JP5897920B2 - 接近車両検出装置、車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム - Google Patents

接近車両検出装置、車両用前照灯の点灯制御装置、車両用前照灯システム Download PDF

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Description

本発明は、自車両に接近する車両の存在を検出する技術並びにこれを用いて自車両の前照灯による照射状態を制御する技術に関する。
夜間に車両を走行させる際に、運転者は、基本的に前照灯によりロービームを路面に照射させ、必要に応じてハイビームを照射させることにより車両の前方を確認する。しかしながら、いわゆるカットオフラインより上側に光を照射すると、対向車や先行車(以下、これらを「前方車両」という。)にグレアを与えるおそれがある。このため近年では、自車両に搭載されたカメラによって前方車両を撮影して得られる画像を用いて前方車両のランプ(テールランプまたはヘッドランプ)の位置を検出し、前方車両の位置が遮光範囲となるようにようにしてハイビームの照射パターンを制御することにより、前方車両へのグレアを抑制する技術が種々提案されている。このような先行例は、例えば特開2010−232081号公報(特許文献1)に開示されている。
また、特開2006−327314号公報(特許文献2)には、自車両の後方を撮影して得られる画像を用いて自車両の後方から接近する後方車両を検出し、この後方車両の追い越し動作を予測して自車両の前照灯の照射状態をハイビームからロービームに切り替える配光制御技術が開示されている。さらに、自車両の後方から接近する後方車両を検出する技術は、特開平6−214014号公報(特許文献3)にも開示されている。
ところで、特許文献1に開示の先行例では、基本的に前方車両の2つのリアランプの位置を検出することによって遮光範囲を設定しているので、カメラによって撮影された画像内に前方車両のリアランプが2つとも映っていない場合にはシステム側では「前方車両が存在しない」と判断される。このため、実際にはまだ前方車両の存在する領域にハイビームが照射されることになり、そのハイビームが前方車両のサイドミラーで反射して前方車両へグレアを与える場合が生じる。このような不都合の一部については、上記した特許文献2、3に開示の先行例により解消し得る。しかしながら、特許文献2、3に開示の先行例はいずれも自車両の後方を撮影した画像を用いているので、自車両が前方車両を追い越す場合には対応し得ない。さらに、原理上、自車両の前方を撮影するカメラと後方を撮影するカメラの2つが必要となるために構成の複雑化、高コスト化を招くという点で改良の余地がある。
特開2010−232081号公報 特開2006−327314号公報 特開平6−214014号公報
本発明に係る具体的態様は、構成を複雑化することなく、自車両に対して前方と後方のいずれから接近する車両についてもその存在を検出可能な技術を提供することを目的とする。
また、本発明に係る他の具体的態様は、自車両に対して前方と後方のいずれから接近する車両に対してもグレアを与えることを抑制可能な光照射技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の接近車両検出装置は、(a)自車両の前方を撮影した画像に基づいて自車両の前方に存在する対象車両を検出する車両検出部と、(b)車両検出部による検出結果に基づいて、対象車両が上記画像の撮影範囲外へ消失しつつある状態と対象車両が上記画像の撮影範囲内へ進入し始めている状態のいずれであるかを示すロストフラグを設定するロストフラグ設定部と、(c)上記画像の少なくとも左右各下側に設定された特徴検出領域において、対象車両に関連する対象物を検出する対象物検出部と、(d)対象物検出部によって対象物が検出されたときに上記画像に基づいて当該対象物の移動方向を判定する移動方向判定部と、(e)ロストフラグ、対象物の有無及びその移動方向に基づいて自車両へ接近する対象車両の有無を判定する対象車両状態判定部を備える接近車両検出装置である。
上記の接近車両検出装置によれば、対象車両の検出状態の変化(検出から非検出へ、或いはその逆)が生じたかどうかを示すロストフラグを設定するともに、画像の少なくとも左右各下側に設定された特徴検出領域において対象車両に関連する対象物(具体例は後述)とその移動方向をさらに検出することで、それらの条件の組み合わせに基づいて自車両に対して対象車両が前方と後方のいずれから接近したかを判別し得る。また、原理的にカメラは自車両の前方を撮影する1つで足りるため、構成を複雑化することがない。
上記の接近車両検出装置において、対象物検出部は、特徴検出領域の画像を所定のパターン画像と照合することによって対象物を検出することができる。ここでいう「対象物」とは、対象車両に関連する種々の物(対象車両の一部を構成する物)であり、例えばタイヤホイールである。
これにより、画像の左右各下側に映った対象車両、換言すれば自車両の斜め前方に接近した車両の存在を容易に検出することができる。
本発明に係る一態様の車両用前照灯の点灯制御装置は、上記した接近車両検出装置と、この接近車両検出装置による検出結果に応じて配光パターンを設定し、当該配光パターンに応じた制御信号を生成して車両用前照灯へ出力する配光制御部を備える。
これにより、自車両に対して前方と後方のいずれから接近する車両に対してもグレアを与えることを抑制可能な車両用前照灯の点灯制御装置が提供される。
本発明に係る一態様の車両用前照灯システムは、上記した車両用前照灯の点灯制御装置と、この点灯制御装置によって制御される車両用前照灯を含んで構成される。
これにより、自車両に対して前方と後方のいずれから接近する車両に対してもグレアを与えることを抑制可能な車両用前照灯システムが提供される。
図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。 図2は、光学ユニットの構成例を示す分解斜視図である。 図3は、ロストフラグ設定部によるロストフラグの設定方法について説明するための図である。 図4は、対象物検出部による対象物の検出方法について説明するための図である。 図5は、特徴テンプレートの一例について説明するための図である。 図6は、類似度の算出結果の例を示す図である。 図7は、類似度の変化の様子を示す図である。 図8は、対象物の移動方向を判定する方法について説明するための図である。 図9は、自車両が対象車両としての先行車両を追い越す場合における対象車両の状態を判定する方法について説明するための概念図である。 図10は、自車両が対象車両としての後方車両に追い越される場合における対象車両の状態を判定する方法について説明するための概念図である。 図9および図10に示した対象車両の状態判定の内容を一覧にして示す図である。 図12は、車両用前照灯システムの全体的な動作手順を示すフローチャートである。 図13は、接近車両検出ルーチンの動作手順を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示すブロック図である。図1に示す車両用前照灯システムは、カメラ10によって自車両の前方の空間(対象空間)を撮像して得られる画像に基づいて配光パターンを設定して光照射を行うものであり、中央制御部11およびこの中央制御部11に接続された2つの光学ユニット20R、20Lを備える。
カメラ10は、自車両の所定位置(例えば室内ミラー付近)に設置されており、自車両の前方の空間を撮影する。
中央制御部11は、車両検出部12、ロストフラグ設定部13、対象物検出部14、移動方向判定部15、対象車両状態判定部16および配光制御部17を有する。中央制御部11は、例えばCPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることにより実現されるものである。なお、この中央制御部11の全体が「車両用前照灯の点灯制御装置」に対応し、さらにロストフラグ設定部13、対象物検出部14、移動方向判定部15および対象車両状態判定部16が「接近車両検出装置」に対応する。
車両検出部12は、自車両の前方の空間を撮影して得られた画像(画像データ)をカメラ10から取得し、この画像に対して画像認識処理を行うことにより、前方車両(対象車両)の位置情報を検出する。
ロストフラグ設定部13は、車両検出部12による対象車両の位置情報の検出結果に基づいて、対象車両がカメラ10による撮影範囲外へ消失しつつある状態と対象車両がカメラ10による撮影範囲内へ進入し始めている状態のいずれであるかを示すフラグであるロストフラグを設定する。
対象物検出部14は、カメラ10から出力される画像に基づいて、対象車両の部分的な特徴を示す対象物(例えば、タイヤホイール)の有無を検出する。
移動方向判定部15は、対象物検出部14によって検出される対象物の移動方向(左右いずれかの方向)を判定する。
対象車両状態判定部16は、上記したロストフラグ、対象物とその移動方向の各情報に基づいて、自車両に接近した対象車両の状態を判定する。
配光制御部17は、車両検出部12によって求められる前方車両の位置情報および対象車両状態判定部16による対象車両(接近車両)の状態の判定結果に応じた遮光範囲を有する配光パターンを設定し、この設定した配光パターンに応じて光が照射されるように各光学ユニット20R、20Lのそれぞれへ制御信号(配光制御信号)を出力する。
光学ユニット20Rは、自車両の前方右側に設置されて自車両の前方を照らす光を照射するために用いられるものである。同様に、光学ユニット20Lは、自車両の前方左側に設置され、自車両の前方を照らす光を照射するために用いられるものである。図示のように各光学ユニット20R、20Lは共通の構成を有しており、具体的には、各々、ユニット側制御部21、LED点灯回路22、相互に並列接続された7個のLED(発光素子)1〜7を備えている。
ユニット側制御部21は、配光制御部17からの制御信号(LED点消灯信号)を受けて、LED点灯回路22へ制御信号を与えることにより各LED1〜7の点消灯および個々のLEDの光度を個別に制御する。
LED点灯回路22は、配光制御部17からの制御信号に基づいて各LED1〜7へ駆動信号(駆動電流)を個別に供給することにより、各LED1〜7の点消灯を制御し、かつ駆動電流の大きさにより各々の光度を制御する。
図2は、光学ユニットの構成例を示す分解斜視図である。図2に示すように、光学ユニット20R(または20L)は、車両前後方向に延びる光軸AX上に配置された投影レンズ41と、この投影レンズ41の後側焦点面よりも後方に配置された光源ユニット30と、投影レンズ41を所定位置に保持するレンズ保持枠40と、光源ユニット30に取り付けられたヒートシンク50を含んで構成されている。この光学ユニット20Rは、投影レンズ41がレンズ保持枠40に取り付けられ、このレンズ保持枠40がヒートシンク50にねじ止め固定されることにより一体化される。光源ユニット30は、複数の導光レンズ部31を一体化してなる干渉防止部材32と、一方向(水平方向)に配列された複数のLEDを有して干渉防止部材32の後方に配置された発光素子基板33を含んで構成されている。発光素子基板33に備わった各LEDが上記したLED点灯回路22と接続された各LED1〜7である。各LEDから放射される光は、干渉防止部材32の各導光レンズ部31によって投影レンズ41に導かれ、自車両の前方に投影される。このとき、各発光素子の点灯/消灯を個別に制御することにより、ハイビームの照射エリアを部分的に遮光するなど配光パターンを自在に制御できる。先行車や対向車の存在する配光エリアを非照射状態とし、他の配光エリアを照射状態とすることで、先行車等への眩惑を防止し、かつ自車両のドライバーの視認性を高めることができる。
以下、本実施形態の車両用前照灯システムの動作を詳細に説明する。まず、本実施形態の車両用前照灯システムが自車両へ接近する車両を検出し、その検出結果に基づいて配光制御する原理について詳細に説明する。
図3は、ロストフラグ設定部によるロストフラグの設定方法について説明するための図である。ここでは、カメラ10によって撮影される画像における右下側の一部領域が模式的に示されている。図示のように、ある時刻t(tフレーム目)において対象車両のリア側が検出されているとする。ここでは、リアランプがペアで検出されている場合に車両検出部12によって「対象車両有り」と検出される。このとき、ロストフラグ設定部13により2つのリアランプを含む矩形領域Aが設定され、この矩形領域Aには右端の検出点Pと左端の検出点Pが設定される。そして、各検出点P、Pの移動方向が求められるとともに、各検出点P、Pのいずれかが消失したか否かが判定される。ここでは、時刻t+1(t+1フレーム目)に右側の検出点Pが画像端の外側へ消失する。このとき、tフレーム目での各検出点P、Pの移動方向が「右向き」であったので、ロストフラグが“1”に設定される。これは、対象車両がカメラ10による撮影範囲外へ消失しつつある状態を示す。逆にtフレーム目での各検出点P、Pの移動方向が「左向き」であった場合にはロストフラグが“0”に設定される。これは、対象車両がカメラ10による撮影範囲内へ進入し始めている状態を示す。なお、画像の左下側の一部領域に対しても同様にしてロストフラグが設定される。この場合には、tフレーム目での各検出点P、Pの移動方向が「右向き」であればロストフラグが“0”に設定される。これは、対象車両がカメラ10による撮影範囲内へ進入し始めている状態を示す。逆にtフレーム目での各検出点P、Pの移動方向が「左向き」であった場合にはロストフラグが“1”に設定される。これは、対象車両がカメラ10による撮影範囲外へ消失しつつある状態に対応する。
図4は、対象物検出部による対象物の検出方法について説明するための図である。ここでは、カメラ10によって撮影される画像の全体領域が模式的に示されている。図示のように、画像の右下側と左下側のそれぞれに特徴検出領域100R、100Lが設定される。これらの特徴検出領域100R、100Lは、自車両の右側前方または左側前方に存在する対象車両を効率よく検出するために設定されるものである。具体的には、これらの特徴検出領域100R、100Lに対して、予め用意しておいた特徴テンプレート(パターン画像)を照合することにより、対象車両を構成する部品、部分などを検出する。このように、画像の全体を照合せずに、各特徴検出領域100R、100Lのみを照合することにより、処理負担を大幅に削減して高速に照合することが可能となる。
図5は、特徴テンプレートの一例について説明するための図である。ここでは、検出対象領域100Lが拡大して示されている。特徴テンプレートとは、一般的な車両が有している特徴(輝度情報、色情報)をテンプレート化したものをいう。車両の特徴としては、例えばタイヤホイール、ヘッドランプ、リアランプなどが挙げられる。本実施形態では、特徴テンプレート110としてタイヤホイールの画像を用意しておき、この特徴テンプレート110を各特徴検出領域100R、100L内でスキャンすることで各特徴検出領域100R、100Lに対象物としてのタイヤホイールが存在するかどうかを検出する。この検出について、本実施形態では特徴テンプレート110と各特徴検出領域100R、100L内の画像との類似度を用いる。この類似度の算出方法については公知の画像処理技術(テンプレートマッチング技術)を用いることができ、例えばSAD(Sum Of Squared Difference)、SSD(Sum Of Absolute Difference)、OCM(Orientation Code Matching)などの手法を用いることができる。例えば、本実施形態ではOCMを用いるものとする。
図6は、類似度の算出結果の例を示す図である。図6では、横軸がフレーム数(すなわち時間経過)、縦軸が類似度に対応している。ここでは、類似度が300〜900の数値範囲で示されており、閾値が600に設定されている。対象物検出部14は、カメラ10によって撮影される画像(動画)の各フレームについて類似度を算出し、閾値の600を超えた場合に対象物(本例ではタイヤホイール)が存在することを検出する。なお、閾値は適宜に設定可能であり、上記した一例である「600」に限定されない。
図7は、類似度の変化の様子を示す図である。図7では、図6の一部範囲(図6中の左側に矩形で囲んだ範囲)が拡大して示されている。また、図7では、自車両が後方車両に右側方から追い越される場合の特徴検出領域100Rの画像が類似度と対応づけて示されている。あるタイミング(1)では特徴検出領域100Rにはまだ後方車両が現れておらず、対象物であるタイヤホイールが存在しないため、類似度は460程度である。次のタイミング(2)では特徴検出領域100Rには後方車両のフロント側ボディ側方が現れ、対象物であるタイヤホイール(前輪)が存在するため、類似度が閾値600を超えている。次のタイミング(3)では特徴検出領域100Rには後方車両のボディ側方が現れ、対象物であるタイヤホイールは存在しなくなっているため、類似度が500前後に低下している。さらに次のタイミング(4)では特徴検出領域100Rには後方車両のリア側ボディ側方が現れ、対象物であるタイヤホイール(後輪)が存在するため、類似度が再び閾値600を超えている。さらに次のタイミング(5)では特徴検出領域100Rには後方車両のリア側が現れ、対象物であるタイヤホイールはほとんど消失しているため、類似度が500前後に低下している。なお、ここでは自車両が後方車両に追い越される場合を説明したが、自車両が前方車両を追い越す場合についても同様である。このように、対象車両が自車両の左右いずれかを通過する際には、一定期間内に類似度のピークが2つ現れる。次に、この2つのピークが生じるときの対象物の移動方向を検出する方法について説明する。
図8は、対象物の移動方向を判定する方法について説明するための図である。図示のように、(t−1)フレームにおいて特徴検出領域に対象物であるタイヤホイールが現れ始め、(t)フレームにおいて類似度が閾値を超え、このタイヤホイールが検出される。このとき、対象物であるタイヤホイールの少なくとも一部を含む矩形領域が図示のように設定され、その一点の座標(x1,y)が検出される。同様に、(t+1)フレームにおける座標(x2,y2)も検出される。このとき、移動方向判定部15は、各座標値を用いて(x1−x2)を演算することにより、移動方向を判定することができる。具体的には、(x1−x2)が正の値をとる場合には「左向き」、負の値をとる場合には「右向き」と移動方向を判定することができる。
図9は、自車両が対象車両としての先行車両を追い越す場合における対象車両の状態を判定する方法について説明するための概念図である。車両検出部12により「先行車両なし」と検出されると、ロストフラグ設定部13はロストフラグを設定する。この時点で、対象車両状態判定部16は、次の判定1までは「対象車両あり」と判定する。次に、対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが検出され、かつその移動方向(本例では「右方向」)が移動方向判定部15により判定される(判定1)。この判定結果を受けて、対象車両状態判定部16は、「対象車両あり」と判定する。さらに、対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが再度検出され、かつその移動方向が移動方向判定部15により判定される(判定2)。この判定結果を受けて、対象車両状態判定部16は、「対象車両なし」と判定する。これは、移動方向「右方向」の判定結果が2回続いたことから、自車両が対象車両を追い越し終わり、対象車両は自車両の後方へ相対的に移動したと判断できるからである。このように、車両検出部12により「対象車両なし」と検出されてから、実際に対象車両が自車両の後方へ移動し終えるまでの間も、対象車両の状態を「対象車両あり」と判定し続けることができる。
図10は、自車両が対象車両としての後方車両に追い越される場合における対象車両の状態を判定する方法について説明するための概念図である。車両検出部12により「先行車両なし」と検出された状態において、対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが検出され、かつその移動方向(本例では「左方向」)が移動方向判定部15により判定される(判定1)。この判定結果を受けて、対象車両状態判定部16は、「対象車両あり」と判定する。さらに、対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが再度検出され、かつその移動方向が移動方向判定部15により判定される(判定2)。この判定結果を受けて、対象車両状態判定部16は、「対象車両あり(判定待ち)」と判定する。この判定結果は、その後に車両検出部12により対象車両が検出されるまで保持される。これは、移動方向「左方向」の判定結果が2回続いたことから、対象車両が自車両を追い越し終わり、対象車両は自車両の前方へ相対的に移動したと判断できるからである。このように、対象物が2回検出された後、車両検出部12により「対象車両あり」と検出されるまでの間も対象車両の状態を「対象車両あり」と判定し続けることができる。
図11は、図9および図10に示した対象車両の状態判定の内容を一覧にして示す図である。対象車両の状態判定については、ロストフラグの値により初期アクションが変わる。具体的には、ロストフラグが“1”の場合には判定1までは「対象車両あり」と判定され、ロストフラグが“0”の場合には判定1までは「対象車両なし」と判定される。次に、判定1において対象車両の対象物であるタイヤホイールとその移動方向が検出されると、それ以前のロストフラグが“0”か“1”かによらず「対象車両あり」と判定される。次に、判定2において対象物であるタイヤホイールとその移動方向が検出された場合に、その移動方向が判定1での移動方向とは異なる場合には、対象車両と自車両とがほぼ同じ速度で併走しており、同一のタイヤホイールが検出されていると判断できるため、判定2のデータ(移動方向のデータ)を削除し、以降のフレームで再び算出されるタイヤホイールの移動方向を判定2のデータとして採用する。他方、判定2における移動方向が判定1と同じである場合には以下のように判定できる。直前のロストフラグが“0”であり、判定1および判定2のいずれでも対象物であるタイヤホイールの移動方向が左向きである場合には、自車両が対象車両に追い抜かれる場面であるので、その後に車両検出部12により対象車両が検出されるまでの間、対象車両状態判定部16は「対象車両あり」と判定する。また、ロストフラグ設定部13は、“0”であったロストフラグを“1”に設定する。また、直前のロストフラグが“1”であり、判定1および判定2のいずれでも対象物であるタイヤホイールの移動方向が「右向き」である場合には、自車両が対象車両を追い抜く場面であるので、判定2の以降、対象車両状態判定部16は「対象車両なし」と判定する。また、ロストフラグ設定部13は、“1”であったロストフラグを“0”に設定する。なお、ここでは対象車両が自車両に対して相対的に右側に位置する場合を説明したが、対象車両が自車両に対して相対的に左側に位置する場合には移動方向の条件等を逆にすることで同様に処理できる。
本実施形態の車両用前照灯システムの動作原理は以上の通りであり、次に上記した動作原理に基づく車両用前照灯システムの動作手順の一例について説明する。図12は、車両用前照灯システムの全体的な動作手順を示すフローチャートである。
車両検出部12は、カメラ10から出力される自車両の前方を撮影した画像を用いて前方車両の位置情報を検出する(ステップS11)。ここでいう車両検出は上記した通り、例えばテールランプまたはヘッドランプのペア性を利用した車両検出をいう。
車両検出部12による検出の結果、前方車両が存在する場合には(ステップS12;Yes)、配光制御部17は、検出された前方車両の位置情報に基づいて配光制御を行う(ステップS14)。具体的には、配光制御部17は、前方車両の存在する領域を遮光範囲とした配光パターンを設定し、この配光パターンを実現するための配光制御信号を生成して各光学ユニット20R、20Lへ出力する。
一方、車両検出部12による検出の結果、前方車両が存在しない場合には(ステップS12;No)、上記した動作原理に基づく接近車両検出ルーチンが実行される(ステップS13)。そして、配光制御部17は、当該ルーチンによる対象車両の有無の判定結果に応じて配光制御を行う(ステップS14)。具体的には、配光制御部17は、自車両に接近する対象車両が存在する場合にはその対象車両の存在する領域に対応するハイビームが非照射状態となるようにする。
その後、配光制御部17は、ヘッドランプスイッチが消灯状態に切り替えられる等の条件に基づいてシステム終了すべきか否かを判定する(ステップS15)。システム終了する必要がない場合には上記したステップS11以降の処理が繰り返され(ステップS15;No)、システム終了する必要がある場合(ステップS15;Yes)には一連の処理が終了する。
図13は、接近車両検出ルーチンの動作手順を示すフローチャートである。
対象車両状態判定部16は、ロストフラグ設定部13により設定されたロストフラグが“1”と“0”のいずれかを判定し(ステップS21)、ロストフラグが“1”である場合には「対象車両あり」と判定し(ステップS22)、ロストフラグが“0”である場合には「対象車両なし」と判定し(ステップS23)、その判定結果を配光制御部17へ通知する。
対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが検出され、移動方向判定部15によりその対象物の移動方向が判定されると(ステップS24;判定1)、対象車両状態判定部16は、「対象車両あり」と判定し(ステップS25)、その判定結果を配光制御部17へ通知する。
その後再度、対象物検出部14により対象物であるタイヤホイールが検出され、移動方向判定部15によりその対象物の移動方向が判定されると(ステップS26;判定2)、対象車両状態判定部16は、ステップS24の判定1と当ステップS26の判定2の各判定結果が一致しているか、具体的には対象物の移動方向が一致しているかを判定する(ステップS27)。
対象物の移動方向が一致していない場合には(ステップS27;No)、判定2の内容が取り消され、ステップS26に戻る。
対象物の移動方向が一致している場合には(ステップS27;Yes)、対象車両状態判定部16は、その移動方向がいずれの方向であるかを判定する(ステップS28)。
移動方向が「左向き」である場合にはその旨が対象車両状態判定部16からロストフラグ設定部13に通知され、ロストフラグ設定部13は、ロストフラグの値を反転させる(ステップS29)。また、移動方向判定部15は、移動方向の判定結果を初期化する(ステップS30)。
移動方向が「右向き」である場合にはその旨が対象車両状態判定部16からロストフラグ設定部13に通知され、ロストフラグ設定部13は、ロストフラグの値を反転させる(ステップS31)。また、移動方向判定部15は、移動方向の判定結果を初期化する(ステップS32)。さらに、対象車両状態判定部16は、「対象車両なし」と判定し(ステップS33)、その判定結果を配光制御部17へ通知する。
以上のような本実施形態によれば、対象車両の検出状態の変化(検出から非検出検出へ、或いはその逆)が生じたかどうかを示すロストフラグを設定するともに、画像の少なくとも左右各下側に設定された特徴検出領域において対象車両に関連する対象物を検出し、その移動方向をさらに検出することで、自車両に対して対象車両が前方と後方のいずれから接近したかを判別し得る。また、原理的にカメラは自車両の前方を撮影する1つで足りるため、構成を複雑化することがない。そして、この接近車両の検出結果を用いて配光制御を行うことにより、自車両に対して前方と後方のいずれから接近する車両に対してもグレアを与えることを抑制可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、配光パターンの制御についてはLEDを点消灯することによって行った例で説明したが、LED等の光源を点灯し、消灯すべきエリアを遮光手段により遮光するようにしてもよい。
1〜7:LED
10:カメラ
11:中央制御部
12:車両検出部
13:ロストフラグ設定部
14:対象物検出部
15:移動方向判定部
16:対象車両状態判定部
17:配光制御部
20R、20L:光学ユニット
21:ユニット側制御部
22:LED点灯回路

Claims (5)

  1. 自車両の前方を撮影した画像に基づいて前記自車両の前方の対象車両を検出する車両検出部と、
    前記車両検出部による検出結果に基づいて、前記対象車両が前記画像の撮影範囲外へ消失しつつある状態と前記対象車両が前記画像の撮影範囲内へ進入し始めている状態のいずれであるかを示すロストフラグを設定するロストフラグ設定部と、
    前記画像の少なくとも左右各下側に設定された特徴検出領域において、前記対象車両に関連する対象物を検出する対象物検出部と、
    前記対象物検出部によって前記対象物が検出されたときに前記画像に基づいて当該対象物の移動方向を判定する移動方向判定部と、
    前記ロストフラグ、前記対象物の有無及び前記移動方向に基づいて前記自車両へ接近する前記対象車両の有無を判定する対象車両状態判定部と、
    を含む、接近車両検出装置。
  2. 前記対象物検出部は、前記特徴検出領域の画像を所定のパターン画像と照合することによって前記対象物を検出する、請求項1に記載の接近車両検出装置。
  3. 前記対象物がタイヤホイールである、請求項1又は2に記載の接近車両検出装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の接近車両検出装置と、
    前記接近車両検出装置による検出結果に応じて配光パターンを設定し、当該配光パターンに応じた制御信号を生成して前記車両用前照灯へ出力する配光制御部、
    を含む、車両用前照灯の点灯制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両用前照灯の点灯制御装置と、
    前記点灯制御装置によって制御される車両用前照灯、
    を含む、車両用前照灯システム。
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