JP5895821B2 - 工具 - Google Patents

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Description

本発明は工具に関する。詳しくは、工具本体と、工具本体に対して開閉動作可能に設けられた一対の開閉爪と、を有し、一対の開閉爪の間に挟持した止め具を、一対の開閉爪の閉じ動作によって、シート表皮を他部材に固定するように変形させ、その後の一対の開閉爪の開き動作によって、上記変形させた止め具を一対の開閉爪から離間させる工具に関する。
従来、車両用シートにおいて、シート表皮をシートパッドの表面に密着させた状態に張設するために、シート表皮の周縁部をシートフレームの裏面部に引き込んでCリングによって締結して固定する技術が知られている(特許文献1)。上記Cリングの締結処理は、専用の工具を用いて行われ、シート表皮の周縁部に結合された表皮側ワイヤを、シートフレームに固定されたフレーム側ワイヤに引き寄せて、これらに跨るように上記工具にセットされたCリングを嵌め込んでかしめ処理することにより、両ワイヤが結束されてシート表皮がシートフレームに引き込まれた状態に保持されるようになっている。上記工具は、具体的には、一対の開閉爪によってCリングを挟み込んだ状態に保持しており、保持したCリングを両ワイヤに跨らせるように嵌め込んだ後に、両開閉爪を閉じ動作させることにより、Cリングをかしめて両ワイヤを結束させる構成となっている。
実公平4−5448号公報
しかし、上記特許文献1に開示された従来技術では、表皮側ワイヤをフレーム側ワイヤに引き込んでCリングによりかしめるという一連の操作を合理的に行うために、表皮側ワイヤを予め一方側の開閉爪に引掛けた状態にしておき、工具をシートフレームの面に沿って押し進めることで表皮側ワイヤをフレーム側ワイヤに引き寄せるようにすると、シートフレームに押し付けられた側の開閉爪が、その押し付けられる力によって、閉じ動作した後の開き動作が正常に行えないことがあり、作業に支障をきたすおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、工具を障害物に押し付けた状態であっても、工具の開き動作が阻害されないようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の工具は次の手段をとる。
第1の発明は、工具本体と、工具本体に対して開閉動作可能に設けられた一対の開閉爪と、を有し、一対の開閉爪の間に挟持した止め具を、一対の開閉爪の閉じ動作によって、シート表皮を他部材に固定するように変形させ、その後の一対の開閉爪の開き動作によって、上記変形させた止め具を一対の開閉爪から離間させる工具である。この工具は、工具本体に一体的に設けられたカバー部材を有する。カバー部材は、一対の開閉爪のうちの少なくとも一方が、その開き動作する方向に何らかの障害物が位置する場合であっても、初期の開き位置まで開き動作できるように障害物との間に張り出して開き動作のスペースを確保する構成となっている。
この第1の発明によれば、カバー部材によって、一対の開閉爪のうちの少なくとも一方が何らかの障害物との干渉によって開き動作できなくなることが防止される。したがって、工具を障害物に押し付けた状態であっても、工具の開き動作が阻害されないようにすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。一対の開閉爪は、初期の開いた状態において、互いの外周面が先端側に向かって閉じる方向に傾いた先細り状の形に形成されている。カバー部材も、その外周面が、一対の開閉爪のうちの少なくとも一方の初期の開いた状態における外周面の形に倣った先細り状の形に形成されている。
この第2の発明によれば、一対の開閉爪が上記先細り状の形に形成されていることにより、一対の開閉爪を狭い隙間内に入れ込んだり、一方の開閉爪を対象物に押し当てて滑らせながら所定位置まで押し進めたりすることができる。また、カバー部材も同じ先細り状の形に形成されていることから、上記一対の開閉爪を狭い隙間内に入れ込んだり、一方の開閉爪を対象物に押し当てて滑らせながら所定位置まで押し進めたりする動作を阻害することなく、カバー部材の機能を発揮させられるようにすることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。カバー部材が、一対の開閉爪のうちの少なくとも一方の外周面全域に沿って設けられている。
この第3の発明によれば、障害物の一部に突起が出ていても、一対の開閉爪のうちの少なくとも一方がこの突起に近づいたときには、カバー部材が必ずこの突起を拾って突起に干渉させないようにすることができる。また、工具の向きを様々な角度に傾けて使用しても、常に、カバー部材が一対の開閉爪のうちの少なくとも一方と障害物との間に介在する状態となるため、工具の開き動作が阻害されないようにすることができる。
実施例1の工具の正面図である。 工具の背面図である。 表皮側ワイヤをCリングによって取付け部に連結した状態を示す斜視図である。 表皮側ワイヤを工具によって取付け部に引き寄せて連結する様子を示す斜視図である。 工具先端の開いた状態を示す斜視図である。 工具先端の閉じた状態を示す斜視図である。 表皮側ワイヤを工具先端に引掛けて取付け部に引き寄せた様子を示す側面図である。 工具先端を閉じて表皮側ワイヤを取付け部に連結した状態を示す側面図である。 連結後、工具先端を開いた状態を示す側面図である。 工具を表皮側ワイヤから離間させた状態を示す側面図である。 実施例2の工具の使用態様を示す斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の工具1の構成について、図1〜図10を用いて説明する。本実施例の工具1は、図3〜図4に示すように、車両用シート20のシートクッション20Aを製造する際に、布製のシート表皮21の周縁部位を、シート骨格となる金属製の薄板状のクッションパン24の裏面部に引き込んで止め具(金属製のCリング23)によって止着するための締結用工具として構成されている。ここで、クッションパン24が、本発明の「他部材」に相当する。上記シートクッション20Aは、上述したクッションパン24の上面部にクッション体となる発泡ウレタン製のシートパッド22が設置されて、更にその表面全体を覆うように、布製のシート表皮21が被せ付けられて張設された構成となっている。
上記シート表皮21は、そのシートパッド22の着座面上に被覆される所々の部位が、シートパッド22の着座面上に形成された縦横に筋状に凹む吊込み溝22A内に吊り込まれて止着されると共に、その周縁部位が、クッションパン24の裏面部に引張り込まれて止着されることにより、凹凸形状のあるシートパッド22に対して広く密着した状態となって、浮きや皺のない見栄えの良い状態に張設された状態とされている。
具体的には、上記シート表皮21の各周縁部位には、これら周縁部位に沿って長尺状に延びる断面袋状の吊込み布21Aが共縫いされて結合されている。そして、これら吊込み布21Aの袋内には、金属製の表皮側ワイヤ21Cがそれぞれ挿通されている。各表皮側ワイヤ21Cは、各吊込み布21Aの所々の箇所に空けられた孔21Bから外部に露出した状態として設けられている。一方、クッションパン24の裏面部には、上述した各表皮側ワイヤ21Cを引き寄せてCリング23により結束させるかたちで止着させられるようにする取付け部24Aが爪状に切り起こされて形成されている。
上述したシート表皮21の各周縁部位は、次のようにクッションパン24の裏面部に引き込まれて止着されている。先ず、上述したシート表皮21の各周縁部位に設けられた各表皮側ワイヤ21Cを、後述する工具1の先端に引掛けて、これらをシート表皮21の張力作用に抗してクッションパン24の取付け部24Aに引き寄せる。そして、上記表皮側ワイヤ21Cを、工具1の先端に取付け部24Aが入る所定の位置まで引き寄せたら、この状態で、工具1のトリガー5を引いて、工具1の先端に挟持されたCリング23を閉じリング状にかしめて、表皮側ワイヤ21Cを取付け部24Aに結束させた状態にする。これにより、シート表皮21が、クッションパン24の裏面部に引き込まれて止着された状態となって保持される。
上述したCリング23をかしめ処理する工具1は、図1〜図2に示すように、エアホース9を介して外部から供給される圧縮空気の力を駆動源として作動する構成となっている。以下、上記工具1の具体的な構成について詳しく説明していく。工具1は、図1〜図3に示すように、銃形状の工具本体2と、補充用のCリング23をこめるマガジン3と、Cリング23をかしめ処理するエア駆動部4と、エアホース9から工具本体2に供給される圧縮空気をエア駆動部4に送り込むための引き金となるトリガー5と、エアホース9を工具本体2に繋ぐカプラー6と、エア駆動部4の先端部を保護してエア駆動部4の開き動作のスペースを確保する金属製のカバー部材7と、から構成されている。
工具本体2は、全体が銃形状を成しており、頭部が前方側に向けられて使用される円筒型のバレル部2Aと、バレル部2Aの中央部から下方側へ伸びる握り部2Bと、を備える。バレル部2Aは、その円筒内部にエア駆動部4が装備されており、握り部2Bの下端に繋がれたエアホース9から供給される圧縮空気の力により、その内部でエア駆動部4を駆動させて、その前端側の頭部から露呈する開閉部4Bを開閉動作させる構成となっている(図5〜図6参照)。握り部2Bは、作業者がこの部分を片手で握って持つことのできる棒形状に形成されており、片手で握った状態で、その手の人差し指を、その前側に位置するトリガー5に掛け入れて引き操作することができる構成とされている。
マガジン3は、図1〜図2に示すように、上述した工具本体2のバレル部2Aの外側部に取り付けられており、その内部に補充用のCリング23が束になってセットされる弾倉としての機能をするものとなっている。上記マガジン3は、ステープラ(ホッチキス)用のつづり針の送り構造のように、エア駆動部4が開閉部4Bを閉じ動作させた後に開かれる度に、補充されている先端側のCリング23を開閉部4B内に1つづつ送り出す押バネ式の送り構造を備えた構成となっている(図8〜図9参照)。
エア駆動部4は、図1〜図2に示すように、上述したエアホース9から供給される圧縮空気の力により作動するエアシリンダ4Aと、エアシリンダ4Aの動きを受けて開閉動作する開閉部4Bと、から構成されている。エアシリンダ4Aは、上述した工具本体2の円筒型のバレル部2A内を前後方向に往復直線運動する構成となっており、後述するトリガー5の引き操作によってその内部に圧縮空気が送り込まれることで前方向に押し動かされ、トリガー5の引き操作が解除されて圧縮空気の供給が止められる(圧縮空気が抜かれる)ことにより、後ろ方向に退避動作する構成となっている。
開閉部4Bは、工具本体2のバレル部2Aの先端に設けられた上下一対の金属製のアッパジョー4B1とロアジョー4B2とから構成されている。ここで、アッパジョー4B1とロアジョー4B2が、それぞれ、本発明の「開閉爪」に相当する。上記アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、それぞれ、前後方向に長尺な形に形成されており、それらの中央部が、バレル部2Aに対して、互いに平行な横向き配置された軸回りに回転することができる状態に連結された状態とされている。これにより、アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、互いの先端同士を一斉に開いたり閉じたりするように上下方向に開閉動作が行える状態に設けられた状態とされている(図5〜図6参照)。
上述したアッパジョー4B1とロアジョー4B2は、図1〜図2及び図5に示すように、初期の開いた状態において、互いの外周面が先端側に向かって閉じる方向に湾曲した、先細り状の形に形成されている。これらの湾曲した挟み形状により、アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、それらの間にCリング23を上下方向から押し挟んだ状態として保持できるようになっていると共に、これらの閉じ動作によって、Cリング23を閉じリング状の形にかしめられるようになっている(図6参照)。
上記アッパジョー4B1とロアジョー4B2の開閉動作は、上述したエアシリンダ4Aの動きを受けて行われるようになっている。具体的には、アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、図5に示すように、トリガー5が引かれる操作前の常時(エアシリンダ4Aに圧縮空気が供給される前の常時)は、それらの後端部(図示省略)がバネ力により押し窄められた状態とされて、それらの先端部が開いた状態とされて、間にCリング23を押し挟んだ状態に保持された状態とされている。
上記アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、図6に示すように、上記トリガー5が引かれてエアシリンダ4Aに圧縮空気が送り込まれることにより、それらの後端部(図示省略)がエアシリンダ4Aの力によって押し開かれて、それらの先端部がこの力により閉じられて、間に挟まれた開リング状のCリング23を閉リング状にかしめるようになっている。また、アッパジョー4B1とロアジョー4B2は、図9に示すように、上記トリガー5の引き操作が解除されてエアシリンダ4Aへの圧縮空気の供給が止められる(圧縮空気が抜かれる)ことにより、再び、それらの先端部がバネ力により押し開かれた状態となって、かしめたCリング23から離間されると共に、それらの間に上述したマガジン3から送り込まれる次のCリング23を押し挟んだ状態に戻されるようになっている(図10参照)。
トリガー5は、図1〜図2に示すように、工具本体2のバレル部2Aの下部に取り付けられており、握り部2Bの前側に位置して、握り部2Bを握った手の人差し指を掛け入れて後ろ側に引き操作ができるように設けられている。上記トリガー5は、常時は、バネ力によって、前側に押し出された操作位置に保持された状態とされており、作業者がこれに指を掛け入れて後方側に引き操作することにより、エアホース9から供給される圧縮空気を上述したエアシリンダ4Aに送り込めるように図示しない弁の開き操作を行う構成となっている。
カプラー6は、そのエアホース9の接続口(結合器)が握り部2Bの底部に露出するように突出した状態となって設けられている。このカプラー6にエアホース9の接続口側の端部が接続されることにより、エアホース9から供給される圧縮空気が工具本体2の内部へと供給されるようになっている。
カバー部材7は、図5に示すように、U字型に折り曲げられた金属板により形成されており、そのU字型に折り曲げられた板形状によって、上述したロアジョー4B2を下方側から広く囲い込むようにセットされた状態として、その左右両板の後端部が工具本体2のバレル部2Aにネジ止めされて一体的に結合された状態に設けられている。詳しくは、上記カバー部材7は、そのロアジョー4B2の底部を覆う部分が、前後方向に長尺な形に形成されており、バレル部2Aから外側へ延出するロアジョー4B2の底部全域を広く覆った状態で、かつ、ロアジョー4B2の開き動作を阻害しないように、ロアジョー4B2の底部の初期の開き位置より僅かに外側に位置するように設けられた状態とされている。
また、上記カバー部材7は、そのロアジョー4B2の底部を覆う部分の外周面7Aが、上述したロアジョー4B2の先細り形状に倣って、先端がロアジョー4B2の湾曲形状に沿って湾曲した形に形成されている。また、上記カバー部材7は、上述したように、U字型に折り曲げられた形に形成されて、その左右両板の後端部が、工具本体2のバレル部2Aに結合された構成となっていることにより、そのロアジョー4B2の底部を覆う部分に外側からの押圧力がかけられても、同部が撓み変形しにくい、高い構造強度を備えた構成とされている。
上記カバー部材7が取り付けられた工具1は、図7に示すように、前述した表皮側ワイヤ21Cをクッションパン24の取付け部24Aに引き込んでCリング23により結合するという一連の操作を簡便に行うために、先に表皮側ワイヤ21Cをロアジョー4B2の内側に引掛けた状態にしておき、工具1をクッションパン24の裏面に沿って押し進めて表皮側ワイヤ21Cを取付け部24Aに引き寄せるように操作したとしても、クッションパン24への押し付け側となるロアジョー4B2がクッションパン24に押し付けられることなく、カバー部材7がクッションパン24に押し付けられるようになっている。ここで、クッションパン24の裏面部が、本発明の「障害物」に相当する。
したがって、図7に示すように、上記工具1をクッションパン24の裏面に沿って押し進めることで、表皮側ワイヤ21Cをクッションパン24の取付け部24Aに引き込んだ状態にして、この状態で工具1のトリガを引くことにより、図8に示すように、上記クッションパン24に押し当てられた状態とされているカバー部材7を支点に、工具1の位置を変動させることなく、開閉部4Bを閉じ動作させてCリング23をかしめ処理することができる。これにより、Cリング23のかしめ処理を定位置で簡便かつ適確に行うことができる。そして、上記工具1によってCリング23をかしめ処理した後、開閉部4Bを開き動作させる際には、図9に示すように、クッションパン24に近い側となるロアジョー4B2が、カバー部材7による保護によって、クッションパン24に押し付けられることなく、初期の開き位置まで正常に開き動作することができる。したがって、この場合にも、工具1の位置を変動させることなく、開閉部4Bを正常に開き動作させて、開閉部4B内に次のマガジン3から送り出されるCリング23を正常に送り込んで挟み込ませた状態にセットすることができる。
このように、工具1にカバー部材7が取り付けられていることにより、工具1をクッションパン24に押し付けた状態であっても、工具1の開き動作が阻害されないようにすることができる。また、工具1の開閉部4Bが、上述したように先細り状の形に形成されていることにより、開閉部4Bを狭い隙間内に入れ込んだり、開閉部4Bをクッションパン24に押し当てて滑らせながら所定位置まで押し進めたりすることができる。また、カバー部材7も同じ先細り状の形に形成されていることから、上記開閉部4Bを狭い隙間内に入れ込んだり、開閉部4Bをクッションパン24に押し当てて滑らせながら所定位置まで押し進めたりする動作を阻害することなく、カバー部材7の機能を発揮させられるようにすることができる。
また、カバー部材7が、ロアジョー4B2の底部全域を覆うように設けられていることにより、工具1が押し滑らされるクッションパン24の一部に突起が出ていても、開閉部4Bがこの突起に近づいたときには、カバー部材7が必ずこの突起を拾って突起に干渉させないようにすることができる。また、工具1の向きを様々な角度に傾けて使用しても、常に、カバー部材7が開閉部4Bとクッションパン24との間に介在する状態となるため、工具1の開き動作が阻害されないようにすることができる。
続いて、実施例2の工具1の構成について、図11を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示した工具1と実質的な構成及び作用が同じとなる箇所については、これらと同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。本実施例の工具1には、2つのカバー部材7が取り付けられている。一方は、実施例1で示した構成と同じ、開閉部4Bのロアジョー4B2を下方側から囲い込むようにセットされて設けられるカバー部材7であり、もう一方は、アッパジョー4B1を上方側から囲い込むようにセットされて設けられるカバー部材7である。これらカバー部材7は、互いに上下対称な形に形成されており、実質的には同じ構成のものとなっているため、これらの具体的な取付位置や取付け方については、実施例1の説明を参照するものとして省略することとする。
上記工具1は、車両用シート20のシートクッション20Aを製造する際に、布製のシート表皮21の所々の部位を、クッション体となる発泡ウレタン製のシートパッド22の内部に吊り込んで止め具(金属製のCリング23)によって止着するための締結用工具として構成されている。ここで、シートパッド22が、本発明の「他部材」に相当する。上記シート表皮21は、そのシートパッド22の着座面上に被覆される所々の部位が、シートパッド22の着座面上に形成された縦横に筋状に凹む吊込み溝22A内に吊り込まれて止着されることにより、凹凸形状のあるシートパッド22に対して広く密着した状態として、浮きや皺のない見栄えの良い状態に張設されるようになっている。
具体的には、上記シート表皮21は、複数枚の面材が1枚に繋ぎ合わされた構成となっており、その面材と面材との繋ぎ目の縫合ラインが、上記シートパッド22の着座面上において、上述した吊込み溝22Aの形に沿って位置するように形成されている。そして、上記シート表皮21の繋ぎ目となる裏面側の各縫合部には、同繋ぎ目に沿って長尺状に延びる断面袋状の吊込み布21Aがそれぞれ共縫いされて結合されている。更に、上記各吊込み布21Aの内部には、金属製の表皮側ワイヤ21Cがそれぞれ通されている。各表皮側ワイヤ21Cは、各吊込み布21Aの所々の箇所に開けられた各孔21Bから外部に露出した状態とされて設けられている。
一方、シートパッド22は、その着座者が座る着座面上に、縦横に筋状に凹む複数の吊込み溝22Aが形成された構成となっている。これら吊込み溝22Aは、これら吊込み溝22Aの形に沿って位置する上述したシート表皮21の各吊込み布21Aを、それぞれ溝の内部に引き込むことのできる深さ形状に形成されている。そして、各吊込み溝22Aの底部には、同吊込み溝22Aの形状に沿って長尺状に延びる金属製のパッド側ワイヤ22Cが埋設されている。各パッド側ワイヤ22Cは、各吊込み溝22Aの所々の箇所が更に深く抉られて形成された各止着溝22Bから外部に露出した状態とされて設けられている。
上述したシート表皮21は、次のようにシートパッド22に吊り込まれて止着されている。すなわち、先ず、上述したシート表皮21の裏面側のいずれかの吊込み布21A内に通された表皮側ワイヤ21Cを、工具1の開閉部4Bの内側に引掛けて、これを対応するシートパッド22の吊込み溝22A内に引き込んで、同吊込み溝22A内に露呈するパッド側ワイヤ22Cに引き寄せた状態とする。そして、この状態で、これら両ワイヤ21C,22CをCリング23により結束するようにCリング23を両ワイヤ21C,22C間に跨らせた状態にして閉リング状にかしめ処理する。これにより、両ワイヤ21C,22CがCリング23により互いに結束された状態に保持されて、シート表皮21の吊込み布21Aがシートパッド22の吊込み溝22A内に吊り込まれた状態に保持(止着)される。
上記工具1の先端(開閉部4B)をシートパッド22の吊込み溝22Aや止着溝22B内に入れ込む際には、開閉部4Bや各カバー部材7が先細りの形状となっていることにより、これら開閉部4Bや各カバー部材7を吊込み溝22Aや止着溝22Bの狭い隙間内に入れ込む作業を容易に行えるようになっている。また、上記工具1によって開閉部4Bを閉じ動作させてCリング23をかしめ処理する際や、その後に開閉部4Bを開き動作させる際には、工具1の先端に取り付けられたカバー部材7がシートパッド22の吊込み溝22Aや止着溝22Bの各周壁に当たって、開閉部4Bの開き動作のスペースを確保するようになっていることから、工具1の位置を変動させることなく、開閉部4Bの開閉動作を正常に行わせることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「工具」は、上記実施例で示したようなCリング23を閉リング状にかしめ処理するための工具1としての用途に限定されず、一対の開閉爪の間に挟持した止め具を、これら開閉爪の閉じ動作によって、シート表皮を他部材に固定するように変形させる種々の用途にも適用することができるものである。また、本発明の「工具」は、エア駆動式でなく、電気駆動式のものであってもよい。また、「カバー部材」は、金属の他、硬質な樹脂によって形成されたものであってもよい。
また、本発明の「カバー部材」は、工具本体に一体的に設けられる構成となっていればよく、その取付位置や形状は特に限定されず、種々の形態を採ることができるものである。例えば、「カバー部材」は、平板形状とされて「工具本体」の一方の側面に取り付けられて、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」の側面に張り出した状態として、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」の開き動作のスペースを確保する構成とされたものであってもよい。また、「カバー部材」は、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」を更に外周側からも囲うL字板状の形に形成されたものであってもよい。また、「カバー部材は」は、「工具本体」の両側の側面に取り付けられた平板形状とされて、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」の両側面に張り出した状態として、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」の開き動作のスペースを確保する構成とされたものであってもよい。また、「カバー部材」は、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」を外周側からのみ覆う形に形成されたものであってもよい。また、「カバー部材」は、「一対の開閉爪のうちの少なくとも一方」の外周面全域に沿って設けられていなくてもよく、少なくとも一部に沿って設けられていればよい。
また、上記実施例では、工具1が横向き(一対の開閉爪が高さ方向に開く向き)に使われた構成を例示したが、本発明の「工具」は、寝かせた向き(一対の開閉爪が前後方向や横方向(水平方向)に開く向き)や、縦向き(一対の開閉爪が前後方向や横方向(水平向き)に開く向き)に使われるものであってもよい。また、上下逆さ向きに向けられて使われるものであっても良い。
1 工具
2 工具本体
2A バレル部
2B 握り部
3 マガジン
4 エア駆動部
4A エアシリンダ
4B 開閉部
4B1 アッパジョー(開閉爪)
4B2 ロアジョー(開閉爪)
5 トリガー
6 カプラー
7 カバー部材
7A 外周面
9 エアホース
20 車両用シート
20A シートクッション
21 シート表皮
21A 吊込み布
21B 孔
21C 表皮側ワイヤ
22 シートパッド(他部材)
22A 吊込み溝(障害物)
22B 止着溝(障害物)
22C パッド側ワイヤ
23 Cリング(止め具)
24 クッションパン(他部材、障害物)
24A 取付け部

Claims (3)

  1. 工具本体と、該工具本体に対して開閉動作可能に設けられた一対の開閉爪と、を有し、前記一対の開閉爪の間に挟持した止め具を、前記一対の開閉爪の閉じ動作によって、シート表皮を他部材に固定するように変形させ、その後の前記一対の開閉爪の開き動作によって、前記変形させた止め具を前記一対の開閉爪から離間させる工具であって、
    前記工具本体に一体的に設けられたカバー部材を有し、
    前記カバー部材は、前記一対の開閉爪のうちの少なくとも一方が、その開き動作する方向に何らかの障害物が位置する場合であっても、初期の開き位置まで開き動作できるように前記障害物との間に張り出して開き動作のスペースを確保する構成となっていることを特徴とする工具。
  2. 請求項1に記載の工具であって、
    前記一対の開閉爪は、初期の開いた状態において、互いの外周面が先端側に向かって閉じる方向に傾いた先細り状の形に形成されており、
    前記カバー部材も、その外周面が、前記一対の開閉爪のうちの少なくとも一方の初期の開いた状態における外周面の形に倣った先細り状の形に形成されていることを特徴とする工具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の工具であって、
    前記カバー部材が、前記一対の開閉爪のうちの少なくとも一方の外周面全域に沿って設けられていることを特徴とする工具。
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