されることが好ましい。
[有機発光層113の材料]
有機発光層113としては、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレンエチレン、ポリ3−ヘキシルチオフェンやこれらの誘導体などの高分子材料や、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質を挙げることができる。
[陰極114の材料]
陰極114は、導電性を有する材料を用いることができ、たとえば、アルミニウム、銀、ネオジウム−アルミニウム合金、金−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金といった金属や、ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)などが挙げられる。また、多層膜で形成されてもよい。
[封止層115の材料]
封止層115の材料としては、例えば酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、炭化ケイ素(SiC)、炭素含有酸化シリコン(SiOC)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al23)等の材料がある。
2.実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2に係る有機EL表示パネル10Aについて、実施の形態1の有機EL表示パネル10との差異を中心に説明する。図11は有機EL表示パネル10Aの要部(有機EL素子100Aの概略構成)を示す部分断面図である。
<有機EL表示パネル10Aの構成>
有機EL表示パネル10Aの構成のうち、平坦化膜109より上に形成された有機EL部117及びバンク116等の構成については有機EL素子100と共通する。
基板101の表面には、ゲート電極102、ゲート絶縁膜103、有機半導体層104A、SD電極105a〜105dが形成される。図11に示す構成では、有機EL素子100A毎にゲート電極102、ゲート絶縁膜103、有機半導体層104A、SD電極105a〜105dによって2つのトランジスタTR2、TR3を配設しており、選択トランジスタ及び駆動トランジスタのいずれかとして用いられる。
各有機半導体層104Aは隔壁層118で隔てられる。隔壁層118と有機半導体層104Aの表面はオーバーコート層119で被覆される。コンタクトホール110以外の領域において、オーバーコート層119の表面は平坦化膜109で覆われる。
ここで有機EL表示パネル10Aでは、オーバーコート層119を実施の形態1の有機層111と同一の材料で構成し、且つ、基板101の平面に対して一様に形成している。これによりオーバーコート層119はコンタクトホール110の内部において、SD電極SD電極105d、陽極112との間に介在している。よってSD電極105d、オーバーコート層119、陽極112からなる積層部121Aは、実施の形態1と積層部121と同様に、SD電極105dと陽極112との間に印加された電圧が閾値電圧VA未満となる範囲において電流遮断特性を有している。
従って有機EL表示パネル10Aの駆動時には、SD電極105dと陽極112との間に印加された電圧が閾値電圧VA未満となる範囲において、各有機EL素子100Aの有機EL部117内に発生するリーク電流を遮断できる。このため、有機EL表示パネル10及び有機EL素子100と同様の効果を期待することができる。
<有機EL素子100Aの製造方法>
図12〜図15は、有機EL素子100Aの製造工程を示す断面図である。
まず、基板101を準備する。その後、例えば基板101上に導電材料を積層し、その上にパターニングしたレジストを配設する。その後、パターンを介して導電材料をエッチングし、レジストパターンを剥離する。これによりゲート電極102を形成する(図12(a))。さらに、ゲート電極102が形成された基板101上にゲート絶縁材料層を形成する。その上にフォトマスクを配置し、フォトマスクを介してゲート絶縁材料層を露光する。その後、ゲート絶縁材料層を現像する。これによりゲート絶縁膜103を形成できる(図12(a))。
次に、ゲート絶縁膜103にSD材料層106aを積層する(図12(b))。その上に、開口部106cを有するレジストパターン106bを形成する(図12(c))。続いてレジストパターン106bを介してSD材料層106aをエッチングする(図12(d))。その後、レジストパターン106bを剥離する(図12(e))。これにより、SD電極105a〜105dを形成できる。
次に、SD電極105a〜105dが形成された基板上に隔壁材料層118aを形成する(図13(a))。隔壁材料層118a上にフォトマスク118dを配置し、フォトマスク118dを介して隔壁材料層118aを露光する(図13(b))。その後、隔壁材料層118aを現像する。これにより、有機半導体層104Aを形成するための開口部118eとコンタクトホールを形成するための開口部118fを有する隔壁層118を形成できる(図13(c))。尚、フォトマスク118dとしては、光透過性が極めて小さな遮光領域118bと光透過性が極めて大きな開口領域118cを有するものを用いる。実施の形態2では、隔壁層118の材料として、現像時に未露光部分が除去され露光部分が残留するタイプの感光性材料を用いている。そのため、フォトマスク118dは、遮光領域118bが平面視で隔壁材料層118aの開口予定部に重なり、開口領域118cがそれ以外の領域に重なるように形成している。
次に、隔壁層118の開口部118eの内部に有機半導体層104Aを形成する(図14(a))。有機半導体層104Aは、例えば、有機半導体層104Aを形成する半導体材料(具体的には、有機半導体材料として、塗布型低分子材料(アセン系誘導体やポルフィリン、フタロシアニン誘導体)オリゴマーや高分子材料(チオフェン系やフルオレン系等)等)と溶媒とを含むインクを開口部118eに塗布し、溶媒を蒸発させて半導体材料を残留させる工程により形成することができる。
次に、有機半導体層104Aが形成された隔壁層118上に、一様にオーバーコート材料層119aを形成する。その後、これを加熱してオーバーコート層119を形成する(図14(b))。ここで実施の形態2では、オーバーコート層119に有機層111の機能を持たせているため、有機層111を別途形成する必要がない。またオーバーコート層119のパターニングも不要になるため、製造工程を簡略化できる点において有利である。
次に、オーバーコート層119上に平坦化材料層109aを形成する(図15(a))。平坦化材料層109a上にフォトマスク109dを配置し、フォトマスク109dを介して平坦化材料層109aを露光する(図15(b))。その後、平坦化材料層109aを現像する。これによりコンタクトホール110を有する平坦化層109を形成できる(図15(c))。尚、フォトマスク109dは、光透過性が極めて小さな遮光領域109bと光透過性が極めて大きな開口領域109cを有する。実施の形態2では、平坦化層109の材料として、隔壁層118と異なり、現像時に露光部分が除去され、未露光部分が残留するタイプの感光性材料を用いている。そのため、フォトマスク109dは、開口領域109cが平面視で平坦化材料層109aの開口予定部に重なり、遮光領域109bがそれ以外の領域に重なるように形成されている。
その後、実施の形態1と同様に陽極112、バンク116、有機発光層113、陰極114および封止層115を順次形成することにより、有機EL素子100Aを形成できる。有機EL素子100Aを基板101に複数形成することで有機EL表示パネル10Aが得られる(図11)。
3.その他の事項
実施の形態1では、有機層111が整流特性を有する構成を示したが、有機層111の整流特性は本発明における必須要件ではない。有機EL素子100において低電圧印加時のリーク電流による不具合を抑制する目的を考えると、SD電極106、有機層111、陽極112からなる積層部121は、少なくともSD電極106と陽極112との間の印加電圧が閾値電圧VA未満となる範囲において、電流遮断特性を有していればよい。
また、積層部121の電流遮断特性としては、理論上の完全な電流遮断特性まで要求されないが、SD電極106と陽極112との間に印加された電圧が閾値電圧VA未満の範囲において、できるだけ電流を遮断する特性を有していることが望ましい。有機EL部117内のリーク電流をほぼ遮断するための電流遮断特性としては、SD電極106と陽極112との間に印加された電圧が閾値電圧VA未満の範囲において、積層部121内の電流値を0.1mA/cm2未満まで抑制できることが望ましい。
有機EL素子100、100Aでは、有機発光層113の下方に陽極112、有機発光層113の上方に陰極114を配設したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば陽極112と陰極114の位置を逆に配設することもできる。
また、有機EL素子100(100A)では有機層111(オーバーコート層119)に対してSD電極106(105d)を接触させたが、有機層111(オーバーコート層119)に対してSD電極105(SD電極105a〜105cのいずれか)を接触させることもできる。すなわち積層部121(121A)は、TFT電極である各SD電極のいずれかと、これに近接して配されるEL電極である陽極112及び陰極114のいずれか一方の間に、有機層111(オーバーコート層119)を介設することで構成できる。
本発明は、例えば携帯電話用のディスプレイやテレビなどの表示素子、各種光源などに使用される有機EL素子、及びこれを利用した有機EL素子とその製造方法として利用可能である。いずれの用途においても良好な発光特性または画像表示性能を発揮することのできる有機EL素子や有機EL表示パネルを期待することが可能である。
D1 駆動トランジスタ
1 キャパシタ
0 有機EL部のオン電圧
0’ 有機EL素子100のオン電圧
A 積層部の閾値電圧
TH 駆動トランジスタの閾値電圧
9、120、120A 配線部
10 有機EL表示パネル
100、100A、100X 有機EL素子(有機EL素子)
11、101 基板
12、102 ゲート電極
13、103 ゲート絶縁膜
14、104 半導体層
15、16、105、106、105a〜105d SD電極
17、107 層間絶縁膜
18、108 パッシベーション膜
19、109 平坦化膜
20、110 コンタクトホール
21、112 陽極
22、116 バンク
23、113 有機発光層
24、114 陰極
25、115 封止層
104A 有機半導体層
111 有機層
117 有機EL部
118 隔壁層
119 オーバーコート層
121、121A 積層部
1200、1200X 有機EL部駆動回路

Claims (13)

  1. 有機発光層と、前記有機発光層に電気接続された第1電極及び第2電極とを備える有機EL部と、
    前記有機EL部に対応して設けられたTFTと、
    前記TFTのソース電極及びドレイン電極のいずれか一方のTFT電極と、前記第1電極及び前記第2電極のいずれか一方のEL電極との間に介設された有機層とを具備し、
    前記TFT電極、前記有機層、前記EL電極からなる積層部は、
    前記TFT電極と前記EL電極との間に印加された電圧が閾値電圧値以上の範囲において導通し、前記閾値電圧値未満の範囲において、電流遮断特性を有し
    前記閾値電圧値は前記有機EL部のオン電圧よりも高い
    有機EL素子。
  2. 前記TFT電極を構成する導電材料の仕事関数をWT、前記EL電極を構成する導電材料の仕事関数をWE、前記有機層を構成する有機材料のHOMOのエネルギー準位をEH、LUMOのエネルギー準位をELとするとき、
    EH−WT≧−0.5eV、EH−WE≦−0.7eV、且つ、EL−WT≧2.0eV
    の関係が成立する、
    請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記有機材料は、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかである、
    請求項2に記載の有機EL素子。
  4. 前記芳香族アミンが、N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(1−ナフチル)ベンジジン、トリフェニルアミン誘導体、フェニルアミン4量体、スターバースト型トリフェニルアミン誘導体、スピロ型トリフェニルアミン誘導体、銅フタロシアニン、チタニウムオキサイドフタロシアニンからなる群より選ばれる少なくとも一つである、
    請求項3に記載の有機EL素子。
  5. 前記多環芳香族炭化水素が、ペンタセン、ペンタセン誘導体のうちの少なくともいずれかである、
    請求項3に記載の有機EL素子。
  6. 前記TFT電極が、モリブデン、タングステン、モリブデンタングステン、バナジウム、ルテニウム、金、銅のいずれかで形成されている、
    請求項1に記載の有機EL素子。
  7. 前記EL電極が、アルミニウム、銀、クロム、ニッケル及びこれらの合金、酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛のいずれかで形成されている、
    請求項1に記載の有機EL素子。
  8. 前記TFTの半導体層と、前記有機発光層の少なくともいずれかが、前記有機層と同一の材料で構成されている、
    請求項1に記載の有機EL素子。
  9. さらに、前記TFTの閾値補償を行う回路を備える、
    請求項1に記載の有機EL素子。
  10. 前記TFT電極と前記第1電極の間には、前記TFT電極を一部露出させるコンタクトホールを確保しつつ、層間絶縁膜が形成され、
    前記有機層は、少なくとも前記コンタクトホール内において、前記TFT電極と前記EL電極の間に介在している
    請求項1に記載の有機EL素子。
  11. 前記TFTの表面には保護層が被覆されており、
    前記保護層が前記TFT電極と前記EL電極の間にまで延設されて前記有機層を兼ねている
    請求項1に記載の有機EL素子。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の有機EL素子が、互いに交差する第1方向及び第2方向に沿って平面状に複数にわたり配設され、
    前記各有機EL素子における前記有機発光層を個別または一群毎に区画するように設けられた隔壁を備える
    有機EL表示パネル。
  13. 基板準備工程と、
    前記基板の表面に、有機半導体材料を塗布して有機半導体型のTFTを含む配線部を形成する配線部形成工程と、
    前記配線部を被覆するように、前記基板の表面に対して一様に、有機材料からなるオーバーコート層を形成するオーバーコート層形成工程と、
    前記オーバーコート層の上方に第1電極を形成する第1電極形成工程と、
    前記第1電極の上方に、有機発光材料を塗布して有機発光層を形成する有機発光層形成工程と、
    前記有機発光層の上方に第2電極を形成する、第2電極形成工程とを有し、
    前記オーバーコート層形成工程では、芳香族アミンまたは多環芳香族炭化水素の少なくともいずれかを含む材料で前記オーバーコート層を形成し、
    前記第1電極形成工程では、前記オーバーコート層を介して前記TFTのソース電極及びドレイン電極のいずれか一方のTFT電極と接触するように、前記第1電極を形成する、
    有機EL素子の製造方法。
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