JP5896242B2 - アンカーボルトとコンクリートとの固着状態を診断する方法 - Google Patents

アンカーボルトとコンクリートとの固着状態を診断する方法 Download PDF

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Description

本発明は、アンカーボルトとコンクリートとの固着状態を診断する診断方法に関する。
近年、トンネル、橋梁、建物、ダムなどの各種鉄筋コンクリート構造物を非破壊で診断することが社会的に重要視されている。これまで、本発明者らは、非破壊でコンクリート強度や鉄筋の位置を測定することができる、電磁パルスによる音響診断技術を開発してきた(例えば特許文献1及び2)。
コンクリートとアンカーボルトとの固着状態を診断する方法として、従来、テストハンマーによる打診法が用いられている。
国際公開WO02/40959号公報 特開2004−125674号公報
しかしながら、テストハンマーによる打診法では、検査員がテストハンマーでアンカーボルトを叩き、自分の耳でその音響を聞いて聴覚による判断に依存しているため、音響を記憶することも検査の再現性を確かめることも難しい。また、アンカーボルトをテストハンマーで叩いてもボルトの緩みを診断することはできるが、肝心のコンクリートとアンカーボルトとの固着状態が健全であるか否かを評価することはできない。
そこで、本発明では、アンカーボルトとコンクリートとの固着状態を評価することができる診断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、コンクリートにアンカーボルトが部分的に埋め込まれ、コンクリートの表面でプレートがアンカーボルトにナットで締め付けられて構成された構造物の診断方法において、アンカーボルトのうちコンクリート表面から露出している部分の周囲に電磁石を配置して電磁石にパルス電流を流しアンカーボルトを吸引することにより生じる音響を検出し、その検出した信号を解析することを特徴とする。
上記構成において、電磁石にパルス電流を流して音響を検出することを、ナットの締め付けを異ならせて行う。
上記構成において、アンカーボルトとコンクリートとの間には接着層が介在しており、信号の解析により、接着層の充填が健全であるか否かを判断する。
上記構成において、音響は、コンクリート表面上又はアンカーボルトの露出部上に配置した検出素子により検出される。また、検出した信号に含まれる周波数成分のばらつきに基づいて、コンクリートとアンカーボルトとの固着状態が診断される。
本発明によれば、アンカーボルトのうちコンクリート表面から露出している部分の周りに電磁石を配置し、電磁石にパルス電流を流すことにより、アンカーボルト全体を吸引する。この吸引によりアンカーボルトが変位して生じる音響を検出し、解析することにより、アンカーボルトとコンクリートとの固着状態を診断することができる。
本発明の実施形態に係る診断方法の概要を説明するための模式図である。 実施例で使用した供試体を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 各アンカーボルトの位置に対してアタッチメントをナットで締め付けた状態での電磁石のコイルと検出素子の位置を示す図であり、(a)乃至(e)は電磁石のコイル及び検出素子の供試体との位置関係をそれぞれ変更した場合の、タイプA,タイプB,タイプC,タイプD,タイプEを示している。 電磁石のコイル及び検出素子の位置をタイプCとしたときの実施例の結果を示し、(a)は点H2での音響信号の波形であり、(b)は点L3での音響信号の波形である。 (a)は図4(a)の音響信号を周波数スペクトルに変換した波形であり、(b)は図4(b)の音響信号を周波数スペクトルに変換した波形である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る診断方法の概要を説明するための模式図である。図1に示すように、診断対象は、コンクリート1内にアンカーボルト2が部分的に埋め込まれて構成された構造物である。アンカーボルト2は、コンクリート1の表面から頭部が一部露出すると共に、先端側がコンクリート1内に埋設されて定着されている。アンカーボルト2のうち、コンクリート1に埋まっている先端側の部分を埋設部2aと呼び、コンクリート1表面から露出している頭部の部分を露出部2bと呼ぶ。図1に示すように、埋設部2aとコンクリート1との間には接着層3が介在している。コンクリート1の外表面側では、プレート5aがアンカーボルト2にナット4で締め付けられている。ナット4を締め付けることでプレート5aがコンクリート1の表面を押圧し、プレート5aとアンカーボルト2が一体化される。ここで、ベースとなる矩形のプレート5aの周縁に側壁5bが設けられ、後述するように電磁石12をアンカーボルト2の軸上に設けることができる。また、側壁5bには貫通穴5cが設けられることで、例えば空調ファンなどの各種の機材や部品をワイヤーなどで貫通穴5cに引っ掛けて保持することができる。このように、アタッチメント5に形成された側壁5bにより、貫通穴5cを介して各種機材や部品を吊り下げることができる。アンカーボルト2がトンネルの天井部に設けられているような場合には、アタッチメント5が吊り下げ具となる。
本発明の実施形態に係る診断方法で使用される診断装置10は、電源部11、電磁石12、検出素子13及び解析処理部14を含んで構成されている。電磁石12は、例えば複数のコイルを同軸状に密着して構成されている。各コイルは例えば数mmの導線を数十×数十mmの矩形状又は円筒状の枠内に複数ターン巻回して構成される。電源部11は蓄電部とスイッチ等を備えており、例えば蓄電部に電荷をチャージして、スイッチの切り換えにより電磁石12にパスル電流を流すことで、磁力を発生させる。
検出素子13は、例えば検出用コイルなどで構成されたAEセンサであり、検出素子13は解析処理部14にケーブルにより接続されている。検出素子13と解析処理部14との間には、増幅器を介在して微弱な検出信号を増幅したり、フィルターを介在して検出信号のうち不要な成分を除去したりしてもよい。
解析処理部14は、コンピュータにより構成され、コンピュータ内の解析プログラムを実行させることにより、次のような各機能を実現する。すなわち、解析処理部14は、検出素子13から入力された電気信号を蓄積する波形受信部14aと、波形受信部14aにより蓄積されている時間軸の波形を周波数軸に変換してスペクトラムを求めるフーリエ変換部14bと、波形受信部14aに蓄積した検出信号やフーリエ変換部14bで変換されたスペクトラムについて各種データの処理をするデータ処理部14cと、波形受信部14aで蓄積しフーリエ変換部14bで求めた波形データとそれに関してデータ処理部14cで処理された結果を格納する格納部14dと、格納部14dに格納されたデータに基いてコンクリート1とアンカーボルト2との固着状態の良否を判定する判定部14eと、を備える。ここで、フーリエ変換部14bはFFT(Fast Fourier Transform, 離散的高速フーリエ変換)などの各種のプログラムを内蔵する。
コンクリート1とアンカーボルト2との固着状態を診断する方法について詳細に説明する。先ず、電磁石12をアンカーボルト2の露出部2bの周囲に配置する。図1に示す態様では、アンカーボルト2の露出部2bがアタッチメント5の上端から突出している。このような場合には、アタッチメント5上にスペーサ6を介在して電磁石12を、アンカーボルト2の露出部2bの頭上に所定の長さだけ離隔して配置する。電磁石12は、図示した場合に限らず、アンカーボルト2の軸から所定長だけ離れた位置に配置してもよい。何れの場合であっても、電磁石12を構成するコイルの中心軸を、アンカーボルト2に沿って配置してもよく、或いは、アンカーボルト2の軸回りでコイルの中心軸をアンカーボルト2の軸と交差するように配置してもよい。
次に、検出素子13を所定の位置に配置する。検出素子13は、アンカーボルト2の軸方向の真上に配置してもよいし、図1に示すようにコンクリート1の表面上でアンカーボルト2から所定長だけ離れた位置に配置してもよい。この状態で、電磁石12に電源部11からパルス電流を流す。パルスは複数流してもよいが、一つでもよい。電磁石12にパルス電流を流すと、変動磁界が生じる。これにより、アンカーボルト2が鉄鋼材料などで作製されているため、アンカーボルト2に沿って力が上下方向に作用し、アンカーボルト2がアンカーボルトの軸方向に沿って変位する。すると、アンカーボルト2の埋設部2aとコンクリート1との間の接着層3を介在して、埋設部2aとコンクリート1の孔側面との間に摩擦が生じ、これにより生じた音響がコンクリート1、アンカーボルト2の何れか一方又は双方を伝搬し、検出素子13により伝搬した音響を検出する。このようにして検出された信号は、解析処理部14に入力される。なお、電磁石12の位置に応じてアンカーボルトの軸方向だけでなく交差する方向に変位させてもよい。
解析処理部14は、検出素子13から入力された信号を波形受信部14aに蓄積する。そして、フーリエ変換部14bにより時間軸の波形を周波数軸に変換し、周波数変換した波形データと時間軸のデータを格納部14dに格納する。データ処理部14cは格納部14dに格納されているデータについて次のような処理を行う。例えば、スペクトラムのピーク値となる周波数を求める。スペクトラムを複数の波形に分解して各波形の面積を求める。時間軸の波形の波高値を求める。或いは、電磁石12に流すパルス電流からの遅れ時間、つまり初期到達時間を求める。以上のようにして、データの処理を行うことができる。このように、データ処理部14cが時間軸の波形、周波数軸の波形の各データに対してデータを処理し、その結果を格納部14dに保存する。判定部14eは、各アンカーボルト2に磁力を作用させて生じた音響を波形処理し、グルーピングを施し、異なる特徴を有する検出波形及びそれに関連するデータを特定し、コンクリート1とアンカーボルト2の埋設部2aとの固着状態の正常・異常を判定する。これより、コンクリート1とアンカーボルト2との固着状態の健全性について診断することができる。
コンクリート1とアンカーボルト2の埋設部2aとの固着状態が正常でない場合は、例えばスペクトラムのデータが多くの周波数成分の波の合成とはならない。このことから、スペクトラムを分解した波形の周波数の値が閾値以下又はそれ以上であれば、アンカーボルトの施工の際、コンクリートの固着又は付着が不十分であると診断することができる。また、検出信号に含まれる周波数成分のばらつきに基づいてコンクリート1とアンカーボルト2の埋設部2aとの固着状態が診断される。
下記に実施例を示し、さらに詳細に説明する。次のような供試体を作製した。図2は供試体を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。供試体は、平面視で横寸法1250mm、縦寸法1380mm、高さ1500mmのコンクリート構造物である。なお、図にはアンカーボルトの位置しか示していない。このコンクリート構造物に対して、所定位置に、削穴径28mm、削穴深280mm、容量が106.7cm、90cm、61cmの穴を設け、全長370mmのアンカーボルトをあと施工により、埋込長280mm、頭部長90mmとなるよう埋設した。図2(a)に示すように、点L1〜点L4,点M1〜点M3,点H1〜点H3の各位置にアンカーボルトをあと施工した。ここで、点L1〜点L4については接着剤の充填量が57%となるように、点M1〜点M3については接着剤の充填量が84%となるように、また点H1〜点H3については接着剤の充填量が100%となるように、接着系アンカーのカプセルの長さを調整した。なお、点L4については、あと施工の際に清掃不良となるようにした。ここで点L4では、先端部分には接着剤を充填しないようにした。図2(b)の側面図には図2(a)のX−X線の位置にあるアンカーボルト2を合わせて模式的に示している。
図3は、各アンカーボルトの位置に対してアタッチメント5をナット4で締め付けた状態での電磁石のコイルと検出素子の位置を示す図であり、(a)乃至(e)は、電磁石12及び検出素子13の供試体との位置関係をそれぞれ変更した場合の、タイプA,タイプB,タイプC,タイプD,タイプEを示している。図3では供試体のうちコンクリート表面1aよりも内側については図示を省略している。
タイプAは、図3(a)に示すように、電磁石12のコイルの中心位置をアンカーボルト2の軸から150mm離すことで、コンクリート表面1a上に電磁石12を配置し、検出素子13をアンカーボルト2の頭上で同軸になるように配置した。
タイプBは、図3(b)に示すように、電磁石12のコイルの中心位置をアンカーボルト2の軸から130mm離すことで、コンクリート表面1a上に電磁石12を配置し、検出素子13をアンカーボルト2の軸から90mm離してコンクリート表面1a上に配置した。
タイプCは、図3(c)に示すように、電磁石12のコイルの中心位置をアンカーボルト2の軸上に配置することで、アンカーボルト2の頭上に電磁石12を配置し、検出素子13をアンカーボルト2の軸から90mm離して配置した。
タイプDは、図3(d)に示すように、電磁石12のコイルの一端と他端の中心をアンカーボルト2の軸から30mm離し、アンカーボルト2の軸と電磁石12のコイルの軸とが直交するように電磁石12を配置すると共に、検出素子13はアンカーボルト2の頭上に同軸になるように配置した。
タイプEは、図3(e)に示すように、電磁石12のコイルの一端と他端の中心をアンカーボルト2の軸から30mm離し、アンカーボルト2の軸と電磁石12の軸とが直交するように電磁石12を配置した。また、検出素子13は、アンカーボルト2の軸から90mm離し、アンカーボルト2を挟んで電磁石12と対向するようにして配置した。
アンカーボルト2の各位置、すなわち点L1〜点L4,点M1〜点M3,点H1〜点H3のそれぞれにおいて、かつ電磁石12及び検出素子13の位置をタイプA〜タイプEのそれぞれで、電磁石12にパルス電流を流して検出素子13にて音響を検出した。その際、ナット4の締め付けトルクを0Nm,120Nm,160Nmの三種類とした。
図4は、トルク160Nmの締め付けで、電磁石及び検出素子の位置をタイプCとしたときの点H2、点L3の音響信号の波形を示す図である。図4(a)は、点H2での音響信号の波形であり、図4(b)は点L3での音響信号の波形である。何れも横軸は時間(μs)であり、縦軸は検出素子で検出した電圧(V)である。点H2のアンカーボルト2と点L3のアンカーボルト2に関する音響波形を比べると、点H2のアンカーボルト2のように接着剤の充填量が十分な場合は、点L3のアンカーボルト2のように接着剤の充填量が不足している場合と比べて波形強度が大きい。
図5(a),(b)は、図4(a),(b)の各音響信号を周波数スペクトルに変換した波形を示している。図5(a)は、点H2のアンカーボルトに関する音響信号の波形であり、(b)は点L3のアンカーボルトに関する音響信号の波形である。横軸は周波数(kHz)であり、縦軸は強度(任意メモリ)である。なお、図5(a)と図5(b)の縦軸のスケールは同じである。点H2と点L3の各アンカーボルト2の音響波形を比べると、点L3のアンカーボルト2のように接着剤の充填量が不十分な場合は、複数の周波数成分を有するものの、一つの周波数成分が支配的である。これに対し、点H2のアンカーボルト2のように接着剤の充填量が十分な場合には、より多くの周波数成分を有することが分かる。また、点H2のアンカーボルト2のように充填量が十分な場合は、点L3のアンカーボルトのように充填量が不足している場合と比べて、ピークとなる周波数成分は高いことが分かった。
この結果から、アンカーボルト2の埋設部2bとコンクリート1との固着状態が健全でない場合には、スペクトラムのデータが多くの周波数成分の波の合成ではないことが分かる。よって、周波数のスペクトルのばらつきにより、埋設部2bとコンクリート1との固着状態を判断することができる。また、スペクトラムを分解した波形の周波数の値が閾値以下であれば、このアンカーボルト2のあと施工の際、コンクリート1の固着が不十分であると判定することができる。
そこで、各点のアンカーボルトに対してタイプA〜タイプEのコイル及び検出素子の位置関係で、それぞれ測定を行った。表1は、500Hz以下の周波数成分をカットしたときのピーク周波数の値を示す表である。表1の上段、中段、下段はそれぞれトルク0Nm,120Nm,160Nmでプレートを締め付けた状態でのピーク周波数の値を示している。例えば、タイプCの位置関係において、ナット4を締めつけると、点H1〜点H3のアンカーボルト2よりも点L1〜点L3のアンカーボルト2の方が全体的にピーク周波数が小さくなっていることが分かる。これは図5を参照して説明したように、接着剤の充填量が不足すると、高周波成分が少なく低周波数成分が大きくなることを意味する。よって、判定部14eにおいて、電磁石12により各アンカーボルト2にパルス的に磁力を作用させることにより生じる音響の周波数成分のピークを求め、ピーク値に応じて閾値を設定することにより、固着状態の良否を評価することができる。
Figure 0005896242
表2は、500Hz以下の周波数成分をカットしたときの時間軸の波高値Vrmsの値を示す表である。表2の上段、中段、下段はそれぞれトルク0Nm,120Nm,160Nmでプレートを締め付けた状態での時間軸の波高値を示す。例えば、タイプCの位置関係において、ナット4の締め付け具合に依らず、点H1〜点H3のアンカーボルト2よりも点L1〜点L3のアンカーボルト2の方が全体的に波高値が小さくなっていることが分かる。これは、接着剤の充填量が不足すると、アンカーボルト2とコンクリート1との接触面積が小さくなるからと推察される。よって、判定部14eにおいて、電磁石12により各アンカーボルト2にパルス的に磁力を作用させることにより生じる音響信号から波高値を求め、波高値の閾値を設定することにより、固着状態の良否を評価することができる。
Figure 0005896242
このような実施例の結果を踏まえ、各アンカーボルト2にナット4でプレート5aを例えば160Nmで締め付け、プレート近傍のコンクリート表面において音響信号を受信して解析すれば、アンカーボルトとコンクリートとの固着状態の良否を評価することができる。ナット4の締め付けトルクを大きくすることにより、プレート5aとアンカーボルト2とを一つの系として扱うことができる。
本発明は、特許請求の範囲に記載した範囲においてアンカーボルトのコンクリートへの施工状況に応じて適宜変更することができる。上記実施例ではアンカーボルトとコンクリートとの間に接着層が設けられている場合を説明しているが、コンクリートにアンカーボルトをあと施工で取り付ける際、機械式の後打ちアンカーを用い、例えば先頭側半分が二つ割れになった円筒体で、先頭に円錐状のくさびが設けられ、アンカーボルトを円筒体に挿入することによりくさび部分が膨張してコンクリートの穴内面に固定されるものであっても、くさびによるアンカーボルトとコンクリートとの固着状態の良否を評価することもできる。
1:コンクリート
2:アンカーボルト
2a:埋設部
2b:露出部
3:接着層
4:ナット
5:アタッチメント(吊り下げ具)
5a:プレート
5b:側壁
5c:貫通穴
6:スペーサ
10:診断装置
11:電源部
12:電磁石
13:検出素子
14:解析処理部
14a:波形受信部
14b:フーリエ変換部
14c:データ処理部
14d:格納部
14e:判定部

Claims (5)

  1. コンクリートにアンカーボルトが部分的に埋め込まれ、前記コンクリートの表面でプレートが前記アンカーボルトにナットで締め付けられて構成された構造物の診断方法において、
    アンカーボルトのうちコンクリート表面から露出している部分の周囲に電磁石を配置して記電磁石にパルス電流を流して前記アンカーボルトを吸引することにより生じる音響を検出し、その検出した信号を解析することを特徴とする、診断方法。
  2. 前記電磁石にパルス電流を流して前記音響を検出することを、前記ナットの締め付けを異ならせて行う、請求項1に記載の診断方法。
  3. 前記アンカーボルトと前記コンクリートとの間には接着層が介在しており、
    前記信号の解析により、前記接着層の充填が健全であるか否かを判断する、請求項1又は2に記載の診断方法。
  4. 前記音響を前記コンクリート表面上又は前記アンカーボルトの露出部上に配置した検出素子により検出する、請求項1乃至3の何れかに記載の診断方法。
  5. 検出した信号に含まれる周波数成分のばらつきに基づいて前記コンクリートと前記アンカーボルトとの固着状態を診断する、請求項1乃至4の何れかに記載の診断方法。
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