JP5902828B2 - 縮合重合反応を用いた二酸化炭素の固定方法、これにより形成された高分子材料、この高分子材料からの炭素回収方法、及びこの炭素回収方法を通じて生成された黒鉛 - Google Patents

縮合重合反応を用いた二酸化炭素の固定方法、これにより形成された高分子材料、この高分子材料からの炭素回収方法、及びこの炭素回収方法を通じて生成された黒鉛 Download PDF

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Description

本発明は、二酸化炭素を固定する方法と、この方法を通じて形成された高分子材料と、この高分子材料から炭素を回収する方法とに関し、より具体的には、強酸水溶液下で、二酸化炭素を縮合重合反応を通じて高分子化して固定することにより、従来の二酸化炭素の固定法に比べて効率的でありつつ、少ない費用で二酸化炭素を固定することができる方法およびこの方法を通じて形成された高分子材料、並びに資源の循環的な活用が可能となるように前記高分子材料から炭素を回収する方法に関する。
石油や石炭のような化石燃料は、人類に必須的なエネルギー源であるものの、化石燃料は、使用過程において多量の二酸化炭素(CO2)を発生させて地球温暖化を起こし、深刻な気候変化をもたらす。このために、二酸化炭素に対しては、向後、義務的な俳出量の規制が施行される予定である。また、化石燃料を代替する多様なエネルギー源が開発されてはいるが、国際エネルギー機構(IEA)の報告書によると、来る2050年までも化石燃料の比重が全体のエネルギー需要量の70%以上を維持するだろうと見込まれている。
したがって、世界の各国では、大型石油化学工場、火力発電所、製鉄所等のような多量の二酸化炭素を高濃度で放出する施設物を中心に、二酸化炭素の低減及び二酸化炭素の固定と貯蔵方法についての研究が活発に行われている。現在、二酸化炭素を固定する方法としては、水に溶解した後貯蔵する方法、深海底に圧縮して貯蔵する方法、トンネルに貯蔵する方法、海藻類を用いた光合性方法、若しくは炭酸カルシウムへの沈澱方法等の方法が考慮されている。
ところが、従来の二酸化炭素の固定方法は、二酸化炭素の固定効率が大きくならず、その過程において生成された物質が嵩張るため広大な貯蔵空間が必要となったり、または二酸化炭素の固定と貯蔵に多大な費用が必要となる等の問題があるだけなく、二酸化炭素の固定と、固定された二酸化炭素から炭素を再生することのような資源循環的な活用の具現が難しいため、根本的な二酸化炭素問題の解決策であるとは言い難いものであった。
例えば、特許文献1には、鉄鋼製造過程の副産物であるスラグを二酸化炭素と反応させてスラグ表面に二酸化炭素を固定化し、二酸化炭素が固定されたスラグを、高アルカリ性溶出水の生成、有色水の生成、白濁水及び白濁沈澱の生成を防止して土木工事用の骨材に用いる方法が開示されているが、二酸化炭素を固定可能な材料が制限的であり、固定した二酸化炭素の炭素資源をリサイクルすることができないという問題がある。
韓国特許公開公報10-2006-23206号(二酸化炭素の固定化方法)
本発明の第1課題は、二酸化炭素の固定効率に優れ、固定された物質の体積を最小化することができる二酸化炭素の固定方法を提供することである。
本発明の第2課題は、二酸化炭素の固定方法を通じて生成された高分子材料を提供することである。
本発明の第3課題は、二酸化炭素の固定を通じて生成された高分子材料から、付加的な物質を使用することなく炭素を回収する方法を提供することである。
本発明の第4課題は、二酸化炭素の固定を通じて生成された高分子材料から黒鉛を回収することである。
上記課題を解決するための本発明の第1の側面は、強酸水溶液が注入された反応器に、二酸化炭素を大気圧よりも高い圧力で加圧して注入することにより、前記二酸化炭素が前記強酸水溶液に溶解されて生成された炭酸(Carbonic Acid)が、縮合重合(Condensation Poymerization)反応を通じて高分子化するようにしたことを特徴とする二酸化炭素の固定方法を提供するものである。
本発明の第1側面において、前記反応器の温度は、100℃以下とすることができ、好ましくは、20〜100℃とする。
本発明の第1側面において、前記二酸化炭素の圧力は、30気圧以上とすることができ、好ましくは、30〜100気圧とする。
本発明の第1側面において、前記強酸水溶液は、硫酸、硝酸及び塩酸のうちから選択された1種以上を含むことができる。
本発明の第1側面において、前記高分子材料は、下記化学式及びその作用基(Functional Group)中の一部が他の作用基で置換されている変形(Derivative)で表される物質であってもよい。
Figure 0005902828
本発明の第1側面において、前記高分子材料は、線状高分子の炭素原子の一部に架橋結合(Cross Link)が形成され、前記線状高分子同士が化学結合(Chemicalbond)で連結されている物質であってもよい。
本発明の第1側面において、前記強酸水溶液のpHは、2以下であってもよい。
前記第2課題を達成するための本発明の第2側面は、本発明の第1側面による方法で合成された高分子材料を提供するものである。
前記第3課題を達成するための本発明の第3側面は、本発明の第2側面によって合成された高分子材料を加熱して、前記高分子材料から酸素を分離し、炭素を回収することを特徴とする炭素回収方法を提供するものである。
本発明の第3側面において、前記高分子材料の加熱は、500〜1100℃とすることができ、好ましくは、550〜700℃とする。
本発明の第3側面において、前記高分子化合物は、カルボキシル基と水酸化基とを含むことができる。
前記第4課題を達成するための本発明の第4側面は、本発明の第3側面によって回収された黒鉛を提供するものである。
本発明の第4側面において、前記黒鉛は、欠陷構造を含んでいてよい。
本発明によると、100℃以下の温度で、単に二酸化炭素の圧力を高くする方法のみを通じて、強酸水溶液で二酸化炭素を高分子物質に作ることができるため、従来の二酸化炭素の固定方法である、液化二酸化炭素を海底や地下に貯蔵する方法等に比べて、はるかに少ない費用で、自然に及ぶ影響を少なくしながら固定することが可能となる。
また、本発明によると、縮合重合反応を用いて固定された二酸化炭素の高分子化合物を、単に所定の温度で加熱する方法を通じて酸素を除去し、黒鉛状態で炭素を再生することができるため、効率的な二酸化炭素の固定と炭素の再生サイクルとを具現することが可能となる。これを通じて、炭素を燃焼して高級エネルギーを収得し、この過程で発生する二酸化炭素は圧力を加えて濃縮させ、縮合重合反応を通じて固体化した後に、風力や太陽光のような別の方法で得られるエネルギーを活用して再び炭素として再生することができ、二酸化炭素による地球温暖化問題はもちろんのこと、炭素資源の枯渇も防止することができる資源の循環的な活用システムの構築が可能である。
本発明の実施例によって合成された物質の赤外線吸光スペクトルを示した図である。 熱重量分析の結果とガス発生特性の結果とを併せて示した図である。 本発明によって固定された二酸化炭素から回収した物質のラマンスペクトルを示した図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施例について詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって本発明が十分理解されるように提供されたものであり、多様な別の形態に変形され得るものであって、本発明の範囲が以下に記述する実施例に限定されるものではない。
二酸化炭素は、水溶液上でカルボキシル基(Carboxyl Group)を有する酸の形態で存在する。言い換えれば、カルボン酸(Carboxylic Acid)の形態を有するようになり、炭酸(Carbonic Acid)と呼ばれる。ところで、他のカルボン酸とは異なって、炭酸の他方の水酸化基(Hydroxyl Group)は、アルコール基(Alcohol Group)の役割がすることができるようになっている。
本発明者は、この点に着目し、二酸化炭素を縮合重合反応させる場合、他の物質をほとんど使わずに、二酸化炭素のみの反応を通じて安定した物質に製作することができ、この場合、従来の二酸化炭素の固定方法に比べて費用を大きく低減することができることを確認した。
下記の化学式1のとおりに、炭酸同士の反応を通じてエステル化が可能である。
Figure 0005902828
このような反応を用いて、水溶液上で連続的に反応させると、縮合重合(Condensation Polymerization、Polycondensation)反応となり、これを通じて、下記の化学式2のように複数個の炭酸分子が反応した高分子炭酸(Polycarbonic Acid)線状分子(Linear Molecule)を得ることができる。
Figure 0005902828
このような分子式は、簡単に下記のような化学式3で表され得るが、カッコの中に入っている部分は繰り返し単位であり、下の添え字として付加されているnは、この繰り返し単位が幾つ連結されているかを示すものである。
Figure 0005902828
上記のエステル化反応は、多量の水素イオンが存在する環境において起きるため、本発明では、多量の水素イオンを提供することができる強酸(Strong Acid)触媒が必要である。
また、反応は、酸が解離できる水溶液上で起きなければならず、反応物質は、水溶性(Water Solubility)でなければならない。ところで、二酸化炭素が水に溶けて生成される炭酸は弱酸であることから、触媒として用いられる強酸に比べて水溶性が顕著に落ちてきて、寧ろ気体の二酸化炭素として存在する方がより安定であり、低い分圧では強酸水溶液にほとんど溶解されない。
したがって、二酸化炭素の水溶性を高めて縮合重合反応を誘導するためには、二酸化炭素の分圧を高くしてくれる必要がある。二酸化炭素の分圧は、少なくとも30気圧以上でなければならず、100気圧を超えても縮合重合反応に与える効果は飽和されるだけであるため、30〜100気圧に保持することが好ましい。
一方、本発明によって高分子化され、固体状態で安定した二酸化炭素は、珍しい挙動を示すことがある。炭素は、自然界で酸化されない元素状態で存在することができる物質であるが、その理由とは、炭素原子が互いに結合して、安定して存在することができるためである。黒鉛やダイヤモンドは、炭素原子同士が結合して安定した状態で存在する例である。このうち、ダイヤモンド(diamond)は、3次元的ネットワークを有している物質である。また、黒鉛(graphite)は、2次元的ネットワークを有している物質であり、平面形態を有したグラフェン(graphene)が重畳した構造からなっているが、ダイヤモンド程ではないものの、安定化した構造である。このような理由から、原子数及び酸素と結合する結合数を基準とする時、他の元素と比べると、比較的に燃焼エネルギーが低くなる効果を奏するようになる。
これに比べて、炭素と同じ族に属していながらも、シリコンは、自然界において元素状態で存在する場合を見出せないが、シリコンの場合には、酸素と結合した状態で、水晶(quartz)のような安定した結晶状で存在する。これは、シリコンが酸素より原子の大きさがさらに大きく、酸素原子がその中間に介在している場合に、単位体積当たりより多くの原子数で満たされることができ、より多くの原子がシリコンとシリコンの原子との間に存在するので、電子のエネルギーを低くして安定化される効果を示すことができるからである。
しかし、炭素の場合は、酸素より原子の大きさが小さく、化学結合の数も、酸素は2つの共有結合のみを有することができるが、これに対し、二酸化炭素は4つの化学結合を作ることができる。したがって、単位体積当たりの原子個数の面でも、化学結合の数で、酸素が介在している結合よりは、炭素同士が結合して作った結晶が安定的であり得る。
したがって、二酸化炭素が固体状態に固定され得るならば、炭素は、酸素と結合した状態で存在するよりは、固体結晶相であるダイヤモンドと黒鉛のように炭素のみの結合からなる方がより安定的である。
このような事実を利用すると、たとえダイヤモンドの形態は自然的に作り難いが、黒鉛の形態は、わりと容易に作られるので、一応二酸化炭素を固体状態に作った後は、気体状態の二酸化炭素よりは容易に黒鉛に作ることができるという理論的な解釈が可能である。
本発明者は、このような理論的な解釈に基づいて、上述した縮合重合を通じて形成された二酸化炭素の高分子化合物に熱エネルギーを加える場合、炭素の再生が可能であるという点に着目し、前記高分子化合物を所定の温度で加熱して、下記化学式4のような反応が起きることを確認した。
Figure 0005902828
前記化学式4のような反応が行われるようにするためには、少なくとも500℃以上の温度で、前記縮合重合反応を通じて合成された高分子材料を加熱する必要があるが、これは、500℃未満では酸素の分離がほとんど起こらず、二酸化炭素の分解反応が主に起きるからである。
好ましい加熱温度は、550〜1100℃であるが、その理由は、500〜550℃未満では、酸素の分解反応と二酸化炭素の分解反応とが混ぜて起きるため、炭素の回収効率が落ちるようになり、1100℃を超えて加熱する場合、炭素の回収効率は飽和されるが、一方、熱エネルギーの使用量が多くなり、回収費用が大きくなるからである。
以下、本発明の実施のための最善の形態について説明する。
塩酸と水(蒸留水)を混合してpH1.5の塩酸水溶液を製造する。このように製造された塩酸水溶液を高温、高圧環境を具現可能な反応器であるオートクレーブに投入する。以後、前記オートクレーブに二酸化炭素を注入して60気圧まで加圧し、この時、オートクレーブの温度は常温とした。その結果、濃図1%程度の高分子物質が合成された。
図1は、合成された物質の構造を分析した赤外線吸光スペクトルを示した図である。図1から確認されるように、合成された物質は、カルボニル基(Carbonyl Group)とエーテル基(Ether Group)の特性を示しており、これに加え、水酸化基(Hydroxyl Group)が付着していることを見せている。すなわち、高分子炭酸が形成されたのであり、これは、本発明の実施例による方法を通じて二酸化炭素の固定及び貯蔵が可能であることを意味する。
このように形成された高分子炭酸化合物の0.25gを、アルゴンガスを100cc/minの流量で流す雰囲気下で加熱しながら、熱重量分析装置を用いて熱分解挙動を分析した。熱重量分析は、ルボサーム(Rubotherm)社のマグネチックサスペンションバランス(magnetic suspension balance)を装着し、ルボサーム加熱システムを備えた熱重量分析装置を用いた。また、四重極子質量分析計(IPI GAM 400model)を用いて、二酸化炭素と酸素の2種類の物質の濃度を測定する方法で、発生したガスを分析した。
図2は、熱重量分析の結果とガス発生特性の結果とを併せて示した図である。図2によると、温度が上昇しながら、加熱の初期から二酸化炭素が発生することが確認されるが、これは、明確ではないが、対象物質である二酸化炭素の縮合反応により形成されたエステル基を有する高分子物質の分解過程で生成されるものであると考えられる。これは、加熱温度が低いため、高分子炭酸化合物に加えられる熱エネルギーが十分でない時には、高分子炭酸化合物内の不安定な結合が存在する箇所において結合が切れて二酸化炭素が生成されるが、炭素原子の再配置が必要であり、一定以上のエネルギーが必要な炭素原子間の結合が生じないものと解釈することができる。
ところが、500℃の付近から酸素が発生し始め、550℃の付近では、二酸化炭素の発生が停止し、酸素の発生が急激に増加することが確認された。これは、原子の再配置が行われる程の十分なエネルギーが供給されると、炭素同士で結合することがより安定した結合を作るため、それ以上二酸化炭素を発生せず、酸素のみを発生させて炭素が生成されるものと解釈することができる。
このような過程を通じて生成された物質をラマン分光分析機(BRUKER SENTERRA model(wave length 532nm、power20mW、exposure time100s))を用いて分析し、その結果を図3に示した。
図3に示された黒鉛構造の特性バンド(G)と欠陷構造の特性バンド(D)により、本発明の実施例を通じて生成された物質が欠陷を含む黒鉛であることが分かる。
したがって、本発明の実施例に係る方法によると、縮合重合反応を通じて固体化した二酸化炭素を再び炭素として再生させることができるようになり、二酸化炭素の固定と、固定された二酸化炭素の炭素資源化が可能できる、資源の循環システムの構築が可能となる。

Claims (9)

  1. 強酸水溶液が注入された反応器に、二酸化炭素を大気圧よりも高い圧力で加圧して注入することにより、前記二酸化炭素が前記強酸水溶液に溶解されて生成された炭酸(Carbonic Acid)、縮合重合(Condensation Poymerization)反応を通じて高分子化して高分子材料を合成しており、
    前記反応器の温度は、20〜100℃であり、
    前記二酸化炭素の圧力は、30〜100気圧であることを特徴とする二酸化炭素の固定方法。
  2. 前記強酸水溶液は、硫酸、硝酸及び塩酸のうちから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の固定方法。
  3. 前記高分子材料は、下記化学式及びその作用基(Functional Group)中の一部が他の作用基で置換されている変形(Derivative)で表される物質であることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の固定方法。
    Figure 0005902828
  4. 前記高分子材料は、線状高分子の炭素原子の一部に架橋結合(Cross Link)が形成され、前記線状高分子同士が化学結合(Chemicalbond)で連結されている物質であることを特徴とする請求項に記載の二酸化炭素の固定方法。
  5. 前記強酸水溶液のpHは、2以下であることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の固定方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法で合成された高分子材料を加熱して、前記高分子材料から酸素を分離し、炭素を回収することを特徴とする炭素回収方法。
  7. 前記高分子材料を加熱する際の加熱温度は、500〜1100℃であることを特徴とする請求項に記載の炭素回収方法。
  8. 前記高分子材料を加熱する際の加熱温度は、550〜700℃であることを特徴とする請求項に記載の炭素回収方法。
  9. 前記高分子材料は、カルボキシル基と水酸化基とを含むことを特徴とする請求項に記載の炭素回収方法。
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