JP5895626B2 - 水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、冷却塔と被冷却装置との間で循環水を循環させる水処理システムに関する。
商業ビル、工業プラント等においては、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置(冷却負荷装置)を冷却するために、冷却水が用いられる。冷却水は、その節約を図る観点から、冷却塔で冷却しながら循環して用いられる(以下、循環する冷却水を適宜に「循環水」という)。循環水は、循環水ラインを介して、冷却塔と被冷却装置との間を循環する。
循環水は、冷却塔で冷却される際にその一部が蒸発して、濃縮度(濃縮倍率)が高くなる。循環水の濃縮度が高くなると、循環系で腐食やスケールが発生しやすくなるため、定期的にブロー処理を実施する必要がある。ブロー処理は、外部から新鮮な水(補給水)を冷却塔に補給して循環水を希釈すると共に、循環水の一部を冷却塔から外部に排出する処理である。なお、冷却塔の運転中においては、蒸発や飛散により循環水の水量が徐々に減少するため、上記ブロー処理の場合だけでなく、冷却塔の水位に応じて適宜に補給水が補給される。
冷却塔に補給される補給水には、配管や機器の内部にスケールが堆積するのを抑制するため、硬度成分の低い軟化水が用いられることがある。軟化水は、硬水軟化装置において、原水(硬水)を軟化処理することにより製造される。
硬水軟化装置に用いられるイオン交換樹脂は、所定の採水量に達すると、イオン交換能力が低下する。このため、イオン交換樹脂のイオン交換能力を回復させる再生処理を定期的に実施する必要がある。この再生処理は、例えば、製造した軟化水の積算流量が所定量に達した時点で実施される。
1台の硬水軟化装置を設けた水処理システムでは、再生処理を実施している間、軟化処理を行うことができなくなる。そこで、24時間稼動の冷却塔において、複数の硬水軟化装置を設け、1つの硬水軟化装置で再生処理を実施している間、他の硬水軟化装置で軟化処理を行うようにしたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−15265号公報
上記システムにおいては、複数の硬水軟化装置を交代で使用することができるため、再生処理のために軟化処理を一時的に中断する必要がない。しかし、複数の硬水軟化装置を設けると、システムの構成が複雑になるうえ、設備コストが高くなる。
一方、1台の硬水軟化装置により軟化処理を行う水処理システムにおいて、硬水軟化装置の再生処理中に冷却塔のブロー処理が実施されると、この期間は、硬度の高い未処理の原水が冷却塔に補給される。このため、循環系においてスケールが発生しやすくなる。
従って、本発明は、システムを簡素化すると共に、循環系におけるスケールの発生を出来る限り抑制することができる水処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、原水をイオン交換樹脂床により軟化処理して軟化水を製造する硬水軟化装置と、前記硬水軟化装置で製造された軟化水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、前記硬水軟化装置で製造された軟化水を補給水として前記冷却塔内に供給する補給水ラインと、循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、前記イオン交換樹脂床の再生処理を実行させる再生処理制御部と、循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行させるブロー処理制御部と、前記再生処理と前記ブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、前記再生処理制御部による前記再生処理の実行又は前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限する再生/ブロー処理実行制御部と、を備え、前記再生/ブロー処理実行制御部は、前記再生処理制御部による再生処理が実行されている間には前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限し、前記再生処理の終了後には前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を許容する、水処理システムに関する。
また、本発明は、原水をイオン交換樹脂床により軟化処理して軟化水を製造する硬水軟化装置と、前記硬水軟化装置で製造された軟化水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、前記硬水軟化装置で製造された軟化水を補給水として前記冷却塔内に供給する補給水ラインと、循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、前記イオン交換樹脂床の再生処理を実行させる再生処理制御部と、循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行させるブロー処理制御部と、前記再生処理と前記ブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、前記再生処理制御部による前記再生処理の実行又は前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限する再生/ブロー処理実行制御部と、を備え、前記再生/ブロー処理実行制御部は、前記ブロー処理制御部によるブロー処理が実行されている間には前記再生処理制御部による前記再生処理の実行を制限し、前記ブロー処理の終了後には前記再生処理制御部による前記再生処理の実行を許容する、水処理システムに関する。
本発明によれば、システムを簡素化すると共に、循環系におけるスケールの発生を出来る限り抑制することができる水処理システムを提供することができる。
第1実施形態の水処理システム100を示す概略構成図である。 第1実施形態の水処理システム100の制御に係る機能ブロック図である。 第1実施形態の制御部102において軟化処理及び再生処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の制御部102においてブロー処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の制御部102においてブロー処理の実行を制限する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御部102において軟化処理及び再生処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御部102においてブロー処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の制御部102において再生処理の実行を制限する場合の処理手順を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
図1を参照して、本発明の第1実施形態の水処理システム100の概略構成について説明する。図1は、第1実施形態の水処理システム100を示す概略構成図である。図2は、水処理システム100の制御に係る機能ブロック図である。図3は、補給水制御部105及び再生制御部106において軟化処理及び再生処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4は、補給水制御部105においてブロー処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図5は、再生/ブロー処理実行制御部108においてブロー処理の実行を制御する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図1に示すように、第1実施形態の水処理システム100は、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置131を冷却するために、循環水W110(冷却水)を循環させるシステムである。循環水W110は、その節約を図る観点から、冷却塔110で冷却しながら循環して用いられる。本実施形態における冷却塔110は、いわゆる開放式冷却塔である。
第1実施形態の水処理システム100は、主な構成として、冷却塔110と、被冷却装置131と、電気伝導率測定装置133と、硬度測定装置134と、スケール防止剤供給装置135と、システム制御装置101と、を備える。また、水処理システム100は、循環水ラインL110と、補給水ラインL120と、を備える。なお、「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。また、図1では、電気的な接続の経路を破線で示している。
冷却塔110は、被冷却装置131を冷却するための循環水W110を冷却する設備である。冷却塔110は、塔本体111と、散水部112と、貯留部116と、ルーバ118と、ファン120と、上部開口部121と、ファン駆動部122と、を備える。
塔本体111は、冷却塔110の外郭を形成する筐体である。塔本体111の上部には、複数の散水部112、ファン120、上部開口部121及びファン駆動部122が設けられている。塔本体111の下部には、貯留部116が設けられている。塔本体111の側部には、ルーバ118が設けられている。
散水部112は、被冷却装置131を冷却する循環水W110を冷却するために、循環水W110を散布する部位である。散水部112は、循環水回収ラインL112(後述)を介して被冷却装置131から回収された循環水W110を、塔本体111の内部に散布(散水)する。
散水部112は、上部水槽113と、散水口114とを備える。上部水槽113には、循環水回収ラインL112(循環水ラインL110)が接続されている。上部水槽113は、循環水回収ラインL112を介して被冷却装置131から回収された循環水W110を貯留する。散水口114は、上部水槽113に貯留された循環水W110を散布するために上部水槽113の下側に形成されたノズルからなる。
貯留部116は、散水部112から散布された循環水W110を貯留する部位である。貯留部116は、塔本体111の下部に設けられている。散水部112から下方に向けて散布された循環水W110は、塔本体111の内部を落下する過程において、温度の低い外気E1(後述)と熱交換することにより冷却される。貯留部116の底部には、循環水ラインL110の循環水供給ラインL111(後述)が接続される。貯留部116に貯留された循環水W110は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131へ供給される。
ルーバ118は、塔本体111の内部へ外気(エア)E1を導入するための通気孔である。塔本体111の外部の外気E1は、ルーバ118を介して塔本体111の内部へ導入される。
上部開口部121は、塔本体111の上部に形成された開口部である。上部開口部121は、塔本体111の内部に位置する外気E1を塔本体111の外部に排出する。上部開口部121から排出されたエアを「排気E2」ともいう。
ファン120は、上部開口部121に配置されている。ファン120は、ファン駆動部122の回転軸(符号略)と連結されている。ファン120は、回転することにより内部に負圧を発生させ、ルーバ118から塔本体111の内部へ外気E1を導入すると共に、塔本体111の内部に導入された外気E1を、上部開口部121を介して塔本体111の外部に排出させる。
ファン駆動部122は、ファン120を回転させる駆動源である。ファン駆動部122は、モータ(不図示)により構成される。ファン駆動部122は、ファン120の上方に配置されている。ファン駆動部122は、システム制御装置101と電気的に接続されている。ファン駆動部122の運転(駆動及び停止)、回転速度の調整(変速)等は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。
循環水ラインL110は、冷却塔110と被冷却装置131との間で循環水W110を循環させるラインである。循環水ラインL110は、貯留部116に貯留された循環水W110を冷却塔110から被冷却装置131へ供給する循環水供給ラインL111と、循環水W110を被冷却装置131から冷却塔110の散水部112へ回収する循環水回収ラインL112と、から構成される。
循環水供給ラインL111は、冷却塔110の貯留部116と被冷却装置131との間を接続するラインである。循環水供給ラインL111は、貯留部116に貯留された循環水W110を被冷却装置131に供給することができる。
循環水供給ラインL111の途中には、循環水ポンプ132が接続されている。循環水ポンプ132は、循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)の上流側から下流側へ向けて、循環水W110を送り出すことができる。循環水ポンプ132は、システム制御装置101と電気的に接続されている。循環水ポンプ132の運転(駆動及び停止)は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。循環水供給ラインL111の接続部J112には、測定ラインL113の上流側の端部が接続されている。
循環水回収ラインL112は、被冷却装置131と冷却塔110の散水部112との間を接続するラインである。循環水回収ラインL112は、被冷却装置131において熱交換により加温された循環水W110を、冷却塔110の散水部112へ回収することができる。循環水回収ラインL112の下流側は、分岐部J111において複数のラインに分岐している。分岐したラインは、複数の散水部112にそれぞれ接続されている。
被冷却装置131は、循環水W110による冷却が必要な熱交器機等の各種装置である。被冷却装置131は、例えば、各種の化学プラントのターボ冷凍機や吸収冷凍機、建築物の空調用冷却機、食品工場の冷水製造機や真空冷却機等である。被冷却装置131は、内部に循環水流路(不図示)を備える。
被冷却装置131において、循環水流路の一方の端部には、循環水供給ラインL111の下流側の端部が接続されている。また、被冷却装置131において、循環水流路の他方の端部には、循環水回収ラインL112の上流側の端部が接続されている。従って、循環水流路は、循環水供給ラインL111及び循環水回収ラインL112と共に、冷却塔110の塔本体111と被冷却装置131との間で循環水W110を循環させるための循環経路を形成する。
電気伝導率測定装置133は、循環水W110の電気伝導率を測定する装置である。電気伝導率測定装置133は、測定ラインL113を介して、接続部J112において循環水ラインL110に接続されている。また、電気伝導率測定装置133は、システム制御装置101と電気的に接続されている。電気伝導率測定装置133で測定された電気伝導率は、システム制御装置101へ検出信号として送信される。電気伝導率測定装置133は、所定の時間間隔(又はリアルタイム)で電気伝導率を測定し、システム制御装置101へ送信する。循環水W110の電気伝導率は、補給水制御部105(図2参照)において、ブロー処理(後述)を実行するか否かを判定する際に用いられる。
硬度測定装置134は、循環水W110の硬度Hを測定する装置である。硬度測定装置134は、全硬度を測定できるものでもよく、カルシウム硬度のみを測定できるものでもよい。硬度測定装置134は、測定ラインL113を介して、接続部J112において循環水供給ラインL111に接続されている。
硬度測定装置134は、システム制御装置101と電気的に接続されている。硬度測定装置134で測定された硬度Hに関する情報は、システム制御装置101へ検出信号として送信される。硬度測定装置134は、所定の時間間隔(又はリアルタイム)で硬度Hを測定し、システム制御装置101へ送信する。循環水W110の硬度Hは、水質制御部107(図2参照)において、冷却塔110の貯留部116へスケール防止剤を供給するか否かを判定する際に用いる。
硬度測定装置134としては、例えば、カルマガイト、エリオクロムブラックT、NN試薬等の色素を含む試薬を試料水に添加したときの呈色反応により、硬度を検出する比色式センサが用いられる。比色式センサは、所定量の試料水を収容した透明容器へ試薬を添加し、硬度成分と色素の反応による試料水の色相変化を、特定波長の光を照射したときの吸光度から測定する。そして、比色式センサは、測定された吸光度に基づいて、試料水中の硬度を判定する。なお、硬度測定装置134は、比色式センサに制限されず、電極式センサ、滴定式センサ等でもよい。
スケール防止剤供給装置135は、冷却塔110の貯留部116へスケール防止剤を供給する装置である。スケール防止剤供給装置135は、スケール防止剤供給ラインL140を介して、冷却塔110の貯留部116に接続されている。スケール防止剤は、水中でのスケールの成長、或いは配管表面等へのスケールの堆積を防止するために用いられる薬品である。ここで利用可能なスケール防止剤としては、例えば、カルボン酸系ポリマー、アクリル酸系ポリマー、ホスホン酸系キレート剤、カルボン酸系キレート剤等を挙げることができる。
スケール防止剤供給装置135は、システム制御装置101と電気的に接続されている。スケール防止剤供給装置135から貯留部116へスケール防止剤を供給するタイミング及び供給量は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。
一方、冷却塔110には、補給水ラインL120が接続されている。補給水ラインL120は、補給水を冷却塔110の貯留部116へ補給するラインである。補給水ラインL120は、第1補給水ラインL121と、第2補給水ラインL122と、第3補給水ラインL123と、第4補給水ラインL124と、第5補給水ラインL125と、第6補給水ラインL126と、を備える。
第1補給水ラインL121の下流側は、分岐部J121において、第2補給水ラインL122及び第5補給水ラインL125に分岐している。第2補給水ラインL122及び第5補給水ラインL125の下流側は、集合部J122において、第3補給水ラインL123の上流側と接続されている。第3補給水ラインL123の下流側は、分岐部J123において、第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126に分岐している。第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126の下流側の端部には、それぞれ冷却塔110の塔本体111に接続されている。
第1補給水ラインL121の上流側は、水道水や工業用水等の原水W120の供給源(図示せず)に接続されている。第1補給水ラインL121には、上流側から順に、原水ポンプ141及び原水バルブ142が設けられている。また、第2補給水ラインL122、第5補給水ラインL125及び第6補給水ラインL126には、それぞれ硬水軟化装置143、バイパスバルブ144及び補給水バルブ145が設けられている。
原水ポンプ141は、補給水ラインL120の上流側から下流側へ向けて、原水W120を送り出すことができる。原水ポンプ141は、システム制御装置101と電気的に接続されている。原水ポンプ141の運転(駆動及び停止)は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。
原水バルブ142は、原水ポンプ141の吐出側において、補給水ラインL120を開閉することができる。原水バルブ142は、システム制御装置101と電気的に接続されている(図示せず)。原水バルブ142における弁体の開閉は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。
硬水軟化装置143は、原水(硬水)W120を軟化処理し、軟化水W121を製造する装置である。硬水軟化装置143は、原水W120に含まれる硬度成分、具体的には、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンを低減し、軟化水W121を製造することができる。
硬水軟化装置143は、軟化処理材の除去能力が低下した場合に再生処理を必要とするものであれば、特に制限されない。硬水軟化装置143としては、陽イオン交換樹脂からなる単床を利用してイオン交換を行うことにより、軟化処理を行う陽イオン交換装置が特に好ましい。また、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂からなる混床を利用してイオン交換を行うことにより、脱イオン処理を行うイオン交換装置を適用することもできる。
硬水軟化装置143は、陽イオン交換樹脂床塔としての圧力タンクと、プロセス制御バルブと、を備える(いずれも不図示)。プロセス制御バルブは、内部の流路を切り替える複数の弁(不図示)を有する。
プロセス制御バルブは、システム制御装置101と電気的に接続されている。プロセス制御バルブにおける各弁の開閉は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。システム制御装置101は、プロセス制御バルブにおいて、各弁の開閉を制御することにより、内部の流路を切り替えることができる。システム制御装置101は、プロセス制御バルブの内部の流路を切り替えることにより、軟化処理又は再生処理(再生プロセス)のいずれかの処理を実行することができる。
軟化処理は、圧力タンクに原水W120を通過させることにより、軟化水W121を製造するプロセスである。再生処理は、圧力タンクに再生液(例えば、塩化ナトリウム水溶液)等を流通させることにより、陽イオン交換樹脂床塔のイオン交換能力を回復させるプロセスである。
また、硬水軟化装置143は、内部に設けられた流量計(不図示)により、軟化処理により製造された軟化水W121の積算流量(すなわち、採水量)を計測する。そして、硬水軟化装置143は、製造した軟化水W121の積算流量が所定量に達した場合には、システム制御装置101(制御部102)に再生要求信号を送信する。また、硬水軟化装置143は、再生処理の終了を再生終了信号としてシステム制御装置101(制御部102)へ送信する。
バイパスバルブ144は、硬水軟化装置143の軟化処理の実行時に、第5補給水ラインL125を閉鎖する(すなわち、硬水軟化装置143に通水する)ことにより、第2補給水ラインL122を介して軟化水W121を第3補給水ラインL123へ向けて供給する給水設備である。また、バイパスバルブ144は、硬水軟化装置143の再生処理の実行時に、第5補給水ラインL125を開放する(すなわち、硬水軟化装置143をバイパスする)ことにより、第5補給水ラインL125を介して原水W120を第3補給水ラインL123へ向けて供給する給水設備である。バイパスバルブ144は、システム制御装置101と電気的に接続されている。バイパスバルブ144における弁体の開閉は、システム制御装置101からの駆動信号により制御される。
補給水バルブ145は、第6補給水ラインL126を開閉することにより、貯留部116に対して原水W120又は軟化水W121を補給水として強制的に供給する給水設備である。補給水バルブ145は、システム制御装置101と電気的に接続されている。補給水バルブ145における弁体の開閉は、システム制御装置101からの駆動信号により制御される。
また、第4補給水ラインL124の下流側の端部には、給水栓146が設けられている。給水栓146は、貯留部116に貯留される循環水W110の水位(すなわち、水量)を管理するボールタップ式の給水設備である。給水栓146において、貯留部116に貯留される循環水W110の水位が低下すると、ボールタップが作動し、第4補給水ラインL124を流通する原水W120又は軟化水W121が補給水として貯留部116へ補給される。
上記の補給水ラインL120の構成により、バイパスバルブ144を閉状態に設定し、且つ硬水軟化装置143の軟化処理を実行している場合には、第2補給水ラインL122、第3補給水ラインL123、第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126は、軟化水補給水ラインとして機能する。一方、バイパスバルブ144を開状態に設定し、且つ硬水軟化装置143の再生処理を実行している場合には、第5補給水ラインL125、第3補給水ラインL123、第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126は、原水補給水ラインとして機能する。
排水ラインL130は、貯留部116の底部に接続され、下方に延びている。排水ラインL130は、後述するブロー処理において、冷却塔110の貯留部116に貯留された循環水W110を、水処理システム100の系外に強制的に排出するラインである。排水ラインL130の途中には、排水バルブ147が接続されている。排水バルブ147は、排水ラインL130を開閉することができる。排水バルブ147は、システム制御装置101と電気的に接続されている。排水バルブ147における弁体の開閉は、システム制御装置101から送信される駆動信号により制御される。
更に、冷却塔110には、オーバーフローラインL150が接続されている。オーバーフローラインL150は、補給水バルブ145を開放して原水W120又は軟化水W121を強制的に供給した場合に、冷却塔110の貯留部116から溢れた循環水W110を、水処理システム100の系外に排出するラインである。すなわち、オーバーフローラインL150は、後述するブロー処理において、排水バルブ147の開閉制御に替えて、補給水バルブ145を開閉制御することにより、冷却塔110の貯留部116に貯留された循環水W110を、水処理システム100の系外に強制的に排出するラインとして機能する。
次に、図2を参照して、第1実施形態の水処理システム100の制御に係る機能について説明する。
システム制御装置101は、第1実施形態の水処理システム100における各部の動作を制御する。図2に示すように、システム制御装置101は、例えば、ファン駆動部122、循環水ポンプ132、原水ポンプ141、バイパスバルブ144、補給水バルブ145、排水バルブ147、硬水軟化装置143及びスケール防止剤供給装置135に電気的に接続される。
また、システム制御装置101は、水処理システム100の各測定装置と電気的に接続され、これら測定装置から測定情報を受信する。例えば、システム制御装置101は、電気伝導率測定装置133と電気的に接続され、電気伝導率測定装置133において測定された循環水W110の電気伝導率に関する情報を電気伝導率検出信号として受信する。また、システム制御装置101は、硬度測定装置134と電気的に接続され、硬度測定装置134において測定された循環水W110の硬度に関する情報を硬度検出信号として受信する。
システム制御装置101において、受信した電気伝導率及び硬度は、メモリ103(後述)に記憶される。また、電気伝導率及び硬度は、所定の時間間隔(又はリアルタイム)で最新の値に順次更新される。
システム制御装置101は、制御部102と、メモリ103と、を備える。また、制御部102は、濃縮度判定部104、ブロー処理制御部としての補給水制御部105、再生処理制御部としての再生制御部106、水質制御部107、及び再生/ブロー処理実行制御部108を備える。
濃縮度判定部104は、電気伝導率測定装置133により測定された循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上であるか否かを判定する。第1閾値EC1としては、例えば、循環系におけるスケールやスライムの発生の抑制を確保できる上限の電気伝導率が設定される。また、濃縮度判定部104は、電気伝導率測定装置133により測定された循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満であるか否かを判定する。第2閾値EC2としては、例えば、循環系における腐食の抑制を確保できる下限の電気伝導率が設定される。濃縮度判定部104は、上記判定結果を制御部102へ送信する。
本実施形態においては、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上となった場合には、冷却塔110のブロー処理が開始される。また、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満となった場合には、冷却塔110のブロー処理が終了する。従って、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1未満となった場合でも、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2以上の場合には、冷却塔110のブロー処理が継続される。
補給水制御部105は、濃縮度判定部104により循環水W110の電気伝導率が第1閾値EC1以上であると判定された場合には、循環水W110の濃縮度が高いため、ブロー処理を実行することにより、貯留部116へ原水W120又は軟化水W121のいずれかを補給水として補給させる。
ブロー処理では、循環水W110の排水及び補給を同時に実施する。循環水W110を排水する場合、次のいずれかの方法によって行われる。
(強制排水ブロー)
補給水制御部105は、排水バルブ147を開状態として、冷却塔110の貯留部116に貯留された循環水W110の一部を排水ラインL130から外部に排出する。循環水W110の一部が排出されると、貯留部116の水位が低下するため、給水栓146のボールタップが作動し、新たな補給水が第4補給水ラインL124を通じて補給される。なお、この強制排水ブローを実施する場合には、補給水バルブ145は閉状態のままとし、開閉操作は行わない。
(強制補水ブロー)
補給水制御部105は、補給水バルブ145を開状態として、第6補給水ラインL126を通じて新たな補給水を貯留部116に強制的に補給する。補給水が補給されると、貯留部116の水位が上昇するため、溢れた循環水W110がオーバーフローラインL150から外部に排出される。なお、この強制補水ブローを実施する場合には、排水バルブ147は閉状態のままとし、開閉操作は行わない。
補給水制御部105は、硬水軟化装置143の通常運転時(軟化処理時)においては、バイパスバルブ144を閉状態にして、貯留部116へ補給水を供給するラインとして軟化水補給水ライン(すなわち、第2補給水ラインL122、第3補給水ラインL123、第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126)を設定する。そして、補給水制御部105は、濃縮度判定部104により循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC以上であると判定され、且つ再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信した場合には、補給水バルブ145又は排水バルブ147を制御して、貯留部116へ軟化水W121を補給水として補給させる(ブロー処理開始)。補給水制御部105において、ブロー処理を実行する場合の動作については後述する。
その後、補給水制御部105は、濃縮度判定部104により循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(循環水W110の濃縮度が低い;EC1>EC2)と判定された場合には、補給水バルブ145又は排水バルブ147を制御して、貯留部116への原水W120又は軟化水W121の補給を停止する(ブロー処理終了)。この結果、貯留部116における循環水W110の濃縮度が低下する。
再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信することにより、原水W120を補給水として貯留部116へ供給する時間帯、すなわち、再生処理を実行する時間帯を検出する。再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信すると、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、所定の弁の開閉を制御する。これにより、プロセス制御バルブでは、内部の流路が再生処理のための流路に切り替えられる。この後、再生制御部106は、硬水軟化装置143の圧力タンクに再生液等を流通させることにより、再生処理を開始させる。再生制御部106において、軟化処理及び再生処理を実行する場合の動作については後述する。
また、再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生終了信号を受信することにより、軟化水W121を補給水として貯留部116へ供給する時間帯、すなわち、軟化処理を実行する時間帯を検出する。再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生終了信号を受信すると、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに駆動信号を送信して、所定の弁の開閉を制御する。これにより、プロセス制御バルブでは、内部の流路が軟化処理のための流路に切り替えられる。この後、再生制御部106は、硬水軟化装置143の圧力タンクに原水W120を流通させることにより、軟化処理を開始させる。
水質制御部107は、硬水軟化装置143からの再生要求信号を再生制御部106が受信した場合、すなわち、再生制御部106において、再生処理を実行する時間帯が検出された場合には、スケール防止剤供給装置135に駆動信号を送信して、貯留部116へスケール防止剤を供給させる。本実施形態において、スケール防止剤は、再生処理が終了するまでの間、原水W120の補給量に比例して循環水W110に供給される。具体的には、例えば、第3補給水ラインL123に瞬間流量計を設けておき、検出される原水W120の瞬間流量に比例する量のスケール防止剤を、原水W120の補給に同期して供給することができる。また、例えば、第3補給水ラインL123に積算流量計を設けておき、再生処理中の原水W120の積算流量に比例する量のスケール防止剤を、再生処理の終了時点に一括して供給することもできる。
更に、本実施形態においては、スケール防止剤は、再生処理が終了するまでの間、原水W120の補給時間に比例して循環水W110に供給することもできる。なお、原水W120の補給時間に比例してスケール防止剤を供給する場合には、再生処理中に連続して供給してもよいし、所定のインターバルで断続的に供給してもよい。また、再生処理中の原水W120の補給時間に比例する量のスケール防止剤を、再生処理の終了時点に一括して供給してもよい。
再生/ブロー処理実行制御部108は、再生処理とブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、補給水制御部105によるブロー処理の実行を制限する。具体的には、再生/ブロー処理実行制御部108は、再生制御部106による再生処理が実行されている間には、補給水制御部105へのブロー処理許可信号の送信を停止して、補給水制御部105によるブロー処理の実行を制限する。また、再生/ブロー処理実行制御部108は、再生処理の終了後には、補給水制御部105にブロー処理許可信号を送信して、補給水制御部105によるブロー処理の実行を許容する。再生/ブロー処理実行制御部108において、ブロー処理の実行を制限する場合の動作については後述する。
メモリ103は、水処理システム100の制御に必要な制御プログラムや各種データ等を記憶する。具体的には、メモリ103には、水処理システム100の制御に必要な各種機能を動作させる制御プログラム、電気伝導率測定装置133で測定された電気伝導率、硬度測定装置134で測定された硬度、各種閾値や各種計算値等が、それぞれに割り当てられた所定の記憶エリアに記憶される。
次に、水処理システム100の制御部102において、軟化処理及び再生処理を実行する場合の動作について、図3を参照しながら説明する。図3に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の補給水制御部105及び再生制御部106により実行される。
図3に示すステップST101において、再生制御部106は、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、プロセス制御バルブの内部を軟化処理のための流路に切り替える動作を実行させる。プロセス制御バルブの流路を、軟化処理のための流路に切り替えることにより、再生処理が停止する。
ステップST102において、補給水制御部105は、バイパスバルブ144を閉状態に制御して、貯留部116へ補給水を供給するラインとして軟化水補給水ラインを設定する。
ステップST103において、再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信したか否かを判定する。このステップST103において、再生制御部106により、再生要求信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST104へ移行する。また、ステップST103において、再生制御部106により、再生要求信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST103へ戻る。
ステップST104(ステップST103:YES)において、補給水制御部105は、バイパスバルブ144を開状態に制御して、貯留部116へ補給水を供給するラインとして原水補給水ラインを設定する。
ステップST105において、再生制御部106は、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、プロセス制御バルブの内部を再生処理のための流路に切り替える動作を実行させる。プロセス制御バルブの流路を、再生処理のための流路に切り替えることにより、軟化処理が停止する。
ステップST106において、再生制御部106は、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに再生処理のための駆動信号を送信して、圧力タンクに再生液等を流通させることにより、再生処理を開始させる。
ステップST107において、再生制御部106は、硬水軟化装置143から再生終了信号を受信したか否かを判定する。このステップST107において、再生制御部106により、再生終了信号を受信した(YES)と判定された場合に、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。また、ステップST107において、再生制御部106により、再生終了信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST107へ戻る。そして、ステップST107において、再生制御部106により、再生終了信号を受信した(YES)と判定されるまで、再生処理が継続される。
次に、水処理システム100の制御部102において、ブロー処理を実行する場合の動作について、図4を参照しながら説明する。図4に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の濃縮度判定部104及び補給水制御部105により実行される。
図4に示すステップST201において、濃縮度判定部104は、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上であるか否かを判定する。このステップST201において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が上限に達したため、処理はステップST202へ移行する。
また、ステップST201において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1未満である(NO)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が上限に達していないため、処理はステップST201へ戻る。そして、ステップST201において、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定されるまで、ブロー処理が停止される。
ステップST202(ステップST201:YES)において、補給水制御部105は、再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信したか否かを判定する。このステップST202において、補給水制御部105により、再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信した(YES)と判定された場合には、処理はステップST203へ移行する。また、ステップST202において、補給水制御部105により、再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST202へ戻る。
なお、ステップST202において、再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信しない場合には、硬水軟化装置143において再生処理が実行されている。このため、補給水制御部105は、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上の場合でも、再生/ブロー処理実行制御部108からブロー処理許可信号を受信するまで冷却塔110のブロー処理を実行しない。
ステップST203(ステップST202:YES)において、補給水制御部105は、補給水バルブ145又は排水バルブ147に弁制御のための駆動信号を送信して、貯留部116へ軟化水W121を補給水として補給させる。すなわち、補給水制御部105は、循環水W110のブロー処理を開始する。
ステップST204(ステップST201:NO)において、濃縮度判定部104は、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満であるか否かを判定する。このステップST204において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(YES)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下したため、処理はステップST205へ移行する。
また、ステップST204において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2以上である(NO)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下していないため、処理はステップST204へ戻る。そして、ステップST204において、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(YES)と判定されるまで、ブロー処理が継続される。
ステップST205(ステップST204:YES)において、補給水制御部105は、補給水バルブ145又は排水バルブ147に弁制御のための駆動信号を送信して、貯留部116への軟化水W121の補給を停止させる。すなわち、補給水制御部105は、循環水W110のブロー処理を終了する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
次に、水処理システム100の制御部102において、ブロー処理の実行を制限する場合の動作について、図5を参照しながら説明する。図5に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の再生/ブロー処理実行制御部108により実行される。
図5に示すステップST301において、再生/ブロー処理実行制御部108は、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信したか否かを判定する。このステップST301において、再生/ブロー処理実行制御部108により、再生要求信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST302へ移行する。また、ステップST301において、再生/ブロー処理実行制御部108により、再生要求信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST304へ移行する。
ステップST302(ステップST301:YES)において、再生/ブロー処理実行制御部108は、補給水制御部105へのブロー処理許可信号の送信を停止する。すなわち、硬水軟化装置143において再生処理が実行された場合には、冷却塔110においてブロー処理が実行されないようにするため、再生/ブロー処理実行制御部108は、補給水制御部105へのブロー処理許可信号の送信を停止する。
なお、再生/ブロー処理実行制御部108が、補給水制御部105へのブロー処理許可信号の送信を停止した時点において、冷却塔110のブロー処理が実行中の場合がある。その場合には、再生/ブロー処理実行制御部108が、補給水制御部105へのブロー処理許可信号の送信を停止しても、冷却塔110のブロー処理は中断されることなく、そのまま継続して実行される。
ステップST303において、再生/ブロー処理実行制御部108は、硬水軟化装置143から再生終了信号を受信したか否かを判定する。このステップST303において、再生/ブロー処理実行制御部108により、再生終了信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST304へ移行する。また、ステップST303において、再生/ブロー処理実行制御部108により、再生終了信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST303へ戻る。
ステップST304(ステップST303:YES,ステップST301:NO)において、再生/ブロー処理実行制御部108は、補給水制御部105へブロー処理許可信号を送信する。すなわち、硬水軟化装置143において再生処理が終了した場合には、冷却塔110においてブロー処理が実行されるようにするため、再生/ブロー処理実行制御部108は、補給水制御部105へブロー処理許可信号を送信する。これにより、本フローチャートの処理は終了する(ステップST301へリターンする)。
上述した第1実施形態の水処理システム100によれば、例えば、以下のような効果が奏される。
第1実施形態の水処理システム100において、再生/ブロー処理実行制御部108は、再生制御部106による再生処理が実行されている間には補給水制御部105によるブロー処理の実行を制限し、再生処理の終了後には補給水制御部105によるブロー処理の実行を許容する。
これによれば、硬水軟化装置143の再生処理中に冷却塔110のブロー処理が実行されることがなく、硬度の高い原水W1が通常よりも多く冷却塔110に補給されることがない。そのため、水処理システム100においては、循環系におけるスケールの発生を出来る限り抑制することができる。また、冷却塔110を24時間稼動する場合において、硬水軟化装置143を1台とすることができる。そのため、水処理システム100においては、システムを簡素化できると共に、設備コストの低減が可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態の水処理システム100Aの全体的な構成は、第1実施形態の水処理システム100と同じである。そのため、水処理システム100Aの構成については、第1実施形態と同じく図1及び図2を援用して説明する。図1及び図2において、第2実施形態の特徴を備えた構成要件には符号の後に「A」を付している。また、第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。その際に、第1実施形態と同等部分については、同一符号を用いて説明する。
第2実施形態の水処理システム100Aは、制御部102における補給水制御部105A、再生制御部106A及び再生/ブロー処理実行制御部108A(いずれも図2参照)の機能が第1実施形態と異なる。その他の制御部102における他の機能は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
第2実施形態における補給水制御部105Aは、硬水軟化装置143の通常運転時(軟化処理時)においては、バイパスバルブ144を閉状態にして、貯留部116へ補給水を供給するラインとして軟化水補給水ライン(すなわち、第2補給水ラインL122、第3補給水ラインL123、第4補給水ラインL124及び第6補給水ラインL126)を設定する。そして、補給水制御部105Aは、濃縮度判定部104により循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上であると判定された場合には、補給水バルブ145又は排水バルブ147を制御して、貯留部116へ軟化水W121を補給水として補給させる。補給水制御部105Aのその他の機能は、第1実施形態の補給水制御部105と同じである。補給水制御部105Aにおいて、ブロー処理を実行する場合の動作については後述する。
再生制御部106Aは、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信し、且つ再生/ブロー処理実行制御部108Aから再生処理許可信号を受信した場合には、原水W120を補給水として貯留部116へ供給する時間帯、すなわち、再生処理を実行する時間帯を検出する。再生制御部106Aは、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信し、且つ再生/ブロー処理実行制御部108Aから再生処理許可信号を受信すると、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、所定の弁の開閉を制御する。これにより、プロセス制御バルブでは、内部の流路が再生処理のための流路に切り替えられる。この後、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143の圧力タンクに再生液等を流通させることにより、再生処理を開始させる。再生制御部106Aにおいて、軟化処理及び再生処理を実行する場合の動作については後述する。
第2実施形態における再生/ブロー処理実行制御部108Aは、再生処理とブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、再生制御部106Aによる再生処理の実行を制限する。具体的には、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、補給水制御部105Aによるブロー処理が実行されている間には、再生制御部106Aへの再生処理許可信号の送信を停止して、再生制御部106Aによる再生処理の実行を制限する。また、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、ブロー処理の終了後には、再生制御部106Aに再生許可信号を送信して、再生制御部106Aによる再生処理の実行を許容する。再生/ブロー処理実行制御部108Aにおいて、再生処理の実行を制限する場合の動作については後述する。
次に、水処理システム100Aの制御部102において、軟化処理及び再生処理を実行する場合の動作について、図6を参照しながら説明する。図6に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の補給水制御部105A及び再生制御部106Aにより実行される。
図6に示すステップST401において、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、プロセス制御バルブの内部を軟化処理のための流路に切り替える動作を実行させる。プロセス制御バルブの流路を、軟化処理のための流路に切り替えることにより、再生処理が停止する。
ステップST402において、補給水制御部105Aは、バイパスバルブ144を閉状態に制御して、貯留部116へ補給水を供給するラインとして軟化水補給水ラインを設定する。
ステップST403において、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信したか否かを判定する。このステップST403において、再生制御部106Aにより、再生要求信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST404へ移行する。また、ステップST403において、再生制御部106Aにより、再生要求信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST403へ戻る。
ステップST404(ステップST403:YES)において、再生制御部106Aは、再生/ブロー処理実行制御部108Aから再生処理許可信号を受信したか否かを判定する。このステップST404において、再生制御部106Aにより、再生/ブロー処理実行制御部108Aから再生処理許可信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST405へ移行する。また、ステップST404において、再生制御部106Aにより、再生/ブロー処理実行制御部108Aから再生処理許可信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST404へ戻る。
なお、ステップST404において、再生/ブロー処理実行制御部108から再生処理許可信号を受信しない場合には、冷却塔110においてブロー処理が実行されている。このため、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143から再生要求信号を受信した場合でも、再生/ブロー処理実行制御部108から再生処理許可信号を受信するまで硬水軟化装置143の再生処理を実行しない。
ステップST405(ステップST404:YES)において、補給水制御部105Aは、バイパスバルブ144を開状態に制御して、貯留部116へ補給水を供給するラインとして原水補給水ラインを設定する。
ステップST406において、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに弁制御のための駆動信号を送信して、プロセス制御バルブの内部を再生処理のための流路に切り替える動作を実行させる。プロセス制御バルブの流路を、再生処理のための流路に切り替えることにより、軟化処理が停止する。
ステップST407において、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143のプロセス制御バルブに再生処理のための駆動信号を送信して、圧力タンクに再生液等を流通させることにより、再生処理を開始させる。
ステップST408において、再生制御部106Aは、硬水軟化装置143から再生終了信号を受信したか否かを判定する。このステップST408において、再生制御部106Aにより、再生終了信号を受信した(YES)と判定された場合に、本フローチャートの処理は終了する(ステップST401へリターンする)。また、ステップST408において、再生制御部106Aにより、再生終了信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST408へ戻る。そして、ステップST408において、再生制御部106Aにより、再生終了信号を受信した(YES)と判定されるまで、再生処理が継続される。
次に、水処理システム100Aの制御部102において、ブロー処理を実行する場合の動作について、図7を参照しながら説明する。図7に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の濃縮度判定部104及び補給水制御部105Aにより実行される。
図7に示すステップST501において、濃縮度判定部104は、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上であるか否かを判定する。このステップST501において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が上限に達したため、処理はステップST502へ移行する。
また、ステップST501において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1未満以上である(NO)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が上限に達していないため、処理はステップST501へ戻る。そして、ステップST501において、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定されるまで、ブロー処理が停止される。
ステップST502(ステップST501:YES)において、補給水制御部105Aは、補給水バルブ145又は排水バルブ147に弁制御のための駆動信号を送信して、貯留部116へ軟化水W121を補給水として補給させる。すなわち、補給水制御部105Aは、循環水W110のブロー処理を開始する。
ステップST503において、濃縮度判定部104は、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満であるか否かを判定する。このステップST503において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(YES)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下したため、処理はステップST504へ移行する。
また、ステップST503において、濃縮度判定部104により、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2以上である(NO)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下していないため、処理はステップST503へ戻る。そして、ステップST503において、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(YES)と判定されるまで、ブロー処理が継続される。
ステップST504(ステップST503:YES)において、補給水制御部105Aは、補給水バルブ145又は排水バルブ147に弁制御のための駆動信号を送信して、貯留部116への軟化水W121の補給を停止させる。すなわち、補給水制御部105Aは、循環水W110のブロー処理を終了する。これにより本フローチャートの処理は終了する(ステップST501へリターンする)。
次に、水処理システム100Aの制御部102において、再生処理の実行を制限する場合の動作について、図8を参照しながら説明する。図8に示すフローチャートの処理は、メモリ103に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部102の再生/ブロー処理実行制御部108Aにより実行される。
図8に示すステップST601において、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上であるか否かを判定する。再生/ブロー処理実行制御部108Aは、濃縮度判定部104での判定結果に基づいてステップST601を判定する。このステップST601において、再生/ブロー処理実行制御部108Aにより、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定された場合には、冷却塔110においてブロー処理が実行されるため、処理はステップST602へ移行する。
また、ステップST601において、再生/ブロー処理実行制御部108Aにより、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1未満である(NO)と判定された場合には、処理はステップST601へ戻る。そして、ステップST601において、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上である(YES)と判定されるまで、再生処理許可信号の送信が継続される。
ステップST602(ステップST601:YES)において、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、再生制御部106への再生処理許可信号の送信を停止する。冷却塔110においてブロー処理が実行された場合には、硬水軟化装置143において再生処理が実行されないようにするため、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、再生制御部106へのブ再生処理許可信号の送信を停止する。
なお、再生/ブロー処理実行制御部108Aが、再生制御部106Aへの再生処理許可信号の送信を停止した時点において、硬水軟化装置143の再生処理が実行されている場合がある。その場合には、再生/ブロー処理実行制御部108Aが、再生制御部106Aへの再生処理許可信号の送信を停止しても、硬水軟化装置143の再生処理は中断されることなく、そのまま継続して実行される。
ステップST603において、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満であるか否かを判定する。再生/ブロー処理実行制御部108Aは、濃縮度判定部104での判定結果に基づいてステップST603を判定する。このステップST603において、再生/ブロー処理実行制御部108Aにより、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2未満である(YES)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下したために、ブロー処理が終了する。このため、処理はステップST604へ移行する。
また、ステップST603において、再生/ブロー処理実行制御部108Aにより、循環水W110の電気伝導率ECが第2閾値EC2以上である(NO)と判定された場合には、循環水W110の濃縮度が低下していないために、ブロー処理が継続される。このため、処理はステップST603へ戻る。
ステップST604(ステップST603:YES)において、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、再生制御部106Aへ再生処理許可信号を送信する。このように、冷却塔110においてブロー処理が終了した場合には、硬水軟化装置143において再生処理が実行されるようにするため、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、再生制御部106Aへ再生処理許可信号を送信する。これにより、本フローチャートの処理は終了する(ステップST601へリターンする)。
上述した第2実施形態の水処理システム100Aによれば、例えば、以下のような効果が奏される。
第2実施形態の水処理システム100Aにおいて、再生/ブロー処理実行制御部108Aは、補給水制御部105Aによるブロー処理が実行されている間には再生制御部106Aによる再生処理の実行を制限し、ブロー処理の終了後には再生制御部106Aによる再生処理の実行を許容する。
これによれば、冷却塔110のブロー処理中に硬水軟化装置143の再生処理が実行されることがなく、循環水W110の濃縮が必要以上に進行することがない。そのため、水処理システム100Aにおいては、循環系におけるスケールの発生を出来る限り抑制することができる。また、冷却塔110を24時間稼動する場合においても、硬水軟化装置143を1台とすることができる。そのため、水処理システム100Aにおいては、システムを簡素化できると共に、設備コストの低減が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、第1実施形態では、硬水軟化装置143の再生処理が優先して実行される例について説明し、第2実施形態では、冷却塔110のブロー処理が優先して実行される例について説明した。これに限らず、硬水軟化装置143の再生処理が先に実行されている場合には、冷却塔110におけるブロー処理の実行を制限し、冷却塔110のブロー処理が先に実行されている場合には、硬水軟化装置143における再生処理の実行を制限するようにしてもよい。
また、再生/ブロー処理実行制御部108において、次の再生処理が開始される時期を予測して、硬水軟化装置143の再生処理が開始される直前に冷却塔110のブロー処理が終了するように制御してもよい。具体的には、再生/ブロー処理実行制御部108は、(i)次の再生処理が開始される時期を予測し、(ii)次の再生開始時刻から、少なくともブロー処理に要する時間の分だけ遡った時刻にブロー処理を開始する。
なお、ブロー処理時間は、ブロー処理時における循環水W110の排出流量に基づいて算出することができる。排出流量は、例えば、排水ラインL130に流量センサを設け、通常のブロー処理中に排出される循環水W110の積算流量を計測することにより求めることができる。ここで、冷却塔110の負荷が大きい場合には、ブロー処理中にも循環水W110の濃縮が行われるため、循環水W110の排出流量が変わることがある。そこで、通常のブロー処理中に計測した積算流量について、冷却塔110に返送される循環水W110の入口温度と冷却塔110から送出される循環水W110の出口温度との差に基づいて補正し、ブロー処理時間を変更するようにしてもよい。
ブロー処理に要する時間は、ブロー処理を開始する第1閾値EC1及びブロー処理を終了する第2閾値EC2の設定幅(ディファレンシャル)によっても変化する。例えば、設定幅を大きくすると、ブロー処理の間隔は延びる(回数は少なくなる)が、一回当たりのブロー処理に要する時間は長くなる。また、設定幅を小さくすると、ブロー処理の間隔は縮まる(回数は多くなる)が、一回当たりのブロー処理に要する時間は短くなる。
また、硬水軟化装置143の再生開始時刻は、例えば、硬水軟化装置143の流量計(不図示)で計測された軟化水W121の積算流量に基づいて予測することができる。更に、硬水軟化装置143の再生開始時刻は、通常運転時における再生処理の時間間隔を計測することによっても予測することができる。
このような制御によれば、冷却塔110のブロー処理が終了した後、停滞なく硬水軟化装置143の再生処理を実行することができる。このため、水処理システムにおいて、ブロー処理中に冷却塔110に補給される補給水として、硬度成分が十分に除去された軟化水W121を供給することができる。
また、再生/ブロー処理実行制御部108において、次のブロー処理が開始される時期を予測して、冷却塔110のブロー処理が開始される直前に硬水軟化装置143の再生処理が終了するように制御してもよい。具体的には、再生/ブロー処理実行制御部108は、(i)次のブロー処理が開始される時期を予測し、(ii)次のブロー処理の予測開始時刻から、少なくとも再生処理に要する時間の分だけ遡った時刻に再生処理を開始する。
なお、冷却塔110において、ブロー処理が開始される時期は、例えば、循環水W110における電気伝導率ECが許容値の80%を超えた時点から、ブロー処理が開始されるまでの時間を予め計測することにより求めることができる。また、循環水W110における電気伝導率ECの変化率を所定時間毎に算出し、循環水W110の電気伝導率ECが第1閾値EC1以上となる時期を演算により求めてもよい。更に、システムの運転時間や補給水の水量等に基づいて判定することもできる。また、再生処理に要する時間は、例えば、硬水軟化装置143において予め設定されている再生液の導入時間や押出時間等から把握することができる。
このような制御によれば、硬水軟化装置143の再生処理が終了した後、停滞なく冷却塔110のブロー処理を実行することができる。このため、水処理システムにおいて、ブロー処理中に冷却塔110に補給される補給水として、硬度成分が十分に除去された軟化水W121を供給することができる。
また、本実施形態では、スケール防止剤を冷却塔110の貯留部116へ供給する例について説明したが、これに限らず、スケール防止剤を循環水ラインL110へ直接供給するようにしてもよい。すなわち、スケール防止剤を最終的に循環水ラインL110へ供給することができれば、スケール防止剤を供給する位置は、冷却塔110(散水部112、貯留部116)及び循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)のいずれであってもよい。更に、スケール防止剤は、循環水ラインL110に限らず、補給水ラインL120(例えば、第3補給水ラインL123又は第6補給水ラインL126)に供給してもよい。
また、本実施形態では、ブロー処理の実行と同期してスケール防止剤を供給する例について説明したが、これに限らず、原水補給水ラインが設定されている状態(すなわち、バイパスバルブ144が開状態)であれば、ブロー処理の実行に関らず、常にスケール防止剤を供給するようにしてもよい。
更に、本実施形態では、冷却塔110を開放式冷却塔として構成した例について説明したが、これに限らず、冷却塔110を密閉式冷却塔として構成してもよい。
100,100A 水処理システム
101 システム制御装置
102 制御部
103 メモリ
104 濃縮度判定部
105,105A 補給水制御部(ブロー処理制御部)
106,106A 再生制御部(再生処理制御部)
107 水質制御部
108,108A 再生/ブロー処理実行制御部
110 冷却塔
116 貯留部
133 電気伝導率測定装置
134 硬度測定装置
135 スケール防止剤供給装置
143 硬水軟化装置
144 バイパスバルブ
145 補給水バルブ
147 排水バルブ
L110 循環水ライン
L120 補給水ライン
L121 第1補給水ライン
L122 第2補給水ライン
L123 第3補給水ライン
L124 第4補給水ライン
L125 第5補給水ライン
L126 第6補給水ライン
W110 循環水
W120 原水
W121 軟化水

Claims (2)

  1. 原水をイオン交換樹脂床により軟化処理して軟化水を製造する硬水軟化装置と、
    前記硬水軟化装置で製造された軟化水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、
    前記硬水軟化装置で製造された軟化水を補給水として前記冷却塔内に供給する補給水ラインと、
    循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、
    前記イオン交換樹脂床の再生処理を実行させる再生処理制御部と、
    循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行させるブロー処理制御部と、
    前記再生処理と前記ブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、前記再生処理制御部による前記再生処理の実行又は前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限する再生/ブロー処理実行制御部と、
    を備え
    前記再生/ブロー処理実行制御部は、前記再生処理制御部による再生処理が実行されている間には前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限し、前記再生処理の終了後には前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を許容する、水処理システム。
  2. 原水をイオン交換樹脂床により軟化処理して軟化水を製造する硬水軟化装置と、
    前記硬水軟化装置で製造された軟化水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、
    前記硬水軟化装置で製造された軟化水を補給水として前記冷却塔内に供給する補給水ラインと、
    循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、
    前記イオン交換樹脂床の再生処理を実行させる再生処理制御部と、
    循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行させるブロー処理制御部と、
    前記再生処理と前記ブロー処理とが同一期間内に並行して実行されないように、前記再生処理制御部による前記再生処理の実行又は前記ブロー処理制御部による前記ブロー処理の実行を制限する再生/ブロー処理実行制御部と、
    を備え、
    前記再生/ブロー処理実行制御部は、前記ブロー処理制御部によるブロー処理が実行されている間には前記再生処理制御部による前記再生処理の実行を制限し、前記ブロー処理の終了後には前記再生処理制御部による前記再生処理の実行を許容する、水処理システム。
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