JP2009121955A - 岩石試料のae発生位置の同定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 AE発生位置の精度がやや劣っても作業が簡便で容易な岩石試料のAE発生位置同定方法を提供する。
【解決手段】 割れ目を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記割れ目面2と平行な岩石試料1の表面3に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサー4,5,6を設置し、前記岩石試料1の破壊時のAEを前記3個のAEセンサー4,5,6で捉え、前記岩石試料1の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 割れ目を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記割れ目面2と平行な岩石試料1の表面3に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサー4,5,6を設置し、前記岩石試料1の破壊時のAEを前記3個のAEセンサー4,5,6で捉え、前記岩石試料1の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、AE(Acoustic Emission)発生位置の同定方法に係り、特に、同一平面に配置される3個のAEセンサーを用いて測定対象の試料の破壊時のAEを捉える岩石試料のAE発生位置の同定方法に関するものである。
本願発明者らは、落石現象を検討する上で岩石の割れ目部分の風化程度が引張強度に与える影響を研究してきた。
つまり、割れ目面を内包する岩石試料の引張試験を行なった際、破断面のどの部分が破壊強度を受け持っていたか(引張力に対して有効な面積であったか)を推定する方法を開発してきた。
また、AEセンサを設置し、そのAEセンサからの出力信号の波形の変化に基づいた実験に裏付けられた、より確度の高い岩石等の破壊前駆段階推定方法が提案されている(下記特許文献1参照)。
さらに、地山や基礎構造物へのAEセンサを配置することにより、損傷度や破壊の探知を行う方法が提案されている(下記特許文献2及び3参照)。
岩石試料のAE発生位置の同定方法に関しては、従来2次元平面上の位置を同定する方法として、4点(任意の位置)および3点(音速が既知)での決定方法が存在する。
3点に関してはAE波形の伝播時間を読み取り、下記の3式を解いて求める方法がある。各AEセンサーの位置と観測点(AE源)の位置関係は図11に示す。
第1到達センサーS1:V2 t2 =(x−X1)2 +(y−Y1)2 …(1)
第2到達センサーS2:V2 (t−T1)2
=(x−X2)2 +(y−Y2)2 …(2)
第3到達センサーS3:V2 (t−T2)2
=(x−X3)2 +(y−Y3)2 …(3)
ここで、tはAE源P(x,y)から第1到達センサーS1までの伝播時間、T1,T2は第1到達センサーS1を基準とした信号の到達時間差である。
特開2004−61202号公報
特許第3054709号公報
特開2002−286700号公報
第2到達センサーS2:V2 (t−T1)2
=(x−X2)2 +(y−Y2)2 …(2)
第3到達センサーS3:V2 (t−T2)2
=(x−X3)2 +(y−Y3)2 …(3)
ここで、tはAE源P(x,y)から第1到達センサーS1までの伝播時間、T1,T2は第1到達センサーS1を基準とした信号の到達時間差である。
しかしながら、上記した従来の2次元平面上のAE発生位置の同定方法は、以下のような欠点を有している。
(A)測定対象の試料にセットされる3個のセンサーに到達するAE波の初動部分の波形が複雑なため、上記式(1)〜(3)中のAE源から第1到達センサーS1までの伝播時間tやS1を基準とした信号の到達時間差T1,T2を決定する作業が困難である。
(B)測定対象の試料が必ずしもこの手法の前提である等方均質ではない。
よって、作業が煩雑なわりに同定した位置に関して高い精度を期待できないといった問題があった。
一方、3次元物体内で発生するAEの位置を同定するには、一般的に4個のAEセンサーを用いて、それらのセンサーに到達するAE信号の到達時間が必要である。しかしながら、この方法の場合でも、上記した2次元平面上のAE発生位置の同定方法における欠点など幾つかの問題があった。
本発明は、上記状況に鑑みて、AE発生位置同定の精度がやや劣っても作業が簡便で容易な岩石試料のAE発生位置同定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕割れ目を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記割れ目面と平行な岩石試料の表面に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサーを設置し、前記岩石試料の破壊時のAEを前記3個のAEセンサーで捉え、前記岩石試料の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定することを特徴とする。
〔1〕割れ目を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記割れ目面と平行な岩石試料の表面に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサーを設置し、前記岩石試料の破壊時のAEを前記3個のAEセンサーで捉え、前記岩石試料の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定することを特徴とする。
〔2〕上記〔1〕記載の岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記岩石試料を直方体に整形し、その際、割れ目面がどれかの面と平行になるようにし、前記割れ目面と平行な面に互いの距離が同じになるように前記3個のAEセンサーを接着し、前記割れ目面を含む面の方向に載荷して破壊させその時のAEを記録し、前記岩石試料の破壊後、前記3個のAEセンサーが設置されたブロックにおける破壊面の、前記3個のAEセンサーの背面位置と前記岩石試料の重心位置との4箇所を打撃してAEを記録し、前記破壊時に得たAEからそれぞれの位置での前記3個のAEセンサーのAEイベント数の比(構成比)を算出し、この位置が既知の4種類のAEイベント数の比と位置が不明の破壊試験時の単位時間ごとのAEイベント数の比を用い、前記3個のAEセンサーの比の差分平方和をとり、それが最小な値を示す位置でAEが発生したと同定することを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)AE発生位置同定の精度がやや劣っても、簡便な作業で容易に岩石試料のAE発生位置の同定を行うことができる。
(2)AEセンサーのセット数は3個で済むのでコストを低減することができる。
本発明の割れ目面を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法は、前記割れ目面と平行な岩石試料の表面に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサーを設置し、前記岩石試料の破壊時のAEを前記3個のAEセンサーで捉え、前記岩石試料の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示すAE発生位置の同定に用いる整形した岩石試料の斜視図、図2はその岩石試料への載荷試験状況を示す図、図3はそのAE発生位置の同定方法における基準となるAEイベント数の比算出のための岩石試料の打撃状況を示す図、図4はそのAE発生位置のエリア分けの例を示す図である。
これらの図において、1は岩石試料、2は岩石試料1の割れ目面、3は岩石試料1の割れ目面2の方向と平行な面である。
この岩石試料1を載荷装置7の上下に配置される円錐形の支圧治具8にセットして、岩石試料1に載荷して試験を行う。
本発明の岩石試料のAE発生位置の同定手順について説明する。
(1)図1に示すように、割れ目を内包する岩石試料1を直方体に整形する。その際、岩石試料1の割れ目面2が直方体のどれかの面と平行になるように整形する。
(2)図1に示すように、岩石試料1の割れ目面2と平行な面3に、互いの距離が同じになるように3個のAEセンサー4,5,6を接着する。
(3)図2に示すように、点載荷試験装置7の上下に配置される円錐形の支圧治具8により、割れ目面2の方向に岩石試料1に載荷して破壊させ、そのときの3個のAEセンサー4,5,6のAEを記録する。
(4)岩石試料1を破壊後、3個のAEセンサー4,5,6が設置されたブロックにおいて、図3及び図4に示すように、破壊面(当初想定した割れ目面2の4箇所、つまり、3個のAEセンサー4,5,6の背面及びその岩石試料1の重心位置)を打撃して3個のAEセンサー4,5,6のAEを記録する。
(5)詳細は後述するが、破壊面9を打撃して得たAEからそれぞれの位置での3個のAEセンサー4,5,6のAEイベント数の比(構成比)を算出する。
(6)詳細は後述するが、この位置が既知の4種類のAEイベント数の比と、位置が不明の破壊試験時のAEイベント数の比(単位時間ごと)を用い、3個のAEセンサー4,5,6の比の差分平方和をとり、それが最小な値を示す位置をAEが発生したと同定する(図4参照)。
以下、より具体的な岩石試料のAE発生位置の同定方法及びその装置について説明する。
まず、AE(Acoustic Emission)とは、材料が変形もしくは破壊する時に、それまで蓄えられていた歪みエネルギーが開放されて音(弾性波)となって伝播していく現象である。
ここで、AE測定システムの基本構成を図5に示す。
図5において、11はAEセンサー、12はプリアンプ、13はメインアンプ、14はバンドパスフィルター、15はメインアンプ13とバンドパスフィルター14とからなるディスクリミネータである。このディスクリミネータ15は、AE信号のアナログ処理とAEのイベントを計測するための閾値電圧の設定、イベント発生を表すパルス出力などを行う。
用語として用いられる“AEの発生頻度”とは、ひび割れ等の発生に伴って離散的に発生するAEを回数として計数したもので、一般には“カウント”と呼ばれ、さらに発生総数を“トータルカウント”、ある時間間隔での発生頻度を“カウントレート”という。
このカウントの計数法には、リングダウン計数法と事象(イベント)計数法とが提案されている。リングダウン計数法とは、複雑に振動するAE波形に対してある閾値を設定し、その閾値を越えるすべての回数を計測する方法で、金属などのように連続してAEが発生するような材料に対して適用される。それに対して、岩盤やコンクリート、土質材料などでは発生したAE波を個々に計数するイベント計数が一般的で、その中にパルス法と包絡線検波法がある。
パルス法とは、ある閾値を越えるとパルスを発生し、不感時間を設けてリングダウンしないようにする方式で、包絡線検波法とはAE波形の包絡線から1イベントを定め、その個数を計数する方式である。
図6は本発明の実施例を示すAE測定システムの波形処理の考え方の説明図である。
今回の実験では、包絡線検波法を基本とし、AE波形を半波整流し、その包絡線に対して2種類の閾値(ディスクリ・ハイレベル:VH 、ディスクリ・ロウレベル:VL )を設定する。そして、VH を下から上へ横切った時点から次にVL を上から下へ横切った時点までを1イベントとする方式である。この考えからAE事象の発生のカウントは“イベント数”とも呼ばれ、以下AEの発生回数をイベント数と呼ぶ。
次に、実験で使用したAEの測定機器および記録装置について説明する。
AEセンサーに関しては同一のセンサーを準備したが、AE波形からAEイベント数を求めるアルゴリズムは異なる2種類の機器(デュアルカウンタ、AEテスタ)によるものとなった。
デュアルカウンタは、図6のアルゴリズムによるが、AEテスタはAE波形をそのまま用い、閾値も一つでその値を越えた回数をイベント数として出力する。
ここでAEセンサー11は、(株)NF回路設計ブロック製、900M・周波数特性300kHz〜2MHzを用いた。また、プリアンプ12は(株)NF回路設計ブロック製、AE−912、周波数特性50kHz〜2MHz、ハイパスフィルタ遮断周波数50kHz、ゲイン40dBを用いた。
ディスクリミネータ15は、(株)NF回路設計ブロック製AE−922を用い、これはハイパスフィルタ0.1MHz、ローパスフィルタはスルー、ゲイン30dB、ディスクリハイレベル100mV、ディスクリローレベル40mV、出力0〜10(V)である。
デュアルカウンタは、(株)NF回路設計ブロック製 AE−932、出力10Vである。
AEテスタは、(株)NF回路設計ブロック製 9501、出力0〜50mV、周波数特性100kHz〜2MHzである。
データレコーダは、リオン(株)製、A/D分解能16bit、サンプリング周波数51.2kHzである。なお、データレコーダへの収録条件を表1に示す。
図7は本発明の実施例を示すAE発生位置の同定方法における点載荷試験装置を示す図である。
今回のAE測定は、図7に示すように、点載荷試験装置と呼ぶ引張試験装置を用いて載荷を行う。図7において、21は試料固定部、22は手動ポンプ、23は高圧域用ゲージ、24は低圧域用ゲージである。直方体の岩石試料と点載荷試験装置との間隔が狭いことからAEセンサーを設置可能な面は互いに向かい合う2面のみである(図2参照)。また、その岩石試料は主に割れ目を内在したもの(図1参照)で、その割れ目を含む面(割れ目面)を上下から円錐形の支圧治具で挟み込む状態で設置されるためこの割れ目面で選択的に破壊することを期待している。
今回の載荷試験では上記したように試験条件のいくつかが限定できることから、位置同定の精度がやや劣っても、センサー数を少なくして作業が簡便で容易な同定方法を目指しており、破壊後に破壊面9の数箇所を打撃して、そのときに得られるAEイベント数の比と破壊試験時に得られたAEイベント数の比を比較し、概略のAE発生位置を決定(同定)するようにした。その概要について述べる。
最初に、位置の決定方法を検討する上での前提条件を整理する。
(1)試料の形状はほぼ直方体で,その体積を2等分する位置付近に割れ目面を有する。
(2)AEはこの割れ目面を中心に発生する。
(3)AEセンサーの設置可能な面は、割れ目面とほぼ平行な2面のどちらかである。
(4)試料の材質には不均質なものもあり、AEの伝播経路をより同一に近くするために、センサーの設置面は同一面とした方がよい。
(5)センサーは現有のものを使用することから測点は3点とする。
同一の発生源からのAEを立方体のある1面に接着させた複数のセンサーでAEイベント数として捉えるとき、材料が当方均等(AE波の減衰特性が同じ)ならば、各センサー相互のイベント数の大小関係は、発生源とセンサーとの距離に関係することは明らかである。しかし、実際には材料は不均質で伝播経路ごとに減衰特性が異なる上、各センサーの接着状況も異なるため、得られるイベント数の関係にはこれら不均質性や接着状況の違いも含まれる。
そこで、これらの不均質性等の影響をも含んだイベント数の関係を得るために、破壊(引張)試験で分離した試料の中でセンサーが接着している側の試料において、破壊面(当初想定した割れ目面に相当)の3個のAEセンサー裏とその3つのAEセンサーからなる三角形の重心の計4箇所を打撃し、3個のAEセンサーのイベント数を得る。このセンサーごとのイベント数の比(構成比)と破壊試験時に得られた単位時間ごとのイベント数の比とを比較し、4箇所の中でも最も構成比が近似する箇所の近くでAEが発生したと決定(同定)する。
この同定方法によって、割れ目面を各センサーを基準におおまかに4つのエリア(各センサー近傍の3個のエリアと中心付近のエリア)に分割し、AEがどのエリアで発生しているかを概略決定する。
この作業を具体的に示す。
図1に示すように、直方体に整形した岩石試料面において3個のAEセンサーを互いの距離が同じになるように接着用のろうを用いて設置し、破壊試験を行う。引張試験後に、図3に示すように、分離した岩石試料の中でAEセンサーが接着している側の試料の破壊面において、3個のAEセンサー裏とその三角形の重心の計4箇所を:最大のAEイベント数が一定個数(今回は約200個)になるまで打撃し、3個のAEセンサーのイベント数を得る。
破壊試験のデータ処理では、各点ごとに単位時間(サンプリング間隔19.5μsec,1000データ)ごとの3個のAEセンサーのイベント数を計算し、それらの合計を1として3個のAEセンサーのイベント数の比を計算する。
どのエリアで発生したかの決定は、破壊試験の単位時間ごとに、その時間帯のAEイベント数の比と分離面4箇所でのAEイベント数の比との差分平方和(3センサーの比の差分平方和)が最も小さくなる箇所を求め、その箇所(エリア)でAEが発生しているものと決定(同定)する。
図8は岩石試料のAE発生位置決定作業の概略フローチャートである。
(1)岩石試料にほぼ三角になるような当距離の位置にAEセンサー3個を設置する(ステップS1)。
(2)岩石試料の破壊試験(点載荷試験)を行う(ステップS2)。
(3)単位時間ごとの3個のAEセンサーのAEイベント数を得る(ステップS3)。
(4)分離面において3個のAEセンサー裏とその重心位置の4箇所で打撃してAEイベント数を得る(ステップS4)。
(5)破壊試験時のAEイベント数の比と上記4箇所のAEイベント数の比の比較を行う(ステップS5)。
(6)AE発生エリアを決定する(ステップS6)。
図9及び図10は、載荷開始から約21秒で破壊した際のAEデータを、1000データを一組として60組ごとに整理した3個のAEセンサーのイベント数の合計で、ある程度のイベント数が発生した時間のみを抽出している。3個のAEセンサーの内訳も示されている。
図中のイベント数10個のラインは、イベント数の合計に関する閾値で、イベント数があまり少ない場合には構成比の情報の中に期待する各センサーごとのAEの伝播状態の違いが適切に含まれないと判断し、改めて設定したものである。
図中棒グラフの上に示す数字(1〜3)およびアルファベット(C)は、前述のAEイベント数の比の差分平方和から決定したエリア(図4参照)を示している。
表2は、模擬割れ目試験体を用いた引張試験で得られたある単位時間におけるエリア推定結果の例である。
図10における(g)が破壊時のデータで、それ以前のデータのうち、図9の(b),図9の(c)でエリア3での発生が見られるが、それ以外はエリア1,2,cと決定している。破壊試験後の試料に円錐形の支圧治具が食い込んだ跡が明瞭に残ることから、AEの発生は引張による内部の破壊だけではなく、載荷開始直後から載荷点付近の破壊からも発生しているものと推定される。図10の(g)までに見られるエリア1,2,cと決定した発生源はこの現象を捉えているものと判断した。また、図10の(g)ではエリア2が混在するものの、エリア3が多くみられる。このことは、実際の試料において削り残した部分がこの領域にあることと符合する。なお、図9の(b),図9の(c)でエリア3が多く見られるのは、この時期に若干の破壊がこの削り残した部分で発生したものと推定する。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の割れ目面を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法は、同定位置の精度は犠牲にしても容易に岩石試料のAE発生位置の同定に利用することができる。
1 岩石試料
2 岩石試料の割れ目面
3 岩石試料の割れ目面と平行な面
4,5,6 3個のAEセンサー
7 点載荷試験装置
8 円錐形の支圧治具
9 分離面(破壊面)
11 AEセンサー
12 プリアンプ
13 メインアンプ
14 バンドパスフィルター
15 ディスクリミネータ
21 試料固定部
22 手動ポンプ
23 高圧域用ゲージ
24 低圧域用ゲージ
2 岩石試料の割れ目面
3 岩石試料の割れ目面と平行な面
4,5,6 3個のAEセンサー
7 点載荷試験装置
8 円錐形の支圧治具
9 分離面(破壊面)
11 AEセンサー
12 プリアンプ
13 メインアンプ
14 バンドパスフィルター
15 ディスクリミネータ
21 試料固定部
22 手動ポンプ
23 高圧域用ゲージ
24 低圧域用ゲージ
Claims (2)
- 割れ目面を内包する岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記割れ目面と平行な岩石試料の表面に互いの距離が等距離になるように3個のAEセンサーを設置し、前記岩石試料の破壊時のAEを前記3個のAEセンサーで捉え、前記岩石試料の破壊時のAEイベント数の相対比を求めて、AE発生位置を同定することを特徴とする岩石試料のAE発生位置の同定方法。
- 請求項1記載の岩石試料のAE発生位置の同定方法において、前記岩石試料を直方体に整形し、その際、割れ目面がどれかの面と平行になるようにし、前記割れ目面と平行な面に互いの距離が同じになるように前記3個のAEセンサーを接着し、前記割れ目面を含む面の方向に載荷して破壊させその時のAEを記録し、前記岩石試料の破壊後、前記3個のAEセンサーが設置されたブロックにおける破壊面の、前記3個のAEセンサーの背面位置と前記岩石試料の重心位置との4箇所を打撃してAEを記録し、前記破壊時に得たAEからそれぞれの位置での前記3個のAEセンサーのAEイベント数の比(構成比)を算出し、該位置が既知の4種類のAEイベント数の比と位置が不明の破壊試験時の単位時間ごとの前記AEイベント数の比を用い、前記3個のAEセンサーの比の差分平方和をとり、それが最小な値を示す位置でAEが発生したと同定することを特徴とする岩石試料のAE発生位置の同定方法。
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