JP2015219028A - 構造物の打音検査装置 - Google Patents

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【課題】マルチロータ型ヘリコプターを利用して構造物の打音検査が簡単に行えるようにする。【解決手段】構造物を打撃する打撃装置2と、打撃時の打音を測定するマイクロホン3とが、マルチロータ型ヘリコプター4に搭載されている。打撃装置2は、中央部が回動自在に支持されることにより両端が打撃面に対して垂直方向に揺動する棒材5と、棒材5の両端に固定され構造物を打撃するインパクタ6、6と、インパクタ6のマルチロータ型ヘリコプター4側の面に設けられインパクタ6が吸着可能とされた磁石7とを備える。一方のインパクタ6aを磁石7に吸着させ、他方のインパクタ6bを突出させた状態で、マルチロータ型ヘリコプター4を操作して他方のインパクタ6bを構造物に押し付けることにより、棒材5に弾性力を作用させ一方のインパクタ6aと磁石7との吸着を解除するとともに一方のインパクタ6で構造物の打撃を可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチロータ型ヘリコプターを利用したビル外壁や橋梁などの構造物の打音検査装置に関する。
従来より、建物外壁などの構造物の健全性試験では、赤外線を利用した温度分布調査や、足場を組んでの打音検査などが行われていた。赤外線による方法は、調査が簡単で比較的広範囲の壁面を一度に調査できるなどの利点があり、今日一般的に用いられるようになったが、その精度については問題が多く、建物外壁の健全性を確定的に調べる技術として認識されるには至っていない。
これに対して、打音検査は、ある程度の健全性診断能力を持つこと、また作業が簡単であることから、比較的多く用いられている。しかしながら、高所での検査を実施するには、足場の仮設が必要であり、工事費が嵩むことから、補修工事を前提とした場合などでしか行われていなかった。
打音検査は、打撃によって発生した音を経験豊富な調査員が耳で聞いて健全性を判断するという方法であり、調査員から離れたところでの打音検査は、打音が調査員の耳ではっきりと聞き取れないことがあるため、調査員がアクセス可能な範囲での打音検査に留まっていた。ところが近年では、打音検査が人の官能に依拠する方法ではなく、測定した音を信号処理することによって健全性を判断する客観的な評価が可能となっている(下記特許文献1など)。
特開2009−41978号公報
ところで、近年では、建設分野においても、無線操縦式のヘリコプターを高所からの遠隔調査に使用する事例が増えている。特に複数枚のローターを持ったマルチロータ型ヘリコプターは、姿勢の安定性が高く、動画の撮影などにも利用されている。
そこで本発明の主たる課題は、マルチロータ型ヘリコプターを利用して構造物の打音検査が簡単に行えるようにした構造物の打音検査装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、構造物を打撃する打撃装置と、打撃時の打音を測定するマイクロホンとが、マルチロータ型ヘリコプターに搭載されていることを特徴とする構造物の打音検査装置が提供される。
上記請求項1記載の発明では、マルチロータ型ヘリコプターに打撃装置とマイクロホンとが搭載されているため、マルチロータ型ヘリコプターの遠隔操作によって、ビルの外壁や橋梁などの任意の場所に足場を組むことなくアクセス可能となり、その場所を前記打撃装置で打撃したときの打音が前記マイクロホンで簡単に測定できるようになる。測定した打音を上記特許文献1などに記載された解析方法で解析することにより、構造物の健全性診断が可能となる。
請求項2に係る本発明として、前記打撃装置は、中央部が回動自在に支持されることにより両端が打撃面に対して垂直方向に揺動する棒材と、前記棒材の両端に固定され前記構造物を打撃するインパクタと、前記インパクタの前記マルチロータ型ヘリコプター側の面に設けられ前記インパクタが吸着可能とされた磁石とを含み、
一方のインパクタを前記磁石に吸着させ、他方のインパクタを突出させた状態で、前記マルチロータ型ヘリコプターを操作して前記他方のインパクタを構造物に押し付けることにより、前記棒材に弾性力を作用させ一方のインパクタと前記磁石との吸着を解除するとともに前記一方のインパクタで構造物の打撃が可能とされている請求項1記載の構造物の打音検査装置が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記打撃装置による構造物の打撃手段について詳細に規定している。前記打撃装置は、中央部が回動自在に支持されることにより両端が打撃面に対して垂直方向に揺動する棒材と、前記棒材の両端に固定され前記構造物を打撃するインパクタと、前記インパクタの前記マルチロータ型ヘリコプター側の面に設けられ前記インパクタが吸着可能とされた磁石とを備えている。かかる打撃装置によって構造物を打撃するには、一方のインパクタを前記磁石に吸着させ、他方のインパクタを突出させた状態で、前記マルチロータ型ヘリコプターを操作して前記他方のインパクタを構造物に押し付けるようにする。これにより、棒材が弾性変形して棒材に弾性力が蓄えられ、この弾性力が反対側の一方のインパクタと磁石との吸着力より大きくなったときに、一方のインパクタが磁石に吸着した状態が解除され、棒材の弾性力によって勢いよく構造物が打撃できるようになる。一方のインパクタによる打撃後は、その反動で他方のインパクタが磁石に吸着し、一方のインパクタが突出した状態となるので、棒材の両端に取り付けたインパクタで交互に繰り返し構造物を打撃でき、連続した測定が可能となる。
請求項3に係る本発明として、前記打撃装置は、前記マルチロータ型ヘリコプターの周面と上面のいずれか一方又は両方に設けられている請求項1、2いずれかに記載の構造物の打音検査装置が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記打撃装置を前記マルチロータ型ヘリコプターの周面に設けた場合には、ビルの外壁などの鉛直に立設された面の打音検査が簡単にできるようになり、マルチロータ型ヘリコプターの上面に設けた場合には、構造物の下面の打音検査が簡単にできるようになる。
請求項4に係る本発明として、前記マルチロータ型ヘリコプターは、索材によって懸架されている請求項1〜3いずれかに記載の構造物の打音検査装置が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記マルチロータ型ヘリコプターをワイヤ、ロープなどの索材によって懸架することにより、索材の繰り出し長さを調整するだけでマルチロータ型ヘリコプターの高さ位置が決定できるようにしている。水平方向の調整はマルチロータ型ヘリコプターの操作により行うことができる。なお、前記マルチロータ型ヘリコプターを懸架する索材は1本でもよいし複数本でもよい。
請求項5に係る本発明として、前記索材は、電源供給用の電力線と通信用の通信線のいずれか一方又は両方を兼用している請求項4記載の構造物の打音検査装置が提供される。
上記請求項5記載の発明では、前記索材として、電源供給用の電力線と通信用の通信線のいずれか一方又は両方を兼用することにより、マルチロータ型ヘリコプターの連続運転が可能になるなどの効果を奏するようになる。
以上詳説のとおり本発明によれば、マルチロータ型ヘリコプターを利用して構造物の打音検査が簡単に行えるようになる。
本発明に係る打音検査装置1の斜視図である。 打音装置2の断面図である。 打音装置2による構造物の打撃要領を示す図である。 マルチロータ型ヘリコプター4を索材10によって懸架した状態を示す断面図である。 マルチロータ型ヘリコプター4を2本の索材10、10によって懸架した状態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述すると、
本発明に係る打音検査装置1は、図1に示されるように、構造物を打撃する打撃装置2と、この打撃装置2による構造物の打撃時の打音を測定するマイクロホン3とが、マルチロータ型ヘリコプター4に搭載されて構成されたものである。
前記マルチロータ型ヘリコプター4は、図1に示されるように、無線又は有線により遠隔操縦を行う小型の無人飛行機であり、機体中央の本体部4aからほぼ水平方向に3本以上、図示例では4本の放射状に延びるアーム4b、4b…の先端にそれぞれ、モータ4c及びロータ4dが備えられた構造のものである。本打音検査装置1では、前記ロータ4d、4d…の周囲が保護枠4eで囲われた構造を有するものを使用するのが好ましい。
前記打撃装置2は、図1に示されるように、マルチロータ型ヘリコプター4の周囲の保護枠4eに取り付けられている。このように、打撃装置2を外周方向に向けて取り付けた場合には、ビルの外壁など鉛直に立設された面の打音検査を行うのに好適である。また、図示しないが、前記打撃装置2をマルチロータ型ヘリコプター4の上部に取り付けることも可能である。この場合は、構造物の下面の打音検査を行うのに好適である。前記打撃装置2は、マルチロータ型ヘリコプター4の周面又は上面のいずれか一方に設けてもよいし、両方に設けてもよい。
前記打撃装置2は、詳細には図2に示されるように、前記マルチロータ型ヘリコプター4に固定される基台部8と、この基台部8の中央部で外方側に突出する支持部9と、中央部が前記支持部9において回動自在に支持されることにより両端が打撃面に対して垂直方向に揺動する棒材5と、この棒材5の両端に固定され構造物を打撃する鋼球などからなるインパクタ6、6と、各インパクタ6のマルチロータ型ヘリコプター4側の前記基台部8上にそれぞれ設けられ、前記インパクタ6が吸着可能とされた磁石7、7とから構成されている。
前記棒材5は、直径1mm〜3mm程度のピアノ線などの曲げ強度が高く、弾性変形域が広い性質を持つ実質的に連続した棒状の素材であり、前記支持部9に対し中央部が回転支持され、天秤のように所定の範囲で揺動可能に設置されている。
図2に示されるように、前記棒材5が基台部8と平行な状態では、両方のインパクタ6、6と磁石7、7とは離間している。この状態から棒材5を回動させると、一方のインパクタ6が磁石7に当接することにより回動が阻止され、棒材5が所定範囲で揺動できるようになっている。また、インパクタ6が磁石7の磁力によって吸着することにより、他方のインパクタ6を突出させた状態が保持できるようになっている。また、この状態から磁石7に吸着した一方のインパクタ6を突出させるには、突出した他方のインパクタ6を所定の力で押して棒材5を弾性変形させ、一方のインパクタ6に突出方向に弾性力を作用させることにより、この棒材5の弾性力が磁石7の吸着力より大きくなった時点で、一方のインパクタ6と磁石7との吸着が解除されて、一方のインパクタ6が勢いよく突出するようになる。一方、その反動で、他方のインパクタ6は磁石7に吸着される。
前記マイクロホン3は、打撃に対する応答として構造物から放出される弾性波の音信号として検出するものであり、ダイナミック型、エレクトレットコンデンサー型、コンデンサー型など一般に用いられている各種マイクロホンを使用することができる。前記マイクロホン3は、前記打撃装置2のインパクタ6による打音が検知しやすい場所であればいずれに設けてもよいが、図2に示されるように、前記打撃装置2の支持部9に内蔵するのが好ましい。
次に、前記マルチロータ型ヘリコプター4に搭載された打撃装置2によって構造物の壁面を打撃する手順について図3に基づいて説明する。先ずはじめに、図3(A)に示されるように、一方のインパクタ6aを磁石7に吸着させ、他方のインパクタ6bを突出させた状態で、マルチロータ型ヘリコプター4(図示せず)を操作して、同図3(B)に示されるように、突出した側の他方のインパクタ6bを壁面に押し付ける。これにより、棒材5が撓んで棒材5に弾性力が作用する。この棒材5の弾性力が一方のインパクタ6aと磁石7との吸着力より大きくなると、図3(C)に示されるように、一方のインパクタ6aと磁石7との吸着が解除されて、棒材5の弾性力によって一方のインパクタ6aが壁面に向けて勢いよく突出し壁面を打撃する。このときの打音を前記マイクロホン3によって測定する。また、この反動で、反対側の他方のインパクタ6bは、磁石7に吸着する。
前記マイクロホン3による打音の測定においては、磁石7に吸着した一方のインパクタ6aが磁石7から離れたときにトリガーがかかり音測定を開始し、いずれかのインパクタ6a、6bが磁石7に吸着している状態では音測定が行われないようにすることで、インパクタ6による打音以外の音信号が採取されないようにするのが好ましい。
本打音検査装置1に用いられるマルチロータ型ヘリコプター4は、マイクロホン3を搭載して打音を測定するため、動力源として大きな騒音を発するエンジンを使用するのは好ましくない。エンジン以外の動力源としては、DCモータによる駆動方式が存在する。このモータの電源としては電池が一般的である。短時間で計測を行う場合は電池による駆動方式も可能であるが、高層ビルの外壁などの場合には測定点数が多く計測時間が長く掛かるため、電池による計測には限界がある。そこで、本装置に用いるマルチロータ型ヘリコプター4では、外部から電力線を接続して有線により電源を供給するDCモータによる駆動方式を採用するのが望ましい。
前記マルチロータ型ヘリコプター4は、図4に示されるように、構造物の屋上や上部にアクセス可能な場合、ワイヤやロープなどの索材10によって懸架することが可能である。索材10で懸架することにより、索材10の繰り出し長さを調整することによって高さ位置が簡単に調整できるようになるとともに、万一の際のマルチロータ型ヘリコプター4の墜落が防止できる。
前記索材10としては、通常のワイヤやロープなどを使用してもよいが、マルチロータ型ヘリコプター4に電源供給するための電力線を利用することにより、索材10が電力線を兼用するようにするのが好ましい。また、マルチロータ型ヘリコプター4を有線により操縦する場合やマイクロホン3を解析装置と有線で接続する場合などにおいて、この通信用の通信線が前記索材10を兼用するようにしてもよい。
前記マルチロータ型ヘリコプター4を索材10で懸架したときの操作方法については、索材10の繰り出し長さを調整することによって打音検査装置1の高さ位置を調整するとともに、マルチロータ型ヘリコプター4を操作して水平方向に移動することにより水平位置を調整する。
前記マルチロータ型ヘリコプター4は、図4に示されるように、1本の索材10によって懸架することとしてもよいし、図5に示されるように、2本の索材10によって懸架することとしてもよい。2本で懸架する場合には、図5に示されるように、上方で幅方向両側に離間させた三角形状に配設するのが好ましい。これにより、装置1の安定性及び位置制御の確実性が図れるようになる。
以上の構成からなる本打音検査装置1では、打撃装置2とマイクロホン3とがマルチロータ型ヘリコプター4に搭載されているため、マルチロータ型ヘリコプター4を操作することによって、ビルの外壁や橋梁などの任意の場所に測定のための足場などを組むことなくアクセス可能となり、その場所を打撃装置2で打撃したときの打音がマイクロホン3で簡単に測定できるようになる。
前記マイクロホン3によって測定した打音から構造物の健全性を診断する方法としては、上記特許文献1(特開2009−41978号公報)に開示される方法などを挙げることができる。上記特許文献1記載の診断方法について詳細に説明すると、この方法は、予め、診断対象物にハンマで打撃を加え、この打撃点近傍に設置したマイクロホンで打音信号の時系列データを計測し、自己回帰モデルによる解析によって自己回帰係数を求めておき、その後に、構造物の健全性診断を行う診断部位を前記打撃装置2で打撃し、前記マイクロホン3で打音信号の時系列データを計測した実測値と、前記自己回帰係数を適用して当該診断部位における打音信号の時系列データを予測した予測値との差である残差、又はこの残差を周波数分析することにより求めた残差スペクトル、或いは時刻iにおける前記残差を横軸とし、時刻i+1における前記残差を縦軸とした平面座標上に逐次プロットを行った回帰写像に基づいて内部欠陥の有無を判別するものである。
以下、更に解析及び診断の方法について、具体的に説明すると、
(1)自己回帰係数の解析
構造物の任意点を基準点とし、ハンマによる打撃点から一定距離、具体的には打撃点表面から数mm以内の一定距離にマイクロホン先端が位置するようにマイクロホンを設置し、構造物の打撃に対する打音信号の時系列データ(Yi)を測定する。ここで、本診断方法では、前記打撃点とその他の診断部位との間の相対的な差(残差)を検出するものであるから、前記打撃点は、必ずしも健全な部位である必要はない。
このようにして測定された打音の時系列データ(Yi)を、次式(1)で表される自己回帰モデルに適用し、自己回帰係数(ai)を求めておく。
Figure 2015219028
上式(1)において添字のiは、離散時間間隔δtで測定対象を数値化したときの時刻iδtを意味する。
その後、以下(2)〜(4)に詳述する残差、残差スペクトル、回帰写像のいずれかに基づいて、健全性の診断を行う。
(2)残差に基づく健全性診断
次に、構造物の健全性診断を行う診断部位に対し、残差に基づく健全性診断を行う方法について詳述する。この診断は、次のステップ1〜ステップ4の手順で行われる。
ステップ1として、健全性診断を行う診断部位を前記打撃装置2で打撃し、前記マイクロホン3で打音信号の時系列データを計測する。
ステップ2として、上記自己回帰係数の解析工程で得られた自己回帰係数を適用して、診断部位における打音信号の時系列データを予測する。このときの予測値Yiは、下式(2)から得られる。
Figure 2015219028
ここで、aiは自己回帰係数、Xj-iは時系列データの計測値である。
ステップ3として、前記診断部位の時系列データについて、ステップ1で計測した計測値Xjとステップ2で予測した予測値Yjとから残差を求める。残差は、下式(3)によって求めることができる。
Figure 2015219028
ステップ4として、上式(3)で求めた残差に基づいて健全性の評価を行う。評価方法は、上式(3)で得られた残差がほぼゼロの場合には、時系列データの計測値と予測値とがほぼ同一であり、構造物は健全であると判断できる。これに対し、上式(3)で得られた残差が存在する場合には、時系列データの計測値と予測値とが一致していないことになり、構造物内に欠陥などが存在していると判断することができる。
(3)残差スペクトルに基づく健全性診断
次に、残差スペクトルに基づく健全性診断の方法について詳述する。先ず、本診断においても、上記自己回帰係数の解析工程により自己回帰係数を求めておくとともに、上記残差に基づく健全性診断のステップ1〜ステップ3と同様にして、残差を求めておく。
その後、前記残差を周波数分析することにより残差スペクトルを求める。残差スペクトルは、測定信号の周波数構成と、自己回帰係数を用いて予測した信号の周波数構成との違いを示すものであり、両者の周波数構成が同じあれば、残差が白色化(ランダムノイズ化)されていることになり、残差スペクトルが周波数に対して平坦化されることになる。
定量化の方法例としては、例えば残差スペクトルの変動係数に基づいて行うことができる。残差スペクトルが完全に白色化されたものであれば、変動係数は0となり健全であると判断でき、一方残差スペクトルに固有の周波数成分が含まれている場合には、変動係数が相対的に大きな値となるため、コンクリート構造物内に異常があると判断することができる。
(4)回帰写像に基づく健全性診断
次に、回帰写像に基づく健全性診断の方法について詳述する。先ず、本診断においても、上記自己回帰係数の解析工程により打撃点自己回帰係数を求めておくとともに、上記残差に基づく健全性診断のステップ1〜ステップ3と同様にして、残差を求めておく。
その後、時刻iにおける残差を横軸とし、時刻i+1における残差を縦軸として平面座標上に逐次プロットして回帰写像を行い、この回帰写像から時刻iにおける残差と時刻i+1における残差との相関係数に基づいて健全性を評価する。
1…打音検査装置、2…打撃装置、3…マイクロホン、4…マルチロータ型ヘリコプター、5…棒材、6…インパクタ、7…磁石、8…基台部、9…支持部、10…索材

Claims (5)

  1. 構造物を打撃する打撃装置と、打撃時の打音を測定するマイクロホンとが、マルチロータ型ヘリコプターに搭載されていることを特徴とする構造物の打音検査装置。
  2. 前記打撃装置は、中央部が回動自在に支持されることにより両端が打撃面に対して垂直方向に揺動する棒材と、前記棒材の両端に固定され前記構造物を打撃するインパクタと、前記インパクタの前記マルチロータ型ヘリコプター側の面に設けられ前記インパクタが吸着可能とされた磁石とを含み、
    一方のインパクタを前記磁石に吸着させ、他方のインパクタを突出させた状態で、前記マルチロータ型ヘリコプターを操作して前記他方のインパクタを構造物に押し付けることにより、前記棒材に弾性力を作用させ一方のインパクタと前記磁石との吸着を解除するとともに前記一方のインパクタで構造物の打撃が可能とされている請求項1記載の構造物の打音検査装置。
  3. 前記打撃装置は、前記マルチロータ型ヘリコプターの周面と上面のいずれか一方又は両方に設けられている請求項1、2いずれかに記載の構造物の打音検査装置。
  4. 前記マルチロータ型ヘリコプターは、索材によって懸架されている請求項1〜3いずれかに記載の構造物の打音検査装置。
  5. 前記索材は、電源供給用の電力線と通信用の通信線のいずれか一方又は両方を兼用している請求項4記載の構造物の打音検査装置。
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